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Title:
RADIO NETWORK CONTROL DEVICE, FRAME TRANSMISSION TIMING ADJUSTMENT METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/005122
Kind Code:
A1
Abstract:
When adjusting a transmission timing of frames which are successively transmitted from a radio network control device to a base station device, a frame transmission schedule is appropriately modified in accordance with a necessary Timing Adjustment control frame (TA). Control is performed to suppress adjustment of the transmission timing of the frame within a first time as the time for ignoring the received T. Moreover, outside the first time, the first time is modified in accordance with a change of a transmission delay amount between the radio network control device and the base station device. By providing a time for ignoring the first control frame reported from the radio base station device to the radio network control device and by making the time as a fluctuation value, it is possible to realize an accurate synchronization control.

Inventors:
MORI MIDORI (JP)
OMAE KOJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/062063
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
July 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NTT DOCOMO INC (JP)
MORI MIDORI (JP)
OMAE KOJI (JP)
International Classes:
H04Q7/20; H04Q7/38
Foreign References:
JP2001358793A2001-12-26
JP2003198446A2003-07-11
JP2004096559A2004-03-25
Other References:
See also references of EP 2164272A4
Attorney, Agent or Firm:
MORI, Tetsuya et al. (Yusen Iwamotocho Bldg. 8th Floor 3-3, Iwamoto-cho 2-chome, Chiyoda-k, Tokyo 32, JP)
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Claims:
 時間経過と共に増加するフレームシーケンスナンバーが付与された等間隔に設けられる時間的な受信可能範囲である受信ウインドウを有する基地局装置において、当該フレームシーケンスナンバーを付与されたフレームが前記受信ウインドウ範囲外において受信された場合に、前記基地局装置が期待する受信タイミングとの差分を通知するための第一のコントロールフレームを前記基地局装置から受信することにより、前記基地局装置へ順次送信するフレームの送信タイミングを調整する無線ネットワーク制御装置であって、受信した前記第一のコントロールフレームを無視する時間として送信タイミング調整直後から開始される第一の時間においては前記フレームの送信タイミングの調整を抑止するように制御する制御手段と、自装置と前記基地局装置との間の伝送時間の変化に応じて前記第一の時間を変化させる手段とを含むことを特徴とする無線ネットワーク制御装置。
 前記第一の時間を、自装置と前記基地局装置との間のフレーム往復伝送時間にαを加えた時間とし、αは零より大きい値かつフレームの送信間隔よりも小さい値とすることを特徴とする請求項1記載の無線ネットワーク制御装置。
 前記フレーム往復伝送時間は、自装置からデータフレームを送信した時刻と、そのデータフレームが前記基地局装置において前記受信ウインドウ範囲外にて受信されたことにより送信された第一のコントロールフレームを受信した時刻との時間差に基づいて設定されることを特徴とする請求項2記載の無線ネットワーク制御装置。
 前記フレーム往復伝送時間は、自装置と前記基地局装置とのいずれか一方から他方へICMPECHO要求を送信しその応答を受信するまでの時間に基づいて設定されることを特徴とする請求項2記載の無線ネットワーク制御装置。
 前記フレーム往復伝送時間は、3GPPTS25.402記載のTransport Channel Synchronisationの際に、自装置と前記基地局装置との間で送受信されるDL Synchronisationフレーム送信時刻とUL Synchronisationフレーム受信時刻との時間差に基づいて設定されることを特徴とする請求項2記載の無線ネットワーク制御装置。
 時間経過と共に増加するフレームシーケンスナンバーが付与された等間隔に設けられる時間的な受信可能範囲である受信ウインドウを有する基地局装置において、当該フレームシーケンスナンバーを付与されたフレームが前記受信ウインドウ範囲外において受信された場合に、前記基地局装置が期待する受信タイミングとの差分を通知するための第一のコントロールフレームを前記基地局装置から受信することにより、前記無線ネットワーク制御装置から前記基地局装置へ順次送信されるフレームの送信タイミングを調整するフレーム送信タイミング調整方法であって、受信した前記第一のコントロールフレームを無視する時間として送信タイミング調整直後から開始される第一の時間内において前記フレームの送信タイミングの調整を抑止するように制御するステップと、前記第一の時間外において前記無線ネットワーク制御装置と前記基地局装置との間の伝送時間の変化に応じて前記第一の時間を変化させるステップとを含むことを特徴とするフレーム送信タイミング調整方法。
Description:
無線ネットワーク制御装置、フ ーム送信タイミング調整方法

 本発明は無線ネットワーク制御装置、フ ーム送信タイミング調整方法に関し、特にI MT(International Mobile Telecommunications)2000方式に る移動通信システムにおける、無線ネット ーク制御装置と基地局装置との間の同期制 に関する。

