Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
PHOTOELECTRIC SENSOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/031530
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a photoelectric sensor comprising a projection system for projecting a light toward a monitor region, a reception system for receiving a reflected light from the monitor region, to output a signal corresponding to the reception rate, detecting means for deciding the level of the output signal of the reception system, to detect the presence/absence of an object in the monitor region, setting means for setting a measurement range selectively as a long range, a medium range or a short range, and control means for setting the projection rate of the projection system and the reception gain of the reception system automatically to a predetermined value in accordance with the measurement range selected. The projection rate and the reception gain are individually set at "high", when the measurement range is set at the long range, and are individually set at "low", when the measurement range is set at the short range. When the measurement range is set at the medium range, moreover, the projection rate is set at "low", and the reception gain is set at "high".

Inventors:
HATANAKA HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/065752
Publication Date:
March 12, 2009
Filing Date:
September 02, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
YAMATAKE CORP (JP)
HATANAKA HIROSHI (JP)
International Classes:
G01V8/12; H01H35/00
Foreign References:
JP2005106608A2005-04-21
JPH11136114A1999-05-21
JPH05335923A1993-12-17
JPH06326586A1994-11-25
Attorney, Agent or Firm:
NAGATO, Kanji (8-1 Shinbashi 5-chome, Minato-k, Tokyo 04, JP)
Download PDF:
Claims:
監視領域に向けて光を照射する投光系と、前記監視領域から到来する光を受光する受光素子を備えて該受光素子の受光量に相当する信号を出力する受光系と、この受光系の出力信号のレベルを判定して前記監視領域における物体の有無を検出する検出手段と、計測レンジを遠距離・中距離・近距離の中からいずれかひとつ選択して設定可能な設定手段と、選択された計測レンジに応じて前記投光系の投光量および前記受光系の受光ゲインをそれぞれ予め定められた値に自動的に設定する制御手段とを具備し、
 前記制御手段は、前記計測レンジが遠距離に設定されたときには前記投光量を第1の値に設定し、前記計測レンジが近距離に設定されたときには前記投光量を第1の値よりも低い第2の値に設定し、前記計測レンジが中距離に設定されたときには前記投光量を前記第1の値よりも低く、且つ前記第2の値を下回らない値に設定すると共に、
 前記計測レンジが遠距離に設定されたときには前記受光ゲインを第3の値に設定し、前記計測レンジが近距離に設定されたときには前記受光ゲインを第3の値よりも低い第4の値に設定し、前記計測レンジが中距離に設定されたときには前記受光ゲインを前記第4の値よりも高く、且つ前記第3の値を上回らない値に設定することを特徴とする光電センサ。
請求項1に記載の光電センサにおいて、
 前記計測レンジが中距離に設定されたときには、前記制御手段は前記投光量を前記第2の値に設定すると共に前記受光ゲインを前記第3の値に設定することを特徴とする光電センサ。
請求項1に記載の光電センサにおいて、
 前記設定手段は更に応答速度を高速・低速のいずれかひとつ選択して設定可能であり、
 応答速度が低速に設定されたときのみ、前記制御手段は中距離における投光量を前記第2の値よりも高く、且つ前記第1の値を上回らない値に設定すると共に、中距離における受光ゲインを前記第3の値よりも低く、且つ前記第4の値を下回らない値に設定することを特徴とする光電センサ。
請求項1に記載の光電センサにおいて、
 前記設定手段は更に応答速度を高速・低速のいずれかひとつ選択して設定可能であり、
 応答速度が低速に設定されたときのみ、前記制御手段は中距離における投光量を前記第1の値に設定すると共に、中距離における受光ゲインを前記第4の値に設定することを特徴とする光電センサ。
前記投光系は、選択設定された周期で駆動されてパルス光を発する発光素子を備え、この発光素子の駆動電圧を変えることで上記パルス光の発光強度を変化させて投光量を可変設定するものであって、
 前記受光系は、受光量に応じた受光信号を出力する受光素子と、上記受光信号を増幅する増幅器とを具備し、該増幅器の増幅率を変えることで受光ゲインを可変設定するものである請求項1~4のいずれか一項に記載の光電センサ。
Description:
光電センサ

