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Patent Searching and Data


Title:
PROCESS FOR PRODUCING FISH SAUCE HAVING REDUCED FISHY SMELL AND IMPROVED FLAVOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/120598
Kind Code:
A1
Abstract:
It is intended to provide a process for producing a fish sauce in which the fishy smell characteristic to fish sauces has been reduced. A process for producing a fish sauce characterized by comprising adding cooked sweet potato optionally together with blackstrap molasses, koji and sodium chloride to fish and thus producing the fish sauce; a fish sauce which is produced by this process; and a fish sauce-containing seasoning which contains this fish sauce.

Inventors:
SHINDO JO (JP)
MIKI HIDEMASA
Application Number:
PCT/JP2008/055427
Publication Date:
October 09, 2008
Filing Date:
March 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
UNIV KAGOSHIMA (JP)
MIKI ATSUMI (JP)
MIKI TAKAAKI (JP)
MIKI RYOUKI (JP)
SHINDO JO (JP)
International Classes:
A23L27/50; A23L27/00; A23L27/24
Domestic Patent References:
WO2007026871A12007-03-08
Foreign References:
JP2001017112A2001-01-23
JPH11308983A1999-11-09
Attorney, Agent or Firm:
HIRAKI, Yusuke et al. (3-20 Toranomon 4-chom, Minato-ku Tokyo 01, JP)
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Claims:
 魚介類、蒸煮したさつまいも、麹及び食塩を含む混合物を原料として発酵を行なうことを特徴とする魚醤油の製造方法。
 魚介類、廃糖蜜、蒸煮したさつまいも、麹及び食塩を含む混合物を原料として発酵を行なうことを特徴とする魚醤油の製造方法。
 蒸煮したさつまいもの添加量が魚介類に対して5~20%(w/w)である請求項1または2記載の魚醤油の製造方法。
 蒸煮したさつまいも、または蒸煮したさつまいもと廃糖蜜を仕込み時に添加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の魚醤油の製造方法。
 廃糖蜜の添加量が魚介類に対して5~20%(w/w)である請求項4記載の魚醤油の製造方法。
 請求項1乃至5のいずれかに記載された製造方法で製造された魚醤油。
 請求項6に記載された魚醤油を含む調味料。
Description:
魚臭さを低減化し、風味を向上 せた魚醤油の製造方法

 本発明は、魚臭さを低減化した魚醤油の 造方法に関する。

 魚醤油は、魚介類に多量の食塩を加えて の腐敗を防ぎながら、自己消化酵素等の作 により魚介類中の蛋白質を低分子のペプチ 或いはアミノ酸にまで分解することにより 造されるものである。そして、魚醤油の例 しては、はたはたやまいわしなどを原料と る「しょっつる」、貝を原料とする「かき 油」、「はまぐり醤油」などが一般に知ら ている。

 しかし、これら魚醤油はそれら原料魚介 の自己消化物による濃厚なうまみを有する のの、一方魚介類に起因する独特の魚臭さ 伴うものである。

 そこで、魚醤油における魚臭さを低減化す 魚醤油の製造方法について、種々の方法が 案されている。たとえば、淡水魚を主原料 して魚醤油を製造する方法(特許文献1参照) 原料としてオキアミを使用して魚醤油を製 する方法(特許文献2参照)、魚醤油の原料に しておからを添加する方法(特許文献3参照) 魚醤油に対してトレハロース及び/またはマ ルチトールを添加する方法(特許文献4参照)、 魚醤油に対して酵母をエキスを添加する方法 (特許文献5参照)、穀類(玄米、赤米、黒米、 ダカ麦、モチアワ、モチキビ、ヒエ、ハト ギ)、海藻類、野菜類、果物類等を発酵させ 得た発酵調味液及び酒類を魚醤油に添加す 方法(特許文献6参照)などがある。

