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Patent Searching and Data


Title:
SRAM CELL CIRCUIT AND METHOD FOR DRIVING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/078220
Kind Code:
A1
Abstract:
There is provided a SRAM circuit in which restrictions on transistor sizes occurring when ensuring a write operation and a read operation are controlled, the number of transistors in use is reduced, and use of a dedicated read line is eliminated. In the SRAM circuit, to configure a positive feedback circuit, the output node (Q202) of a first inverter (202) is connected to the input node (I204) of a second inverter (204) and a feedback control transistor (220) connects between the output node (Q204) of the second inverter (204) and the input node (I202) of the first inverter (202). After bringing the feedback control transistor (220) into a non-conduction state to disconnect the positive feedback circuit, either a write control transistor (222) or a read control transistor (224) is brought into a conduction state, thereby bringing the SRAM circuit into a write state or a read state.

Inventors:
SEKIGAWA TOSHIHIRO (JP)
MATSUMOTO YOHEI (JP)
HIOKI MASAKAZU (JP)
KAWANAMI TAKASHI (JP)
NAKAGAWA TADASHI (JP)
KOIKE HANPEI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/069512
Publication Date:
June 25, 2009
Filing Date:
October 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NAT INST OF ADVANCED IND SCIEN (JP)
SEKIGAWA TOSHIHIRO (JP)
MATSUMOTO YOHEI (JP)
HIOKI MASAKAZU (JP)
KAWANAMI TAKASHI (JP)
NAKAGAWA TADASHI (JP)
KOIKE HANPEI (JP)
International Classes:
G11C11/41; G11C11/412
Foreign References:
JP2006059523A2006-03-02
JPS63285794A1988-11-22
JPH06103781A1994-04-15
JPS58128091A1983-07-30
JP2006286100A2006-10-19
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Claims:
 入力ノードに印加された論理信号の反転信号を出力ノードに出力する第一のインバータと、入力ノードに印加された論理信号の反転信号を出力ノードに出力する第二のインバータと、帰還回路制御信号によって導通又は非導通にされる帰還制御トランジスタと、書き込み制御信号によって導通又は非導通にされる書き込み制御トランジスタと、読み出し制御信号によって導通又は非導通にされる読み出し制御トランジスタと、前記すべての制御信号を出力する制御回路を有し、
 第一および第二のインバータは電源供給線および電源帰還線に接続し、第一のインバータの出力ノードは第二のインバータの入力ノードに接続し、第二のインバータの出力ノードと第一のインバータの入力ノード間は帰還制御トランジスタで接続し、第一のインバータの入力ノードとビット線間は書き込み制御トランジスタで接続し、第二のインバータの出力ノードとビット線間は読み出し制御トランジスタで接続し、
 前記第一のインバータの出力ノードと前記第二のインバータの入力ノードを接続すると共に前記第二のインバータの出力ノードと前記第一のインバータの入力ノードの間を帰還制御トランジスタで接続して正帰還回路を構成したことを特徴とするSRAMセル回路。
 前記制御回路は、前記書き込み制御トランジスタおよび前記読み出し制御トランジスタにそれぞれを非導通状態とする制御信号をそれぞれ出力し、前記帰還制御トランジスタに該帰還制御トランジスタを導通状態とする制御信号を出力し、前記SRAM回路を保持状態にするようにしたことを特徴とする請求項1記載のSRAMセル回路。
 前記制御回路は、前記書き込み制御トランジスタにこれを導通状態とする書き込み制御信号を出力しているときに、前記帰還制御トランジスタにこれを非導通とする制御信号を出力し、前記読み出し制御トランジスタにこれを非導通とする制御信号を出力し、前記SRAM回路を書き込み状態にするようにしたことを特徴とする請求項1記載のSRAMセル回路。
 前記制御回路は、前記読み出し制御トランジスタにこれを導通状態とする読み出し制御信号を出力しているときに、前記帰還制御トランジスタにこれを非導通とする制御信号を出力し、前記書き込み制御トランジスタにこれを非導通とする制御信号を出力し、前記SRAM回路を読み出し状態にするようにしたことを特徴とする請求項1記載のSRAMセル回路。
 前記制御回路は、前記書き込み制御トランジスタが導通状態になる前に前記帰還制御トランジスタを非導通状態にするように前記書き込み制御信号と前記帰還回路制御信号の出力の時間差を調整し、前記書き込み制御トランジスタが導通状態から非導通状態になった後に前記帰還制御トランジスタを導通状態にするように前記書き込み制御信号と前記帰還回路制御信号の出力の時間差を調整するようにしたことを特徴とする請求項1記載のSRAMセル回路。
 前記制御回路は、前記読み出し制御トランジスタが導通状態になる前に前記帰還制御トランジスタを非導通状態にするように前記読み出し制御信号と前記帰還回路制御信号の出力の時間差を調整し、前記読み出し制御トランジスタが導通状態から非導通状態になった後に前記帰還制御トランジスタを導通状態にするように前記読み出し制御信号と前記帰還回路制御信号の出力の時間差を調整したことを特徴とする請求項1記載のSRAMセル回路。
 前記制御回路は、前記書き込み制御トランジスタおよび前記読み出し制御トランジスタをそれぞれn形の電界効果トランジスタとし、前記書き込み制御信号および前記読み出し制御信号のハイレベルをそれぞれ電源供給線の電位よりも少なくとも前記書き込み制御トランジスタおよび前記読み出し制御トランジスタのしきい値電圧だけ高くしたことを特徴とする請求項1記載のSRAMセル回路。
 前記制御回路は、前記書き込み制御トランジスタおよび前記読み出し制御トランジスタをそれぞれp形の電界効果トランジスタとし、前記書き込み制御信号および前記読み出し制御信号のローレベルをそれぞれ電源帰還線の電位よりも少なくとも前記書き込み制御トランジスタおよび前記読み出し制御トランジスタのしきい値電圧の絶対値だけ低くなるようにしたことを特徴とする請求項1記載のSRAMセル回路。
 前記帰還制御トランジスタをp形の絶縁ゲート電界効果トランジスタとしたことを特徴とする請求項1記載のSRAMセル回路。
 前記帰還制御トランジスタをp形の電界効果トランジスタとし、前記制御回路は、前記帰還制御信号のローレベルを電源帰還線の電位よりも少なくとも前記帰還制御トランジスタのしきい値電圧の絶対値だけ低くしたことを特徴とする請求項1記載のSRAMセル回路。
 前記帰還制御トランジスタをn形の電界効果トランジスタとし、前記制御回路は、前記帰還制御信号のハイレベルを電源供給線の電位よりも少なくとも前記帰還制御トランジスタのしきい値電圧だけ高くしたことを特徴とする請求項1記載のSRAMセル回路。
 前記書き込み制御トランジスタ、前記読み出し制御トランジスタおよび前期帰還制御トランジスタをそれぞれn形の電界効果トランジスタとし、前記書き込み制御信号、前記読み出し制御信号および帰還制御信号のハイレベルよりも電源供給線の電位を少なくとも前記書き込み制御トランジスタ、前記読み出し制御トランジスタおよび帰還制御トランジスタのしきい値電圧低くなるようにしたことを特徴とする請求項1記載のSRAMセル回路。
 前記書き込み制御トランジスタ、前記読み出し制御トランジスタおよび前期帰還制御トランジスタをそれぞれp形の電界効果トランジスタとし、前記書き込み制御信号、前記読み出し制御信号および帰還制御信号のローレベルよりも電源供給線の電位を少なくとも前記書き込み制御トランジスタ、前記読み出し制御トランジスタおよび帰還制御トランジスタのしきい値電圧の絶対値よりも高くなるようにしたことを特徴とする請求項1記載のSRAMセル回路。
 請求項10記載のSRAMセル回路の駆動方法であって、前記帰還制御トランジスタを非導通状態として前記正帰還回路を切断した後、前記書き込み制御トランジスタ又は前記読み出し制御トランジスタのいずれかを導通状態として、書き込み状態又は読み込み状態とすることを特徴とするSRAMセル回路の駆動方法。
 前記書き込み制御トランジスタおよび前記読み出し制御トランジスタそれぞれを非導通状態とし、前記帰還制御トランジスタを導通状態とし、前記SRAM回路を保持状態にすることを特徴とする請求項14記載のSRAMセル回路の駆動方法。
 前記書き込み制御トランジスタを導通状態としているときに、前記帰還制御トランジスタを非導通とし、前記読み出し制御トランジスタを非導通とし、前記SRAM回路を書き込み状態にすることを特徴とする請求項14記載のSRAMセル回路の駆動方法。
 前記読み出し制御トランジスタを導通状態としているときに、前記帰還制御トランジスタを非導通とし、前記書き込み制御トランジスタを非導通とし、前記SRAM回路を読み出し状態にすることを特徴とする請求項14記載のSRAMセル回路の駆動方法。
 前記書き込み制御トランジスタが導通状態になる前に前記帰還制御トランジスタを非導通状態にし、前記書き込み制御トランジスタが導通状態から非導通状態になった後に前記帰還制御トランジスタを導通状態にすることを特徴とする請求項14記載のSRAMセル回路の駆動方法。
 前記制御回路は、前記読み出し制御トランジスタが導通状態になる前に前記帰還制御トランジスタを非導通状態にし、前記読み出し制御トランジスタが導通状態から非導通状態になった後に前記帰還制御トランジスタを導通状態にすることを特徴とする請求項14記載のSRAMセル回路の駆動方法。
Description:
SRAMセル回路およびその駆動方法

