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Patent Searching and Data


Title:
SURFACE-MODIFIED COMPLEX OXIDE PARTICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/084184
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed are particles which are useful as an external toner additive which can control physical properties of a toner. Specifically disclosed are surface-modified complex oxide particles which are obtained by surface-modifying silica-titania complex oxide particles produced by a vapor-phase process.

Inventors:
KANEEDA MASANOBU (JP)
INOUE AKIRA (JP)
BRANDL PAUL (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/003924
Publication Date:
July 09, 2009
Filing Date:
December 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON AEROSIL CO LTD (JP)
KANEEDA MASANOBU (JP)
INOUE AKIRA (JP)
BRANDL PAUL (JP)
International Classes:
C01B33/12; C01G23/00; C09C1/28; C09C1/36; C09C3/12; G03G9/08; G03G9/087
Domestic Patent References:
WO2004056927A22004-07-08
Foreign References:
JPS5934539A1984-02-24
JP2000086226A2000-03-28
JP2003267723A2003-09-25
JPS4943896A1974-04-25
JPS58132757A1983-08-08
JPS5934539A1984-02-24
JPH10312089A1998-11-24
JP2006511638A2006-04-06
Other References:
See also references of EP 2239229A4
Attorney, Agent or Firm:
SUGIMOTO, Hiroshi et al. (Shin-Marunouchi Center Building6-2, Marunouchi 1-chom, Chiyoda-ku Tokyo 05, JP)
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Claims:
 気相法によって製造されたシリカ-チタニア複合酸化物微粒子を表面処理してなる表面改質複合酸化物微粒子。
 前記シリカ-チタニア複合酸化物微粒子におけるシリカが10重量%~90重量%の範囲である請求項1記載の表面改質複合酸化物微粒子。
 前記表面処理がヘキサメチルジシラザンによって行われている請求項1記載の表面改質複合酸化物微粒子。
 メタノール法による疎水化度が40%以上である請求項3記載の表面改質複合酸化物微粒子。
 気相法によって製造されたシリカ-チタニア複合酸化物微粒子を表面処理してなる表面改質複合酸化物微粒子を含むトナー用外添剤。
 請求項5に記載のトナー用外添剤が外添されたトナー。
 負帯電スチレンアクリル樹脂系又は負帯電ポリエステル樹脂系である、請求項6記載のトナー。
 前記シリカ-チタニア複合酸化物微粒子におけるシリカが5重量%~70重量%の範囲である請求項7記載のトナー。
Description:
表面改質複合酸化物微粒子

 本発明は、シリカ-チタニア複合酸化物微 粒子を表面処理してなる表面改質複合酸化物 微粒子、および当該表面改質複合酸化物微粒 子の用途に関する。

 複写機、レーザープリンター等の電子写 技術を利用したOA機器は、電子写真用現像 により画像が形成される。この電子写真用 像剤の主成分は、通常の2成分系現像剤の場 、着色樹脂微粉体からなるトナーと、トナ への電荷付与とその搬送を行う、磁性また 非磁性粒子からなるキャリアである。トナ とキャリアは現像機中で攪拌混合され、搬 の過程で相互に摩擦し、帯電する。この帯 を利用して、露光により形成された静電潜 の現像が行われる。

 トナーは微少な粉体であるため、電子写 プロセスにおいて十分に機能するためには の粉体特性(流動性、帯電特性)も重要とな 。トナーの粒子径が、従前のように10μm以上 であれば粉砕した粒子そのままでも何とか取 り扱えたが、現在のように5~9μmの微粒子にな ると各種の外添剤なしには電子写真プロセス の要求を満たすことはできない。

 トナー表面に添加される外添剤としては、 集性が低く、トナー表面に均一に分散させ い、乾式法(気相法)で製造され、表面改質 れたシリカ、チタニア等の金属酸化物微粒 が古くから一般に使用されている(特許文献1 、特許文献2、および特許文献3参照)。

特開昭58-132757号公報

特開昭59-34539号公報

特開平10-312089号公報

 シリカとチタニアは、全く異なる物性を有 るため、それらを添加したトナーの性能も く異なる。以下、各物性ごとにシリカとチ ニアの相違点を述べる。
(体積固有抵抗値)
 シリカは、極めて高い負帯電性および体積 有抵抗値を有する。それに起因して、表面 質されたシリカをトナーに外添した場合、 ナーに高摩擦帯電性を付与することができ 。一方、チタニアやアルミナは、シリカに べ、トナーに低い帯電性しか付与すること できない。また、低い抵抗値のために、ト ーの摩擦帯電電荷がリークすることもあり 高電圧を使用する電子写真での印刷工程で 、このリークはしばしば致命的な欠点とな 。
(表面処理の寛容性)
 シリカの表面に存在するシラノール基の反 性は高く、ヘキサメチルジシラザン(以下、 「HMDS」とする。)、シリコーンオイル、ある はアルキルシランやアミノシランなどのシ ンカップリング剤と容易に反応することが き、高い疎水性を有する外添剤が比較的容 に得られる。

 一方チタニアやアルミナは、シリカに比べ 表面の反応性に乏しく、また表面処理によ 疎水化も難しい。そのため表面処理剤や処 条件が限られている。すなわち、表面処理 よる物性の調節幅が狭いと言える。なお、 水性はトナー外添剤として必須の性質であ 。例えばHMDSは、シリカの表面処理には最も 一般的に用いられている表面改質剤の一つで ある。HMDSと無機酸化物表面の反応では、表 の水酸基がトリメチルシリル化される。し し、チタニアをHMDSで表面処理しても、十分 疎水性を得ることができない。
(光触媒活性)
 シリカは、光触媒活性を有しない。そのた 、トナーの樹脂成分や色素成分を分解する 用を考慮する必要はない。