 図14は、IMT2000方式による移動通信システム IP技術をベースとした無線アクセスネット ーク(以下、IP-RANと略称する)102の構成を示す 図である。
 同図において、IP-RAN102は、コア・ネットワ ク101に接続されている無線ネットワーク制 装置(以下、IP-RNCと略称する)103と、ルータ10 4と、このルータ104に接続されている基地局 置(以下、IP-BTSと略称する)105および106とを含 んで構成されており、端末107について移動通 信を実現するネットワークである。

 IP-RNC103とIP-BTS105との間において送受信さ るデータフレームには、3GPP TS25.427に記載 れている通り、時間経過と共にその値が増 するフレームシーケンスナンバーであるConne ction Frame Number(以下、CFNと略称する)が付与 れる。そして、このデータフレームについ 、3GPP TS25.402に記載されている同期制御が行 われる。この同期制御は以下のように行われ る。すなわち、フレームの受信タイミングが 、時間的な受信範囲となる受信ウインドウ(Re ceiving Window)から外れた場合に、その外れた 間がTiming Adjustmentコントロールフレームに って送信側に通知される。これを受取り、 レームの受信タイミングがReceiving Window内に 入るように送信タイミングが調整される(つ り、送信スケジュールを切り替える)ことに り、同期制御が行われる。

 このデータフレームは、図15に示されてい ように、2バイトのヘッダ部分と、可変長の イロード部分とから構成されている。ヘッ 部分は、Frame CRC、FT(Frame Type)、Control Frame Typeで構成されている。
 可変長のペイロード部分は、Timing Adjustment ントロールフレームの場合、図16に示され いるように、1オクテットのCFN、2オクテット のTOA(Time Of Arrival)、0~32オクテットの予備部 で構成されている。

 図14に戻り、IP-RNC103とIP-BTS105との間の往 伝送時間が一定であれば、送信タイミング 調整することによってフレームの受信タイ ングはReceiving Window内に入るはずである。し かしながら、IP-RNC103とIP-BTS105との間の往復伝 送時間はIP-RANの混雑度によって刻々変化する ので、送信スケジュールの切り替えが必要で ある。以下、この往復伝送時間が変化する場 合のIubデータフレーム送信スケジュールの切 り替えについて説明する。

 例えば、端末107の接続呼108に関し、IP-RNC103 IP-BTS105との間の同期制御109においてTransport Channel Synchronisationが完了した後、IP-RNC~IP-BTS の往復伝送時間が以下のように変化すると る。
時間A(0.00~1.00秒後): 10msec(片道5msec)
時間B(1.00~1.05秒後): 30msec(片道15msec)
時間C(1.05~2.00秒後): 50msec(片道25msec)
時間D(2.00秒後~ ): 200msec(片道100msec)

 図17は、時間A~時間B~時間Cにかけての、IP- RNC103からIP-BTS105へのIubデータフレーム送受信 の様子を示す図である。これらの図には、フ レーム送信スケジュールに従って、下りIubデ ータフレーム202がIP-RNC103から順次送信される 様子が示されている。フレーム送信スケジュ ールは、スケジュール201、スケジュール206、 スケジュール210の順に遷移するとする。

 また、IP-BTS105には、Receiving Window203が設定 れている。Receiving Windowには、連続番号が付 されており、本例では偶数番号が付されてい るReceiving Windowを用いる。
 ここでは仮に、第一の時間207として固定値 「160msec」が設定されているとする。この第 一の時間は、受信したTiming Adjustmentコントロ ールフレームを無視する時間として送信タイ ミング調整直後から開始される時間である。 以下、時間A、時間B、時間C、それぞれにおけ る動作について説明する。

(時間Aにおける動作)
 Transport Channel Synchronisationが完了している で、IP-RNC103はフレーム送信スケジュール201 したがって、CFNを付与したIubデータフレー を送信する。
 例えば、フレーム送信スケジュール201どお に送信された、下りIubデータフレーム202(CFN は「120」)は、IP-BTS105の当該CFNのReceiving Window 203内において受信される。

(時間Bにおける動作)
 この後、時間Bになると、IP-RNC103とIP-BTS105と の間の往復伝送時間が変化し、Transport Channel  Synchronisationで確立した同期が外れてしまう 具体的には、フレーム送信スケジュール201 したがって送信された下りIubデータフレー 204は、これまでより「10msec」多い遅延を伴 て、IP-BTS105に到着する。IP-BTS105は、この「1 0msec」の遅延(すなわち、TOA=-10)を、Timing Adjus tmentコントロールフレーム(以下、TAと略称す )205を用いて、IP-RNC103に通知する。なお、TOA は、IP-BTS105が期待する受信タイミングよりも 早く受信した場合にプラスの数値、遅く受信 した場合にマイナスの数値として通知される 。

