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Title:
PHOTOSENSITIVE TRANSPARENT RESIN COMPOSITION, PROCESS FOR PRODUCTION OF COLOR FILTERS, AND COLOR FILTERS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/123109
Kind Code:
A1
Abstract:
A photosensitive transparent resin composition which is reduced in the dependence on exposure illuminance and which can stably form patterns excellent in resolution with high retention of film thickness and nearly without scum; color filters which are reduced in the transmittance drop in the visible light region and enable fine and high-quality display images; and a process for production thereof. A photosensitive transparent resin composition characterized by comprising, as the essential components, a polymerizable monomer, an alkali-soluble resin, a photopolymerization initiator, and a compound represented by general formula (I): (I) wherein R1 and R2 are each independently hydrogen, alkyl having 1 to 20 carbon atoms, or aryl having 6 to 20 carbon atoms; R1 and R2 may be the same or different from each other, but both must not simultaneously be hydrogen; or R1 and R2 together with the nitrogen atom may form a cycloamino group; and R3 and R4 are each independently an electron-attracting group, or R3 and R4 may be bonded to each other to form a cyclic electron-attracting group.

Inventors:
EINAGA HIROYUKI
Application Number:
PCT/JP2009/056491
Publication Date:
October 08, 2009
Filing Date:
March 30, 2009
Export Citation:
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Assignee:
FUJIFILM CORP (JP)
EINAGA HIROYUKI
International Classes:
G03F7/004; C07C225/14; C07C233/36; C07C255/30; C07C317/44; G02B5/20; G03F7/031
Foreign References:
JP2007065640A2007-03-15
JP2006309125A2006-11-09
JPH08239509A1996-09-17
JP2007293127A2007-11-08
JP2007108275A2007-04-26
JP2001092128A2001-04-06
JP2000122065A2000-04-28
JP2004361448A2004-12-24
JP2007053153A2007-03-01
JP2006011397A2006-01-12
JP2000171786A2000-06-23
JP2006276488A2006-10-12
JPS4429620B11969-12-02
JPS53128333A1978-11-09
JPS61169831A1986-07-31
JPS6353543A1988-03-07
JPS6353544A1988-03-07
JPS6356651A1988-03-11
JPS576096A1982-01-12
JPS591281B21984-01-11
JPS53133428A1978-11-21
US4318791A1982-03-09
EP0085050A11983-08-10
US4199420A1980-04-22
FR2456741A11980-12-12
JPH1062986A1998-03-06
JPH0815521A1996-01-19
US2367660A1945-01-23
US2367661A1945-01-23
US2367670A1945-01-23
US2448828A1948-09-07
US2722512A1955-11-01
US3046127A1962-07-24
US2951758A1960-09-06
US3549367A1970-12-22
JPS5148516B21976-12-21
JP2000066385A2000-03-03
JPS4841708B11973-12-07
JPS506034B11975-03-10
JPS5137193A1976-03-29
JPS4864183A1973-09-05
JPS4943191B11974-11-19
JPS5230490B21977-08-09
JPS5944615A1984-03-13
JPS5434327B11979-10-26
JPS5812577B21983-03-09
JPS5425957B21979-08-31
JPS5953836A1984-03-28
JPS5971048A1984-04-21
Other References:
J. A. DEAN: "Lange's Handbook of Chemistry, 12th ed.,", 1979, MCGRAW-HILL
"Kagakuno Rvoiki", 1979, NANKODO, pages: 96 - 103
CHEMICAL REVIEWS, vol. 91, 1991, pages 165 - 195
J. C. S. PERKIN, vol. 11, 1979, pages 1653 - 1660
J. C. S. PERKIN, vol. II., 1979, pages 156 - 162
JOURNAL OF PHOTOPOLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY, 1995, pages 202 - 232
JOURNAL OF THE ADHESION SOCIETY OF JAPAN, vol. 20, no. 7, pages 300 - 308
Attorney, Agent or Firm:
TAKAMATSU, Takeshi et al. (JP)
Takamatsu 猛 (JP)
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Claims:
 重合性モノマー、アルカリ可溶性樹脂、光重合開始剤、及び下記一般式(I)で表される化合物を少なくとも含有することを特徴とする感光性透明樹脂組成物。

〔一般式(I)中、R 1 及びR 2 は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1~20のアルキル基、又は炭素原子数6~20のアリール基を表す。R 1 とR 2 とは互いに同一でも異なっていてもよいが、同時に水素原子を表すことはなく、R 1 及びR 2 は窒素原子と共に環状アミノ基を形成してもよい。R 3 及びR 4 は、各々独立に電子求引基を表す。R 3 及びR 4 は、互いに結合して環状電子求引基を形成してもよい。〕
 前記一般式(I)で表される化合物の含有量が、感光性透明樹脂組成物の固形分中0.01~30質量%であることを特徴とする請求項1に記載の感光性透明樹脂組成物。
 前記光重合開始剤の少なくとも1種が、オキシムエステル系化合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の感光性透明樹脂組成物。
 請求項1~3のいずれか1項に記載の感光性透明樹脂組成物を塗布し、塗布形成された塗布層をフォトマスクを介して露光し、現像することによりパターン形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
 請求項4に記載のカラーフィルタの製造方法により作製されたことを特徴とするカラーフィルタ。
Description:
感光性透明樹脂組成物、カラー ィルタの製造方法及びカラーフィルター

 本発明は、液晶表示素子(LCD)やイメージ ンサ(CCD,CMOS)に用いられるカラーフィルタ、 ラーフィルターの製造方法及びカラーフィ ターの製造に用いられる感光性透明樹脂組 物に関し、詳しくは高感度、解像性に優れ 現像残渣を抑えると共に、画素太りを軽減 所望の画像パターンを形成する感光性透明 脂組成物、それを用いたカラーフィルター 製造方法及びカラーフィルターに関する。

 液晶表示素子(LCD)やイメージセンサ(CCD,CMOS) 用いられるカラーフィルタでは、それぞれ 目的に合わせ透明樹脂層のパターンを形成 る場合がある。
 液晶表示素子用カラーフィルタの場合では カラーフィルタ層とTFT層の間の決められた ルギャップを保持するために用いられるフ トスペーサー(例えば、図4及び特許文献1、2 参照)及びMVA(Multi-domain Vertical Alignment)液晶表 示装置(例えば、特許文献3、4参照)のカラー ィルタ等で透明樹脂層のパターンを形成す 。フォトスペーサーは、表示画面上すなわ RGB上に形成する場合がある。
 一方、イメージセンサ用カラーフィルタの 合では、感光性透明樹脂組成物でパターン 成し、感度を上げる目的で複数色のカラー ィルタの1色を白(透明)にする場合がある(例 えば、図3及び特許文献5参照)。背景として、 最近解像度向上の目的で画素数の拡大ととも に画素の微細化が進展しているが、その反面 開口部が小さくなり感度低下に繋がっている 。そこで、感度低下を補う目的で、カラーフ ィルタの1色を白(透明)にし、感度を上げるの である。

 上記透明樹脂層のパターン形成に求められ 特性、形状等はそれぞれ違うものの、共通 問題を有している。すなわち、透明樹脂膜 活性エネルギー線(i線など)の光を透過し易 ため透明樹脂層のパターン線幅が太り易く 解像度、パターン形状が悪くなる問題があ 。
 特に、イメージセンサ用カラーフィルタで 上記問題に加えて、ウエハー上でパターン 成を行なうため露光のハレーションに因っ 透明樹脂層のパターン解像度が問題になる とが多い。

 これまで、上記問題を解決する方法、具 的には優れた解像性及び適正な線幅を得る は、活性ラジカル発生量の調整、すなわち 重合開始剤の種類や量を調整すること等の 段が講じられている。例えば、線幅太り或 は/及び悪い解像度の場合は、感度の低い開 始剤を使用したり、使用開始剤の量を減らし たりすることにより、活性ラジカルの量を減 らし、適正な線幅に調整する方法があった。 しかし、最近、要求される製品スペック幅が 厳しくなってきている状況で、露光照度依存 性に因る線幅、膜厚などのバラツキを低減す る必要性が生じている。露光照度依存性の問 題は、特にi線透過率が塗布膜では、開始剤 種類や量を調整するだけでは難しい。通常 露光照度依存性を改善する為には開始量を やす策を用いるが、反対に線幅が太り過ぎ り、解像度が悪くなったり、露光のハレー ョンに因る周辺残渣が発生する。

 上記のような問題を解消する方法として 酸化防止剤を使用することでパターンの解 性向上及び露光機の照度性低減を図る技術 開示されている(例えば、特許文献6参照)。 た、顔料、或いは染料を添加し、露光波長 透過率を下げることでパターンの解像度向 を図る技術が開示されている(例えば、特許 文献7、8)。