 一方チタニアは、製法によって程度は異な ものの、光触媒活性を持つ。そのため、ト ーの樹脂成分や色素成分を分解し、劣化を じさせる。
(流動性)
 一般に、シリカが外添されたトナーは良好 流動性を有している。特に、静置直後にお る流動性は優れている。一方、チタニアが 添されたトナーは、動的条件下において流 性に優れているが、長時間の静置後には密 なり、流動性が低下してしまう。
(トナー摩擦帯電性)
 表面改質シリカは、トナーに高帯電性を付 することができるが、場合によって帯電量 高すぎるという問題が生ずる。そのような 合、一般的に、表面処理剤を検討すること よって帯電制御することができる。そして 上述したように、シリカ表面の反応性の高 に起因して、表面処理剤の自由度は他の金 酸化物に比べて大きい。しかしながら、本 的に高帯電性の表面を持つため、表面処理 行っても低帯電の粉を安定した品質で得る とが難しい上、疎水性と低帯電性を両立す ためには表面処理剤が限られるという欠点 ある。例えばアミノシランなどを用いると 低帯電性は付与できるが疎水性を失ってし う。そこでアミノシランにHMDS、アルキルシ ラン、シリコーンオイルなどの表面改質剤を 併用する方法が一般に用いられているが、シ リカ表面の反応サイトは限られているため、 低帯電性と高疎水性を同時に維持するために は処理剤量の比率が強い制約を受ける。

 表面改質チタニアは、チタニアがシリカ 比べて低帯電性である上に体積固有抵抗値 低いことに起因して、トナーに外添した場 のトナー摩擦帯電量が低い。また、チタニ は、上述したように、表面処理に対する反 性が低いので、表面処理によって帯電量を 節すること及び増加させることが困難であ 。そのため、トナーの帯電性を低く抑える めに一般に表面改質シリカと併用して用い れる。これにより、チタニアの体積固有抵 値の低さに伴う電荷移動の速さに起因して トナーの帯電に係る時間がシリカを単独で 添した場合よりもはやくなるという優れた 果も期待できる。

 これらの各物性のうち、トナーや粉体塗 などへの用途を考慮すると、光触媒活性は きるだけ低い方が良い。また、表面処理剤 対する反応性(表面処理の寛容性)はできる け高く、表面改質後は高い疎水性を有して ることが望まれる。

 一方、体積固有抵抗値、トナーの流動性 よび摩擦帯電性については、装置やプロセ によって要求される特性がそれぞれ異なる

 そこで本発明は、上記要求を満たし、ト ーの物性を制御することが可能な表面改質 合酸化物微粒子、当該表面改質複合酸化物 粒子を用いたトナー外添剤、さらには当該 ナー外添剤が外添されたトナーを提供する とを目的とする。

 本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、 相法により得られるシリカ-チタニア複合酸 化物微粒子を表面処理することにより、表面 改質複合酸化物を得るとともに、当該表面改 質複合酸化物がトナー外添剤として極めて優 れているという知見を得ることによって、本 発明を完成させた。すなわち本発明は、以下 の(1)~(8)に関する。

 (1)気相法によって製造されたシリカ-チタ ニア複合酸化物微粒子を表面処理してなる表 面改質複合酸化物微粒子。

 (2)前記シリカ-チタニア複合酸化物微粒子 におけるシリカが10重量%~90重量%の範囲であ (1)記載の表面改質複合酸化物微粒子。

 (3)前記表面処理がヘキサメチルジシラザ によって行われている(1)の表面改質複合酸 物微粒子。

 (4)メタノール法による疎水化度が40%以上 ある(3)記載の表面改質複合酸化物微粒子。

 (5)気相法によって製造されたシリカ-チタ ニア複合酸化物微粒子を表面処理してなる表 面改質複合酸化物微粒子を含むトナー用外添 剤。

 (6)(5)に記載のトナー用外添剤が外添され トナー。

 (7)負帯電スチレンアクリル樹脂系又は負 電ポリエステル樹脂系である、(6)記載のト ー。

 (8)前記シリカ-チタニア複合酸化物微粒子 におけるシリカが5重量%~70重量%の範囲である (7)記載のトナー。

 本発明による表面改質複合酸化物微粒子 、トナーの物性を制御することが可能な優 た外添剤として有用である。

図1は、気相法によって得られるシリカ -チタニア複合酸化物微粒子の構造を説明す 図である。 図2は、シリカ-チタニア複合酸化物微粒子のB ET比表面積が50m 2 /gのトナーサンプルに関する摩擦耐電量の測 結果を示す図である。 図3は、シリカ-チタニア複合酸化物微粒子のB ET比表面積が90m 2 /gのトナーサンプルに関する摩擦耐電量の測 結果を示す図である。 図4は、シリカ-チタニア複合酸化物微粒子のB ET比表面積が90m 2 /gのポリエステル樹脂系トナーサンプルに関 る摩擦耐電量の測定結果を示す図である。

表面改質複合酸化物微粒子
 本発明は、気相法によって製造されたシリ -チタニア複合酸化物微粒子を表面処理して なる表面改質複合酸化物微粒子に関する。

 シリカ-チタニア複合酸化物微粒子の気相 法による製造方法は、例えば、四塩化ケイ素 ガスと四塩化チタンガスとを不活性ガスと共 に燃焼バーナーの混合室に導入し、水素及び 空気と混合して所定比率の混合ガスとし、こ の混合ガスを反応室で1000~3000℃の温度で燃焼 させてシリカ-チタニア複合酸化物微粒子を 成させ、冷却後、フィルターで捕集する。 り詳細な製造方法として、WO2004/056927(国際公 開公報)及び特表2006-511638号公報に記載の方法 を参照することができる。

 図1は上記の製造方法により得られた複合 酸化物微粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)像であ 。シリカとチタニアの重量比が70:30の複合 化物微粒子は、チタニア微粒子がシリカ微 子の中に分散した構造を有する。一方、シ カとチタニアの重量比が30:70および5:95の複 酸化物微粒子は、実質的にチタニアによっ 構成されたコアと、当該コアを覆い、実質 にシリカによって構成されたシェルとから るコア-シェル型構造を有する。シリカとチ ニアの重量比が50:50の場合、上記の両方の 造が共存している。