 ここで、TAは、3GPP TS25.402の7.2章に記載さ れている。すなわち、図18に示されているよ に、IP-RNCからIP-BTSに向けて送信されるDL DAT Aフレームが、Receiving Windowから外れたタイミ ングで受信される。すると、IP-BTSは、Receiving  Windowから外れた時間を示すTOAを含むTAを、IP -RNCに向けて送信する。

 図17に戻り、IP-RNC103は、TA205に示されたと おり、送信スケジュールを10msec早め、フレー ム送信スケジュール206に切り替える。この時 (つまり、TA205を受信した時点で)、第一の時 207をスタートさせる。第一の時間207が継続 る間(すなわち160msecの間)は、他のTAを受信し てもフレーム送信スケジュールの変更は行わ ない。つまり、受信したTAを無視することに る。

(時間Cにおける動作)
 時間Cでは再び往復伝送時間が変化し、IP-BTS 105はReceiving Window内で下りIubデータフレーム 受信できていないことを、4つのTA208で通知 る。しかしながら、これら4つのTA208は、第 の時間207中にIP-RNC103に到着してしまうため これらのTAが無視され、IP-RNC103のフレーム 信スケジュールは変更されない。
 その後、第一の時間207が経過し、ようやく TA209の受信によって、IP-RNC103はフレーム送 スケジュール210に切り替えることができる
 ここでの、従来方式の問題点は、第一の時 207のために、4つのTA208に反応できず、同期 回復が遅れてしまったことである。

(時間Dにおける動作)
 一方、図19および図20は、時間C~時間Dにかけ てのIP-RNC103からIP-BTS105へのIubデータフレーム 送受信の様子を示す図である。
 時間Cでは、下りIubデータフレーム送信スケ ジュール301で、IP-RNCとIP-BTSとの間の同期がと れている。
 時間Dになり、下り片道伝送時間が「25msec」 から「100msec」に増加したために、CFN36の下り Iubデータフレーム302は、CFN36用のReceiving Windo w303より「75msec」遅れてIP-BTS105に到着する。 れを受信したIP-BTS105は、この「75msec」の遅 をTOA=-75として、TA304を用いて、IP-RNC103に通 する。

 IP-RNC103は、TA304を受信し、フレーム送信ス ジュール301からフレーム送信スケジュール30 5に切り替えると同時に、第一の時間306を開 する。この後IP-RNCとIP-BTSとの間の伝送時間 変化しないので、フレーム送信スケジュー 305をこれ以上変更する必要はない。
 しかし、実際にはIP-RNC103は、第一の時間306 終了後、TA307を受信したことを契機に、フ ーム送信スケジュール308に切り替えてしま 。これは不必要なフレーム送信スケジュー 変更である。

 ここでの、従来方式の問題点は、第一の時 306の長さが不十分であったために、無視す きTA307に反応してフレーム送信スケジュー を変更してしまい、IP-RNCとIP-BTSとの間の同 制御を正しく実施できないことである。
 なお、受信側から送信側へ、同期タイミン 誤差に関する情報を通知し、この情報に基 いて送信タイミングを修正する技術は、特 2005-269061号公報(以下、文献1と呼ぶ)にも記 されている。

(発明が解決しようとする課題)
 上述したように、第一の時間を適切に設定 ないと、必要なTAを無視してフレーム送信 ケジュールの変更が遅れる場合や、無視す きTAに反応してフレーム送信スケジュールを 変更する場合があるという問題がある。この 問題は、文献1に記載の技術では解決するこ ができない。
 本発明は上述した従来技術の問題点を解決 るためになされたものであり、その目的は 期制御を行う場合に、必要なTAに反応して フレーム送信スケジュールを適切に変更で る無線ネットワーク制御装置、フレーム送 タイミング調整方法を提供することである

(課題を解決するための手段)
 本発明の一実施形態は、時間経過と共に増 するフレームシーケンスナンバーが付与さ た等間隔に設けられる時間的な受信可能範 である受信ウインドウを有する基地局装置 おいて、当該フレームシーケンスナンバー 付与されたフレームが前記受信ウインドウ 囲外において受信された場合に、前記基地 装置が期待する受信タイミングとの差分を 知するための第一のコントロールフレーム 前記基地局装置から受信することにより、 記基地局装置へ順次送信するフレームの送 タイミングを調整する無線ネットワーク制 装置であって、受信した前記第一のコント ールフレームを無視する時間として送信タ ミング調整直後から開始される第一の時間 おいては前記フレームの送信タイミングの 整を抑止するように制御する制御手段と、 装置と前記基地局装置との間の伝送時間の 化に応じて前記第一の時間を変化させる手 とを含むことを特徴とする無線ネットワー 制御装置を提供する。