特開2000-171786号公報

特開2001-92128号公報

特開2000-122065号公報

特開2004-361448号公報

特開2007-53153号公報

特開2006-11397号公報

特開2000-171786号公報

特開2006-276488号公報

 しかし、上記の酸化防止剤を用いた技術 は、特に低照度(例えば、高照度の95%以下の 照度)で露光したときには、形成されるパタ ンの線幅、膜厚、分光スペクトルなどの変 を抑えられず、形状の良好なパターンを安 的に形成することは困難である。

 また、上記顔料、或いは染料を添加する 術では、透明パターンに可視光の透過率が ちてしまう。

 本発明は、上記に鑑みなされたものであ 、露光照度依存性(特に高照度の95%以下の低 照度での線幅等の形状バラツキ)が小さく抑 られており、残膜率が高くかつ現像残渣が なく、解像性に優れたパターンを安定的に 成できる感光性透明樹脂組成物、並びに、 視光での透過率の落ちが少なく、精細で高 質の画像表示が可能なカラーフィルタ及び の製造方法を提供することを目的とし、該 的を達成することを課題とする。

 前記課題を達成するための具体的手段は 下の通りである。

<1> 重合性モノマー、アルカリ可溶性 脂、光重合開始剤、及び下記一般式(I)で表 れる化合物を少なくとも含有することを特 とする感光性透明樹脂組成物。

〔一般式(I)中、R 1 及びR 2 は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1~20 アルキル基、又は炭素原子数6~20のアリール を表す。R 1 とR 2 とは互いに同一でも異なっていてもよいが、 同時に水素原子を表すことはなく、R 1 及びR 2 は窒素原子と共に環状アミノ基を形成しても よい。R 3 及びR 4 は、各々独立に電子求引基を表す。R 3 及びR 4 は、互いに結合して環状電子求引基を形成し てもよい。〕

<2> 前記一般式(I)で表される化合物の 有量が、感光性透明樹脂組成物の全固形分 0.01~30質量%であることを特徴とする上記<1 >に記載の感光性透明樹脂組成物。

<3> 前記光重合開始剤の少なくとも1種 が、オキシムエステル系化合物であることを 特徴とする上記<1>又は<2>に記載の感 光性透明樹脂組成物。

<4> 上記<1>~<3>のいずれか1項 記載の感光性透明樹脂組成物を塗布し、塗 形成された塗布層を少なくとも紫外線でフ トマスクを介して露光し、現像することに りパターン形成することを特徴とするカラ フィルタの製造方法。

<5> 上記<4>に記載のカラーフィル の製造方法により作製されたことを特徴と るカラーフィルタ。

 本発明によれば、露光照度依存性(特に高照 度の95%以下の低照度での線幅等の形状バラツ キ)が小さく抑えられており、残膜率が高く つ現像残渣が少なく、解像性に優れたパタ ンを安定的に形成できる感光性透明樹脂組 物を提供することができる。
 本発明によれば、可視光での透過率の落ち 少なく、精細で高品質の画像表示が可能な ラーフィルタ及びその製造方法を提供する とができる。

透明パターンの断面形状を示す模式図 ある。 フォトスペーサーの断面形状を示す模 図である。 W画素を有する固体撮像素子のカラーフ ィルターを例示する模式図である。W:Whiteパ ーン(透明パターン)、R:Redパターン、G:Greenパ ターン、B:Blueパターン。 スペーサーを有する液晶表示の断面形 を例示する模式図である。

符号の説明

 1 ガラス基板
 2 カラーフィルタ
 3 液晶配向膜
 4 フォトスペーサー
 5 液晶

 以下、本発明の感光性透明樹脂組成物、 びにこの感光性透明樹脂組成物を用いて構 されるカラーフィルタ及びその製造方法に いて詳細に説明する。

≪感光性透明樹脂組成物≫
 本発明の感光性透明樹脂組成物は、重合性 ノマー、アルカリ可溶性樹脂、光重合開始 、及び下記一般式(I)で表される化合物(紫外 線吸収剤)を少なくとも含有することで構成 れたものであり、一般的には溶剤が用いら る。

[1]紫外線吸収剤
 本発明の感光性透明樹脂組成物は、紫外線 収剤として、共役ジエン系化合物である下 一般式(I)で表される化合物の少なくとも1種 を含有する。本発明においては、この共役ジ エン系化合物を用いることで、特に低照度露 光を行なった際のその後の現像性能変動を抑 えるので、パターンの線幅、膜厚、分光スペ クトル等のパターン形成性に関係する露光照 度依存性を抑制することができる。

 一般式(I)において、R 1 及びR 2 は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1~20 アルキル基、又は炭素原子数6~20のアリール を表し、R 1 とR 2 とは互いに同一でも異なっていてもよいが、 同時に水素原子を表すことはない。

 R 1 またはR 2 で表される炭素原子数1~20のアルキル基とし は、直鎖、分岐または環状であってもよく 例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基 、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、n へキシル基、シクロへキシル基、n-デシル基 、n-ドデシル基、n-オクタデシル基、エイコ ル基が挙げられる。
 R 1 またはR 2 で表される炭素原子数1~20のアルキル基は、 換基を有していてもよく、置換基としては アリール基、アルコキシ基、アリールオキ 基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、アシ アミノ基、アシル基、アルキルチオ基、ア ールチオ基、ヒドロキシ基、シアノ基、ア キルオキシカルボニル基、アリールオキシ ルボニル基、置換カルバモイル基、置換ス ファモイル基、ニトロ基、置換アミノ基、 ルキルスルホニル基、アリールスルホニル 等が挙げられ、これら置換基は、更に、こ らの置換基で置換されていてもよい。R 1 、R 2 としてのアルキル基が有してもよい置換基の 炭素数は10以下が好ましい。
 R 1 またはR 2 で表されるアルキル基についての炭素原子数 1~20は、置換基が有する炭素原子数を含めて ものである。
 置換基を有するアルキル基としては、メト シエチル基、エトキシプロピル基、2-エチ へキシル基、ヒドロキシエチル基、クロロ ロピル基、N,N-ジエチルアミノプロピル基、 アノエチル基、フェネチル基、ベンジル基 p-t-ブチルフェネチル基、p-t-オクチルフェ キシエチル基、3-(2,4-ジーt-アミルフェノキ )プロピル基、エトキシカルボニルメチル基 2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル基、2-フリ エチル基などが挙げられる。
 R 1 、R 2 で表される炭素原子数1~20のアルキル基とし 、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチ ル基、nーへキシル基が好ましい。

 R 1 またはR 2 で表される炭素原子数6~20のアリール基は、 環であっても縮合環であってもよく、置換 を有する置換アリール基、無置換のアリー 基のいずれであってもよい。例えば、フェ ル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、アント ル基、フェナントリル基、インデニル基、 セナブテニル基、フルオレニル基等を挙げ ことができる。置換アリール基の置換基と ては、例えば、アルキル基、アリール基、 ルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオ シ基、ハロゲン原子、アシルアミノ基、ア ル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、 ドロキシ基、シアノ基、アルキルオキシカ ボニル基、アリールオキシカルボニル基、 換カルバモイル基、置換スルファモイル基 ニトロ基、置換アミノ基、アルキルスルホ ル基、アリールスルホニル基等が挙げられ これら置換基は、更に、これらの置換基で 換されていてもよい。R 1 、R 2 としてのアリール基が有してもよい置換基の 炭素数は10以下が好ましい。
 R 1 またはR 2 で表されるアリール基についての炭素原子数 6~20は、置換基が有する炭素原子数を含めて ものである。
 R 1 、R 2 で表される炭素原子数6~20のアリール基とし 、中でも、置換又は無置換のフェニル基、1- ナフチル基、2-ナフチル基が好ましい。   

 また、R 1 及びR 2 は、窒素原子と共に、環状アミノ基を形成し てもよい。環状アミノ基としては、例えば、 ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基 、ヘキサヒドロアゼピノ基、ピペラジノ基等 が挙げられる。

 上記のうち、R 1 及びR 2 としては、炭素数1~8の低級のアルキル基(例 ば、メチル、エチル、イソプロピル、ブチ 、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、tert-ペ ンチル、ヘキシル、オクチル、2-エチルヘキ ル、tert-オクチルなど)、又は置換もしくは 置換のフェニル基(例えば、トリル基、フェ ニル基、アニシル基、メシチル基、クロロフ ェニル基、2,4-ジーt-アミルフェニル基など) 好ましい。また、R 1 とR 2 とが結合して、式中のNで表される窒素原子 含んで環(例えば、ピペリジン環、ピロリジ 環、モルホリン環など)を形成していること も好ましい。

 前記一般式(I)において、R 3 及びR 4 は、各々独立に電子求引基を表す。ここで、 電子求引基は、ハメットの置換基定数σ p 値(以下、単に「σ p 値」という。)が、0.20以上1.0以下の電子求引 基である。好ましくは、σ p 値が0.30以上0.8以下の電子求引性基である。
 ハメット則は、ベンゼン誘導体の反応又は 衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずる めに、1935年にL. P. Hammettにより提唱された 経験則であるが、これは今日広く妥当性が認 められている。ハメット則により求められた 置換基定数には、σ p 値とσ m 値とがあり、これらの値は多くの一般的な成 書に記載があるが、例えば、J.A. Dean編「Lange ’s Handbook of Chemistry」第12版、1979年(Mc Graw- Hill)や「化学の領域増刊」、122号、96~103頁、1 979年(南江堂)、Chemical Reviews, 91巻、165頁~195 、1991年に詳しい。本発明では、これらの成 に記載の文献既知の値がある置換基にのみ 定されるという意味ではなく、その値が文 未知であってもハメット則に基づいて測定 た場合にその範囲内に含まれる限り包含さ ることは勿論である。

