Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
RESIST COMPOSITION, RESIST PROTECTIVE FILM COMPOSITION, AND METHOD FOR FORMING RESIST PATTERN
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/120743
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a resist composition. Specifically disclosed is a resist composition containing a polymer (PA) having a repeating unit (A) which is formed by polymerizing a compound represented by the following formula: CF2=CFCF2C(XA)(C(O)OZA)(CH2)naCRA=CHRA. (In the formula, XA represents a hydrogen atom, a cyano group or a group represented by the following formula: -C(O)OZA; ZA represents a hydrogen atom or a monovalent organic group having 1-20 carbon atoms; na represents 0, 1 or 2; and RA represents a hydrogen atom or a monovalent organic group having 1-20 carbon atoms, and two RA's may be the same as or different from each other.)

Inventors:
SHIROTA NAOKO (JP)
TAKEBE YOKO (JP)
MURATA KOICHI (JP)
YOKOKOJI OSAMU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/056170
Publication Date:
October 09, 2008
Filing Date:
March 28, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
ASAHI GLASS CO LTD (JP)
SHIROTA NAOKO (JP)
TAKEBE YOKO (JP)
MURATA KOICHI (JP)
YOKOKOJI OSAMU (JP)
International Classes:
C08F36/20; G03F7/039; G03F7/11; G03F7/38
Foreign References:
JP2005060664A2005-03-10
JP2005298707A2005-10-27
JP2007056134A2007-03-08
JP2000511192A2000-08-29
Other References:
SASAKI T. ET AL.: "A new monocyclic fluoropolymer for 157-nm photoresists", JOURNAL OF PHOTOPOLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY, vol. 17, no. 4, 2004, pages 639 - 644, XP008117910, DOI: doi:10.2494/photopolymer.17.639
Attorney, Agent or Firm:
SENMYO, Kenji et al. (SIA Kanda Square 17, Kanda-konyacho, Chiyoda-k, Tokyo 35, JP)
Download PDF:
Claims:
 下式(a)で表される化合物の重合により形成された繰り返し単位(A)を有する重合体(PA)を含むレジスト組成物。
 CF 2 =CFCF 2 C(X A )(C(O)OZ A )(CH 2 ) na CR A =CHR A  (a)
 式中の記号は、下記の意味を示す。
 X A :水素原子、シアノ基または式-C(O)OZ A で表される基。
 Z A :水素原子または炭素数1~20の1価有機基。
 na:0、1または2。
 R A :水素原子または炭素数1~20の1価有機基であって、2個のR A は同一であってもよく異なっていてもよい。
 前記式(a)で表される化合物が、下式(a1)または下式(a2)で表される化合物である請求項1に記載のレジスト組成物。
 CF 2 =CFCF 2 CH(C(O)OZ A1 )CH 2 CH=CH 2   (a1)
 CF 2 =CFCF 2 C(C(O)OZ A1 ) 2 CH 2 CH=CH 2   (a2)
 式中の記号は、下記の意味を示す。
 Z A1 :水素原子、式-C(Z A11 ) 3 で表される基、式-CH 2 OZ A12 で表される基、または下式で表される基。
 Z A11 およびZ A12 :それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~19の1価飽和炭化水素基。
 Z A13 :水素原子または炭素数1~16の1価飽和炭化水素基。
 Q A13 :式中の炭素原子と共同して、2価の環式炭化水素基を形成する炭素数3~19の基。
 ただし、1価飽和炭化水素基であるZ A11 、Z A12 またはZ A13 、並びにQ A13 中の炭素原子-炭素原子間には、式-O-で表される基、式-C(O)-で表される基または式-C(O)O-で表される基が挿入されていてもよい。また、Z A11 、Z A12 、Z A13 またはQ A13 中の炭素原子には、フッ素原子、ヒドロキシ基またはカルボキシ基が結合していてもよい。
 前記繰り返し単位(A)以外の、酸の作用によりアルカリ溶解性が増大する繰り返し単位(B)を有する重合体(PB)を含む請求項1または2に記載のレジスト組成物。
 前記重合体(PB)が、下式(kb1)、下式(kb2)、下式(kb3)または下式(kb4)で表される基を有する重合性化合物(b)を重合して得られた重合体である請求項3に記載のレジスト組成物。
 式中の記号は下記の意味を示す。
 X B1 :炭素数1~6のアルキル基。
 Q B1 :式中の炭素原子と共同して環式炭化水素基を形成する炭素数3~18の2価の基。
 X B2 :炭素数1~17の1価炭化水素基であって、3個のX B2 は同一であってもよく異なっていてもよい。
 Z B :それぞれ独立に、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基またはアルキルカルボニル基であって炭素数1~20の基、または水素原子。
 また、X B1 、Q B1 、X B2 またはZ B 中の炭素原子-炭素原子間には式-O-で表される基、式-C(O)O-で表される基または式-C(O)-で表される基が挿入されていてもよく、X B1 、Q B1 、X B2 またはZ B 中の炭素原子にはフッ素原子、ヒドロキシ基またはカルボキシ基が結合していてもよい。
 前記重合性化合物(b)が、下式(b1)、下式(b2)または下式(b3)で表される化合物である請求項3または4に記載のレジスト組成物。
 式中の記号は下記の意味を示す。
 R B :水素原子、フッ素原子、炭素数1~3のアルキル基または炭素数1~3のフルオロアルキル基。
 X B1 :炭素数1~6のアルキル基。
 Q B1 :式中の炭素原子と共同して環系炭化水素基を形成する炭素数3~18の2価の基。
 X B2 :炭素数1~17のアルキル基であって、3個のX B2 は同一であってもよく異なっていてもよい。
 Q B3 :式-CF 2 C(CF 3 )(OZ B )(CH 2 ) nb -、または式-CH 2 CH((CH 2 ) mb C(CF 3 ) 2 (OZ B ))(CH 2 ) nb -で表される基。
 Z B :アルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基またはアルキルカルボニル基であって炭素数1~20の基、または水素原子。
 mbおよびnb:それぞれ独立に、0、1、または2。
 ただし、X B1 、Q B1 、X B2 またはZ B の炭素原子-炭素原子間には-O-、-C(O)O-または-C(O)-が挿入されていてもよく、また、X B1 、Q B1 、X B2 またはZ B の炭素原子にはフッ素原子、ヒドロキシ基またはカルボキシ基が結合していてもよい。
 重合体(PB)の100質量部に対して重合体(PA)を0.1~30質量部含む請求項3~5のいずれかに記載のレジスト組成物。
 前記重合体(PA)が、さらに含フッ素環構造を有する重合性化合物(f)の重合により形成された繰り返し単位(F)を有する重合体(PAF)である請求項1~6のいずれかに記載のレジスト組成物。
 重合性化合物(f)が、下式(f1)、下式(f2)、下式(f3)、下式(f4)または下式(f5)で表される化合物である請求項7に記載のレジスト組成物。
 式中の記号は下記の意味を示す。
 R F :水素原子、フッ素原子、炭素数1~3のアルキル基または炭素数1~3のフルオロアルキル基。
 また、化合物(f1)~(f5)中のフッ素原子は、炭素数1~6のペルフルオロアルキル基または炭素数1~6のペルフルオロアルコキシ基に置換されていてもよい。
 光酸発生剤および有機溶媒を含む請求項1~8のいずれかに記載のレジスト組成物。
 イマージョンリソグラフィー法によるレジストパターンの形成方法であって、請求項9に記載のレジスト組成物を基板上に塗布して基板上にレジスト膜を形成する工程、イマージョンリソグラフィー工程、および現像工程をこの順に行う、基板上にレジストパターンを形成するレジストパターンの形成方法。
 下式(a)で表される化合物の重合により形成された繰り返し単位(A)を有する重合体(PA)を含む、レジスト保護膜組成物。
 CF 2 =CFCF 2 C(X A )(C(O)OZ A )(CH 2 ) na CR A =CHR A  (a)
 式中の記号は、下記の意味を示す。
 X A :水素原子、シアノ基または式-C(O)OZ A で表される基。
 Z A :水素原子または炭素数1~20の1価有機基。
 na:0、1または2。
 R A :水素原子または炭素数1~20の1価有機基であって、2個のR A は同一であってもよく異なっていてもよい。
 前記式(a)で表される化合物が、下式(a1)または下式(a2)で表される化合物である請求項11に記載のレジスト保護膜組成物。
 CF 2 =CFCF 2 CH(C(O)OZ A1 )CH 2 CH=CH 2   (a1)
 CF 2 =CFCF 2 C(C(O)OZ A1 ) 2 CH 2 CH=CH 2   (a2)
 式中の記号は、下記の意味を示す。
 Z A1 :水素原子、式-C(Z A11 ) 3 で表される基、式-CH 2 OZ A12 で表される基、または下式で表される基。
 Z A11 およびZ A12 :それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~19の1価飽和炭化水素基。
 Z A13 :水素原子または炭素数1~16の1価飽和炭化水素基。
 Q A13 :式中の炭素原子と共同して、2価の環式炭化水素基を形成する炭素数3~19の基。
 ただし、1価飽和炭化水素基であるZ A11 、Z A12 またはZ A13 、並びにQ A13 中の炭素原子-炭素原子間には、式-O-で表される基、式-C(O)-で表される基または式-C(O)O-で表される基が挿入されていてもよい。また、Z A11 、Z A12 、Z A13 またはQ A13 中の炭素原子には、フッ素原子、ヒドロキシ基またはカルボキシ基が結合していてもよい。
 前記重合体(PA)が、さらに含フッ素環構造を有する重合性化合物(f)の重合により形成された繰り返し単位(F)を有する重合体(PAF)である請求項11または12に記載のレジスト保護膜組成物。
 前記重合性化合物(f)が、下式(f1)、下式(f2)、下式(f3)、下式(f4)または下式(f5)で表される化合物である請求項13に記載のレジスト保護膜組成物。
 式中の記号は下記の意味を示す。
 R F :水素原子、フッ素原子、炭素数1~3のアルキル基または炭素数1~3のフルオロアルキル基
 また、化合物(f1)~(f5)中のフッ素原子は、炭素数1~6のペルフルオロアルキル基または炭素数1~6のペルフルオロアルコキシ基に置換されていてもよい。
 前記重合体(PAF)が繰り返し単位(F)を1~50モル%含む請求項13または14に記載のレジスト保護膜組成物。
 有機溶媒を含む請求項11~15のいずれかに記載のレジスト保護膜組成物。
 感光性レジスト材料を基板上に塗布して基板上にレジスト膜を形成する工程、請求項16に記載のレジスト保護膜組成物を該レジスト膜上に塗布してレジスト膜上にレジスト保護膜を形成する工程、イマージョンリソグラフィー工程、現像工程をこの順に行う、基板上にレジストパターンを形成するレジストパターンの形成方法。
Description:
レジスト組成物、レジスト保護 組成物およびレジストパターンの形成方法

 本発明は、レジスト組成物、レジスト保 膜組成物およびレジストパターンの形成方 に関する。

 半導体等の集積回路の製造においては、 光光源の光をマスクに照射して得られたマ クのパターン像を基板上の感光性レジスト に投影して、該パターン像を感光性レジス 層に転写するリソグラフィー法が用いられ 。通常、パターン像の投影は、スキャン方 により行われる。すなわち、パターン像の 影は、感光性レジスト層上を相対的に移動 る投影レンズを介して、パターン像を感光 レジスト層に投影して行われる。

 本出願人は、レジスト用の重合体として、 能基を有するフルオロジエンの環化重合体 提案している。例えば、本出願人は、前記 ルオロジエンとして、1,1,2-トリフルオロ-4- ルコキシカルボニル-1,6-ヘプタジエン(CF 2 =CFCH 2 CH(C(O)OC(CH 3 ) 3 )CH 2 CH=CH 2 等。)を提案している(特許文献1参照。)。

 ところで、近年、イマージョンリソグラフ ー法、すなわち、投影レンズ下部と感光性 ジスト層上部との間を高屈折率液状媒体(超 純水等の液状媒体。)(以下、イマージョン液 もいう。)で満たしつつ、マスクのパターン 像を投影レンズを介して感光性レジスト層に 投影する方法が検討されている。
 イマージョンリソグラフィー法においては 投影レンズと感光性レジスト層との間がイ ージョン液で満たされるため、感光性レジ ト層の成分(光酸発生剤等。)がイマージョ 液に溶出する、感光性レジスト層がイマー ョン液により膨潤する等の問題がある。か る問題を解決すべく、イマージョンリソグ フィー用レジスト材料が検討されている。
 イマージョンリソグラフィー用感光性レジ ト材料としては、下式で表される3種の化合 物の共重合体とフッ素系界面活性剤とを含む レジスト組成物が知られている(特許文献2参 。)。

 また、イマージョンリソグラフィー法にお て、感光性レジスト層上にレジスト保護膜 を設け、感光性レジスト層の溶出と膨潤を 制する試みもされている。
 イマージョンリソグラフィー用レジスト保 膜材料としては、下記化合物等の極性基を する重合性化合物の繰り返し単位を含むア カリ溶解性重合体とフッ素系界面活性剤と 含む組成物が知られている(特許文献3参照 )。

 また、イマージョンリソグラフィー用レジ ト保護膜重合体として、特許文献4にはCF 2 =CFCF 2 C(CF 3 )(OR g )CH 2 CH=CH 2 (R g は水素原子、または、炭素数1~15のアルキル キシ基もしくはアルキルオキシアルキル基 、示す。)の環化重合により形成された下記 り返し単位(p1)を含む重合体が記載され、特 許文献5にはCF 2 =CFCH 2 CH(C(CF 3 ) 2 OH)CH 2 CH=CH 2 の環化重合により形成された下記繰り返し単 位(p2)からなる重合体が記載されている。

特開2005-298707号公報

特開2005-234178号公報

特開2005-352384号公報

特開2005-264131号公報

特開2007-072336号公報

 官能基を有する環化重合性のフルオロジエ は、その重合体の特性を改善するために種 の構造が検討されている。しかし、実際に かる検討を実施しようとしても、原料化合 の入手が困難であり、検討の実施が難しか た。
 カルボキシ基の類縁基を有するフルオロジ ンに関しても、特許文献1に記載の1,1,2-トリ フルオロ-4-アルコキシカルボニル-1,6-ヘプタ エンが知られるに過ぎず、他の化合物は知 れていなかった。