 これによれば、無線ネットワーク制御装置 ら無線基地局装置へ通知される第一のコン ロールフレームを無視する時間を設け、こ 時間を変動値にすることで、確実な同期制 を実現できる。
 上記構成において、前記第一の時間を、自 置と前記基地局装置との間のフレーム往復 送時間にαを加えた時間とし、αは零より大 きい値かつフレームの送信間隔よりも小さい 値とすることを特徴とする。
 これによれば、フレーム往復伝送時間に応 て第一の時間を変化させることにより、確 な同期制御を実現できる。

 上記構成において、前記フレーム往復伝送 間は、自装置からデータフレームを送信し 時刻と、そのデータフレームが前記基地局 置において前記受信ウインドウ範囲外にて 信されたことにより送信された第一のコン ロールフレームを受信した時刻との時間差 基づいて設定されることを特徴とする。
 これによれば、フレームの送信時刻と受信 刻との時間差を用いることにより、フレー 往復伝送時間を容易に計測できる。
 上記構成において、前記フレーム往復伝送 間は、自装置と前記基地局装置とのいずれ 一方から他方へICMP ECHO要求を送信しその応 答を受信するまでの時間に基づいて設定され ることを特徴とする。
 これによれば、ICMP ECHOを用いることにより 、フレーム往復伝送時間を容易に計測できる 。

 上記構成において、前記フレーム往復伝送 間は、3GPP TS25.402記載のTransport Channel Synchr onisationの際に、自装置と前記基地局装置との 間で送受信されるDL Synchronisationフレーム送 時刻とUL Synchronisationフレーム受信時刻との 間差に基づいて設定されることを特徴とす 。
 これによれば、DL Synchronisationフレーム、お よび、UL Synchronisationフレームを用いること より、フレーム伝送往復時間を容易に計測 きる。

 本発明の他の実施形態は、時間経過と共 増加するフレームシーケンスナンバーが付 された等間隔に設けられる時間的な受信可 範囲である受信ウインドウを有する基地局 置において、当該フレームシーケンスナン ーを付与されたフレームが前記受信ウイン ウ範囲外において受信された場合に、前記 地局装置が期待する受信タイミングとの差 を通知するための第一のコントロールフレ ムを前記基地局装置から受信することによ 、前記無線ネットワーク制御装置から前記 地局装置へ順次送信されるフレームの送信 イミングを調整するフレーム送信タイミン 調整方法であって、受信した前記第一のコ トロールフレームを無視する時間として送 タイミング調整直後から開始される第一の 間内において前記フレームの送信タイミン の調整を抑止するように制御するステップ 、前記第一の時間外において前記無線ネッ ワーク制御装置と前記基地局装置との間の 送時間の変化に応じて前記第一の時間を変 させるステップとを含むことを特徴とする レーム送信タイミング調整方法を提供する

 これによれば、無線ネットワーク制御装置 無線基地局との同期はずれ時間量の通知を 視する時間を設け、この時間を変動値にす ことで、確実な同期制御を実現できる。
 要するに、無線ネットワーク制御装置と基 局装置との間の往復伝送時間にあわせて、 一の時間を適切な長さに調整するため、無 ネットワーク装置は、自ら無線ネットワー 制御装置と基地局装置との間の往復伝送時 を計測し、これを第一の時間の長さとして 定する。
(発明の効果)
 本発明によれば、無線基地局装置から無線 ットワーク制御装置へ通知される第一のコ トロールフレームを無視する時間を設け、 の時間を変動値にすることによって、確実 同期制御を実現することができる。

本発明の実施形態による無線ネットワ ク制御装置を含む移動通信システムの構成 を示すブロック図である。 図1中のIP-RNCからIP-BTSへのIubデータフレ ーム送受信の様子を示す図である。 図1中のIP-RNCからIP-BTSへのIubデータフレ ーム送受信の様子を示す図である。 図1中のIP-RNCからIP-BTSへのIubデータフレ ーム送受信の様子を示す図である。 図1中のIP-RNCの構成例を示すブロック図 である。 図1中の下り送信制御部の状態を示す図 である。 図1中のIP-RNCの他の構成例を示すブロッ ク図である。 図1中のIP-RNCの他の構成例を示すブロッ ク図である。 図1中のIP-RNCの他の構成例を示すブロッ ク図である。 DL Synchronisationフレームの構成を示す である。 UL Synchronisationフレームの構成を示す である。 (a)はDL Synchronisationフレームの受信タ ミングがReceiving Window内である場合の動作を 示す図、同図(b)はDL Synchronisationフレームの 信タイミングがReceiving Window内ではない場合 の動作を示す図である。 本発明によるフレーム送信タイミング 調整方法を示すフローチャートである。 IMT2000方式による移動通信システムのIP 技術をベースとした無線アクセスネットワー クの構成を示す図である。 データフレームの構成を示す図である 。 Timing Adjustmentコントロールフレームの 構成を示す図である。 図14中のIP-RNCからIP-BTSへのIubデータフ ーム送受信の様子を示す図である。 図14中のIP-RNCからIP-BTSへのIubデータフ ーム送受信の様子を示す図である。 図14中のIP-RNCからIP-BTSへのIubデータフ ーム送受信の様子を示す図である。 IP-RNCからIP-BTSへのIubデータフレーム送 受信の様子を示す図である。