 本発明は、監視領域に投光した光の透過 、または物体による反射光量から上記監視 域における物体の有無を検出する光電セン に関する。

 反射形の光電センサ(いわゆる光電スイッ チ)は、概略的には図3に示すように所定の監 領域に向けて光を照射する投光系10と、前 監視領域における上記光の物体による反射 を受光してその受光量を検出する受光系20と を備えて構成される。尚、透過形の光電セン サは、監視領域を挟んで上記投光系10と受光 20とを対向させて配置し、投光系10から投光 されて前記監視領域に存在する物体により遮 られることのなかった光を前記受光系20にて 光するように構成される。

 ちなみに前記投光系10は、発光素子(例えば 光ダイオード;LED)11とその駆動回路12とを主 として構成される。また前記受光系20は、 えば日本国;特開2006-210974号公報に詳しく紹 されるように、受光素子(例えばフォトダイ ード;PD)21と、受光量に応じて上記受光素子2 1が出力する電流をI/V変換するI/V変換器22と、 このI/V変換器22の出力を増幅する増幅器23と 主体として構成される。そして光電センサ 、上記受光系20から出力される信号(電圧信 )を比較器31に取り込み、その信号レベルを 定の閾値Vrefと比較することで、設定距離以 に存在する物体を検出するものとなってい 。
 尚、前記比較器31は、一般的にはマイクロ ロセッサにより構成される。そして前記受 系20の出力はA/D変換器32を介して上記マイク プロセッサに取り込まれる。

 ところでこの種の光電センサ(光電スイッ チ)における物体検出の距離範囲は、近距離 ら遠距離に至るまで、できるだけ広いこと 望ましい。しかし反射形の光電センサから 体までの距離Lが長くなるに従って前記投光 10(発光素子11)から照射されて物体に到達す 光量が低下し、またその反射光の前記受光 20への入光量(受光素子21での受光量)が少な なる。また透過形の光電センサにおいては 投光系10(発光素子11)と前記受光系20(受光素 21)との離間距離Lが長くなるに従って、受光 系20に到達する光量が大きく減衰する。

 そこで一般的には、光電センサに要求さ る最大検出距離Lmaxを見込んで前記投光系10 ら照射する光の強度(投光量)を設定してい 。しかし反射形光電センサにおいては検出 象物(物体)が近距離に存在すると、また透過 形光電センサにおいては発光素子11と受光素 21との離間距離Lを狭くすると前記受光系20 の入光量が過剰となり、図4に示すように受 素子21が飽和することがある。この飽和状 においては受光素子21への入光量(受光素子21 の受光量)が変化しても前記受光素子21から得 られる出力信号レベル(受光系の出力)の変化 殆ど生じなくなり、入光量の変化を正しく 出できなくなる。

 また検出対象物が接近して更に入光量が えると、これに伴って受光素子21での出力 流が増加し、本来的には逆バイアス状態で いられるべき前記受光素子(フォトダイオー )が順方向にバイアスされた状態となる。こ の結果、図4に示すように出力信号レベルが 激に小さくなると言う不具合が生じる。こ 為、設定されている閾値の大きさによって 近距離での物体検出の誤判定が生じる虞が る。