 一方、イマージョンリソグラフィー用感光 レジスト材料は、感光性レジスト層上を移 する投影レンズにイマージョン液がよく追 するように、動的撥液性に優れていること 望ましい。例えば、イマージョン液が水で る場合、イマージョンリソグラフィー用感 性レジスト材料は、動的撥水性に優れてい ことが望ましい。しかし、かかるレジスト 料は知られていない。
 例えば、特許文献2に記載のフッ素系界面活 性剤は非重合体状含フッ素化合物と非環式フ ルオロアルキル(メタ)アクリレートの重合体 にすぎず、特許文献2のレジスト組成物の動 的撥水性は低かった。したがって、前記レジ スト組成物から調製された感光性レジスト材 料を用いたイマージョンリソグラフィー法に おいて、高速移動する投影レンズにイマージ ョン液を追従させるのは困難な場合がある。

 イマージョンリソグラフィー法において設 られるレジスト保護膜も、同様に動的撥液 に優れていることが望ましい。しかし、か るレジスト保護膜材料は知られていない。
 例えば、特許文献3に記載のフッ素系界面活 性剤は非重合体状含フッ素化合物と非環式フ ルオロアルキル(メタ)アクリレートの重合体 にすぎず、特許文献3のレジスト保護膜組成 物の動的撥水性は低かった。

 また、特許文献4または5に記載の重合体 、動的撥水性と現像液可溶性を充分に具備 ていない。したがって、これらのレジスト 護膜材料を用いたイマージョンリソグラフ ー法において、レジスト保護膜層上を高速 動する投影レンズにイマージョン液を追従 せるのは困難な場合がある。

 本発明は、感光性レジスト材料またはレ スト保護膜材料としての特性と、動的撥液 (特に動的撥水性。)とに優れたレジスト材 を提供すべくなされた発明である。

 すなわち、本発明は下記発明を提供する。
<1> 下式(a)で表される化合物の重合によ 形成された繰り返し単位(A)を有する重合体( PA)を含むレジスト組成物。
 CF 2 =CFCF 2 C(X A )(C(O)OZ A )(CH 2 ) na CR A =CHR A  (a)
 式中の記号は、下記の意味を示す。
 X A :水素原子、シアノ基または式-C(O)OZ A で表される基。
 Z A :水素原子または炭素数1~20の1価有機基。
 na:0、1または2。
 R A :水素原子または炭素数1~20の1価有機基であっ て、2個のR A は同一であってもよく異なっていてもよい。

<2> 前記式(a)で表される化合物が、下式( a1)または下式(a2)で表される化合物である<1 >に記載のレジスト組成物。
 CF 2 =CFCF 2 CH(C(O)OZ A1 )CH 2 CH=CH 2   (a1)
 CF 2 =CFCF 2 C(C(O)OZ A1 ) 2 CH 2 CH=CH 2   (a2)
 式中の記号は、下記の意味を示す。
 Z A1 :水素原子、式-C(Z A11 ) 3 で表される基、式-CH 2 OZ A12 で表される基、または下式で表される基。
 Z A11 およびZ A12 :それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~19 1価飽和炭化水素基。
 Z A13 :水素原子または炭素数1~16の1価飽和炭化水素 基。
 Q A13 :式中の炭素原子と共同して、2価の環式炭化 素基を形成する炭素数3~19の基。
 ただし、1価飽和炭化水素基であるZ A11 、Z A12 またはZ A13 、並びにQ A13 中の炭素原子-炭素原子間には、式-O-で表さ る基、式-C(O)-で表される基または式-C(O)O-で される基が挿入されていてもよい。また、Z A11 、Z A12 、Z A13 またはQ A13 中の炭素原子には、フッ素原子、ヒドロキシ 基またはカルボキシ基が結合していてもよい 。

<3> 前記繰り返し単位(A)以外の、酸の作 によりアルカリ溶解性が増大する繰り返し 位(B)を有する重合体(PB)を含む<1>または <2>に記載のレジスト組成物。
<4> 前記重合体(PB)が、下式(kb1)、下式(kb2 )、下式(kb3)または下式(kb4)で表される基を有 る重合性化合物(b)を重合して得られた重合 である<3>に記載のレジスト組成物。
 式中の記号は下記の意味を示す。
 X B1 :炭素数1~6のアルキル基。
 Q B1 :式中の炭素原子と共同して環式炭化水素基 形成する炭素数3~18の2価の基。
 X B2 :炭素数1~17の1価炭化水素基であって、3個のX B2 は同一であってもよく異なっていてもよい。
 Z B :それぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ ルキル基、アルコキシカルボニル基または ルキルカルボニル基であって炭素数1~20の基 または水素原子。
 また、X B1 、Q B1 、X B2 またはZ B 中の炭素原子-炭素原子間には式-O-で表され 基、式-C(O)O-で表される基または式-C(O)-で表 れる基が挿入されていてもよく、X B1 、Q B1 、X B2 またはZ B 中の炭素原子にはフッ素原子、ヒドロキシ基 またはカルボキシ基が結合していてもよい。

<5> 前記重合性化合物(b)が、下式(b1)、下 式(b2)または下式(b3)で表される化合物である& lt;3>または<4>に記載のレジスト組成物
 式中の記号は下記の意味を示す。
 R B :水素原子、フッ素原子、炭素数1~3のアルキ 基または炭素数1~3のフルオロアルキル基。
 X B1 :炭素数1~6のアルキル基。
 Q B1 :式中の炭素原子と共同して環系炭化水素基 形成する炭素数3~18の2価の基。
 X B2 :炭素数1~17のアルキル基であって、3個のX B2 は同一であってもよく異なっていてもよい。
 Q B3 :式-CF 2 C(CF 3 )(OZ B )(CH 2 ) nb -、または式-CH 2 CH((CH 2 ) mb C(CF 3 ) 2 (OZ B ))(CH 2 ) nb -で表される基。
 Z B :アルキル基、アルコキシアルキル基、アル キシカルボニル基またはアルキルカルボニ 基であって炭素数1~20の基、または水素原子
 mbおよびnb:それぞれ独立に、0、1、または2
 ただし、X B1 、Q B1 、X B2 またはZ B の炭素原子-炭素原子間には-O-、-C(O)O-または- C(O)-が挿入されていてもよく、また、X B1 、Q B1 、X B2 またはZ B の炭素原子にはフッ素原子、ヒドロキシ基ま たはカルボキシ基が結合していてもよい。
<6> 重合体(PB)の100質量部に対して重合体 (PA)を0.1~30質量部含む<3>~<5>のいずれ に記載のレジスト組成物。

<7> 前記重合体(PA)が、さらに含フッ素環 構造を有する重合性化合物(f)の重合により形 成された繰り返し単位(F)を有する重合体(PAF) ある<1>~<6>のいずれかに記載のレジ スト組成物。
<8> 重合性化合物(f)が、下式(f1)、下式(f2 )、下式(f3)、下式(f4)または下式(f5)で表され 化合物である<7>に記載のレジスト組成 。
 式中の記号は下記の意味を示す。
 R F :水素原子、フッ素原子、炭素数1~3のアルキ 基または炭素数1~3のフルオロアルキル基。
 また、化合物(f1)~(f5)中のフッ素原子は、炭 数1~6のペルフルオロアルキル基または炭素 1~6のペルフルオロアルコキシ基に置換され いてもよい。

<9> 光酸発生剤および有機溶媒を含む< 1>~<8>のいずれかに記載のレジスト組成 物。
<10> イマージョンリソグラフィー法によ るレジストパターンの形成方法であって、< ;9>に記載のレジスト組成物を基板上に塗布 して基板上にレジスト膜を形成する工程、イ マージョンリソグラフィー工程、および現像 工程をこの順に行う、基板上にレジストパタ ーンを形成するレジストパターンの形成方法 。

<11> 下式(a)で表される化合物の重合によ り形成された繰り返し単位(A)を有する重合体 (PA)を含む、レジスト保護膜組成物。
 CF 2 =CFCF 2 C(X A )(C(O)OZ A )(CH 2 ) na CR A =CHR A  (a)
 式中の記号は、下記の意味を示す。
 X A :水素原子、シアノ基または式-C(O)OZ A で表される基。
 Z A :水素原子または炭素数1~20の1価有機基。
 na:0、1または2。
 R A :水素原子または炭素数1~20の1価有機基であっ て、2個のR A は同一であってもよく異なっていてもよい。

<12> 前記式(a)で表される化合物が、下式 (a1)または下式(a2)で表される化合物である< 11>に記載のレジスト保護膜組成物。
 CF 2 =CFCF 2 CH(C(O)OZ A1 )CH 2 CH=CH 2   (a1)
 CF 2 =CFCF 2 C(C(O)OZ A1 ) 2 CH 2 CH=CH 2   (a2)
 式中の記号は、下記の意味を示す。
 Z A1 :水素原子、式-C(Z A11 ) 3 で表される基、式-CH 2 OZ A12 で表される基、または下式で表される基。
 Z A11 およびZ A12 :それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~19 1価飽和炭化水素基。
 Z A13 :水素原子または炭素数1~16の1価飽和炭化水素 基。
 Q A13 :式中の炭素原子と共同して、2価の環式炭化 素基を形成する炭素数3~19の基。
 ただし、1価飽和炭化水素基であるZ A11 、Z A12 またはZ A13 、並びにQ A13 中の炭素原子-炭素原子間には、式-O-で表さ る基、式-C(O)-で表される基または式-C(O)O-で される基が挿入されていてもよい。また、Z A11 、Z A12 、Z A13 またはQ A13 中の炭素原子には、フッ素原子、ヒドロキシ 基またはカルボキシ基が結合していてもよい 。

<13> 前記重合体(PA)が、さらに含フッ素 構造を有する重合性化合物(f)の重合により 成された繰り返し単位(F)を有する重合体(PAF) である<11>または<12>に記載のレジス 保護膜組成物。
<14> 前記重合性化合物(f)が、下式(f1)、 式(f2)、下式(f3)、下式(f4)または下式(f5)で表 れる化合物である<13>に記載のレジスト 保護膜組成物。
 式中の記号は下記の意味を示す。
 R F :水素原子、フッ素原子、炭素数1~3のアルキ 基または炭素数1~3のフルオロアルキル基
 また、化合物(f1)~(f5)中のフッ素原子は、炭 数1~6のペルフルオロアルキル基または炭素 1~6のペルフルオロアルコキシ基に置換され いてもよい。
<15> 重合体(PAF)が繰り返し単位(F)を1~50モ ル%含む<13>または<14>に記載のレジス ト保護膜組成物。
<16> 有機溶媒を含む<11>~<15>のい ずれかに記載のレジスト保護膜組成物。

<17> 感光性レジスト材料を基板上に塗 布して基板上にレジスト膜を形成する工程、 <16>に記載のレジスト保護膜組成物を該 ジスト膜上に塗布してレジスト膜上にレジ ト保護膜を形成する工程、イマージョンリ グラフィー工程、現像工程をこの順に行う 基板上にレジストパターンを形成するレジ トパターンの形成方法。

 本発明によれば、レジスト特性(短波長光 に対する透明性、エッチング耐性等。)また レジスト保護膜特性(感光性レジストの膨潤 溶出の抑制等。)と、動的撥液性(特に動的 水性。)とに優れたレジスト組成物が提供さ る。本発明のレジスト組成物を用いること より、マスクのパターン像を高解像度に転 可能なイマージョンリソグラフィー法の安 した高速実施が可能となる。

現像処理後の樹脂薄膜の膜厚(単位:nm) 露光量別に示したグラフ。 レジスト組成物(3)のかわりにレジスト 成物(6)~(9)を用いたレジスト組成物の感光感 度評価結果を示したグラフ。縦軸はそれぞれ のレジスト組成物から形成される樹脂薄膜の 膜厚を示し、横軸は露光量を示す。

 本明細書において、式(a)で表される化合物 化合物(a)とも、式-C(O)OZ A で表される基を-C(O)OZ A とも、記す。他の化合物と他の基も同様に記 す。
 また、基中の記号は特に記載しない限り前 と同義である。

 本発明は、下記化合物(a)の重合により形成 れた繰り返し単位(A)を有する重合体(PA)を含 むレジスト組成物を提供する。
 CF 2 =CFCF 2 C(X A )(C(O)OZ A )(CH 2 ) na CR A =CHR A  (a)

 X A は、水素原子、シアノ基または-C(O)OZ A である。このうち水素原子または-C(O)OZ A が好ましい。
 naは、0、1または2であるが、1が好ましい。
 R A は、水素原子または炭素数1~20の1価有機基で って、2個のR A は同一であってもよく異なっていてもよい。 このうち2個のR A の双方が水素原子が好ましい。

 Z A は、水素原子、式-C(Z A11 ) 3 で表される基(以下、基(G1)ともいう。)、式-CH 2 OZ A12 で表される基(以下、基(G2)ともいう。)、また は下式で表される基(以下、基(G3)ともいう。) が好ましい。

 Z A11 およびZ A12 はそれぞれ独立に、水素原子または炭素数1~1 9の1価飽和炭化水素基である。またZ A13 は水素原子または炭素数1~16の1価飽和炭化水 基である。Q A13 は式中の炭素原子と共同して、2価の環式炭 水素基を形成する炭素数3~19の基である。
 ただし、1価飽和炭化水素基であるZ A11 、Z A12 またはZ A13 、並びにQ A13 中の炭素原子-炭素原子間には、式-O-で表さ る基、式-C(O)-で表される基または式-C(O)O-で される基が挿入されていてもよい。また、Z A11 、Z A12 、Z A13 またはQ A13 中の炭素原子には、フッ素原子、ヒドロキシ 基またはカルボキシ基が結合していてもよい 。
 基(G1)におけるZ A11 が炭素数1~19の1価飽和炭化水素基である場合 Z A11 は、非環式の基であってもよく、環式の基を 含む基であってもよい。非環式の基は、直鎖 状の基であってもよく分岐状の基であっても よい。環式の基を含む基は、多環式の基を含 む基であってもよく単環式の基を含む基であ ってもよい。多環式の基を含む基は、橋かけ 環式の基を含む基であってもよく縮合環式の 基を含む基であってもよい。