 前記σ p 値が、0.20以上1.0以下の電子求引性基の具体 としては、アシル基、アシルオキシ基、カ バモイル基、アルキルオキシカルボニル基 アリールオキシカルボニル基、シアノ基、 トロ基、ジアルキルホスホノ基、ジアリー ホスホノ基、ジアリールホスフィニル基、 ルキルスルフィニル基、アリールスルフィ ル基、アルキルスルホニル基、アリールス ホニル基、スルホニルオキシ基、アシルチ 基、スルファモイル基、チオシアネート基 チオカルボニル基、少なくとも2つ以上のハ ゲン原子で置換されたアルキル基、少なく も2つ以上のハロゲン原子で置換されたアル コキシ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原 で置換されたアリールオキシ基、少なくと 2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキ アミノ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原 子で置換されたアルキルチオ基、σ p 値0.20以上の他の電子求引性基で置換された リール基、複素環基、塩素原子、臭素原子 アゾ基、又はセレノシアネート基が挙げら る。これらの置換基のうち、更に置換基を することが可能な基は、先に挙げたような 換基を更に有してもよい。

 上記のうち、本発明においては、R 3 としては、シアノ基、-COOR 5 、-CONHR 5 、-COR 5 、-SO 2 R 5 より選択される基が好ましく、また、R 4 としては、シアノ基、-COOR 6 、-CONHR 6 、-COR 6 、-SO 2 R 6 より選択される基が好ましい。R 5 及びR 6 は、各々独立に、炭素原子数1~20のアルキル 、又は炭素原子数6~20のアリール基を表す。R 5 、R 6 で表される炭素原子数1~20のアルキル基、炭 原子数6~20のアリール基は、前記R 1 、R 2 における場合と同義であり、好ましい態様も 同様である。
 これらのうち、R 3 、R 4 としては、アシル基、カルバモイル基、アル キルオキシカルボニル基、アリールオキシカ ルボニル基、シアノ基、ニトロ基、アルキル スルホニル基、アリールスルホニル基、スル ホニルオキシ基、スルファモイル基が好まし く、特にアシル基、カルバモイル基、アルキ ルオキシカルボニル基、アリールオキシカル ボニル基、シアノ基、アルキルスルホニル基 、アリールスルホニル基、スルホニルオキシ 基、スルファモイル基が好ましい。また、R 3 及びR 4 は、互いに結合して環状電子求引基を形成し てもよい。R 3 及びR 4 が互いに結合して形成する環状電子求引基と しては、例えば、2個のカルボニル基を含む6 環を挙げることができる。

 また、上記のR 1 、R 2 、R 3 、及びR 4 の少なくとも1つは、連結基を介して、ビニ 基と結合したモノマーより導かれるポリマ の形になっていてもよい。他のモノマーと 共重合体であっても良い。共重合体の場合 他のモノマーとしては、アクリル酸、α―ク ロロアクリル酸、α―アルアクリル酸(例えば 、メタアクリル酸などのアクリル酸類から誘 導されるエステル、好ましくは低級アルキル エステル及びアミド例えばアクリルアミド、 メタアクリルアミド、t-ブチルアクリルアミ 、メチルアクリレート、メチルメタアクリ ート、エチルアクリレート、エチルメタア リレート、n-プロピルアクリレート、n-ブチ ルアクリレート、2-エチルへキシルアクリレ ト、n-へキシルアクリレート、オクチルメ アクリレート、及びラウリルメタアクリレ ト、メチレンビスアクリルアミド等)、ビニ エステル(例えば、ビニルアセテート、ビニ ルプロピオネート及びビニルラウレート等) アクリロニトリル、メタアクリロニトリル 芳香族ビニル化合物(例えば、スチレン及び の誘導体、例えばビニルトルエン、ジビニ ベンゼン、ビニルアセトフェノン、スルホ チレン、及びスチレンスルフィン酸等)、イ タコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、ビニ リデンクロライド、ビニルアルキルエーテル (例えば、ビニルエチルエーテル等)、マレイ 酸エステル、N-ビニル-2-ピロリドン、N-ビニ ルピリジン、2-及び4-ビニルピリジン等があ 。
 このうち特にアクリル酸エステル、メタア リル酸エステル、芳香族ビニル化合物が好 しい。
 上記コモノマー化合物の2種以上を一緒に使 用することも出来る。例えば、n-ブチルアク レートとジビニルベンゼン、スチレンとメ ルメタアクリレート、メチルアクリレート メタアクリレート酸等を使用できる。

 以下、前記一般式(I)で表される化合物の ましい具体例〔例示化合物(1)~(14)〕を示す 但し、本発明においては、これらに制限さ るものではない。



 本発明に使用される一般式(I)で示される 合物は特公昭44-29620号、特開53-128333号、特 昭61-169831、特開昭63-53543、特開昭63-53544号、 開昭63-56651号明細書に記載されている方法 より合成することができる。

 以下に本発明の代表的化合物の具体的な 成方法について記述する。

-化合物(1)の合成法-
 3-アニリノアクロレインアニル(13.3g)と、エ ルフェニルスルホニルアセテート(14.3g)を無 水酢酸(40ml)中で85~90℃に2時間加熱する。減圧 乾燥下に無水酢酸を除き、エタノール(40ml)と ジーn―へキシルアミン(24.1g)を加えて2時間還 流する。エタノールを除去し、残渣をカラム クロマトにかけ、精製し、エタノールより再 結晶すると目的物が得られる。融点95~96℃。

 前記一般式(I)で表される化合物(共役ジエ ン系化合物)の本発明の感光性透明樹脂組成 における含有量としては、組成物の全固形 に対して、0.01質量%~30質量%が好ましく、0.01 量%~20質量%がより好ましく、0.01質量%~15質量 %が特に好ましい。この共役ジエン系化合物( 外線吸収剤)の含有量は、0.01質量%以上であ と、露光時の光遮蔽能力が良好で重合の進 過ぎによるパターン線幅の太りを防止して 期の線幅を得やすく、周辺残渣の発生もよ 抑えられる。また、30質量%以下であると、 光時の光遮蔽能力が強過ぎず重合がより良 に進行する。

 上記のようなパターン線幅の変化は、露 光源であるg線、h線、i線などの紫外線に対 ての光吸収が少ない透明の光硬化性組成物 顕著となる。よって、前記一般式(I)で表さ る化合物(共役ジエン系化合物)は、透明の 光性透明樹脂組成物を構成する場合に特に 効である。

〔2〕光重合開始剤
 光重合開始剤としては、例えば、特開平57-6 096号公報に記載のハロメチルオキサジアゾー ル、特公昭59-1281号公報、特開昭53-133428号公 等に記載のハロメチル-s-トリアジン等の活 ハロゲン化合物、米国特許USP-4318791、欧州特 許公開EP-88050A等の各明細書に記載のケタール 、アセタール、又はベンゾインアルキルエー テル類等の芳香族カルボニル化合物、米国特 許USP-4199420明細書に記載のベンゾフェノン類 の芳香族ケトン化合物、FR2456741明細書に記 の(チオ)キサントン類又はアクリジン類化 物、特開平10-62986号公報に記載のクマリン類 又はロフィンダイマー類等の化合物、特開平 8-015521号公報等のスルホニウム有機硼素錯体 、等を挙げることができる。

 前記光重合開始剤としては、アセトフェ ン系、ケタール系、ベンゾフェノン系、ベ ゾイン系、ベンゾイル系、キサントン系、 リアジン系、ハロメチルオキサジアゾール 、アクリジン類系、クマリン類系、ロフィ ダイマー類系、ビイミダゾール系、オキシ エステル系等が好ましい。

 前記アセトフェノン系光重合開始剤とし は、例えば、2,2-ジエトキシアセトフェノン 、p-ジメチルアミノアセトフェノン、2-ヒド キシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、p -ジメチルアミノアセトフェノン、4’-イソプ ロピル-2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオフェ ンなどを好適に挙げることができる。

 前記ケタール系光重合開始剤としては、 えば、ベンジルジメチルケタール、ベンジ -β-メトキシエチルアセタールなどを好適に 挙げることができる。

 前記ベンゾフェノン系光重合開始剤とし は、例えば、ベンゾフェノン、4,4’-(ビス メチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-(ビス エチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ジクロ ロベンゾフェノン、1-ヒドロキシ-シクロヘキ シル-フェニル-ケトン、2-ベンジル-2-ジメチ アミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン -1、2-トリル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォ ノフェニル)-ブタノン-1、2-メチル-1-[4-(メチ チオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパノン-1 等を好適に挙げることができる。