特開2003-199523号公報

特開2000-295971号公報

特開平2-117363号公報

特開平11-308983号公報

特開平10-271975号公報

特開2005-102704号公報

 本発明の課題は、魚醤油における特有の 臭さを低減化した魚醤油の製造方法を提供 ることにある。

 本発明は、以下の発明を包含する。

(1)魚介類、蒸煮したさつまいも、麹及び食 塩を含む混合物を原料として発酵を行なうこ とを特徴とする魚醤油の製造方法。

(2)魚介類、廃糖蜜、蒸煮したさつまいも、 麹及び食塩を含む混合物を原料として発酵を 行なうことを特徴とする魚醤油の製造方法。

(3)蒸煮したさつまいもの添加量が魚介類に 対して5~20%(w/w)である(1)または(2)記載の魚醤 の製造方法。

(4)蒸煮したさつまいも、または蒸煮したさ つまいもと廃糖蜜を仕込み時に添加すること を特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の魚 醤油の製造方法。

(5)廃糖蜜の添加量が魚介類に対して5~20%(w/w )である(4)記載の魚醤油の製造方法。

(6)(1)乃至(5)のいずれかに記載された製造方 法で製造された魚醤油。

(7)(6)に記載された魚醤油を含む調味料。

 本発明により、魚醤油の原料に蒸煮した つまいも、または蒸煮したさつまいもと廃 蜜を添加することにより、TMA量及びTMAO量を 減じ、魚醤油のまろやかさや旨みを増強しつ つ魚醤油特有の魚臭さを低減化することがで きた。

 本明細書は本願の優先権の基礎である日 国特許出願2007-94775号の明細書および/また 図面に記載される内容を包含する。

 以下、本発明の魚臭さが低減化された魚 油の製造方法について詳細に説明する。

 本発明の魚臭さが低減化された魚醤油は 魚体に、蒸煮大豆と炒った小麦粉に麹菌(( )ビオック,スーパー一紫)を植菌し培養して られた麹、廃糖蜜、蒸煮したさつまいも及 食塩水を混合し発酵・熟成させた後、火入 をし、布袋でろ過をして製造される。

 本発明で原料として使用する魚介類とし は、魚介類のタンパク質を含むものであれ 特に限定されないが、好ましくは、生鮮魚 類、魚体そのもの、切り身、缶詰等の製造 程で生じた魚介類の加工残さい(内臓、鰓、 中骨、頭等を含む)、その残さいから内臓や を除去した残さい、魚介類の頭骨、骨等が 用される。魚種としては、トビウオ、マグ 、キビナゴ、ハダカイワシ、ハタハタ、サ 、ニシン、イカ等、貝類としてはあさり、 まぐり等、魚醤油の原料として一般に使用 れる魚介類であればいずれでも良い。魚介 としては、蒸煮されたものを用いることが ましい。

 廃糖蜜としては、サトウキビやビート等 ら砂糖を製造する工程で結晶化させるとき 残るシロップ状の糖液、すなわち、砂糖製 工程で得られる副産物が使用される。廃糖 の添加量は原料の魚介類に対して5~20%(w/w)で ある。

 また、本発明に使用されるさつまいもと ては紅サツマ等が使用される。蒸煮したさ まいもとしては、好ましくは、さつまいも スライス(1cm角,厚さ1mm)してレトルト(高温高 圧釜)にて105~110℃で15分間蒸煮処理し、その 、マッシュ状にしたものが使用される。蒸 したさつまいもの添加量は原料の魚介類に して5~20%(w/w)である。蒸煮したさつまいも及 /又は廃糖蜜は、原料の仕込み時に添加され る。

 本発明に用いられる麹は典型的には醤油麹 は味噌麹であり、醤油麹が特に好ましい。 油麹は、例えば、蒸煮及び煎炒した大豆又 小麦に、アスペルギルス・オリゼー、アス ルギルス・ソーヤ等の麹菌を接種し、製麹 ることにより得られる。麹の添加量は、特 限定されないが、使用する魚介類に対して1 0~50%(w/w)であることが好ましく、20~30%(w/w)であ ることがより好ましく、約25%(w/w)であること 特に好ましい。 
 食塩は、食塩水として使用されるのが好ま い。水に対する食塩の濃度は、特に限定さ ないが、5~25%(w/w)であることが好ましく、10~ 15%(w/w)がより好ましい。また水の容積を基準 した場合、食塩の添加量は5~25%(w/v)であるこ とが好ましく、10~15%(w/v)がより好ましい。食 水の添加量は、残さいの重量に対して0.5~2 量(V/W)であることが好ましく、1~1.5倍量(V/W) より好ましい。