符号の説明

70 ダイバーシチハンドオーバトランク
72 フレーム送信スケジューラ
101、401 コア・ネットワーク
102、402 無線アクセスネットワーク
103、403 無線ネットワーク制御装置
104、404 ルータ
105、106、405、406 基地局装置
107、407 端末
701 フレーム送受信部
702 下り転送制御部
703 下りフレーム分配部
704 下りフレーム受信部
705 下り送信制御部
706 ICMP ECHO要求送信部
707 メモリ
708 算出プログラム

発明の実施するための最良の形態

 以下、本発明の実施の形態を、図面を参照 て説明する。なお、以下の説明において参 する各図では、他の図と同等部分は同一符 によって示されている。
(実施の形態)
 図1は、本発明の実施形態による無線ネット ワーク制御装置を含む移動通信システムの構 成例を示すブロック図である。同図には、IMT 2000方式による移動通信システムのIP-RAN402の 成が示されている。
 IP-RAN402は、コア・ネットワーク101に接続さ ているIP-RNC403と、ルータ404と、このルータ4 04に接続されているIP-BTS405および406とを含ん 構成されており、端末407について移動通信 実現するネットワークである。

 IP-RNC403とIP-BTS405との間において送受信さ るフレームには、3GPP TS25.427に記載されて る通りCFNが付与される。そして、このフレ ムについて、3GPP TS25.402に記載されている同 期制御が行われる。この同期制御は以下のよ うに行われる。すなわち、フレームの受信タ イミングがReceiving Windowから外れた場合に、 の外れた時間がTiming Adjustmentコントロール レームによって送信側に通知される。これ 受取り、フレームの受信タイミングがReceivi ng Window内に入るように送信タイミングが調 される(つまり、送信スケジュールを切り替 る)ことにより、同期制御が行われる。

 IPRNC403とIP-BTS405との間の往復伝送時間が一 であれば、送信タイミングを調整すること よってフレームの受信タイミングはReceiving  Window内に入るはずである。しかしながら、IP- RNC403とIP-BTS405との間の往復伝送時間はIP-RANの 混雑度によって刻々変化するので、送信スケ ジュールの切り替えが必要である。以下、こ の往復伝送時間が変化する場合のIubデータフ レーム送信スケジュールの切り替えについて 説明する。例えば、端末407の呼接続408に関し 、IP-RNC403とIP-BTS405との間の同期制御409におい てTransport Channel Synchronisationが完了した後、I P-RNCとIP-BTSとの間の往復伝送時間が以下のよ に変化するとする。
時間A(0.00~1.00秒後): 10msec(片道5msec)
時間B(1.00~1.05秒後): 30msec(片道15msec)
時間C(1.05~2.00秒後): 50msec(片道25msec)
時間D(2.00秒後~ ): 200msec(片道100msec)

 図2は、時間A~時間B~時間Cにかけての、IP-R NC403からIP-BTS405へのIubデータフレーム送受信 様子を示す図である。これらの図には、フ ーム送信スケジュールに従って、下りIubデ タフレーム502がIP-RNC403から順次送信される 子が示されている。フレーム送信スケジュ ルは、スケジュール501、スケジュール506、 ケジュール510の順に遷移するとする。

 また、IP-BTS405には、Receiving Window503が設定 れている。Receiving Windowには、連続番号が付 されており、本例では偶数番号が付されてい るReceiving Windowを用いる。
 本例では、第一の時間507を、固定値ではな 、可変値とし、その値を適切に設定する。 下、時間A、時間B、時間C、それぞれにおけ 動作について説明する。

(時間Aにおける動作)
 Transport Channel Synchronisationの完了後、IP-RNC40 3は送信スケジュール501にしたがって、CFNを 与したIubデータフレームを送信する。
 例えば、送信スケジュール501どおりに送信 れた、下りIubデータフレーム502(CFNは「120」 )は、IP-BTSの当該CFNのReceiving Window503内におい て受信される。