 前記ベンゾイン系又はベンゾイル系光重 開始剤としては、例えば、ベンゾインイソ ロピルエーテル、ゼンゾインイソブチルエ テル、ベンゾインメチルエーテル、メチルo -ベンゾイルベゾエート等を好適に挙げるこ ができる。

 前記キサントン系光重合開始剤としては 例えば、ジエチルチオキサントン、ジイソ ロピルチオキサントン、モノイソプロピル オキサントン、クロロチオキサントン、等 好適に挙げることができる。

 前記トリアジン系光重合開始剤としては 例えば、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-p-メ キシフェニル-s-トリアジン、2,4-ビス(トリク ロロメチル)-6-p-メトキシスチリル-s-トリアジ ン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(1-p-ジメチ アミノフェニル)-1,3-ブタジエニル-s-トリア ン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-ビフェニ -s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)- 6-(p-メチルビフェニル)-s-トリアジン、p-ヒド キシエトキシスチリル-2,6-ジ(トリクロロメ ル)-s-トリアジン、メトキシスチリル-2,6-ジ( トリクロロメチル-s-トリアジン、3,4-ジメト シスチリル-2,6-ジ(トリクロロメチル)-s-トリ ジン、4-ベンズオキソラン-2,6-ジ(トリクロ メチル)-s-トリアジン、4-(o-ブロモ-p-N,N-(ジエ トキシカルボニルアミノ)-フェニル)-2,6-ジ(ク ロロメチル)-s-トリアジン、4-(p-N,N-(ジエトキ カルボニルアミノ)-フェニル)-2,6-ジ(クロロ チル)-s-トリアジン等を好適に挙げることが できる。

 前記ハロメチルオキサジアゾール系光重 開始剤としては、例えば、2-トリクロロメ ル-5-スチリル-1,3,4-オキソジアゾール、2-ト クロロメチル-5-(シアノスチリル)-1,3,4-オキ ジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(ナフト-1 -イル)-1,3,4-オキソジアゾール、2-トリクロロ チル-5-(4-スチリル)スチリル-1,3,4-オキソジ ゾール等を好適に挙げることができる。

 前記アクリジン類系光重合開始剤として 、例えば、9-フェニルアクリジン、1,7-ビス( 9-アクリジニル)ヘプタン等を好適に挙げるこ とができる。

 前記クマリン類系光重合開始剤としては 例えば、3-メチル-5-アミノ-((s-トリアジン-2- イル)アミノ)-3-フェニルクマリン、3-クロロ-5 -ジエチルアミノ-((s-トリアジン-2-イル)アミ )-3-フェニルクマリン、3-ブチル-5-ジメチル ミノ-((s-トリアジン-2-イル)アミノ)-3-フェニ クマリン等を好適に挙げることができる。

 前記ロフィンダイマー類系光重合開始剤 しては、例えば、2-(o-クロロフェニル)-4,5- フェニルイミダゾリル二量体、2-(o-メトキシ フェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾリル二量体 、2-(2,4-ジメトキシフェニル)-4,5-ジフェニル ミダゾリル二量体等を好適に挙げることが きる。

 前記ビイミダゾール系光重合開始剤とし は、例えば、2-メルカプトベンズイミダゾ ル、2,2’-ベンゾチアゾリルジサルファイド を好適に挙げることができる。

 前記オキシムエステル系光重合開始剤とし は、例えば、2-(O-ベンゾイルオキシム)-1-[4-( フェニルチオ)フェニル]-1,2-オクタンジオン 1-(O-アセチルオキシム)-1-[9-エチル-6-(2-メチ ベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]エタノ 、1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-(o-エトキ カルボニル)オキシム、O-ベンゾイル-4’-(ベ ンズメルカプト)ベンゾイル-ヘキシル-ケトキ シム等を好適に挙げることができる。
 上記以外に、2,4,6-トリメチルフェニルカル ニル-ジフェニルフォスフォニルオキサイド 、ヘキサフルオロフォスフォロ-トリアルキ フェニルホスホニウム塩等が挙げられる。

 本発明では、以上の光重合開始剤に限定さ るものではなく、他の公知のものも使用す ことができる。例えば、米国特許第2,367,660 明細書に記載のビシナールポリケトルアル ニル化合物、米国特許第2,367,661号及び第2,36 7,670号明細書に記載のα-カルボニル化合物、 国特許第2,448,828号明細書に記載のアシロイ エーテル、米国特許第2,722,512号明細書に記 のα-炭化水素で置換された芳香族アシロイ 化合物、米国特許第3,046,127号及び第2,951,758 明細書に記載の多核キノン化合物、米国特 第3,549,367号明細書に記載のトリアリルイミ ゾールダイマー/p-アミノフェニルケトンの 合せ、特公昭51-48516号公報に記載のベンゾ アゾール系化合物/トリハロメチール-s-トリ ジン系化合物、J.C.S. Perkin II(1979)1653-1660、J .C.S.PerkinII(1979)156-162、Journal of Photopolymer Scie nce and Technology(1995)202-232、特開2000-66385号公 記載のオキシムエステル化合物等が挙げら る。
 また、これらの光重合開始剤を併用するこ もできる。

 上記の光重合開始剤の中でも、前記一般式( I)で表される共役ジエン系化合物と組合せて いた場合に少量添加で高感度化できる点で オキシムエステル系化合物が好ましく、2-(O -ベンゾイルオキシム)-1-[4-(フェニルチオ)フ ニル]-1,2-オクタンジオン、1-(O-アセチルオキ シム)-1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カ ルバゾール-3-イル]エタノンが最も好ましい
 光重合開始剤の感光性透明樹脂組成物にお る含有量としては、該組成物の全固形分に して、0.1~10.0質量%が好ましく、より好まし は0.5~5.0質量%である。光重合開始剤の含有 が前記範囲内であると、重合反応を良好に 行させて強度の良好な膜形成が可能である

 本発明の感光性透明樹脂組成物には、上 成分の他に、更に、熱重合防止剤を加えて くことが好ましい。熱重合防止剤としては 例えば、ハイドロキノン、p-メトキシフェ ール、ジ-t-ブチル-p-クレゾール、ピロガロ ル、t-ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4 ’-チオビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール) 2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェ ール)、2-メルカプトベンゾイミダゾール等 有用である。

〔3〕重合性モノマー
 本発明の感光性透明樹脂組成物は、重合性 ノマーの少なくとも1種を含有する。
 重合性モノマーとしては、少なくとも1つの 付加重合可能なエチレン性二重結合を有し、 かつ常圧下で100℃以上の沸点を持つ化合物が 好ましい。重合性モノマーは、前記光重合開 始剤等と共に含有することにより、本発明の 感光性透明樹脂組成物をネガ型に構成するこ とができる。

 重合性モノマーの例としては、ポリエチレ グリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート 、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、等 単官能のアクリレートやメタアクリレート; ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー 、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリ ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アク リレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ) クリレート、ペンタエリスリトールテトラ( メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトー ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス リトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサ ジオール(メタ)アクリレート、トリメチロ ルプロパントリ(アクリロイルオキシプロピ )エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル) ソシアヌレート、グリセリンやトリメチロ ルエタン等の多官能アルコールにエチレン キサイドやプロピレンオキサイドを付加さ た後(メタ)アクリレート化したもの;特公昭4 8-41708号、特公昭50-6034号、特開昭51-37193号の 公報に記載されているようなウレタンアク レート類;特開昭48-64183号、特公昭49-43191号、 特公昭52-30490号各公報に記載されているポリ ステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メ )アクリル酸との反応生成物であるエポキシ クリレート類等の多官能のアクリレートや タアクリレート及びこれらの混合物;を挙げ ることができる。
 更に、日本接着協会誌Vol.20、No.7、300~308頁 光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹 されているものも挙げることができる。中 も、重合性モノマーとしては、多官能(メタ) アクリル化合物が好ましい。

 重合性モノマーの感光性透明樹脂組成物 おける含有量は、組成物の全固形分に対し 、10~80質量%が好ましく、10~40質量%がより好 しい。該含有量が上記範囲であると、充分 硬化度と未露光部の溶出性とを保持でき、 光部の硬化度を十分に維持することができ 未露光部の溶出性が著しい低下を防ぐこと できる。

〔4〕アルカリ可溶性樹脂
 本発明の感光性透明樹脂組成物には、アル リ可溶性樹脂を用いて構成することができ 。アルカリ可溶性樹脂は、アルカリ可溶性 あれば特に限定はないが、耐熱性、現像性 入手性等の観点から選ばれることが好まし 。

 アルカリ可溶性樹脂としては、線状有機 分子重合体であり、かつ有機溶剤に可溶で アルカリ水溶液で現像できるものが好まし 。このような線状有機高分子重合体として 、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例 ば特開昭59-44615号、特公昭54-34327号、特公昭 58-12577号、特公昭54-25957号、特開昭59-53836号、 特開昭59-71048号の各公報に記載されているよ な、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共 合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共 合体、マレイン酸共重合体、部分エステル マレイン酸共重合体等が挙げられ、同様に 鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘 体が有用である。

