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Title:
PELLICLE FRAME APPARATUS, MASK, EXPOSURE METHOD, EXPOSURE APPARATUS AND DEVICE MANUFACTURING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/105531
Kind Code:
A1
Abstract:
A pellicle is arranged on one side (Fa) of an end surface of a frame (F). On the other side of the frame (F), a facing region which faces a substrate (R) is arranged. The frame (F) is so configured as to prevent deformation of the one side of the frame and the shape of the facing region on the other side from affecting each other.

Inventors:
MIYAKAWA TOMOKI (JP)
YOSHIMOTO HIROMITSU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053628
Publication Date:
September 04, 2008
Filing Date:
February 29, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIKON CORP (JP)
MIYAKAWA TOMOKI (JP)
YOSHIMOTO HIROMITSU (JP)
International Classes:
B65D85/86; G03F1/64; G03F7/20; H01L21/027
Foreign References:
JPH03132663A1991-06-06
JP2006184817A2006-07-13
JP2004258113A2004-09-16
JP2003162044A2003-06-06
JPS61245163A1986-10-31
Attorney, Agent or Firm:
SHIGA, Masatake et al. (Marunouchi Chiyoda-ku, Tokyo 20, JP)
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Claims:
 フレームの端面のうち一方側にはペリクルが設けられ、前記フレームの他方側には基板との対向領域を有するペリクルフレーム装置であって、
  前記フレームの前記一方側の変形と前記他方側の前記対向領域の形状とが互いに影響し合うのを防止するように構成されたペリクルフレーム装置。
 請求項1記載のペリクルフレーム装置において、
 前記対向領域は、前記基板に対する曲げ剛性が所定量で設けられる第1領域と、前記基板に対する曲げ剛性が前記第1領域よりも小さい値で設けられる第2領域とを有するペリクルフレーム装置。
 請求項2記載のペリクルフレーム装置において、
 前記第1領域は、前記基板に当接して設けられ、
 前記第2領域は、前記基板に隙間を介して設けられるペリクルフレーム装置。
 請求項3記載のペリクルフレーム装置において、
 通気性を有し、前記隙間を介して前記フレームの内部に侵入する異物を捕捉するフィルター部材が設けられるペリクルフレーム装置。
 請求項4記載のペリクルフレーム装置において、
 前記フィルター部材は、前記隙間に装填された多孔質部材であるペリクルフレーム装置。
 請求項4記載のペリクルフレーム装置において、
 前記フィルター部材は、前記隙間を被覆するシート状のカバー部材であるペリクルフレーム装置。
 請求項6記載のペリクルフレーム装置において、
 前記フィルター部材は、前記隙間に沿って前記フレームに設けられた凹条に設けられるペリクルフレーム装置。
 請求項2記載のペリクルフレーム装置において、
 前記第1領域及び前記第2領域は、前記基板に当接して設けられ、
 前記第2領域における前記フレームには、前記一方側の端面と前記基板との当接部との間にスリットが形成されているペリクルフレーム装置。
 請求項8記載のペリクルフレーム装置において、
 通気性を有し、前記スリットを介して前記フレームの内部に侵入する異物を捕捉する第2フィルター部材が設けられるペリクルフレーム装置。
 請求項9記載のペリクルフレーム装置において、
 前記第2フィルター部材は、前記スリットに装填された多孔質部材であるペリクルフレーム装置。
 請求項9記載のペリクルフレーム装置において、
 前記第2フィルター部材は、前記スリットを被覆するシート状のカバー部材であるペリクルフレーム装置。
 請求項11記載のペリクルフレーム装置において、
 前記第2フィルター部材は、前記スリットに沿って前記フレームに設けられた第2凹条に設けられるペリクルフレーム装置。
 請求項1から12のいずれか一項に記載のペリクルフレーム装置において、
 前記フレームは、略矩形に形成され、
 前記第1領域は、前記フレームのそれぞれ互いに異なる辺に配置されるペリクルフレーム装置。
 基板にパターンが形成されたマスクであって、
 前記基板に請求項1から13のいずれか一項に記載のペリクルフレーム装置が設けられているマスク。
 請求項14記載のマスクをマスクステージに保持させる工程と、
 前記マスクのパターンを感光基板に露光する工程と、
 を有する露光方法。
 請求項15記載の露光方法において、
 前記感光基板に露光する工程では、前記マスクと前記感光基板とを同期移動させ、
 前記第1領域は、前記同期移動方向と平行な軸線を中心として、線対称に複数配置される露光方法。
 露光プロセスを有するデバイスの製造方法において、
 前記露光プロセスの際に、請求項15または請求項16に記載された露光方法を用いるデバイスの製造方法。
 マスクに形成されたパターンを基板に露光する露光装置であって、
 請求項14に記載されたマスクを保持する保持装置を備え、
 前記保持装置は、前記マスクの被保持面の形状に一致させるように従動可能な保持部材を有している露光装置。
 ペリクルと、
 前記ペリクルが設けられる第1側と基板に当接される当接面を有する第2側とを有し、前記基板に合わせて前記当接面の平面性が実質的に補償可能なフレームと、
 を備えたペリクルフレーム装置。
 請求項19に記載のペリクルフレーム装置において、
 前記当接面は、前記フレームの前記第2側の端面において部分的又は全面に設けられるペリクルフレーム装置。
 ペリクルと、一方の側の端面には前記ペリクルが設けられ、他方の側には各々が基板と接触するように構成された3箇所の接触面を有するフレームと、を有するペリクルフレーム装置。
 請求項21記載のペリクルフレーム装置において、
 前記フレームは前記他方の側の端面から突出した3箇所の凸状部を有し、前記3箇所の凸状部のそれぞれに前記基板と接触する接触面が設けられることで、前記3箇所の接触面が構成されているペリクルフレーム装置。
 フレームと前記フレームの一方の側の端面に設けられたペリクルとを有し、前記フレームの他方の側の端面に基板に接合するための接合面が形成されたペリクルフレーム装置であって、
 前記フレームは、前記一方の側の端面を有する第1部分と前記他方の側の端面を有する第2部分とを有し、前記第1部分は前記第2部分に対して3箇所で支持されているペリクルフレーム装置。
 請求項23記載のペリクルフレーム装置と、前記基板として所定のパターンが形成されたマスク基板と、を有し、前記ペリクルが前記マスク基板における前記パターンの形成部の上部を所定の間隔を隔てて覆うように構成されたマスク装置。
 
Description:
ペリクルフレーム装置、マスク 露光方法及び露光装置並びにデバイスの製 方法

 本発明は、半導体露光装置等に用いられる リクルフレーム装置、マスク、露光方法及 露光装置並びにデバイスの製造方法に関す ものである。
 本願は、2007年3月1日に出願された特願2007-05 1300号に基づき優先権を主張し、その内容を こに援用する。

 半導体素子、液晶表示素子、撮像装置(CCD (Charge Coupled Device:電荷結合素子)等)、薄膜磁 気ヘッド等のデバイスの製造工程の一つであ るリソグラフィ工程においては、露光装置を 用いてマスクとしてのレチクルのパターンを 、投影光学系を介して基板としてのフォトレ ジストが塗布されたウェハ(又はガラスプレ ト等)上に転写露光する処理が繰り返し行わ る。レチクルのガラス面上、又はレチクル 張架されたペリクル面上に埃や塵等の異物 付着していると、レチクルに形成されたパ ーンとともに異物の形状が基板上に露光転 されて欠陥となる虞がある。

 そのため、レチクルには、パターン面へ ゴミの付着を防止するペリクルと称される 護装置が取り付けられているのが一般的で る。この保護装置は、例えば、ニトロセル ース等を主成分とする透光性の薄膜を枠部 (フレーム)を介してレチクル基板に装着(接 )されている。