 本発明はSRAM(Static Random Access Memory)セル 路およびその駆動方法に関する。

 説明の都合上、電気回路網での回路の結 点をノードと称することにする。当然のこ ながら、あるノードは二つの役割をするこ がある。すなわち、ある一つの回路網の中 ある一定の機能を有する部分回路網を部分 路と称することにすると、一つのノードに る部分回路の電気信号が出力されるとき(出 力ノード)、そのノードにつながる他の部分 路から見るとそのノードは電気信号が入力 れるノード(入力ノード)になっていることが ある。また、ノードの名前はそのノードの論 理信号(論理値は1または0、論理信号レベルは ハイレベルHまたはローレベルLで表す)を表す ことにする。さらにまた、端子とは回路に用 いられているトランジスタ、抵抗、容量など の回路素子の、外部との電気的接続のために 設けられた電極を言う。電気的には端子がノ ードを兼ねることがあり得る。また、特に回 路に電源を供給する配線を電源供給線、電源 供給線から回路を通った電流が帰還される配 線を電源帰還線と称する。

 明細書中でトランジスタとは、少なくと 一つの制御信号入力端子と少なくとも二つ 信号出力端子とを有し、制御信号によって 二つの出力端子間の導通、非導通状態を制 する電気的スイッチの具体化形態の一つで る。そのトランジスタは一般に絶縁ゲート 界効果トランジスタ(MOST)やバイポーラトラ ジスタ(BPT)等である。MOSTの場合はそのゲー が制御信号入力端子として用いられ、ドレ ンとソースが二つの信号出力端子として用 られる。BPTの場合は、ベースが制御信号入 端子として用いられ、コレクタとエミッタ 二つの信号出力端子として用いられる。以 の説明ではMOSTを用いた場合を例にとって説 明する。

 このMOSTを用いたSRAMセル回路は、例えば 図7のデュアルビットラインSRAMセル10がある すなわち、P形のMOST(PMOST)20およびN形のMOST(NM OST)22の各ドレインを出力ノードQ1に接続し、 ゲート電極を入力ノードI1に接続し、PMOST20 ソースはノードVD1において電源供給線VDDLに 接続する。さらにNMOST22のソースはノードVS1 おいて電源帰還線VSSLに接続してインバータ1 2(インバータとは入力ノードに与えられた論 信号の反転論理信号を出力ノードに出力す 回路であり、以下同様な意味で用いる)が構 成されている。

 また、P形のMOST(PMOST)24およびN形のMOST(NMOST )26の各ドレインを出力ノードQ2に接続し、各 ート電極を入力ノードI2に接続する。PMOST24 ソースは、ノードVD2において電源供給線VDDL に接続し、さらにNMOST26のソースは、ノードVS 2において電源帰還線VSSLに接続してインバー 14が構成されている。

 インバータ12の出力ノードQ1は、インバータ 14の入力ノードI2に接続し、その出力ノードQ2 は、インバータ12の入力ノードI1に接続して 帰還回路(単に帰還回路またはラッチ回路と 言う)を構成する。
 さらに、出力ノードQ1は、アクセストラン スタであるNMOST16のソース(またはドレイン) 接続され、NMOST16のドレイン(またはソース) ノードD1においてビット線BLに接続される。

 出力ノードQ2は、他のアクセストランジス であるNMOST18のソース(またはドレイン)に接 され、NMOST18のドレイン(またはソース)は、 ードD2においてビット線BLBに接続される。
 NMOST16および18のゲートは、それぞれノードP 1およびP2においてワード線WLに接続されて一 のSRAMセルが構成されている。なお、出力ノ ードQ1とQ2の論理信号レベルは定常状態にお ては相補的(一方がハイレベルHであれば他方 はローレベルLとなっている)となっている。

 例えば、出力ノードQ1がハイレベルで出 ノードQ2がローレベルのときは論理1を記憶 ているとし、その逆は論理0を記憶している する等と記憶内容が決められている。なお NMOST16および18はSRAMセルの記憶内容をビット ラインBLおよびBLBに読み出す時の読み出しア セストランジスタとしても、あるいはビッ ラインBLおよびBLBの論理信号(この場合はBL よびBLBは相補的である)をSRAMセルに書き込む 時の書き込みアクセストランジスタとしても 用いられる。

 なお、出力ノードQ1ないしQ2等の正帰還回路 が構成される二つのインバータの出力ノード を記憶ノードとも言うことにする。さらに、 SRAMセル回路での論理信号レベルは、それを いたメモリ装置外部の論理回路の論理信号 ベルと異なる場合がある。
 SRAMセルを大量に用いたメモリ装置は、高速 動作が可能であって、かつメモリ容量を大き くすることが求められている。そのため、SRA Mセルの面積を小さくすること、すなわち各 ランジスタの寸法は実現可能な最小寸法と ることが望ましい。

 しかし、SRAMセルの記憶内容を読み出す時 、記憶内容が反転してしまう誤動作を防ぐこ とや、正しく記憶内容が書き込まれることを 保証する等の潜在的な課題があるため、すべ てのトランジスタを最小寸法とすることは出 来ない。

 概略、インバータのNMOSTであるNMOST22およ 26のチャネル長は最小寸法、(チャネル幅は 積、動作速度を勘案して最小寸法よりは大 くする場合が多い)とし、アクセストランジ スタのNMOST16および18はこれらよりも電流駆動 能力を弱く(例えばチャネル幅を小さくした 、チャネル長を長くしたり、あるいはその 方とする)し、インバータのPMOSTであるPMOST20 よび24よりは電流駆動能力を強く(例えばPMOS T20および24のチャネル長をNMOST16および18より 長くしたりチャネル幅については逆に小さ したり、またはその両方とする)するように 設定される。

