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Title:
PHOTOLUMINESCENT PIGMENT, AND PHOTOLUMINESCENT COATING COMPOSITION AND AUTOMOTIVE OUTER PANEL EACH COMPRISING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/136471
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a photoluminescent pigment which comprises a flaky particle and a metal oxide layer covering at least a part of the surface of the flaky particle. In the particle size distribution of the photoluminescent pigment or the flakey particle, the particle size at which the volume accumulation determined in the side of a smaller particle size corresponds to 99% is 48 μm or smaller, and the maximum particle size is 62 μm or smaller. The flakey particle comprises a material having a refractive index of 1.4 to 1.8. In the thickness distribution of the flaky particle, the frequency of the occurrence of particles having thickness ranging from 0.8 to 1.9 μm is 90% by volume or greater, and the frequency of the occurrence of particles having thickness ranging from 0.01 to 0.35 μm is 90% by volume or greater.

Inventors:
KITAMURA TAKEAKI (JP)
WAKAMIYA TAKASHI (JP)
YAGYU TOMOHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/058216
Publication Date:
November 13, 2008
Filing Date:
April 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON SHEET GLASS CO LTD (JP)
KITAMURA TAKEAKI (JP)
WAKAMIYA TAKASHI (JP)
YAGYU TOMOHIRO (JP)
International Classes:
C09C1/28; C09C1/40; C09C1/42; C09C3/06; C09D5/29; C09D7/62; C09D201/00
Foreign References:
JPH08199098A1996-08-06
JPS61161212A1986-07-21
JP2007063127A2007-03-15
JP2006328182A2006-12-07
JPH10114867A1998-05-06
JP2001226601A2001-08-21
JP2002155240A2002-05-28
JP2001031421A2001-02-06
JP2005187782A2005-07-14
Other References:
YUTAKA KURATA: "Saishin Funtai Bussei Zusetsu", 30 June 2004, NGT CO.
See also references of EP 2145927A4
Attorney, Agent or Firm:
KAMADA, Koichi et al. (TOMOE MARION BLDG. 4-3-1, Nishitenma, Kita-ku, Osaka-sh, Osaka 47, JP)
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Claims:
 薄片状粒子と、前記薄片状粒子の表面の少なくとも一部を被覆する金属酸化物層と、を含む光輝性顔料であって、
 前記薄片状粒子は、粒度分布において、粒径が小さい側からの体積累積が99%に相当する粒径が48μm以下であり、かつ、最大粒径が62μm以下であって、
 前記薄片状粒子は、1.4~1.8の屈折率を有する材料からなり、
 前記薄片状粒子は、厚さ分布において、厚さ0.8μm~1.9μmの範囲の頻度が体積で90%以上、または、厚さ0.01μm~0.35μmの範囲の頻度が体積で90%以上である、光輝性顔料。
 薄片状粒子と、前記薄片状粒子の表面の少なくとも一部を被覆する金属酸化物層と、を含む光輝性顔料であって、
 前記薄片状粒子は、1.4~1.8の屈折率を有する材料からなり、
 前記薄片状粒子は、厚さ分布において、厚さ0.8μm~1.9μmの範囲の頻度が体積で90%以上、または、厚さ0.01μm~0.35μmの範囲の頻度が体積で90%以上であって、
 前記光輝性顔料は、粒度分布において、粒径が小さい側からの体積累積が99%に相当する粒径が48μm以下であり、かつ、最大粒径が62μm以下である、光輝性顔料。
 前記薄片状粒子は、粒度分布において、粒径が小さい側からの体積累積が50%に相当する粒径が20μm未満である請求項1に記載の光輝性顔料。
 前記光輝性顔料は、粒度分布において、粒径が小さい側からの体積累積が50%に相当する粒径が20μm未満である請求項2に記載の光輝性顔料。
 前記薄片状粒子の材料が、ガラス、シリカ、アルミナ、合成マイカおよび雲母から選ばれる少なくとも何れか1種である、請求項1又は2に記載の光輝性顔料。
 前記金属酸化物層が、二酸化チタンおよび酸化鉄から選ばれる少なくとも何れか1種によって形成されている、請求項1又は2に記載の光輝性顔料。
 請求項1又は2に記載の光輝性顔料を含有する光輝性塗料組成物。
 請求項1又は2に記載の光輝性顔料を0.01~30質量%含有してなるメタリックベース層を含む自動車外板コート物。
Description:
光輝性顔料と、それを含有する 輝性塗料組成物および自動車外板コート物

 本発明は、光輝性顔料と、それを含有す 光輝性塗料組成物および自動車外板コート とに関する。

 従来、真珠光沢顔料等の光輝性顔料とし 、二酸化チタンまたは酸化鉄等の金属酸化 で被覆された雲母片、合成マイカ片、シリ 片、アルミナ片、ガラス片、グラファイト 、α-酸化鉄結晶を主成分とする酸化鉄粒子 が知られている。これらの真珠光沢顔料は 外部からの入射光をその表面で反射してキ キラと輝き、塗料に配合されれば塗装面に インキであれば描線または印刷面に、また 樹脂組成物であれば樹脂成型品の表面に、 れら各種素地の色調と相俟って、変化に富 美粧性に優れた独特の外観を与える。

 美粧性の向上を目的として、自動車、オ トバイ、OA機器、携帯電話、家庭電化製品 各種印刷物および筆記用具類等の各種用途 、真珠光沢顔料が広く利用されている。

 さらに、光輝性顔料の粒度を調整するこ により、光輝感がられ、かつ、塗装時のサ キュレーションを行う際のフィルターの目 まりを起こさない光輝性塗料組成物が得ら ることが報告されている(例えば、特開2002-1 55240号公報参照)。

 しかし、従来のメタリックベース層から る自動車外板コート物に用いられる光輝性 料に適用される薄片状粒子は、屈折率が1.4~ 1.8の材料からなり、その平均厚みは0.3~0.7μm 範囲であった。薄片状粒子がこのような屈 率および厚み範囲を有する場合、粒子毎に みが異なると干渉光の発色も粒子毎に異な ていた。このため、このような従来の光輝 顔料によって得られるのは、さまざまな色 粒子が混ざり合っている自動車外板コート であって、単一色の鮮明な意匠性に乏しい のであった。

 さらに、メタリックベース層からなる自 車外板コート物の用途以外では、例えば、 粧料、インク、家電等のプラスチック塗料 に用いられる光輝性顔料に適用される薄片 粒子として、屈折率が1.4~1.8の材料からなり 、厚みが0.8μm以上の範囲である薄片状粒子( 片状ガラス、雲母)があった。しかし、厚み 厚くなると粒径が62μmを超える粗粉が多く まれるので、このような光輝性顔料をメタ ックベース層からなる自動車外板コート物 適用した場合、例えば、この光輝性顔料を 有する塗料組成物をフィルターにかける際 フィルターが目詰まりするサーキュレーシ ン性、および、この塗料組成物の塗膜中で 料がきれいに配向せず、顔料の一部が突き たり、大きすぎる顔料が異物として認識さ たりするという、塗膜の仕上がり性の点で 使用できるレベルではなかった。

 特開2002-155240号公報に提案されているよ な粒度調整を行っても、これらの問題を完 に解決した光輝性顔料、すなわち、さまざ な色の粒子が混ざり合っていないメタリッ ベース層からなる自動車外板コート物が実 でき、かつ、良好なサーキュレーション性 塗膜の仕上がり性とをより確実に得ること できるという、良好な性質をバランスよく えた光輝性顔料を実現することは困難であ た。

 本発明の目的は、薄片状粒子の粒子毎の みの違いに起因してさまざまな色の粒子が ざり合って輝くことがなく、かつ、サーキ レーション性や塗膜の仕上がり性の良好な 質をバランスよく得ることが可能な光輝性 料、さらには光輝性塗料組成物およびメタ ックベース層からなる自動車外板コート物 提供することである。

 本発明の光輝性顔料は、薄片状粒子と、 記光輝性顔料または前記薄片状粒子の表面 少なくとも一部を被覆する金属酸化物層と を含む光輝性顔料であって、前記薄片状粒 は、粒度分布において、粒径が小さい側か の体積累積が99%に相当する粒径が48μm以下 あり、かつ、最大粒径が62μm以下であって、 さらに、前記薄片状粒子は、1.4~1.8の屈折率 有する材料からなり、さらに、前記薄片状 子は、厚さ分布において、厚さ0.8μm~1.9μmの 囲の頻度が体積で90%以上、または、厚さ0.01 μm~0.35μmの範囲の頻度が体積で90%以上である

 本発明は、さらに、上記の本発明の光輝 顔料を含有する光輝性塗料組成物を提供す 。

 本発明は、さらに、上記の本発明の光輝 顔料を0.01~30質量%含有してなるメタリック ース層からなる自動車外板コート物を提供 る。

 なお、本明細書において、薄片状粒子の 径とは、薄片状粒子をレーザー回折・散乱 により測定した場合の光散乱相当径のこと ある。光散乱相当径とは、例えば「最新粉 物性図説(第三版)」(2004年6月30日発行、発行 者:倉田豊、発行所:有限会社エヌジーティー) によれば、測定によって得られた粒子の光散 乱パターンに最も近い散乱パターンを示し、 かつ、当該粒子と同じ屈折率を有する球の直 径と定義される。

 また、粒度分布とは、測定対象となる粒 群の中に、どのような大きさ(粒径)の粒子 どのような割合で含まれているかを示す指 であり、本明細書では、レーザー回折・散 法に基づいて測定されるものである。レー ー回折・散乱法とは、粒子に光を照射した の散乱光を利用して粒度分布を求める方法 あり、本明細書における粒度分布では、粒 量の基準として体積が用いられる。最大粒 とは、粒度分布の体積累積100%に相当する粒 である。

 また、厚さ分布とは、測定対象となる粒 群の中に、どのような厚さの粒子がどのよ な割合で含まれているかを示す指標である 本明細書では、図3に示す薄片状粒子31のdで 示す部分の長さを薄片状粒子の厚さとして測 定する。具体的には、測定対象となる粒子群 から所定の数(好ましくは100個以上)の薄片状 子を抜き出し、電子顕微鏡を用いてそれら 厚さdを測定することによって、厚さ分布を 求める。

 本発明の光輝性顔料は、様々な色の粒子 混在しない単一発色を提供することができ さらに、良好なサーキュレーション性と良 な塗膜の仕上がり性も実現できる。また、 発明の光輝性塗料組成物は、本発明の光輝 顔料を用いているので、塗膜の単一発色、 好なサーキュレーション性および良好な塗 の仕上がり性を実現できる。また、本発明 メタリックベース層からなる自動車外板コ ト物は、サーキュレーション性や塗膜の仕 がり性の良好な性質を有し、様々色の粒子 混在しない単一色の鮮明な意匠を提供する とができる。