 本発明者らの知見によって、気相法によっ 製造されたシリカ-チタニア複合酸化物微粒 子は、体積固有抵抗値がシリカより低く、か つチタニアよりも高い値であることが明らか になった。酸化物の体積固有抵抗値は、表面 改質によってある程度調節することができる が、酸化物本来の体積固有抵抗値に強く依存 する。上述したように、シリカは体積固有抵 抗値が高いので、表面改質シリカをトナーに 外添することにより、トナー摩擦帯電量の制 御を行うことは難しい。そこで、一般には表 面改質シリカと表面改質チタニアを併用(混 )することが行われる。チタニアは体積固有 抗値が低いので、表面改質チタニアをトナ に外添することにより、表面改質シリカの の外添では達成できないトナー摩擦帯電量 制御を行うことができる。しかしながら、 の低すぎる抵抗値によって、トナーの電荷 リークしてしまうという問題を生じ得る。 方、気相法によって製造されたシリカ-チタ ニア複合酸化物微粒子は、体積固有抵抗値が シリカより低く、かつチタニアよりも高いの で、シリカやチタニアよりも、トナーの摩擦 帯電量の制御に適している。また、シリカと チタニアとの混合では、シリカとチタニアの 中間の体積固有抵抗値(例えば、10 8 ω・cm程度)を実現することは難しかったが、 リカ-チタニア複合酸化物では、容易に実現 することができる。

 気相法によって製造されたシリカ-チタニア 複合酸化物微粒子において、体積固有抵抗値 は、好ましくは、10 7 ~10 12 ω・cmの範囲、より好ましくは10 7 ~10 11 ω・cmの範囲である。

 また、気相法によって製造されたシリカ-チ タニア複合酸化物の比表面積は、特に制限さ れないが、好ましくは1~450m 2 /g、より好ましくは10~400m 2 /g、さらに好ましくは20~300m 2 /gである。

 本発明に係る表面改質複合酸化物微粒子 おいて、表面処理に際して使用される表面 理剤としては、特に制限されるものではな が、具体的には、シラザン、環状オルガノ ロキサン、シリコーン油、および公知のシ ンカップリング剤をあげることができる。

 シラザンとしては、ヘキサメチルジシラ ン(HMDS)、ヘキサエチルジシラザン、テトラ チルジシラザン、ヘキサブチルジシラザン へキサプロピルジシラザン、ヘキサペンチ ジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラ ン、1.3-ジビニルテトラメチルジシラザン、 オクタメチルシクロテトラシラザン、ジビニ ルテトラメチルジシラザンなどがあげられる 。

 環状オルガノシロキサンとしては、ヘキ フェニルシクロトリシロキサン、オクタフ ニルシクロテトラシロキサン、テトラビニ テトラメチルシクロテトラシロキサン、ヘ サメチルシクロトリシロキサン、オクタメ ルシクロテトラシロキサン、ペンタメチル クロテトラシロキサン、テトラメチルシク テトラシロキサン、オクタメチルシクロテ ラシロキサン、デカメチルシクロペンタシ キサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキ ン,テトラメチルテトラハイドロジェンシク ロテトラシロキサン、テトラメチルテトラフ ェニルシクロテトラシロキサン、テトラメチ ルテトラトリフロロプロピルシクロテトラシ ロキサン、ペンタメチルペンタトリフロロプ ロピルシクロペンタシロキサン等が挙げられ る。

 シリコーン油としては、ジメチルポリシ キサン、メチルフェニルポリシロキサン、 チルハイドロジェンポリシロキサン、メチ トリメチコン、ジメチルシロキサン・メチ フェニルシロキサン共重合体等の低粘度か 高粘度のオルガノポリシロキサン等が挙げ れる。他には、高重合度のガム状ジメチル リシロキサン、ステアロキシリコーン等の 級アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸 性シリコーン、アルキル変性シリコーン、 ミノ変性シリコーン、フッ素変性シリコー などを使用することもできる。

 片末端あるいは両末端に反応性のある官能 を有するオルガノポリシロキサンを使用す こともできる。これらは、以下の一般式(1) 表されるものが好適に用いられる。
Xa-(SiR 4 O)n-SiR 2 -Xb  (1)
 式中、6つのRは同じでも異なっていても良 、メチル基またはエチル基からなるアルキ 基で、一部がビニル基、フェニル基、アミ 基を含む官能基のいずれか1つを含むアルキ 基で置換されていても良い。XaとXbは同じで も異なっていても良い。反応性のある官能基 としては、ハロゲン原子、水酸基、アルコキ シ基等が挙げられる。nは整数であり、シロ サン結合の重合度である。