(時間Bにおける動作)
 この後、時間Bになると、IP-RNC403とIP-BTS405と の間の往復伝送時間が変化し、Transport Channel  Synchronisationで確立した同期が外れてしまう 具体的には、フレーム送信スケジュール501 したがって送信された下りIubデータフレー 504(CFNは「124」)は、これまでより「10msec」 い遅延を伴って、IP-BTS405に到着する。IP-BTS40 5はこの「10msec」の遅延(すなわち、TOA=-10)を TA505(CFNは「124」)を用いて、IP-RNC403に通知す 。

 IP-RNC403は、TA505(CFNは「124」)に示されたとお り、送信スケジュールを「10msec」早め、送信 スケジュール506に切り替える。
 このときIP-RNC403は、TA505(CFNは「124」)受信時 刻と、下りIubデータフレーム504(CFNは「124」) 信時刻との差を計算する。そして、IP-RNC403 、その結果(この場合は「30msec」)を第一の 間507の継続時間とし、第一の時間507をスタ トさせる。第一の時間507が継続する間(すな ち、「30msec」)は、他のTAを受信してもフレ ム送信スケジュールの変更は行わない。つ り、受信したTAを無視することになる。

(時間Cにおける動作)
 時間Cでは再び伝送時間が変化し、IP-BTS405は 、Receiving  Window内で下りIubデータフレーム50 8(CFNは「132」)が受信できていないことを、TA5 09(CFNは「132」)で通知する。IP-RNC403はこれを 信し、フレーム送信スケジュール510に切り えることができる。このとき、IP-RNC403はTA509 によって通知された「50msec」を第一の時間507 'の継続時間とし、第一の時間507'をスタート せる。
 ここで、従来方式である図17の場合と本例 場合(図2)とを比較すると、本例の場合の方 、同期回復が早いことがわかる。これは本 の場合の第一の時間507が、従来方式の場合 りも短く、TAへの反応が早いためである。

(時間Dにおける動作)
 一方、図3および図4は、時間C~時間Dにかけ のIP-RNC403からIP-BTS405へのIubデータフレーム 受信の様子を示す図である。
 時間Cでは、下りIubデータフレーム送信スケ ジュール601で、IP-RNC403とIP-BTS405との間の同期 がとれている。
 時間Dになると、下り片道伝送時間が「25msec 」から「100msec」に増加する。このため、CFN36 の下りIubデータフレーム602は、CFN36用のReceivi ng Window603より「75msec」遅れてIP-BTS405に到着 る。これを受信したIP-BTS405は、この「75msec の遅延をTOA=-75として、TA604(CFNは「36」)を用 て、IP-RNC403に通知する。

 IP-RNC403は、TA604を受信し、フレーム送信 ケジュール601からフレーム送信スケジュー 605に切り替える。それと同時にIP-RNC403は、TA 604(CFNは「36」)の受信時刻と、下りIubデータ レーム602(CFNは「36」)送信時刻との差を計算 る。そして、IP-RNC403は、その計算結果(この 場合は「200msec」)を第一の時間606の継続時間 し、第一の時間606を開始する。

 その後、IP-RNC403に到着するTAは全て第一の 間606内の到着であるため、これ以上フレー 送信スケジュールの変更は行われない。
 ここで、従来方式である図19および図20の場 合と本例の場合(図3および図4)とを比較する 、本例の場合には、不必要なフレーム送信 ケジュール変更が生じないことがわかる。 来方式の問題点は第一の時間の長さ不足に るものだったが、本例では第一の時間を十 に確保しており、不必要なスケジュール変 が防止できていることがわかる。

(IP-RNCの構成)
 図5は、図1中のIP-RNC403の構成例を示すブロ ク図である。同図において、IP-RNC403は、IP-BT S405に対するフレーム送受信制御を司るダイ ーシチハンドオーバトランク(DHT)70を含んで 成されている。ここでは、上り(IP-BTS405→IP- RNC403の方向)フレームの合成、転送に関する 能ブロックは図示しない。

 ダイバーシチハンドオーバトランク70は IP-BTS405との間でフレームの送受信を行うフ ーム送受信部701と、下りフレームの転送制 を行う下り転送制御部702と、下りフレーム 分配を行う下りフレーム分配部703と、コア ネットワーク401から下りフレームを受信す 下りフレーム受信部704と、下りフレームの 信タイミングを制御する送信下り送信制御 705と、フレーム送信スケジュールを制御す フレーム送信スケジューラ72とを含んで構成 されている。