本発明の光輝性顔料に用いられる薄片 粒子を製造する装置の一例を模式的に示す 分断面図である。 本発明の光輝性顔料に用いられる薄片 粒子を製造する装置の別の例を模式的に示 部分断面図である。 薄片状粒子の厚さ示す模式図である。 本発明の自動車外板コート物の一例を えた車両の一例の側面図である。 本発明の自動車外板コート物の一例の 式断面図である。

 まず、本発明が解決すべき課題について 発明者が鋭意検討した結果を以下に記載す 。

(薄片状粒子の厚みによる干渉色)
 本発明は、上述のとおり、光輝性顔料にお て、様々な色の粒子が混在して輝くことを 制することを目的としている。そこで、様 な色の粒子が混ざり合うことが、薄片状粒 の厚みによる干渉色の違いよって起こる現 であることを説明する。なお、本明細書に いて、薄片状粒子の厚みとは、図3にdで示 部分の厚さのことである。なお、ここでは 薄片状粒子の表面に二酸化チタンおよび/ま は酸化鉄の金属酸化物層が設けられた光輝 顔料を例に挙げて説明する。

 本例での光輝性顔料は、薄片状粒子が二 化チタンおよび/または酸化鉄の金属酸化物 層で被覆されることによって形成されている 。したがって、本例での光輝性顔料では、高 屈折率である金属酸化物層の膜厚みを変化さ せることで反射光が干渉されて、様々な色に 発色する。

 一方、本発明の課題は、金属酸化物層に 覆されて内側に位置する薄片状粒子が、金 酸化物層と同様に、所定の厚み範囲で干渉 よる発色を起こすことにある。

 光が薄膜層へ入射するとき、入射する界面 反射する光ともう一方の界面で反射する光 の光路差(薄膜層の上面の反射光と下面での 反射光との光路差)は、次式で表される。
   2nd×cosγ ・・・・(式1)
  (n:薄膜層の屈折率、d:薄膜層の厚み(μm)、 :薄膜層の屈折角)

 本例での光輝性顔料において、金属酸化物 に用いられる二酸化チタンおよび/または酸 化鉄の屈折率は、薄片状粒子に用いられる各 材料の屈折率よりも高い。すなわち、光輝性 顔料を構成する層(金属酸化物層/薄片状粒子/ 金属酸化物層)の屈折率の関係は、以下の(式2 )に示すとおりとなる。また、金属酸化物の 折率n 1 と薄片状粒子の屈折率n 0 の具体例も以下に示す。
  n 1 (金属酸化物層)>n 0 (薄片状粒子)<n 1 (金属酸化物層)・・・・(式2)
  金属酸化物の屈折率n 1 : ルチル型二酸化チタン(2.71)
               アナターゼ型二酸化チ タン(2.52)
               酸化鉄(3.01)
  薄片状粒子の屈折率n 0 : Cガラス(1.54)
               シリカ(1.46)
               アルミナ(1.76)
               雲母、合成マイカ(1.55~ 1.59)

 本例での光輝性顔料で反射する光において 光の入射側の金属酸化物層(n 1 )と薄片状粒子(n 0 )との境界面での反射は位相の変化が起こら いが、光の反入射側の薄片状粒子(n 0 )と金属酸化物層(n 1 )との境界面での反射では位相がπ(rad)ずれる で、反射する光を強め合う明線条件が(式3) 表される。
   2n 0 d×cosγ=1/2×λ×(2m+1) ・・・・(式3)
   λ:反射光の波長(μm)、n 0 :薄片状粒子の屈折率、
   d:薄片状粒子の厚み(μm)、m:干渉次数(0、1 、2、3・・・の整数)

 (式3)から、薄片状粒子の厚さによって、反 光が何色に見えるか求めることができる。 視光の波長λを380~780nm、n 0 =1.4~1.8とする場合、0.35μm超0.8μm未満の厚み範 囲を有する薄片状粒子において、1次干渉、2 干渉、3次干渉の干渉色が現れて混在するた めに、様々な色の粒子が混ざり合って虹色に 輝いてしまう。そこで、薄片状粒子の厚さ分 布において、厚さ0.8μm~1.9μmの範囲の頻度が 積で90%以上、または、厚さ0.01μm~0.35μmの範 の頻度が体積で90%以上にすることによって 様々な色の粒子が混在しない鮮明な単一色 得られることを見出した。

 上述のような薄片状粒子の反射光は、淡 色系に比べ、濃色系のN1~N7(マンセル表示系 おける明度)の自動車外板コート物において より強調されるため、濃色系のコート物にお いて後述する本発明の構成を適用することが 特に好ましい。

(光輝性顔料の厚みおよび粗粒子が塗膜の仕 がり性に及ぼす影響)
 自動車外板コート物(塗装)には、大きく分 て2つの事項が要求される。その1つの要求事 項は、塗装下部(鋼板)の腐食保護であり、も 1つの要求事項は、上述のように魅力ある意 匠性(鮮明な単一色)だけでなく、鏡のような 光沢でスムーズな外観品質である。

 この外観品位を表現するのに、つや(Glossy )、くもり(Dull)、写像鮮明性(DOI:Distinctness of  Image)、オレンジピール(Orenge Peel)等が挙げら る。

 また、この外観品質は、塗装表面の凹凸 ターンにより光の反射が異なることによっ 決定され、人間の視覚で認められる。塗装 面を人間の目のように、光学的に波長の明/ 暗パターンを測定する方法として、マイクロ ウェーブスキャン(Gardner社製)が知られている 。

 このマイクロウェーブスキャンは、レー ーの点光源が塗装試料面に対する垂線から6 0°傾いた角度でレーザー光を照射し、検出器 が前記垂線に対して反対の同角度の反射光を 測定する。この装置は、レーザーの点光源を 塗装試料面の上を移動させてスキャンするこ とで、反射光の明/暗を決められた間隔で一 ずつ測定し、塗装試料面の光学的プロファ ルを検出できる。検出された光学的プロフ イルは、周波数フィルターを通してスペク ル解析して、塗装の下地、内部、表面のス ラクチャーを解析することができる。

 この装置の特性スペクトルは次のとおりで る。
 du:波長0.1mm以下
 Wa:波長0.1~0.3mm
 Wb:波長0.3~1mm
 Wc:波長1~3mm
 Wd:波長3~10mm
 We:波長10~30mm
 Sw:波長0.3~1.2mm
 Lw:波長1.2~12mm
 DOI:波長0.3mm以下

 本発明者は、光輝性顔料の厚みおよび粗 子が、メタリックベース層からな自動車外 コート物のくもり(Dull)と写像鮮明性(DOI:Disti nctness of Image)の外観特性に影響を及ぼすこ を見出した。

 具体的には、光輝性顔料の厚みが厚くな と、du(波長0.1mm以下)、Wa(波長0.1~0.3mm)、Sw(波 長0.3~1.2mm)、DOI(波長0.3mm以下)の特性スペクト 強度が高くなり、くもりや写像鮮明性の外 特性に悪影響を及ぼすことが判明した。

 さらに、光輝性顔料の粗粒子が多くなる 、du(波長0.1mm以下)、Wa(波長0.1~0.3mm)、Sw(波長 0.3~1.2mm)、DOI(波長0.3mm以下)の特性スペクトル 度が高くなり、くもりや写像鮮明性の外観 性に悪影響を及ぼすことが判明した。

 上述の結果から、本発明者は、本発明の 輝性顔料として、次の第1形態および第2形 の光輝性顔料を提案する。

 本発明の第1形態の光輝性顔料は、薄片状 粒子と、前記薄片状粒子の表面の少なくとも 一部を被覆する金属酸化物層と、を含む光輝 性顔料であって、前記光輝性顔料または前記 薄片状粒子は、粒度分布において、粒径が小 さい側からの体積累積が99%に相当する粒径が 48μm以下であり、かつ、最大粒径が62μm以下 あって、さらに、前記薄片状粒子は、1.4~1.8 屈折率を有する材料からなり、さらに、前 薄片状粒子は、厚さ分布において、厚さ0.8 m~1.9μmの範囲の頻度が体積で90%以上である。

 本発明の第2形態の光輝性顔料は、薄片状 粒子と、前記薄片状粒子の表面の少なくとも 一部を被覆する金属酸化物層と、を含む光輝 性顔料であって、前記光輝性顔料または前記 薄片状粒子は、粒度分布において、粒径が小 さい側からの体積累積が99%に相当する粒径が 48μm以下であり、かつ、最大粒径が62μm以下 あって、さらに、前記薄片状粒子は、1.4~1.8 屈折率を有する材料からなり、さらに、前 薄片状粒子は、厚さ分布において、厚さ0.01 μm~0.35μmの範囲の頻度が体積で90%以上、好ま くは、厚さ0.01μm~0.1μmの範囲の頻度が体積 90%以上である。

 まず、本発明の光輝性顔料の実施の形態 ついて、以下に説明する。本実施の形態の 輝性顔料は、薄片状粒子の表面が金属酸化 層によって被覆されたものである。

(薄片状粒子)
 本実施の形態の薄片状粒子の一例は、粒度 布において、粒径が小さい側からの体積累 が99%に相当する粒径が48μm以下であり、か 、最大粒径が62μm以下である。また、本実施 の形態の薄片状粒子は、光輝性顔料が粒度分 布において、粒径が小さい側からの体積累積 が99%に相当する粒径が48μm以下であり、かつ 最大粒径が62μm以下となるように、適宜そ 粒径を調整してもよい。さらに、本実施の 態の薄片状粒子は、1.4~1.8の屈折率を有する 料によって形成されている。さらに、本実 の形態の薄片状粒子は、厚さ分布において 0.8μm~1.9μmの範囲の頻度が体積で90%以上(第1 態)、または、厚さ分布において、0.01μm~0.35 μm(好ましくは0.1μm)の範囲の頻度が体積で90% 上(第2形態)、を満たす。第1形態における薄 片状粒子の場合、そのアスペクト比(平均粒 /平均厚さ)は、例えば2~30程度である。一方 第2形態における薄片状粒子の場合、そのア ペクト比(平均粒径/平均厚さ)は、例えば25~2 000程度である。なお、本明細書において、平 均粒径とは、粒径が小さい側からの体積累積 が50%に相当する粒径(D50)のことであり、平均 さとは、上記の方法で求めた厚さ分布を用 て求めることができる。