 上記のほか、アルカリ可溶性樹脂として 、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付 させたもの等や、ポリヒドロキシスチレン 樹脂、ポリシロキサン系樹脂、ポリ(2-ヒド キシエチル(メタ)アクリレート)、ポリビニ ピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポ ビニルアルコール、等も有用である。

 また、前記線状有機高分子重合体は、親 性を有するモノマーを共重合したものであ てもよい。この例としては、アルコキシア キル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアル ル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ) クリレート、(メタ)アクリルアミド、N-メチ ロールアクリルアミド、2級若しくは3級のア キルアクリルアミド、ジアルキルアミノア キル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ) アクリレート、N-ビニルピロリドン、N-ビニ カプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビ ルトリアゾール、メチル(メタ)アクリレート 、エチル(メタ)アクリレート、分岐若しくは 鎖のプロピル(メタ)アクリレート、分岐若 くは直鎖のブチル(メタ)アクリレート、又は 、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アク レート、等が挙げられる。

 その他、親水性を有するモノマーとして 、テトラヒドロフルフリル基、燐酸基、燐 エステル基、4級アンモニウム塩基、エチレ ンオキシ鎖、プロピレンオキシ鎖、スルホン 酸及びその塩に由来の基、モルホリノエチル 基等を含むモノマー等も有用である。

 また、アルカリ可溶性樹脂は、架橋効率 向上させるために、重合性基を側鎖に有し もよく、例えば、アリル基、(メタ)アクリ 基、アリルオキシアルキル基等を側鎖に含 するポリマー等も有用である。

 重合性基を有するポリマーの例としては 市販品のKSレジスト-106(大阪有機化学工業( )製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学 業(株)製)等が挙げられる。また、硬化皮膜 強度を高めるために、アルコール可溶性ナ ロンや2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-プロ パンとエピクロルヒドリンとのポリエーテル 等も有用である。

 これら各種アルカリ可溶性樹脂の中でも 耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチ ン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリ 系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/ アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現 像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、ア クリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルア ド共重合体樹脂が好ましい。

 前記アクリル系樹脂としては、例えば、 ンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル 酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、 び(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモ マーの重合により得られる共重合体や、市 品のKSレジスト-106(大阪有機化学工業(株)製) サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業( )製)等が好ましい。

 アルカリ可溶性樹脂としては、現像性、液 度等の観点から、質量平均分子量(GPC法で測 定されたポリスチレン換算値)が1000~2×10 5 の重合体が好ましく、2000~1×10 5 の重合体がより好ましく、5000~5×10 4 の重合体が特に好ましい。

 アルカリ可溶性樹脂の感光性透明樹脂組 物中における含有量は、現像性等の観点か 、組成物の全固形分に対して、10~90質量%が ましく、20~80質量%が更に好ましく、30~70質 %が特に好ましい。

〔5〕有機溶剤
 本発明の感光性透明樹脂組成物は、一般に 、有機溶剤を用いて構成することができる
 有機溶剤は、各成分の溶解性や感光性透明 脂組成物の塗布性を満足すれば基本的には に制限はないが、特に紫外線吸収剤、バイ ダーの溶解性、塗布性、安全性を考慮して ばれることが好ましい。また、本発明の感 性透明樹脂組成物を調製する際には、少な とも2種類の有機溶剤を含むことが好ましい 。

 有機溶剤としては、エステル類、例えば 酢酸エチル、酢酸-n-ブチル、酢酸イソブチ 、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソ チル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロ ル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエ テル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ 酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸 チル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸 チル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸 チル、エトキシ酢酸エチル、等;

 3-オキシプロピオン酸メチル、3-オキシプ ロピオン酸エチル等の3-オキシプロピオン酸 ルキルエステル類、例えば、3-メトキシプ ピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エ チル、3-エトキシプロピオン酸メチル、3-エ キシプロピオン酸エチル、等;2-オキシプロ オン酸メチル、2-オキシプロピオン酸エチル 、2-オキシプロピオン酸プロピル等の2-オキ プロピオン酸アルキルエステル類、例えば 2-メトキシプロピオン酸メチル、2-メトキシ ロピオン酸エチル、2-メトキシプロピオン プロピル、2-エトキシプロピオン酸メチル、 2-エトキシプロピオン酸エチル、2-オキシ-2- チルプロピオン酸メチル、2-オキシ-2-メチル プロピオン酸エチル、2-メトキシ-2-メチルプ ピオン酸メチル、2-エトキシ-2-メチルプロ オン酸エチル、等;ピルビン酸メチル、ピル ン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト 酸メチル、アセト酢酸エチル、2-オキソブ ン酸メチル、2-オキソブタン酸エチル、等;

 エーテル類、例えば、ジエチレングリコ ルジメチルエーテル、テトラヒドロフラン エチレングリコールモノメチルエーテル、 チレングリコールモノエチルエーテル、メ ルセロソルブアセテート、エチルセロソル アセテート、ジエチレングリコールモノメ ルエーテル、ジエチレングリコールモノエ ルエーテル、ジエチレングリコールモノブ ルエーテル、プロピレングリコールモノメ ルエーテル、プロピレングリコールモノメ ルエーテルアセテート、プロピレングリコ ルモノエチルエーテルアセテート、プロピ ングリコールモノプロピルエーテルアセテ ト、等;

 ケトン類、例えば、メチルエチルケトン シクロヘキサノン、2-ヘプタノン、3-ヘプタ ノン、等;芳香族炭化水素類、例えば、トル ン、キシレン、等が好ましい。

 上述の通り、これらの有機溶剤は、紫外 吸収剤及びアルカリ可溶性樹脂の溶解性、 布面状の改良などの観点から、2種以上を混 合してもよく、特に、3-エトキシプロピオン メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、 チルセロソルブアセテート、乳酸エチル、 エチレングリコールジメチルエーテル、酢 ブチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、2- プタノン、シクロヘキサノン、エチルカル トールアセテート、ブチルカルビトールア テート、プロピレングリコールメチルエー ル、及びプロピレングリコールメチルエー ルアセテートから選択される2種以上で構成 される混合溶液が好適に用いられる。

 有機溶剤の感光性透明樹脂組成物中にお る含有量は、塗布性の観点から、組成物の 固形分濃度が5~80質量%になる量とすること 好ましく、5~60質量%が更に好ましく、10~50質 %が特に好ましい。

〔6〕その他の添加物
 本発明の感光性透明樹脂組成物には、必要 応じて、各種添加物、例えば、充填剤、上 以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促 剤、酸化防止剤、凝集防止剤等を配合する とかできる。

 これらの添加物の具体例としては、ガラ 、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコー ル、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコー ルモノアルキルエーテル、ポリフロロアルキ ルアクリレート等の結着樹脂以外の高分子化 合物;ノニオン系、カチオン系、アニオン系 の界面活性剤;ビニルトリメトキシシラン、 ニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2- トキシエトキシ)シラン、N-(2-アミノエチル) -3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、 N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメト キシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシ ラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキ シラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメ トキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシ )エチルトリメトキシシラン、3-クロロプロ ルメチルジメトキシシラン、3-クロロプロピ ルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプ ピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプ ピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2- チオビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,6 -ジ-t-ブチルフェノール等の酸化防止剤;及び リアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤を げることができる。

 また、本発明の感光性透明樹脂組成物は、 光性透明樹脂組成物の紫外線未照射部にお るアルカリ溶解性を促進し、現像性の更な 向上を図る場合には、有機カルボン酸、好 しくは分子量1000以下の低分子量の有機カル ボン酸を含有することができる。
 有機カルボン酸の具体例としては、ギ酸、 酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル 、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸 カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュ ウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ア ジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ イン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマ ロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸 、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、 シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリ ルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸 の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイ 酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸 の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフ タル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリ メシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の 芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒド アトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸 フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸 ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸ベンジル、シン ミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等の の他のカルボン酸が挙げられる。

≪イメージセンサ用カラーフィルタでの透明 パターンの形成方法≫
 本発明における感光性透明樹脂組成物を用 て、イメージセンサで感度を上げる目的で ラーフィルタの透明パターンを形成する方 について説明する。
 先ず、該光感光性透明樹脂組成物をシリコ ウエハー上に直接または他の層を介して塗 し、その後乾燥して塗布膜を形成する工程( 塗膜形成工程)と、該塗布膜上に、特定のパ ーンを露光する工程(露光工程)と、露光され た前記塗布膜をアルカリ現像液で現像処理す る工程(現像工程)と、現像処理された前記塗 膜に加熱処理を施す工程(ポストベーク工程 )と、を含むことを特徴とし、これらの工程 経ることでパターンを形成することができ 。また、必要により上記レジストパターン 加熱および露光により硬化する工程を含ん いてもよい。

