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Title:
TEMPERATURE CONTROLLER FOR MACHINE TOOL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/075205
Kind Code:
A1
Abstract:
A temperature controller for machine tools is capable of communicating data with a machine tool bidirectionally, is adapted to various needs about temperature control by greatly enhancing the degree of freedom of communication information between the machine tool and the temperature controller, and enables temperature control in various modes. The temperature controller comprises bidirectional communication interface (15) for receiving instruction data from a machine tool (30) and sending response data responding to the instruction data, communication data processing unit (14) for analyzing the contents of the instruction data, creating response data responding to the instruction data and sending the response data through the bidirectional communication interface, a cooling circuit (2) for circulating a heat medium liquid through the machine tool, and temperature control means (10, 11) for controlling the temperature of the circulated heat medium liquid.

Inventors:
EBISAWA KYOICHI (JP)
URANO KOICHI (JP)
TAKAHASHI YOSHINORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/071923
Publication Date:
June 18, 2009
Filing Date:
December 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KANTO SEIKI CO (JP)
EBISAWA KYOICHI (JP)
URANO KOICHI (JP)
TAKAHASHI YOSHINORI (JP)
International Classes:
B23Q11/14; B23Q15/18
Foreign References:
JP2000263375A2000-09-26
JP2002500432A2002-01-08
JPH08267342A1996-10-15
JPH08215975A1996-08-27
Attorney, Agent or Firm:
TOMISAKI, Motonari et al. (Toranomon-yoshiara Bldg.6-13, Nishishimbashi 1-chom, Minato-ku Tokyo 03, JP)
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Claims:
 工作機械(30)からの指令データを受信するとともに、前記指令データに対する応答データを送信するための双方向通信インターフェース(15)と、
 前記指令データの内容を解析し、前記指令データに対する応答データを作成して前記双方向通信インターフェース(15)を介して送信する通信データ処理部(14)と、
 前記工作機械(30)に熱媒体液を循環させる冷却回路(2)と、
 前記冷却回路(2)に循環させる熱媒体液の温度を制御するための温度制御手段(10,11)とを有する工作機械の温度制御装置。
 請求項1に記載した工作機械の温度制御装置であって、
 前記指令データは、温度制御装置に対して情報の種類を指定して要求するためのコマンドを含むものである工作機械の温度制御装置。
 請求項2に記載した工作機械の温度制御装置であって、
 前記指令データは、情報の種類を指定するための識別子を含むものである工作機械の温度制御装置。
 請求項3に記載した工作機械の温度制御装置であって、
 前記識別子は、各種の温度測定値、熱媒体液の設定温度、温度制御装置の運転/停止状態、温度制御に関するパラメータおよび各種アラーム情報を指定可能なものである工作機械の温度制御装置。
 請求項1~4のいずれか1項に記載した工作機械の温度制御装置であって、
 前記指令データは、温度制御装置に対して情報の種類を指定して値や状態を設定するコマンドを含むものである工作機械の温度制御装置。
 請求項5に記載した工作機械の温度制御装置であって、
 前記応答データは、情報の種類を指定するための識別子を含むものである工作機械の温度制御装置。
Description:
工作機械の温度制御装置

 この発明は、工作機械に循環させる熱媒 液の温度を制御して熱変形を抑制する工作 械の温度制御装置に関し、詳しくは、工作 械との双方向のデータ送受信を可能として 温度制御に対する多様なニーズに応え、多 な形態の温度制御を実施することのできる 作機械の温度制御装置に関する。

 工作機械の機体は、環境温度、発熱部か の熱などにより変形する。機体の変形は、 工精度に影響を及ぼすので、従来から機体 部の温度を一定温度に制御することが行わ ている。この温度制御の方法は、種々提案 れているが、通常温度制御された一定流量 冷却油を工作機械の発熱部に常時流して発 部を冷却している。この冷却油は熱交換器 介して冷媒により冷却されるものである。

 このような温度制御装置と工作機械との 報(信号)のやりとりは、通常は、工作機械 ら温度制御装置に対して送られる起動/停止 号や、温度制御装置から工作機械に対して られる正常/異常信号のみである。また、こ れらの信号は専用に設置された信号線を介し て送られる。