 本発明の目的は、近距離における誤動作 防ぎ、物体の検出距離範囲を十分に広く設 することのできる光電センサを提供するこ にある。

 上述した目的を達成するべく本発明に係る 電センサは、監視領域に向けて光を照射す 投光系と、前記監視領域から到来する光を 光する受光素子を備えて該受光素子の受光 に相当する信号を出力する受光系と、この 光系の出力信号のレベルを判定して前記監 領域における物体の有無を検出する検出手 と、計測レンジを遠距離・中距離・近距離 中からいずれかひとつ選択して設定可能な 定手段と、選択された計測レンジに応じて 記投光系の投光量および前記受光系の受光 インをそれぞれ予め定められた値に自動的 設定する制御手段とを具備し、
 特に前記制御手段においては、前記計測レ ジが遠距離に設定されたときには前記投光 を第1の値に設定し、前記計測レンジが近距 離に設定されたときには前記投光量を第1の よりも低い第2の値に設定し、前記計測レン が中距離に設定されたときには前記投光量 前記第1の値よりも低く、且つ前記第2の値 下回らない値に設定すると共に、
 前記計測レンジが遠距離に設定されたとき は前記受光ゲインを第3の値に設定し、前記 計測レンジが近距離に設定されたときには前 記受光ゲインを第3の値よりも低い第4の値に 定し、前記計測レンジが中距離に設定され ときには前記受光ゲインを前記第4の値より も高く、且つ前記第3の値を上回らない値に 定することを特徴としている。

 好ましくは前記制御手段は、前記計測レ ジが中距離に設定されたときには、前記投 量を前記第2の値に設定すると共に前記受光 ゲインを前記第3の値に設定するように構成 れる。

 尚、前記設定手段が、更に応答速度を高速 低速のいずれかひとつ選択して設定可能な 合には、前記制御手段においては、応答速 が低速に設定されたときのみ、中距離にお る投光量を前記第2の値よりも高く、且つ前 記第1の値を上回らない値に設定すると共に 中距離における受光ゲインを前記第3の値よ も低く、且つ前記第4の値を下回らない値に 設定するように構成することが望ましい。
 或いは前記制御手段は、応答速度が低速に 定されたときのみ、中距離における投光量 前記第1の値に設定すると共に、中距離にお ける受光ゲインを前記第4の値に設定するよ に構成することも可能である。

 好ましくは前記投光系は、例えば選択設 された周期で駆動されてパルス光を発する 光素子を備え、この発光素子の駆動電圧を えることで上記パルス光の発光強度を変化 せて投光量を可変設定するように構成され また前記受光系は、例えば受光量に応じた 光信号を出力する受光素子と、上記受光信 を増幅する増幅器とを具備し、該増幅器の 幅率を変えることで受光ゲインを可変設定 るように構成される。

 上述した構成の光電センサによれば、計 レンジが中距離に設定されたときには前記 光量を低く設定すると共に前記受光ゲイン 高く設定するので、過大な入力光量による 光素子の飽和を抑え、且つ該受光素子が順 向バイアス状態となることを未然に防ぐこ ができる。そして投光量を低く設定したこ に伴って受光系での受光量が低下する分、 幅器の増幅率を高く設定するので、受光信 のレベルを高くしてそのレベル判定を精度 く行うことが可能となる。従って受光素子 順方向バイアスに起因する受光信号レベル 低下がないので、中距離に設定した計測レ ジの全距離範囲において物体検出を高精度 行うことが可能となる。

本発明の一実施形態に係る光電センサ 概略構成図。 図1に示す光電センサにおける動作制御 の判断アルゴリズムの例を示す図。 反射形の光電センサの一般的な構成例 示す図。 受光素子の出力特性の例を示す図。

符号の説明

 10 投光系
 11 投光素子
 12 駆動回路
 14 発光周期制御スイッチ
 15 発光量制御スイッチ
 20 受光系
 21 受光素子
 22 I/V変換器
 23 増幅器
 31 演算器(CPU)
 32 A/D変換器
 34 設定器

 以下、図面を参照して本発明の一実施形態 係る光電センサについて説明する。
 図1は、この実施形態に係る光電センサの概 略構成を示している。この光電センサは、基 本的には監視領域に向けて光を照射する投光 系10と、前記監視領域から到来する光を受光 る受光素子を備えて該受光素子の受光量に 当する信号を出力する受光系20とを備えて る。そして演算器(CPU)にて前記受光系20の出 信号レベルを判定して物体の有無を検出す ように構成され、更に手動設定された計測 ンジに応じて前記投光系10の投光量および 記受光系20の受光ゲインをそれぞれ可変設定 するように構成される。

