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Patent Searching and Data


Title:
STEREOSCOPIC IMAGE PRINTED MATTER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/087810
Kind Code:
A1
Abstract:
Stereoscopic image printed matter in which the resolution of halftone printing is increased and the roughness of the image is reduced. The stereoscopic image printed matter (5) is composed of a lenticular lens (4) and halftone image printed matter (3) attached to a back surface (4a) of the lenticular lens (4). The order in which halftone dots are arranged to the pixels of the same color plate is set in random in an area (3a) with the minimum unit in which the gradation expression of elongated images is performed. The halftone dot arrangement order is the same in a predetermined number of elongated images directly and sequentially aligned in the longitudinal direction of a semi-cylindrical lens (4b). Areas in which pixels to be printed are sequentially connected are sequentially halftone printed.

Inventors:
YAMAZAKI HIDEKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/070326
Publication Date:
July 16, 2009
Filing Date:
November 07, 2008
Export Citation:
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Assignee:
DAINIPPON PRINTING CO LTD (JP)
YAMAZAKI HIDEKI (JP)
International Classes:
G03B35/00; B41M3/06; G02B30/27; G09F19/12
Foreign References:
JP2003111104A2003-04-11
JP2001109088A2001-04-20
JP2000010049A2000-01-14
JPH09237055A1997-09-09
JP2006276678A2006-10-12
JP2001042462A2001-02-16
Attorney, Agent or Firm:
YOSHITAKE, Kenji et al. (Room323, Fuji Bldg., 2-3, Marunouchi,3-chom, Chiyoda-ku Tokyo 05, JP)
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Claims:
 複数の半円筒状レンズが連続的に配列されてなるレンチキュラーレンズと、
 前記レンチキュラーレンズの背面に配置され、各半円筒状レンズに対応して複数の細長画像が連続的に配列された網点画像印刷物とを備え、
 前記網点画像印刷物は、細長画像の階調表現を行う複数の最小単位の領域を含むとともに、各最小単位の領域は多数の画素を有し、最小単位の領域の画素に対して同色版により網点を印刷する優先順位はランダムに設定されており、
 当該半円筒状レンズの長手方向に直行して連続的に配列された所定数の細長画像間では、前記優先順位の配列は同一とされており、当該半円筒状レンズの長手方向に対して直行する方向に隣接する印刷すべき画素が連続している領域は、連続的に網点印刷されている
ことを特徴とする立体画像印刷物。
 前記優先順位の配列が同一とされている所定数の細長画像の範囲は、半円筒状レンズに対応した印刷範囲であることを特徴とする請求項1に記載の立体画像印刷物。
 網点画像印刷物は隣接する2つの半円筒状レンズに対応する所定数の細長画像を含む隣接する2つのグループ間において、前記網点印刷の優先順位の配列は異なるようランダムに設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の立体画像印刷物。
 網点画像印刷物は所定数の細長画像を含む隣接する2つのグループ間において、前記網点印刷の優先順位の配列は異なるようランダムに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の立体画像印刷物。
 前記優先順位の配列が同一とされている所定数の細長画像の範囲は、半円筒状レンズに対応した印刷範囲よりも狭いことを特徴とする請求項1に記載の立体画像印刷物。
 同じ細長画像に対する前記優先順位の配列は、色版ごとに、異なるようにランダムに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の立体画像印刷物。
 前記優先順位の配列が同一とされている所定数の細長画像の範囲は、色版ごとにずれているか、色版ごとに当該範囲の大きさが異なることを特徴とする請求項5に記載の立体画像印刷物。
Description:
立体画像印刷物

 本発明は、レンチキュラーレンズを用い 立体画像印刷物に関し、特に、レンチキュ ーレンズの背面に配置され、濃度階調表現 係る網点画像印刷物の網点印刷技術に関す ものである。