 従来、上記フレームは、基板との対向面に 着剤を塗布し、この対向面を基板と接触さ て接着・固定している。ここで、基板との 着時にフレームに大きな荷重を加えると、 チクルに歪が生じてしまうため、特許文献1 ~2においては、大きな荷重を加えることなく フレームを基板に隙間なく接着可能とする 術が開示されている。

実開平6-36054号公報

実開平11-00098号公報

 しかしながら、上述したような従来技術に 、以下のような問題が存在する。
 フレームの基板との接着面(接触面)は、必 しも平面度が良好とは言えないため、大き 荷重を加えることなくフレームと基板とを 着した場合でも、基板がフレームに倣って 正されてしまい、基板(レチクル)に歪が生じ てしまうおそれがあった。

 本発明の態様は、基板をフレームで矯正 てしまうことなく装着可能なペリクルフレ ム装置及びマスク並びに露光方法を提供す ことを目的とする。

 本発明の態様は、実施の形態を示す図1か ら図14に対応付けした以下の構成を採用して る。

 本発明の第1態様におけるペリクルフレーム 装置はフレーム(F)の端面のうち一方(Fa)側に ペリクル(PE)が設けられ、フレーム(F)の他方 には基板(R)との対向領域を有するペリクル レーム装置(PF)であって、フレーム(F)の前記 一方側の変形と前記他方側にある前記対向領 域の変形とが互いに影響し合うのを防止する ように構成されたものである。
 例えば、対向領域を、基板(R)に対する曲げ 性が所定量で設けられる第1領域(KA、CA)と、 基板(R)に対する曲げ剛性が第1領域(KA、CA)よ も小さい値で設けられる第2領域(HA、BA)とを するように構成することもできる。この場 、フレーム(F)を基板(R)に装着する際に、第1 領域(KA、CA)において基板(R)に固定することが でき、またフレーム(F)の平面度が低い場合で も、曲げ剛性が小さい値の第2領域(HA、BA)が 板を拘束することを回避できる。つまり、 レーム(F)のペリクル(PE)が設けられた側の変 と基板(R)に装着される側の形状とが互いに 響し合うのを防止できる。そのため、本発 では、基板を拘束して歪を生じさせること くフレーム(F)及びペリクル(PE)を基板(R)に装 着することが可能になる。

 本発明の第2態様におけるマスクは、基板に パターンが形成されたマスク(R)であって、基 板に先に記載のペリクルフレーム装置(PF)が けられているものである。
 従って、このマスクでは、フレーム(F)に設 られたペリクル(PE)でパターン面(PA)を保護 きるとともに、装着されたフレームで矯正 れて歪が生じることを防止でき、高精度の ターン転写が可能になる。

 本発明の第3態様における露光方法は、先に 記載のマスク(R)をマスクステージ(112)に保持 せる工程と、前記マスクのパターンを感光 板(W)に露光する工程と、を有するものであ 。
 従って、この露光方法では、フレーム(F)で 正されることによりマスク(R)に歪が生じる とが防止されるため、マスク(R)のパターン 高精度に感光基板(W)に露光・転写すること 可能になる。

 なお、本発明をわかりやすく説明するた に、一実施例を示す図面の符号に対応付け 説明したが、本発明が実施例に限定される のではないことは言うまでもない。

 本発明の態様では、基板をフレームで矯 せず、歪を生じさせることなく装着可能と り、基板のパターンを高精度で露光形成す ことができる。

ペリクルフレーム装置をパターン領域 から視た斜視図である。 固定領域の拡大斜視図である。 固定領域の部分断面図である。 非固定領域の部分断面図である。 第2実施形態に係るフレームの部分断 図である。 第2実施形態に係るフレームの部分断 図である。 第3実施形態に係るフレームの部分断面 図である。 第4実施形態に係るペリクルフレーム装 置の外観斜視図である。 第4実施形態に係るフレームの部分断面 図である。 別形態のフレームの部分断面図である 本発明に係る露光装置の概略的な構成 である。 レチクルステージを含むレチクルステ ージ装置の平面図である。 レチクル微動ステージを取り出して示 す斜視図である。 レチクルホルダ及び支持機構を断面し て示す図である。 別形態のフレームを示す部分断面図 ある。 別形態のフレームを示す部分断面図 ある。 マイクロデバイスとしての液晶表示素 子を製造する製造工程の一部を示すフローチ ャートである。 マイクロデバイスとしての半導体素子 を製造する製造工程の一部を示すフローチャ ートである。

符号の説明

 BA…分離固定領域(第2領域)、 CA…一体固 領域(第1領域)、 F…フレーム、 KA…固定領 域(第1領域)、 HA…非固定領域(第2領域)、 PF ペリクルフレーム装置、 PE…ペリクル、 R …レチクル(マスク、基板)、 S…隙間、 SL… スリット、 W…ウエハ(感光基板)、 55A…溝( 条)、 60…カバー部材(フィルター部材)、 6 1…フィルター部材、 100…露光装置、 112… チクルステージ装置(マスクステージ)

 以下、本発明のペリクルフレーム装置及び スク並びに露光方法の実施の形態を、図1か ら図15を参照して説明する。
 なお、以下の説明に用いる各図面では、各 材を認識可能な大きさとするため、各部材 縮尺を適宜変更している。

(ペリクルフレーム装置)
 まず、ペリクルフレーム装置について説明 る。
 図1は、レチクル(マスク、基板)Rのパターン 領域PAを保護するためのペリクルフレーム装 PFをパターン領域PA側から視た斜視図である 。

 図1に示すように、レチクルRには、パタ ン領域PAを保護するためのペリクルフレーム 装置PFが装着されている。このペリクルフレ ム装置PFは、パターン領域PAを囲んで配設さ れるフレームFと、パターン領域PAを覆うよう にフレームFの一方側の端面Faに張設される透 明のペリクルPEとからなるものである。この レームFとペリクルPEとにより、レチクルRの パターン領域PAを覆う閉空間としてのペリク 内空間51が形成される。

 ペリクルPEとしては、ニトロセルロース の有機物を主成分とする厚さが数百nm~数μm 度の透明な薄い膜状の部材のほか、数百μm 度の厚さを有する板状の石英ガラス(フッ素 ープ石英等)などが用いられる。また、ニト ロセルロースや石英ガラスのほかに、蛍石や 、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム等の 他の無機材料からなる部材をペリクルPEに用 てもよい。また、フレームFとしては、アル ミニウム等の金属(例えばジュラルミン)や石 ガラスを矩形の枠状に形成したものを用い ことができる。また、セラッミクスをフレ ムとして用いてもよい。例えば、フレーム してヤング率70(GPa)のアルミニウム合金(外 150mm×120mm、高さ5mm、幅(厚み)3mm)を黒色処理( ルマイト処理等)したものを用い、これに場 合によってはフィルター部材(後述する)を貼 付けるようにしてもよい。また、フレーム( F)の一方側の端面(Fa)と他方側端面(対向面57) の平行度は5μm程度以下に設定することがで る。ペリクル膜としては、例えば、露光光 してエキシマレーザを用いるのであれば、 れを透過させるペリクル膜を選択すればよ 。なお、ガスを発生したりして周辺環境に 影響を与えなければ、フレームとして樹脂( プラスチックス)等を用いてもよいし、金属 樹脂等を組み合わせてもよい。

 例えば、図1の構成においては、第1領域( 定領域KA)の曲げ剛性は前記アルミニウム合 (ヤング率70GPa)とフレームFの当該部分の所 の断面二次モーメントから求まる値に設定 れ(曲げ剛性=ヤング率×断面二次モーメント) 、第2領域(非固定領域HA)の曲げ剛性も前記ア ミニウム合金(ヤング率70GPa)とフレームFの 該部分の所定の断面二次モーメントから求 る曲げ剛性に設定される。ここで、第2領域 レチクルRとの間に隙間Sが形成されてレチ ルRとは直接接着されておらず、断面二次モ メントが第1領域よりも小さくなるように形 成されているので、第2領域の曲げ剛性は第1 域の曲げ剛性よりも小さくなる。ただし、 のような構成に限定されものではない。