 尚、反射形の光電センサの場合には、投 系10から照射された光の物体による反射光 受光系20にて受光して物体の有無を判定する ように構成される。また透過型の光電センサ の場合には対向配置された投光系10と受光系2 0との間に存在する物体によって、投光系10か ら照射された光が遮られるか否かを受光系20 の受光量から検出して物体の有無を判定す ように構成される。従って物体検出の判定 ジックは、反射形の場合と透過形の場合と 逆になることは言うまでもない。

 前述した前記投光系10は、具体的には発光 子(例えば発光ダイオード;LED)11と、後述する 駆動電圧に応じて上記発光素子11の駆動電流 制御することで前記発光素子11を発光駆動 る駆動回路(トランジスタ)12とを備える。ち みにこの駆動回路12には、スイッチドライ 13によりオン・オフ制御される発光周期制御 スイッチ14を介して駆動電圧が印加される。 た上記駆動電圧としては、前記発光素子11 高輝度で発光させる(強く発光させる)第1の 動電圧V H 、または前記発光素子11を低輝度で発光させ (弱く発光させる)為の前記第1の駆動電圧V H よりも低い第2の駆動電圧V L が、発光量制御スイッチ15を介して選択的に えられる。この発光素子11の駆動電圧の制 によって前記投光系10の投光量が[高]または[ 低]に選択設定される。

 尚、前記スイッチドライバ13は、前記発 量制御スイッチ15を介して選択されて前記駆 動回路(トランジスタ)12に印加される駆動電 をオン・オフ制御することで前記発光素子11 をパルス駆動し、これによってパルス光を発 光させる役割を担う。このスイッチドライバ 13によって前記発光素子11が発光するパルス の発光周期Tが、例えば20μs(高速)、50μs(中速 )、100μs(低速)の3段階に選択設定し得るよう なっている。

 一方、前記受光系20は、抵抗を介して逆 イアスされて電源Vccに接続された受光素子( えばフォトダイオード;PD)21と、この受光素 21がその受光量に応じて出力する電流をI/V 換するI/V変換器22と、結合コンデンサを介し て上記I/V変換器22に接続されて前記I/V変換器2 2の出力(受光信号)を増幅する増幅器23とを主 として構成される。

 この増幅器23は、例えば入力抵抗を介し 上記受光信号を入力する反転入力端子(-端子 )および基準電圧Vrefが加えられる非反転入力 子(+端子)を備え、出力端子と前記反転入力 子との間に帰還回路を設けた演算増幅器か なる。そして前記反転入力端子に加えられ 前記受光信号のレベル(電圧)Vinが前記基準 圧Vrefと等しくなるように負帰還を掛けるこ で前記受光信号を増幅するように構成され 。またこの増幅器23の増幅率は、前記帰還 路の帰還量を変えることで可変設定可能な のであり、ここでは後述するように高増幅 と低増幅率の2段階に選択設定可能に構成さ ている。この増幅器23の増幅率の可変設定 よって前記受光系20の受光ゲインが[高]また [低]の2段階に設定される。

 そしてこの受光系20から出力される信号( 圧信号)はA/D変換器32を介してデジタル変換 れた後、演算器(例えばマイクロプロセッサ ;CPU)31に取り込まれてその信号レベルが判定 れる。この信号レベルの判定は、該信号の ベルが予め設定した物体検出距離に相当す 閾値よりも大きいか否かを判定することに って行われる。そして、例えば信号レベル 上記閾値を上回るときには物体による反射 の受光量が大きく、物体がその検出距離以 に近接していると判定する。

 尚、演算器(例えばマイクロプロセッサ;CP U)31に接続された設定器34は、手動操作される インターフェースであって、この設定器34を 作することで前記光電センサを用いた物体 出の応答速度、および計測レンジがそれぞ 設定される。上記物体検出の応答速度は、 速度に移動変位する物体を応答性良く確実 検出するか、物体の移動速度がさほど速く い場合には、前記CPU31での処理負担を増大 せることなく物体検出を行うかを選択する 御パラメータであって、前述したパルス光 発光周期Tを選択することに相当する。