 また、工作機械の温度制御の精度を向上さ るものとして、本発明の発明者等により、 記の特許文献1のような技術が既に提案され ている。特許文献1には、フィードフォーワ ド制御によって過渡偏差および定常偏差を 少させるようにした工作機械の温度制御方 が記載されている。このようなフィードフ ーワード制御においては、工作機械の主軸 回転速度情報などが温度制御装置に対して られる。フィードフォーワード制御のため 情報に対しても専用の信号線が必要となる

特許第2529905号公報

 従来の温度制御装置においては、温度制 装置に対する起動/停止信号や温度制御装置 からの正常/異常信号を専用の信号線によっ やりとりしていた。さらに、特許文献1のよ なフィードフォーワード制御を行ったり、 の他の必要性により新たな情報(信号)の授 が求められる場合には、その情報に対して 専用の信号線やインターフェース回路が必 となってしまう。このように、従来の温度 御装置においては、工作機械との間でやり りする情報の種類がほとんど固定されてし っており、新たな情報のやりとりが必要に っても、それに対応することは困難であっ 。

 さらに、加工の高精度化や多様化に伴い 工作機械の温度制御装置に対しても多様な 機能が求められるようになってきている。 えば、工作機械の起動時の暖機運転時間を 縮して稼働率を向上させるために、工作機 の起動時に通常運転時とは異なる特別な温 制御を行うことが求められている。また、 作機械の運転状態に応じて温度制御装置の 御パラメータを適宜変更したり、長時間に たる加工においても工作機械の加工精度を 証するために温度制御装置の各部の温度や 転状態をモニタしたりすることが求められ いる。さらに、工作機械の運転状態に応じ 一時的にフィードフォーワード制御を行っ 温度制御の応答時間を短縮することなども えられる。このような多様なニーズに応え ことは、従来の温度制御装置では困難であ た。

 そこで、本発明は、工作機械との双方向 データ送受信を可能とし、工作機械と温度 御装置との間の通信情報の自由度を大幅に 大して、温度制御に対する多様なニーズに え、多様な形態の温度制御を実施すること できる工作機械の温度制御装置を提供する とを目的とする。

 上記目的を達成するために、本発明の工 機械の温度制御装置は、工作機械からの指 データを受信するとともに、前記指令デー に対する応答データを送信するための双方 通信インターフェースと、前記指令データ 内容を解析し、前記指令データに対する応 データを作成して前記双方向通信インター ェースを介して送信する通信データ処理部 、前記工作機械に熱媒体液を循環させる冷 回路と、前記冷却回路に循環させる熱媒体 の温度を制御するための温度制御手段とを するものである。

 また、上記の工作機械の温度制御装置に いて、前記指令データは、温度制御装置に して情報の種類を指定して要求するための マンドを含むものであることが好ましい。

 また、上記の工作機械の温度制御装置に いて、前記指令データは、情報の種類を指 するための識別子を含むものであることが ましい。

 また、上記の工作機械の温度制御装置に いて、前記識別子は、各種の温度測定値、 媒体液の設定温度、温度制御装置の運転/停 止状態、温度制御に関するパラメータおよび 各種アラーム情報を指定可能なものであるこ とが好ましい。

 また、上記の工作機械の温度制御装置に いて、前記指令データは、温度制御装置に して情報の種類を指定して値や状態を設定 るコマンドを含むものであることが好まし 。

 また、上記の工作機械の温度制御装置に いて、前記応答データは、情報の種類を指 するための識別子を含むものであることが ましい。

 本発明は、以上のように構成されている で、以下のような効果を奏する。

 双方向通信インターフェースを備えるこ により、工作機械との双方向のデータ送受 を可能とし、工作機械と温度制御装置との の通信情報の自由度を大幅に拡大して、温 制御に対する多様なニーズに応え、多様な 態の温度制御を実施することができる。工 機械側から温度制御装置の種々の状態を読 出したり、温度制御装置の状態変更や種々 パラメータの設定変更を行うことができる で、温度制御の制御形態や制御パラメータ 工作機械側から自動的に変更したりするこ も可能となり、温度制御の制御形態の自由 が飛躍的に向上する。

 工作機械からの指令データが温度制御装 に対して情報の種類を指定して要求するた のコマンドを含むので、温度制御装置の種 の状態や値を読み出すことができ、温度制 装置の状態を正確かつ詳細に把握すること できる。

 工作機械からの指令データが温度制御装 に対して情報の種類を指定して値や状態を 定するコマンドを含むので、温度制御装置 状態変更や種々のパラメータの設定変更を 動的に行うことができ、温度制御の制御形 の自由度が飛躍的に向上する。