 従来、商品やサービスの広告用に、ポス ーや広告印刷物を見る者に目立たせるため 商品やサービスの象徴的な画像を立体的に えるようレンチキュラーレンズを用いた立 画像印刷物が利用されている。このような 体画像印刷物は、異なる角度から撮影され 画像が、短冊状に分割されて、レンチキュ ーレンズの背面にその半円筒状レンズに沿 て配列されたものである(例えば、特許文献 1、2)。

 レンチキュラーレンズの背面に配置され 画像の網点印刷方式としては、FM(周波数変 )スクリーン法とAM(振幅変調)スクリーン法 が知られている(例えば、特許文献1)。FMスク リーン法は、一定の大きさを持った網点の密 度によって濃度階調が表現し、AMスクリーン は、網点の大きさによって濃度階調を表現 る方法である。また、細長画像の網点印刷 おいて、印刷する網点ができるだけ分散す ように、図7に示すように、FMスクリーン法 よって、ランダムに網点Aを印刷する方法も 提案されている(特許文献2)。

特開平9-61950号公報

特開2007-233105号公報

 観察点を水平方向に変える際に、立体画 印刷物の立体画像をきめ細かく展開するよ にするために、細長画像をできる限り多く 置することが望ましく、そうであれば刷版 や印刷機等の最高解像度の画素単位で描画 たいところである。ところが、特許文献2に 記載の発明のようなランダムな網点印刷であ ると、印刷すべき一つの網点に隣接する周囲 の画素は印刷しない、という網点が多く存在 することになる。そのような場合、画素が刷 版機等の最高解像度における画素単位のよう に非常に小さい場合、刷版機では均一に描画 されなかったり、インキが紙に転写しなかっ たり、インキが紙に着肉しなかったりといっ た問題が発生しうる。

 例えば、2400dpiの性能を有する刷版機等を 用いて、FMスクリーン法により、その解像度 以って網点を印刷する場合、細長画像の幅 約10μmとなり、画素も約10μm×10μmの大きさ なる。しかしながら、一般の刷版機等にお ては、10μmサイズの網点を印刷するのは非常 に困難であり、用紙にインキが着肉しないな どの問題が生じる。そうすると、図10に示さ るような散在した画素に対して、描画でき い箇所が多く発生しうる。そのため、実際 は、例えば、二倍サイズの約20μm×20μmの単 を最小画素とし、解像度を1200dpiに落として 網点印刷することが行われており、この場合 、レンチキュラーレンズの一つの半円筒状レ ンズに対する細長画像の個数も1/2に減らさざ るえを得なかった。

 そこで、本発明は、網点印刷の解像度を め、画像の粗さを低減した立体画像印刷物 提供することを目的とする。

 本発明に係る立体画像印刷物は、複数の 円筒状レンズが連続的に配列されてなるレ チキュラーレンズと、前記レンチキュラー ンズの背面に配置され、各半円筒状レンズ 対応して複数の細長画像が連続的に配列さ た網点画像印刷物とを備え、前記網点画像 刷物は、細長画像の階調表現を行う最小単 の領域を含むとともに、各最小単位の領域 多数の画素を有し、最小単位の領域の画素 対して同色版により網点を印刷する優先順 はランダムに設定されており、かつ、当該 円筒状レンズの長手方向に直行して連続的 配列された所定数の細長画像間では、前記 先順位の配列は同一とされており、当該半 筒状レンズの長手方向に対して直行する方 に隣接する印刷すべき画素が連続している 域は、連続的に網点印刷されていることを 徴とする。