 ただし、チャネル幅については実現可能な 小寸法より小さくすることは出来ないと言 制約条件があるので、これを勘案して各ト ンジスタのチャネル幅を最小寸法以上に設 しなければならない。したがって、その分S RAMセルの面積は増加し、浮遊容量も増加する ことになり、その動作速度の低下を招く。
 セル面積を小さくする一つの手段として、 7の二つのビットラインを一つとし、トラン ジスタ数を一つ少なくする図8の40のシングル ビットラインSRAMセル回路が提案されている

 図8では、P形のMOST(PMOST)50およびN形のMOST(N MOST)52の各ドレインを出力ノードQ3に接続し、 各ゲート電極を入力ノードI3に接続する。PMOS T50のソースは、ノードVD3において、電源供給 線VDDLに接続する。さらにNMOST52のソースは、 ードVS3において、電源帰還線VSSLに接続して インバータ42が構成されている。

 また、P形のMOST(PMOST)54およびN形のMOST(NMOST)56 の各ドレインを出力ノードQ4に接続し、各ゲ ト電極を入力ノードI4に接続する。
 PMOST54のソースは、ノードVD4において、電源 供給線VDDLに接続する。さらに、NMOST56のソー は、ノードVS4において、電源帰還線VSSLに接 続してインバータ44を構成している。

 さらに、インバータ42の出力ノードQ3は、イ ンバータ44の入力ノードI4に接続し、その出 ノードQ4は、インバータ42の入力ノードI3に 続して正帰還回路を構成する。
 さらに、出力ノードQ4は、アクセストラン スタであるNMOST46のソース(またはドレイン) 接続される。NMOST46のドレイン(またはソース )は、ノードD3において、ビット線BLに接続さ る。NMOST46のゲートは、ノードP3において、 ード線WLに接続されて、一つのシングルビ トラインSRAMセル回路が構成されている。

 図8のシングルビットラインSRAMセル回路 は、当然ながら記憶内容の読み出しと書き みは一つのビットラインBLを用いて行われる 。特に、図7のデュアルビットラインSRAMセル 路との違いは、書き込み操作であり、アク ストランジスタ46を通してビットラインBLの 電位をインバータ42の入力ノードI3と同時に ンバータ44の出力ノードQ4に転送するが、こ 場合BLの論理信号レベルがハイレベルでも ーレベルでも確実に転送してSRAMセルの記憶 容すなわち、記憶ノードQ3およびQ4の論理信 号レベルが変更できなければならない。

 ローレベルの書き込みは、Q4がハイレベル あった時が重要である。この時、PMOST54は導 状態で、PMOST54の導通抵抗をR54、アクセスト ランジスタのNMOST46の導通抵抗をR46Lとすると Q4の電位は、VDD*R46L/(R46L+R54)となる。
 この値がインバータ42の論理しきい値レベ VTRI42(約VDD/2に設定される場合が多い)より十 低くなるようにトランジスタ46と54の寸法を 設定しなければならない。
 ここで、VDDは電源供給線VDDLの電位であり、 電源帰還線VSSLの電位は簡単のため接地電位(0 V)とした。

 一方、ハイレベルの書き込みは、Q4がロー ベルであった時が重要である。この時、NMOST 56は導通状態であり、NMOST46と56の導通抵抗を れぞれR46HおよびR56とすると、Q4の電位は、V DD*R56/(R46H+R56)となり、この値がインバータ42 論理しきい値レベルVTRI42を十分に超えるよ に各NMOST46と56の寸法を設定しなければなら い。
 ただし、ビット線BLの論理ハイレベルはVDD 等しいとした。

 これらの条件は図7のデュアルビットライ ンSRAMセル回路よりは厳しい要求である。そ 理由は書き込みのとき、図7のデュアルビッ ラインSRAMセル回路ではBLまたはBLBのどちら 一方のビットラインが必ずローレベルとな からそちら側のアクセストランジスタを通 て記憶内容を書き換えることが出来る、す わち、ローレベルの書き込み条件さえ満た れていれば良いからであると言える。

 読み出し動作においては、ビットラインの 位を予めハイレベルに設定して、高インピ ダンス状態にしておき、次にワード線の電 をVTRI42とする。
 記憶ノードQ4がハイレベルであれば、高イ ピーダンスのビット線電位はほとんど変化 ないが、ローレベルであるとアクセストラ ジスタ46が導通状態となり、高インピーダン スのビット線電位は、NMOST46および導通状態 NMOST56によって放電され、電位が低下する。
 この差を検出して記憶内容がハイレベルか ローレベルかを検出する。当然ながら、NMOS T46のしきい値電圧VTNはVTRI42より小さくなくて はならない。

 また、NMOST46のゲートにはVDDより低いVTRI42な る(約VDDの1/2)電位しか印加できず、NMOST46の単 位チャネル幅当たりの導通抵抗を十分小さく 出来ないので読み出し速度が遅くなる。
 また、VDDとVTRI42なる二種類のハイレベル電 を発生するワード線制御回路も必要となり メモリ装置全体としては面積の増加、消費 力の増加が懸念される。

 上記欠点の対策の一つとして、SRAMセル回 路のVDDLの電位VDDを書き込み動作の時だけ低 して(ワード線WLの電位はそのまま)論理しき 値レベルを下げ、インバータ42および44を駆 動能力の弱い(負荷容量を充放電する電流小 くなる)インバータに一時的にすることで書 込み動作を確実にするようにした方法が提 されているが、同じワード線WLに接続され すべてのSRAMセル回路についてその操作を行 必要があり、電流駆動能力の高いセル電源 圧制御回路が必要で、メモリ装置全体とし はさらなる面積の増加、消費電力の増加が 念される。

 上記シングルビットラインSRAMセル回路の読 み出し動作における制約条件を緩和する回路 として、読み出し専用ビットラインを設け、 記憶ノードの内容はバッファを通してこれに 出力することによって解決を図った図9のSRAM ル回路60が知られている。
 図9においては、P形のMOST(PMOST)80およびN形の MOST(NMOST)82の各ドレインを出力ノードQ5に接続 し、各ゲート電極を入力ノードI5に接続する

 PMOST80のソースは、ノードVD5において、電源 供給線VDDLに接続し、さらに、NMOST82のソース 、ノードVS5において、電源帰還線VSSLに接続 してインバータ62が構成されている。
 またP形のMOST(PMOST)84およびN形のMOST(NMOST)86の 各ドレインを出力ノードQ6に接続し、各ゲー 電極を入力ノードI6に接続し、PMOST84のソー はノードVD6において電源供給線VDDLに接続す る。
 さらに、NMOST86のソースはノードVS6において 電源帰還線VSSLに接続してインバータ64が構成 されている。

 さらに、インバータ62の出力ノードQ5は、 インバータ64の入力ノードI6に接続し、その 力ノードQ6は、インバータ62の入力ノードI5 接続して正帰還回路が構成されている。

 さらに、入力ノードI5は、アクセストラン スタであるNMOST66のソース(またはドレイン) 接続され、NMOST66のドレイン(またはソース) 、ノードD4において書き込み専用ビット線W-B Lに接続されている。
 また、出力ノードQ5は、NMOST68のゲートに接 され、NMOST68のソースは、ノードVS7において 、電源帰還線VSSLに接続される。
 また、NMOST68のドレインは、NMOST70のソース( たはドレイン)に接続され、NMOST70のドレイ (またはソース)は、ノードD5において、読み し専用ビット線R-BLに接続され、NMOST70のゲ トは、ノードP5において、読み出し制御専用 ワード線RWLに接続されている。