 また、例えば、フレームFの前記一方側( リクルPEが設けられる側)の変形と前記他方 (レチクルRに装着される側)の前記対向領域 形状とが互いに影響し合うのを防止できれ 、曲げ剛性が一様に柔らかいフレームFを用 るようにしてもよい。例えば、樹脂等にそ 条件を満たすものがあれば適用可能である

 このフレームFは、レチクルRと対向する 域がレチクルRに当接して接着固定される固 領域(第1領域)KAと、レチクルRに対して隙間 介して設けられる非固定領域(第2領域)HAと ら構成されている。固定領域KAは、矩形枠状 のフレームFのX方向に延びる1辺の中央に配さ れる固定領域KA1と、Y方向に延びる2辺の-Y側( 記固定領域KA1と反対側)の端部近傍に配され る固定領域KA2、KA3とが、略二等辺三角形の頂 点となる位置に、且つ各固定領域KA1~KA3はそ ぞれ互いに異なる辺に(各1辺に1つ)配置され いる。より詳細には、後述するように、走 露光する際にマスクとウエハとが同期移動 る走査方向(同期移動方向)をY軸方向、非走 方向をX軸方向としたときに、固定領域KA1は 、X方向中央で走査方向と平行なフレームFの 心軸線上に配置され、固定領域KA2、KA3は、 の中心軸線を中心とした線対称に配置され いる。そして、フレームFにおける上記対向 領域のうち、これら固定領域KA1~KA3を除いた 域が非固定領域HAとなっている。

 各固定領域KA1~KA3には、図2に示すように レチクルRとの対向面52に接着剤溜まりとな 楕円形状の溝53が形成されている。この場合 、対向面52の長さ(すなわち固定領域KA1~KA3の さ)は、およそ10mm程度に設定される。図3Aは 固定領域KA1~KA3の図1におけるA-A線視断面図 ある。この図に示すように、フレームFには 溝53に開口するZ軸方向に延びる導入口54と ペリクル内空間51と逆側に位置する側面55に 口し、導入口54とつながった注入口56とが形 成されている。注入口56から注入された接着 は導入口54を介して溝53に達し、フレームF レチクルRとを接着する。なお、接着剤溜り 形状は図2に示されるものに限定されるもの ではなく、例えば、レチクルRとの接合面と る部分に細くて浅いV字状の溝を刻んでおき 接着剤が多少溝の外部にはみ出るように構 してもよい。

 図3Bは、非固定領域HAの図1におけるB-B線 断面図である。なお、図3A以降の図において は、ペリクルPEの図示を便宜上省略している

 この図に示すように、非固定領域HAは、 定領域KA1~KA3の対向面52に対して、例えば100μ m以下の厚さで欠落させた対向面57を有する構 成となっている。すなわち、非固定領域HAは 固定領域KA1~KA3が対向面52においてレチクルR に当接した際に、レチクルRとの間に外部か 塵埃が入り込めない程度の微小量の隙間Sが 成され非接触となる構成となっている。な 、対向面57を形成する際には、機械加工や 電加工やブラスト加工等を採用できる。

 上記構成のペリクルフレーム装置PFをレ クルRに装着する際には、まずフレームFをレ チクルRのパターン領域PAを囲むように、固定 領域KA1~KA3の対向面52をレチクルRに当接させ 状態で位置決めして載置し、接着剤を注入 56から導入口54を介して溝53に注入する。こ 接着剤としては、いかなるものでも構わな が、好ましくは紫外線硬化型接着剤や熱硬 型接着剤を用いることができ、工程の簡便 やペリクルPEへのダメージを考慮した場合、 紫外線硬化型接着剤を用いることがより好ま しい。そして、この後、上記接着剤を用いて フレームFの端面FaにペリクルPEを接着して張 する。

 このようにして、装着されたペリクルフ ーム装置PFにおいては、固定領域KA1~KA3にお て、フレームFはレチクルRに対して剛に設 られて固定されるが、フレームFにおけるレ クルRとの対向領域の大部分を占める非固定 領域HAにおいては、レチクルRとの間に隙間S 介在した状態で設けられるため、レチクルR 対する曲げ剛性が固定領域KA1~KA3よりも小さ い値(実質的にゼロ)となり、レチクルRを拘束 してフレームFに倣って矯正することが回避 れる。

 そのため、本実施形態では、フレームFに おけるレチクルRとの対向面の平面度が低い 合でも、レチクルRが対向面に倣ってレチク Rに歪が生じることを防止できる。

 また、本実施形態では、固定領域KA1~KA3を 三箇所に設定しているため、過拘束になるこ となくフレームF及びペリクルPEをレチクルR 固定することが可能になる。

 すなわち、3つの固定領域KA1~KA3は、レチ ルRに対して実質的な3点支持構造を構成する 。3点支持構造は、固定領域KA1~KA3における本 の平面度に対応する基準面とは別の、3点を 含む1つの実質的な仮想平面を設定できる。 チクルRがこの仮想平面に合わせられること 、レチクルRへのペリクルフレーム装置PFの 定の際に、レチクルRにおけるねじれ等の不 要な応力の発生が回避される。このように、 レチクルRに合わせてフレームFの平面性が実 的に補償されることにより、レチクルRに歪 が生じることが防止される。

 さらに、本実施形態では、この固定領域K A1~KA3を矩形枠状のフレームFの互いに異なる3 に設けているため、1辺の曲げ剛性や平面度 に依存してレチクルRが矯正されることもな 、より確実にレチクルRに歪が生じることを 止できる。

 また、本実施形態では、フレームFと非固 定領域HAとの間を微小量の隙間Sとしているこ とから、隙間Sを介してフレームF内部のペリ ル内空間51に塵埃が侵入することを抑制で るとともに、隙間Sを介して空気の流通が可 になるため、空気の熱膨張等により、ペリ ル内空間51と外部空間との間で気圧差が生 ることを防止でき、露光光の露光特性に変 が生じることを防止できる。加えて、本実 形態では、フレームFの外側に臨む側面55に 着剤の注入口56を設けているため、従来のよ うに、接着剤を塗布した後にフレームFとレ クルRとの位置決めを行うことから接着剤が 化してしまう等の事態を招くこともなく、 置決めをした後に接着剤を供給して固定す ことができ、より高精度、且つ安定したペ クルPEの装着が可能となる。

(第2実施形態)
 続いて、ペリクルフレーム装置PFの第2実施 態について、図4A及び4Bを参照して説明する 。第2実施形態においては、上記第1実施形態 対して、隙間Sからの塵埃の侵入を防止する ためにフィルター部材を設けている。
 この図において、図1乃至図3Bに示す第1実施 形態の構成要素と同一の要素については同一 符号を付し、その説明を省略する。

 図4Aに示すように、本実施形態のペリク フレーム装置PFにおいては、少なくとも非固 定領域HAにおける側面55に隙間Sを覆うシート のフィルター部材(カバー部材)60が貼設され ている。

 このフィルター部材60は、通気性を有し 塵埃等の異物を捕捉可能な微細孔を有する 例えばポリテトラフルオロエチレンを延伸 工したフィルムとポリウレタンポリマーを 合化して形成された素材等を用いることが きる。