 シランカップリング剤としては、例えば 1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3 -ジフェニルテトラメチルジシロキサン、3-ア ミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノ ロピルメチルジエトキシシラン、i-ブチル リエトキシシラン、i-ブチルトリメトキシシ ラン、i-プロピルトリエトキシシラン、i-プ ピルトリメトキシシラン、N-β(アミノエチル )γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β( アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメ キシシラン、n-オクタデシルトリメトキシシ ラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメト キシシラン、n-ブチルトリメトキシシラン、n -プロピルトリエトキシシラン、n-プロピルト リメトキシシラン、n-ヘキサデシルトリメト シシラン、o-メチルフェニルトリメトキシ ラン、p-メチルフェニルトリメトキシシラン 、tert-ブチルジメチルクロロシラン、α-クロ エチルトリクロロシラン、β-(3,4-エポキシ クロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、 -(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ キシシラン、β-クロロエチルトリクロロシ ン、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリ トキシシラン、γ-(2-アミノエチル)アミノプ ロピルメチルジメトキシシラン、γ-アニリノ プロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロ ピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピル トリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピ ルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロ ピルメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキ シプロピルメチルジメトキシシラン、γ-クロ ロプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプ ロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリ ルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メ ルカプトプロピルトリメトキシシラン、アミ ノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロ ピルトリメトキシシラン、アリルジメチルク ロロシラン、アリルトリエトキシシラン、ア リルフェニルジクロロシラン、イソブチルト リメトキシシラン、エチルトリエトキシシラ ン、エチルトリクロロシラン、エチルトリメ トキシシラン、オクタデシルトリエトキシシ ラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オ クチルトリメトキシシラン、クロロメチルジ メチルクロロシラン、ジエチルアミノプロピ ルトリメトキシシラン、ジエチルジエトキシ シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジオク チルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジ フェニルジエトキシシラン、ジフェニルジク ロロシラン、ジフェニルジメトキシシラン、 ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、 ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン 、ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラ ン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシ シラン、ジヘキシルジエトキシシラン、ジヘ キシルジメトキシシラン、ジメチルアミノフ ェニルトリエトキシシラン、ジメチルエトキ シシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメ チルジクロロシラン、ジメチルジメトキシシ ラン、デシルトリエトキシシラン、デシルト リメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシ ラン、トリエチルエトキシシラン、トリエチ ルクロロシラン、トリエチルメトキシシラン 、トリオルガノシリルアクリレート、トリプ ロピルエトキシシラン、トリプロピルクロロ シラン、トリプロピルメトキシシラン、トリ ヘキシルエトキシシラン、トリヘキシルクロ ロシラン、トリメチルエトキシシラン、トリ メチルクロロシラン、トリメチルシラン、ト リメチルシリルメルカプタン、トリメチルメ トキシシラン、トリメトキシシリル-γ-プロ ルフェニルアミン、トリメトキシシリル-γ- ロピルベンジルアミン、ナフチルトリエト シシラン、ナフチルトリメトキシシラン、 ニルトリエトキシシラン、ヒドロキシプロ ルトリメトキシシラン、ビニルジメチルア トキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ 、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ ロロシラン、ビニルトリス(βメトキシエト シ)シラン、ビニルトリメトキシシラン、フ ェニルトリエトキシシラン、フェニルトリク ロロシラン、フェニルトリメトキシシラン、 ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリメト キシシラン、プロピルトリエトキシシラン、 プロピルトリメトキシシラン、ブロムメチル ジメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシロ キサン、ヘキシルトリメトキシシラン、ベン ジルジメチルクロロシラン、ペンチルトリメ トキシシラン、メタクリルオキシエチルジメ チル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモ ウムクロライド、メチルトリエトキシシラ 、メチルトリクロロシラン、メチルトリメ キシシラン、メチルフェニルジメトキシシ ン、モノブチルアミノプロピルトリメトキ シランなどがあげられる。

 これらの表面処理剤は、単独で使用して 良く、また、二種以上を使用しても良い。

 表面処理の方法は、通常公知の方法で良 、例えば乾式処理であれば、シリカ-チタニ ア複合酸化物微粒子を攪拌下又は流動下で表 面処理剤を噴霧する方法、あるいは、シリカ -チタニア複合酸化物微粒子を攪拌下又は流 下で表面処理剤蒸気を導入する方法などが げられる。また、湿式処理であれば、複合 化物微粒子をトルエンなどの溶媒に分散し 表面処理剤を加えた後に必要に応じて加熱 るいは加熱環流する。また、溶媒を留去し 上でさらに高温下で加熱処理しても良い。 面処理剤を二種以上使用する場合の表面処 方法に関しても制限はなく、二種以上の表 処理剤を同時に反応させても良いし、逐次 に反応させても良い。

 本発明に係る表面改質複合酸化物微粒子 、チタニアを含有しつつ、その光触媒活性 低いという特徴を有する。すなわち、チタ アを含有しつつ、光触媒活性はシリカと同 である。

 本発明に係る表面改質複合酸化物微粒子 おいて、光触媒活性は、好ましくは40%未満 より好ましくは20%未満、さらに好ましくは1 5%未満である。

 本発明に係る表面改質複合酸化物微粒子 おいて、特に、HMDSによって表面処理された 微粒子は、上記のようにチタニアの物性を有 しつつ、高い疎水化度(好ましくはメタノー 法による疎水化度が40%以上、さらに好まし は50%以上)を有するという特徴を有する。乾 トナーを用いた電子写真の現像にはトナー 子の摩擦帯電量の厳密な制御が必要であり 高温高湿条件下と低温低湿条件下でのトナ 帯電量の差を可能な限り小さくしなければ らない。外添剤が高疎水性を有することで トナー帯電量の環境変化を安定化すること できる。

 また、驚くべきことに、当該微粒子が外添 れたトナーの流動性は、シリカ-チタニア複 合酸化物微粒子のシリカ-チタニアの比を変 ることにより、容易に制御することができ という知見が得られた。すなわち、流動性 、チタニアの比率が増加するにつれてシリ に近い性質からチタニアに近いものに変化 る。流動性の評価は、固めかさ密度、ゆる かさ密度、あるいはその比によっても評価 れる。外添剤の添加により、固めかさ密度 よびゆるめかさ密度が増え、トナーの流動 も増加する。但し、これらの物性が高いト ーや外添剤が、電子写真プロセス全体にと て最適であるとは限らない。これらの物性 、プロセスや装置に対して最適となるよう 、使用者により適宜設定されるものである したがって、流動性の制御は、昨今の電子 真プロセスにとって非常に重要である。な 、トナーの流動性は、安息角の測定によっ も評価することができる。
トナー
 本発明の別の対象は、上で説明した表面改 複合酸化物微粒子が外添されたトナーであ 。