 動作の概略は以下の通りである。
 まず、読み出し動作も書き込み動作もして ない保持状態の時、書き込み制御専用ワー 線WWLおよび読み出し制御専用ワード線RWL線 電位はローレベルで、NMOST66および70は非導 状態で、記憶ノードは書き込み専用ビット W-BLおよび読み出し専用ビット線R-BLから切 離されており、インバータ62および64で構成 れた正帰還回路により出力ノード(状態を記 憶する「記憶ノード」でもある)Q5およびQ6の 理レベルが保たれている。

 読み出し動作は、例えば読み出し専用ビッ 線R-BLの電位を予めハイレベルにしてから高 インピーダンス状態とし、次に読み出し制御 専用ワード線RWLの電位をハイレベルにしてNMO ST70を導通状態にする。
 もし、出力ノード(記憶ノード)Q5がローレベ ルであればNMOST68は非導通状態で、したがっ 読み出し専用ビット線R-BLの電位の変化はほ んどない。
 逆に出力ノード(記憶ノード)Q5がハイレベル であればNMOST68は導通状態で、NMOST68および70 通して読み出し専用ビット線R-BLが接地され のでその電位は低下していく。これらの読 出し専用ビット線R-BLの電位の差を検知して 記憶内容を読み出すことが出来る。

 この読み出し動作では、記憶ノードから み出し専用ビット線R-BL線および書き込み専 用ビット線W-BL線へのインピーダンスの低い 流通路が構成されることは無いから読み出 動作期間中の記憶内容の変動を考慮して各 ランジスタの寸法を定める必要は無い。す わち、図7および図8のSRAMセル回路における み出し動作を行うための各トランジスタ寸 の制約条件は無いと言って良い。

 一方、書き込み動作は、読み出し制御専用 ード線RWLの電位はローレベルのままとして のセルの記憶内容が読み出し専用ビット線R -BLの電位に影響されないようにし、書き込み 制御専用ワード線WWLの電位をハイレベルとし てアクセストランジスタであるNMOST66を導通 態とする。
 これにより、書き込み専用ビット線W-BLの電 位がインバータ62の入力ノードI5に転送され 。入力ノードI5の電位がインバータ62の論理 きい値VTRI62以下となれば出力ノードQ5はハ レベルとなり、したがって入力ノードI6もハ イレベルとなるので出力ノードQ6がローレベ となる。

 逆に、入力ノードI5の電位がVTRI62以上とな ば出力ノードQ5はローレベルとなり、したが ってI6もローレベルとなるので出力ノードQ6 ハイレベルとなる。
 ただし、入力ノードI5は出力ノードQ6に接続 されていて、書き込み動作直前においても出 力ノードQ6はローレベルか、ハイレベルとな ている、すなわち、出力ノードQ6はNMOST86を して電源帰還線VSSLに接続されているか、あ るいはPMOST84により、電源供給線VDDLに接続さ ている状態になっている。

 したがって、各トランジスタ、NMOST66、PMOST8 4およびNMOST86の寸法を適切に設定しなければ 定した書き込み動作ができないことは図8と 同様である。なお、アクセストランジスタ66 しきい値電圧をVT66とし、WWL線のハイレベル 電位をVDDとすると、入力ノードI5は最大VDD-VT6 6となり、この値がインバータ62を反転させる だけVTRI62より大きくなければならない。
 そのため、PMOST80の電流駆動能力をNMOST82よ 小さくして、意図的にVTRI62の値を小さくす 、例えば(VDD-VT66)/2程度とするなど寸法の制 条件が増える場合がある。

 上記の読み出し専用ビットラインを新た 設けたSRAMセル回路の欠点を解決する一方法 として、下記特許文献1において図10に示すシ ングルビットラインSRAMセル回路90が開示され ている。

 図10は、P形のMOST(PMOST)110およびN形のMOST(NMOST )112の各ドレインを出力ノードQ8に接続し、各 ゲート電極を入力ノードI8に接続し、PMOST110 ソースはノードVD8において電源供給線VDDLに 続し、さらにNMOST112のソースはノードVS8に いて電源帰還線VSSLに接続してインバータ92 構成されている。
 また、P形のMOST(PMOST)114およびN形のMOST(NMOST)1 16の各ドレインを出力ノードQ9に接続し、各 ート電極を入力ノードI9に接続し、PMOST114の ースはノードVD9において電源供給線VDDLに接 続する。

 さらに、NMOST116のソースはノードVS9におい 電源帰還線VSSLに接続してインバータ94が構 されている。
 さらに、インバータ92の出力ノードQ8はイン バータ94の入力ノードI9に接続し、出力ノー Q9はPMOST100のドレイン(またはソース)に接続 、PMOST100のソース(またはドレイン)はインバ タ92の入力ノードI8に接続して正帰還回路が 構成されている。

 さらに、PMOST100のゲートはノードP6におい て書き込み専用ワードラインWWLに接続され、 入力ノードI8はアクセストランジスタであるN MOST102のソース(またはドレイン)に接続され、 NMOST102のドレイン(またはソース)はノードD6に おいて書き込み専用ビット線W-BLに接続され いる。

 また、インバータ92の出力ノードQ8はNMOST1 04のゲートに接続され、NMOST104のソースはノ ドVS10において電源帰還線VSSLに接続され、NMO ST104のドレインはNMOST106のソース(またはドレ ン)に接続され、NMOST106のドレイン(またはソ ース)はノードD7において読み出し専用ビット 線R-BLに接続され、NMOST106のゲートはノードP7 おいて読み出し専用ワード線RWLに接続され いる。制御回路120はこのセルを選択するた のデコード回路やWWL線やRWL線の電位を適切 制御する。

 動作の概略は以下の通りである。
 まず、読み出し動作も書き込み動作もして ない保持状態の時、書き込み専用ワード線W WLおよび読み出し専用ワード線RWLの電位はロ レベルで、NMOST106および102は非導通状態で 記憶ノードは書き込み専用ビット線W-BLおよ 読み出し専用ビット線R-BLから切り離されて おり、さらにPMOST100は導通状態でインバータ9 2および94による正帰還回路が構成されて記憶 ノードQ8およびQ9の論理レベルが保たれてい 。

 読み出し動作は次のようになる。
 書き込み専用ワード線WWLの電位はローレベ としてインバータ92の入力ノードI8を読み出 し専用ワード線W-BLから切り離し、同時にPMOST 100を導通状態として正帰還回路を構成して記 憶内容を保持した状態としておく。
 次に、例えば読み出し専用ビット線R-BLの電 位を予めハイレベルにしてから高インピーダ ンス状態とし、続いて読み出し制御専用ワー ド線RWLの電位をハイレベルにしてNMOST106を導 状態にする。

 その後の動作は図9の場合と同様である。 この読み出し動作では、各記憶ノードから読 み出し専用ビット線R-BL線および読み出し専 ワード線W-BL線にインピーダンスの低い電流 路が構成されることは無いから読み出し動 期間中、それらの電位による記憶内容の変 を考慮して各トランジスタの寸法を定める 要は無い。すなわち、図7および図8のSRAMセ 回路における読み出し動作を行うための各 ランジスタ寸法の制約条件は無いと言って い。

 一方、書き込み動作は次のようになる。ま 、読み出し制御専用ワード線RWL線の電位は ーレベルのままとし記憶ノードとなる出力 ードQ8およびQ9を読み出し専用ビット線R-BL ら切り離し、このセル90の記憶内容が読み出 し専用ビット線R-BL線の電位に影響を与えず 逆に影響も受けないようにしておく。
 次に、書き込み専用ワード線WWL線の電位を イレベルとしてアクセストランジスタ102を 通状態とし、同時に帰還制御トランジスタ1 00を非導通として正帰還回路を切断する。
 そうすると、書き込み専用ビット線W-BLの電 位がインバータ92の入力ノードI8のみに転送 れる。