 このような構成において、下りフレーム受 部704は、コア・ネットワーク401から下りフ ームを受信し、下りフレーム分配部703に渡 。
下りフレーム分配部703は、必要に応じブラン チ数分フレームを分配し、下り転送制御部702 に渡す。
 下り転送制御部702はフレーム送信スケジュ ラ72からの指示に従い、適切なタイミング 下りIubデータフレームをフレーム送受信部70 1に渡す。
 フレーム送受信部701は、Iubデータフレーム IP-BTS405へ送信する。また、IP-BTS405からTAを 信したフレーム送受信部701は、下り送信制 部705へこれを渡す。

 ここで、下り送信制御部705には、図6に示 されているように、2つの状態が存在する。 図を参照すると、TA受付可能状態において、 下り送信制御部705は、TA(TOA=a、CFNは「n」とす る)を受信した場合、フレーム送信スケジュ ラ72に、フレーム送信スケジュールをaだけ らせるように指示する。そして、第一の時 の計測がスタートする。このとき、TA受信時 刻と、現在のフレーム送信スケジュールにお けるCFNが「n」の下りフレームを受信した時 との差にわずかな時間αを加えた時間を「第 一の時間」として設定する。この時間αは、 より大きい値かつ次のフレームの送信間隔 りも小さい値とする。第一の時間が設定さ ることにより、TA受付不可状態へ遷移する

 一方、TA受付不可状態において、下り送信 御部705は、TAを受信した場合、それを無視し 、何もしない。また、第一の時間が満了した 場合、TA受付可能状態へ遷移する。
 以上のように、下り送信制御部705の状態に じて、TAが無視される場合と、受信したTAに 基づいてフレーム送信スケジュールを切り替 える場合とがある。

 図5に戻り、フレーム送信スケジューラ72 、下りフレームの送信スケジュールを下り 送制御部702に通知する。また、フレーム送 スケジューラ72は、下り送信制御部下り送 制御部705からの送信タイミング変更指示に り、フレーム送信スケジュールを変更する 下り転送制御部702はフレーム送信スケジュ ラ72によるフレーム送信スケジュールにした がって下りフレームを送信するので、以後は 変更されたフレーム送信スケジュールで下り フレームが送信されることになる。

(往復伝送時間の計測)
 第一の時間を設定する場合、システム設計 における、下りの遅延目標値、および、上 の遅延目標値に、わずかな時間αを加えれ よい。この時間αは、基地局装置においてフ レームを受信してから送信するまでにかかる 所定の処理時間を考慮して、設定する。ここ で、無線ネットワーク装置と基地局装置との 間の往復伝送時間は変化する。したがって、 第一の時間を適切に設定するには、無線ネッ トワーク装置と基地局装置との間の往復伝送 時間を計測するか算出する必要がある。以下 、往復伝送時間の計測手法、算出手法につい て説明する。

(ICMP ECHOを用いる計測)
 ICMP(Internet Control Message Protocol) ECHOを用い 、無線ネットワーク装置と基地局装置との のフレーム往復伝送時間を定期的に計測し この計測値に基づいて第一の時間を決定す 。ICMPについては、インターネット技術規定 RFC792およびRFC1885として規定されている。具 的には、図7に示されているようにICMP ECHO要 求送信部706を設けておき、このICMP ECHO要求 信部706はIP-BTS405に向けて送信し、その返信 受けるまでの時間に基づいてフレーム往復 送時間を計測し、第一の時間を決定する。 7の場合は、無線ネットワーク装置から基地 装置へICMP ECHO要求を送信しその応答を受信 するまでの時間によってフレーム往復伝送時 間を計測しているが、逆に基地局装置から無 線ネットワーク装置へICMP ECHO要求を送信し の応答を受信するまでの時間によってフレ ム往復伝送時間を計測してもよい。要する 、無線ネットワーク制御装置と基地局装置 のいずれか一方から他方へICMP ECHO要求を送 しその応答を受信するまでの時間に基づい フレーム往復伝送時間を計測すればよい。 お、基地局装置から無線ネットワーク装置 ICMP ECHO要求を送信する場合、その計測結果 を、基地局装置から無線ネットワーク装置へ 通知する必要がある。

(記憶した送信時刻および受信時刻による算 )
 一定数のフレームについて、送信時刻と受 時刻とを記憶しておく。例えば、図8に示さ れている、下り送信制御部705内のメモリ707に 記憶しておく。この記憶されている送信時刻 と受信時刻との時間差に基づいて、第一の時 間を決定する。
(送信スケジュールに基づく算出)
 また、受信したフレームの送信時刻は、フ ーム送信スケジュールによる送信タイミン を遡ることで算出できる。この場合、例え 、図9に示されているように、下り送信制御 部705内に算出プログラム708を設けておき、そ の受信時刻との時間差に基づいて、第一の時 間を決定する。このような構成を採用すれば 、図8の構成とは異なり、メモリを設ける必 はない。