 本実施形態では、上記第1実施形態と同様 の作用・効果が得られることに加えて、この ようなフィルター部材60を備えることにより 非固定領域HAによるレチクルRへの拘束及び レームFに倣った矯正を回避しつつ、隙間S 介して塵埃等の異物がペリクル内空間51に侵 入することを防止でき、パターン面(パター 領域PA)に異物が付着することにより生じる パターン形成不良(露光不良)を防止すること が可能になる。

 なお、フィルター部材60の貼設位置とし は、図4Aに示したフレームFの側面55のみなら ず、図4Bに示すように、側面55の一部を隙間S 沿って欠落させて設けられた溝(凹条)55Aと ることもできる。

 この構成では、フィルター部材60がフレ ムFの側面55から突出することを抑制でき、 有のフレームFにフィルター部材60を貼設す 場合でも、周辺機器との干渉を起こすこと く付設することが可能になる。

(第3実施形態)
 続いて、ペリクルフレーム装置PFの第3実施 態について、図5を参照して説明する。第3 施形態においては、上記第2実施形態に対し 、隙間Sからの塵埃の侵入を防止するための フィルター部材の構成が異なっている。
 なお、この図において、図4A及び4Bに示す第 2実施形態の構成要素と同一の要素について 同一符号を付し、その説明を省略する。

 本実施形態では、隙間Sにフィルター部材61 装填されている。
 このフィルター部材61としては、例えばス ンジ状部材や発泡性ゴム等、フレームFの内 での通気を可能とする多孔質部材が用いら る。

 本実施形態においても、上記第1実施形態 と同様の作用・効果が得られ、フレームFに けるレチクルRとの対向面の平面度が低い場 でも、レチクルRを倣わせてレチクルRに歪 生じることを防止できる。

(第4実施形態)
 続いて、ペリクルフレーム装置PFの第4実施 態について、図6乃至図8を参照して説明す 。なお、これらの図において、図1乃至図3B 示す第1実施形態の構成要素と同一の要素に いては同一符号を付し、その説明を省略す 。

 図6に示すように、本実施形態のペリクル フレーム装置PFにおいては、フレームFがレチ クルRとの対向領域(対向面)の全面でレチクル Rに当接して接着固定されている。

 そして、フレームFは、端面FaとレチクルR との当接部との間が非分離とされて厚み方向 (Z方向)で一体となってレチクルRに固定され 一体固定領域(第1領域)CAと、端面Faとレチク Rとの当接部との間にスリットSLが形成され 上記厚み方向で分離されて設けられている 離固定領域(第2領域)BAとから構成されてい 。

 一体固定領域CAは、矩形枠状のフレームF X方向に延びる1辺の中央に配される一体固 領域CA1と、Y方向に延びる2辺の+Y側(上記一体 固定領域CA1と反対側)の端部近傍に配される 体固定領域CA2、CA3とが、略二等辺三角形の 点となる位置に、且つ各一体固定領域CA1~CA3 それぞれ互いに異なる辺に(各1辺に1つ)配置 されている。

 つまり、本実施形態においても、一体固 領域CA1は、X方向中央で走査方向と平行なフ レームFの中心軸線上に配置され、一体固定 域CA2、CA3は、この中心軸線を中心とした線 称に配置されている。

 図6及び図7に示すように、分離固定領域BA に設けられたスリットSLは、ペリクル内空間5 1と外部空間とを連通するように、且つレチ ルRの表面と平行に形成されている。このス ットSLの位置は、本実施形態ではフレームF 総厚Lに対してL/2に設定されている。また、 分離固定領域BAにおける側面55には、スリッ SLに沿って側面55の一部を欠落させて溝55Aが 成されている。そして、溝55Aには、上述し フィルター部材60が貼設されている。

 上記構成のペリクルフレーム装置PFにお ては、一体固定領域CA1~CA3において、フレー FはレチクルRに対して剛に設けられて固定 れるが、フレームFにおけるレチクルRとの対 向領域の大部分を占める分離固定領域BAにお ては、スリットSLが設けられているため、 レームFの曲げ剛性(剛性)は厚さの3乗に比例 ることから一体固定領域CA1~CA3の1/8と小さく なる。例えば、図6の構成においては、第1領 (一体固定領域CA)の曲げ剛性は前記アルミニ ウム合金(ヤング率70GPa)とフレームFの当該部 の所定の断面二次モーメントから求まる値 設定され、第2領域(分離固定領域BA)の曲げ 性も前記アルミニウム合金(ヤング率70GPa)と レームFの当該部分の所定の断面二次モーメ ントから求まる曲げ剛性に設定される。ここ で、第2領域にはスリットSLが形成されて断面 二次モーメントが第1領域よりも小さくなる うに形成されているので、第2領域の曲げ剛 は第1領域の曲げ剛性よりも小さくなる。た だし、このような構成に限定されものではな い。

 従って、本実施形態では、フレームFにお けるレチクルRとの対向面の平面度が低い場 でも、分離固定領域BAにおいてレチクルRと 接固定され曲げ剛性の小さいレチクルR側の レームFがレチクルRに倣って変形すること なり、レチクルRが拘束されて歪が生じるこ を防止できる。

 すなわち、スリットSLを有する低剛性の 離固定領域BAの変形は、フレームFとレチク Rとの接合に伴う応力を、緩和及び/又は吸収 する。このとき、固定領域KA1~KA3の対向面(当 面)は、本来の平面度に対応する基準面とは 別の、レチクルRに合わせて設定される、1つ 実質的な仮想平面に合わせられる。このよ に、レチクルRに合わせてフレームFの平面 が実質的に補償されることにより、レチク Rに歪が生じることが防止される。

 また、本実施形態においても、通気性を するフィルター部材60によってスリットSLを カバーしているため、ペリクル内空間51と外 空間との間で気圧差が生じることを防止し つ、スリットSLを介してフレームF内部のペ クル内空間51に塵埃が侵入してパターン形 不良(露光不良)を生じさせてしまう事態を未 然に回避することが可能である。しかも、本 実施形態では、フレームFに設けた溝55Aにフ ルター部材60を貼設していることから、現有 のフレームFに対しても周辺機器との干渉を こすことなくフィルター部材60を付設するこ とが可能になる。

 なお、スリットSLの位置としては、上述 たように、フレームFの曲げ剛性(剛性)が厚 の3乗に比例することから、スリットSLの加 が可能な範囲で、よりレチクルRに近い位置 形成することが好ましい。また、フィルタ 部材60を貼設するための溝55Aは、必ずしも 要であるものではなく、図4Aで示した構成と 同様に、側面55に貼設する構成としてもよい さらに、本実施形態では、シート状のフィ ター部材60の代わりに、図5で示した構成と 様に、図8に示すように、多孔質部材から構 成されるフィルター部材61をスリットSL内に 填する構成としてもよい。

 この構成においても、上記と同様に、レ クルRに歪を生じさせることなく、またペリ クル内空間51と外部空間との間で気圧差が生 ることを防止しつつ、スリットSLを介して レームF内部のペリクル内空間51に塵埃が侵 してパターン形成不良(露光不良)を生じさせ てしまう事態を未然に回避することが可能で ある。

 また、フレームFの製造方法としては、フ レームFに直接、機械加工やレーザ加工等で リットSLを形成してもよいし、スリットSLを んだ上下のフレーム構成部材を個別に製造 た後に接合することにより一体化して製造 る手順としてもよい。

(露光装置)
 続いて、上記ペリクルフレーム装置PFが装 されたレチクルRを用いて露光処理を行う露 装置について、図9乃至図12を参照して説明 る。
 図9には、本発明の一実施形態の露光装置100 の全体構成が概略的に示されている。この露 光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方 式の投影露光装置である。