 また前記計測レンジは物体検出の対象と る距離範囲を設定するものであり、例えば 距離、中距離、近距離の3段階に設定される 。具体的には、例えば遠距離レンジは光電セ ンサの先端から100mm~300mmの距離範囲を、また 距離レンジは30mm~100mmの距離範囲を、そして 近距離レンジは0mm~30mmの距離範囲をそれぞれ 出対象として設定する。

 さて基本的には上述した如く構成される 電センサにおいて本発明が特徴とするとこ は、前記設定器34において手動設定された 測レンジに応じて、更には前述したパルス の発光周期T(応答速度)に応じて前記CPU31の下 で投光系10から照射する光の投光量を可変設 すると共に、前記受光系20での受光ゲイン( 幅ゲイン)を可変設定する点にある。例えば 図2に示す処理手順に従い、前記設定器34にお いて選択設定された計測レンジに応じて、更 には中距離レンジが設定された場合には、そ のときに設定されている応答速度に応じて前 述した投光量と受光ゲインとをそれぞれ可変 設定することを特徴としている。

 即ち、その動作制御は、先ず遠距離レン が設定されているか否かを判定し〈ステッ S1〉、遠距離レンジが設定されている場合 は、前記投光系10の投光量を第1の値である[ ]に設定すると共に、前記受光系20の受光ゲ ンを第3の値である[高]に設定する〈ステッ S2〉。つまり物体検出の対象領域が遠距離 あり、光の大きな伝播減衰を伴うことから 投光系10から当該対象領域に照射された光の 減衰を補うべく前記投光系10の投光量を多く( 投光強度を高く)設定し、また当該対象領域 ら到来する光の前記受光系20への入光量の減 衰を補うべく前記受光系20の受光ゲインを高 設定する。ちなみに前記第1の値[高]は、遠 離レンジにおいて受光素子11での受光量を 分に確保し得る値として設定される。また 記第3の値[高]は、遠距離レンジにおいて物 の有無による受光量の変化を確実に識別し る値として設定される。

 また遠距離レンジが設定されていない場 には〈ステップS1〉、次に近距離レンジが 定されているか否かを判定する〈ステップS3 〉。そして近距離レンジが設定されている場 合には、前記投光系10の投光量を前述した第1 の値よりも低い第2の値[低]に設定すると共に 、前記受光系20の受光ゲインを前述した第3の 値よりも低い第4の値[低]に設定する〈ステッ プS4〉。即ち、物体検出の対象領域が近距離 ある場合には、投光系10から照射する光量 少なくても比較的多くの光量を受光するこ ができるので前記投光系10の投光量を少なく (投光強度を低く)設定し、また前記受光系20 受光ゲインを低く設定する。ちなみに前記 2の値[低]は、近距離レンジにおいて受光素 11が飽和することのない受光量を確保し得る 値として設定される。また前記第4の値[低]は 、近距離レンジにおいてA/D変換器32を飽和さ ることなく物体の有無による受光量の変化 確実に識別し得る値として設定される。

 これに対して設定された計測レンジが遠 離レンジでなく〈ステップS1〉、また近距 レンジでもない場合には〈ステップS3〉、こ れらの判定結果から残された中距離レンジが 設定されていると判定する。そしてこの場合 には、前述した発光周期T(応答速度)が高速に 設定されているか否かを判定する〈ステップ S5〉。そして高速応答モード(例えば20μsまた 50μs)が設定されている場合に、前記投光系1 0の投光量を[低]に設定すると共に前記受光系 20の受光ゲインを[高]に設定する〈ステップS6 〉。逆に通常の低速モード(100μs)が設定され いる場合には、前記投光系10の投光量を[高] に設定すると共に前記受光系20の受光ゲイン [低]に設定する〈ステップS7〉。