 この立体画像印刷物によれば、細長画像 階調表現を行う最小単位の領域内において 同色版についての画素へ網点を印刷する優 順位はランダムに設定されいるため、網点 散在して画像の粗さが低減される。しかも 当該半円筒状レンズの長手方向に連続的に 行して配列された所定数の細長画像ごとに その網点印刷の優先順位の配列は同一とさ ているので、その結果、当該半円筒状レン の長手方向に対して直行する方向に隣接す 印刷すべき画素が決定される。網点画像印 物の特徴として、同じ対象物を、角度を変 て観察した画像を連続的に配列させるため 、半円筒状レンズ内に対応する網点画像印 物においては、細長画像の内容が徐々に変 する場合が多く、その印刷すべき画素は、 続的に繋がった領域を有することになるた 、その連続した領域については、連続的に 点印刷することにより、解像度を高く設定 ても、着肉よく確実に印刷することができ 。

 上記立体画像印刷物において、前記優先 位の配列が同一とされている所定数の細長 像の範囲は、半円筒状レンズに対応した印 範囲であるとよい。この構成により、半円 状レンズに対応した印刷範囲に対応して設 される細長画像における優先順位が設定し すい。

 また、網点画像印刷物の隣接する2つの半 円筒状レンズに対応する所定数の細長画像を 含む隣接する2つのグループ間において、前 網点印刷の優先順位の配列は異なるようラ ダムに設定するとなお好ましい。このよう 構成とすることにより、まとまったランダ 配列が繰り返されて配置されることを避け ことができる。また網点画像印刷物の所定 の細長画像を含む隣接する2つのグループ間 おいて、前記網点印刷の優先順位の配列は なるようランダムに設定してもよい。

 或いは、上記立体画像印刷物において、 記優先順位の配列が同一とされている所定 の細長画像の範囲は、半円筒状レンズに対 した印刷範囲よりも狭く構成するとよい。 の構成により、同様の画像濃度が連続する 域があったとしても、前記優先順位の配列 同一とされている所定数の細長画像の範囲 、半円筒状レンズに対応した印刷範囲より 狭くすることで、描画されない画素が長く 続しないようにすることができ、視認によ ざらつき感をより解消することができる。

 ここで、上記立体画像印刷物において、 じ細長画像に対する前記優先順位の配列は 色版ごとに、異なるようにランダムに設定 れていると良い。この構成により、印刷す 網点を色版によって散在させ、色を適度に 散させて、同じ色が連続する頻度を抑える とができことにより、視認によるざらつき をより低減することができる。

 また、前記優先順位の配列が同一とされ いる所定数の細長画像の範囲は、色版ごと ずれているか、色版ごとに当該範囲の大き が異なるよう構成するとよい。このように 成することで、当該範囲において、印刷す 網点を色版によって散在させ、色を適度に 散させて、同じ色が連続する頻度を抑える とができることにより、視認によるざらつ 感をより低減することができる。

 本発明によれば、網点印刷の解像度を高 、画像の粗さを低減した立体画像印刷物を 供することができる。

図1(A)(B)(C)は、立体画像印刷物に用いら れる網点画像印刷物の作製方法を示した図で あり、このうち図1(A)はステレオカメラによ て被写体を撮影する様子を示す図、図1(B)は テレオカメラの各カメラによって撮影され 網点画像印刷物を作成するために分割され ことを示す図、図1(C)は分割された細長画像 が組み合わされて作成された網点画像印刷物 を示す図である。 図2は、立体画像印刷物の分解斜視図で ある。 図3(A)(B)は、第1実施形態に係る立体画 印刷物を説明する図であり、図3(A)は網点画 印刷物を示す図であり、図3(B)は網点画像印 刷物に対するレンチキュラーレンズの配置を 示す図である。 図4は、立体画像印刷物における網点画 像印刷物とレンチキュラーレンズとの配置関 係を説明する図である。 図5は、レンチキュラーレンズのレンズ 効果による網点画像印刷物の観察位置を説明 する図である。 図6は、レンチキュラーレンズのレンズ 効果による網点画像印刷物の観察状態を説明 する図である。 図7(A)(B)は、第2実施形態に係る立体画 印刷物を説明する図であり、図7(A)は網点画 印刷物を示す図であり、図7(B)は網点画像印 刷物に対するレンチキュラーレンズの配置を 示す図である。 図8は、第3実施形態に係る立体画像印 物における網点画像印刷物とレンチキュラ レンズとの配置関係を説明する図である。 図9は、半円筒状レンズの背面に対して 貼付される網点画像印刷物に印刷する各色版 におけるグループの配列を示す概念図である 。 図10は、従来の立体画像印刷物に利用 れた網点画像印刷物の網点を説明する図で る。