 この露光装置100は、光源及び照明光学系 含む照明系12、上述したペリクルフレーム 置PFが装着されたレチクルRをY軸方向に所定 ストロークで駆動するとともに、X軸方向、 Y軸方向及びθz方向(Z軸回りの回転方向)に微 駆動するレチクルステージ装置112、投影光 系PL、ウエハ(感光基板)Wが載置されるウエハ ステージWST、オフアクシス方式のアライメン ト検出系AS、及びワークステーションなどの ンピュータから成り、装置全体を統括制御 る主制御装置20等を備えている。

 前記照明系12は、例えば特開2001-313250号公 報(対応する米国特許出願公開2003/0025890号明 書)などに開示されるように、光源、オプテ カルインテグレータ等を含む照度均一化光 系、ビームスプリッタ、リレーレンズ、可 NDフィルタ、レチクルブラインド等(いずれ 不図示)を含んで構成されている。この照明 系12では、レチクルブラインドで規定されレ クルR上でX軸方向に細長く伸びるスリット の照明領域を照明光ILによりほぼ均一な照度 で照明する。ここで、照明光ILとしては、一 としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用い られている。また、オプティカルインテグレ ータとしては、フライアイレンズ、ロッドイ ンテグレータ(内面反射型インテグレータ)あ いは回折光学素子などを用いることができ 。

 前記レチクルステージ装置112は、照明系1 2の下方に配置されている。レチクルステー 装置112は、照明系12の下方に所定間隔をあけ て配置された、レチクルステージ定盤116の上 方(+Z側)に載置されている。

 レチクルステージ定盤116は、例えば不図 の4本の脚によって床面上で略水平に支持さ れている。このレチクルステージ定盤116は、 概略板状の部材から成り、そのほぼ中央には 、照明光ILを通過させるためのX軸方向を長手 方向とする矩形開口がZ軸方向に連通状態で 成されている。このレチクルステージ定盤11 6の上面がレチクルステージRSTの移動面とさ ている。

 前記レチクルステージRSTは、レチクルス ージ定盤116の上面(移動面)の上方に例えば μm程度のクリアランスを介して浮上支持さ ている。このレチクルステージRST上には、 チクルRが、真空吸着により固定されている レチクルステージRSTは、図9に示されるレチ クルステージ駆動系134により、投影光学系PL 光軸AXに垂直なXY平面内で2次元的に(X軸方向 、Y軸方向及びXY平面に直交するZ軸回りの回 方向(θz方向)に)微少駆動可能であるととも 、レチクルステージ定盤116上をY軸方向に指 された走査速度で駆動可能となっている。 お、レチクルステージ装置112の詳細な構成 については後に詳述する。

 前記投影光学系PLは、レチクルステージRS Tの図9における下方に配置され、その光軸AX 方向がZ軸方向とされている。投影光学系PL 、例えば、両側テレセントリックな縮小系 あり、共通のZ軸方向の光軸AXを有する不図 の複数のレンズエレメントから構成されて る。また、この投影光学系PLとしては、投影 倍率βが例えば1/4、1/5、1/8などのものが使用 れている。このため、上述のようにして、 明光(露光光)ILによりレチクルR上の照明領 が照明されると、そのレチクルRに形成され パターンが投影光学系PLによって投影倍率β で縮小された像(部分倒立像)が、表面にレジ ト(感光剤)が塗布されたウエハW上のスリッ 状の露光領域に投影され転写される。

 なお、本実施形態では、上記の複数のレ ズエレメントのうち、特定のレンズエレメ ト(例えば、所定の5つのレンズエレメント) それぞれ独立に移動可能となっている。

 かかる特定のレンズエレメントの移動は 特定のレンズエレメント毎に設けられた3個 のピエゾ素子等の駆動素子によって行われる 。すなわち、これらの駆動素子を個別に駆動 することにより、特定のレンズエレメントを 、それぞれ独立に、各駆動素子の変位量に応 じて光軸AXに沿って平行移動させることもで るし、光軸AXと垂直な平面に対して所望の 斜を与えることもできるようになっている 本実施形態では、上記の駆動素子を駆動す ための駆動指示信号は、主制御装置20からの 指令MCDに基づいて結像特性補正コントローラ 251によって出力され、これによって各駆動素 子の変位量が制御されるようになっている。

 こうして構成された投影光学系PLでは、 制御装置20による結像特性補正コントローラ 251を介したレンズエレメントの移動制御によ り、ディストーション、像面湾曲、非点収差 、コマ収差、又は球面収差等の諸収差(光学 性の一種)が調整可能となっている。

 前記ウエハステージWSTは、投影光学系PL 図9における下方で、不図示のベース上に配 され、その上面にウエハホルダ25が載置さ ている。このウエハホルダ25上にウエハWが えば真空吸着等によって固定されている。

 ウエハステージWSTは、モータ等を含むウ ハステージ駆動部24により走査方向(Y軸方向 )及び走査方向に垂直な非走査方向(X軸方向) 同期移動される。そして、このウエハステ ジWSTによって、ウエハWをレチクルRに対して 相対走査して、ウエハW上の各ショット領域 走査露光する動作と、次のショットの露光 ための走査開始位置(加速開始位置)まで移動 する動作とを繰り返すステップ・アンド・ス キャン動作が実行される。

 ウエハステージWSTのXY平面内での位置は ウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計 という)18によって、移動鏡17を介して、例 ば0.5~1nm程度の分解能で常時検出されている ウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報 )は、主制御装置20に送られ、主制御装置20で その位置情報(又は速度情報)に基づきウエ ステージ駆動部24を介してウエハステージWST の駆動制御を行う。

 また、ウエハステージWSTは、ウエハステ ジ駆動部24によりZ軸方向、θx方向(X軸回り 回転方向:ピッチング方向)、θy方向(Y軸回り 回転方向:ローリング方向)及びθz方向(Z軸回 りの回転方向:ヨーイング方向)にも微小駆動 れる。

 前記アライメント検出系ASは、投影光学 PLの側面に配置されている。本実施形態では 、ウエハW上に形成されたストリートライン 位置検出用マーク(ファインアライメントマ ク)を観測する結像式アライメントセンサが アライメント検出系ASとして用いられている このアライメント検出系ASの詳細な構成は 例えば、特開平9-219354号公報に開示されてい る。アライメント検出系ASによる観測結果は 主制御装置20に供給される。

 更に、図9の装置には、ウエハW表面の露 領域内部及びその近傍の領域のZ軸方向(光軸 AX方向)の位置を検出するための斜入射方式の フォーカス検出系(焦点検出系)の一つである 多点フォーカス位置検出系(21,22)が設けられ ている。この多点フォーカス位置検出系(21,22 )の詳細な構成等については、例えば、特開 6-283403号公報に開示されている。多点フォー カス位置検出系(21,22)による検出結果は、主 御装置20に供給される。

 さらに、本実施形態の露光装置100では、 示は省略されているが、レチクルRの上方に 、投影光学系PLを介してレチクルR上のレチク ルマークと基準マーク板のマークとを同時に 観察するための露光波長を用いたTTR(Through Th e Reticle)アライメント光学系から成る一対の チクルアライメント系が設けられている。 れらのレチクルアライメント系としては、 えば特開平7-176468号公報などに開示される のと同様の構成のものが用いられている。

 次にレチクルステージ装置(マスクステージ )112について詳細に説明する。図10には、レチ クルステージ装置112の構成部分が平面図にて 示されている。
 レチクルステージ装置112は、図10に示され ように、レチクルステージ定盤116上方に配 されたレチクルステージRST、及び該レチク ステージRSTを取り囲む状態で、レチクルス ージ定盤116上方に配置されたカウンタマス12 0、及びレチクルステージRSTを駆動するレチ ルステージ駆動系等を備えている。

 前記カウンタマス120は、図10から明らか ように、平面視矩形の枠状の形状を有し、 面の四隅近傍に設けられた差動排気型の気 静圧軸受34により、レチクルステージ定盤116 上面に対して非接触で支持されている。この ため、このカウンタマス120は、水平方向の力 の作用により自由運動を行う。