 本実施の形態では、薄片状粒子として、 折率が1.4~1.8であって、実質的に、ガラス、 雲母、合成マイカ、シリカおよびアルミナか らなる群より選ばれる1つからなるものを用 ることができる。特に限定するものでない 、表面の平滑性が高く、かつ透明性の高い 片状ガラスを用いることが好ましい。薄片 ガラスに二酸化チタンおよび/または酸化鉄 被覆することにより、美しい干渉色を呈す 光輝性顔料を提供できる。

 上記の第1形態の光輝性顔料に用いられる 薄片状ガラスは、例えばブロー法を用いて製 造できる。ブロー法とは、熔融ガラス源から 連続的に取り出した熔融ガラス素地を中空状 に膨らませながら引っ張ることによって薄い ガラスフィルム(例えば、平均厚さが0.1~50μm 度)を得る方法である。この方法で得られた ラスフィルムを粉砕することによって、本 施の形態の薄片状ガラスを製造できる。

 図1は、ブロー法によってガラスフィルム を製造するための装置の一例である。図1に いて、1は熔融ガラス素地、2は耐火窯槽、3 窯槽底部に設けた孔である。4は、孔3よりは 小さな円形のガラス取出口5を有するフィー ーブロックで、電熱線6を埋め込んだ鋳造耐 煉瓦から成っている。ガラス取出口5におけ る熔融ガラス素地の温度は、電熱線6によっ 一定に保たれる。7は、耐火窯槽2の上部から 孔3を通りガラス取出口5に達するブローノズ で、その先端部8によってガラス取出口には 円形のスリット9が形成される。スリット9か 流出した熔融ガラス素地は、ブローノズル7 から吹込む気体(例えば空気)によって膨らま れて中空状になり、さらに下方に引っ張ら て引伸ばされ、その膜の厚さは非常に薄く る。11は押圧ロール、12は引張ロールである 。13は末広がりの筒状鋼板製反射板である。 空状ガラス10は、反射板13により外気流から 遮断されると同時によく保温されて、一様に 薄く膨らむ。このようにして膨らんだ中空状 ガラス10は押圧ロール11で押しつぶされ、平 状ガラスフィルム14となって送り出される。 このようにして得られたガラスフィルムを所 定の粒径範囲となるように粉砕することによ って、薄片状ガラスを得ることができる。

 上記装置を用いて本実施の形態のような い薄片状ガラスを作製する場合は、中空状 ラスの引張速度を大きくする、あるいはブ ーノズルから吹き込む気体の圧力を高くし 中空状ガラスを大きく膨らませる、等の方 が適用できる。

 上記の第2形態の光輝性顔料に用いられる 薄片状ガラスは、上記のブロー法でも製造可 能であるが、別の方法を用いても製造できる 。例えば、遠心力による熔融ガラスの流れを 利用して薄いガラスフィルムを作製し、これ を破砕することによって、薄片状ガラスを作 製してもよい。この方法によれば、例えば平 均厚さが0.01~2.0μm範囲の薄片状ガラスも製造 きる。図2は、熔融ガラスの流れを利用して 薄片状ガラスを製造する装置の一例である。 この装置は、可変速電動モータ21に取り付け れたテーパ状のカップ22を有し、カップ22の リム23は2個の環状プレート24,25の間に位置し いる。上側のプレート24は上下に移動可能 設けられており、プレート24,25間の距離が調 節可能となっている。プレート24,25は、サイ ロン式真空チャンバ26内に取り付けられて り、このチャンバ26は出口接続部27を介して 示されないサイクロン収集・分離・真空ポ プに接続されている。カップ22を所定の速 で回転させ、かつ、カップ22内に熔融ガラス 28を上方から流入する。遠心力によって、カ プ22内の熔融ガラスがリム23を越えて外方へ 送り出される。サイクロン収集・分離・真空 ポンプを作動させることによってチャンバ26 が低圧となり、プレート24,25の間29を介して 空気がチャンバ26内に入る。チャンバ13に入 空気は、カップ22のリム23から外方へ送り出 れた熔融ガラスを急冷する。また、プレー 24,25間を流れる空気流は、カップ22のリム23 ら出てプレート24,25間に位置する熔融ガラ がプレート24,25の表面に接触しないように、 熔融ガラスを保持する機能も有する。プレー ト24,25間の空気流は、固体状態となるまでプ ート24,25間に位置する熔融ガラスを冷却す 。プレート24,25間に位置するガラスは、空気 流との摩擦によって放射方向に引き出され、 空気流によって平板状に維持されつつ小さな フレーク状ガラスに破砕される。ここで得ら れた薄片状ガラスは、チャンバ26内で収集さ 、かつ、出口接続部27を介して図示されな サイクロン収集・フィルター部に送られる

 この装置を用いて薄片状ガラスを製造す 場合、薄片状ガラスの厚さは、プレート24,2 5間の距離やプレート24,25間の空気流の速度等 を調節することによって、調節することがで きる。

 このように製造された薄片状ガラスの表 は、熔融成形時の火造り面における平滑性 維持している。滑らかな表面は、光をよく 射する。この薄片状ガラスを、塗料や樹脂 成物に配合すると、高い光輝感が得られる

(分級方法)
 本実施の形態では、例えばふるい分け分級 よって薄片状粒子の粒度を調整することが きる。ふるい分け分級には、例えば乾式振 ふるいを利用できる。用いるふるいの目開 の大きさは、ふるう前の粒子の粒度や、得 い薄片状粒子の粒径等に応じて適宜選択す とよい。

 また、ふるい分け分級以外の分級方法を いて微粉および粗粉を除去してもよい。

 乾式分級の場合は、例えば、重力式分級 慣性力式分級および遠心力式分級等の気流 級装置を用いることができる。重力式分級 しては、例えば、水平流型、垂直流型およ 傾斜流型等を用いることができる。慣性力 分級としては、例えば、直線型、曲線型、 ーバー型、エルボージェットおよびバリア ルインパクター等を用いることができる。 心力式分級としては、気流の旋回によるも としてサイクロン、ファントンゲレン、ク シクロン、ディスパーションセパレータお びミクロプレックスを用いることができ、 械的回転によるものとしてミクロンセパレ タ、ターボプレックス、アキュカットおよ ターボクラシファイア等を用いることがで る。

 湿式分級の場合は、例えば、重力式分級 よび遠心力式分級等の気流分級装置を用い ことができる。重力式分級としては、重力 降漕によるものとして沈降漕、沈積コーン スピッツカステンおよびハイドロセパレー を用いることができ、機械式分級によるも としてドラッグチェーン分級機、レーキ分 機、ボール分級機およびスパイラル分級機 を用いることができ、水力分級としてドル サイザ、ファーレンワルドサイザ、サイフ ンサイザおよびハイドロッシレータ等を用 ることができる。遠心力式分級としては、 イドロサイクロン、遠心分級機(ディスク型 、デカンタ型)等を用いることができる。

(金属酸化物層)
 金属酸化物層の具体例について、以下に説 する。

 <二酸化チタン層>
 薄片状粒子を被覆する金属酸化物層の一例 して、二酸化チタン層が挙げられる。薄片 粒子を被覆する二酸化チタン層は、実質的 、ルチル型二酸化チタンからなっていると い。二酸化チタンは、アナターゼ型、ブル カイト型、ルチル型の3種類の結晶型を有す る。この中で工業的に製造されているのは、 アナターゼ型とルチル型である。アナターゼ 型二酸化チタンは、強い光触媒活性を持つた め、樹脂や塗料の分解や変色が加速される。 一方、ルチル型二酸化チタンはアナターゼ型 二酸化チタンと比較すると10分の1程度の光触 媒活性であり、塗料や樹脂に顔料として使用 する場合に適している。さらに、ルチル型二 酸化チタンは、アナターゼ型二酸化チタンよ りも屈折率が高く、緻密かつ均一な被膜を容 易に形成できるため、光の干渉による発色性 がよくなる。ルチル型二酸化チタンの製造方 法としては、特開2001-31421号公報に開示され いるように、温度55~85℃、pH1.3以下の条件下 、チタン含有溶液から中和反応により析出 る方法が例示できる。この方法を用いると 結晶型転移のための加熱を本質的に必要と ず、耐熱性の低い基体に対してもルチル型 酸化チタンを容易に定着させることができ 。例えば、本実施の形態の光輝性顔料にお るルチル型二酸化チタン層の厚みは、20nm~20 0nmが好ましい。

 <酸化鉄層>
 薄片状粒子を被覆する金属酸化物層の別の として、酸化鉄層が挙げられる。酸化鉄は ルチル型二酸化チタンと同様に、アナター 型二酸化チタンと比較すると光触媒活性が1 0分の1程度と低く、塗料や樹脂組成物に含ま る顔料としての使用に適している。酸化鉄 用いると、酸化鉄の光の吸収による有彩色 発色と光の干渉による発色の色彩が実現で る。本実施の形態の光輝性顔料において、 片状粒子を被覆する酸化鉄として、3価の酸 化鉄、もしくは2価の酸化鉄と3価の酸化鉄と 混合物を用いることができる。酸化鉄の製 方法としては、特開2005-187782号公報に開示 れているように、50~80℃、pH2~4の条件下で、 含有溶液から中和反応により析出する方法 例示できる。酸化鉄層の厚さは、20nm~200nmが 好ましい。

(その他の被覆層)
 屋外で利用される自動車、オートバイにお ては、顔料に高い耐候性が求められる。紫 線に曝されると、顔料に含まれる二酸化チ ンおよび/または酸化鉄の光触媒活性により 、塗膜の分解や変色が加速されるためである 。そこで、高い耐候性を得るために、光輝性 顔料が、ランタン、セリウムおよびアルミニ ウムからなる群より選ばれる少なくとも1つ 元素の水酸化物または酸化物水和物でさら 被覆されていることが好ましい。また、光 性顔料は、上述の耐候性とさらに耐水二次 着性とを向上させるため、最外層に、オキ ゾリン環を有する有機化合物および/または ランカップリング剤を用いた表面処理層を けることがさらに好ましい。

 <セリウムの水酸化物または酸化物水和物 >
 セリウムの水酸化物または酸化物水和物は 水溶性セリウム化合物と酸またはアルカリ を反応させることによって、粒子(二酸化チ タンおよび/または酸化鉄で被覆された薄片 粒子)上に析出させることができる。使用で る酸性セリウム化合物の例としては、硫酸 リウム、塩化セリウム、硝酸セリウム等の 酸塩が挙げられる。使用される酸性セリウ 化合物は、水酸化アルカリ金属等のアルカ との反応によって、セリウムの水酸化物ま は酸化物水和物を析出させることができる また、酸性セリウム化合物の代わりに、酸 例えば硫酸と反応してセリウムの水酸化物 たは酸化物水和物を析出させる、硫酸アン ニウムセリウムまたは硝酸アンモニウムセ ウム等のアルカリ性セリウム塩を使用する とができる。好ましくは、水溶性セリウム 合物として硝酸セリウムを用い、それと反 するアルカリに水酸化ナトリウム溶液を用 ることである。セリウム化合物は、セリウ 換算で、本実施の形態における金属酸化物 に用いられる二酸化チタンおよび/または酸 化鉄の約0.01質量%から約1.0質量%の範囲の一般 的な量とすることができる。より好ましくは 、二酸化チタンおよび/または酸化鉄の約0.02 量%から約0.5質量%の範囲の量で、セリウム 合物を水性スラリーに添加することである 使用する酸もしくはアルカリは、セリウム 合物と反応し、粒子上にセリウムの水酸化 または酸化水和物を析出させるために十分 量で、スラリーに添加される。