 環式の基を含む基の具体例としては、下 で表されるいずれかの基を含む基、該中の 素原子がフッ素原子に置換された基を含む が挙げられる。

 環式の基を含む基中の水素原子がフッ素 子に置換された基の具体例としては、下記 が挙げられる。

 基(G1)における3個のZ A11 は、同一であってもよく、異なっていてもよ い。
 基(G1)における3個のZ A11 は、2個が炭素数1~6の1価飽和炭化水素基であ 1個が炭素数1~12の1価環式飽和炭化水素基で る組み合わせか、2個が水素原子であり1個 炭素数1~12のポリフルオロアルキル基である み合わせか、3個が炭素数1~6の1価飽和炭化 素基である組み合わせが好ましい。2個が炭 数1~6のアルキル基(メチル基が好ましい。) あり1個が1-アダマンチル基である組み合わ か、2個が炭素数1~6のアルキル基(メチル基が 好ましい。)であり1個が式-CH 2 R FZ で表されるポリフルオロアルキル基(ただし R FZ は炭素数1~10のペルフルオロアルキル基を示 。)である組み合わせか、3個が炭素数1~6のア ルキル基(メチル基が好ましい。)である組み わせが特に好ましい。

 基(G1)の具体例としては、下式で表される 基が挙げられる。

 基(G2)におけるZ A12 は、炭素数1~12の飽和炭化水素基、炭素数1~12 -O-を含む飽和炭化水素基、炭素数1~12の含フ ッ素飽和炭化水素基、または炭素数1~12の-O- 含む含フッ素飽和炭化水素基が好ましい。

 基(G2)の具体例としては、下式で表される いずれかの基が挙げられる。

 Z A13 は、炭素数1~6の飽和炭化水素基または炭素数 1~6の-O-を含む飽和炭化水素基が好ましい。
 Q A13 は、炭素数4~12の飽和炭化水素基、炭素原子- 素原子間に-O-、-C(O)-または-C(O)O-が挿入され ている炭素数4~12の飽和炭化水素基、炭素数4~ 12の含フッ素飽和炭化水素基、または炭素原 -炭素原子間に-O-、-C(O)-または-C(O)O-が挿入 れている炭素数4~12の含フッ素飽和炭化水素 が好ましい。

 基(G3)の具体例としては、下式で表される いずれかの基が挙げられる。

 化合物(a)としては、下記化合物(a1)または(a2 )が好ましい。
 CF 2 =CFCF 2 -CH(C(O)OZ A1 )CH 2 CH=CH 2   (a1)
 CF 2 =CFCF 2 -C(C(O)OZ A1 ) 2 CH 2 CH=CH 2   (a2)
 Z A1 :水素原子、式-C(Z A11 ) 3 で表される基、式-CH 2 OZ A12 で表される基、または下式で表される基。
 Z A11 およびZ A12 :それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~19 1価飽和炭化水素基。
 Z A13 :水素原子または炭素数1~16の1価飽和炭化水素 基。
 Q A13 :式中の炭素原子と共同して、2価の環式炭化 素基を形成する炭素数3~19の基。
 ただし、1価飽和炭化水素基であるZ A11 、Z A12 またはZ A13 、並びにQ A13 中の炭素原子-炭素原子間には、式-O-で表さ る基、式-C(O)-で表される基または式-C(O)O-で される基が挿入されていてもよい。また、Z A11 、Z A12 、Z A13 またはQ A13 中の炭素原子には、フッ素原子、ヒドロキシ 基またはカルボキシ基が結合していてもよい 。

 化合物(a)の具体例としては、下記化合物 挙げられる。

 化合物(a)は、CH 2 =C(C(O)OZ P ) 2 とCH 2 =CH(CH 2 ) na Brを塩基性化合物の存在下に反応させてCH(C(O) OZ P ) 2 ((CH 2 ) na CH=CH 2 )を得る。次にCH(C(O)OZ P ) 2 ((CH 2 ) na CH=CH 2 )とCF 2 =CFCF 2 OSO 2 Fを塩基性化合物の存在下に反応させて得ら たCF 2 =CFCF 2 C(C(O)OZ P ) 2 (CH 2 ) na CH=CH 2 (以下、化合物(p1)ともいう。)を用いて製造す ることが好ましい(ただし、Z P は炭素数1~20の1価有機基を示す。Z P は、Z A と同一であることが好ましい。)。
 例えば、CF 2 =CFCF 2 C(C(O)OH) 2 (CH 2 ) na CH=CH 2 は、化合物(p1)を加水分解して製造すること 好ましい。
 CF 2 =CFCF 2 CH(C(O)OH)(CH 2 ) na CH=CH 2 は、化合物(p1)を脱炭酸して製造することが ましい。

 本発明に係る重合体(PA)の重量平均分子量 は、1,000~100,000が好ましく、1,000~50,000が特に ましい。

 本発明に係る重合体(PA)は、動的撥液性、 特に動的撥水性に優れている。その理由は必 ずしも明確ではないが、化合物(a)は環化重合 性の化合物であり、化合物(a)の環化重合によ り形成される下記のいずれかの繰り返し単位 (A)を含む重合体を通常は形成する。

 該重合体は、主鎖にかさ高い含フッ素環構 を有する繰り返し単位を含む重合体である 従来公知の化合物(1,1,2-トリフルオロ-4-アル コキシカルボニル-1,6-ヘプタジエン。)の環化 重合により形成される繰り返し単位を含む重 合体と比較して、フッ素含量が高いため、動 的撥液性、特に動的撥水性に優れていると考 えられる。
 したがって、本発明のレジスト組成物は、 合体(PA)を含むことにより、イマージョン液 の浸入が抑制される。またイマージョン液が レジスト層の表面をよく滑り、イマージョン 液滴のレジスト表面への残留することに伴う 欠点の発生が抑制される。

 本発明のレジスト組成物は、重合体(PA)を含 む。重合体(PA)は、酸の作用によりカルボン エステル部分(-C(O)OZ A )がカルボン酸となる。このためアルカリ溶 性が増大する。本発明のレジスト組成物は 動的撥水性に優れ、イマージョンリソグラ ィー用のレジスト組成物として好適である

 本発明のレジスト組成物を用いたイマージ ンリソグラフィー法においては、レジスト 上を高速移動する投影レンズにイマージョ 液がよく追従する。
 また、本発明のレジスト組成物は重合体(PA) を含み、酸の作用によりアルカリ溶解性が増 大する。本発明のレジスト組成物から得られ たレジスト層の露光部分はアルカリ溶液によ り容易に除去できる。したがって、本発明の レジスト組成物により、マスクのパターン像 を高解像度に転写可能なイマージョンリソグ ラフィー法を高速実施できる。

 本発明に係る重合体(PA)において、繰り返 し単位(A)は、1種のみからなっていてもよく 2種以上からなっていてもよい。

 本発明のレジスト組成物は、繰り返し単 (A)以外の、酸の作用によりアルカリ溶解性 増大する繰り返し単位(B)を有する重合体(PB) を含むことが好ましい。本発明のレジスト組 成物においては、重合体(PA)が繰り返し単位(A )と繰り返し単位(B)の両方を有していてもよ 。この場合は重合体(PAB)である。本発明のレ ジスト組成物においては、繰り返し単位(A)を 有し、かつ、繰り返し単位(B)を有していない 重合体(PA*)と、繰り返し単位(B)を有し、かつ 繰り返し単位(A)を有していない重合体(PB*) を混合してレジスト組成物としてもよい。 下の説明において重合体(PAB)は原則として重 合体(PA)である。また重合体(PB)とは原則とし 重合体(PB*)である。

 重合体(PB)は、下式(kb1)、下式(kb2)、下式(k b3)または下式(kb4)で表される基を有する重合 化合物(b)を重合して得られた重合体である とが好ましい。この重合性化合物(b)として 、下記化合物(b1)、(b2)または(b3)が特に好ま い。

 X B1 は、炭素数1~6のアルキル基である。Q B1 は、式中の炭素原子と共同して環式炭化水素 基を形成する炭素数3~18の2価の基である。X B2 は炭素数1~17の1価炭化水素基であって、3個の X B2 は同一であってもよく異なっていてもよい。 Z B はそれぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ アルキル基、アルコキシカルボニル基または アルキルカルボニル基であって炭素数1~20の 、または水素原子である。ただし、X B1 、Q B1 、X B2 またはZ B 中の炭素原子-炭素原子間には式-O-で表され 基、式-C(O)O-で表される基または式-C(O)-で表 れる基が挿入されていてもよく、X B1 、Q B1 、X B2 またはZ B 中の炭素原子にはフッ素原子、ヒドロキシ基 またはカルボキシ基が結合していてもよい。
 X B1 は、炭素数1~6のアルキル基またはエーテル性 酸素原子を含む炭素数1~6のアルキル基が好ま しく、メチル基またはエチル基が特に好まし い。

 Q B1 と式中の炭素原子により形成される2価の基 、脂肪族の基が好ましく、飽和脂肪族の基 特に好ましい。前記2価の基は、単環式炭化 素基であってもよく多環式炭化水素基であ てもよい。前記2価の基は、多環式炭化水素 基が好ましく、橋かけ環式炭化水素基が特に 好ましい。
 Q B1 中の炭素原子-炭素原子間に-O-、-C(O)O-または- C(O)-が挿入されている場合は、-C(O)O-が挿入さ れていることが好ましい。Q R1 中の炭素原子にフッ素原子、ヒドロキシ基ま たはカルボキシ基が結合している場合は、ヒ ドロキシ基またはカルボキシ基が結合してい ることが好ましい。

 X B2 は、3個とも炭素数1~3のアルキル基である組 合わせか、2個が炭素数1~3のアルキル基であ 1個が炭素数4~17の1価の環式炭化水素基(1-ア マンチル基等。)である組み合わせが好まし い。

 Z B は、-C(Z B11 ) 3 (ただし、Z B11 は炭素数1~12の1価の飽和炭化水素基を示す。 下同様。)または-CH 2 OZ B11 が好ましく、-C(CH 3 ) 3 、-CH 2 OCH 3 、-CH 2 OCH 2 CH 3 、-CH 2 OC(CH 3 ) 3 または下記のいずれかの基が特に好ましい。

 R B は、水素原子、フッ素原子、炭素数1~3のアル キル基または炭素数1~3のフルオロアルキル基 である。Q B3 は、式-CF 2 C(CF 3 )(OZ B )(CH 2 ) nb -、または式-CH 2 CH((CH 2 ) mb C(CF 3 ) 2 (OZ B ))(CH 2 ) nb -で表される基である。Z B は、アルキル基、アルコキシアルキル基、ア ルコキシカルボニル基またはアルキルカルボ ニル基であって炭素数1~20の基、または水素 子である。mbおよびnbは、それぞれ独立に、0 、1、または2である。
 R B は、水素原子、フッ素原子、メチル基または トリフルオロメチル基が好ましく、水素原子 またはメチル基が特に好ましい。

 Q B3 中のnbは、1が好ましい。Q B3 中のmbは、0が好ましい。
 Q B3 は、-CF 2 C(CF 3 )(OC(Z B11 ) 3 )CH 2 -、-CF 2 C(CF 3 )(OCH 2 OZ B11 )CH 2 -、-CH 2 CH(C(CF 3 ) 2 (OCH 2 OZ B11 ))CH 2 -または-CH 2 CH(C(CF 3 ) 2 (OC(Z B11 ) 3 ))CH 2 -が好ましい。

 基(kb1)の具体例としては、下式で表され いずれかの基が挙げられる。

 基(kb2)の具体例としては、下式で表され いずれかの基が挙げられる。

 化合物(b1)は、下記化合物(b11)、(b12)、(b13) 、(b14)または(b15)が好ましく、化合物(b11)が特 に好ましい。

 化合物(b2)は、下記化合物(b21)または(b22) 好ましい。

 化合物(b3)は、CF 2 =CFCF 2 C(CF 3 )(OC(Z B11 ) 3 )CH 2 CH=CH 2 、CF 2 =CFCF 2 C(CF 3 )(OCH 2 OZ B11 )CH 2 CH=CH 2 、CF 2 =CFCH 2 CH(C(CF 3 ) 2 (OCH 2 OZ B11 ))CH 2 CH=CH 2 、またはCF 2 =CFCH 2 CH(C(CF 3 ) 2 (OC(Z B11 ) 3 ))CH 2 CH=CH 2 が好ましい。

 化合物(b1)の具体例としては、下記化合物 が挙げられる。

 化合物(b2)の具体例としては、下記化合物 が挙げられる。

 化合物(b3)の具体例としては、下記化合物 が挙げられる。

 本発明のレジスト組成物の動的撥液性をさ に向上させるために、前記重合体(PA)は、さ らに含フッ素環構造を有する重合性化合物(f) の重合により形成された繰り返し単位(F)を含 んでいることが好ましい。この場合は重合体 (PAF)である。
 重合性化合物(f)としては、1価重合性基と1 含フッ素環式炭化水素基とを有する化合物 好ましい。
 1価重合性基は、ビニル基、(メタ)アクリロ ルオキシ基、2-フルオロ-アクリロイルオキ 基、または2-フルオロアルキル-アクリロイ オキシ基が好ましく、(メタ)アクリロイル キシ基が特に好ましい。ただし、(メタ)アク リロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ 基またはメタクリロイルオキシ基を意味する (以下同様。)。

 1価含フッ素環式炭化水素基は、1価含フッ 単環式炭化水素基または1価含フッ素多環式 化水素基が好ましい。1価含フッ素多環式炭 化水素基は、1価含フッ素縮環式炭化水素基 あってもよく、1価含フッ素橋かけ環式炭化 素基であってもよい。
 1価含フッ素環式炭化水素基は、環式飽和炭 化水素化合物の水素原子を1個除いた1価の基 あって、残余の水素原子の50%以上がフッ素 子に置換された基であることが好ましい。 残余の水素原子は、80%以上がフッ素原子に 換されていることがより好ましく、すべて フッ素原子に置換されていることが特に好 しい。
 環式飽和炭化水素化合物は、下式で表され いずれかの化合物が好ましい。

 重合性化合物(f)は、下記化合物(f1)、(f2) (f3)、(f4)または(f5)が、特に好ましい。

 R F は、水素原子、フッ素原子、炭素数1~3のアル キル基または炭素数1~3のフルオロアルキル基 である。また、化合物(f1)~(f5)中のフッ素原子 は、炭素数1~6のペルフルオロアルキル基また は炭素数1~6のペルフルオロアルコキシ基に置 換されていてもよい。
 なお、化合物(f3)または(f4)において、不斉 心の立体配置は、endoであってもよくexoであ てもよい。