 魚介類、蒸煮したさつまいも、麹及び食 を含む混合物、又は、魚介類、廃糖蜜、蒸 したさつまいも、麹及び食塩を含む混合物 調製(すなわち「仕込み」)の順序は特に限 されないが、麹は最後に添加することが好 しい。また、食塩を食塩水として添加する 合、35~40℃の温度の食塩水を用いることが好 ましい。例えば、魚介類に食塩水を加え、次 いで蒸煮したさつまいも及び必要に応じて廃 糖蜜を加え、攪拌し、最後に麹を入れ、再度 攪拌する。こうして混合物を調製する。得ら れた混合物の発酵は、28℃~35℃の温度範囲で うことが好ましく、14日間~1ヶ月間の時間を かけて行うことが好ましい。

 実施例では、発酵・熟成は2週間行なった が、特にこの期間に限定されるものではない 。火入れは85℃、15分間行なったが、特にこ 温度、時間に限定されるものではない。

 本発明において、蒸煮したさつまいも及 /又は廃糖蜜を添加することにより、魚醤油 の魚臭さが低減化される作用機構は次の実験 結果から、添加した蒸煮したさつまいもに含 まれる糖分が発酵工程においてアルコールを 産生し(実験例(1)参照)、このアルコールによ 魚臭さのマスキングが行われ、さらに、蒸 されたさつまいもを添加したものは発酵・ 成に際し有機酸が増加することが確認され ことから、有機酸による魚臭さの中和分解 行われたものと想定される。このことは廃 蜜及び蒸煮されたさつまいもを添加した魚 油では魚臭さの主たる化学成分として知ら ているトリメチルアミン(TMA)量及びトリメ ルアミンオキサイド(TMAO)量が減少している とからも確認された(実験例(2)参照)。また、 魚醤油におけるまろやかさやうま味もトビウ オ魚醤油を除いてほとんど影響がないばかり か増強されることが確認された(実験例(3)参 )。

 次に、本発明の魚醤油含有調味料は、本 明の魚臭さが低減化された魚醤油とダシ汁 香辛料、甘味糖類、食酢、酸味料、酒類、 の他の調味料等の原材料とを組み合わせて 常の調味料製造法に準じた方法で調整した のである。

 ダシ汁は通常の魚節類、例えば鰹節、宗 節、鯖節、鰯節等の粉砕物又はこれらの削 節類、また例えば鰯、鯖等を干して乾燥し 煮干し類等を、熱水やアルコール等で抽出 て得る通常のダシ汁であり、1種又は2種以 が用いられる。

 また、必要によりコンブ等の海藻類、し たけ等のきのこ類のダシ汁が用いられる。 た、必要に応じて、魚介類エキス、酵母エ ス、ビーフエキス、野菜エキス類等の各種 キス類も用いられる。

 香辛料は、例えばガーリック、オニオン オレガノ、タイム、セージ、ジンジャー、 ッドペッパー、ペッパー、オールスパイス クローブ、ナツメグ、カルダモン等が挙げ れ、1種又は2種以上が用いられる。

 甘味糖類は、通常の調味料に用いられる のでよく、例えば、砂糖、麦芽糖、加糖、 糖、ブドウ糖、水飴、デキストリン等であ 、さらに、ソルビトール、マルチトール等 糖アルコール等が挙げられ、また、みりん 酒精含有甘味調味料等も好適に用いられ、 た必要によりグリチルリチン、ステビオサ ド、アスパルテーム等の甘味料も用いられ これらの甘味糖類、甘味類が1種又は2種以 が用いられる。

 また、必要によりタンパク質加水分解物 食塩またグリシン、グルタミン酸ナトリウ 等のアミノ酸系調味料、イノシン酸ナトリ ム、グアニル酸ナトリウム等の核酸系調味 、及びコハク酸ナトリウム等の甘味調味料 挙げられ、1種又は2種以上が用いられる。

 また、必要により食酢、果汁類やクエン 、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、酢酸等の酸味 が1種又は2種以上用いられる。