 <ランタンの水酸化物または酸化物水和物 >
 ランタンの水酸化物または酸化物水和物は 水溶性ランタン化合物と酸またはアルカリ を反応させることによって、粒子(二酸化チ タンおよび/または酸化鉄で被覆された薄片 粒子)上に析出させることができる。使用で るランタン化合物の例としては、硫酸ラン ン、塩化ランタン、硝酸ランタン、酢酸ラ タン、炭酸ランタン等の鉱酸塩が挙げられ 。使用されるランタン化合物は、水酸化ア カリ金属等のアルカリとの反応によって、 ンタンの水酸化物または酸化物水和物を析 させることができる。好ましくは、水溶性 ンタン化合物として硝酸ランタンを用い、 れと反応するアルカリに水酸化ナトリウム 液を用いることである。使用するランタン 合物は、ランタン換算で、本実施の形態に ける金属酸化物層に用いられる二酸化チタ および/または酸化鉄の約0.01質量%から約1.0 量%の範囲の一般的な量とすることができる 。より好ましくは、二酸化チタンおよび/ま は酸化鉄の約0.02質量%から約0.5質量%の範囲 量で、ランタン化合物を水性スラリーに添 することである。使用する酸もしくはアル リは、ランタン化合物と反応し、粒子上に ンタンの水酸化物または酸化物水和物を析 させるために十分な量で、スラリーに添加 れる。

 <アルミニウムの水酸化物または酸化物水 和物>
 アルミニウムの水酸化物または酸化物水和 は、酸性もしくはアルカリ性のアルミニウ 化合物と、適切なアルカリまたは酸とを反 させることによって得ることができ、この 応と同時に粒子(二酸化チタンおよび/また 酸化鉄で被覆された薄片状粒子)上に析出さ ることが可能である。利用できる酸性アル ニウム化合物の例としては、鉱酸のアルミ ウム塩、例えば、塩化アルミニウム、硫酸 ルミニウム、硝酸アルミニウムが挙げられ 。アルカリ性アルミニウム化合物の例とし は、アルミン酸ナトリウム等のアルミン酸 ルカリ金属がある。酸性またはアルカリ性 アルミニウム化合物は、アルミニウム換算 、本実施の形態における金属酸化物層に用 られる二酸化チタンおよび/または酸化鉄の 約2質量%~約4質量%の一般的な範囲の量とする とができる。好ましくは、約2.5%~約3.5%の範 の量で、アルミニウム化合物をスラリーに 加することである。適切なアルカリまたは は、アルミニウムの水酸化物または酸化物 和物がアルミニウム化合物の添加と同時に もしくは添加に引き続いて、基体上に析出 れるだけの十分な量で、スラリーに添加さ る。

 <表面処理層>
 塗膜マトリックス樹脂との密着性を高める めに、オキサゾリン環を有する有機化合物 よび/またはシランカップリング剤で、最外 層に表面処理層を形成することが好ましい。

 オキサゾリン環を有する有機化合物とし は、オキサゾリン環を有する重合体または 価オキサゾリンオリゴマーが挙げられる。

 オキサゾリン環を有する重合体は、水溶 タイプのエポクロスWS-500、WS-700、エマルシ ンタイプのエポクロスK-2010、K-2020、K-2030(全 て日本触媒社製)が挙げられる。特に、主剤( ルボキシル基含有の塗膜マトリックス樹脂) との反応性の高い水溶性タイプが好ましい。

 多価オキサゾリンオリゴマーは、ジオキ ゾリン化合物として、具体的には、1,6-ビス (1,3-オキサゾリ-2-イル)ヘキサン、1,8-ビス(1,3- オキサゾリ-2-イル)オクタン、1,10-ビス(1,3-オ サゾリ-2-イル)デカン、1,3-ビス(1,3-オキサゾ リ-2-イル)シクロヘキサン、1,4-ビス(1,3-オキ ゾリ-2-イル)シクロヘキサン、2,2″-(1,3-フェ レン)-ビス(2-オキサゾリン)、2,2″-(1,4-フェ レン)-ビス(2-オキサゾリン)、2,2″-(1,2-フェ レン)-ビス(2-オキサゾリン)、2,2″-(1,3-フェ レン)-ビス(4-メチル-2-オキサゾリン)、2,2″- (1,4-フェニレン)-ビス(4-メチル-2-オキサゾリ )、2,2″-(1,2-フェニレン)-ビス(5-メチル-2-オ サゾリン)、2,2″-(1,3-フェニレン)-ビス(5-メ ル-2-オキサゾリン)、2,2″-(1,4-フェニレン)- ス(5-メチル-2-オキサゾリン)、2,2″-(1,3-フェ レン)-ビス(4-メチルフェニル-2-オキサゾリ )、2,2″-(1,4-フェニレン)-ビス(4-メチルフェ ル-2-オキサゾリン)、2,2″-(1,3-フェニレン)- ス(4-クロロフェニル-2-オキサゾリン)、2,2″- (1,4-フェニレン)-ビス(4-クロロフェニル-2-オ サゾリン)が挙げられる。これらのジオキサ リン化合物は、1種または2種以上を使用で る。

 また、他の多価オキサゾリンオリゴマー して、オキサゾリン基を1分子中に3個有す 2,2″-(1,2,4-フェニレン)-トリス-(2-オキサゾリ ン)等のトリオキサゾリン化合物が挙げられ 。2種以上のトリオキサゾリン化合物を併用 てもよい。

 オキサゾリン環を有する有機化合物の質 の全体(光輝性顔料全体)の質量に対する割 は、0.01~5.0質量%であることが好ましい。こ 割合が0.01質量%より少ない場合、光輝性顔料 を充分に覆うことができず、塗膜マトリック ス樹脂と密着性が得られないことがある。一 方、この割合が5.0質量%を超えると、光輝性 料が凝集して本来の光輝感を損なう場合が る。

 シランカップリング剤としては、ビニル 含有シラン、エポキシ基含有シラン、メタ リロキシ基含有シラン、アミノ基含有シラ 、イソシアネート基含有シランおよびメル プト基含有シランから選択される少なくと 1種を使用できる。

 ビニル基含有シランとしては、ビニルト クロルシラン、ビニルトリメトキシシラン ビニルトリエトキシシラン等が例示できる

 エポキシ基含有シランとしては、2-(3,4エ キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシ ラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシ ラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエ キシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエ トキシシラン等が例示できる。

 メタクリロキシ基含有シランとしては、3 -メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ ラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキ シシラン、3-メタクリロキシプロピルメチル エトキシシラン、3-メタクリロキシプロピ トリエトキシシラン等が例示できる。

 アミノ基含有シランとしては、N-2(アミノ エチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシ ラン、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルト メトキシシラン、3-アミノプロピルトリメト キシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシ ラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル -ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3- ミノプロピルトリメトキシシラン等が例示 きる。

 イソシアネート基含有シランとしては、2 -イソシアナートエチルトリメトキシシラン 2-イソシアナートエチルトリエトキシシラン 、3-イソシアナートプロピルトリメトキシシ ン、3-イソシアナートプロピルトリエトキ シラン等が例示できる。

 メルカプト基含有シランとしては、3-メ カプトプロピルトリメトキシシラン等が例 できる。

 アルコキシシランとしては、トリメチル トキシシラン、トリメチルエトキシシラン ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエ キシシラン、メチルトリメトキシシラン、 チルトリエトキシシラン、メチルジメトキ シラン、メチルジエトキシシラン、ジメチ エトキシシラン、ジメチルビニルメトキシ ラン、ジメチルビニルエトキシシラン、メ ルビニルジメトキシシラン、メチルビニル エトキシシラン、ジフェニルジメトキシシ ン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニ トリメトキシシラン、フェニルトリエトキ シラン、テトラメトキシシラン、テトラエ キシシラン等が例示できる。

 シランカップリング剤の質量の全体(光輝 性顔料全体)の質量に対する割合は、0.01~5.0質 量%であることが好ましい。この割合が0.01質 %より少ない場合、塗料や樹脂との充分な親 和性が得られないことがある。一方、この割 合が5.0質量%を超えると、カップリング剤同 の反応が起こり、塗料や樹脂等との親和性 損なわれることがある。また、光輝性顔料 提供するためのコストが高くなる。

 次に、本発明の光輝性塗料組成物の一例 ついて説明する。本実施の形態の光輝性塗 組成物は、上記に説明した本実施の形態の 輝性顔料をビヒクルに混合させることによ て作製できる。

(ビヒクル)
 本発明の光輝性塗料組成物に含まれるビヒ ルの主成分としては、樹脂および溶剤が挙 られる。

 樹脂としては、例えば、カルボキシル基 有する樹脂(以下、カルボキシル基含有樹脂 とも呼ぶ。)が好ましい。本発明の光輝性塗 組成物のビヒクルがカルボキシル基含有樹 を含んでいると、高い硬度を有し、耐摩耗 および耐薬品性が優れ、かつ、被着体との 着性が良好な、メタリック層を形成できる ビヒクル中の樹脂の濃度は、特に制限され いが、例えば、光輝性塗料組成物総量の、10 ~70質量%が好ましく、25~50質量%であるとより ましい。

 カルボキシル基含有樹脂の一例としては アクリル酸樹脂(ホモポリマー)、(メタ)アク リル酸共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸 共重合体、酢酸ビニル-(メタ)アクリル酸共重 合体、(メタ)アクリル酸エステル-(メタ)アク ル酸共重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸 重合体等の、カルボキシル基含有アクリル 系重合体が挙げられる。他の例としては、 チレン-ブタジエン共重合体(例えば、カル キシル基が導入されたスチレン・ブタジエ 系ラテックス)、スチレン-無水マレイン酸共 重合体、カルボキシル基含有ウレタン樹脂、 カルボキシル基含有ポリエステル樹脂、カル ボキシル基含有アルキド樹脂、カルボキシル 基含有ポリビニルアルコール系樹脂等が挙げ られる。さらに他の例としては、カルボキシ メチルセルロース等の天然樹脂が挙げられる 。また、アクリル変性ポリエステル、アクリ ル変性ポリウレタン、アクリル変性エポキシ 樹脂のような2成分系樹脂も使用可能である 以下、カルボキシル基含有アクリル酸系重 体とアクリル変性エポキシ樹脂について詳 に説明する。