 本発明のトナーは、着色粒子と本発明の 添剤を、ヘンシェルミキサー等の高速攪拌 で混合することにより得られる。

 着色粒子は、結着樹脂および着色剤を含 してなる。その製造方法は特に制限される のではなく、粉砕法(結着樹脂成分となる熱 可塑性樹脂中に、着色剤を溶融混合して均一 に分散させて組成物とした後、該組成物を粉 砕、分級することにより着色粒子を得る方法 )や重合法(結着樹脂原料である重合性単量体 に着色剤を溶解あるいは分散させ、重合開 剤を添加後、分散安定剤を含有する水系分 媒体中に懸濁させ、所定温度まで加温して 合を開始し、重合終了後に濾過、洗浄、脱 、乾燥することにより着色粒子を得る方法) を代表的なものとして例示することができる 。

 結着樹脂としては、従来からトナーに広 用いられている樹脂類、例えば、ポリスチ ン、ポリp-クロルスチレン、ポリビニルト エン等のスチレンおよびその置換体の重合 ;スチレン-p-クロルスチレン共重合体、スチ ン-プロピレン共重合体、スチレン-ビニル ルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタレ 共重合体、スチレン-アクリル酸メチル共重 合体、スチレン-アクリル酸エチル共重合体 スチレン-アクリル酸ブチル共重合体、スチ ン-アクリル酸オクチル共重合体、スチレン -メタクリル酸メチル共重合体、スチレン-メ クリル酸エチル共重合体、スチレン-メタク リル酸ブチル共重合体、スチレン-α-クロロ タクリル酸メチル共重合体、スチレン-アク ロニトリル共重合体、スチレン-ビニルメチ ルエーテル共重合体、スチレン-ビニルエチ エーテル共重合体、スチレン-ビニルメチル トン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合 体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレ -アクリロニトリル-インデン共重合体、スチ レン-マレイン酸共重合体、スチレン-マレイ 酸エステル共重合体等のスチレン共重合体; ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル 、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロ ピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ アミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラー ル、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジ ン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族 または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹 脂等が挙げられ、これらは単独あるいは混合 して使用できる。これらの樹脂は、本発明の 目的を逸脱しない範囲で、さらに、通常公知 の離型剤や帯電制御剤などが添加されていて もよい。

 着色粒子に含まれる着色剤としては、カ ボンブラック、チタンホワイトの他、あら る顔料および/または染料を用いることがで きる。また、着色粒子は磁性材料を含有して いても良い。この場合使われる材料としては 、マグネタイト、γ-酸化鉄、フェライト、鉄 過剰型フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト ニッケルのような金属あるいはこれらの金 とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグ シウム、錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウ 、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マ ガン、セレン、チタン、タングステン、バ ジウムのような金属との合金およびその混 物等があげられる。

 本発明のトナーはそのままで、いわゆる1 成分トナーとして使用することができる。ま た、さらにキャリアと混合され、いわゆる2 分トナーとして使用することもできる。

 また、電子写真プロセスにおいては、上 したように、適正な帯電量が付与されてい ことに加え、帯電部材との摩擦により瞬時 帯電し、かつ、帯電が経時的に安定である と、および帯電量の温度・湿度などによる 化が小さいことが要求される。驚くべきこ に、本発明のトナー用外添剤が外添された チレン-アクリル樹脂系トナーおよびポリエ ステル樹脂系トナーは、前述の帯電安定性に 優れていることが明らかになった。

 ここで、スチレン-アクリル樹脂は、スチ レンと、アクリル酸エステルおよび/又はメ クリル酸エステルとによる共重合体であり 例えば、スチレン-アクリル酸メチル共重合 、スチレン-アクリル酸エチル共重合体、ス チレン-アクリル酸ブチル共重合体、スチレ -アクリル酸オクチル共重合体、スチレン-メ タクリル酸メチル共重合体、スチレン-メタ リル酸エチル共重合体、スチレン-メタクリ 酸ブチル共重合体などがあげられる。

 また、ポリエステル樹脂は多価アルコー と多塩基酸とより成り、必要に応じてこれ 多価アルコールおよび多塩基酸の少なくと 一方が3価以上の多官能成分(架橋成分)を含 するモノマー組成物を重合することにより られる。これらのポリエステル樹脂は、通 の方法にて合成することができる。具体的 は、反応温度(170~250℃)、反応圧力(5mmHg~常圧 )などの条件をモノマーの反応性に応じて決 、所定の物性が得られた時点で反応を終了 ればよい。

 ポリエステル樹脂の合成に用いられる2価 のアルコールとしては、たとえばエチレング リコール、トリエチレングリコール、1,2-プ ピレングリコール、1,3-プロピレングリコー 、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコ ル、1,4ブテンジオール、1,4-ビス(ヒドロキ メチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、 水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチ ン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレ (2,2)-2,2″-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロ ン、ポリオキシプロピレン(3,3)-2,2-ビス(4-ヒ ロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチ レン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロ ン、ポリオキシプロピレン(2,2)-2,2″-ビス(4- ヒドロキシフェニル)プロパン等を挙げるこ ができる。

 ポリエステルの架橋化に関与する3価以上 の多価アルコールとしては、たとえばソルビ トール、1,2,3,6-ヘキサンテトロール、1,4-ソル ビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエ リスリトール、トリペンタエリスリトール、 蔗糖、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタン トリオール、グリセロール、2-メチルプロパ トリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオー 、トリメチロールエタン、トリメチロール ロパン、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼ 、その他を挙げることができる。

 一方、多塩基酸としては、たとえばマレ ン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコ 酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル 、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボ 酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、 ゼライン酸、マロン酸、これらの酸の無水 、低級アルキルエステル、またはn-ドデセ ルコハク酸、n-ドデシルコハク酸などのアル ケニルコハク酸類もしくはアルキルコハク酸 類、その他の2価の有機酸を挙げることがで る。