 また、必要に応じて清酒、ワイン類の酒 、発酵調味料、ナタネ油、ゴマ油等の食用 類、各種ガム類、乳化剤、香料、着色料等 原材料が1種又は2種以上用いられる。

 本発明の魚醤油含有調味料は、上記方法 製造された本発明の魚醤油と上記の他の原 料とを混和し、殺菌処理(例えば、80℃、10 等の加熱殺菌)を施すことにより得られる。

 本発明の魚醤油含有調味料は魚臭さが軽 され、ダシ汁の香気や香辛料の香気が引き った好ましい風味を有する。また、サツマ モからの生成された有機酸による酸味も有 る。

(実験例)
 実施例で示す方法に準じて蒸煮したさつま も及び/又は廃糖蜜を添加した或いは添加し ないトビウオ魚醤油、キハダマグロ魚醤油、 キビナゴ魚醤油及びハダカイワシ魚醤油を調 製し、それら魚醤油の酸度の変化、アルコー ル量、TMA量およびTMAO量の変化量及び魚臭さ まろやかさ、旨み等についての官能試験を った。

(1)酸度及びアルコール量
<方法>
 アルコール量は蒸留法(参考文献:東 和夫; 造分析「発酵と醸造I」,光琳,東京,2002,313-382) で測定し、酸度I、滴定酸度(酸度I・酸度II)は 基準醤油分析法(参考文献:東 和夫;醸造分析 発酵と醸造I」,光琳,東京,2002,313-382)に従っ 測定した。

*1 キビナゴ及びハダカイワシの場合は、 さいでなく、魚体全体を用いた。

*2 酸度Iは、酸性アミノ酸と有機酸量を表 す。

*3 酸度IIは、中性アミノ酸と塩基性アミノ 酸の量を表わす。

*4 滴定酸度は酸度Iと酸度IIの和を表す。

 この表1の結果から、サツマイモ及び/又 糖蜜の添加に伴って、酸度IIに対する酸度I 百分率が増大し、発酵中における有機酸量 生成が増大したことが分かる。また、アル ール量の生成においても、対照(サツマイモ 糖蜜無添加)に比べ上昇している。

(2)TMA量及びTMAO量
<方法> 
 TMAO及びTMAは微量拡散法(水産生物化学・食 学実験書(斉藤恒行、内山均、梅本滋、河端 治 編),恒星社厚生閣, 版 p281-286)により定 した。

*キビナゴ及びハダカイワシの場合は、残 いでなく、魚体全体を用いた。

 この表2の結果から、廃糖蜜及び/又は蒸 したさつまいもを添加した魚醤油は無添加 それに比してTMA量及び/又はTMAO量が減少して いることが分かる。

(3)官能試験結果
<方法> 
 評価項目として、“魚臭さ”、“まろやか ”、“旨み”及び“醤油香気”を用いた。 価方法は、1を最も弱い、5を最も強いとし 5段階評価法で行い、弱いと感じたほど低い イントをつけることとし、パネラーは20代 性5人、20代女性4人、40代男性1人の計10人で った。

*キビナゴ及びハダカイワシの場合は、残 いでなく、魚体全体を用いた。

 この表3の結果から、廃糖蜜及び/又は蒸 したさつまいもを添加した魚醤油は無添加 それに比して “まろやかさ”、“醤油香気 ”、及び“旨み”が同等乃至増強され、“魚 臭さ”が減少していること(但し、ハダカイ シは除く)が分かる。

 次に実施例に基づいて本発明を具体的に 明する。但し、本発明の技術的範囲はこれ 実施例に限定されるものではない。

(実施例1) 
1)魚原料及び魚種
 トビウオ、キハダマグロの内臓や鰓を除去 た残さい、キビナゴ、ハダカイワシを用い 。本実験で用いた「残さい」は頭部、中骨 び胸鰭からなる。

2)麹の調製
 麹の作成は、まず、乾燥大豆(市販品)を大 重量に対して2倍容量の水に1日浸漬した後、 高温高圧釜にて105~110℃で75分間蒸煮処理を行 った。次に、大豆重量に対して0.03%(w/w)の麹 ((株)ビオック,スーパー一紫)と大豆と等重量 の小麦粉(市販品)を表面が薄茶色になるまで ったものを混合した。混合後、インキュベ ター内で12時間目までは32℃、12時間後から1 8時間までは28℃、18時間以降は26℃で大豆の りに麹菌が付着するまで放置した。