 R F は、水素原子またはメチル基が好ましい。

 化合物(f2)、化合物(f3)および化合物(f4)は、 規な化合物である。
 化合物(f2)は、下記化合物(pf2)とH-CHOを塩基 化合物の存在下に反応させて下記化合物(qf2) を得て、次に化合物(qf2)とCH 2 =CR F C(O)Clを反応させることにより製造することが 好ましい。

 化合物(f3)は、下記の一連の反応により製造 することが好ましい。まず、下記化合物(mf3) Rf-COF(ただし、Rfは炭素数1~20のエーテル性酸 素原子を含んでいてもよいペルフルオロアル キル基を示す。)を反応させて下記化合物(nf3) を得る。次に化合物(nf3)を液相フッ素化法に ってフッ素化して下記化合物(of3)を得る。 に化合物(of3)をKF存在下に分解反応して下記 合物(pf3)を得る。次に下記化合物(pf3)を還元 反応して下記化合物(qf3)を得る。次に化合物( qf3)とCH 2 =CR F C(O)Clを反応させる。

 化合物(f4)は、化合物(mf3)のかわりに下記 合物(mf4)を用いる以外は同様にして製造す ことが好ましい。

 重合体(PA)においては、全繰り返し単位に 対して、繰り返し単位(A)を1~100モル%含むこと が好ましい。繰り返し単位(A)の含有量は、10~ 100モル%がより好ましく、100モル%が特に好ま い。すなわち重合体(PA)は、繰り返し単位(A) のみからなることが特に好ましい。また、繰 り返し単位(A)は、1種のみからなってもよく 2種以上からなっていてもよい。

 また重合体(PA)が重合体(PAB)である場合、全 り返し単位に対して、繰り返し単位(B)を10~6 0モル%含むことが好ましい。
 また重合体(PA)が重合体(PAF)である場合、全 り返し単位に対して、繰り返し単位(F)を1~45 モル%含むことが好ましい。重合体(PAF)におい て、全繰り返し単位に対して、繰り返し単位 (A)を80~99モル%含み、繰り返し単位(F)を1~20モ %含むことが好ましい。またこの場合の重合 (PAF)の重量平均分子量は、1,000~30,000が好ま い。

 重合体(PA)は、さらに他の単位を含んでいて もよい。
 他の単位としては、下記基(kc1)または(kc2)を 有する重合性化合物(c)の重合により形成され た繰り返し単位(C)が好ましい。重合性化合物 (c)としては、下記化合物(c1)または(c2)が特に ましい。

 式中の記号は下記の意味を示す(以下同様。 )。
 Q C1 は、式中の炭素原子と共同して環式炭化水素 基を形成する炭素数4~20の2価の基。
 Q C2 は、式中の炭素原子と共同して橋かけ環式炭 化水素基を形成する炭素数4~20の3価の基。
 ただし、Q C1 またはQ C2 中の炭素原子-炭素原子間には-O-、-C(O)O-また -C(O)-が挿入されていてもよく、また、Q C1 またはQ C2 中の炭素原子にはヒドロキシ基またはカルボ キシ基を含む基が結合していてもよい。
 R C は、水素原子、フッ素原子、炭素数1~3のアル キル基または炭素数1~3のフルオロアルキル基 (R C は、水素原子またはメチル基が好ましい。)

 基(kc1)は、下式で表されるいずれかの基 好ましい。

 基(kc2)は、下式で表されるいずれかの基 好ましい。

 化合物(c2)は、下記化合物のいずれかの化 合物が好ましい。

 化合物(c1)は、下記化合物のいずれかの化 合物が好ましい。

 重合体(PA)の重量平均分子量は、1,000~100,00 0が好ましく、1,000~50,000が特に好ましい。

 本発明のレジスト組成物は、イマージョ リソグラフィー法への適用において、通常 化学増幅型の感光性レジストとして調製さ る。本発明のレジスト組成物には光酸発生 が配合されることが好ましい。また、レジ ト組成物は、イマージョンリソグラフィー への適用において、通常は基板上に塗布さ て用いられる。このためレジスト組成物は 有機溶剤を含む液状組成物として調製され ことが好ましい。

 光酸発生剤は、活性光線の照射により酸 発生する基を有する化合物であれば特に限 されない(活性光線とは放射線を包含する広 い概念を意味する。)。前記化合物は、非重 体状化合物であっても、重合体状化合物で ってもよい。また、光酸発生剤は、1種のみ 用いてもよく2種以上を併用してもよい。

 光酸発生剤は、オニウム塩類、ハロゲン 有化合物類、ジアゾケトン類、スルホン化 物類、スルホン酸化合物類、ジアゾジスル ン類、ジアゾケトスルホン類、イミノスル ネート類およびジスルホン類からなる群か 選ばれる光酸発生剤が好ましい。

 光酸発生剤の具体例としては、ジフェニ ヨードニウムトリフレート、ジフェニルヨ ドニウムピレンスルホネート、ジフェニル ードニウムヘキサフルオロアンチモネート ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼン ルホネート、ビス(4-tert-ブチルフェニル)ヨ ドニウムトリフレート、ビス(4-tert-ブチル ェニル)ヨードニウムドデシルベンゼンスル ネート、トリフェニルスルホニウムトリフ ート、トリフェニルスルホニウムノナネー 、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ クタンスルホネート、トリフェニルスルホ ウムヘキサフルオロアンチモネート、トリ ェニルスルホニウムナフタレンスルホネー 、トリフェニルスルホニウムトリフルオロ タンスルホナート、トリフェニルスルホニ ムカンファースルホニウム、1-(ナフチルア トメチル)チオラニウムトリフレート、シク ロヘキシルメチル(2-オキソシクロヘキシル) ルホニウムトリフレート、ジシクロヘキシ (2-オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリ レート、ジメチル(4-ヒドロキシナフチル)ス ルホニウムトシレート、ジメチル(4-ヒドロキ シナフチル)スルホニウムドデシルベンゼン ルホネート、ジメチル(4-ヒドロキシナフチ )スルホニウムナフタレンスルホネート、ト フェニルスルホニウムカンファースルホネ ト、(4-ヒドロキシフェニル)ベンジルメチル スルホニウムトルエンスルホネート、(4-メト キシフェニル)フェニルヨードニウムトリフ オロメタンスルホネート、ビス(tert-ブチル ェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンス ホネート、フェニル-ビス(トリクロロメチ )-s-トリアジン、メトキシフェニル-ビス(ト クロロメチル)-s-トリアジン、ナフチル-ビス (トリクロロメチル)-s-トリアジン、1,1-ビス(4- クロロフェニル)-2,2,2-トリクロロエタン、4- リスフェナシルスルホン、メシチルフェナ ルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタ ン、ベンゾイントシレート、1,8-ナフタレン カルボン酸イミドトリフレートが挙げられ 。

 有機溶媒は、重合体(PA)に対する相溶性の 高い溶媒であれば、特に限定されない。有機 溶媒は、フッ素系有機溶媒であってもよく非 フッ素系有機溶媒であってもよい。

 フッ素系有機溶媒の具体例としては、CCl 2 FCH 3 、CF 3 CF 2 CHCl 2 、CClF 2 CF 2 CHClF等のハイドロクロロフルオロカーボン類; CF 3 CHFCHFCF 2 CF 3 、CF 3 (CF 2 ) 5 H、CF 3 (CF 2 ) 3 C 2 H 5 、CF 3 (CF 2 ) 5 C 2 H 5 、CF 3 (CF 2 ) 7 C 2 H 5 等のハイドロフルオロカーボン類;1,3-ビス(ト リフルオロメチル)ベンゼン、メタキシレン キサフルオライド等のハイドロフルオロベ ゼン類;ハイドロフルオロケトン類;ハイドロ フルオロアルキルベンゼン類;CF 3 CF 2 CF 2 CF 2 OCH 3 、(CF 3 ) 2 CFCF(CF 3 )CF 2 OCH 3 、CF 3 CH 2 OCF 2 CHF 2 等のハイドロフルオロエーテル類;CHF 2 CF 2 CH 2 OH等のハイドロフルオロアルコール類が挙げ れる。

 非フッ素系有機溶媒の具体例としては、 チルアルコール、エチルアルコール、ジア トンアルコール、2-プロパノール、1-ブタノ ール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノー 、2-エチルブタノール、ペンタノール、ヘキ サノール、ヘプタノール等のアルコール類; セトン、メチルイソブチルケトン、シクロ キサノン、シクロペンタノン、2-ヘプタノン 、N-メチルピロリドン、γ-ブチロラクトン等 ケトン類;プロピレングリコールモノメチル エーテルアセテート、プロピレングリコール モノメチルエーテルプロピオネート、プロピ レングリコールモノエチルエーテルアセテー ト、カルビトールアセテート、3-メトキシプ ピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸 チル、β-メトキシイソ酪酸メチル、酪酸エ ル、酪酸プロピル、メチルイソブチルケト 、酢酸エチル、酢酸2-エトキシエチル、酢酸 イソアミル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエ ステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭 水素;プロピレングリコールモノメチルエー ル、プロピレングリコールメチルエーテル セテート、プロピレングリコールモノエチ エーテル、エチレングリコールモノイソプ ピルエーテル、ジエチレングリコールモノ チルエーテル、ジエチレングリコールジメ ルエーテル、プロピレングリコールモノメ ルエーテル等のグリコールモノまたはジア キルエーテル類;N,N-ジメチルホルムアミド N,N-ジメチルアセトアミドなどが挙げられる

 本発明のレジスト組成物は、イマージョ リソグラフィー法に用いられる。イマージ ンリソグラフィー法としては、レジスト組 物を基板(シリコンウェハ等。)上に塗布し 基板上にレジスト膜を形成する工程、イマ ジョンリソグラフィー工程、現像工程、エ チング工程およびレジスト膜剥離工程をこ 順に行うイマージョンリソグラフィー法が げられる。

 イマージョンリソグラフィー工程として 、露光光源の光をマスクに照射して得られ マスクのパターン像を、投影レンズとレジ ト膜の間をイマージョン液で満たしつつ、 ジスト膜上を相対的に移動する投影レンズ 介してレジスト膜の所望の位置に投影する 程が挙げられる。

 露光光源は、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)、 KrFエキシマレーザー光(波長248nm)、ArFエキシ レーザー光(波長193nm)またはF 2 エキシマレーザー光(波長157nm)が好ましく、Ar Fエキシマレーザー光またはF 2 エキシマレーザー光がより好ましく、ArFエキ シマレーザー光が特に好ましい。
 イマージョン液は、油性液状媒体(デカリン 等。)であってもよく、水性液状媒体(超純水 。)であってもよく、水を主成分とする液状 媒体が好ましく、超純水が特に好ましい。

 現像工程としては、レジスト膜の露光部 をアルカリ溶液により除去する工程が挙げ れる。アルカリ溶液としては、特に限定さ ず、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、 酸化アンモニウム、テトラメチルアンモニ ムハイドロオキサイドおよびトリエチルア ンからなる群から選ばれるアルカリ化合物 含むアルカリ水溶液が挙げられる。

 本発明のレジスト組成物は、重合体(PA)と 、重合体(PB)とを含むことが好ましい。また 合体(PA)、重合体(PB)以外の他の重合体を含ん でいてもよい。

 本発明のレジスト組成物は、重合体(PA)を含 むため動的撥水性に特に優れている。本発明 のレジスト組成物を用いて得られたレジスト 層を採用したイマージョンリソグラフィー法 においては、レジスト層上を高速移動する投 影レンズにイマージョン液がよく追従する。
 また、本発明のレジスト組成物は重合体(PB) を含み、レジスト層の露光部分はアルカリ溶 液により容易に除去できる。したがって、本 発明のレジスト組成物を採用することにより 、マスクのパターン像を高解像度に転写可能 なイマージョンリソグラフィー法を高速実施 できる。

 重合体(PB)においては、全繰り返し単位に対 して、繰り返し単位(B)を25モル%以上含むこと が特に好ましい。
 重合体(PB)の重量平均分子量は、1,000~100,000 好ましく、1,000~50,000が特に好ましい。

 本発明のレジスト組成物は、重合体(PB)の 100質量部に対して重合体(PA)を0.1~30質量部含 ことが好ましく、0.1~10質量部含むことが特 好ましい。また本発明のレジスト組成物に いて、重合体(PA)、重合体(PB)およびその他重 合体を合わせた全ての重合体の合計の100質量 部に対して、光酸発生剤を1~10質量部含むこ が好ましい。また本発明のレジスト組成物 おいては、全ての重合体の合計の100質量部 対して、有機溶媒を100~10,000質量部含むこと 好ましい。本発明のレジスト組成物におい 、全ての重合体の合計は、レジスト組成物 体(100質量%)のうちの、1~50質量%であること 好ましい。

 本発明は、化合物(a)の重合により形成さ た繰り返し単位(A)を有する重合体(PA)を含む レジスト保護膜組成物(以下、保護膜組成物 もいう。)を提供する。本発明の保護膜組成 は、重合体(PA)を含むため、アルカリ溶解性 を示す。このためアルカリ溶液により容易に 除去できる。また撥水性に優れるためイマー ジョンリソグラフィー用に好適である。すな わち本発明の保護膜組成物により、マスクの パターン像を高解像度に転写可能なイマージ ョンリソグラフィー法の高速実施が可能とな る。

 本発明の保護膜組成物は、アルカリ溶解性 優れた繰り返し単位を含むことが好ましい この繰り返し単位としては、繰り返し単位( A)に由来する繰り返し単位、または繰り返し 位(A)以外のアルカリ溶解性の他の繰り返し 位が好ましい。繰り返し単位(A)に由来する り返し単位としては、Z A が水素原子である化合物(a)の重合により形成 された繰り返し単位が好ましい。他の繰り返 し単位としては、ヒドロキシ基、カルボキシ 基、スルホン酸基、スルホニルアミド基、ア ミノ基またはリン酸基を有する、化合物(a)以 外の重合性化合物の重合により形成された繰 り返し単位が挙げられる。

 化合物(a)以外の重合性化合物は、下記化 物(oa1)、(oa2)、(oa3)または(oa4)が好ましい。

 式中の記号は下記の意味を示す。
 Q OA1 は、-CF 2 C(CF 3 )(OH)(CH 2 )-または-CH 2 CH(C(CF 3 ) 2 (OH))CH 2 -。
 R OA2 は、水素原子、フッ素原子、炭素数1~3のアル キル基または炭素数1~3のフルオロアルキル基 。
 Q OA2 およびQ OA3 は、それぞれ独立に、炭素数1~20の(ab+1)価炭 水素基。
 abは、1または2。
 Q OA4 は、単結合または炭素数1~10の2価炭化水素基
 また、Q OA2 、Q OA3 またはQ OA4 中の炭素原子には、フッ素原子が結合してい てもよい。