 ポリエステルの架橋化に関与する3価以上 の多塩基酸としては、たとえば1,2,4-ベンゼン トリカルボン酸、1,2,5-ベンゼントリカルボン 酸、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、2,5 ,7-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレ ントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボ ン酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレ カルボキシプロパン、テトラ(メチレンカル キシル)メタン、1,2,7,8-オクタンテトラカル ン酸、およびこれらの無水物、その他を挙 ることができる。

 以下、本発明を実施例によってより詳細に 明するが、本発明はこれら実施例に限定さ るものではない。
1.物性評価試料の作製方法
 以下に、各実施例における試料の作製方法 示す。各実施例におけるシリカ-チタニア複 合酸化物微粒子は、WO2004/056927(国際公開)およ び特表2006-511638号公報に記載の方法に従って 製した。また、単一酸化物微粒(シリカ又は チタニア)の作製は、通常公知の方法に従っ 。また、表面処理前の試料の比表面積は、 速表面積測定装置SA1100型(柴田科学器機工業 式会社製)を使用して測定した。

 また、特に明示した場合を除き、トナー 、市販の、粉砕法により製造された平均粒 径8μmの負帯電スチレン-アクリル樹脂(スチ ン-アクリル酸ブチル共重合体:カーボンブ ック:低分子ポリプロピレン=100:6:1(重量比))2 分トナーを使用した。

 (実施例1):表面改質複合酸化物微粒子(A1)の 製
 BET比表面積50m 2 /g、シリカ/チタニア比が70/30(重量比)の複合 化物100重量部を反応容器に入れ、窒素雰囲 の下、水3重量部とHMDS10重量部をスプレーし 。この反応混合物を150℃で2時間攪拌し、さ らに150℃にて2時間、窒素気流下で攪拌して 燥した。これを冷却することにより、表面 質複合酸化物微粒子A1を得た。

 (実施例2):表面改質複合酸化物微粒子(A2)の 製
 BET比表面積50m 2 /g、シリカ/チタニア比が50/50(重量比)の複合 化物100重量部を使用した以外は、実施例1の 法と同様にして表面改質複合酸化物微粒子A 2を得た。

 (実施例3):表面改質複合酸化物微粒子(A3)の 製
 BET比表面積50m 2 /g、シリカ/チタニア比が30/70(重量比)の複合 化物100重量部を使用した以外は、実施例1の 法と同様にして表面改質複合酸化物微粒子A 3を得た。

 (実施例4):表面改質複合酸化物微粒子(A4)の 製
 BET比表面積50m 2 /g、シリカ/チタニア比が5/95(重量比)の複合酸 化物100重量部を使用した以外は、実施例1の 法と同様にして表面改質複合酸化物微粒子A4 を得た。

 (実施例5):表面改質複合酸化物微粒子(A5)の 製
 BET比表面積90m 2 /g、シリカ/チタニア比が70/30(重量比)の複合 化物100重量部を使用した以外は、実施例1の 法と同様にして表面改質複合酸化物微粒子A 5を得た。

 (実施例6):表面改質複合酸化物微粒子(A6)の 製
 BET比表面積90m 2 /g、シリカ/チタニア比が50/50(重量比)の複合 化物100重量部を使用した以外は、実施例1の 法と同様にして表面改質複合酸化物微粒子A 6を得た。

 (実施例7):表面改質複合酸化物微粒子(A7)の 製
 BET比表面積90m 2 /g、シリカ/チタニア比が25/75(重量比)の複合 化物100重量部を使用した以外は、実施例1の 法と同様にして表面改質複合酸化物微粒子A 7を得た。

 (実施例8):表面改質複合酸化物微粒子(A8)の 製
 BET比表面積90m 2 /g、シリカ/チタニア比が15/85(重量比)の複合 化物100重量部を使用した以外は、実施例1の 法と同様にして表面改質複合酸化物微粒子A 8を得た。

 (実施例9):表面改質複合酸化物微粒子(A9)の 製
 BET比表面積90m 2 /g、シリカ/チタニア比が15/85(重量比)の複合 化物100重量部を反応容器に入れ、窒素気流 、ジメチルポリシロキサン(50CS)10部をスプレ ーした。この反応混合物を280℃で1時間攪拌 た。これを冷却することにより、表面改質 合酸化物微粒子A9を得た。

 (実施例10):表面改質複合酸化物微粒子(A10)の 作製
 BET比表面積90m 2 /g、シリカ/チタニア比が15/85(重量比)の複合 化物100重量部を反応容器に入れ、窒素気流 、水3重量部とオクチルトリメトキシシラン1 0重量部をスプレーした。この反応混合物を15 0℃で2時間攪拌した。これを冷却することに り、表面改質複合酸化物微粒子A10を得た。

 (比較例1):表面改質シリカ微粒子(H1)の作製
 BET比表面積50m 2 /gのシリカ100重量部を使用した以外は、実施 1の方法と同様にして表面改質シリカ微粒子 H1を得た。

 (比較例2):表面改質チタニア微粒子(H2)の作
 BET比表面積50m 2 /gのチタニア100重量部を使用した以外は、実 例1の方法と同様にして表面改質チタニア微 粒子H2を得た。

 (比較例3):表面改質シリカ微粒子(H3)の作製
 BET比表面積90m 2 /gのシリカ100重量部を使用した以外は、実施 1の方法と同様にして表面改質シリカ微粒子 H3を得た。

 (比較例4):表面改質チタニア微粒子(H4)の作
 BET比表面積90m 2 /gのチタニア100重量部を使用した以外は、実 例1の方法と同様にして表面改質チタニア微 粒子H4を得た。

 (実施例11):トナーサンプル(T1~T4)の作製
 トナーをヘンシェルタイプのミキサーに入 、トナーと外添剤A1の比が、重量比で96.5:3.5 となるように外添剤A1を添加し、この混合物 600回転/分で1分間攪拌し、さらに3000回転/分 で3分間攪拌して外添剤をトナー表面に分散 せることによって、A1を外添したトナーサン プルT1を調製した。同様の方法により、T2(3.5% のA2が外添されたトナーサンプル)、T3(3.5%のA3 が外添されたトナーサンプル)、T4(3.5%のA4が 添されたトナーサンプル)を作製した。