 入力ノードI8の電位が十分にインバータ92の 論理しきい値VTRI92以下となれば出力ノードQ8 ハイレベルとなり、したがってインバータ9 4の入力ノードI9もハイレベルとなるのでその 出力ノードQ9がローレベルとなる。
 逆に入力ノードI8の電位が十分にVTRI92以上 なれば出力ノードQ8はローレベルとなり、し たがって入力ノードI9もローレベルとなるの 出力ノードQ9がハイレベルとなる。
 このように出力ノードQ8およびQ9電位の状態 が確定した後、書き込み専用ワード線WWL線の 電位をローレベルに戻し、アクセストランジ スタ102を非導通にしてセルを書き込み専用ビ ット線W-BLから切り離し、また帰還制御トラ ジスタ100を導通状態にして正帰還回路を再 成し、記憶としての各出力ノードQ8およびQ9 論理レベルを安定化する。

 この書き込み動作においては、アクセス ランジスタ102は高インピーダンス状態の入 ノードI8に接続されるだけであるから、図7 いし図9の場合の書き込み動作による寸法の 制約条件は無い。ただし、アクセストランジ スタ102のしきい値電圧をVT102とし、書き込み 用ワード線WWL線のハイレベル電位をVDDとす と、入力ノードI8の電位は最大でVDD-VT102と り、この値がインバータ92を反転させるに十 分なVTRI92より大きくなければならないことは 図9と同様で、そのためPMOST110やNMOST112の寸法 制約条件が増える場合がある。

 さらに、帰還制御トランジスタ100は書き み制御トランジスタ102と同じ書き込み専用 ード線WWL線の制御信号により同時に制御さ ることにより次の欠点が生じる。例えば、 憶ノードQ9がハイレベルであったとし、こ 状態からローレベルを書き込む場合、書き み動作の初期においてPMOST100および114および NMOST102が導通状態となり、電源供給線VDDLから 書き込み専用ビット線W-BLへの電流通路が形 される恐れがある。そのため、入力ノードI8 の電位の低下速度が遅くなる懸念がある。

 以上説明したように、図10のSRAMセル回路は き込み動作や読み出し動作を確実にするこ に起因するトランジスタ寸法への制約条件 少ないので、例えばSRAMセル回路を実現可能 な最小寸法のトランジスタを出来るだけ多く 用いて構成することも原理的には可能である 。
 したがって、SRAMセル回路の面積を小さくで きる可能性があるが、一つのビットライン以 外に読み出し専用ビット線を要する、トラン ジスタ数が8個と多いなど、なお面積増加要 が懸念されるし、それによる浮遊容量の増 で消費電力が増大する懸念もある。

米国特許第6853578号明細書

 本発明の目的は、上記問題点に鑑み、書 込み動作や読み出し動作を確実にすること 伴うトランジスタ寸法への制約条件を抑制 、使用トランジスタ数を少なくし、読み出 専用線を不要とするSRAMセル回路およびその 駆動方法を提供することにある。

 本発明は上記目的を達成するために基本的 以下の解決手段を採用する。
(1) SRAMセル回路は、入力ノードに印加された 論理信号の反転信号を出力ノードに出力する 第一のインバータと、入力ノードに印加され た論理信号の反転信号を出力ノードに出力す る第二のインバータと、帰還回路制御信号に よって導通又は非導通にされる帰還制御トラ ンジスタと、書き込み制御信号によって導通 又は非導通にされる書き込み制御トランジス タと、読み出し制御信号によって導通又は非 導通にされる読み出し制御トランジスタと、 前記すべての制御信号を出力する制御回路を 有し、第一および第二のインバータは電源供 給線および電源帰還線に接続し、第一のイン バータの出力ノードは第二のインバータの入 力ノードに接続し、第二のインバータの出力 ノードと第一のインバータの入力ノード間は 帰還制御トランジスタで接続し、第一のイン バータの入力ノードとビット線間は書き込み 制御トランジスタで接続し、第二のインバー タの出力ノードとビット線間は読み出し制御 トランジスタで接続する。
(2) 上記(1)のSRAMセル回路に、駆動状態での動 作変動を抑制するように、電位保持回路を設 ける。
(3) 上記(1)のSRAMセル回路は、第一のインバー タの出力ノードを第二のインバータの入力ノ ードを接続し、且つ第二のインバータの出力 ノードと第一のインバータの入力ノード間を 帰還制御トランジスタで接続して正帰還回路 を構成する。
(4) 上記(3)記載のSRAMセル回路の駆動方法は、 帰還制御トランジスタを非導通状態として正 帰還回路を切断した後、書き込み制御トラン ジスタ又は読み出し制御トランジスタのいず れかを導通状態として、書き込み状態又は読 み込み状態とする。

 本発明は、読み出しおよび書き着込み動作 に正帰還回路が切断されているので、記憶 容の反転などの誤動作は起こり難くなって る。そのため、各トランジスタの寸法を調 して設定する必要が無くなり、SRAMセルの占 有面積を低減でき、消費電力を低減すること ができる。
 また、読み出しおよび書き着込み動作時に 帰還回路が切断されているので、SRAMセル回 路の設計に対する制約条件が少なくなり、設 計が容易となる。例えば、SRAMセルを構成す すべてのトランジスタ素子の寸法を同じに きる。さらには、SRAMセルを構成するすべて トランジスタ素子の寸法を、動作を担保で るかぎりにおいて最小寸法とすることも可 である。
 本発明は、読み出しおよび書き着込み動作 に正帰還回路が切断されているので、書き み動作や読み出し動作を確実にすることに うトランジスタ寸法への制約条件を抑制で 、使用トランジスタ数を少なくし、読み出 専用線を不要とすることができる。
 本発明は、SRAMセル回路に電位保持回路を設 けるので、駆動状態での動作変動を抑制する ことができる。

本発明の第一の実施例のシングルビッ ラインで、帰還回路制御トランジスタを有 るSRAMセル回路の構成図である。 本発明の第一の実施例で、読み出し動 の説明図である。 本発明の第一の実施例で、書き込み動 の説明図である。 本発明の第二の実施例のシングルビッ ラインで、帰還回路制御トランジスタを有 るSRAMセル回路の構成図である。 図4の回路に電位保持回路を設けたSRAM ル回路の構成図である。 図1の回路に電位保持回路を設けたSRAM ル回路の構成図である。 従来のデュアルビットラインSRAMセル回 路の構成図である。 従来のシングルビットラインSRAMセル回 路の構成図である。 従来のシングルビットラインで、読み し専用線を有するSRAMセル回路の構成図であ る。 従来のシングルビットライン、読み出 し専用線を有し、帰還回路制御トランジスタ を有するSRAMセル回路の構成図である。