 以下、図面を参照しながら、本発明に係 立体画像印刷物の好適な実施形態について 明する。

<第1実施形態>
 まず、第1実施形態に係る立体画像印刷物に ついて説明する。図1は、立体画像印刷物に いられる網点画像印刷物3の作製方法を示し 図である。図1(A)に示すように、ステレオカ メラ1の各カメラ1a、1b、1c、1dを水平に配列す るように設置して、被写体2を撮影する。図1( B)は、各カメラ1a~1dによって撮影された画像 示し、図1(B)のB-1は、カメラ1aによって撮影 れた画像G1、図1(B)のB-2は、カメラ1bによって 撮影された画像G2、図1(B)のB-3は、カメラ1cに って撮影された画像G3、図1(B)のB-4は、カメ 1dによって撮影された画像G4である。これら の画像G1~G4は、使用されるレンチキュラーレ ズの半円筒状レンズの個数に応じて、縦に 割される。

 図1(B)において、B-1の画像G1が分割された 像を左から順に、細長画像s11、s12、s13、… する。同様に、B-2の画像G2が分割された画 を、細長画像s21、s22、s23、…とし、B-3の画 G3が分割された画像を、細長画像s31、s32、s33 、…とし、B-4の画像G4が分割された画像を、 長画像s41、s42、s43、…とする。

 そして、図1(C)に示すように、画像G1~G4の各 長画像を一つずつ画像G1~G4の順に配列させ 。すなわち、左から順に、
s11、s21、s31、s41、s12、s22、s32、s42、s13、s23、 s33、s43、s14、s24、s34、s44、…
と配列する。

 そのうえで、
 s11、s21、s31、s41をグループGr1、
 s12、s22、s32、s42をグループGr2、
 s13、s23、s33、s43をグループGr3、
 s14、s24、s34、s44をグループGr4、
 ……
とすると、各グループGrをレンチキュラーレ ズの半円筒状レンズの背面に配置されて、 ンチキュラーレンズの背面全体にわたって 置されるように、上下左右方向に拡大ない 縮小して網点画像印刷物3とする。

 次に、図2を用いてレンチキュラーレンズ 4の背面4aへの網点画像印刷物3の配置につい 説明する。図2は、立体画像印刷物5の分解斜 視図である。図2に示すように、網点画像印 物3は、各グループGrが連接されて構成され 各グループGrの細長画像は、レンチキュラー レンズ4における一つの半円筒状レンズ4bの背 面に合うように配置されて、背面4aへ貼り合 される。

 続いて、図3を用いて網点画像印刷物3A(3) 網点印刷を行う仕方について説明する。図3 (A)は、網点画像印刷物3Aの網点印刷を説明す ための図であり、図3(B)は、網点画像印刷物 3Aに貼付されるレンチキュラーレンズ4の半円 筒状レンズ4bの位置関係を説明するための図 ある。

 ここでは、一つの半円筒状レンズ4bの背 に貼付される細長画像が10本あり(10画素)、 調表現を行う最小単位の領域3aとして縦方向 の10画素分を用いる場合について説明する。 の場合、図3(A)に示すように、10本の細長画 が横方向に配列され、1本の細長画像につい て、縦方向10画素を用いて、CMYKのいずれか一 つ又は複数の色版でその階調度に応じて格子 状に網点を印刷するが、図示しているものは 、一つの色版での印刷位置である。なお、隣 接する画素は、互いに接しており、各画素は 網点印刷の網点に対応する。