3)さつまいもの前処理
 魚原料に対して5~20%(w/w)のさつまいも(紅サ マ)スライス(1cm角、厚さ1cm)をレトルト(高温 圧釜)にて105~110℃で15分間蒸煮処理した。そ の後、マッシュ状にした。

4)仕込み・火入れ・ろ過
 新潟県農業総合研究所の短期製造法に従っ 仕込みを行った。キハダマグロの残さいを5 cm×5cmの大きさに細砕後、105~110℃の高温高圧 で15分間蒸煮処理を行った。次に、この残 いに対して25%(w/w)の麹,20%(w/w)の廃糖蜜,試料 等量(v/w)の40℃の塩分15%の食塩水,10%(w/w)の蒸 したさつまいもを添加し、混合した。混合 、35℃に設定した孵卵機に入れ、1日1回撹拌 しながら2週間発酵・熟成させた。発酵・熟 後、85℃の湯せんで15分間火入れをし、布袋 ろ過をしてキハダマグロを原料として魚臭 が軽減されたキハダマグロ魚醤油を得た。 なお上記の「試料」とは残さいを指す。

(実施例2)
 魚介類の原料としてキビナゴの魚体を使用 、蒸煮したさつまいも及び廃糖蜜を添加し 以外は実施例1と同様に行い、魚臭さが軽減 されたキビナゴ魚醤油を得た。

(実施例3)
 キハダマグロやキビナゴを原料とした場合 魚臭さが軽減された魚醤油を得たので(表3) 味の面でデンプンを使用した場合とどのよ に異なるか官能評価を行った。

1)魚原料及び魚種
 トビウオの内臓や鰓を除去した残さいを用 た。

2)麹の調製
 実施例1と同様に行なった。

3)さつまいもの前処理
 実施例1と同様に行なった。

4)仕込み・火入れ・ろ過
 実施例1と同様に短期製造法に従って仕込み を行った。トビウオの残さいを5cm×5cmの大き に細砕後、105~110℃の高温高圧釜で15分間蒸 処理を行った。次に、この残さいに対して2 5%(w/w)の麹,10~20%(w/w)の廃糖蜜,試料と等量(v/w) 40℃の塩分15%の食塩水,10%(w/w)の蒸煮したさつ まいもまたは、10%(w/w)のばれいしょでんぷん( 片山化学工業製)、または、10%(w/w)の可溶性で んぷん(ナカライテスク製)を添加し、混合し 。各試験区の配合を表4に示す。発酵・熟成 、火入れ、およびろ過は実施例1と同様に行 った。

5)官能評価
 評価項目として、“まろやかさ”、“旨み 、”醤油香気”および”こく”を用いた。 価方法は、1を最も弱い、5を最も強いとし 5段階評価法で行い、弱いと感じたほど低い イントをつけることとし、パネラーは20代 性3人、20代女性1人、40代男性1人の5計人で行 った。

結果

6)ろ過後の魚醤油収量
 布袋でのろ過後、魚醤油の重量を測定した

結果
 “まろやかさ”、”醤油香気”、”旨み” ”こく”の項目で、糖蜜添加区と糖蜜・さ まいも添加区の差は0.2ポイント以上であり ”旨み”、”こく”の項目では、糖蜜・さ まいも添加区が糖蜜添加区より勝っていた また、糖蜜・ばれいしょでんぷん添加区お び糖蜜・可溶性でんぷん添加区と比較する 、”まろやかさ”、”醤油香気”、”旨み 、”こく”の各項目で、糖蜜・さつまいも 加区は、0.6~1.0ポイント勝っており、蒸煮さ つまいもを添加し、発酵させることで、味が 良くなる点も認められた。

 糖蜜・ばれいしょでんぷん区では、ばれ しょでんぷんを加えたため、とろみが発生 、収量が著しく低下した。

 本明細書で引用した全ての刊行物、特許 よび特許出願をそのまま参考として本明細 にとり入れるものとする。