 なお、このカウンタマス120に、該カウン マス120の姿勢を調整するためのトリムモー を設けることとすることができる。

 前記カウンタマス120の内部空間(枠内)に 、-X側端部近傍、+X側端部近傍にY軸方向に伸 びるY軸固定子122a、122bがそれぞれ配置され、 これらY軸固定子122a、122bの内側にY軸方向に びるY軸ガイド124a,124bがそれぞれ配置されて る。

 これらY軸固定子122a、122b及びY軸ガイド124 a,124bそれぞれの+Y側の端部は、カウンタマス1 20の+Y側の辺の内壁面に固定され、それぞれ -Y側の端部は、カウンタマス120の-Y側の辺の 壁面に固定されている。すなわち、これらY 軸固定子122a、122b及びY軸ガイド124a,124bは、カ ウンタマス120の+Y側辺と-Y側辺の相互間に架 されている。この場合、Y軸固定子122a,122bは 面視で図10における左右対称に配置され、Y ガイド124a,124bは平面視で図10における左右 称に配置されている。

 前記Y軸固定子122a、122bのそれぞれは、XZ 面T字状の形状を有し、Y軸方向に沿って所定 ピッチで配置された複数の電機子コイルを有 する電機子ユニットから成る。前記Y軸ガイ 124a,124bは、XZ断面矩形の形状を有し、その周 囲の四面(上面、下面、右側面、左側面)の平 度が高く設定されている。

 前記レチクルステージRSTは、図10に示さ るように、Y軸ガイド124a,124bに沿って移動す レチクル粗動ステージ28と、該レチクル粗 ステージ28に対してX軸方向、Y軸方向及びθz 向(Z軸回りの回転方向)に3つのアクチュエー タ(ボイスコイルモータなど)54a,54b,54cにより 小駆動されるレチクル微動ステージ30とを備 えている。

 これを更に詳述すると、前記レチクル粗 ステージ28は、平面視(上方から見て)逆U字 の形状を有し、そのU字の両端部(Y軸方向を 手方向とする部分)が、不図示ではあるがXZ 面が矩形枠状でY軸方向に伸び、その内部にY 軸ガイド124a,124bがそれぞれ挿入された状態と なっている。これらU字の両端部それぞれの 面(4面)には、複数の差動排気型の気体静圧 受が設けられており、これら複数の差動排 型の気体静圧軸受により、Y軸ガイド124a、124 bと粗動ステージ28とのZ軸方向及びX軸方向の 隔が数μm程度に維持されるようになってい 。また、レチクル粗動ステージ28の-X側端面 及び+X側端面には、磁極ユニットから成るY軸 可動子148a,148bが設けられている。

 前記Y軸可動子148a,148bは、図10に示される うに、前述した一対のY軸固定子122a,122bにそ れぞれ係合しており、これらY軸可動子148a,148 bとY軸固定子122a,122bとによりレチクルステー RSTをY軸方向に駆動する、ムービングマグネ ット型の電磁力駆動リニアモータから成る一 対のY軸リニアモータLMa,LMbが構成されている なお、Y軸リニアモータLMa,LMbとしては、ム ビングコイル型のリニアモータを用いても い。

 図11にはレチクル微動ステージ30が取り出 して斜視図にて示されている。この図11及び 10から明らかなように、レチクル微動ステ ジ30は、XZ断面略U字状の略平板状の部材から 成るステージ本体70と、該ステージ本体70上 +X端部及び-X端部近傍に設けられたY軸方向を 長手方向とするレチクルホルダ72A,72Bとを備 ている。前記ステージ本体70の中央部には、 図11に示されるように、矩形開口部70aが形成 れている。

 前記一方のレチクルホルダ72Aは、例えば、 リカ、CaF 2 、MgF 2、 BaF 2 、Al 2 O 3 、ゼロデュア等の柔軟な部材から成り、Y軸 向を長手方向とする平面視(上方から見て)長 方形の略平板状の形状を有している。このレ チクルホルダ72Aは、-X側半分の厚さ(Z軸方向 関する高さ)が高く設定されており、その-X 半分の領域には、所定深さの凹部73aが形成 れている。凹部73aは、Y軸方向を長手方向と る平面視(上方から見て)矩形の形状を有し おり、該凹部73a内には、図12に示されるよう に、複数の突起部95が設けられている。

 このレチクルホルダ72Aは、ステージ本体7 0上において、Y軸方向を長手方向とするブロ ク状の部材74Aを介して片持ち支持されてい 。この場合、レチクルホルダ72Aと部材74Aと 間を、接着剤等により強固に固定すること しても良いし、例えば、部材74Aの上面に真 吸着機構を設け、該真空吸着機構による真 吸着により固定することとしても良い。

 レチクルホルダ72Aの下側(-Z側)には、支持 機構80Aが設けられている。この支持機構80Aは 、該支持機構80A及び前記レチクルホルダ72Aを 断面して示す図12等からわかるように、内部 中空とされた直方体状の形状を有する支持 構本体82Aと、該支持機構本体82Aの上面のY軸 方向中央部に設けられた支持ピン84Aと、該支 持ピン84Aの+Y側に所定距離だけ離れた位置に けられた略円柱状(上端部が球面加工されて いる)のピストン部材86Aと、-Y側に所定距離だ け離れた位置に設けられた略円柱状(上端部 球面加工されている)のピストン部材86Bとを えている。これらピストン部材86A,支持ピン 84A、及びピストン部材86Bは、Y軸方向に関し 等間隔で配置されている。

 前記支持機構本体82A内部の中空部は、空 室90とされている。該空気室90には、支持機 構本体82Aに形成された通気管路92aの一端が連 通しており、該通気管路92aの他端には、給気 管94の一端部が外部から接続されている。こ 給気管94の他端部には不図示の給気装置が 続されている。この給気装置は、例えばポ プや給気弁等を含んで構成されている。こ らポンプや吸気弁などの各部の動作は、図9 主制御装置20により制御される。

 また、支持機構本体82Aには、XY断面が円 の貫通孔96a,96bが上下方向(Z軸方向)に沿って 成され、この貫通孔96a,96bに、前述したピス トン部材86A,86Bが摺動自在に挿入されている 更に、支持機構本体82Aには、略L字状の排気 路102aが、貫通孔96aとは機械的に干渉しない ように形成されている。この排気管路102aの 端部は、支持ピン84AにZ軸方向に貫通する状 で形成された管路104a、レチクルホルダ72Aに Z軸方向に貫通する状態で形成され管路106aを して凹部73aに連通状態とされている。この 気管路102aの他端には、排気管108の一端部が 接続され、該排気管108の他端部は、不図示の 真空ポンプに接続されている。この真空ポン プの動作は、図9の主制御装置20により制御さ れる。

 図11に戻り、前記他方のレチクルホルダ72 Bも、レチクルホルダ72Aと左右対称ではある 、ほぼ同様の構成となっているため(支持ピ とピストン部材の配置関係がレチクルホル 72Aとは逆になる)、ここでは詳細な説明は省 略する。