(通信開始時の設定)
 通信が開始される前に、無線ネットワーク 置と基地局装置との間の同期を取る方法で る、Transport Channel Synchronisationにより、第 の時間を設定してもよい。これは、3GPP TS25. 402の7章(特に7.2節)に記載されている、DL Synch ronisationフレーム、および、UL Synchronisationフ ームを利用するものである。DL Synchronisation フレームは、図10に示されているように、ペ ロード部分が、1オクテットのCFN、0~32オク ットの予備部分で構成されている。また、UL  Synchronisationフレームは、図11に示されてい ように、ペイロード部分が、1オクテットのC FN、2オクテットのTOA、0~32オクテットの予備 分で構成されている。

 具体的な方法は、以下の通りである。す わち、最初に、IP-RNCからIP-BTSへDL Synchronisat ionフレーム(CFN付き)を送る。次に、DL Synchroni sationフレームを受信したIP-BTSはすぐに、その フレームの受信タイミングがReceiving Windowか ずれている時間(すなわちTOA)をUL Synchronisati onフレーム(CFN付き)に付与してIP-RNCへ通知す 。

 ここで、図12(a)はDL Synchronisationフレーム 受信タイミングがReceiving Window内である場 、同図(b)はDL Synchronisationフレームの受信タ ミングがReceiving Window内ではない場合、を れぞれ示している。いずれの場合も、TOAが 与されたUL Synchronisationフレーム(CFN付き)が IP-BTSからIP-RNCへ通知される。

 これを受取ったIP-RNCは、TOAの値によって 信タイミングを決定する。通信開始時のTran sport Channel Synchronisationはこのように、DL Sync hronisationおよびUL Synchronisationの往復により実 現されるので、この往復伝送時間を計測する ことで、通信開始時に、第一の時間を決定す ることができる。なお、DL Synchronisationおよ UL Synchronisationについては、3GPP TS25.427の5.3 にも記載されている。

(フレーム送信タイミング調整方法)
 以上説明した移動通信システムにおいては 以下のようなフレーム送信タイミング調整 法が実現されている。すなわち、時間経過 共に増加するフレームシーケンスナンバー 付与され時間的な受信範囲となり等間隔に けられる受信ウインドウを有する基地局装 から無線ネットワーク制御装置へ、前記受 ウインドウ範囲外においてフレームが受信 れた場合に期待する受信タイミングとの差 を通知するための第一のコントロールフレ ムを送信することにより、上記無線ネット ーク制御装置から上記基地局装置へ順次送 されるフレームの送信タイミングを調整す フレーム送信タイミング調整方法であり、 13に示されているように、受信した上記第 のコントロールフレームを無視する時間と て送信タイミング調整直後から開始される 一の時間内において上記フレームの送信タ ミングの調整を抑止するように制御するス ップと、上記第一の時間外において上記無 ネットワーク制御装置と上記基地局装置と 間の伝送時間の変化に応じて上記第一の時 を変化させるステップとを含むフレーム送 タイミング調整方法が実現されている。

 すなわち、同図において、第一の時間内 ある場合には、フレームの送信タイミング 整が抑止され(ステップS21→S22)、第一の時 外である場合には、伝送遅延量の変化に応 て第一の時間が変化制御される(ステップS21 S23)。このような方法を採用すれば、無線基 地局装置から無線ネットワーク制御装置へ通 知される第一のコントロールフレームを無視 する時間を設け、この時間を変動値にするこ とで、確実な同期制御を実現できる。

(まとめ)
 従来の無線ネットワーク装置では、第一の 間があらかじめ定められた固定値であった 第一の時間が固定値であると、無線ネット ーク制御装置と基地局装置との間の往復伝 時間が小さい場合には、同期制御の反応が 要以上に遅くなるという問題点があった。
 また、無線ネットワーク制御装置と基地局 置との間の往復伝送時間が大きい場合には 同期制御が機能しないという問題があった これに対し、本発明では、第一の時間(Timing  Adjustmentガードタイム)を固定値ではなく可 値とし、その値を適切に設定しているので 上記の問題点を解決することができる。す わち、第一のコントロールフレームであるTi ming Adjustmentコントロールフレームの受信し 場合に、いち早く、かつ、無駄なくIubデー フレーム送信タイミングを変更できる。

産業上の利用の可能性

 本発明は、IMT2000方式による移動通信シス テムにおける、無線ネットワーク制御装置と 基地局装置との間の同期制御に利用できる。