符号の説明

16、18、46、66、70、102、106、222、224、322、324  :アクセストランジスタ
20、24、50、54、80、84、110、114、210、214、310、 314 :インバータを構成するPMOST
22、26、52、56、82、86、112、116、212、216、312、 316 :インバータを構成するNMOST
68、104 :読み出しバッファ用NMOST
100、220、320 :帰還制御用トランジスタ
400 :電位保持回路を構成するPMOST
500 :電位保持回路を構成するNMOST
BL、BLB : ビット線
W-BL :書き込み専用ビット線
R-BL :読み出し専用ビット線
WL :読み出し、書き込みを制御用ワード線
WWL :書き込み制御専用ワード線
RWL :読み出し制御専用ワード線
CWL :帰還回路制御専用ワード線
I1、I2、I3、I4、I5、I6、I8、I9、I202、I204、I302 I304、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6、Q8、Q9、Q202、Q204 Q302、Q304、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9 D10、D11、P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7、P8、P9、P1 0、VS1、VS2、VS3、VS4、VS5、VS6、VS8、VS9、VS202、 VS204、VS302、VS304、VD1、VD2、VD3、VD4、VD5、VD6、 VD8、VD9、VD202、VD204、VD302、VD304 :ノード
12、14、42、44、62、64、92、94、202、204 :イン ータ
120、230、330 :制御回路
10、40、60、90、200 :SRAMセル回路
HL :ハイレベル
LL :ローレベル
VDDL :電源供給線
VSSL :電源帰還線
TCW、TCWW :CWL線のパルス幅
TRW、TWW :RWLのパルス幅
TRE1 :RWL線のパルスの立ち上がりの、CWL線の ルス立ち上がりからの遅延時間
TRE2 :CWL線のパルスのたち下がりの、RWL線の ルスたち下がりのから遅延時間
TWR1 :WWL線のパルスの立ち上がりの、CWL線の ルス立ち上がりからの遅延時間
TWR2 :CWL線のパルスのたち下がりの、WWL線の ルスたち下がりのからの遅延時間
TDR :ビット線のハイレベルが読み出しに十分 な電位に低下する時間
VT222 :NMOST222のしきい値電圧

 本発明の実施の形態を図に基づいて詳細 説明する。

 図1は本発明の実施例1を示す。
 図1は、P形のMOST(PMOST)210およびN形のMOST(NMOST) 212の各ドレインを出力ノードQ202に接続し、 ゲート電極を入力ノードI202に接続し、PMOST21 0のソースはノードVD202において電源供給線VDD Lに接続し、NMOST212のソースはノードVS202にお て電源帰還線VSSLに接続して第一のインバー タ202が構成されている。

 また、P形のMOST(PMOST)214およびN形のMOST(NMOS T)216の各ドレインを出力ノードQ204に接続し、 各ゲート電極を入力ノードI204に接続し、PMOST 214のソースはノードVD204において電源供給線V DDLに接続し、NMOST216のソースはノードVS204に いて電源帰還線VSSLに接続して第二のインバ タ204が構成されている。

 インバータ202の出力ノードQ202はインバー タ204の入力ノードI204に接続し、出力ノードQ2 04はPMOST220のドレイン(またはソース)に接続し 、PMOST220のソース(またはドレイン)はインバ タ202の入力ノードI202に接続して正帰還回路 構成されている。

 PMOST220のゲートはノードP10において帰還 路制御信号を供給する帰還回路制御専用ワ ド線CWLに接続され、入力ノードI202はアクセ トランジスタであるNMOST222のソース(または レイン)に接続され、NMOST222のドレイン(また はソース)はノードD8においてビット線BLに接 され、ゲートはノードP8において書き込み 御信号を供給する書き込み制御専用ワード WWLに接続されている。

 また、インバータ204の出力ノードQ204はアク セストランジスタであるNMOST224のソース(また はドレイン)に接続され、NMOST224のドレイン( たはソース)はノードD9においてビット線BLに 接続され、NMOST224のゲートはノードP9におい 読み出し制御信号を供給する読み出し制御 用ワード線RWLに接続されている。
 制御回路230は、このセルを選択するための コード回路や書き込み制御専用ワード線WWL 帰還回路制御専用ワード線CWLや読み出し制 専用ワード線RWLの電位を適切に制御し、そ ぞれの制御信号を生成する。

 以下においては、SRAMセル回路200内における 論理信号のハイレベルを電源供給線VDDLの電 VDDとし、ローレベルは電源帰還線VSSLの電位( 接地、0V)として動作の概略を説明する。
 また、トランジスタが導通状態とは実用上 分な低抵抗状態にあり、また非導通状態と 実用上十分な高抵抗状態(最近の微細寸法ト ランジスタでは、この抵抗値が十分大きいと は言えなくなってきて、漏洩電流の増加が問 題になっている)であることを言う。

 まず、読み出し動作も書き込み動作もして ない保持状態の時、書き込み制御専用ワー 線WWLおよび読み出し制御専用ワード線RWL線 電位はローレベル(LL)で、すなわち、NMOST222 よび224の各ゲートにはローレベルが印加さ ており、これらは非導通状態となっていて 記憶ノードとなる出力ノードQ202、204はビッ ト線BLから切り離されている(実際には高抵抗 で接続されていると見なせる)。
 さらに、帰還回路制御専用ワード線CWLもロ レベルでPMOST220のゲートにはローレベルが 加されており、導通状態となっていて、イ バータ202および204による正帰還回路が構成 れて記憶ノードとなる出力ノードQ202およびQ 204の論理レベルが保たれている。
 また、ビット線BLはハイレベル(HL)に保って 低インピーダンス状態にしておく。ただし 保持状態にあるSRAMセル回路を通しての漏洩 電流が消費電力として無視できないときは高 インピーダンス状態にしておく。その場合、 ビット線のレベルはHLから低下する場合があ 。

 次に読み出し動作を説明する。そのときの 還回路制御専用ワード線CWL、読み出し制御 用ワード線RWLおよびビット線BLの各電位の 間変化を図2に示す。
 まず、書き込み制御専用ワード線WWLの電位 図示していないがローレベル(LL)のままとし てNMOST222を非導通状態とし、インバータ202の 力ノードI202をビット線BLから切り離した状 としておく。なお、書き込み制御専用ワー 線WWL線の電位は書き込み動作を開始しない りハイレベルとはしない。

 この状態から、一旦ハイレベルに充電し直 、それからビット線BLを一時的に高インピ ダンス状態として読み出し動作を開始する
 次に、帰還回路制御専用ワード線CWLをハイ ベル(HL)にしてPMOST220を非導通状態として帰 回路を切断する。
 上記二つの動作タイミングは同時としても い。その後、一定時間TRE1後に読み出し制御 専用ワード線RWLの電位をハイレベル(HL)にし NMOST224を導通状態にして具体的記憶内容の読 み出しを開始する。なお、一定時間TRE1はPMOST 220が十分に高抵抗状態となる時間に設定する のが望ましい。

 もし記憶ノードQ204がハイレベル(HL)であれ ビット線BLの電位は図示のようにHLのままほ んど変化しない。
 この場合、ハイレベルとの差がほとんどな ので、ビット線BLに接続されているセンス ンプなどからはハイレベルであるとのデー が出力される。

 読み出し制御専用ワード線RWLのパルス幅TWR 、このデータが出力されるに十分な時間と 、その間、読み出し制御専用ワード線RWL線 電位はハイレベルに保っておく。
 その後、読み出し制御専用ワード線RWLの電 をローレベルとして記憶ノードQ204をビット 線BLから切り離す。
 さらに、一定時間TRE2後に帰還回路制御専用 ワード線CWL線の電位をローレベルとしてPMOST2 20を導通状態として、インバータ202と204によ 正帰還回路を再構成する。なお、一定時間T RE2はNMOST224が十分に高抵抗状態となる時間に 定するのが望ましい。
 その後、ビット線の電位を再びハイレベル 充電し、保持状態(HOLD)に入る。この動作は 還回路制御専用ワード線CWLをローレベルに すタイミング同じでも良い。

 もし記憶ノードQ204がローレベルであれば導 通状態のNMOST224と216によりビット線BLから電 帰還線VSSLへの電流通路ができるのでビット BLの電位は低下し始め、TDR時間後にハイレ ルとの差がセンスアンプなどで検出できる ベルとなればセンスアンプからローレベル あるとのデータが出力される。
 読み出し制御専用ワード線RWL線の電位はハ レベル(HL)に読み出し制御専用ワード線RWLの パルス幅TRWの間保っておくが、このパルス幅 TRWはこのデータが出力されるに十分な時間で もなくてはならない。