 以上のように構成されるレチクルホルダ7 2A,72B、及び支持機構80A,80Bでは、レチクルホ ダ72A,72B上にレチクルRが載置され、主制御装 置20の指示の下、不図示のポンプが作動され と、レチクルRとレチクルホルダ72Aの凹部73a とにより形成される空間、及びレチクルRと チクルホルダ72Bの凹部73bとの間に形成され 空間内が減圧され、レチクルRが真空吸着さ る。この場合、レチクルホルダ72A,72Bが前述 したように柔軟な部材から構成されているこ とから、レチクルホルダ72A,72B上面が、レチ ルRの下面の形状に倣った変形をするように っている。換言すれば、レチクルホルダ72A 72Bの上面の形状が、レチクルRの下面(被保 面)の形状に実質的に一致するように従動す ようになっており、これにより、レチクルR を真空吸着することによるレチクルRの変形( 等)が抑制されるようになっている。また、 レチクルホルダ72A,72Bは、支持機構80A,80Bの支 ピン84A~84Cにより下側から支持されている。 したがって、レチクルホルダ72A、72Bは、支持 ピン84A~84Cによって3点支持され、各支持点に けるZ軸方向に関する位置が拘束されている ことから、レチクルRがそれら3点によってZ軸 方向に関して位置決めされることとなる。

 上述のように構成された本実施形態の露 装置100によると、通常のスキャニング・ス ッパと同様に、レチクルステージ112(レチク ルホルダ72A、72B)に、上記ペリクルフレーム 置PFが装着されたレチクルRを保持させた後 、レチクルアライメント、アライメント系AS のベースライン計測、並びにEGA(エンハンス ・グローバル・アライメント)方式のウエハ ライメント等の所定の準備作業が行われた 、ステップ・アンド・スキャン方式の露光 作が行なわれる。なお、本実施形態では、 宜、主制御装置20による結像特性補正コン ローラ251を介したレンズエレメントの移動 御により、ディストーション等の諸収差(光 特性の一種)を調整することとしている。

 このように、本実施形態では、ペリクル レーム装置PFの装着による歪がレチクルRに じず、またレチクルホルダ72A、72Bによるレ クルRの吸着に際してもレチクルRの変形(歪 )が抑制されることから、レチクルRの歪に 因する転写誤差を排除することができ、レ クルRのパターンを高精度にウエハW上に転写 形成することが可能になる。また、本実施形 態では、例えば図1に示した固定領域KA1~KA3が 査方向と平行な軸線を中心として線対称に 置されていることから、固定領域KA1~KA3との 固定に起因した変形がレチクルRに生じた場 でも、スリット状の照明光ILの延びる方向に ついては対称となり、上記結像特性補正コン トローラ251を介したレンズエレメントの移動 制御により、容易に補正することができる。

 以上、添付図面を参照しながら本発明に る好適な実施形態について説明したが、本 明は係る例に限定されないことは言うまで ない。上述した例において示した各構成部 の諸形状や組み合わせ等は一例であって、 発明の主旨から逸脱しない範囲において設 要求等に基づき種々変更可能である。

 例えば、上記実施形態では、フレームFに おける第2領域として、レチクルRとの間に隙 Sを設ける構成や、フレームFにスリットSLを 設ける構成を例示したが、これに限定される ものではなく、例えば図13Aに示すように、フ レームFとレチクルRとの間に隙間Sを設け、且 つフレームFに内部空間と外部空間とが接続 れないスリットSLを設ける構成としてもよい 。この場合も、隙間Sにはフィルター部材61を 装填することが好ましい。これにより、塵埃 が侵入することを抑制できるとともに、ペリ クル内空間51と外部空間との間で気圧差が生 ることを防止できる。また、フレームFにス リットSLが設けられているため、曲げ剛性を さくすることができ、レチクルRに歪を生じ させる可能性を抑えることができる。

 なお、スリットSLの形成方向としては、 チクルRの表面に沿った方向以外にも、図13B 示すように、レチクルRの表面に対して傾斜 した方向に沿って形成してもよい。

 また、図13A、図13Bの構成において、とも フィルター部材61を設けないように構成す ことも可能である。また、スリットSLはフレ ームF全周に亘って形成してもよいし、図6の 成に示すように部分的に形成するようにし もよい。

 なお、ペリクル(フレーム)内外の気圧差 よってペリクルが変形するのを防止するた 、ペリクル内外は通気性を持たせて気圧差 生じないようにするとよい。このとき、フ ルター部材がこの機能を有するようにして よいし、別途通気性のための構成を設けて よい。

 このように、各実施形態のペリクルフレ ム装置PFでは、フレームFにレチクルRに対す る曲げ剛性が所定量(例えば、ヤング率は従 用いていた各種フレームと同程度(例えば、 ルミニウム製なら70(GPa)となる部分)で設け れた第1領域と、レチクルRに対する曲げ剛性 が前記第1領域よりも小さい値となるように た第2領域とを設けたので、ペリクルフレー 装置PFをレチクルRに装着した際でもレチク Rに歪を生じさせ難くなる。つまり、フレー ムFの一方の端面(Fa)と他方の端面(対向面57)と の平行度、あるいは各面の平面度を所定の値 に設定しておいても、例えば、ペリクル膜を 貼ったことによりフレームF自体(特に端面Fa )が歪んでしまうことが考えられる。

 これに対して、各実施形態の構成によれ 、ペリクル(PE)の設けられた側のフレームF 歪みがそのままレチクルRに伝わることを避 ることができるので、ペリクルフレーム装 PFをレチクルRに装着してもフレームFに生じ た歪みでもってレチクルRを拘束してしまう とを防ぐことができる。また、フレームFの 2領域のレチクルRに対する曲げ剛性を従来 いていた各種フレームと同程度に設定し、 1領域のレチクルRに対する曲げ剛性をそれよ りも高くなるように設定してもよい。

 なお、上記実施形態では、フレームFの各 辺(周方向)に沿った方向に関して第1領域(KA、 CA)と第2領域(HA、BA)とを設けるように構成し が、フレームFの高さ方向(図中Z方向)に関し 第1領域と第2領域とを設けることで、フレ ム(F)のペリクル(PE)が設けられた側の変形と 板(R)に装着される側の形状とが互いに影響 合うのを防止するようにしてもよい。この うに構成することでも、基板を拘束して歪 生じさせることなくフレーム(F)及びペリク (PE)を基板(R)に装着することが可能になる。

 また、フレームFの各辺(周方向)に沿って げ剛性が互いに異なる領域を形成したが、 述のようにそれに限定されるものではない 例えば、フレームFの各辺(周方向)に沿って げ剛性が一様であっても、フレーム(F)のペ クル(PE)が設けられた側の変形と基板(R)に装 着される側の形状とが互いに影響し合うのを 防止できればよい。

 上記実施形態の基板としては、半導体デ イス製造用の半導体ウエハのみならず、デ スプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜 気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは 光装置で用いられるマスクまたはレチクル 原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用 れる。

 また、本発明が適用される露光装置の光源 は、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレ ーザ(193nm)、F 2 レーザ(157nm)等のみならず、g線(436nm)及びi線(3 65nm)を用いることができる。さらに、投影光 系の倍率は縮小系のみならず等倍および拡 系のいずれでもよい。また、上記実施形態 は、屈折型の投影光学系を例示したが、こ に限定されるものではない。例えば、反射 折型や反射型の光学系でもよい。

 また、本発明は、投影光学系と基板との に局所的に液体を満たし、該液体を介して 板を露光する、所謂液浸露光装置に適用し が、液浸露光装置については、国際公開第9 9/49504号パンフレットに開示されている。さ に、本発明は、特開平6-124873号公報、特開平 10-303114号公報、米国特許第5,825,043号などに開 示されているような露光対象の基板の表面全 体が液体中に浸かっている状態で露光を行う 液浸露光装置にも適用可能である。

 また、上述の各実施形態においては、投 光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説 してきたが、投影光学系PLを用いない露光装 置及び露光方法に本発明を適用することがで きる。このように投影光学系PLを用いない場 であっても、露光光はレンズ等の光学部材 介して基板に照射され、そのような光学部 と基板との間の所定空間に液浸空間が形成 れる。