 <カルボキシル基含有アクリル酸系重合体 >
 カルボキシル基含有アクリル酸系重合体は 例えば、アクリル酸エステル類と、芳香族 ニル類またはビニルエステル類とを共重合 せることにより得られる。カルボキシル基 有アクリル酸系重合体は、例えば、単量体( カルボキシル基を有する単量体(単量体が塩 ある場合もある。))に由来する構成単位が0.2 ~30質量%含まれていると好ましく、1~20質量%含 まれているとより好ましい。カルボキシル基 含有アクリル酸系重合体の酸価は、2~200mg・KO H/gであると好ましく、10~100mg・KOH/gであると り好ましい。

 カルボキシル基含有アクリル酸系重合体 重量平均分子量は、例えば、1000~1000000であ ことが好ましく、3000~500000であることがよ 好ましく、5000~100000であることがさらに好ま しい。また、カルボキシル基含有アクリル酸 系重合体のガラス転移温度は、樹脂組成物の 用途に応じて異なるが、一般的には-60℃~50℃ が好ましい。

 本発明の光輝性塗料組成物は、ガラス転 温度が-10℃~50℃のカルボキシル基含有アク ル酸系重合体を含んでいると好ましい。

 <アクリル変性エポキシ樹脂>
 アクリル変性エポキシ樹脂は、主鎖のエポ シ樹脂にアクリル系ビニル共重合体を導入 、このビニル共重合体にカルボキシル基が 合したものである。

 カルボキシル基を含有するアクリル変性 ポキシ樹脂は、ビニル共重合体とエポキシ 脂とを親水性有機溶剤中で塩基性化合物の 在下でエステル化反応させることによって られる。ビニル共重合体の原料であるエチ ン性不飽和カルボン酸単量体としては、特 限定されず、例えば、アクリル酸、メタク ル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸 が挙げられる。これらは、2種以上用いられ てもよい。この単量体成分を重合する方法と しては特に限定されず、例えば、アゾビスイ ソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイ ド等の通常のラジカル重合開始剤を用いて重 合すればよい。

 エポキシ樹脂としては、ビスフェノールF 型、ビスフェノールA型および水添ビスフェ ールA型エポキシ樹脂からなる群より選択さ る1種以上が好ましく、1分子中に平均1.1~2.0 のエポキシ基を有し、数平均分子量が900以 のものが好ましい。

 アクリル変性エポキシ樹脂の重量平均分 量としては、例えば、2000~100000が好ましい 重量平均分子量が2000~100000であれば、乳化分 散性がよく、アクリル系ビニル共重合体とエ ポキシ樹脂との反応時にゲル化が生じにくい 。

 <溶剤>
 ビヒクルに含まれる溶剤が有機溶剤である 合、その有機溶剤としては、例えば、アル ール類(例えば、メタノール、エタノール、 プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノ ル等)、脂肪族炭化水素類(例えば、ヘキサ 、ヘプタン、オクタン等)、脂環族炭化水素 (例えば、シクロヘキサン等)、芳香族炭化 素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレ 等)、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢 n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n-ブチル等) 、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチ ケトン、メチルイソブチルケトン等)、エー ル類(例えば、ジエチルエーテル、ジオキサ ン、テトラヒドロフラン等)、セルソルブ類( えば、メチルセルソルブ(エチレングリコー ルモノメチルエーテル)、エチルセルソルブ プロピルセルソルブ、ブチルセルソルブ、 ェニルセルソルブ、ベンジルセルソルブ等) カルビトール類(例えば、ジエチレングリコ ールモノメチルエーテル、カルビトール(ジ チレングリコールモノエチルエーテル)、ジ チレングリコールモノプロピルエーテル等) 、またはこれらの混合溶剤等を用いることが できる。

 ビヒクルに含まれる溶剤が水である場合 ビヒクルにさらにアルカリが含まれること より、樹脂が水に溶解される。アルカリと ては、脂肪族アミン(例えば、トリメチルア ミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン 等)等の有機塩基;エタノールアミン、ジエタ ールアミン、ジメチルエタノールアミン、 リエタノールアミン等のアルカノールアミ ;モルホリン等の複素環式アミン;アンモニ ;アルカリ金属化合物(水酸化ナトリウム、水 酸化カリウム等)等の無機塩基が挙げられる これらのアルカリのうち、アンモニア、ジ タノールアミン、ジメチルエタノールアミ 、トリエタノールアミンが好ましい。

 ビヒクルに含まれる溶剤が水である場合 樹脂(例えばカルボキシル基含有アクリル酸 系重合体)に含まれる酸性基(例えば、カルボ シル基)は、樹脂を水に分散させることがで きる程度に、塩基で中和されていることが望 ましい。中和される酸性基の割合としては、 全ての酸性基の50%程度であるとよい。例えば 、樹脂に含まれる酸性基の全モル数を1とし 場合、その0.4~2.0倍、好ましくは0.6~1.4倍のモ ル数のアミンを使用して中和するとよい。

 水性エマルジョンは、慣用の方法により 製できる。例えば、カルボキシル基含有ア リル酸系重合体におけるカルボキシル基の 部を塩基で中和することにより、カルボキ ル基含有アクリル酸系重合体を水に分散す 方法が挙げられる。水性エマルジョンは、 化重合法によって調製されてもよい。乳化 合に際しては、慣用の乳化剤(例えば、アニ オン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、 ポリビニルアルコールや水溶性ポリマー等の 保護コロイド)を用いればよい。水性エマル ョンのpHは、pH調整剤を用いて調整してもよ 。

 <架橋硬化剤>
 本発明の光輝性塗料組成物を構成するビヒ ルは、架橋硬化剤をさらに含んでいてもよ 。架橋硬化剤として、アミノ樹脂および/ま たはポリイソシアネート化合物を用いること ができる。ビヒクルを構成する樹脂が水酸基 を有している場合、この水酸基が、アミノ樹 脂やポリイソシアネート化合物等の架橋剤と 反応して、樹脂が硬化する。アミノ樹脂およ び/またはポリイソシアネート化合物は、水 基以外に活性水素を有するカルボシル基、 ミノ基などとも架橋反応する。

 架橋硬化剤の一例であるアミノ樹脂とし は、アルキルエーテル化メラミン樹脂等の ラミン樹脂、アルキルエーテル化ベンゾグ ナミン樹脂等のベンゾグアナミン樹脂、ア キルエーテル化尿素樹脂等の尿素樹脂が挙 られる。これらの中でも、メラミン樹脂が ましい。メラミン樹脂の具体例としては、 メチロールメラミン、トリメチロールメラ ン、テトラメチロールメラミン、ペンタメ ロールメラミン、ヘキサメチロールメラミ が挙げられる。さらに、アミノ樹脂として 、これらのメラミン樹脂のアルキルエーテ (メチルエーテル、エチルエーテル、プロピ ルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチル エーテル、イソブチルエーテル等)化物、尿 -ホルムアミド縮合物、尿素-メラミン縮合物 であってもよい。これらのアミノ樹脂は、2 以上併用されてもよい。

 アミノ樹脂の含有量としては、例えば、 ヒクルを構成する樹脂(固形分)とアミノ樹 (固形分)との質量比が、95/5~60/40となるよう 設定されると好ましく、85/15~65/35となるよう に設定されるとより好ましい。このようにす れば、塗料を塗布することにより形成された 塗膜について、高い強度および高い耐蝕性が 得られる。

 架橋硬化剤の一例であるポリイソシアネ ト化合物としては、例えば、イソシアネー 基がブロック剤でマスクされた構造のブロ クポリイソシアネート化合物が好適である ポリイソシアネート化合物としては、HDI系( ヘキサメチレンジイシアネート等)、TDI系(ト レンジイソシアネート等)、XDI系(キシリレ ジイソシアネート等)、MDI系(ジフェニルメタ ンジイソシアネート等)等が挙げられる。ブ ック剤としては、オキシムやラクタム等が げられる。

 上記ポリイソシアネート化合物の含有量 しては、ポリイソシアネート化合物がブロ クポリイソシアネート化合物である場合、 ヒクルを構成する樹脂が有する水酸基と、 リイソシアネート化合物が有する脱ブロッ 化された再生イソシアネート基とのモル比( 水酸基のモル数/再生イソシアネート基のモ 数)が、100/20~100/150になるようにするとよい

 なお、本発明の光輝性塗料組成物のビヒ ルには、用途に応じて、他の熱可塑性樹脂( 例えば、カルボキシル基を含まないアクリル 樹脂、ポリエステル樹脂等)、熱硬化性樹脂( えば、ウレタン樹脂、アミノ樹脂等)や、酸 化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等の安定 剤、可塑剤、帯電防止剤、分散剤、皮張り防 止剤、増粘剤等の粘度調整剤、平坦化剤、た れ防止剤、防黴剤、防腐剤、充填剤、染顔料 (フタロシアニン系顔料、ぺリレン系顔料、 クナドリン系顔料、インジゴ系顔料、イソ ンドリノン系顔料、ベンガラ、黄色酸化鉄 カーボンブラック等)の添加剤が含まれてい もよい。

 次に、本発明の自動車外板コート物の実 の形態について説明する。本実施の形態の 動車外板コート物は、上記に説明した本実 の形態の光輝性顔料を0.01~30質量%含有して るメタリックベース層を含む。本実施の形 の自動車外板コート物は、メタリックベー 層以外の層(例えばクリアー塗料を塗布する とによって作製できるクリアー層等)を含ん でいてもよい。

 自動車の外板の塗装においては、一般的 塗膜積層形成の方法として「2コート1ベー 法」、隠蔽性を高める塗膜積層形成の方法 して、「3コート2ベーク法」、「3コート1ベ ク法」とよばれる方法が採用されている。

 「2コート1ベーク法」は、まず、下塗り よび中塗りを施した塗装板上に、上塗りと するメタリック顔料(本発明の光輝性顔料に 当)を含有するメタリックベース塗料を塗装 する。次に、このメタリックベース塗料を硬 化させることなく、ウエット・オン・ウエッ ト方式でクリアー塗料を重ね塗りし、最後に 、クリアー塗膜とメタリックベース塗膜を同 時に硬化させる。