 応答データが情報の種類を指定するため 識別子を含むものであるので、この識別子 より工作機械側が、応答データの種類が要 したものと一致しているか否かを確認する とができる。

本発明の温度制御装置1を工作機械30と 続した状態を示す図である。 温度制御装置1の全体構成を示す図であ る。 双方向通信プロトコルの例を示す図で る。

符号の説明

 1 温度制御装置
 2 冷却回路
 3 循環回路
 4 バイパス路
 5 冷凍機
 6 凝縮器
 7 膨張弁
 8 熱交換器
 9 バイパス弁
 10 温度調整部
 11 温度制御部
 12 表示部
 13 入力部
 14 通信データ処理部
 15 双方向通信インターフェース
 21 温度センサ
 22 冷却ポンプ
 23 駆動モータ
 30 工作機械
 31 工作機械本体
 32 NC装置
 33 基準温度センサ
 61 冷却ファン

 本発明の実施の形態について図面を参照 て説明する。図1は、本発明の温度制御装置 1を工作機械30と接続した状態を示す図である 。工作機械30は、実際に機械加工を行う工作 械本体31と、工作機械本体31を制御するため のNC(数値制御)装置32とからなる。工作機械の 典型的な発熱源として主軸頭がある。主軸頭 には回転可能に主軸が支持されており、主軸 には工具または工作物が取り付けられて回転 駆動される。

 この主軸の回転速度は、停止状態から毎 数千回転以上にまで変動するので、主軸を 持する主軸頭を冷却して温度制御を行い、 軸頭の温度が基準温度に対して常に一定の 度差を保つようにされる。すなわち、主軸 の温度を基準温度に対して常に一定の温度 に保つことが制御目標である。ただし、こ 場合の一定の温度差とは温度が等しい(温度 差0)場合も含むものである。

 基準温度は、一般的に室温または工作機 の構成要素中の時定数が大きい(熱容量が大 きい)部材(例えば、ベッドやコラム等)の温度 に設定される。基準温度センサ33によって測 された基準部位の温度が、基準温度として 定される。なお、基準温度としては、複数 置の温度を測定してその中から選択したり 複数の測定値の平均値を基準温度としても い。また、測定値に適宜の演算を施して基 温度としてもよい。

 図1において、冷却回路2は工作機械30の主 軸頭などを冷却するように循環して設けられ ている。すなわち、温度制御装置1から出た 却回路2は工作機械の主軸頭などを循環し、 び温度制御装置1に戻るように配設されてい る。この冷却回路2の中には熱媒体液として 却油が循環している。冷却油は温度制御装 1の温度調整部10により冷却され、一定温度 なるように調整制御されて、工作機械30に送 られている。

 温度制御装置1は、冷却油を冷却するため の温度調整部10と、その温度調整部10を制御 るための温度制御部11とを有する。なお、本 発明における温度制御手段は、温度調整部10 温度制御部11の両方を包括したものに相当 る。温度調整部10の構成については、後に詳 しく説明する。また、温度制御装置1には、 作機械30と双方向に情報のやりとりを行うた めの双方向通信インターフェース15が設けら ている。

 工作機械30のNC装置32側にもまた双方向の 信インターフェースが設けられており、工 機械30と温度制御装置1とはこれらのインタ フェースを介して双方向に情報の送受信を うことが可能である。すなわち、工作機械3 0から温度制御装置1に対する指令データは双 向通信インターフェース15を介して受信さ 、その指令データに対する応答データや送 データも双方向通信インターフェース15を介 して送信される。

 通信データ処理部14は、双方向通信イン ーフェース15を介して送受信されるデータの 処理を行うものである。通信データ処理部14 、工作機械30からの指令データの内容を解 し、必要ならば、温度制御部11の内部メモリ に記憶されたデータを指令データに従って書 き換える。また、指令データに従って温度制 御部11の内部メモリに記憶されたデータの内 を読み出し、指令データに対する応答デー を作成して双方向通信インターフェース15 介して工作機械30に送信する。この通信デー タ処理部14は双方向通信インターフェース15 温度制御部11との間に配置されている。

