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Title:
RUBBER COMPOSITION FOR TIRE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/072560
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a rubber composition for tires, which exhibits high elongation at break, while having high hardness and low tanδ. The rubber composition is particularly suitable for bead apexes and base treads. Specifically disclosed is a rubber composition for tires, which contains 0.6-8 parts by weight of N,N-dialkyl-2-benzothiazolylsulphenamide (wherein two alkyl groups may be the same as or different from each other and respectively represent a linear alkyl group having a branched structure having 4-16 carbon atoms) and 3-7 parts by weight of sulfur per 100 parts by weight of a rubber component containing a natural rubber and/or an isopropene rubber. The total amount of the vulcanization accelerator including the N,N-dialkyl-2-benzothiazolylsulphenamide is 2.1-10 parts by weight.

Inventors:
MIYAZAKI TATSUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/072052
Publication Date:
June 11, 2009
Filing Date:
December 04, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO RUBBER IND (JP)
MIYAZAKI TATSUYA (JP)
International Classes:
C08L7/00; B60C1/00; B60C11/00; B60C15/06; C08K3/06; C08K5/47; C08L9/00
Foreign References:
JP2005139239A2005-06-02
JP2005139082A2005-06-02
JP2004075902A2004-03-11
JP2001316526A2001-11-16
JP2001164051A2001-06-19
Attorney, Agent or Firm:
YASUTOMI, Yasuo et al. (5-36 Miyahara 3-chome, Yodogawa-k, Osaka-shi Osaka 03, JP)
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Claims:
天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを含むゴム成分100重量部に対して、N,N-ジアルキル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(2つのアルキル基は、炭素数4~16の分岐構造を有する直鎖のアルキル基であって、同一であっても異なっていてもよい)を0.6~8重量部、硫黄を2~7重量部含有し、前記N,N-ジアルキル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミドを含む加硫促進剤の合計量が2.1~10重量部であるタイヤ用ゴム組成物。
ゴム成分中における天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムの含有量が15重量%以上である請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
ゴム成分中における天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムの含有量が15重量%以上60重量%未満である請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
ビードエイペックスまたはベーストレッドに使用する請求項1、2または3記載のタイヤ用ゴム組成物。
請求項4記載のゴム組成物を使用して作成したビードエイペックス。
請求項4記載のゴム組成物を使用して作成したベーストレッド。
Description:
タイヤ用ゴム組成物

本発明は、タイヤ用ゴム組成物、とくにビ ードエイペックスおよびベーストレッドに最 適なゴム組成物に関する。

タイヤに使用されるゴム組成物において、 たとえば、ビードエイペックスやベーストレ ッドなどに使用されるゴム組成物では、硫黄 などの加硫剤、加硫促進剤を多く含有し、シ リカの含有量が少ない組成物が使用されてい る(特許文献1)。このようなゴム組成物では、 スコーチ時間が短くなり、加工中にゴム焼け が発生しやすいという問題がある。また、硬 化させたゴムの破断伸びも低下する傾向にあ り、ベーストレッドやビードエイペックスに 適用した場合には135%程度の伸びしか得られ い。

また、これらのゴム組成物では、天然ゴム やイソプレンゴムの配合量を40重量部程度と 減し、変性ブタジエンゴム、変性スチレン タジエンゴム、クロロプレンゴムなどのポ マーと併用することにより、超高硬度また 超低tanδを達成している。しかしながら、 然ゴムやイソプレンゴムの配合量が少なく シリカも配合せず、硫黄を多く含有する場 には、破断伸びが低下する傾向にある。さ に、スコーチ時間も短く、加硫遅延剤を配 することが必要となる。