 図3(A)に示す例では、階調表現を行う各細 長画像の最小単位の領域3aに、ある色版を印 するにあたって、最も左側の細長画像から 側へ向けて、それぞれ、1,1,2,3,4,6,6,7,8,9画素 分を印刷するとする。そして、各細長画像の 各領域3aにおいて、網点を印刷する優先順位 、ランダムに設定されており、図3に示す例 では、その優先順位の配列は、最上側画素か ら下側にかけて、8,1,10,3,7,6,5,2,9,4位となって る。勿論、優先順位はランダムに設定され ので、この順位に限られない。ここで、同 一つの半円筒状レンズ4bに対応して、当該 円筒状レンズ4bの長手方向に直行(横方向)し 連続的に配列された複数の細長画像におい は、網点印刷の優先順位の配列は同一に設 されている。

 このように隣接する細長画像において、 点印刷の優先順位の配列は同一に設定され いるので、その結果、半円筒状レンズ4bの 手方向に対して直行する方向(横方向)に隣接 する印刷すべき画素は、連続することとなる 。特に、網点画像印刷物3Aの特徴として、同 対象物を、角度を変えて観察した画像を連 的に配列させるために、半円筒状レンズ4b 対応する網点画像印刷物3Aの部分においては 、細長画像の内容が徐々に変化する場合が多 い。そうすると、その印刷すべき画素は、連 続的に繋がった領域を有することになるため 、そのような領域においては、刷版機や印刷 機等で、連続して網点印刷することにより、 解像度を高く設定しても、着肉よく確実に印 刷することができる。また、優先順位が同一 とされている所定数の細長画像の範囲が、半 円筒状レンズに対応した印刷範囲である半円 筒状レンズの幅に対応しているので、その優 先順位が設定しやすい。

 網点画像印刷物3Aをより全体的に見れば 図4に示すように、網点印刷の優先順位の配 は、同じ一つの半円筒状レンズ4bに対応し 、その半円筒状レンズ4bの長手方向に直行( 方向)して配列された複数の細長画像におい は、同一に設定されている。しかしながら 半円筒状レンズ4bの長手方向に直行する方 (横方向)に隣接する2つの半円筒状レンズに 応する所定数の細長画像の隣接する2つのグ ープGr1,Gr2,・・・間において網点印刷の優 順位の配列は互いに異なっている。また所 数の細長画像を含む隣接する2つのグループG r1,Gr2,・・・間において網点印刷の優先順位 配列は互いに異なっている。このような構 とすることにより、まとまったランダム配 が繰り返されて配置されることを避けるこ ができる。

 また、CMYKのうち、複数の色版で網点画像 印刷物3Aを網点印刷する場合には、同じ細長 像に対する網点印刷の優先順位の配列は、 版ごとに、異なるようにランダムに設定す とよい。これにより、同じ細長画像に対し 、印刷する網点を色版によって散在させ、 を適度に分散させて、同じ色が連続する頻 を抑えることにより、視認によるざらつき をより低減することができる。

 ここで、図5及び図6を参照して、レンチ ュラーレンズ4の光学的なレンズ効果につい 説明する。図5に示すように、レンチキュラ ーレンズ4を通して観察した場合、レンチキ ラーレンズ4に対応した網点画像印刷物3Aの 部分が拡大されて表示される。たとえば視 Bから観察した場合には、細長画像Bが観察で き、視点Hの位置から観察した場合には、細 画像Hが観察できる。つまり、図6に示すよう に、レンチキュラーレンズ4を通して観察し 場合は、縦方向に延在する一つのラインの 長画像のみが観察される。そのため、網点 像印刷物3Aを直接観察してもFM網点分解には えないが、レンチキュラーレンズ4を通して 観察した場合には、FM網点分解を行ったもの 同じように短冊状の細長画像を観察するこ ができる。