 図2は、温度制御装置1の全体構成を示す である。なお、図1における温度調整部10は 図2の冷凍機5、凝縮器6、膨張弁7、熱交換器8 などを包括的に示したものである。冷却回路 2に設けられた冷却ポンプ22は駆動モータ23に って駆動され、冷却回路2中の冷却油を一定 流量で循環させる。冷却油は熱交換器8によ て冷却された後、主軸頭に流入して主軸頭 冷却する。主軸頭を冷却した後の冷却油は 却回路2を循環して冷却ポンプ22に戻ってく 。

 主軸頭を冷却後の冷却油の温度(戻り油温 )を温度センサ21によって検出し、その戻り油 温が設定温度となるようにフィードバック制 御を行う。設定温度は基準温度と一定の温度 差を有する値に設定される。温度差は0でも く、その場合、設定温度は基準温度と等し なる。なお、温度センサ21は、図示の位置に 限定されず、戻り油温を検出できる位置であ ればどの位置に配置してもよい。例えば、冷 却ポンプ22の流入側に配置してもよい。

 一方、熱交換器8に流入する冷媒に関して は、まず、冷媒ガスが冷凍機5によって圧縮 れて凝縮器6に送られる。凝縮器6では、圧縮 されて温度上昇した冷媒ガスの熱が放熱され て液化される。凝縮器6は冷却ファン61によっ て空冷により冷却されている。液化された冷 媒ガスは、さらに膨張弁7を通る際に絞り膨 されて低温低圧の気液混合状態となる。こ 低温低圧の気液混合の冷媒ガスが熱交換器8 流入して、冷却油を冷却するのである。冷 ガスは熱交換器8中で冷却油の熱を奪って気 化し、気化熱により効率よく冷却油を冷却す る。熱交換器8から流出した冷媒ガスは冷凍 5に戻り、循環回路3を循環する。

 冷凍機5は、例えばインバータ制御駆動装 置によって駆動される。その場合、冷凍機5 回転速度を連続的に変更制御することがで 、冷凍機5の冷却能力を連続的に変更制御す ことができる。また、冷凍機5は、通常の交 流電源によって一定の回転速度で駆動するよ うにしてもよい。冷凍機5を一定の回転速度 駆動する場合は、インバータ制御駆動装置 不要となり、温度制御装置1のコストを低減 せるとともに温度制御装置1の小型化が可能 となる。この場合、冷凍機5の冷却能力は、 張弁7の開度およびバイパス弁9の開度によっ て調整する。

 冷凍機5からの冷媒ガスが循環する循環回 路3には、圧縮されて温度上昇した冷媒ガス 一部を冷却せずに熱交換器8に流入させるバ パス路4が付加されている。バイパス路4に 流量調整弁であるバイパス弁9が設けられて る。バイパス路4は、冷却油を冷却する冷却 能力を低減調整するために設けられている。 バイパス弁9が開状態では低温の冷媒ガスに 温ガスが混合して熱交換器8に流入するため 冷却能力は低下する。バイパス弁9の開度を 変更制御することにより、冷却能力を変更制 御することができる。バイパス弁9が全閉状 では、高温ガスが混合せず、冷凍機5の冷却 力が最大となる。

 温度制御部11は、冷凍機5の回転速度、膨 弁7の開度およびバイパス弁9の開度を制御 て、冷却油の温度制御を行う。また、温度 御部11には表示部12および入力部13が接続さ ている。表示部12によって温度制御に関する 種々のパラメータ等を確認することができ、 入力部13によってこれらのパラメータ等を入 することができる。また、表示部12および 力部13によって、双方向通信インターフェー ス15の通信パラメータの確認や設定変更を行 ことができる。

 冷却油の温度制御は、温度センサ21によ て検出した戻り油温が設定温度となるよう フィードバック制御を行う。フィードバッ 制御はPID制御により、高精度、高速応答か 高安定な制御を行うようにする。すなわち PID制御により冷凍機5の回転速度、膨張弁7の 開度、バイパス弁9の開度を変更制御してフ ードバック制御を行う。なお、冷凍機5の回 速度と膨張弁7の開度を一対一に対応する関 係となるように連動して同時に制御すること ができる。また、膨張弁7の開度とバイパス 9の開度も、一対一に対応する関係となるよ に連動して同時に制御することができる。