特開2005-187825

本発明は、高硬度、低tanδであっても、破 伸びが高い、とくにビードエイペックスお びベーストレッドに最適なタイヤ用ゴム組 物を提供することを目的とする。

本発明は、天然ゴムおよび/またはイソプ ンゴムを含むゴム成分100重量部に対して、N, N-ジアルキル-2-ベンゾチアゾリルスルフェン ミド(2つのアルキル基は、炭素数4~16の分岐 造を有する直鎖のアルキル基であって、同 であっても異なっていてもよい)を0.6~8重量 、硫黄を2~7重量部含有し、前記N,N-ジアルキ ル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミドを含 む加硫促進剤の合計量が2.1~10重量部であるタ イヤ用ゴム組成物に関する。

ゴム成分中における天然ゴムおよび/また イソプレンゴムの含有量が15重量%以上であ ことが好ましい。

ゴム成分中における天然ゴムおよび/また イソプレンゴムの含有量が15重量%以上60重量 %未満であることが好ましい。

ビードエイペックスまたはベーストレッド に使用することが好ましい。

また、本発明は、前記ゴム組成物を使用し て作成したビードエイペックスまたはベース トレッドに関する。

本発明によれば、特定の加硫促進剤を使用 することによって、高硬度、低tanδであって 、破断伸びが高い、とくにビードエイペッ スおよびベーストレッドに最適なタイヤ用 ム組成物を提供することができる。たとえ 、通常のビードエイペックスおよびベース レッド配合のタイヤ用ゴム組成物では、120~ 150%の破断時伸びしか得られないが、本発明 タイヤ用ゴム組成物では、250%以上の破断伸 を達成することが可能となる。

本発明のタイヤ用ゴム組成物は、天然ゴム および/またはイソプレンゴムを含むゴム成 100重量部に対して、N,N-ジアルキル-2-ベンゾ アゾリルスルフェンアミド(2つのアルキル は、炭素数4~16の分岐構造を有する直鎖のア キル基であって、同一であっても異なって てもよい)を0.6~8重量部、硫黄を2~7重量部含 し、前記N,N-ジアルキル-2-ベンゾチアゾリル スルフェンアミドを含む加硫促進剤の合計量 が2.1~10重量部である。

天然ゴムには、天然ゴムそのものだけでな く、エポキシ化天然ゴム(ENR)や脱タンパク天 ゴム(DPNR)も含まれる。天然ゴム(NR)および/ たはイソプレンゴム(IR)は、他のゴム成分と 合して使用することもできる。他のゴム成 としては、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、 チレン-イソプレン-ブタジエンゴム(SIBR)、 タジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、エチ レン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、クロロプ ンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニト ル-ブタジエンゴム(NBR)などがあげられる。 でも、ハイシスBR、変性BR、変性SBRが好まし い。変性BRとしては、特開2006-124503号公報お び特開2006-63143号公報に記載されているよう 、1,2-シンジオタクチックポリブタジエン結 晶を含むポリブタジエンゴム(a)(BR(a))、スズ 性ポリブタジエンゴム(b)(BR(b))などが挙げら る。

他のゴム成分と混合する場合には、NRおよ /またはIRはゴム成分中に60重量%未満が好ま く、55重量%未満がより好ましく、50重量%未 が最も好ましい。60重量%以上では、tanδが くなる傾向がある。一方、NRおよび/またはIR はゴム成分中に15重量%以上が好ましく、20重 %以上がより好ましく、25重量%以上が最も好 ましい。15重量%未満では、破断強度が低く、 加工性も低くなる傾向がある。

本発明では、N,N-ジアルキル-2-ベンゾチア リルスルフェンアミドを加硫促進剤として 用する。該化合物の2つの分岐構造を有する 鎖のアルキル基は同一であっても異なって ても良く、炭素数は4~16であるが、6~12が好 しい。3以下では、初期加硫速度が速く、ゴ 中への分散性が低下し、17以上では、初期 硫速度が遅すぎ、またゴム硬度が低くなる 好ましいアルキル基としては、2-エチルヘキ シル、2-メチルヘキシル、3-エチルヘキシル 3-メチルヘキシル、2-エチルプロピル、2-エ ルブチル、2-エチルペンチル、2-エチルヘプ ル、2-エチルオクチルなどがあげられる。