<第2実施形態>
 次に第2実施形態に係る立体画像印刷物につ いて説明する。第2実施形態に係る立体画像 刷物が、第1実施形態に係る立体画像印刷物 異なるのは、細長画像における網点の配列 あり、その他は、第1実施形態と同様である 。したがって、その細長画像における網点の 配列について、図7を参照しつつ説明する。

 図7は、第2実施形態に係る立体画像印刷 を説明する図であり、図7(A)は網点画像印刷 3B(3)を示す図であり、図7(B)は網点画像印刷 3Bに対するレンチキュラーレンズ4の配置を す図である。図7(A)に示すように、半円筒状 レンズ4b一つ当たりの背面に貼付される10本 の細長画像の領域を二分割し、分割部1,2と る。そして、階調表現を行う各細長画像の 小単位の領域3aに、ある特定の色版を印刷す るにあたって、分割部1内の各細長画像の領 3aにおいては、網点を印刷するランダムな優 先順位の配列は同じとする。同様に、分割部 2内の各細長画像の領域3aにおいては、網点を 印刷するランダムな優先順位の配列は同じと する。しかしながら、分割部1と分割部2とで 、その優先順位の配列は異なるようにする

 例えば、図7(A)に示すように、分割部1内 は、その優先順位の配列は、最上側画素か 下側にかけて、5,3,10,6,2,7,4,8,1,9位とする。そ の一方、分割部2内では、その優先順位の配 は、最上側画素から下側にかけて、8,1,2,3,7,6 ,5,10,9,4位とし、分割部1内の配列とは異なる うにする。

 このように、網点印刷の優先順位の配列 同一とされている分割部1,2は、それぞれ半 筒状レンズに対応した印刷範囲(半円筒状レ ンズの幅)よりも狭くされているため、同様 画像濃度が連続する領域があったとしても 描画されない画素が長く連続しないように ることができ、視認によるざらつき感をよ 解消することができる。なお、図7(A)では、 つの半円筒状レンズ4bの背面に貼付される 域を二分割したが、三分割以上にして、各 割部ごとに異なる優先順位の配列を設定し もよい。

 このように隣接する細長画像において、 点印刷の優先順位の配列は分割部ごとに同 に設定されているので、その結果、半円筒 レンズ4bの長手方向に対して直行する方向( 方向)に隣接する印刷すべき画素に、連続す る部分が現れる。そうすると、その印刷すべ き画素は、連続的に繋がった領域を有するこ とになるため、そのような領域においては、 刷版機や印刷機等で、連続して網点印刷する ことにより、解像度を高く設定しても、着肉 よく確実に印刷することができる。

 また、CMYKのうち、複数の色版で網点画像 印刷物3Bを網点印刷する場合、同じ細長画像 対する網点印刷の優先順位の配列は、色版 とに異なるように設定するとよい。さらに のとき、優先順位の配列が同一とされる分 部を設定するための分割数を、色版ごとに なるように設定してもよい。この場合、色 ごとに、優先順位の配列が同一とされる範 の大きさは異なることになる。また、優先 位の配列が同一とされる範囲を色版ごとに らしてもよい。これらの設定により、印刷 る網点を色版によって散在させ、色を適度 分散させて、同じ色が連続する頻度を抑え ことにより、視認によるざらつき感をより 減することができる。

<第3実施形態>
 次に第3実施形態に係る立体画像印刷物につ いて説明する。第3実施形態に係る立体画像 刷物が、第1,2実施形態に係る立体画像印刷 と異なる点も、網点画像印刷物の細長画像 おける網点の配列であり、その他は、第1実 形態と同様である。したがって、その細長 像における網点の配列について、図8を参照 しつつ説明する。