 「3コート2ベーク法」は、まず、下塗り よび中塗りを施した塗装板上に、上塗りと するカラーベース塗料を塗装し、焼き付け 化させる。次に、メタリック顔料を含有す メタリックベース塗料を塗装し、このメタ ックベース塗料を硬化させることなく、ウ ット・オン・ウエット方式でクリアー塗料 重ね塗りし、最後に、クリアー塗膜とメタ ックベース塗膜を同時に硬化させる。

 「3コート1ベーク法」は、まず、下塗り よび中塗りを施した塗装板上に、上塗りと するカラーベース塗料を塗装し、焼き付け 化させることなく、メタリック顔料を含有 るメタリックベース塗料を塗装する。次に このメタリックベース塗料をも硬化させる となく、ウエット・オン・ウエット方式で リアー塗料を重ね塗りし、最後に、クリア 塗膜、メタリックベース塗膜、カラーベー 塗膜を同時に硬化させる。

 本発明の自動車外板コート物は、例えば 4に示すような、自動車の外装である外板41 ラジエータグリル42、サイドモール43、ドア ミラー44、バックパネル45、バンパー46、エン ブレム47、タイヤホイールカバー48等を含む 以下に、本発明の自動車外板コート物の一 を、外板41を例に挙げて説明する。

 外板においては、図5に示すように、鋼板 51の一方の主面上に、下塗り部52と上塗り部53 とがこの順に形成されている。下塗り部52は 鋼板51側から、化成処理層52a、カチオン電 層52b、中塗り層52cをこの順に備える。2コー 1ベーク法の場合に、上塗り部53は、鋼板51 から、本発明の光輝性顔料を含むメタリッ ベース層53aと、クリアー層53bとをこの順に える。本発明の自動車外板コート物の一例 、本発明の光輝性顔料を含む組成物(本発明 光輝性塗料組成物)を用いて形成されたメタ リックベース層53aを備えているので、薄片状 粒子の粒子毎の厚みの違いに起因してさまざ まな色の粒子が混ざり合って虹のように輝く ことがなく、かつ、塗膜の仕上がり性の良好 な外観を有している。

 なお、本発明において、化成処理層52a、 チオン電着層52b、中塗り層52c、およびトッ クリア層53bを構成する材料および形成方法 ついては、特に制限されず、従来から公知 ものと同様でよいが、例えば、各々、一例 して下記が挙げられる。

 化成処理層52aは、鋼板51の腐食を防止す ために設けられる。化成処理層52aは、例え 、リン酸亜鉛被膜からなる。

 カチオン電着層52bは、鋼板51の耐蝕性を 上させ、カチオン電着層52bよりも上に形成 れる層の安定性を向上させ、かつ、カチオ 電着層52bよりも上に形成される層の形成を 易化するために設けられる。カチオン電着 52bは、例えば、アクリル・ウレタン系樹脂 含む硬化塗膜などかならなる。

 中塗り層52cは、中塗り層52cよりも下の層 上の層との密着性を高め、かつ、中塗り層5 2cよりも上の層の耐チッピング性を向上させ ために設けられる。中塗り層52cは、例えば アクリル・メラミン系樹脂を含む硬化塗膜 どからなる。

 クリアー層53bは、光沢のある外観を付与 るため、かつ、防汚性を向上させるために けられる。クリアー層53bは、例えば、アク ル・メラミン系樹脂を含む硬化塗膜などか なる。

 以下に実施例および比較例を示して本発 をより詳細に説明するが、本発明は、以下 記載に限定されるものではない。

 (実施例1)
 実施例1の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み1.3μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 たものである。

 まず、図1に示す装置を用いて、薄片状ガ ラスを作製した。具体的には、まずCガラス 1,200℃で熔融し、これを中空状にふくらませ ながら延伸薄膜化し、さらに冷却固化した。 それをロールで粉砕して、平均厚み1.3μmの薄 片状ガラスを得た。このように得られた薄片 状ガラスを、ジェットミル型粉砕機を用いて 平均粒径20μmを狙って粉砕して、平均粒径D50= 21.7μmの薄片状ガラスを作製した。このとき 最大粒径は96.0μmであった。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き20μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、所定のふるい時間でふるっ 粗粉を除去し、受皿で回収された薄片状ガ スを、本実施例の光輝性顔料の基材(薄片状 子)として用いた。このようにして得られた 薄片状ガラスの粒度分布を測定したところ、 平均粒径(D50)が17.3μm、屈折率が1.54、厚み0.8~1 .9μmの範囲の頻度が97%、粒径が小さい側から 径48μmの体積累積が99.4%、粒径が小さい側か ら粒径62μmの体積累積が100%であった。

 次に、分級した薄片状ガラスを、酸化チ ンによって被覆した。薄片状ガラス50gにイ ン交換水を加えて0.5Lにした後、35質量%塩酸 でpH1.0にするとともに75℃に加温した。攪拌 行いながら、四塩化チタン水溶液(Ti分とし 16.5質量%)を1時間当たり12gの割合で定量添加 るとともに、10質量%に溶解した苛性ソーダ 1時間当たり60mLの割合で添加し、光輝感の るシルバーパール調の色調品が得られるま 継続した。

 目標の色調品が得られたら、生成物を減 ろ過で採取し、純水で水洗し、150℃で乾燥 て600℃で焼成した。

 以上のような方法によって、薄片状ガラ の表面に二酸化チタン被膜が設けられた、 施例1の光輝性顔料を得た。

 得られた実施例1の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が17.2μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が99.5%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が100%であった。

 (実施例2)
 実施例2の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み1.0μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 たものである。

 まず、図1に示す装置を用いて、平均厚み 1.0μmとなるように調整して作製した以外は、 実施例1と同様の方法で薄片状ガラスを得た このように得られた薄片状ガラスを、ジェ トミル型粉砕機を用いて平均粒径20μmを狙っ て粉砕し、平均粒径D50=20.9μmの薄片状ガラス 作製した。このときの最大粒径は94.2μmであ った。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き20μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が1 9.3μm、屈折率が1.54、厚み0.8~1.9μmの範囲の頻 が91%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 積が99.1%、粒径が小さい側から粒径62μmの体 累積が100%であった。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを、実施例2の光輝性顔 として得た。

 得られた実施例2の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が19.2μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が99.2%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が100%であった。

 (実施例3)
 実施例3の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み1.5μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 たものである。

 まず、図1に示す装置を用いて、平均厚み 1.5μmとなるように調整して作製した以外は、 実施例1と同様の方法で薄片状ガラスを得た このように得られた薄片状ガラスを、ジェ トミル型粉砕機を用いて平均粒径20μmを狙っ て粉砕し、平均粒径D50=21.9μmの薄片状ガラス 作製した。このときの最大粒径は97.4μmであ った。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き20μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が1 9.9μm、屈折率が1.54、厚み0.8~1.9μmの範囲の頻 が90%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 積が99.1%、粒径が小さい側から粒径62μmの体 累積が100%であった。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを、実施例3の光輝性顔 として得た。

 得られた実施例3の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が19.7μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が99.1%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が100%であった。

 (比較例1)
 比較例1の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み0.7μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 たものである。

 まず、図1に示す装置を用いて、平均厚み 0.7μmとなるように調整して作製した以外は、 実施例1と同様の方法で薄片状ガラスを得た このように得られた薄片状ガラスを、ジェ トミル型粉砕機を用いて平均粒径20μmを狙っ て粉砕し、平均粒径D50=23.3μmの薄片状ガラス 作製した。このときの最大粒径は93.5μmであ った。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き45μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が2 2.1μm、屈折率が1.54、厚み0.8~1.9μmの範囲の頻 が81%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 積が98.2%、粒径が小さい側から粒径62μmの体 累積が99.5%の薄片状ガラスを得た。すなわ 、比較例1で用いた薄片状ガラスは、粒径が さい側からの体積累積が99%に相当する粒径 48μmを超えており、かつ、最大粒径も62μmを 超えていた。さらに、厚み0.8~1.9μmの範囲の 度が体積で90%未満であった。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを、比較例1の光輝性顔 として得た。

 得られた比較例1の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が22.0μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が98.4%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が99.7%であった。

 (比較例2)
 比較例2の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み1.3μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 たものである。

 まず、図1に示す装置を用いて、平均厚み 1.3μmとなるように調整して作製した以外は、 実施例1と同様の方法で薄片状ガラスを得た このように得られた薄片状ガラスを、ジェ トミル型粉砕機を用いて平均粒径20μmを狙っ て粉砕し、平均粒径D50=22.9μmの薄片状ガラス 作製した。このときの最大粒径は96.5μmであ った。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き45μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が2 2.1μm、屈折率が1.54、厚み0.8~1.9μmの範囲の頻 が97%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 積が98.5%、粒径が小さい側から粒径62μmの体 累積が99.7%であった。すなわち、比較例2で いた薄片状ガラスは、粒径が小さい側から 体積累積が99%に相当する粒径が48μmを超え おり、かつ、最大粒径も62μmを超えていた。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを光輝性顔料として得た 。

 得られた比較例2の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が21.9μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が98.6%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が99.8%であった。

 (比較例3)
 比較例3の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み0.7μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 たものである。

 まず、図1に示す装置を用いて、平均厚み 0.7μmとなるように調整して作製した以外は、 実施例1と同様の方法で薄片状ガラスを得た このように得られた薄片状ガラスを、ジェ トミル型粉砕機を用いて平均粒径20μmを狙っ て粉砕し、平均粒径D50=21.7μmの薄片状ガラス 作製した。このときの最大粒径は97.1μmであ った。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き20μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が1 9.7μm、屈折率が1.54、厚み0.8~1.9μmの範囲の頻 が80%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 積が99.2%、粒径が小さい側から粒径62μmの体 累積が100%であった。すなわち、比較例3で いた薄片状ガラスは、厚み0.8~1.9μmの範囲の 度が90%未満であった。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを光輝性顔料として得た 。

 得られた比較例3の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が19.6μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が99.3%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が100%であった。

 (比較例4)
 比較例4の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み1.3μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 たものである。

 まず、図1に示す装置を用いて、平均厚み 1.3μmとなるように調整して作製した以外は、 実施例1と同様の方法で薄片状ガラスを得た このように得られた薄片状ガラスを、ジェ トミル型粉砕機を用いて平均粒径20μmを狙っ て粉砕し、平均粒径D50=21.8μmの薄片状ガラス 作製した。このときの最大粒径は87.5μmであ った。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き38μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が2 0.7μm、屈折率が1.54、厚み0.8~1.9μmの範囲の頻 が97%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 積が99.0%、粒径が小さい側から粒径62μmの体 累積が99.8%であった。すなわち、比較例4で いた薄片状ガラスは、最大粒径が62μmを超 ていた。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを光輝性顔料として得た 。