 該感光性透明樹脂組成物の塗布方法とし は、例えば、スプレー法、ロールコート法 回転塗布法等の各種の方法を用いることが きる。

 前記露光工程は、前記塗膜形成工程で形成 れた塗布層を、例えばマスク等を介して特 のパターンにて画像様に活性光線又は放射 を照射して露光する。活性光線又は放射線 しては、赤外線、可視光線、紫外線、遠紫 先、X線、電子線等を挙げることができるが 、少なくとも紫外線であることが好ましく、 特にg線、h線、i線等の紫外線が好ましく用い られる。露光は、固体撮像素子用のカラーフ ィルタでは、ステッパー露光機で主としてi を使用した露光が好ましい。
 露光照度は、固体撮像素子用のカラーフィ タの作製に用いられるステッパー露光機で 、スループットの観点より、300mW/cm 2 以上が好ましく、500mW/cm 2 以上が更に好ましく、1000mW/cm 2 以上が特に好ましい。また、露光量は、同じ くスループットの観点より、一般に1000mJ/cm 2 以下が好ましく、500mJ/cm 2 以下が更に好ましく、300mJ/cm 2 以下が特に好ましい。

 前記現像工程は、露光された塗布層を現像 で現像処理し、パターンを顕在化する。
 現像液としては、感光性透明樹脂組成物の 露光部を溶解し、かつ露光部(放射線照射部 )を溶解し難いものであれば、いかなるもの 用いることができる。具体的には、種々の 機溶剤及びその組合せ、アルカリ性の水溶 を用いることができる。

 前記有機溶剤としては、感光性透明樹脂 成物を調製する際に使用することができる 述の溶剤を挙げることができる。

 アルカリ性の水溶液としては、例えば、 酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ リウム,硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウ ム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチル アミン、ジメチルエタノールアミン、テトラ メチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエ チルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピ ロール、ピペリジン、1,8-ジアザビシクロ-〔5 .4.0〕-7-ウンデセン等が挙げられる。

 現像液としては、アルカリ濃度を好ましく pH11~13、さらに好ましくはpH11.5~12.5となるよ に調整したアルカリ性の水溶液を使用する とが好ましい。アルカリ濃度は、pH13以下で あるとパターンの荒れや剥離、残膜率の低下 をより確実に回避でき、pH11以上であると現 速度が良好で残渣の発生をより確実に防止 きる。
 現像工程は、アルカリ性の水溶液などの現 液を用いて現像処理するが、現像方法には 例えば、ディップ法、スプレー法、パドル 等がある。現像温度は、15~40℃で行なうこ が好ましい。また、現像後は一般に流水に 洗浄が行なわれる。

 次いで、アルカリ現像後のパターンに再 放射線を露光したのち、好ましくは、例え 、ホットプレート、オーブン等の加熱装置 て、所定温度、例えば150~250℃で、所定時間 、例えばホットプレート上では5~30分間、オ ブン中では30~90分間、ポストベークを行うこ とによって、所定の透明パターンを形成する ことが出来る。

 このようにして形成された透明パターン 、前記基板上に複数の矩形の画素の配列を するが、該画素の一辺(最大辺)は、一般的 は、1.0~20μm以下であるが、中でも、シリコ ウエハー等の基板の有効利用、固体撮像素 を使ったデバイスの小型化、固体撮像素子 高速作動の観点から5μm以下が好ましく、4μm 以下が更に好ましく、3μm以下が特に好まし 。

 また、本発明のカラーフィルタにおける 素の厚さとしては、特に限定されないが、 リコンウエハー等の基板の有効利用、固体 像素子を使ったデバイスのシェーディング 観点から、薄くなる傾向にあり、2μm以下が 好ましく、1.5μm以下が更に好ましく、1.0μm以 下が特に好ましい。

≪液晶表示用フォトスペーサーの形成方法≫
 本発明における感光性透明樹脂組成物を用 て、液晶表示用フォトスペーサーを形成す 方法について説明する。

 本発明の感光性透明樹脂組成物をLCDのス ーサー形成用として用いる場合、アレイ基 とカラーフィルタ基板との間に設けること できる。具体的には、(1)アレイ基板のITO電 層の上に設ける場合、(2)カラーフィルタ基 の着色層の上に設ける場合、(3)アレイ基板 とカラーフィルタ基板側からの両方から設 る場合がある。また、ポリイミド等の配向 (配向膜はカラーフィルタ着色層の上に設け られる)の上に設けることもできる。

 フォトスペーサーの形成は、先ず、該感 性透明樹脂組成物をガラス基板上に直接ま は他の層を介して塗布し、その後乾燥して 布膜を形成する工程(塗膜形成工程)と、該 布膜上に、特定のパターンを露光する工程( 光工程)と、露光された前記塗布膜をアルカ リ現像液で現像処理する工程(現像工程)と、 像処理された前記塗布膜に加熱処理を施す 程(ポストベーク工程)と、を含むことを特 とし、これらの工程を経ることでパターン 形成することができる。また、必要により 記レジストパターンを加熱および露光によ 硬化する工程を含んでいてもよい。

 前記基板としては、例えば、ガラス、石 、シリコン、透明樹脂等からなるものを使 することができる。

 該感光性透明樹脂組成物の塗布方法とし は、例えば、スプレー法、ロールコート法 回転塗布法等の各種の方法を用いることが きる。

 前記露光工程は、前記塗膜形成工程で形成 れた塗布層を、例えばマスク等を介して特 のパターンにて画像様に活性光線又は放射 を照射して露光する。活性光線又は放射線 しては、赤外線、可視光線、紫外線、遠紫 先、X線、電子線等を挙げることができるが 、少なくとも紫外線であることが好ましく、 特にg線、h線、i線等の紫外線が好ましく用い られる。露光は、液晶表示装置用では、プロ キシミテイ露光機、ミラープロジェクション 露光機で主としてh線、i線を使用した露光が ましい。
 露光照度は、液晶表示装置用のカラーフィ タの作製に用いられるプロキシミテイ露光 及びミラープロジェクション露光機では、 ループットの観点より、10mW/cm 2 以上が好ましく、20mW/cm 2 以上が更に好ましく、30mW/cm 2 以上が特に好ましい。また、露光量は、同じ くスループットの観点より、一般に300mJ/cm 2 以下が好ましく、200mJ/cm 2 以下が更に好ましく、100mJ/cm 2 以下が特に好ましい。

 前記現像工程は、露光された塗布層を現像 で現像処理し、パターンを顕在化する。
 現像液としては、感光性透明樹脂組成物の 露光部を溶解し、かつ露光部(放射線照射部 )を溶解し難いものであれば、いかなるもの 用いることができる。具体的には、種々の 機溶剤及びその組合せ、アルカリ性の水溶 を用いることができる。

 前記有機溶剤としては、感光性透明樹脂 成物を調製する際に使用することができる 述の溶剤を挙げることができる。

 アルカリ性の水溶液としては、例えば、 酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ リウム,硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウ ム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチル アミン、ジメチルエタノールアミン、テトラ メチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエ チルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピ ロール、ピペリジン、1,8-ジアザビシクロ-〔5 .4.0〕-7-ウンデセン等が挙げられる。

 現像液としては、アルカリ濃度を好ましく pH11~13、さらに好ましくはpH11.5~12.5となるよ に調整したアルカリ性の水溶液を使用する とが好ましい。アルカリ濃度は、pH13以下で あるとパターンの荒れや剥離、残膜率の低下 を回避でき、pH11以上であると現像速度が良 で残渣の発生を防止できる。
 現像工程は、アルカリ性の水溶液などの現 液を用いて現像処理するが、現像方法には 例えば、ディップ法、スプレー法、パドル 等がある。現像温度は、15~40℃で行なうこ が好ましい。また、現像後は一般に流水に 洗浄が行なわれる。

 次いで、アルカリ現像後のパターンに再 放射線を露光したのち、好ましくは、例え 、ホットプレート、オーブン等の加熱装置 て、所定温度、例えば150~250℃で、所定時間 、例えばホットプレート上では5~30分間、オ ブン中では30~90分間、ポストベークを行うこ とによって、所定の透明パターンを形成する ことが出来る。

 本発明において、感光性透明樹脂組成物 用いてなる層の乾燥層厚としては、フォト ペーサーを形成する場合には、1~50μmが好ま しく、より好ましくは1.0~20μm、更に好ましく は1.5~10μmであり、平坦化層を形成する場合に は、0.1~3μmが好ましく、より好ましくは0.2~1.5 μmであり、コンタクトホール用の場合には、 0.1~6.0μmが好ましく、より好ましくは0.2~3.0μm ある。

 フォトスペーサーのパターン形態として 、ドット状、ストライプ状、碁盤目状等が げられ、そのピッチとしては、カラーフィ タに合わせたものが合理的であり、この整 倍は好ましい。その形状としては、四角柱 円柱、楕円柱、四角錐、断面が台形状の四 台、あるいはこれらの多角形でもよい。

 以下、本発明を実施例により更に具体的 説明するが、本発明はその主旨を越えない り、以下の実施例に限定されるものではな 。尚、特に断りのない限り、「部」、「%」 は質量基準である。