 その後は、記憶ノードQ204がハイレベル(HL) あった場合と同様に、読み出し制御専用ワ ド線RWLの電位をローレベルとして記憶ノー Q204をビット線BLから切り離し、さらに、一 時間TRE2後に帰還回路制御専用ワード線CWLの 位をローレベルとしてPMOST220を導通状態と て、インバータ202と204による正帰還回路を 構成する。
 一定時間TRE2はNMOST224が十分に高抵抗なるま の時間である。
 その後、ビット線の電位はハイレベル、か 低インピーダンス状態に戻して、保持状態( HOLD)に入る。
 この動作は帰還回路制御専用ワード線CWL線 ローレベルに戻すタイミング同じでも良い

 上記ハイレベルの読み出し動作でもローレ ルの読み出し動作においても、帰還回路制 専用ワード線CWL線をハイレベル(HL)に保持し ておくパルス幅TCWはこれら上記の動作が確実 に完結するまでの時間以上としておく。
 上記読み出し動作後に正帰還回路を再構成 た際、読み出し動作以前の状態を回復する とが重要である。読み出し動作期間中、入 ノードI202はPMOST220およびNMOST222が非導通状 なので高インピーダンス状態になっている で、このノードに接続されている容量(例え 、210、212のゲート容量や配線などによる寄 容量からなる)により、その電位は以前の状 態に保持されているので記憶状態の読み出し 後も以前の状態を回復することができる。

 入力ノードI202における電位の保持時間が足 りなければ、動作速度は遅くなるが意図的に ノードI202に容量を接続してその保持時間を くするように調整してもよい。
 また、読み出し動作では出力ノードQ204とノ ードI202は非導通状態のPMOST220で切り離されて いるので出力ノードQ204の電位が入力ノードI2 02に与える影響は極めてすくない。すなわち 出力ノードQ204の一時的な電位上昇とか電位 低下などで入力ノードI202の電位、従って出 ノードQ202(入力ノードI204も同電位)の電位が 転してしまう誤動作を考慮する必要がない 従って、読み出し動作における各トランジ タの寸法に対する制約条件は極めて少ない 言える。

 一方、書き込み動作は次のようになる。そ ときの帰還回路制御専用ワード線CWL、読み し制御専用ワード線RWLおよびビット線BLの 電位の時間変化を図3に示す。記憶内容を反 する動作が重要であるからそのときの時間 化を示した。
 まず、RWL線の電位は図示していないがロー ベル(LL)のままとしてNMOST224を非導通状態と 、インバータ204の出力ノードQ204をBLから切 離した状態としておく。

 次に、ビット線BLを書き込みしたい論理レ ル(HLまたはLL)として、低インピーダンス状 にして書き込み動作を開始する。このビッ 線の論理ベルが確定した後、帰還回路制御 用ワード線CWL線の電位をハイレベルとしてPM OST220を非導通状態として正帰還回路を切断す る。
 その後、TWR1時間後にWWL線をハイレベルにし てNMOST222を導通状態として、ビット線BLの電 をインバータ202の入力ノードI202へ転送を開 する。このTWR1はPMOST220が上記のような各ノ ドの電位状態のときに十分に高抵抗状態と る時間である。

 まず、ビット線がローレベル(LL)、入力ノー ドがハイレベル(HL)であった場合(図3の波形で 1と記した)、入力ノードI202からNMOST222を通し ビット線BLへの放電通路ができるので、入 ノードI202の電位は低下し始める。
 その電位がインバータ202の論理しきい値VT20 2以下となるとインバータ202の出力ノードQ202 電位がローレベルからハイレベルへと上昇 始める。
 この電位はインバータ204の入力ノードI204の 電位でもあるから、その出力ノードQ204の電 はハイレベルからローレベルへと低下する

 斯くして各ノードの電位が確定した後、WWL の電位をハイレベルからローレベルとしてN MOST222を非導通状態として入力ノードI202をビ ト線から切り離す。
 WWL線の電位は上記各ノードの電位が安定す 時間以上の一定時間TWWの間ハイレベル(HL)に 保持しておく。
 さらにその後、TWR2時間後に帰還回路制御専 用ワード線CWLの電位をローレベルに戻し、PMO ST220を導通状態として正帰還回路を再構成す 。このTWR2はNMOST222が上記のような各ノード 電位状態のときに十分に高抵抗状態となる 間である。

 ただし、この場合PMOST220のソース、ドレイ とも電位はローレベルであるから、そのし い値VT220(<0)の絶対値だけどちらかの電位 上昇したときPMOST220は導通状態となる。
 出力ノードQ204の方はNMOST116が導通状態なの ローレベルを保っているが、入力ノードI202 はPMOST220が低抵抗状態とならない限りそのイ ピーダンスは高くなっていて、NMOST222の漏 電流で充電される可能性がある。

 しかし、その電位上昇がVT220の絶対値以上 なればPMOST220は導通状態となり、それ以上の 電位上昇は停止する。そしてVT220の絶対値が ンバータ202の論理しきい値VT202以下であれ 記憶内容が反転することはない。
 また、帰還回路制御専用ワード線CWLをロー ベル(LL)よりさらに低くして、LL-絶対値(VT220 )、以下にすればPMOST220は上記電位状態でも導 通状態にでき、I202の電位をローレベルに安 化できる。

 次に、ビット線をハイレベル(HL)、入力ノー ドがローレベル(LL)であった場合(図3の波形で 2と記した)、ビット線BLからNMOST222を通して入 力ノードI202への充電通路ができるので、入 ノードI202の電位は上昇し始める。ただし、 の最大値はNMOST222しきい値電圧をVT222とする と、HL - VT222、である。
 しかし、その電位がインバータ202の論理し い値VT202以上であればインバータ202の出力 ードQ202の電位がハイレベルからローレベル と低下し始める。この電位はインバータ204 入力ノードI204の電位でもあるから、その出 力ノードQ204の電位はローレベルからハイレ ルへと上昇する。

 斯くして各ノードの電位が確定した後、書 込み制御専用ワード線WWLの電位をハイレベ からローレベルとしてNMOST222を非導通状態 して入力ノードI202をビット線から切り離す
 書き込み制御専用ワード線WWL線がハイレベ (HL)に保持されるパルス幅TWWは、上記各ノー ドの電位が安定する時間以上の一定時間でも ある。
 さらにTWR2時間後に帰還回路制御専用ワード 線CWLの電位をローレベルに戻し、PMOST220を導 状態として正帰還回路を再構成する。

 このTWR2(帰還回路制御専用ワード線CWLの ルスの立ち上がりの、書き込み制御専用ワ ド線WWLのパルスたち下がりからの遅延時間) NMOST222が上記のような各ノードの電位状態 ときに十分に高抵抗状態となる時間でもあ 。この場合PMOST220のソース、ドレインとも電 位はハイレベルであるからPMOST220は常に導通 態で、正帰還作用により入力ノードI202の電 位は図3のようにHL - VT222からHLに上昇し安定 化する。ビット線BLのハイレベルHLが入力ノ ドI202にそのまま転送するためには書き込み 御専用ワード線WWLのハイレベルをHLでなく HL + VT222、より大きくすればよい。

 上記ハイレベルの書き込み動作でも、ロー ベルの書き込み動作でも、帰還回路制御専 ワード線CWLをハイレベル(HL)に保持しておく パルス幅TCWWはこれら上記の動作が確実に完 するまでの時間以上としておく。
 以上で述べた書き込み動作においては、入 ノードI202はNMOST222を通してビット線BLへの インピーダンス電流通路以外に他のインピ ダンスの低い電流通路は接続されていない ら、入力ノードI202における容量に充電され いた電荷をその電流通路を通して放電また 充電するだけでよい。そのため、NMOST222と の他のトランジスタの相対的な寸法関係に する制約条件は無いと言える。