 化合物(a)以外の重合性化合物の具体例と ては、下記化合物が挙げられる。

 保護膜組成物に用いる重合体(PA)における化 合物(a)としては、前記化合物(a1)または(a2)が ましい。保護膜組成物に用いる重合体(PA)に おける繰り返し単位(A)は、1種のみからなっ もよく、2種以上からなっていてもよい。
 本発明の保護膜組成物に用いる重合体(PA)に おいては、全繰り返し単位に対して、繰り返 し単位(A)を、50~100モル%含むことが好ましく 50~99モル%含むことがより好ましい。重合体(P A)の好ましい態様としては、繰り返し単位(A) みからなる重量平均分子量1,000~30,000の重合 が挙げられる。

 本発明の保護膜組成物に用いる重合体(PA)は 、動的撥液性をさらに向上させるために、含 フッ素環構造を有する重合性化合物(f)の重合 により形成された繰り返し単位(F)を有するこ とが好ましい。この場合、重合体は重合体(PA F)である。保護膜組成物に重合体(PAF)を用い と、レジスト保護膜上を高速移動する投影 ンズにイマージョン液がよく追従する。ま 、本発明の保護膜組成物は、アルカリ溶解 の重合体であるため、レジスト保護膜はア カリ溶液により容易に除去できる。したが て、本発明の保護膜組成物により、マスク パターン像を高解像度に転写可能なイマー ョンリソグラフィー法の高速実施が可能と る。重合性化合物(f)の好ましい態様は、レ スト組成物の場合と同じである。
 重合性化合物(f)としては、1価重合性基と1 含フッ素環式炭化水素基とを有する化合物 好ましい。
 また、重合性化合物(f)は、下記化合物(f1)、 (f2)、(f3)、(f4)または(f5)が、特に好ましい。

 R F は、水素原子、フッ素原子、炭素数1~3のアル キル基または炭素数1~3のフルオロアルキル基 である。また、化合物(f1)~(f5)中のフッ素原子 は、炭素数1~6のペルフルオロアルキル基また は炭素数1~6のペルフルオロアルコキシ基に置 換されていてもよい。
 本発明の保護膜組成物に用いる重合体(PA)が 繰り返し単位(F)を有する場合、本発明の保護 膜組成物に用いる重合体(PA)すなわち重合体(P AF)は、全繰り返し単位に対して、繰り返し単 位(F)を1~50モル%含むことが好ましい。さらに 合体(PAF)において、全繰り返し単位に対し 、繰り返し単位(A)を80~99モル%含み、繰り返 単位(F)を1~20モル%含むことがより好ましい。

 本発明の保護膜組成物に用いる重合体(PA) の重量平均分子量は、1,000~100,000が好ましく 1,000~50,000が特に好ましい。

 本発明の保護膜組成物は、イマージョンリ グラフィー法への適用において、通常、基 上に形成された感光性レジスト膜の表面に 布されて用いられるため、液状組成物に調 されることが好ましい。
 本発明の保護膜組成物は、有機溶媒を含む とが好ましい。有機溶媒の割合は、保護膜 成物の合計の質量に対して、50~99質量%含む とが好ましい。すなわち保護膜組成物のう 、全ての重合体の合計の割合は、1~50質量% あることが好ましい。

 有機溶媒としては、本発明の保護膜組成物 用いる重合体(PA)に対する相溶性の高い溶媒 であれば特に限定されない。有機溶媒の具体 例としては、前述のレジスト組成物に記載し た有機溶媒と同じ溶媒が挙げられる。なかで も、アルコール類、ケトン類、エステル類( にモノアルキルエーテルエステル類。)、フ オロエーテル類(特にペルフルオロエーテル 類。)、フルオロアルコール類、フルオロベ ゼン類(特にハイドロフルオロベンゼン類。) 、またはフルオロケトンが好ましい。
 また、保護膜組成物は、通常は感光性レジ ト層上にスピンコート法などによって塗布 れて用いられる。有機溶媒は、感光性レジ ト層を溶解しない溶媒がより好ましく、ア コール類、フルオロエーテル類、フルオロ ルコール類、フルオロケトン、またはフル ロベンゼン類が特に好ましい。

 アルコール類は、イソプロピルアルコール 1-ブチルアルコール、1-ヘキサノール、2-メ ル-1-プロパノール、4-メチル-2-ペンタノー 、または2-オクタノールが好ましく、2-メチ -1-プロパノール、4-メチル-2-ペンタノール 特に好ましい。フルオロアルコール類は、C 3 H 7 CH 2 OHまたはC 4 H 9 CH 2 CH 2 OHが好ましい。フルオロベンゼン類は、1,3-ビ ス(トリフルオロメチル)ベンゼンが好ましい

 保護膜組成物は、重合体(PA)と有機溶媒以 外の成分を含んでいてもよい。該成分の具体 例としては、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレ ーション防止剤が挙げられる。

 保護膜組成物は、イマージョンリソグラ ィー法における感光性レジスト層の保護膜 料に用いられる。イマージョンリソグラフ ー法としては、基板上に感光性レジスト材 を塗布して基板上に感光性レジスト膜を形 する工程、保護膜組成物を感光性レジスト の表面に塗布して感光性レジスト膜表面に ジスト保護膜を形成する工程、イマージョ リソグラフィー工程、および現像工程をこ 順に行う、基板上にレジストパターンを形 する方法が挙げられる。

 本発明の保護膜組成物を適用する際に用 る感光性レジスト材料は、酸の作用により ルカリ可溶性が増大する重合体と、光酸発 剤とを含む組成物であれば、特に限定され い。感光性レジスト材料の具体例としては 特開2005-234178号公報等に記載の感光性レジ ト材料が挙げられる。より具体的には、光 発生剤としてトリフェニルスルホニウムト フレートを含み、かつ前記重合体として下 3種の化合物の共重合体を含む組成物が挙げ れる。

 次に、本発明の実施例について具体的に説 するが、本発明はこれらに限定されない。
 実施例において、テトラヒドロフランをTHF 、1,1,2-トリクロロ-1,2,2-トリフルオロエタン をR113と、ジクロロペンタフルオロプロパン R225と、ジイソプロピルパーオキシジカーボ ートをIPPと、イソプロピルアルコールをIPA 、プロピレングリコールモノメチルエーテ アセテートをPGMEAと、重量平均分子量をMwと 、数平均分子量をMnと、ガラス転移点温度をT gと、記す。重合体のMwとMnとは、ゲルパーミ ーションクロマトグラフィー法(展開溶媒:TH F、内部標準:ポリスチレン。以下同様。)にて 測定した。

 [例1]化合物(a)の製造例
 [例1-1]CF 2 =CFCF 2 C(C(O)OC(CH 3 ) 3 ) 2 CH 2 CH=CH 2 (以下、化合物(a2 1 )ともいう。)の製造例
 反応器内に、純度60%のNaH(2.1g)およびTHF(100mL) を加え混合撹拌しながら、次に25℃にてCH 2 (C(O)OC(CH 3 ) 3 ) 2 (11g)を20分かけて滴下した。滴下終了後、25℃ にて、そのまま100分間、反応器内を撹拌した 。さらに、反応器にCH 2 =CHCH 2 Br(6.0g)を10分間かけて加え、65℃にて5時間、 応器内を撹拌した。次に、反応器に水(100mL) 加えて反応をクエンチした後に反応器内容 を50mLのtert-ブチルメチルエーテルで3回抽出 した。抽出液を塩水で洗浄した後に硫酸ナト リウムで乾燥した。さらに抽出液を濃縮した 後に減圧蒸留して、NMR純度90%のCH 2 =CHCH 2 CH(C(O)OC(CH 3 ) 3 ) 2 (9.4g)を得た。

 反応器に、純度60%のNaH(1.8g)とTHF(80mL)とを入 た後に混合撹拌した。次に、反応器に、CH(C (O)OC(CH 3 ) 3 ) 2 (CH 2 CH=CH 2 )(9.4g)を15分かけて滴下した。滴下に際しては 、反応器内温を20℃以下に保持した。そのま 25℃にて、反応器内を75分間撹拌した。
 次に反応器内温0℃にて、反応器に、CF 2 =CFCF 2 OSO 2 F(8.5g)を25分かけて加えると、反応器内容液は 黄変し固体(FSO 3 Na)が析出した。そのまま反応器内を20時間撹 した後に、反応器に水(150mL)を加えてクエン チした。

 反応器内溶液をtert-ブチルメチルエーテル(5 0mL)で3回抽出した。抽出液を、塩化ナトリウ 水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し 後に濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を リカゲルカラムクロマトグラフィ法で精製 て、化合物(a2 1 )(5.3g)を得た。

 化合物(a2 1 )のNMRデータを以下に示す。
  1 H-NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl 3 ,基準:TMS)δ(ppm):1.47(18H),2.85(2H),5.11(1H),5.18(1H),5.9 0(1H)。
  19 F-NMR(282.7MHz;CDCl 3 ,CFCl 3 )δ(ppm):-95.2(1F),-103.2(2F),-106.2(1F),-181.32(1F)。

 [例1-2]CF 2 =CFCF 2 C(C(O)OH) 2 CH 2 CH=CH 2 (以下、化合物(a2 H )ともいう。)の製造例
 氷冷撹拌しながら、トリフルオロ酢酸(60mL) 化合物(a2 1 )(6.4g)を5分かけて滴下し、滴下終了後、その ま2時間撹拌した。次に25℃にて、トリフル ロ酢酸を減圧溜去して、化合物(a2 H )(4.6g)を得た。

 化合物(a2 H )のNMRデータを以下に示す。
  1 H-NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl 3 ,基準:TMS)δ(ppm):2.97(2H),5.20(1H),5.26(1H),5.89(1H),11.2 9(2H)。
  19 F-NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl 3 ,基準:CFCl 3 )δ(ppm):-92.4(1F),-102.6(2F),-105.1(1F),-183.0(1F)。

 [例1-3]CF 2 =CFCF 2 CH(C(O)OH)CH 2 CH=CH 2 (以下、化合物(a1 H )ともいう。)の製造例
 化合物(a2 H )(2.6g)をトルエン(15mL)と混合し、そのままト エンを留去した後に、引き続き112~139℃にて1 時間加熱した。さらに、減圧乾燥して化合物 (a1 H )(1.8g)を得た。

 化合物(a1 H )のNMRデータを以下に示す。

  1 H-NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl 3 ,基準:TMS)δ(ppm):2.55(1H),2.67(1H),3.28(1H),5.15(1H),5.20 (1H)5.79(1H),11.72(1H)。
  19 F-NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl 3 ,基準:CFCl 3 )δ(ppm):-93.6(1F),-105.4(2F),-108.0(1F),-186.7(1F)。

 [例1-4]CF 2 =CFCF 2 CH(C(O)OC(CH 3 ) 3 )CH 2 CH=CH 2 (以下、化合物(a1 1 )ともいう。)の製造例
 反応器に、化合物(a1 H )(1.77g)をジクロロメタン(10mL)を溶解させ、さ に濃硫酸3滴(約0.04g)を加えた。25℃にて反応 器内を撹拌、バブリングさせながら、反応器 にCH 2 =C(CH 3 ) 2 (0.51g)を加えた。そのまま反応器内を5.5時間 拌して反応を行った後に、反応器に5%炭酸水 素ナトリウム水溶液(20mL)を加えてクエンチし た。反応器内溶液をtert-ブチルメチルエーテ (50mL)で4回抽出し、得られた抽出液を塩化ナ トリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで 乾燥した後に濃縮した。得られた濃縮物をシ リカゲルカラムクロマトグラフィ法(展開溶 はヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒(混合比1 0:1)を用いた。)で精製して、化合物(a1 1 )(1.31g)を得た。

 化合物(a1 1 )のNMRデータを、以下に示す。
  1 H-NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl 3 ,基準:TMS)δ(ppm):1.45(9H),2.47(1H),2.62(1H),3.11(1H),5.10 (1H),5.16(1H)5.76(1H)。
  19 F-NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl 3 ,基準:CFCl 3 )δ(ppm):-95.0(1F),-104.1(1F),-107.7(1F),-108.9(1F),-186.0(1 F)。

 [例1-5]CF 2 =CFCF 2 CH(C(O)OCH 2 OCH 3 )CH 2 CH=CH 2 (以下、化合物(a1 2 )ともいう。)の製造例
 反応器に、化合物(a1 H )(2.30g)をtert-ブチルメチルエーテル(20mL)を溶 させた後に、ジイソプロピルエチルアミン(1 .29g)をゆっくり加えた。さらに、クロロメチ メチルエーテル(0.79g,10mmol)を加え、そのま 反応器内を2時間撹拌して反応を行った。次 、反応器に水(30mL)を加え反応をクエンチし 機層を分離した。水層をtert-ブチルメチル ーテル(10mL)で2回抽出し、抽出液を硫酸ナト ウムで乾燥した後に濃縮して得られた濃縮 をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開 溶媒はヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒(混 比5:1)を用いた。)で精製して、化合物(a1 2 )(1.97g)を得た。

 化合物(a1 2 )のNMRデータを、以下に示す。
  1 H-NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl 3 ,基準:TMS)δ(ppm):2.53(1H),2.69(1H),3.28(1H),3.47(3H),5.13 (1H),5.19(1H),5.28(1H),5.31(1H),5.77(1H)。
  19 F-NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl 3 ,基準:CFCl 3 )δ(ppm):-93.8(1F),-104.9(1F),-106.0(1F),-108.2(1F),-186.6(1 F)。

 [例1-6]化合物(a1 3 )の製造例
 化合物(a1 H )(2.05g)とtert-ブチルメチルエーテル(20mL)を含 溶液に、氷冷下にて、ジイソプロピルエチ アミン(1.15g)をゆっくり滴下し、さらに下記 合物(w 3 )(1.91g)を滴下した。そのまま溶液を5時間撹拌 して、反応を行った。次に溶液に水を加えて 反応をクエンチし、有機層を回収した。有機 層を硫酸マグネシウムで乾燥した後に濃縮し て、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲル カラムクロマトグラフィ法(展開溶媒 ヘキサ ン:酢酸エチル=10:1)で精製して、下記化合物(a 1 3 )(2.1g)を得た。