(実施例1):固体撮像素子用カラーフィルタの 明パターンの形成
(平坦化膜レジスト液の調製)
 下記各成分をホモジナイザー攪拌機で混合 攪拌して、平坦化膜用レジスト液を調製し 。

<平坦化膜用レジスト液組成>
・ベンジルメタアクリレート/メタアクリル (=70/30[モル比])共重合体のプロピレングリコ ルモノメチルエーテルアセテート溶液(45%、 質量平均分子量30000、藤倉化成(株)製、製品 アクリベースFF-187)
                                22部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレー ト           6.5部
 (日本化薬社製、製品名KAYARAD DPHA)
・プロピレングリコールモノメチルエーテル アセテート(ダイセル化学(株)製、製品名MMPGAC )                        13.8部
・エチル-3-エトキシプロピオネート(長瀬産 (株)製、製品名エチル-3エトキシプロピオネ ト)                       12.3部
・ハロメチルトリアジン化合物(下記化合物(I ))(PANCHIM社製、製品名トリアジンPP)                           0.3部

 ハロメチルトリアジン化合物(I)は、以下 化合物である。

(平坦化膜作成)
 この平坦化膜用レジスト液を6インチシリコ ンウエハー上にスピンコートで塗布した。次 いで、表面温度120℃×120秒、ホットプレート で加熱処理し、前記シリコンウエハー上に 2.0μmの膜厚の均一な塗布膜を得た。次いで 220℃の条件下で1時間、オーブンにてその塗 布膜を硬化処理して、平坦化膜を得た。

(感光性透明樹脂組成物の調製)
 次いで、下記組成物を混合し、感光性透明 脂組成物を調製した。

<感光性透明樹脂組成物> 
 下記成分をマグネチックスターラーを用い 攪拌、混合し、本発明の感光性透明樹脂組 物を調製した。
・樹脂A(ベンジルメタアクリレート/メタアク リル酸(=70/30[モル比])共重合体のプロピレン リコールモノメチルエーテルアセテート溶 (30%、質量平均分子量30000、藤倉化成(株)製、 製品名アクリベースFF-187))       
                            26.3 部
・モノマーA                        7.89部
(ジペンタエリスリトールペンタアクリレー ;日本化薬社製、製品名KAYARAD DPHA)
・開始剤A                        2.63部
 (下記化合物(II);チバ・スペシャルティケミ ルズ(株)製、製品名IRGACURE OXE01)
・下記化合物(III)(紫外線吸収剤)            1.26部
・溶剤A(有機溶剤)                   57.86部
 (プロピレングリコールモノメチルエーテル アセテート;ダイセル化学(株)製、製品名MMPGAC )
・界面活性剤A                      4.21部
(フッ素系界面活性剤;大日本インキ化学工業( 株)製、製品名メガファックF-144)
・重合禁止剤A                      0.001部
(p-メトキシフェノール;関東化学(株)製、製品 名p-メトキシフェノール)


-塗布膜の作製-
 上記より得られた感光性透明樹脂組成物を 前記シリコンウエハーの平坦化膜上にスピ コートにより塗布した後、塗布膜面の表面 度100℃で120秒間、ホットプレートで加熱処 して乾燥させ、乾燥後の膜厚が約0.8μmの塗 膜を形成した。

-固体撮像素子用カラーフィルタの透明パタ ンの形成-
 次に、乾燥後の塗布膜に対して、1.2μmの正 ピクセルがそれぞれ基板上の4mm×3mmの領域 配列されたマスクパターンを介してi線ステ パー(キャノン(株)製のFPA-3000i5+)により、露 量200mJ/cm 2 にて照度1200mW/cm 2 (高照度)及び600mW/cm 2 (低照度)の各2水準で露光した。

 パターン露光された塗布膜は、有機アルカ 性現像液CD-2000(富士フィルムエレクトロニ スマテリアルズ(株)製)の60%水溶液を用いて 室温にて60秒間、パドル現像した後、さらに 20秒間スピンシャワーにて純水でリンスを行 った。その後更に、純水にて水洗を行なっ 。その後、水滴を高圧のエアーで飛ばし、 板を自然乾燥させ、220℃で300秒間、ホット レートでポストベーク処理し、シリコンウ ハー上に透明パターンを形成した。
 以上のようにして、透明パターンを作製し 。

-評価1-
 上記より得られた透明パターンについて、 記の評価、測定を行なった。評価、測定の 果は、下記表2に示す。

(1-1)透明パターンの形状
 得られたカラーフィルタの1.2μm正方パター の形状を、測長SEM(S-7800H、(株)日立製作所製 )を用いて、シリコンウエハー上のカラーフ ルタの更に上方から3万倍で観察し、角(カド )の形状を下記の評価基準にしたがって評価 た。評価結果を下記表2に示す。なお、角(カ ド)の形状が丸まっているものは、デバイス 造時に隣り合った他色のパターン形状と異 ってしまい画像認識時に混色、ノイズとし 計測されてしまい、デバイスの性能を悪化 せる。
 <評価基準>  
 ○:角(カド)の丸みが小さく、良好な矩形が られた。
 △:角(カド)に丸みができたが、実用上許容 きる程度であった。
 ×:角(カド)に扇状に丸みがついており、矩 が得られなかった。

(1-2)透明パターンの断面形状
 得られたカラーフィルタの1.2μmの正方パタ ンをカラーフィルタ面に直交する面で切断 、その切断面の形状をSEM(S-4800、(株)日立ハ テクノロジ―ズ)を用いて3万倍で観察し、 断面の形状を下記の評価基準にしたがって 価した。なお、断面形状が順テーパーであ と、隣接する画素とパターンが重なり合い 隣接する画素パターン形状が求める矩形に らず望ましくない。
 <評価基準>
 図1に示すように、
 形状A:〇 形状が矩形で、良好な形状が得ら れた。
 形状B:△ 形状が逆テーパーだが、実用上許 容できる程度であった。
 形状C:× 形状が順テーパーで、矩形が得ら なかった。

(1-3)周辺残渣
 ポストベーク後のカラーフィルタの画素パ ーンを、測長SEM(S-7800H、(株)日立製作所製) 用いて、シリコンウエハー上のカラーフィ タの更に上方から3万倍で観察し、目測で残 の発生の有無を下記の評価基準にしたがっ 評価した。
 <評価基準>
 ○:現像残渣はなかった。
 △:現像残渣が僅かにみられたが、実用上許 容できる程度であった。
 ×:残渣の発生が顕著であった。

(1-4)残膜率
 ポストベーク後カラーフィルタの画素パタ ンの膜厚D 1 と、露光後で現像前における膜厚D 2 とを触針式表面形状測定器(Dektak8、日本ビー 社製)を用いて測定し、得られた膜厚D 1 を膜厚D 2 で除算して残膜率(%;=D 1 /D 2 ×100)を求め、これを指標として下記の評価基 準にしたがって評価した。なお、露光感度の 点から残膜率は高い方が望ましい。結果は下 記表2に示す。
 <評価基準>
 ○:露光感度は良好で、残膜率は70%以上であ った。
 ×:露光感度は不充分であり、残膜率も70%未 であった。

(1-5)線幅
 600mW/cm 2 (低照度)、1200mW/cm 2 (高照度)での露光後に現像、ポストベークを なった後のカラーフィルタの画素パターン 形状を、測長SEM(S-7800H、(株)日立製作所製) 用いて、シリコンウエハー上のカラーフィ タの更に上方から3万倍で観察した。線幅は マスクパターンの1.2μmの正方ピクセルと対 した適性寸法という観点から、下記の評価 準にしたがって評価した。評価結果は下記 2に示す。
 <評価基準>
 ○:線幅が、1.00μm以上1.40μm未満であった。
 ×:線幅が、1.00μm未満もしくは1.40μm以上で った。

(1-6)露光照度依存性
~A.線幅|a-b|~
 上記のように2水準(高照度:1200mW/cm 2 、低照度:600mW/cm 2 )での露光により得られた画素パターンの各 について、前記「(1-5)線幅」の評価で得られ た低照度での線幅a(μm)と高照度での線幅b(μm) の双方を比較し、線幅差(=|a-b|)求めて指標と 、下記の評価基準にしたがって評価した。 体撮像素子用カラーフィルタでは、得られ パターンの線幅の一定性が重要であるため 0.05μmを閾値に評価した。なお、「| |」の 記は絶対値を表す。
  <評価基準>
 ○:線幅差が0.05μm未満であった。
 ×:線幅差が0.05μm以上であった。
~B.残膜率|c-d|~
 上記のように2水準(高照度:1200mW/cm 2 、低照度:600mW/cm 2 )での露光により得られた画素パターンの各 について、上記の「(1-4)残膜率」の評価で得 られた低照度での残膜率c(%)と高照度での残 率d(%)の双方を比較し、残膜率の差(=|c-d|)を めて指標とし、下記の評価基準にしたがっ 評価した。固体撮像素子用カラーフィルタ は、得られるパターンの膜厚の一定性が重 であるため、1.0%を閾値に評価した。なお、 | |」の表記は絶対値を表す。
  <評価基準>
 ○:残膜率の差が1.0%未満であった。
 ×:残膜率の差が1.0%以上であった。