N,N-ジアルキル-2-ベンゾチアゾリルスルフ ンアミドの配合量の下限は、ゴム成分100重 部に対して、0.6重量部以上、好ましくは0.7 量部以上である。配合量が0.6重量部未満で 、ゴムの硬度が低く、破断強度が低くなる また、配合量の上限は、8重量部以下、好ま くは7重量部以下である。配合量が8重量部 こえると、分散性が低下し、破断強度が低 する原因となる。

硫黄の配合量は、ゴム成分100重量部に対し て、2重量部以上、好ましくは3.5重量部以上 ある。硫黄の配合量が2重量部未満では、得 れたゴム組成物の硬度(≒E*)が低くなる。ま た、硫黄の配合量は、7重量部以下、好まし は6.5重量部以下である。硫黄の配合量が7重 部をこえると、ブルーミングにより隣接部 との粘着性が悪化し、硫黄の濃度が均一で くなる。

本発明では、N,N-ジアルキル-2-ベンゾチアゾ ルスルフェンアミドとともに、他の加硫促 剤を併用することができる。他の加硫促進 としては、下記一般式
(C 6 H 5 -CH 2 ) 2 N-(C=S)-S y -(C=S)-N(CH 2 -C 6 H 5 ) 2
で表される加硫促進剤、グアニジン系加硫促 進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、チア ゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤 、チオウレア系加硫促進剤、ジチオカルバミ ン酸系加硫促進剤、アルデヒド-アミン系ま はアルデヒド-アンモニア系加硫促進剤、イ ダゾリン系加硫促進剤、キサンテート系加 促進剤などがあげられる。

前記一般式で表される加硫促進剤において 、式中、yは1~8の整数であるが、2がより好ま い。yが9以上では合成が困難である。

グアニジン系加硫促進剤としては、例えば 、ジフェニルグアニジン、ジオルトトリグア ニジン、トリフェニルグアニジン、オルトト リルビグアニド、ジフェニルグアニジンフタ レートなどがあげられる。

スルフェンアミド系加硫促進剤は、下記一 般式(1)で表される。

前記一般式(1)中において、Rは、炭素数1~18 直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基または クロアルキル基などを示す。Rはとくに分岐 鎖アルキル基が好ましい。

スルフェンアミド系加硫促進剤としては、 具体的に、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリル ルフェンアミド(TBBS)、N-シクロヘキシル-2-ベ ンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N-ジ シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェ ンアミド(DCBS)、N,N-ジイソプロピル-2-ベンゾ アゾールスルフェンアミドなどがあげられ 。なかでも、ゴム中への分散性、加硫物性 安定性がよいという効果が得られることか 、スルフェンアミド系加硫促進剤としては TBBS、CBSが好ましい。

チアゾール系加硫促進剤としては、例えば 、MBT(2-メルカプトベンゾチアゾール)、MBTS(ジ ベンゾチアジルジスルフィド)、2-メルカプト ベンゾチアゾールのナトリウム塩、亜鉛塩、 銅塩、シクロヘキシルアミン塩、2-(2,4-ジニ ロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2 -(2,6-ジエチル-4-モルホリノチオ)ベンゾチア ールなどが挙げられる。なかでも、チアゾ ル系加硫促進剤としては、MBT、MBTSが好まし 、MBTSが特に好ましい。

チウラム系加硫促進剤としては、例えば、 TMTD(テトラメチルチウラムジスルフィド)、テ トラエチルチウラムジスルフィド、テトラメ チルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチ レンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレ ンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレ ンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチ レンチウラムヘキサスルフィド、テトラブチ ルチウラムジスルフィド、ペンタメチレンチ ウラムテトラスルフィドなどが挙げられる。

チオウレア系加硫促進剤としては、例えば 、チアカルバミド、ジエチルチオ尿素、ジブ チルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジオル トトリルチオ尿素などのチオ尿素化合物など が挙げられる。