 化合物(a1 3 )のNMRデータを、以下に示す。
  1 H-NMR(300.4MHz,溶媒:重アセトン,基準:TMS)δ(ppm):1.5 1-1.97(15H),2.48-2.73(2H),3.22(2H),3.27(1H)5.13(2H),5.32(2H) ,5.76(1H)。
  19 F-NMR(282.7MHz,溶媒:重アセトン,基準:CFCl 3 )δ(ppm):-94.1(1F),-105.3(2F),-108.2(1F),-186.4(1F)。

 [例1-7]化合物(a1 4 )の製造例
 化合物(a1 H )(2.35g)とトルエン(3mL)を含む溶液に、濃硫酸 2滴を加えた。次に、氷冷下にて、溶液に、 記化合物(w 4 )(2.04g)を含むトルエン溶液(3mL)を滴下して反 を行った。そのまま溶液を12時間撹拌した後 に、溶液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え て反応をクエンチし、有機層を回収した。有 機層を水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥した後 に濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をシリ カゲルカラムクロマトグラフィ法(展開溶媒  ヘキサン)で精製して、下記化合物(a1 4 )(2.11g)を得た。

 化合物(a1 4 )のNMRデータを、以下に示す。
  1 H-NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl 3 ,基準:TMS)δ(ppm):1.57(2H),1.59(3H),1.69-1.92(8H),2.02(2H) ,2.29(2H),2.49(1H),2.66(1H),3.19(1H),5.11(1H),5.18(1H),5.79( 1H)。
  19 F-NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl 3 ,基準:CFCl 3 )δ(ppm):-94.6(1F),-104.4(1F),-106.2(1F),-108.6(1F),-185.9(1 F)。

 [例1-8]化合物(a1 5 )の製造例
 化合物(a1 H )(2.0g)とtert-ブチルメチルエーテル(20mL)を含む 溶液に、氷冷下にて、ジイソプロピルエチル アミン(1.12g)をゆっくり滴下し、さらに下記 合物(w 5 )(1.83g)を滴下した。そのまま溶液を5時間撹拌 して、反応を行った。次に溶液に水を加えて 反応をクエンチし、有機層を回収した。有機 層を硫酸マグネシウムで乾燥した後に濃縮し て、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲル カラムクロマトグラフィ法(展開溶媒 ヘキサ ン:酢酸エチル=10:1)で精製して、下記化合物(a 1 5 )(2.7g)を得た。

 化合物(a1 5 )のNMRデータを、以下に示す。
  1 H-NMR(300.4MHz,溶媒:重アセトン,基準:TMS)δ(ppm):1.4 8-2.05(15H),2.47-2.73(2H),3.17-3.32(1H),5.08-5.21(2H),5.43(2 H),5.69-5.83(1H)。
  19 F-NMR(282.7MHz,溶媒:重アセトン,基準:CFCl 3 )δ(ppm):-94.1(1F),-105.9(2F),-108.3(1F),-186.4(1F)。

 [例1-9]化合物(a1 6 )の製造例
 反応器に、化合物(a1 H )(5.0g)、化合物(W 6 )(9.9g)、ジメチルアミノピリジン(0.2g)および クロロメタン(30g)を入れ、0℃に冷却した。 にジシクロヘキシルカルボジイミド(4.7g)を クロロメタン(15g)に溶解させた溶液を、反応 器にゆっくり滴下した。そのまま反応器内溶 液を1時間撹拌して反応を行った後、さらに25 ℃にて1時間撹拌して反応を行った。反応器 溶液をろ過し、ろ液を濃縮して粗生成物を た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマト ラフィ法(展開溶媒 ヘキサン:酢酸エチル=20: 1)で精製して、下記化合物(a1 6 )(10.5g)を得た。

 化合物(a1 6 )のNMRデータを、以下に示す。
  1 H-NMR(300.4MHz,溶媒:重アセトン,基準:TMS)δ(ppm):2.6 4~2.70(2H),3.44~3.48(1H),5.16~5.21(2H)、5.68~-5.80(2H)。
  19 F-NMR(282.7MHz,溶媒:重アセトン,基準:CFCl 3 )δ(ppm):-92.3(1F),-105.2 (2F),-107.2(1F),-123.6(6F),-132.6 (2F),-187.3(1F),-214.7(m,1F),-223.0(1F)。

 なお、化合物(w 6 )は、下記の合成スキームにしたがって合成 た(ただし、R f1 -はF(CF 2 ) 3 OCF(CF 3 )CF 2 OCF(CF 3 )-を示す。)。

 すなわち、窒素ガス雰囲気下のフラスコに 化合物(aw 6 )(15g)とクロロホルム(100g)およびNaF(7.02g)を入 、フラスコ内を氷冷撹拌しながらR f1 -COF(79g)を滴下し、さらにフラスコ内を撹拌し た。フラスコ内容物の不溶固形物を加圧ろ過 により除去した後に、フラスコに飽和炭酸水 素ナトリウム水溶液(103g)を入れ、有機層を回 収濃縮して化合物(bw 6 )(74g)を得た。

 ガス出口にNaFペレット充填層を設置したオ トクレーブにR113(313g)を加え、25℃にてオー クレーブ内を撹拌しながら、オートクレー に窒素ガスを1時間吹き込んだ後に、窒素ガ スで20%体積に希釈したフッ素ガスを吹き込ん だ。そのまま該20%フッ素ガスを吹き込みつつ 、0.1MPaの圧力下にて、オートクレーブに化合 物(bw 6 )(67g)をR113(299g)に溶解させた溶液を導入した 導入終了後、オートクレーブ内容物を回収 縮して化合物(cw 6 )を得た。

 窒素ガス雰囲気下のフラスコに、化合物(cw 6 )(80g)と粉末状KF(0.7g)を入れ、フラスコ内を6時 間加熱した後に、フラスコ内容物を精製して 化合物(dw 6 )(38g)を得た。

 窒素ガス雰囲気下の丸底フラスコに、NaBH 4 (1.1g)とTHF(30g)を入れた。フラスコを氷冷撹拌 ながら、フラスコに化合物(dw 6 )を22質量%含むR225溶液(48g)を滴下した。滴下 了後、フラスコ内をさらに撹拌した後に、 ラスコ内容液を1N塩酸水溶液(150mL)で中和し 得られた溶液を、水洗してから蒸留精製す ことにより化合物(w 6 )を得た。

 化合物(w 6 )のNMRデータを以下に示す。
  1 H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 3 、基準:TMS)δ(ppm):4.89~4.57(2H)。
  19 F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 3 、基準:CFCl 3 )δ(ppm):-105.0(1F),-119.7(1F),-124.0(1F),-124.3(1F),-125.7( 1F),-126.8(1F),-133.2(2F),-216.6(1F),-223.5(1F)。

 [例1-10]CF 2 =CFCF 2 CH(C(O)OCH 2 CF 2 CF 3 )CH 2 CH=CH 2 (以下、化合物(a1 7 )ともいう。)の製造例
 反応器に、化合物(a1 H )(5.0g)、CF 3 CF 2 CH 2 OH(3.6g)、ジメチルアミノピリジン(0.23g)および ジクロロメタン(15mL)を入れ、0℃に冷却した 次にジシクロヘキシルカルボジイミド(4.9g) ジクロロメタン(35mL)に溶解させた溶液を、 応器にゆっくり滴下した。そのまま反応器 溶液を1時間撹拌して反応を行った後、さら 25℃にて1時間撹拌して反応を行った。

 次に反応器に水を加えて反応をクエンチし 有機層を回収した。有機層を硫酸マグネシ ムで乾燥した後に濃縮して、粗生成物を得 。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグ フィ法(展開溶媒 ヘキサン:酢酸エチル=10:1) で精製して、化合物(a1 7 )(4.0g)を得た。

 化合物(a1 7 )のNMRデータを、以下に示す。
  1 H-NMR(300.4MHz,溶媒:重アセトン,基準:TMS)δ(ppm):2.5 1~2.73(2H),3.30~3.44(1H),4.50~4.69(2H)、5.07-5.23(2H),5.66~ 5.84(1H)。
  19 F-NMR(282.7MHz,溶媒:重アセトン,基準:CFCl 3 )δ(ppm):-84.4(3F)、-94.2(1F),-105.3(2F),-107.8(1F),-124.0( 2F)、-187.0(1F)。

 [例1-11]化合物(a1 8 )の製造例
 化合物(a1 H )(7.6g)とトルエン(30mL)を含む溶液に、濃硫酸 3滴を加えた。次に、氷冷下にて、溶液に、 記化合物(w 8 )(4.1g)を滴下して反応を行った。25℃に昇温後 、そのまま溶液を7時間撹拌した後に、溶液 炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を エンチし、有機層を回収した。有機層を水 し、硫酸ナトリウムで乾燥した後に濃縮し 粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカ ムクロマトグラフィ法(展開溶媒 ヘキサン) 精製して、下記化合物(a1 8 )(1.78g)を得た。

 化合物(a1 8 )のNMRデータを、以下に示す。
  1 H-NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl 3 ,基準:TMS)δ(ppm):1.57(2H),1.59(3H),1.69-1.92(8H),2.02(2H) ,2.29(2H),2.49(1H),2.66(1H),3.19(1H),5.11(1H),5.18(1H),5.79( 1H)。
  19 F-NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl 3 ,基準:CFCl 3 )δ(ppm):-94.6(1F),-104.4(1F),-106.2(1F),-108.6(1F),-185.9(1 F)。

 [例2]重合体の製造例
 [例2-1]重合体(A 1 )の製造例
 耐圧反応器(内容積30mL、ガラス製。)に、化 物(a2 1 )(1.51g)と、酢酸エチル(3.41g)とを仕込んだ。次 に、IPPを50質量%含有するR225溶液(0.20g)を重合 始剤として耐圧反応器に添加した。反応器 を凍結脱気した後に、反応器を40℃に保持 て、18時間重合を行った。反応器内溶液をメ タノールに滴下し、生成した固形物を回収し て80℃にて20時間真空乾燥した結果、25℃にて 白色粉末状の重合体(A 1 )(0.84g)を得た。

 重合体(A 1 )のMwは6,300であり、Mnは4,600であった。
  19 F-NMRと 1 H-NMRにより重合体(A 1 )を分析した結果、重合体(A 1 )は、下式(U1-A2 1 )、下式(U2-A2 1 )および下式(U3-A2 1 )で表される繰り返し単位からなる群から選 れる1種以上の繰り返し単位(A2 1 )を含むことを確認した。

 重合体(A 1 )は、アセトン、THF、酢酸エチル、メタノー 、2-パーフルオロヘキシルエタノールには可 溶であり、R225、ペルフルオロ(2-ブチルテト ヒドロフラン)、ペルフルオロ-n-オクタンに 不溶であった。

 [例2-2]重合体(A 2 )の製造例
 耐圧反応器(内容積30mL、ガラス製。)に、化 物(a2 1 )(1.51g)と、R225(8.56g)とを仕込んだ。次に、IPP 50質量%含有するR225溶液(0.20g)を重合開始剤と して耐圧反応器に添加した。反応器内を凍結 脱気した後に、反応器を40℃に保持して、18 間重合を行った。反応器内溶液をメタノー に滴下し、生成した固形物を回収して80℃に て20時間真空乾燥した結果、25℃にて白色粉 状の重合体(A 2 )(0.81g)を得た。

 重合体(A 2 )のMwは30,000であり、Mnは18,000であった。また 重合体(A 2 )は繰り返し単位(A2 1 )を含むことを確認した。

 [例2-3]重合体(A 3 )の製造例
 耐圧反応器(内容積20mL、ガラス製。)に、化 物(a2 H )(1.00g)と、R225(5.41g)およびIPP(0.10g)を仕込んだ 次に、IPPを50質量%含有するR225溶液(0.28g)を 合開始剤として耐圧反応器に添加した。反 器内を凍結脱気した後に、反応器を40℃に保 持して、18時間重合を行った。反応器内溶媒 THFに変換後、ヘキサンに滴下し、生成した 形物を回収して80℃にて20時間真空乾燥した 結果、25℃にて白色粉末状の重合体(A 3 )(0.82g)を得た。

 重合体(A 3 )のMwは22,100であり、Mnは8,700であった。
  19 F-NMRと 1 H-NMRにより重合体(A 3 )を分析した結果、重合体(A2)は、下式(U1-A2 H )、下式(U2-A2 H )および下式(U3-A2 H )で表される繰り返し単位からなる群から選 れる1種以上の繰り返し単位(A2 H )を含むことを確認した。

 [例2-4]重合体(A 4 )の製造例
 R225と2-プロパノール溶媒中にて、重合開始 (50質量%のIPPを含むR-225溶液。)の存在下に、 化合物(a2 H )と下式で表される化合物(f 1 )を重合させる。反応溶液ごとヘキサン中に 下して得られた固形物を回収し、100℃にて24 時間真空乾燥すると、繰り返し単位(U-A2 H )と化合物(f 1 )の重合により形成された下式で表される繰 返し単位(F 1 )とを含む重合体(A 4 )が得られる。

 [例2-5]重合体(A 5 )の製造例
 反応器(内容積200mL、ガラス製。)に、化合物 (a1 H )(16.0g)と酢酸エチル(129.8g)を仕込み、さらに 合開始剤として、50質量%R225溶液としてIPP(5.9 5g)を添加した。反応器内を減圧脱気した後に 、反応器内温40℃にて、18時間、重合反応を った。反応器内溶液をヘキサン中に滴下し 得られた固形分を回収し、120℃にて40時間真 空乾燥した。その結果、25℃にて白色粉末状 重合体(A 5 )(15.5g)を得た。
 重合体(A 5 )のMwは9,700であり、Mnは4,600であり、示差走査 熱分析法により測定した重合体(A 5 )のTgは178℃であった。
  19 F-NMRと 1 H-NMRにより重合体(A 5 )を分析した結果、重合体(A 5 )は、下式(U1-A1 H )、下式(U2-A1 H )および下式(U3-A1 H )で表される繰り返し単位からなる群から選 れる1種以上の繰り返し単位(A1 H )を含むことを確認した。

 重合体(A 5 )は、アセトン、THF、酢酸エチル、メタノー 、PGMEAには可溶であり、R225、ペルフルオロ(2 -ブチルテトラヒドロフラン)、ペルフルオロ- n-オクタンには不溶であった。