(実施例2~7):固体撮像素子用カラーフィルタの 透明パターンの形成
 実施例1において、感光性透明樹脂組成物の 組成を下記表1に示すように変更したこと以 は、実施例1と同様にして、感光性透明樹脂 成物を調製し、カラーフィルタを作製した また、実施例1と同様の評価を行なった。評 価、測定の結果は下記表2に示す。

(比較例1~3):固体撮像素子用カラーフィルタの 透明パターンの形成
 実施例1において、感光性透明樹脂組成物の 組成を下記表1に示すように変更したこと以 は、実施例1と同様にして、感光性透明樹脂 成物を調製し、カラーフィルタを作製した また、実施例1と同様の評価を行なった。評 価、測定の結果は下記表2に示す。


 以下、前記表1の紫外線吸収剤等の欄に記 載の化合物の構造を示す。



化合物 XII〔酸化防止剤〕 ペンタエリス トールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒド ロキシフェニル)プロピオネート](チバガイギ ー社製、「IRGANOX 1010」)

 前記表2に示すように、一般式(1)で表される 紫外線吸収剤を用いた実施例では、パターン 形状が良好で残渣が抑えられており、露光照 度依存性も小さかった。
 これに対して、他種類の紫外線吸収剤であ トリアジン系、ベンゾトリアゾ-ル系の紫外 線吸収剤(化合物X、化合物XI)を用いた比較例 は、特に低照度露光での線幅、残膜率の変 が大きく、露光照度依存性を抑制すること できなかった。また、酸化防止剤である化 物XIIを用いた比較例では、ある程度は露光 度依存性は小さいものの、現像残渣の発生 抑制できなかった。

(実施例8~14、比較例4~6):液晶表示用フォトス ーサーの形成
 実施例1~7並びに比較例1~3で用いた感光性透 樹脂組成物を用意し、ガラス基板(Corning 173 7)にスピン塗布し、オーブンを用いて100℃で1 20秒間プリベークした後、乾燥後の膜厚が2.0 mの塗布膜を形成した。その後、一辺が10μm 幅のマスク寸法を持つ正方形マスクを用い 露光量100mJ/cm 2 で照度20mW/cm 2 (低照度)及び40mW/cm 2 (高照度)の各2水準にて露光した。続いて、露 光後の塗布膜の上に有機アルカリ性現像液CD- 2000(富士フィルムエレクトロニクスマテリア ズ(株)製)の60%水溶液を付与して室温にて40 間、パドル現像した。現像後、純水をシャ ー状に散布して現像液を洗い流した。そし 、上記のように露光及び現像が施された塗 膜を220℃のオーブンで30分間加熱処理(ポス ベーク)した。
 以上のようにして、フォトスペーサーを作 した。

-評価2-
 上記より得られたフォトスペーサーについ 、下記の評価、測定を行なった。評価、測 の結果は、下記表3に示す。

(2-1)透明パターンの形状
 得られたカラーフィルタの10μm正方の透明 ターンの形状を、測長SEM(S-7800H、(株)日立製 所製)を用いて、ガラス上のカラーフィルタ の更に上方から3万倍で観察し、角(カド)の形 状を下記の評価基準にしたがって評価した。 評価結果を下記表3に示す。なお、角(カド)の 形状が丸まっているものは、デバイス製造時 に隣り合った他色のパターン形状と異なって しまい画像認識時に混色、ノイズとして計測 されてしまい、デバイスの性能を悪化させる 。
 <評価基準>  
 ○:角(カド)の丸みが小さく、良好な矩形が られた。
 △:角(カド)に丸みができたが、実用上許容 きる程度であった。
 ×:角(カド)に扇状に丸みがついており、矩 が得られなかった。

(2-2)フォトスペーサーの断面形状
 得られたカラーフィルタの10μm四方の透明 ターンの形状をカラーフィルタ面に直交す 面で切断し、その切断面の形状をSEM(S-4800、( 株)日立ハイテクノロジ―ズ)を用いて3万倍で 観察し、切断面の形状を下記の評価基準にし たがって評価した。
 <評価基準>
 図2に示すように、
 形状A:〇 形状が順テーパーで、良好な形状 が得られた。
 形状B:△ 形状が逆テーパーで、実用上許容 できない形状であった。

(2-3)周辺残渣
 ポストベーク後のカラーフィルタの画素パ ーンを、測長SEM(S-7800H、(株)日立製作所製) 用いて、ガラス上のカラーフィルタの更に 方から3万倍で観察し、目測で残渣の発生の 無を下記の評価基準にしたがって評価した
 <評価基準>
 ○:現像残渣はなかった。
 △:現像残渣が僅かにみられたが、実用上許 容できる程度であった。
 ×:残渣の発生が顕著であった。

(2-4)残膜率
 ポストベーク後カラーフィルタの画素パタ ンの膜厚D 1 と、露光後で現像前における膜厚D 2 とを触針式表面形状測定器(Dektak8、日本ビー 社製)を用いて測定し、得られた膜厚D 1 を膜厚D 2 で除算して残膜率(%;=D 1 /D 2 ×100)を求め、これを指標として下記の評価基 準にしたがって評価した。なお、露光感度の 点から残膜率は高い方が望ましい。結果は下 記表3に示す。
 <評価基準>
 ○:露光感度は良好で、残膜率は70%以上であ った。
 ×:露光感度は不充分であり、残膜率も70%未 であった。

(2-5)線幅
 20mW/cm 2 (低照度)、40mW/cm 2 (高照度)での露光後に現像、ポストベークを なった後のカラーフィルタの画素パターン 形状を、測長SEM(S-7800H、(株)日立製作所製) 用いて、ガラス上のカラーフィルタの更に 方から3万倍で観察した。線幅は、マスクパ ーンの10.0μmの正方ピクセルと対比した適性 寸法という観点から、下記の評価基準にした がって評価した。評価結果は下記表3に示す
 <評価基準>
 ○:線幅が、9.5μm以上10.5μm未満であった。
 ×:線幅が、9.5μm未満もしくは10.5μm以上であ った。

(2-6)露光照度依存性
~A.線幅|a-b|~
 上記のように2水準(高照度:40mW/cm 2 、低照度:20mW/cm 2 )での露光により得られた画素パターンの各 について、前記「(2-5)線幅」の評価で得られ た低照度での線幅a(μm)と高照度での線幅b(μm) の双方を比較し、線幅差(=|a-b|)求めて指標と 、下記の評価基準にしたがって評価した。 体撮像素子用カラーフィルタでは、得られ パターンの線幅の一定性が重要であるため 0.05μmを閾値に評価した。なお、「| |」の 記は絶対値を表す。
  <評価基準>
 ○:線幅差が0.5μm未満であった。
 ×:線幅差が0.5μm以上であった。
~B.残膜率|c-d|~
 上記のように2水準(高照度:40mW/cm 2 、低照度:20mW/cm 2 )での露光により得られた画素パターンの各 について、上記の「(2-4)残膜率」の評価で得 られた低照度での残膜率c(%)と高照度での残 率d(%)の双方を比較し、残膜率の差(=|c-d|)を めて指標とし、下記の評価基準にしたがっ 評価した。固体撮像素子用カラーフィルタ は、得られるパターンの膜厚の一定性が重 であるため、1.0%を閾値に評価した。なお、 | |」の表記は絶対値を表す。
  <評価基準>
 ○:残膜率の差が1.0%未満であった。
 ×:残膜率の差が1.0%以上であった。

 前記表3に示すように、一般式(I)で表される 化合物を用いた実施例では、パターン形状が 良好で残渣が抑えられており、露光照度依存 性も小さかった。
 これに対して、他種類の紫外線吸収剤であ トリアジン系、ベンゾトリアゾ-ル系の紫外 線吸収剤(化合物X、化合物XI)を用いた比較例 は、特に低照度露光での線幅、残膜率の変 が大きく、露光照度依存性を抑制すること できなかった。また、酸化防止剤である化 物XIIを用いた比較例では、ある程度は露光 度依存性は小さいものの、現像残渣の発生 抑制できなかった。

 本発明によれば、露光照度依存性(特に高照 度の95%以下の低照度での線幅等の形状バラツ キ)が小さく抑えられており、残膜率が高く つ現像残渣が少なく、解像性に優れたパタ ンを安定的に形成できる感光性透明樹脂組 物を提供することができる。
 本発明の感光性透明樹脂組成物は、可視光 の透過率の落ちが少なく、精細で高品質の 像表示が可能なカラーフィルタの製造方法 使用することができる。

 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照 て説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱 ることなく様々な変更や修正を加えること できることは当業者にとって明らかである
 本出願は、2008年 3月31日出願の日本特許出 (特願2008-094248)に基づくものであり、その内 容はここに参照として取り込まれる。




 
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