 即ち、前記受光素子11の飽和に伴う受光 号のレベル低下は、前述したように前記受 素子11が順方向バイアス状態となることに起 因する。これ故、パルス光を投光する周期が 長い場合にはその反射光が受光素子21に入光 る周期も長くなるので、仮に前記受光素子1 1が順方向バイアス状態となっても、次の受 時には受光素子21は逆バイアス状態に復帰す る。従って前記受光素子11の順方向バイアス 態が問題となるのは、物体検出の周期Tが短 い20μsまたは50μsの高速応答モードの設定時 ある。

 従って高速応答モードが設定されている 合には、受光系20への過大な入光を防止す べく前記投光系10の投光量を[低]に設定する そして前記投光素子11から照射するパルス の投光量(光強度)を低くし、これによって受 光系20に到来する光量を低く抑えて受光素子2 1が飽和状態となることを防止する。そして 光素子21が飽和することなく、その受光量に 応じたレベルの受光信号を出力している状態 において、その信号レベルを相対的に高めて 受光系20から出力される信号のダイナミック ンジを十分に広く設定するべく前記増幅器2 3の増幅率を高く設定する。この結果、A/D変 器32には、そのダイナミックレンジに見合う 最大振幅の受光信号が与えられることになり 、受光信号のレベルを精度良く検出してCPU31 与えることが可能となる。

 特にこの場合には、例えば近距離に存在 る物体によってその反射光の強度(受光素子 21での受光量)が高くなっても受光素子21が飽 することがないので、近距離において受光 20の出力が急激に小さくなることがない。 って物体検出の閾値を受光信号の最大レベ の近傍に設定して近距離での物体検出を行 場合であっても、その検出距離における光 センサの誤動作を効果的に防止することが きると言う効果が奏せられる。

 これに対して通常の低速モード(100μs)の 定時には前述した受光素子21の飽和に起因す る問題を殆ど生じることがない。つまり受光 素子21が順方向にバイアスされた状態に至っ も、前述したパルス光の消滅、ひいては受 系20に到来する光の消滅に伴って前記受光 子21が逆バイアスされた状態に復帰する。従 って次の検出タイミングにおいては受光素子 21での受光量が大きくてもその変化に応じた 力を得ることができる。そこでこの場合に 前述したように前記投光系10の投光量を[高] に設定すると共に前記受光系20の受光ゲイン [低]に設定する。

 このようにして低速モード時の動作条件 決定すれば、検出対象領域に照射するパル 光の強度が高いので、その反射光をS/N良く 光検出することが可能となる。そして受光 が大きく、受光信号のレベルが高い分、増 器23の増幅率を低く設定するので、A/D変換 32のダイナミックレンジに見合う最大振幅の 出力を得ることが可能となる。換言すれば受 光系20の出力によってA/D変換器32が飽和する とを効果的に防ぐことが可能となる。

 このように本発明に係る光電センサにお ては、受光素子21が飽和し、順方向バイア 状態となってその出力レベルが急激に小さ なるような状態に至ることを防ぎながら物 検出を行うことができるので、近距離にお る誤動作を確実に防止することができる。 に投光系10からの投光量を小さくし(低くし) その投光量に見合うように受光系20での受 ゲインを高くするので、簡単な制御だけで 動作を未然に防ぐことができ、その実用的 点が絶大である。

 尚、本発明は上述した実施形態に限定さ るものではない。例えば計測レンジの区分 ついては、光電センサの仕様と該光電セン に要求される検出特性に応じて定めれば良 ものである。また投光系10の発光量および 光系20の受光ゲインについては、その仕様に 応じて設定すれば良いことは言うまでもない 。またここでは投光系10の発光量および受光 20の受光ゲインをそれぞれ2段階に設定した 、3段階以上に可変設定可能に構成すること も勿論可能である。具体的には、計測レンジ が中距離レンジの際、低距離レンジにおける 発光量および受光ゲインと遠距離レンジにお ける発光量および受光ゲインとの間の値を取 るよう設定すれば本発明の目的を達成するこ とが可能である。その他、本発明はその要旨 を逸脱しない範囲で種々変形して実施するこ とができる。