 得られた比較例4の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が20.5μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が99.1%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が99.8%であった。

 (比較例5)
 比較例5の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み1.3μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 たものである。

 まず、図1に示す装置を用いて、平均厚み 1.3μmとなるように調整して作製した以外は、 実施例1と同様の方法で薄片状ガラスを得た このように得られた薄片状ガラスを、ジェ トミル型粉砕機を用いて平均粒径20μmを狙っ て粉砕し、平均粒径D50=22.2μmの薄片状ガラス 作製した。このときの最大粒径は87.5μmであ った。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き32μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が2 0.5μm、屈折率が1.54、厚み0.8~1.9μmの範囲の頻 が96%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 積が98.8%、粒径が小さい側から粒径62μmの体 累積が100%であった。すなわち、比較例5で いた薄片状ガラスは、粒径が小さい側から 体積累積が99%に相当する粒径が48μmを超えて いた。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを光輝性顔料として得た 。

 得られた比較例5の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が20.4μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が98.9%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が100%であった。

 (実施例4)
 実施例4の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み0.05μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 したものである。

 まず、図2に示す、熔融ガラスの流れを利 用して薄片状ガラスを製造する装置を用いて 、可変速電動モータに取り付けられたテーパ 状のカップを所定の速度で回転させ、かつ、 カップ内に熔融Cガラスを上方から流入した 遠心力によって、カップ内の熔融ガラスが ムを越えて外方へ送り出され、空気流によ て平板状に維持されつつ小さな薄片状ガラ に破砕した。ここで得られた薄片状ガラス 、チャンバ内で収集され、かつ、サイクロ 収集・フィルター部に送られて、さらに冷 固化した。このような方法で、平均厚み0.05 mの薄片状ガラスを得た。このように得られ 薄片状ガラスを、ジェットミル型粉砕機を いて平均粒径20μmを狙って粉砕し、平均粒 D50=20.1μmの薄片状ガラスを作製した。このと きの最大粒径は92.2μmであった。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き20μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が1 7.3μm、屈折率が1.54、厚み0.01~0.1μmの範囲の頻 度が97%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 積が99.4%、粒径が小さい側から粒径62μmの体 積累積が100%であった。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを、実施例4の光輝性顔 として得た。

 得られた実施例4の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が17.2μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が99.5%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が100%であった。

 (実施例5)
 実施例5の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み0.07μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 したものである。

 まず、図2に示す、熔融ガラスの流れを利 用して薄片状ガラスを製造する装置を用いて 、可変速電動モータに取り付けられたテーパ 状のカップを所定の速度で回転させ、かつ、 カップ内に熔融Cガラスを上方から流入した 遠心力によって、カップ内の熔融ガラスが ムを越えて外方へ送り出され、空気流によ て平板状に維持されつつ小さな薄片状ガラ に破砕した。ここで得られた薄片状ガラス 、チャンバ内で収集され、かつ、サイクロ 収集・フィルター部に送られて、さらに冷 固化した。このような方法で、平均厚み0.07 mの薄片状ガラスを得た。このように得られ 薄片状ガラスを、ジェットミル型粉砕機を いて平均粒径20μmを狙って粉砕し、平均粒 D50=20.5μmの薄片状粒子を作製した。このとき の最大粒径は92.6μmであった。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き20μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が1 8.3μm、屈折率が1.54、厚み0.01~0.1μmの範囲の頻 度が91%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 積が99.1%、粒径が小さい側から粒径62μmの体 積累積が100%であった。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを、実施例5の光輝性顔 として得た。

 得られた実施例5の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が18.1μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が99.2%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が100%であった。

 (比較例6)
 比較例6の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み0.27μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 したものである。

 まず、図2に示す、熔融ガラスの流れを利 用して薄片状ガラスを製造する装置を用いて 、可変速電動モータに取り付けられたテーパ 状のカップを所定の速度で回転させ、かつ、 カップ内に熔融Cガラスを上方から流入した 遠心力によって、カップ内の熔融ガラスが ムを越えて外方へ送り出され、空気流によ て平板状に維持されつつ小さな薄片状ガラ に破砕した。ここで得られた薄片状ガラス 、チャンバ内で収集され、かつ、サイクロ 収集・フィルター部に送られて、さらに冷 固化した。このような方法によって、平均 み0.27μmの薄片状ガラスを得た。このように られた薄片状ガラスを、ジェットミル型粉 機を用いて平均粒径20μmを狙って粉砕し、 均粒径D50=21.1μmの薄片状粒子を作製した。こ のときの最大粒径は94.0μmであった。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き20μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状粒子は、平均粒径(D50)が18.1 μm、屈折率が1.54、厚み0.01~0.1μmの範囲の頻度 が55%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積累 が99.1%、粒径が小さい側から粒径62μmの体積 累積が100%であった。すなわち、比較例6で用 た薄片状ガラスは、厚さ0.01μm~0.1μmの範囲 頻度も体積で90%未満であった。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを、比較例6の光輝性顔 として得た。

 得られた比較例6の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が18.0μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が99.1%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が100%であった。

 (比較例7)
 比較例7の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み0.3μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 たものである。

 まず、図2に示す、熔融ガラスの流れを利 用して薄片状ガラスを製造する装置を用いて 、可変速電動モータに取り付けられたテーパ 状のカップを所定の速度で回転させ、かつ、 カップ内に熔融Cガラスを上方から流入した 遠心力によって、カップ内の熔融ガラスが ムを越えて外方へ送り出され、空気流によ て平板状に維持されつつ小さな薄片状ガラ に破砕した。ここで得られた薄片状ガラス 、チャンバ内で収集され、かつ、サイクロ 収集・フィルター部に送られて、さらに冷 固化した。このような方法によって、平均 み0.3μmの薄片状ガラスを得た。このように られた薄片状ガラスを、ジェットミル型粉 機を用いて平均粒径20μmを狙って粉砕し、平 均粒径D50=21.5μmの薄片状ガラスを作製した。 のときの最大粒径は94.3μmであった。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き45μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が1 9.8μm、屈折率が1.54、厚み0.01~0.1μmの範囲の頻 度が40%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 積が98.5%、粒径が小さい側から粒径62μmの体 積累積が99.9%であった。すなわち、比較例7で 用いた薄片状ガラスは、粒径が小さい側から の体積累積が99%に相当する粒径が48μmを超え おり、かつ、最大粒径も62μmを超えていた さらに、厚さ0.01μm~0.1μmの範囲の頻度も体積 で90%未満であった。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを、比較例7の光輝性顔 として得た。

 得られた比較例7の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が19.8μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が98.6%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が99.9%であった。

 (比較例8)
 比較例8の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み0.07μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 したものである。

 まず、図2に示す、熔融ガラスの流れを利 用して薄片状ガラスを製造する装置を用いて 、可変速電動モータに取り付けられたテーパ 状のカップを所定の速度で回転させ、かつ、 カップ内に熔融Cガラスを上方から流入した 遠心力によって、カップ内の熔融ガラスが ムを越えて外方へ送り出され、空気流によ て平板状に維持されつつ小さな薄片状ガラ に破砕した。ここで得られた薄片状ガラス 、チャンバ内で収集され、かつ、サイクロ 収集・フィルター部に送られて、さらに冷 固化した。このような方法によって、平均 み0.07μmの薄片状ガラスを得た。このように られた薄片状ガラスを、ジェットミル型粉 機を用いて平均粒径20μmを狙って粉砕し、 均粒径D50=21.8μmの薄片状ガラスを作製した。 このときの最大粒径は94.3μmであった。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き38μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が2 0.4μm、屈折率が1.54、厚み0.01~0.1μmの範囲の頻 度が90%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 積が99.1%、粒径が小さい側から粒径62μmの体 積累積が99.7%であった。すなわち、比較例8で 用いた薄片状ガラスは、最大粒径が62μmを超 ていた。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを、比較例8の光輝性顔 として得た。

 得られた比較例8の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が20.3μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が99.1%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が99.7%であった。

 (比較例9)
 比較例9の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み0.07μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 したものである。

 まず、図2に示す、熔融ガラスの流れを利 用して薄片状ガラスを製造する装置を用いて 、可変速電動モータに取り付けられたテーパ 状のカップを所定の速度で回転させ、かつ、 カップ内に熔融Cガラスを上方から流入した 遠心力によって、カップ内の熔融ガラスが ムを越えて外方へ送り出され、空気流によ て平板状に維持されつつ小さな薄片状ガラ に破砕した。ここで得られた薄片状ガラス 、チャンバ内で収集され、かつ、サイクロ 収集・フィルター部に送られて、さらに冷 固化した。このような方法によって、平均 み0.07μmの薄片状ガラスを得た。このように られた薄片状ガラスを、ジェットミル型粉 機を用いて平均粒径20μmを狙って粉砕し、 均粒径D50=21.8μmの薄片状ガラスを作製した。 このときの最大粒径は94.8μmであった。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き32μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が2 0.6μm、屈折率が1.54、厚み0.01~0.1μmの範囲の頻 度が91%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 積が98.7%、粒径が小さい側から粒径62μmの体 積累積が100%であった。すなわち、比較例9で いた薄片状ガラスは、粒径が小さい側から 体積累積が99%に相当する粒径が48μmを超え いた。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを、比較例9の光輝性顔 として得た。

 得られた比較例9の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が20.5μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が98.8%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が100%であった。

 (実施例6)
 実施例6の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み0.2μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 たものである。

 まず、図2に示す、熔融ガラスの流れを利 用して薄片状ガラスを製造する装置を用いて 、可変速電動モータに取り付けられたテーパ 状のカップを所定の速度で回転させ、かつ、 カップ内に熔融Cガラスを上方から流入した 遠心力によって、カップ内の熔融ガラスが ムを越えて外方へ送り出され、空気流によ て平板状に維持されつつ小さな薄片状ガラ に破砕した。ここで得られた薄片状ガラス 、チャンバ内で収集され、かつ、サイクロ 収集・フィルター部に送られて、さらに冷 固化した。このような方法で、平均厚み0.2μ mの薄片状ガラスを得た。このように得られ 薄片状ガラスを、ジェットミル型粉砕機を いて平均粒径20μmを狙って粉砕し、平均粒径 D50=20.6μmの薄片状ガラスを作製した。このと の最大粒径は92.5μmであった。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き20μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が1 7.9μm、屈折率が1.54、厚み0.01~0.35μmの範囲の 度が92%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 累積が99.4%、粒径が小さい側から粒径62μmの 積累積が100%であった。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを、実施例6の光輝性顔 として得た。

 得られた実施例6の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が17.8μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が99.5%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が100%であった。