 [例2-6]重合体(A 6 )の製造例
 反応器(内容積30mL、ガラス製。)に、化合物( a1 1 )(0.8g)、R225(8.0g)およびIPA(0.06g)を仕込み、さら に重合開始剤として、50質量%R225溶液としてIP P(1.0g)を添加した。反応器内を減圧脱気した に、反応器内温40℃にて、18時間、重合反応 行った。反応器内溶液をヘキサン(90g)中に 下して得られた固形分を回収し、90℃にて40 間真空乾燥した。その結果、25℃にて白色 末状の重合体(A 6 )(0.56g)を得た。

 重合体(A 6 )のMwは16,000であり、Mnは11,000であり、示差走 熱分析法により測定した重合体(A 6 )のTgは118℃であった。
 NMR分析より、重合体(A 6 )は、下式(U1-A1 1 )、下式(U2-A1 1 )および下式(U3-A1 1 )で表される繰り返し単位からなる群から選 れる1種以上の繰り返し単位(A1 1 )を含むことを確認した。

 重合体(A 6 )は、アセトン、THF、酢酸エチル、PGMEAには可 溶であり、R225、ペルフルオロ(2-ブチルテト ヒドロフラン)、ペルフルオロ-n-オクタンに 不溶であった。

 [例2-7]重合体(A 7 )の製造例
 反応器(内容積30mL、ガラス製。)に、化合物( a1 2 )(0.8g)、R225(4.3g)およびIPA(0.07g)をを仕込み、さ らに重合開始剤として、50質量%R225溶液とし IPP(0.53g)を添加した。反応器内を減圧脱気し 後に、反応器内温40℃にて、18時間、重合反 応を行った。反応器内溶液をヘキサン(60g)中 滴下して得られた固形分を回収し、90℃に 40時間真空乾燥した。その結果、25℃にて白 粉末状の重合体(A 7 )(0.6g)を得た。

 重合体(A 7 )のMwは15,800であり、Mnは8,900であった。
 NMR分析より、重合体(A 7 )は、下式(U1-A1 2 )、下式(U2-A1 2 )および下式(U3-A1 2 )で表される繰り返し単位からなる群から選 れる1種以上の繰り返し単位(A1 2 )を含むことを確認した。

 重合体(A 7 )は、アセトン、THF、酢酸エチル、PGMEAには可 溶であり、R225、ペルフルオロ(2-ブチルテト ヒドロフラン)、ペルフルオロ-n-オクタンに 不溶であった。

 [例2-8]重合体(A 8 )の製造例
 反応器(内容積30mL、ガラス製)に、化合物(a1 3 )(2.0g)と酢酸エチル(15.8g)を仕込み、50質量%のR 225溶液としてIPP(0.73g)を仕込み、40℃にて18時 重合反応を行った。反応器内溶液をヘキサ 中に滴下して得られた固形物を回収し、90 にて24時間真空乾燥して重合体(A 8 )(1.40g)を得た。

 重合体(A 8 )のMwは12,600であり、Mnは6,100であり、示差走 熱分析法により測定した重合体(A 8 )のTgは90℃であった。
 NMR分析より、重合体(A 8 )は、下式(U1-A1 3 )、下式(U2-A1 3 )および下式(U3-A1 3 )で表される繰り返し単位からなる群から選 れる1種以上の繰り返し単位(A1 3 )を含む重合体であることを確認した。

 重合体(A 8 )は、25℃にて白色粉末状であり、アセトン、 テトラヒドロフラン、酢酸エチルに、それぞ れ可溶であった。

 [例2-9]重合体(A 9 )の製造例
 反応器(内容積30mL)に、化合物(a1 4 )(2.0g)および酢酸エチル(11.0g)を仕込み、50質 %のR225溶液としてIPP(0.53g)を仕込み、40℃にて 18時間重合反応を行った。反応器内溶液をヘ サン中に滴下して得られた固形物を回収し 110℃にて24時間真空乾燥して重合体(A 9 )(1.90g)を得た。

 重合体(A 9 )のMwは23,500であり、Mnは9,600であり、示差走 熱分析法により測定した重合体(A 9 )のTgは107℃であった。
 NMR分析より、重合体(A 9 )は、下式(U1-A1 4 )、下式(U2-A1 4 )および下式(U3-A1 4 )で表される繰り返し単位からなる群から選 れる1種以上の繰り返し単位(A1 4 )を含む重合体であることを確認した。

 重合体(A 9 )は、25℃にて白色粉末状であり、テトラヒド ロフラン、酢酸エチルにそれぞれ可溶であっ た。

 [例2-10]重合体(A 10 )の製造例
 反応器(内容積30mL)に、化合物(a1 5 )(1.0g)および酢酸エチル(8.8g)を仕込み、50質量 %のR225溶液としてIPP(0.40g)を仕込み、40℃にて1 8時間重合反応を行った。反応器内溶液をメ ノール中に滴下して得られた固形物を回収 、90℃にて24時間真空乾燥して重合体(A 10 )(0.62g)を得た。

 重合体(A 10 )のMnは6,100であり、Mwは10,200であり、示差走 熱分析法により測定した重合体(A 10 )のTgは107℃であった。
 NMR分析より、重合体(A 10 )は、下式(U1-A1 5 )、下式(U2-A1 5 )および下式(U3-A1 5 )で表される繰り返し単位からなる群から選 れる1種以上の繰り返し単位(A1 5 )を含むことを確認した。

 [例2-11]重合体(A 11 )の製造例
 反応器(内容積30mL)に、化合物(a1 6 )(0.5g)およびR225(1.93g)を仕込み、50質量%のR225 液としてIPP(0.15g)を仕込み、40℃にて18時間重 合反応を行った。反応器内溶液をヘキサン中 に滴下して得られた固形物を回収し、100℃に て24時間真空乾燥して重合体(A 11 )(0.42g)を得た。

 重合体(A 11 )のMnは9,900であり、Mwは15,100であった。
 NMR分析より、重合体(A 11 )は下式(U1-A1 6 )、下式(U2-A1 6 )および下式(U3-A1 6 )で表される繰り返し単位からなる群から選 れる1種以上の繰り返し単位(A1 6 )を含むことを確認した。

 重合体(A 11 )は、25℃にて白色粉末状であり、アセトン、 THF、酢酸エチル、メタノール、R225に、それ れ可溶であった。

 [例2-12]重合体(A 12 )の製造例
 反応器(内容積30mL)に、化合物(a1 7 )(0.81g)およびR225(7.2g)を仕込み、50質量%のR225 液としてIPP(0.81g)を仕込み、40℃にて18時間重 合反応を行った。反応器内溶液をヘキサン中 に滴下して得られた固形物を回収し、90℃に 24時間真空乾燥して重合体(A 12 )(0.66g)を得た。

 重合体(A 12 )のMnは4,300であり、Mwは6,000であった。
 NMR分析より、重合体(A 12 )は下式(U1-A1 7 )、下式(U2-A1 7 )および下式(U3-A1 7 )で表される繰り返し単位からなる群から選 れる1種以上の繰り返し単位(A1 7 )を含むことを確認した。

 [例2-13]重合体(A 13 )の製造例
 反応器(内容積30mL)に、化合物(a1 8 )(0.89g)および酢酸エチル(7.8g)を仕込み、50質 %のR225溶液としてIPP(0.35g)を仕込み、40℃にて 18時間重合反応を行った。反応器内溶液をヘ サン中に滴下して得られた固形物を回収し 100℃にて24時間真空乾燥して重合体(A 13 )(0.80g)を得た。

 重合体(A 13 )のMnは7,500であり、Mwは16,000であった。
 NMR分析より、重合体(A 13 )は、下式(U1-A1 8 )、下式(U2-A1 8 )および下式(U3-A1 8 )で表される繰り返し単位からなる群から選 れる1種以上の繰り返し単位(A1 8 )を含むことを確認した。

 重合体(A 13 )は、25℃にて白色粉末状であり、テトラヒド ロフラン、酢酸エチルにそれぞれ可溶であっ た。

 [例2-14]重合体(A 14 )の製造例
 反応器(内容積30mL、ガラス製。)に、化合物( a1 H )(0.07g)、化合物(a1 1 )(0.75g)および酢酸エチル(1.85g)を仕込み、さら に重合開始剤として、50質量%R225溶液としてIP P(0.11g)を添加した。反応器内を減圧脱気した に、反応器内温40℃にて、18時間、重合反応 を行った。反応器内溶液をヘキサン中に滴下 して得られた固形分を回収し、90℃にて24時 真空乾燥して、重合体(A 14 )(0.67g)を得た。

 重合体(A 14 )のMwは28,000でありMnは14,500であった。
 NMR分析より、重合体(A 14 )は、繰り返し単位(A1 H )と繰り返し単位(A1 1 )を含む重合体であり、全繰り返し単位に対 て、繰り返し単位(A1 H )を12モル%含み、繰り返し単位(A1 1 )を88モル%含む重合体であることを確認した

 [例2-15]重合体(A 15 )の製造例
 反応器(内容積30mL、ガラス製。)に、化合物( a1 4 )(0.75g)、化合物(a1 7 )(0.18g)および酢酸エチル(6.7g)を仕込み、さら 重合開始剤として、50質量%R225溶液としてIPP (0.31g)を添加した。反応器内を減圧脱気した に、反応器内温40℃にて、18時間、重合反応 行った。反応器内溶液をヘキサン中に滴下 て得られた固形分を回収し、90℃にて24時間 真空乾燥して重合体(A 15 )(0.61g)を得た。

 重合体(A 15 )のMwは18,900でありMnは10,600であった。
 NMR分析より、重合体(A 15 )は、繰り返し単位(A1 4 )と繰り返し単位(A1 7 )を含む重合体であり、全繰り返し単位に対 て、繰り返し単位(A1 4 )を77モル%含み、繰り返し単位(A1 7 )を23モル%含む重合体であることを確認した

 [例2-16]重合体(A 16 )の製造例
 反応器(内容積30mL、ガラス製。)に、化合物( a1 H )(0.02g)、化合物(a1 6 )(0.41g)および酢酸エチル(3.8g)を仕込み、さら 重合開始剤として、50質量%R225溶液としてIPP (0.17g)を添加した。反応器内を減圧脱気した に、反応器内温40℃にて、18時間、重合反応 行った。反応器内溶液をヘキサン中に滴下 て得られた固形分を回収し、100℃にて24時 真空乾燥して重合体(A 16 )(0.29g)を得た。

 重合体(A 16 )のMwは8,700でありMnは6,300であった。
 NMR分析より、重合体(A 16 )は、繰り返し単位(A1 H )と繰り返し単位(A1 6 )を含む重合体であり、全繰り返し単位に対 て、繰り返し単位(A1 H )を10モル%含み、繰り返し単位(A1 6 )を90モル%含む重合体であることを確認した また、重合体(A 16 )はアセトン、THF、酢酸エチル、メタノール それぞれに可溶であった。

 [例2-17]重合体(A 17 )の製造例
 反応器(内容積30mL、ガラス製。)に、CF 2 =CFCH 2 CH(C(CF 3 ) 2 (OH))CH 2 CH=CH 2 の0.5g、化合物(a1 6 )(0.15g)、およびR225(2.5g)を仕込み、さらに重合 開始剤として、50質量%R225溶液としてIPP(0.10g) 添加した。反応器内を減圧脱気した後に、 応器内温40℃にて、18時間、重合反応を行っ た。反応器内溶液をヘキサン中に滴下して得 られた固形分を回収し、90℃にて24時間真空 燥して重合体(A 17 )(0.57g)を得た。

 重合体(A 17 )のMnは9,200でありMwは14,200であった。
 NMR分析より重合体(A 17 )を分析した結果、重合体(A 17 )は、CF 2 =CFCH 2 (C(CF 3 ) 2 OH)CH 2 CH=CH 2 の重合により形成された下記繰り返し単位(OA 1 )と繰り返し単位(A1 6 )を含む重合体であり、全繰り返し単位に対 て、繰り返し単位(OA 1 )を87モル%含み、繰り返し単位(A1 6 )を13モル%含む重合体であることを確認した また、重合体(A 17 )はアセトン、THF、酢酸エチル、メタノール それぞれに可溶であった。

 以下、例2で製造した重合体(A)の諸物性を まとめて表1に示す。なお、表1中の「繰り返 単位の種類」欄におけるカッコ内の数値は 該繰り返し単位の、全繰り返し単位にしめ 割合(モル%)を示す。

 [例3]他の重合体の製造例
 [例3-1]重合体(B 1 )の製造例
 反応器(内容積200mL、ガラス製)に、下記化合 物(b 1 )(10.4g)、下記化合物(c2 1 )(8.0g)、下記化合物(c1 1 )(3.7g)およびメチルエチルケトン(76.5g)を入れ さらに連鎖移動剤としてイソプロパノール( 6.3g)と重合開始剤としてIPPを50質量%含むR225溶 液(11.0g)を入れた。耐圧反応器内を減圧脱気 た後、反応器内温40℃にて18時間重合反応を った。

 次に、反応器内溶液をヘキサン中に滴下し 生成した固形分を回収し、該固形分を90℃ て24時間真空乾燥して、25℃にて白色粉末状 重合体(B 1 )(15.9g)を得た。重合体(B 1 )のMnは2,870であり、Mwは6,600であった。

  13 C-NMR法分析によると、重合体(B 1 )は、全繰り返し単位に対して、化合物(b 1 )の繰り返し単位を40モル%、化合物(c2 1 )の繰り返し単位を40モル%、および化合物(c1 1 )の繰り返し単位を20モル%含む重合体であっ 。また、重合体(B 1 )は、THF、PGMEAおよびシクロペンタノンにそれ ぞれ可溶であった。

 [例4]組成物の製造例
 [例4-1]組成物(1)の製造例
 重合体(A 1 )(0.3g)をPGMEA(3.74g)に溶解させ、均一な溶液を た。該溶液をフィルター濾過して、重合体(A 1 )を含む組成物(1)を得た。
 [例4-2]組成物(2)の製造例
 重合体(A 2 )(0.3g)をPGMEA(3.74g)に溶解させ、均一な溶液を た。該溶液をフィルター濾過して、重合体(A 2 )を含む組成物(2)を得た。