 また、本発明は、基板ステージ(ウエハス テージ)が複数設けられるツインステージ型 露光装置にも適用できる。ツインステージ の露光装置の構造及び露光動作は、例えば 開平10-163099号公報及び特開平10-214783号公報( 応米国特許6,341,007号、6,400,441号、6,549,269号 び6,590,634号)、特表2000-505958号(対応米国特許 5,969,441号)或いは米国特許6,208,407号に開示さ ている。更に、本発明を本願出願人が先に 願した特願2004-168481号のウエハステージに適 用してもよい。

 また、ウエハステージが複数設けられる ではなく、特開平11-135400号公報や特開2000-16 4504号公報に開示されているように、基板を 持する基板ステージと基準マークが形成さ た基準部材や各種の光電センサを搭載して 露光に関する情報を計測する計測ステージ をそれぞれ備えた露光装置にも本発明を適 することができる。

 露光装置100としては、マスクとしてのレ クルRと、基板としてのウエハWとを同期移 してマスクのパターンを走査露光するステ プ・アンド・スキャン方式の走査型露光装 (スキャニングステッパ)の他に、マスクと基 板とを静止した状態でマスクのパターンを一 括露光し、基板を順次ステップ移動させるス テップ・アンド・リピート方式の投影露光装 置(ステッパ)にも適用することができる。

 さらに、ステップ・アンド・リピート方 の露光において、第1パターンと基板とをほ ぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1 ターンの縮小像を基板上に転写した後、第2 ターンと基板とをほぼ静止した状態で、投 光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1 ターンと部分的に重ねて基板上に一括露光 てもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。 また、スティッチ方式の露光装置としては、 基板上で少なくとも2つのパターンを部分的 重ねて転写し、ウエハを順次移動させるス ップ・アンド・スティッチ方式の露光装置 も適用できる。

 露光装置100の種類としては、基板に半導 素子パターンを露光する半導体素子製造用 露光装置に限られず、液晶表示素子製造用 はディスプレイ製造用の露光装置、薄膜磁 ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、ME MS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスク どを製造するための露光装置などにも広く 用できる。

 なお、上述の実施形態においては、光透 性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相 パターン・減光パターン)を形成した光透過 マスクを用いたが、このマスクに代えて、 えば米国特許第6,778,257号公報に開示されて るように、露光すべきパターンの電子デー に基づいて透過パターン又は反射パターン あるいは発光パターンを形成する電子マス (可変成形マスクとも呼ばれ、例えば非発光 画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDM D(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いて もよい。

 また、例えば国際公開第2001/035168号パン レットに開示されているように、干渉縞を 板上に形成することによって、基板上にラ ン・アンド・スペースパターンを露光する 光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を 適用することができる。

 また、例えば特表2004-519850号公報(対応米 特許第6,611,316号)に開示されているように、 2つのマスクのパターンを、投影光学系を介 て基板上で合成し、1回の走査露光によって 板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重 露光する露光装置などにも本発明を適用する ことができる。また、プロキシミティ方式の 露光装置、ミラープロジェクション・アライ ナーなどにも本発明を適用することができる 。

 以上のように、上記実施形態の露光装置1 00は、各構成要素を含む各種サブシステムを 所定の機械的精度、電気的精度、光学的精 を保つように、組み立てることで製造され 。これら各種精度を確保するために、この み立ての前後には、各種光学系については 学的精度を達成するための調整、各種機械 については機械的精度を達成するための調 、各種電気系については電気的精度を達成 るための調整が行われる。各種サブシステ から露光装置100への組み立て工程は、各種 ブシステム相互の、機械的接続、電気回路 配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれ 。この各種サブシステムから露光装置100へ 組み立て工程の前に、各サブシステム個々 組み立て工程があることはいうまでもない 各種サブシステムの露光装置100への組み立 工程が終了したら、総合調整が行われ、露 装置100全体としての各種精度が確保される なお、露光装置100の製造は温度およびクリ ン度等が管理されたクリーンルームで行う とが望ましい。

 次に、本発明の一実施形態による露光装 を用いた液晶表示素子の製造方法について 明する。図14は、マイクロデバイスとして 液晶表示素子を製造する製造工程の一部を すフローチャートである。図14中のパターン 形成工程S1では、本実施形態の露光装置を用 てマスクのパターンをウエハW上に転写露光 する、所謂光リソグラフィー工程が実行され る。この光リソグラフィー工程によって、ウ エハW上には多数の電極等を含む所定パター が形成される。その後、露光されたウエハW 、現像工程、エッチング工程、剥離工程等 各工程を経ることによって、ウエハW上に所 定のパターンが形成され、次のカラーフィル タ形成工程S2に移行する。

 カラーフィルタ形成工程S2では、R(Red)、G( Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマ リックス状に多数配列され、又はR、G、Bの3 本のストライプのフィルタの組を複数水平走 査線方向に配列したカラーフィルタを形成す る。

 そして、カラーフィルタ形成工程S2の後 、セル組み立て工程S3が実行される。このセ ル組み立て工程S3では、パターン形成工程S1 て得られた所定パターンを有するウエハW、 びカラーフィルタ形成工程S2にて得られた ラーフィルタ等を用いて液晶パネル(液晶セ )を組み立てる。

 セル組み立て工程S3では、例えば、パタ ン形成工程S1にて得られた所定パターンを有 するウエハWとカラーフィルタ形成工程S2にて 得られたカラーフィルタとの間に液晶を注入 して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。そ 後、モジュール組立工程S4にて、組み立て れた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わ せる電気回路、バックライト等の各部品を取 り付けて液晶表示素子として完成させる。上 述の液晶表示素子の製造方法によれば、極め て微細なパターンを有する液晶表示素子をス ループット良く得ることができる。

 次に、本発明の実施形態による露光装置 半導体素子を製造する露光装置に適用し、 の露光装置を用いて半導体素子を製造する 法について説明する。図15は、マイクロデ イスとしての半導体素子を製造する製造工 の一部を示すフローチャートである。図15に 示す通り、まず、ステップS10(設計ステップ) おいて、半導体素子の機能・性能設計を行 、その機能を実現するためのパターン設計 行う。引き続き、ステップS11(マスク製作ス テップ)において、設計したパターンを形成 たマスク(レチクル)を製作する。一方、ステ ップS12(ウエハ製造ステップ)において、シリ ン等の材料を用いてウエハを製造する。

 次に、ステップS13(ウエハ処理ステップ) おいて、ステップS10~ステップS12で用意した スクとウエハを使用して、後述するように リソグラフィ技術等によってウエハ上に実 の回路等を形成する。次いで、ステップS14( デバイス組立ステップ)において、ステップS1 3で処理されたウエハを用いてデバイス組立 行う。このステップS14には、ダイシング工 、ボンティング工程、及びパッケージング 程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含ま れる。最後に、ステップS15(検査ステップ)に いて、ステップS14で作製されたマイクロデ イスの動作確認テスト、耐久性テスト等の 査を行う。こうした工程を経た後にマイク デバイスが完成し、これが出荷される。

 また、液晶表示素子又は半導体素子等の イクロデバイスだけではなく、光露光装置 EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光 装置等で使用されるレチクル又はマスクを製 造するために、マザーレチクルからガラス基 板やシリコンウエハ等ヘパターンを転写する 露光装置にも本発明を適用できる。ここで、 DUV(深紫外)やVUV(真空紫外)光等を用いる露光 置では、一般的に透過型レチクルが用いら 、レチクル基板としては石英ガラス、フッ がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化 グネシウム、又は水晶等が用いられる。ま 、プロキシミティ方式のX線露光装置や電子 露光装置等では、透過型マスク(ステンシル マスク、メンブレンマスク)が用いられ、マ ク基板としてはシリコンウエハ等が用いら る。なお、このような露光装置は、WO99/34255 、WO99/50712号、WO99/66370号、特開平11-194479号 特開2000-12453号、特開2000-29202号等に開示され ている。