 (実施例7)
 実施例7の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み0.24μm)に、ルチル型二酸化チタンを被覆 したものである。

 まず、図2に示す、熔融ガラスの流れを利 用して薄片状ガラスを製造する装置を用いて 、可変速電動モータに取り付けられたテーパ 状のカップを所定の速度で回転させ、かつ、 カップ内に熔融Cガラスを上方から流入した 遠心力によって、カップ内の熔融ガラスが ムを越えて外方へ送り出され、空気流によ て平板状に維持されつつ小さな薄片状ガラ に破砕した。ここで得られた薄片状ガラス 、チャンバ内で収集され、かつ、サイクロ 収集・フィルター部に送られて、さらに冷 固化した。このような方法で、平均厚み0.24 mの薄片状ガラスを得た。このように得られ 薄片状ガラスを、ジェットミル型粉砕機を いて平均粒径20μmを狙って粉砕し、平均粒 D50=20.8μmの薄片状ガラスを作製した。このと きの最大粒径は93.9μmであった。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き20μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状ガラスは、平均粒径(D50)が1 8.3μm、屈折率が1.54、厚み0.01~0.35μmの範囲の 度が90%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積 累積が99.1%、粒径が小さい側から粒径62μmの 積累積が100%であった。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを、実施例7の光輝性顔 として得た。

 得られた実施例7の光輝性顔料は、平均粒 径(D50)が18.1μm、粒径が小さい側から粒径48μm 体積累積が99.2%、粒径が小さい側から粒径62 μmの体積累積が100%であった。

 (比較例10)
 比較例10の光輝性顔料は、薄片状ガラス(平 厚み0.27μm)に、ルチル型二酸化チタンを被 したものである。

 まず、図2に示す、熔融ガラスの流れを利 用して薄片状ガラスを製造する装置を用いて 、可変速電動モータに取り付けられたテーパ 状のカップを所定の速度で回転させ、かつ、 カップ内に熔融Cガラスを上方から流入した 遠心力によって、カップ内の熔融ガラスが ムを越えて外方へ送り出され、空気流によ て平板状に維持されつつ小さな薄片状ガラ に破砕した。ここで得られた薄片状ガラス 、チャンバ内で収集され、かつ、サイクロ 収集・フィルター部に送られて、さらに冷 固化した。このような方法によって、平均 み0.27μmの薄片状ガラスを得た。このように られた薄片状ガラスを、ジェットミル型粉 機を用いて平均粒径20μmを狙って粉砕し、 均粒径D50=21.1μmの薄片状粒子を作製した。こ のときの最大粒径は94.0μmであった。

 この薄片状ガラスについて、分級を行っ 。目開き20μmのふるいを用い、その下段に 皿を配置して、実施例1のふるい時間よりも い時間ふるって粗粉を除去した以外は、実 例1と同様の方法で分級した。次に、受皿で 回収した薄片状ガラスの粒度分布を測定した 。得られた薄片状粒子は、平均粒径(D50)が18.1 μm、屈折率が1.54、厚み0.01~0.35μmの範囲の頻 が85%、粒径が小さい側から粒径48μmの体積累 積が99.1%、粒径が小さい側から粒径62μmの体 累積が100%であった。すなわち、比較例10で いた薄片状ガラスは、厚さ0.01μm~0.35μmの範 の頻度も体積で90%未満であった。

 その後、実施例1と同様にして、光輝感の あるシルバーパール調の二酸化チタン被膜を 備えた薄片状ガラスを、比較例10の光輝性顔 として得た。

 得られた比較例10の光輝性顔料は、平均 径(D50)が18.0μm、粒径が小さい側から粒径48μm の体積累積が99.2%、粒径が小さい側から粒径6 2μmの体積累積が100%であった。

 以上のように作製された実施例1~7、比較 1~10の光輝性顔料の試料について、以下の方 法によってサーキュレーション性、塗膜仕上 がり性、干渉色の単一性を評価した。また、 ここで用いた粒度分布の測定方法および薄片 状粒子の厚さ分布を得る方法についても、以 下に説明する。表1に実施例1~3と比較例1~5、 2に実施例4,5と比較例6~9、表3に実施例6,7と比 較例10の評価結果を示す。

 <粒度分布の測定方法>
 本実施例では、粒度分布の測定にレーザー 折粒度分布測定装置(「製品名マイクロトラ ックHRA」(日機装株式会社製))を用いた。その 測定結果から、粒径が小さい側から48μmまで 体積累積と、粒径が小さい側から62μmまで 体積累積とを求めて、体積累積が99%に相当 る粒径(D99)が48μm以下であるか否かと、最大 径が62μm以下であるか否かとを読み取った

 <薄片状粒子の厚さ分布>
 本実施例では、任意の100個の薄片状粒子に いてその厚さd(図3参照)を電子顕微鏡にて測 定し、厚さ分布を得た。この厚さ分布から、 厚さ0.8~1.9μmの範囲の頻度、または、厚さ0.01~ 0.1μm(または0.01~0.35μm)の範囲の頻度を求めた

 <サーキュレーション性の評価>
 アクリル樹脂(製品名「アクリデックA-322」( 大日本インキ化学工業株式会社製))78質量%、 チル化メラミン樹脂(製品名「スーパーベッ カミンL-117-60」(大日本インキ化学工業株式会 社製))16質量%、実施例1~5、比較例1~4で得られ 光輝性顔料6質量%に、シンナーを適量加え 、粘度13Pa・s(株式会社安田精機製作所製フ ードカップNo.4/20℃)となるように攪拌機を用 いて混合して光輝性塗料を調整した。この光 輝性塗料を三角フィルター(ナイロン製、#200 ッシュ(目開き:約75μm))を用いて濾過した際 フィルターの目詰まりの程度を、目視で観 した。フィルターの目詰まり性は次の3段階 評価とした。
  3:目詰まりが認められない
  2:目詰まりが少し認められる
  1:目詰まりが顕著に相当認められる

 <塗装サンプルの作製>
 アクリル樹脂(製品名「アクリデックA-322」( 大日本インキ化学工業株式会社製))78質量%、 チル化メラミン樹脂(製品名「スーパーベッ カミンL-117-60」(大日本インキ化学工業株式会 社製))16質量%、実施例1~5、比較例1~4で得られ 光輝性顔料6質量%に、シンナーを適量加え 、粘度13Pa・s(株式会社安田精機製作所製フ ードカップNo.4/20℃)となるように攪拌機を用 いて混合して、メタリックベース塗料となる 光輝性塗料を調整した。この光輝性塗料を、 スプレーガン(アネスト岩田株式会社製W-100) 用いて塗装板(日本ルートサービス株式会社 D-7、中塗り色N=6.0)の上に塗装し、メタリッ ベース層を形成した。

 次に、アクリル樹脂(製品名「アクリデッ クA-345」(大日本インキ化学工業株式会社製))7 2質量%、ブチル化メラミン樹脂(製品名「スー パーベッカミンL-117-60」(大日本インキ化学工 業株式会社製))28質量%に、シンナーを加えて 粘度24Pa・s(株式会社安田精機製作所製フォ ドカップNo.4/20℃)となるように攪拌機を用 て混合して、トップクリア塗料組成物を調 した。このトップクリア塗料組成物を、ス レーガン(アネスト岩田株式会社製W-100)を用 て、メタリックベース層が形成された塗装 に塗装し、その後に焼成(140℃、30分)を行い 、トップクリア層を形成した。焼成後の塗膜 厚みは、メタリックベース層が膜厚15μm、ト プクリア層が30μmであった。

 <塗膜仕上がり性の評価>
 マイクロウェーブスキャン(Gardner社製)を用 て、塗膜の仕上がり性を評価した。光輝性 料が、塗膜の仕上がり性に及ぼす影響をWa(0 .1~0.3mm)値で評価した。

 <光輝性顔料を含む塗膜の干渉単一色性の 評価>
 D65自然光源を用いて、干渉単一色性の程度 目視で観察した。干渉単一色性の程度(干渉 混色度)は、次の3段階で評価した。
  3:粒子毎に異なったさまざまな干渉色が認 められない
  2:粒子毎に異なったさまざまな干渉色が多 少認められる
  1:粒子毎に異なったさまざまな干渉色が多 く認められる

 以上の結果から、実施例1~3のように、粒 が小さい側からの体積累積が99%に相当する 径が48μm以下であり、かつ、最大粒径が62μm 以下であって、厚さ0.8μm~1.9μmの範囲の頻度 体積で90%以上である薄片状粒子を用いた光 性顔料は、さまざまな色の粒子が混在しな 単一発色を提供することができ、さらに、 好なサーキュレーション性と良好な塗膜の 上がり性も実現できることがわかる。なお 実施例2では多少の干渉色が見られたが、使 に問題が生じる程度ではなかった。これに し、比較例1~5の光輝性顔料は、さまざまな の粒子が混在しない単一発色と、良好なサ キュレーション性および良好な塗膜の仕上 り性とを同時に満たすことができなかった また、粒径が小さい側からの体積累積が50% 相当する粒径が20μm未満であると、さらに ましいことが分かった。

 また、実施例4、5のように、粒径が小さ 側からの体積累積が99%に相当する粒径が48μm 以下であり、かつ、最大粒径が62μm以下であ て、厚さ0.01μm~0.1μmの範囲の頻度が体積で90 %以上である薄片状粒子を用いた光輝性顔料 、さまざまな色の粒子が混在しない単一発 を提供することができ、さらに、良好なサ キュレーション性と良好な塗膜の仕上がり も実現できた。これに対し、比較例6~9の光 性顔料は、さまざまな色の粒子が混在しな 単一発色と、良好なサーキュレーション性 よび良好な塗膜の仕上がり性とを同時に満 すことができなかった。また、粒径が小さ 側からの体積累積が50%に相当する粒径が20μm 未満であると、さらに好ましいことが分かっ た。

 また、塗膜仕上がり性は、表1の実施例1 3と比較例2,4,5のとおり、薄片状粒子の平均 みが1.3μm以上と厚い場合であっても、薄片 粒子の粒径が小さい側からの体積累積が99% 相当する粒径が48μm以下であり、かつ、最大 粒径が62μm以下を満たす場合(実施例1、3)であ れば向上することがわかった。

 また、干渉色の単一性は、表3の実施例6,7 と比較例10のとおり、薄片状粒子の厚さ分布 おいて、厚さ0.01μm~0.35μmの範囲の頻度が体 で90%以上であると、干渉色の単一性が向上 ることがわかった。

 本発明の光輝性顔料は、さまざまな色の 子が混在しない単一発色と、良好なサーキ レーション性および良好な塗膜の仕上がり とを同時に満たすことができるので、自動 外板の塗装等、種々の用途に適用できる。




 
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