 [例4-3]組成物(3)の製造例
 重合体(B 1 )をPGMEA(90質量%)とシクロペンタノン(10質量%) 混合溶媒に溶解させ、重合体(B 1 )を7.63質量%含む溶液(4.46g)を調製した。該溶 に重合体(A 1 )(0.017g)を添加して溶解させ均一な溶液を得た 。該溶液をフィルター濾過して、重合体(B 1 )と重合体(A 1 )を含む組成物(3)を得た。
 [例4-4]組成物(4)の製造例
 重合体(A 1 )のかわりに重合体(A 2 )を用いる以外は例4-3と同様にして、重合体(B 1 )と重合体(A 2 )を含む組成物(4)を得た。

 [例4-5]組成物(5)の製造例
 重合体(A 3 )を2-メチル-1-プロパノールに溶解させて得ら れた均一な溶液を、フィルター濾過して、重 合体(A 3 )を含む組成物(5)が得た。
 [例4-6]組成物(6)の製造例
 重合体(A 4 )を2-メチル-1-プロパノールに溶解させて得ら れた均一な溶液を、フィルター濾過すると、 重合体(A 4 )を含む組成物(6)が得られる。

 [例4-7]組成物(7)の製造例
 重合体(A 3 )と重合体(A 4 )を4-メチルー2-ペンタノールに溶解させて得 れた均一な溶液を、フィルター濾過すると 重合体(A 3 )の総質量に対して重合体(A 4 )を50質量%含む組成物(7)が得られる。

 [例4-8]組成物(C)の製造例
 重合体(B 1 )(0.3g)をPGMEA(3.74g)に溶解させ、均一な溶液を た。該溶液をフィルター濾過して、組成物(C )を得た。

 以下同様にして、例2または3で製造した 合体と溶媒とを適宜選択し、組成物を調製 た。調製したそれぞれの組成物、その組成 表2にまとめて示す。なお、表2中のカッコ内 の数値は、複数の重合体を含む場合の重合体 の混合比(質量比)を示す。

 [例5]レジスト組成物の製造例
 [例5-1]レジスト組成物(1)の製造例
 組成物(1)に、光酸発生剤のトリフェニルス ホニウムトリフレート(0.013g)を溶解させて られた透明均一な溶液をフィルター濾過し 、レジスト組成物(1)を得た。

 [例5-2]レジスト組成物(2)の製造例
 組成物(2)に、トリフェニルスルホニウムト フレート(0.014g)を溶解させて得られた透明 一な溶液をフィルター濾過して、レジスト 成物(2)を得た。

 [例5-3]レジスト組成物(3)の製造例
 組成物(3)に、トリフェニルスルホニウムト フレート(0.014g)を溶解させて得られた透明 一な溶液をフィルター濾過して、レジスト 成物(3)を得た。

 [例5-4]レジスト組成物(4)の製造例
 組成物(3)に、光酸発生剤のトリフェニルス ホニウムノナフルオロブタンスルホネート( 0.014g)を溶解させて得られた透明均一な溶液 フィルター濾過して、レジスト組成物(4)を た。

 [例5-5]レジスト組成物(5)の製造例
 組成物(4)に、トリフェニルスルホニウムノ フルオロブタンスルホネート(0.014g)を溶解 せて得られた透明均一な溶液をフィルター 過して、レジスト組成物(5)を得た。

 [例5-7(比較例)]レジスト組成物(C)の製造例
 重合体(B 1 )(0.3g)とトリフェニルスルホニウムトリフレ ト(0.014g)をPGMEA(3.74g)に溶解させ、均一な溶液 を得た。該溶液をフィルター濾過して、レジ スト組成物(C)を得た。

 [例5-8(比較例)]レジスト組成物(D)の製造例
 重合体(B 1 )(0.3g)とトリフェニルスルホニウムノナフル ロブタンスルホネート(0.014g)をPGMEA(3.74g)に溶 解させ、均一な溶液を得た。該溶液をフィル ター濾過して、レジスト組成物(D)を得た。

 以下、同様にして、例4で製造した組成物 と光酸発生剤とを適宜選択し、レジスト組成 物を調製した。調製したそれぞれのレジスト 組成物に含まれる成分を表3にまとめて示す なお、光酸発生剤のトリフェニルスルホニ ムトリフレートをTPSと、トリフェニルスル ニウムノナフルオロブタンスルホネートをTP SFと、記す。

 [例6]組成物またはレジスト組成物の撥水性 価例
 表面に反射防止膜(ROHM AHD HAAS Electronic Mate rials社製 商品名AR26。以下同様。)が形成され たシリコン基板上に、組成物(2)を回転塗布し た。次に、シリコン基板を100℃にて90秒間加 処理して、重合体(A 2 )からなる樹脂薄膜(膜厚50nm)をシリコン基板 に形成した。つづいて、該樹脂薄膜の水に する、静的接触角、転落角、前進角、後退 をそれぞれ測定した。滑落法により測定し 、転落角を転落角と、前進接触角を前進角 、後退接触角を後退角と、記す。静的接触 、転落角、前進角および後退角の単位は、 れぞれ角度(度)である(以下同様。)。測定に 協和界面科学社製接触角計DM-700を使用した また、使用した水滴の体積は、接触角は2μL であり、転落角、前進角および後退角は50μL ある。

 組成物(2)のかわりに、例4で製造した組成 物、例5で製造したレジスト組成物を用いる 外は同様にして、シリコン基板上に樹脂薄 を形成し、水に対する静的接触角、転落角 前進角および後退角を測定した。結果をま めて表4に示す。

 以上の結果からも明らかであるように、 り返し単位(A)を含む重合体は、撥水性、特 動的撥水性に優れていることがわかる。よ て、イマージョンリソグラフィー法におい 、本発明のレジスト組成物を用いて得られ レジスト層上を高速移動する投影レンズに イマージョン液は容易に追従できる。

 [例7]レジスト組成物の現像液に対する撥液 評価例
 表面に反射防止膜が形成されたシリコン基 上に、レジスト組成物(1)を回転塗布した。 に、シリコン基板を100℃にて90秒間加熱処 して、重合体(A 1 )からなる薄膜(膜厚50nm)をシリコン基板上に 成した。次に、シリコンウエハにArFエキシ レーザー(強度50mJ/cm 2 )で照射して、シリコンウエハを露光した。 らにホットプレートにてシリコンウエハを13 0℃にて60秒間加熱処理した。
 薄膜形成後、露光後、加熱処理後のそれぞ におけるシリコンウエハーの薄膜の、水性 ルカリ現像液(多摩化学製。商品名AD-10)に対 する静的接触角を測定した。

 さらに、例5で製造した他のレジスト組成 物に関しても同様に測定を行った。結果をま とめて表5に示す。

 以上の結果からも明らかであるように、 り返し単位(A)を含むレジスト組成物は、リ グラフィー工程後にはアルカリ水溶液に対 る親和性が増す材料である。

 [例8]レジスト組成物のPAG溶出量評価例
 表面に反射防止膜が形成されたシリコン基 上に、レジスト組成物(4)を回転塗布した。 に、シリコン基板を100℃にて90秒間加熱処 して、重合体(A 1 )と重合体(B 1 )からなる樹脂薄膜(膜厚150nm)をシリコン基板 に形成した。ついで、当該シリコン基板をA rFレーザー光(波長193nm)を光源とする二光束干 渉露光装置にセットし、カバーガラス(合成 英製)とシリコン基板間に超純水(450μL)封入 た後に、60秒間放置した。なお、シリコン基 板上の樹脂薄膜と超純水の接液面積は、7cm 2 である。

 次に、超純水を回収し、LC/MS/MS(Quattro micro  API、Waters社製。)法(検出限界:7.0×10 -15 mol/cm 2 )を用いて、超純水に含まれるレジスト組成 (4)から溶出した光酸発生剤(PAG)由来物である 、カチオン(トリフェニルスルホニウムカチ ン)溶出量とアニオン(ノナフルオロブタンス ルホネートアニオン)溶出量とを測定した(溶 量の単位:mol/cm 2 /60秒。)。他のレジスト組成物に関しても同 にして測定した。結果をまとめて表6に示す

 [例9]レジスト組成物の感光感度評価例
 表面に反射防止膜が形成されたシリコン基 上に、レジスト組成物(3)を回転塗布した。 に、シリコン基板を100℃にて90秒間加熱処 して、重合体(A 1 )と重合体(B 1 )からなる樹脂薄膜(膜厚200nm)をシリコン基板 に形成した。該シリコン基板にArFエキシマ ーザーで照射してシリコン基板を露光した ArFエキシマレーザーの照射に際しては、照 回数をコントロールし、露光量を変化させ 。つづいて、ホットプレートにてシリコン 板を130℃にて60秒間加熱処理し、さらに現 処理して、樹脂薄膜の膜厚(単位:nm)を測定し た。露光量別の膜厚をまとめて図1に示す。

 また、レジスト組成物(3)のかわりにレジ ト組成物(6)~(9)を用いた場合の樹脂薄膜に関 しても同様に測定した。露光量別の膜厚をま とめて図2に示す。

 [例10]レジスト組成物を用いたレジストパタ ーンの形成例
 表面に反射防止膜が形成されたシリコン基 上に、レジスト組成物(1)を回転塗布した。 リコン基板を、100℃にて90秒間加熱処理し 、レジスト組成物(1)から形成された樹脂薄 (膜厚150nm)が形成されたシリコン基板を得た

 ArFレーザー光を光源とする二光束干渉露光 置を用い、前記シリコン基板の90nmL/Sの露光 試験を、超純水を液浸媒体とする液浸露光法 とDry法とで行った。いずれの場合においても 、シリコン基板上の樹脂薄膜に良好なパター ンが形成されていることがSEM画像にて確認で きた。
 また、レジスト組成物(1)のかわりに、レジ ト組成物(6)を用いた場合においても、シリ ン基板上の樹脂薄膜に良好なパターンが形 されていることがSEM画像にて確認できた。

 [例11]組成物のアルカリ溶解性評価例
 組成物(5)を水晶振動子上に回転塗布した後 、130℃にて90秒間加熱処理して、水晶振動 上に重合体(A 3 )からなる薄膜を形成した。次に、該水晶振 子をテトラメチルアンモニウムハイドロオ サイド(以下、TMAHと記す。)を2.38質量%含む水 溶液に浸漬し、水晶振動子マイクロバランス (QCM)法を用いて、該薄膜のTMAH水溶液中での減 膜速度(単位:nm/s)を、該薄膜の現像速度(単位: nm/s)として測定した。また、組成物(18)を用い て同様にして測定を行った。結果をまとめて 表4に示す。なお、組成物(18)から形成された 脂薄膜の屈折率は、1.575であった。

 [例12]組成物のレジスト保護膜特性評価例( の1)
 表面に反射防止膜が形成されたシリコン基 上に、レジスト組成物(C)を回転塗布する。 に、シリコン基板を100℃にて90秒間加熱処 すると、重合体(B 1 )を含むレジスト膜が形成されたシリコン基 (A)が得られる。ついで、シリコン基板(A)の ジスト膜上に組成物(7)を回転塗布し、シリ ン基板を100℃にて90秒間加熱処理すると、前 記レジスト膜上に重合体(A 3 )と重合体(A 4 )からなる樹脂薄膜が形成されたシリコン基 (B)が得られる。

 シリコン基板(A)と(B)を、それぞれ、ArFレー ー光を光源とする二光束干渉露光装置にセ トし、カバーガラス(合成石英製)とシリコ 基板間に超純水(450μL)封入した後に60秒間放 する。なお、シリコン基板上の樹脂薄膜と 純水の接液面積は、7cm 2 である。

 次に、超純水を回収し、例7と同様にして 、超純水に含まれるレジスト組成物(C)から溶 出した光酸発生剤由来物の溶出量を測定する と、シリコン基板(A)に比較してシリコン基板 (B)は、光酸発生剤由来物の溶出が抑制されて いることがわかる。

 [例13]組成物の感光性評価例
 ArFレーザー光を光源とする二光束干渉露光 置を用い、シリコン基板(B)の90nmL/Sの露光試 験を、超純水を液浸媒体とする液浸露光法と Dry法とで行うと、シリコン基板(B)上の樹脂薄 膜に良好なパターンが形成されていることが SEM画像にて確認できる。

 [例14]組成物のレジスト保護膜特性評価例( の2)
 表面に反射防止膜が形成されたシリコン基 上に、レジスト組成物(C)を回転塗布した。 に、シリコン基板を100℃にて90秒間加熱処 して、重合体(B 1 )を含むレジスト膜が形成されたシリコン基 (A)を得た。ついで、シリコン基板(A)のレジ ト膜上に組成物(24)を回転塗布し、シリコン 板を100℃にて90秒間加熱処理して、前記レ スト膜上に重合体(A 5 )と重合体(A 17 )からなる樹脂薄膜(膜厚 100nm)が形成された リコン基板(C)を得た。
 次に、ArFレーザー光(波長193nm)を光源とする 二光束干渉露光装置を用いて、シリコン基板 (C)の90nmL/Sのイマージョン露光試験(イマージ ン液:超純水,現像液:テトラメチルアンモニ ムハイドロオキサイド水溶液。)を行った結 果、シリコン基板(C)上のレジスト膜に良好な パターンが形成されていることがSEM画像にて 確認できた。

 以上の結果からも明らかであるように、 合体(PA)は、イマージョンリソグラフィー法 に用いられる、酸の作用によりアルカリ溶解 性が増大するレジスト組成物、またはイマー ジョンリソグラフィー法に用いられる、アル カリ溶解性のレジスト保護膜組成物として適 している。したがって、重合体(PA)を用いる とにより、イマージョンリソグラフィー法 安定した高速実施が可能となる。

 本発明によれば、レジスト特性(短波長光に 対する透明性、エッチング耐性等。)または マージョンリソグラフィー用レジスト保護 特性(イマージョン液の侵入による感光性レ ストの膨潤抑制、感光性レジスト成分のイ ージョン液中への溶出抑制等。)と、動的撥 液性(特に動的撥水性。)とに優れた、イマー ョン液によく滑るレジスト材料が提供され 。本発明のレジスト材料を用いることによ 、マスクのパターン像を高解像度に転写可 なイマージョンリソグラフィー法の安定し 高速実施が可能となる。
 
 なお、2007年3月30日に出願された日本特許出 願2007-093222号および2007年10月4日に出願された 日本特許出願2007-261186号の明細書、特許請求 範囲、図面及び要約書の全内容をここに引 し、本発明の明細書の開示として、取り入 るものである。