 (実施例12):トナーサンプル(T5~T10)の作製
 トナーをヘンシェルタイプのミキサーに入 、トナーと外添剤A5が重量比で97.5:2.5となる ように外添剤A5を添加し、この混合物を600回 /分で1分間攪拌し、さらに3000回転/分で3分 攪拌して外添剤をトナー表面に分散させる とによって、A5を外添したトナーサンプルT5 調製した。同様の方法により、T6(2.5%のA6が 添されたトナーサンプル)、T7(2.5%のA7が外添 されたトナーサンプル)、T8(2.5%のA8が外添さ たトナーサンプル)、T9(2.5%のA9が外添された ナーサンプル)、T10(2.5%のA10が外添されたト ーサンプル)、を作製した。

 (実施例13):トナーサンプル(T11~T14)の作製
 トナーに、市販の、粉砕法により製造され 平均粒子径7μmの負帯電ポリエステル樹脂( リオキシエチレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシ ェニル)プロパン:テレフタル酸:無水トリメ ト酸(1,2,4-ベンゼントリカルボン酸無水物)=1 4.4:5.6:4))2成分トナー(ポリエステル:カーボン ラック=97:3(重量比))を使用した以外は実施 12におけるT5、T6、T7およびT8の作製方法と同 にして、それぞれT11、T12、T13、およびT14を 製した。

 (比較例5):トナーサンプル(HT1及びHT2)の作製
 トナーをヘンシェルタイプのミキサーに入 、トナーと表面改質シリカH1が重量比で96.5: 3.5となるように表面改質シリカ微粒子H1を添 し、この混合物を600回転/分で1分間攪拌し さらに3000回転/分で3分間攪拌して外添剤を ナー表面に分散させることによって、H1を外 添したトナーサンプルHT1を調製した。同様に 、3.5%の表面改質チタニア微粒子H2が外添され たトナーサンプルHT2を調製した。

 (比較例6):トナーサンプル(HT3及びHT4)の作製
 トナーをヘンシェルタイプのミキサーに入 、トナーと表面改質シリカH3が重量比で97.5: 2.5となるように、表面改質シリカ微粒子H3を 加し、この混合物を600回転/分で1分間攪拌 、さらに3000回転/分で3分間攪拌して外添剤 トナー表面に分散させることによって、H3を 外添したトナーサンプルHT3を調製した。同様 に、2.5%の表面改質チタニア微粒子H4を外添し たトナーサンプルHT4を調製した。

 (比較例7):トナーサンプル(HT5及びHT6)の作製
 トナーに上記したポリエステル樹脂(ポリエ ステル:カーボンブラック=97:3(重量比))2成分 ナーを使用した以外は比較例6の方法と同様 してトナーサンプル(HT5及びHT6)を作成した
2.物性評価方法
 上記で得られた物性評価試料の各物性の測 方法を以下に示す。
(1)酸化物微粒子(表面処理前)の物性(体積固有 抵抗値)の測定方法
 複合又は単一酸化物微粒子の体積固有抵抗 電気抵抗測定装置Hiresta-UP MCP-PD-41(三菱化学 )を用いて測定した。シリカ-チタニア混合物 関しては、シリカとチタニア(いずれもBET比 表面積90m 2 /g)を混合し、ターブラミキサーで5分間振と した混合物の体積固有抵抗値を、電気抵抗 定装置Hiresta-UP MCP-PD-41(三菱化学)を用いて測 定した。
(2)表面改質酸化物微粒子の物性測定方法
 表面改質酸化物微粒子に関する各物性は、 下の方法で行った。
(2-1)炭素含有量
 微量炭素分析装置EMIA-110(堀場製作所)を用い て測定した。
(2-2)メタノール法による疎水化度
 ビーカー(200ml容量)に純水50mlを入れ、表面 質酸化物微粒子0.2gを計りとり、攪拌しなが メタノールを滴下する。粉末が混合溶液に 沈したときの、溶液全体に対するメタノー 比率(%)を疎水化度とした。
(2-3)光触媒活性
 光触媒活性度の測定は、2-プロパノールの 化反応に対する活性を測定することによっ 行った。試料を、2-プロパノール中に懸濁さ せ、UV光で1時間照射した。生成したアセトン の濃度はガスクロマトグラフィーで測定し、 二酸化チタンP25(日本アエロジル製)に対する 性の比を比較した。すなわち光触媒活性度 、試料を使用した場合に測定されるアセト 濃度を、P25を使用した場合に測定されるア トン濃度で割った値として求めた。ここで mg/kgでのアセトン濃度を、試料の光触媒活 の測定値として使用することができる。そ というのも、アセトンの形成は、等式dc[Ac]/d t=kによる零次反応(zero order kinetics)によって 載されうるからである。具体的には、各無 微粒子約250mg(精度0.1mg)を、ウルトラターラ クス(Ultra Turrax)撹拌機を用いて2-プロパノ ル350ml(275.1g)中に懸濁させた。この懸濁液を ポンプを用いて24℃にサーモスタット制御 れた冷却器を通して、予め酸素でフラッシ されたガラス光反応器中に供給した。この 、500ワットの出力を有するHg中圧TQ718型液浸 ンプ(Heraeus)を照射源として使用した。ホウ イ酸塩ガラスの保護管は、放出される放射 は300nmを上廻る波長に制限する。また、照 源は、水が貫流する冷却管がこの外部を囲 でいる。酸素は、流量計を通して反応器中 計量供給した。反応は、照射源のスイッチ 入れた時に開始し、反応終了後に、少量の 濁液を採取し、濾過した後に、ガスクロマ グラフィーによってアセトン濃度を定量分 した。
(3)トナーサンプルの物性測定方法
 トナーサンプルの各物性は、以下の方法に って行った。