 図4は、本発明の実施例2を示し、帰還制 トランジスタをNMOSTとした他のSRAMセル回路30 0の実施例である。

 図4では、P形のMOST(PMOST)310およびN形のMOST( NMOST)312の各ドレインを出力ノードQ302に接続 、各ゲート電極を入力ノードI302に接続し、P MOST310のソースはノードVD302において電源供給 線VDDLに接続し、さらにNMOST312のソースはノー ドVS302において電源帰還線VSSLに接続して第一 のインバータ302が構成されている。

 また、P形のMOST(PMOST)314およびN形のMOST(NMOS T)316の各ドレインを出力ノードQ304に接続し、 各ゲート電極を入力ノードI304に接続し、PMOST 314のソースはノードVD304において電源供給線V DDLに接続し、さらにNMOST316のソースはノードV S304において電源帰還線VSSLに接続して第二の ンバータ304が構成されている。

 さらに、インバータ302の出力ノードQ302はイ ンバータ304の入力ノードI304に接続し、出力 ードQ304はNMOST320のドレイン(またはソース)に 接続され、320のソース(またはドレイン)はイ バータ302の入力ノードI302に接続して正帰還 回路が構成されている。
 さらに、NMOST320のゲートはノードP13におい 帰還回路制御信号を供給する帰還回路制御 用ワード線CWLに接続され、入力ノードI302は クセストランジスタであるNMOST322のソース( たはドレイン)に接続され、NMOST322のドレイ (またはソース)はノードD10においてビット BLに接続され、ゲートはノードP11において書 き込み制御信号を供給する書き込み制御専用 ワード線WWLに接続されている。

 また、インバータ304の出力ノードQ304はア クセストランジスタであるNMOST324のソース(ま たはドレイン)に接続され、NMOST324のドレイン (またはソース)はノードD11においてビット線B Lに接続され、NMOST324のゲートはノードP12にお いて読み出し制御信号を供給する読み出し制 御専用ワード線RWLに接続されている。

 制御回路330は、このセルを選択するため デコード回路や書き込み制御専用ワード線W WL、帰還回路制御専用ワード線CWL線や読み出 制御専用ワード線RWL線の電位を適切に制御 、それぞれの制御信号を生成する。

 この実施例では、帰還回路制御専用ワード CWLの制御信号の位相を図2の場合の逆相にす れば動作の概略はほぼ同様である。
 さらに異なる点は以下の通りである。まず 帰還制御トランジスタ320がNMOSTであるが、NM OSTはそのゲートに導通状態となる信号が印加 されていても一般にハイレベルの転送効率が 悪く、そのしきい値電圧をVT320とすると、転 されるハイレベルは、HL - VT320、としきい 電圧分低下することである。

 そのため、保持状態で、ノードI302およびノ ードQ304がハイレベルであるとき、ビット線BL が他のセルへのローレベルの書き込みのため ローレベルになっているとき、ノードI302か アクセストランジスタ322の漏洩電流による ット線BLへの漏洩電流通路ができ、その電位 が低下することがある。
 帰還制御トランジスタ320のしきい値電圧VT32 0だけハイレベルから低下すると該帰還制御 ランジスタ320が低抵抗の導通状態となり、 ンバータ304のPMOST314を通して電源供給線VDDL ら電流が供給されるので、HL - VT320、以下 なることはない。

 この値が、インバータ302の論理しきい値電 VT302以上であればインバータ302は反転する とは無く、記憶内容はそのまま保持される
 また、ビット線BLがハイレベルに戻される 漏洩電流通路の電流がビット線からノードI3 02へ流れる方向となるのでノードI302の電位は 回復することも考えられるので、やはり記憶 内容が反転することはない。
 また、NMOSTはそのゲートに導通状態となる 号が印加されていれば、ローレベルの転送 率は良いので、ノードI302およびノードQ304が ローレベルのときは、ノードI302からインバ タ304のNMOST316を通してVSSL線(その電位はロー ベル)への電流通路が構成されているのでI30 2の電位は安定化されており、したがってビ ト線の電位の如何に関わらず記憶内容の反 はない。

 上記の保持状態のとき、帰還制御トラン スタ320を常に低抵抗な導通状態にしておけ ノードI302の電位がハイレベルから低下する ことを防止できる。そのためには帰還回路制 御専用ワード線CWLのハイレベルをHLよりVT320 上高くしておけば良い。

 図1の帰還制御トランジスタがPMOSTの場合は 帰還回路制御専用ワード線CWLのローレベル VSSL(0V)より低くする必要があったが、負電 を供給するよりはより高い正電圧を供給す 方が容易なのでこの実施例の方が有利な面 ある。
 実際、SRAMセル回路の電源電圧(VDDLの電位VDD) は、動作速度を速くすることと消費電力を小 さくするために、外部回路の電源電圧(VDDG)よ り低くする傾向があるので、帰還回路制御専 用ワード線CWL線、読み込み制御専用ワード線 RWLおよび書き込み制御専用ワード線WWLのハイ レベルを外部の電源電圧VDDGとすることで解 できる可能性がある。
 もちろん、VDDG  ≧  VDD + VT320(またはVT322 またはVT324等、アクセスNMOSTのしきい値電圧) あることが望ましい。

 具体的には、帰還制御トランジスタにNMOST50 0を用いた第1図の場合には、第5図に示すよう に、電位保持回路としてNMOST500を用い、その ートとドレインを接続して外部の電源供給 VDDOに接続し、そのソースをSRAMセルの電源 給線VDDLに接続する。
 図5は、図4の回路に電位保持回路を設けたSR AMセル回路の構成図である。
 このときNMOST500のしきい値電圧をVT320以上に しておけば良い。また、NMOST500は各セルに必 ではなく、同じ電源供給線VDDLに接続されて いるセルに共通でも良い。

 また、帰還制御トランジスタにPMOST220を用 た第1図の場合には、第6図に示すように、PMO ST400を用い、そのゲートとドレインを接続し 外部の電源帰還線VSSOに接続し、そのソース をSRAMセルの電源帰還線VSSLに接続する。
 図6は、図1の回路に電位保持回路を設けたSR AMセル回路の構成図である。
 このときPMOST400のしきい値電圧をVT220以下に しておけば良い。また、PMOST400は各セルに必 ではなく、同じ電源帰還線VSSLに接続されて いるセルに共通でも良い。このようにすれば 、 PMOST220のゲートに負電圧(VSSOの電圧以下) 印加する必要はない。

 以上説明したように、本発明のSRAMセル回路 は書き込み動作や読み出し動作を確実にする ことに起因するトランジスタ寸法への制約条 件が少ないので、例えばSRAMセル回路を実現 能な最小寸法のトランジスタを出来るだけ いて構成することも原理的には可能である
 特に、例えば、特許第3543117号公報、米国特 許第7061055号明細書に開示されているような 板上の絶縁層上の結晶シリコンに構成され 電流が基板に平行に流れるいわゆるフィン の二重絶縁ゲートゲート電界効果トランジ タ(二つのゲート電極がチャネルを挟んで一 となって形成されているものと、それぞれ 気的に分離されているものとがある)におい ては、チャネル幅はフィンの高さで決まり、 その高さをそれぞれのトランジスタで変更す ることは容易ではない。
 しかし、これらを用いてSRAMセル回路を構成 する場合、本発明を適用すれば同じチャネル 幅で構成することができるので、より工程が 簡単で、高性能な記憶装置を構成することが できる。