ジチオカルバミン酸系加硫促進剤としては 、例えば、エチルフェニルジチオカルバミン 酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸 亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウ ム、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエ チルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチ オカルバミン酸亜鉛、ジアミルジチオカルバ ミン酸亜鉛、ジプロピルジチオカルバミン酸 亜鉛、ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜 鉛とピペリジンの錯塩、ヘキサデシル(また オクタデシル)イソプロピルジチオカルバミ 酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜 、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリ ン、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、 エチルジチオカルバミン酸テルル、ジアミ ジチオカルバミン酸カドミウムなどのジチ カルバミン酸系化合物などが挙げられる。

アルデヒド-アミン系またはアルデヒド-ア モニア系加硫促進剤としては、例えば、ア トアルデヒド-アニリン反応物、ブチルアル デヒド-アニリン縮合物、ヘキサメチレンテ ラミン(HMT)、アセトアルデヒド-アンモニア 応物などが挙げられる。

ゴム組成物に配合する前記N,N-ジアルキル-2 -ベンゾチアゾリルスルフェンアミドを含む 硫促進剤の合計量は、ゴム成分100重量部に して2.1~10重量部である。加硫促進剤の合計 合量の下限は、2.2重量部が好ましく、2.4重 部がより好ましい。2.1重量部未満では、硬 が低く、tanδが悪くなる傾向がある。一方、 上限は9.5重量部が好ましく、9重量部がより ましい。10重量部を超えると、分散性が低下 し、破断強度が低下する傾向がある。

本発明のゴム組成物には、前記ゴム成分、 硫黄および加硫促進剤のほかにも、必要に応 じて、カーボンブラック、シリカ、炭酸カル シウムなどの充填剤、可塑剤、酸化亜鉛、加 硫助剤、発泡剤、老化防止剤、ワックスなど の添加剤を配合することができる。シリカに ついては、シリカは酸性であり、加硫反応を 遅延させ、分散性も良好であって破断伸びを 向上させることができる。しかしながら、ゴ ム加硫前に放置すると、収縮し、寸法安定性 が低く、ビードエイペックスではエッジがカ ールする傾向にある。なお、シリカの含有量 を15重量部以上とすると、低tanδが得られな 。

カーボンブラックの配合量の下限は、ビー ドエイペックスの場合、ゴム成分100重量部に 対して、好ましくは45重量部以上、より好ま くは50重量部以上である。配合量が45重量部 未満では、硬度が低く、操縦応答性が悪くな る傾向がある。また、配合量の上限は、好ま しくは80重量部以下、より好ましくは75重量 以下である。配合量が80重量部をこえると、 ポリマー中への分散性が低下し、破断強度が 低下する傾向がある。

一方、ベーストレッドの場合、ゴム成分100 重量部に対して、好ましくは15重量部以上、 り好ましくは20重量部以上である。配合量 15重量部未満では、破断強度と硬度が低下す る傾向がある。また、配合量の上限は、好ま しくは50重量部以下、より好ましくは45重量 以下である。配合量が50重量部をこえると、 発熱性が低下する傾向がある。

本発明のビードエイペックスまたはベース トレッドは、本発明のゴム組成物からなる。 ここで、本発明のビードエイペックスを有す るタイヤは、トレッド部両側で連なる一対の サイドウォール部に形成された一対のビード 部と、該ビード部のビードコアで両端部が折 り返されたカーカスとを備えており、ビード エイペックスとは、該カーカスの折り返しの 間に配置され、タイヤのサイドウォール方向 に向かって延びるタイヤ部位をいう。

タイヤは、通常の方法により製造される。 例えば、前記ゴム成分、補強用充填剤、必要 に応じて添加剤を混練りし、未加硫の段階で タイヤのビードエイペックスまたはベースト レッドの形状にあわせて押出し加工し、タイ ヤ成型機上にて通常の方法で成形することに より、未加硫タイヤを形成する。この未加硫 タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより タイヤを得ることができる。

以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説 明するが、本発明はこれらのみに制限される ものではない。