 (3-1)安息角
 各トナーサンプルの安息角は、パウダーテ ターPT-S(ホソカワミクロン)を用いて測定し 。約20グラムのトナーサンプルを355μmの篩 乗せ、振動により落下するトナーサンプル 漏斗を通してこの漏斗先端から約6.5センチ 方に設置した直径8センチの円形テーブルに 積させた。円錐状に形成された堆積トナー ンプルの、水平面に対する側面の角度を安 角とした。

 (3-2)固めかさ密度
 約70グラムのトナーあるいは外添剤を分散 たトナーを250mlのメスシリンダーに入れ、STA V2003(エンゲルスマン)を使用して1250回タップ た。サンプル重量とタッピング後の体積と 比を固めかさ密度とした。

 (3-3)トナー摩擦帯電量
 トナーサンプル2gとフェライトキャリア48g をガラス容器(75ml容量)に入れ、HH環境下およ びLL環境下に24時間放置した。ここで、HH環境 下とは温度40℃、湿度85%の雰囲気、LL環境下 は温度10℃、湿度20%の雰囲気を云う。上記環 境下におのおの24時間放置したトナーサンプ とフェライトキャリアの混合物を、それぞ ターブラミキサーで所定の時間振とうした 、この混合物0.2gを採取し、ブローオフ帯電 量測定装置(東芝ケミカル社製品:TB-200型)で1 間エアブローした後の値をトナー組成物の 電量とした。
3.物性評価結果
 各試料の物性評価結果を以下に示す。
(1)酸化物微粒子の物性(体積固有抵抗値)の測 結果
 表1に、複合若しくは単一酸化物微粒子(複 酸化物微粒子、シリカ、若しくはチタニア) びシリカ・チタニア混合物の体積固有抵抗 を測定した結果を示す。

 表1から、本発明の複合酸化物微粒子は、数 %の少量のシリカあるいはチタニア含有量で 、体積固有抵抗は単一酸化物微粒子と比較 て大きく変化することがわかる。そして、 リカの割合が10%程度から90%までの広い範囲 おいて、10の7乗から10の11乗(ω・cm)の範囲で 定した値を持つことが分かる。さらに、体 固有抵抗は、複合酸化物微粒子の比表面積 依存しない。一方、シリカとチタニアの混 物の体積固有抵抗値は、シリカとチタニア 中間をとる組成範囲(シリカ/チタニア比)が めて狭く、またこの範囲での変化率が大き ため、この物性について安定した品質を混 物で得ることは困難である。
(2)表面改質酸化物微粒子の物性測定結果
 表面改質酸化物微粒子に関する各物性の測 結果を表2に示す。

 表2より、同程度のBET比表面積を有する、 シリカ、チタニアおよびシリカ-チタニア複 酸化物は、HMDSによる表面改質によって同程 の炭素含有率を示した。すなわち、表面に 学吸着したトリメチルシリル基の密度が同 度になるよう反応したことが分かる。

 また、特にHMDSでの表面処理においては、 チタニアへのHMDSでの表面処理では不可能な シリカと同等の高疎水性を得ることができ 。すなわち、メタノール法による疎水化度 評価において、シリカ-チタニア複合無機酸 物微粒子は、シリカ含有量が5%の場合にも リカに近い高疎水性を示した。

 チタニア(H2)は、HMDSで表面処理した後に 光触媒活性が約50%程度残存した。一方、シ カは光触媒活性を有しない。

 複合酸化物微粒子は、シリカの含有量が か5%でも光触媒活性は大きく低下した。

 本発明の表面改質複合酸化物微粒子は、シ カの含有量が15%かそれ以上の場合には光触 活性を有しない。
(3)トナーサンプルの物性測定結果
 トナーサンプルの物性測定結果(安息角およ び固めかさ密度)を表3に示した。なお、表3に おいて、トナーサンプル名の「トナー」は外 添剤無しのトナーを意味する。

 表3より、本発明の表面改質複合酸化物微 粒子が外添されたトナーは、固めかさ密度、 安息角共に、チタニアの比率が増加するにつ れて、シリカに近い性質からチタニアに近い ものに変化した。

 図2及び図3に、摩擦帯電量を測定した結果 示す(図2はBET比表面積が50m 2 /gの試料に関する測定結果であり、図3はBET比 表面積が90m 2 /gの試料に関する測定結果である)。また、表 4、表5、および表6に、摩擦帯電量の絶対値の 経時変化を示す。

 表面改質シリカを外添したトナーサンプ (HT1、HT3)は、H/H、L/Lのいずれの条件下でも 他のトナーサンプルより高い帯電性を示し 。そして、5分より長い振とう時間では帯電 は低下した。すなわち、帯電量が増減し、 定性に欠けるものだった。また、表面改質 タニアを外添したトナーサンプル(HT2、HT4) 、H/H、L/Lのいずれの条件下でも、他のトナ サンプルより低い帯電性を示した。そして 総振とう時間の30分間にかけてトナー帯電性 は増加し続け、これも安定性に欠けていた。

 本発明の表面改質複合無機酸化物微粒子 使用したトナーサンプルの場合、振とう時 5分を超えて30分にいたるまでの間の、トナ の帯電量の変化が小さい。すなわち、帯電 が安定している。

 BET50と90の両方において、組成範囲がシリ カ5~70%、特に15~70%の複合酸化物微粒子を用い 場合には、5分後から30分後までの帯電変化 が、単一シリカあるいはチタニアを用いた 合に比べ明らかに小さいことから、これら 組成範囲の複合酸化物微粒子は、迅速に帯 し、その後、安定した帯電を維持すること 分かる。

 また、特に、本発明の複合酸化物微粒子 外添されたポリエステル樹脂のトナー(表6) おける帯電量絶対値の経時変化は少ないこ から、これらが優れたトナーであることが かる。

 本発明による表面改質複合酸化物微粒子 、種々のトナーに適用可能な優れた外添剤 して有用である。