 上記第2実施形態では、半円筒状レンズ4b つ当たりの背面に貼付される10本分の細長 像の領域を基準に分割して、各分割部内に ける網点印刷の優先順位の配列を同じくし が、本第3実施形態では、半円筒状レンズ4b 対応した印刷範囲(半円筒状レンズ4bの背幅) こだわらない。図8に示すように、網点画像 印刷物3C(3)において、連続する細長画像の4本 を一つのグループとし、同じグループでは、 ある色版につき、網点印刷のランダムな優先 順位を各細長画像において同じ配列に設定す るが、グループごとには、網点印刷の優先順 位の配列を異なるようにする。

 例えば、図8に示すように、グループ1で 、その網点印刷の優先順位の配列は、最上 画素から下側にかけて、3,2,5,6,1,9,8,4,7,10位と する。グループ2の優先順位の配列は、5,3,10,6 ,2,7,4,8,1,9位とする。グループ3の優先順位の 列は、8,1,2,3,7,6,5,10,9,4位とする。グループ4 優先順位の配列は、9,6,2,8,3,1,7,4,10,5位とする 。このように、グループごとに網点印刷の優 先順位の配列を異なるようにする。このとき 、半円筒状レンズ4bに対応した印刷範囲(半円 筒状レンズ4bの背幅)にこだわらないため、グ ループの領域が半円筒状レンズ4b,4bの境界を たがっても構わない。

 このように、優先順位の配列が同一とさ るグループは、それぞれ半円筒状レンズに 応した印刷範囲(半円筒状レンズの幅)より 狭くされているため、同様の画像濃度が連 する領域があったとしても、描画されない 素が長く連続しないようにすることができ 視認上のざらつき感をより解消することが きる。なお、図8では、連続する細長画像の4 本を一つのグループとしたが、グループを構 成する細長画像の本数は任意に設定してよい 。

 このように隣接する細長画像において、 点印刷の優先順位の配列はグループごとに 一に設定されているので、半円筒状レンズ4 bの長手方向に対して直行する方向(横方向)に 隣接する印刷すべき画素に、連続する部分が 現れる。そうすると、その印刷すべき画素は 、連続的に繋がった領域を有することになる ため、そのような領域においては、刷版機や 印刷機等で、連続して網点印刷することによ り、解像度を高く設定しても、着肉よく確実 に印刷することができる。

 次に、CMYKのうち、複数の色版で網点画像 印刷物3Cを網点印刷する場合について説明す 。図9は、半円筒状レンズ4bの背面に対して 付される網点画像印刷物3Cに印刷するC版、M 版、Y版、K版におけるグループの配列を示す 念図である。図9において、各版の一点鎖線 は、網点印刷の優先順位の配列が同じとされ るグループの境界を示す。図9に示すように 複数の色版で網点画像印刷物3Cを網点印刷す る場合には、網点印刷の優先順位の配列が同 じとされるグループを、色版ごとにずらすよ うに設定するとよい。この設定に加え、或い は、この設定に代えて、同じ細長画像に対す る網点印刷の優先順位の配列は、色版ごとに 異なるように設定するとよい。また、グルー プによって、構成する細長画像の本数が異な るように設定してもよい。このような設定に より、印刷する網点を色版によって散在させ 、色を適度に分散させて、同じ色が連続する 頻度を抑えることにより、視認上のざらつき 感をより低減することができる。

<他の実施形態>
 なお、本発明は、上記実施形態に限られな 。

 上記各実施形態では、各半円筒状レンズ 形状に合わせて、その直下に画像データ数 の細長画像を配列させた網点画像印刷物を り合せたが、各半円筒状レンズと網点画像 刷物とが対応していれば、この配置に限ら くとも良い。例えば、立体画像印刷物の中 上方から立体画像印刷物を観察することを 定し、その観察点から半円筒状レンズを通 て見える範囲に、網点画像印刷物の対応す 範囲を配置するようにしてもよい。この場 、半円筒状レンズに対応する印刷範囲(網点 画像印刷物の幅)は、半円筒状レンズのピッ (幅)が一定であっても、半円筒状レンズの位 置によって変化する。