(材料)
NR:TSR20
VCR617:宇部興産(株)製のVCR617(SPBの含有量:17重 %、SPBの融点:200℃)
変性BR:日本ゼオン(株)製のNipol BR1250H(開始剤 してリチウムを使用して重合)
カーボンブラック:昭和キャボット(株)製のカ ーボンブラックN550
変性フェノール樹脂:住友ベークライト(株)製 のPR12686(カシューオイル変性樹脂)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラ ック6C
酸化亜鉛:東邦亜鉛(株)製の銀嶺R
ステアリン酸:日本油脂(株)製
オイル処理不溶性硫黄:フレキシス社製のク ステックスHSOT20(硫黄80重量%およびオイル分2 0重量%含む不溶性硫黄。硫黄成分のうち、不 性硫黄分は90%以上であり、可溶性硫黄分は1 0%以下である。)
加硫促進剤DCBS:川口化学工業(株)製のアクセ DZ-G(N,N-ジシクロヘキシルベンゾチアゾリル ルフェンアミド)
加硫促進剤BEHZ:川口化学工業(株)製のBEHZ(N,N- (2-エチルヘキシル)-2-ベンゾチアゾリルスル ェンアミド)
加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製のノ セラーNS
加硫促進剤HMT:大内新興化学工業(株)製のノク セラーH(ヘキサメチレンテトラミン(HMT))
N-シクロヘキシルチオフタルアミド:大内新興 化学工業(株)製のCTP
加硫促進助剤:田岡化学工業(株)製のタッキロ ールV200(アルキルフェノール・塩化硫黄縮合 )

実施例1~5および比較例1~5(ビードエイペック )
表1に示す配合内容のうち、オイル処理不溶 硫黄、加硫促進剤およびCTPを除く各種薬品 、バンバリーミキサーにて混練し、得られ 混練り物に、オイル処理不溶性硫黄、加硫 進剤およびCTPを加えて、オープンロールに 混練し、未加硫ゴム組成物を得た。該未加 ゴム組成物を、170℃で12分間プレス加硫し、 加硫ゴムサンプルを得た。

実施例1~5および比較例1~5(ベーストレッド)
表2に示す配合内容のうち、オイル処理不溶 硫黄、加硫促進剤およびCTPを除く各種薬品 、バンバリーミキサーにて混練し、得られ 混練り物に、オイル処理不溶性硫黄、加硫 進剤およびCTPを加えて、オープンロールに 混練し、未加硫ゴム組成物を得た。該未加 ゴム組成物を、170℃で12分間プレス加硫し、 加硫ゴムサンプルを得た。

(試験方法)
<加硫試験>
JIS K 6300に記載されている振動式加硫試験機 (キュラストメーター)を用い、測定温度160℃ 加硫試験を行なって、時間とトルクとをプ ットした加硫速度曲線を得た。加硫速度曲 のトルクの最小値をML、最大値をMH、その差 (MH-ML)をMEとしたとき、ML+0.1MEに到達する時間T 10 (分)を読み取った。

<粘弾性試験>
前記加硫ゴム組成物から、所定サイズの試験 片を作製し、(株)岩本製作所製の粘弾性スペ トロメータVESを用いて、初期歪10%、動歪2% および周波数10Hzの条件下で、70℃における ム試験片の複素弾性率(E*)および損失正接(tan δ)を測定した。E*が大きいほど剛性に優れて る。tanδが小さいほどヒステリシスロスが なく発熱が少ないことを示す。

<引張り試験(破断抗力および破断時伸び)> ;
JIS K6251に準じ、3号ダンベルを用いて引張り 験を実施し、室温における破断時伸びEB(%) 測定した。

それぞれの試験結果を、表1および2に示す

表1および2の評価結果から、硫黄などの加 剤、加硫促進剤を多く含有し、シリカの含 量が少ない場合であっても、加硫促進剤BEHZ を使用すると、破断時伸びが高く、さらにド ラム耐久指数も高いことがわかる。