 図3は、温度制御装置1と工作機械30との間 で行う双方向通信プロトコルの例を示す図で ある。双方向通信インターフェース15は、シ アルデータ(時系列上で1ビットずつ送受信 るデータ)によって通信を行うものでもよく パラレルデータ(時系列上で複数ビットを同 時に送受信するデータ)によって通信を行う のでもよい。ここでは、シリアルデータに る双方向通信の場合について説明する。実 のインターフェース回路としては、いわゆ RS-232Cなどのシリアルインターフェース回路 、LAN用のイーサネット(登録商標)などのネ トワーク・インターフェース回路が使用で る。

 例えば、RS-232Cを使用する場合、通信速度 、通信データ構成(データ長、パリティ有無 ストップビット長など)などの通信パラメー の確認や設定変更を、表示部12および入力 13によって行うことができる。図3(a)は、工 機械30から特定の温度制御装置1に対してポ リングを行う場合である。ポーリングは工 機械30に接続された温度制御装置1に対して 定したデータの送信を要求する動作である これは温度制御装置1から指定したデータを み出す場合に行われる。

 図3(a)に示すように、工作機械30側から、 ず2バイトのデバイス・アドレスA1,A2を送信 、続いて2バイトの識別子S1,S2を送信する。 して、最後に1バイトの「ENQ」キャラクタを 送信する。デバイス・アドレスA1,A2は温度制 装置を特定するための装置ごとに一意的に 与されたアドレスである。このように、工 機械30に温度制御装置や他の補助装置が複 接続されていても、それらを区別して指定 ることができる。識別子S1,S2は、要求するデ ータの種類を示すものである。「ENQ」キャラ クタは、ポーリング手順の終了を表す伝送制 御キャラクタである。

 温度制御装置1がポーリング手順を示す図 3(a)のようなデータ列を受信した場合、デバ ス・アドレスA1,A2が自己のアドレスと一致す れば、図3(b)に示すような応答データを送信 る。図3(b)の最初の「STX」キャラクタは、送 データの開始を表す伝送制御キャラクタで る。次の識別子S1,S2は、送信するデータの 類を示すものであり、工作機械30側はこれに より応答データの種類が要求したものと一致 しているか否かを確認することができる。次 の6バイトのデータD1~D6が識別子で示される応 答データの内容である。

 次の「ETX」キャラクタは送信データの終 を表す伝送制御キャラクタである。次の誤 検出符号B1,B2は、送信データブロックの誤 検出のためのデータであり、識別子S1から「 ETX」キャラクタまでの水平パリティ(偶数)を すデータである。誤り検出符号B1,B2により 工作機械30側が応答データの正当性を判定す ることができる。応答データに伝送誤り等が ある場合、工作機械30側からデータの再送信 要求することができる。

 また、工作機械30側は、図3(b)のような応 データを正常に受信できた場合、「ACK」キ ラクタを送信する。「ACK」キャラクタは肯 応答を意味する伝送制御キャラクタである 応答データを正常に受信できなかった場合 、工作機械30側は「NAK」キャラクタを送信 る。「NAK」キャラクタは否定応答を意味す 伝送制御キャラクタであり、この場合は応 データ再送信の要求となる。

 工作機械30側から「NAK」キャラクタが送 された場合、温度制御装置1は応答データを 送信する。工作機械30側が応答データを正 に受信できない場合とは、例えば、誤り検 符号により応答データに誤りが検出された 合、識別子が要求したものと異なる場合、 答データの構成(長さや伝送制御キャラクタ 位置など)が異常な場合等である。

 図3(c),(d)は、工作機械30側から特定の温度 制御装置1に対してセレクティングを行う場 である。セレクティングは工作機械30側から 通信相手とする装置を選択する動作である。 本発明においては、温度制御装置1に指定し データを書き込む(設定する)場合にセレクテ ィングを使用する。図3(c)に示すように、最 に工作機械30側から温度制御装置1を指定す ためのデバイス・アドレスA1,A2を送信する。 それに続いて工作機械30側から、図3(d)に示す ような温度制御装置1に対する設定データが られる。

 図3(d)の設定データの構成は、図3(b)の応 データの構成と同じである。最初の「STX」 ャラクタ、設定データの種類を表す識別子S1 ,S2、設定データの内容D1~D6、「ETX」キャラク 、誤り検出符号B1,B2が連続して送られる。 レクティングで選択された(デバイス・アド スA1,A2が一致した)温度制御装置1は、この設 定データに基づいて、識別子S1,S2で示された 部データを書き換えて設定変更を行う。

 また、温度制御装置1は、図3(d)のような 定データを正常に受信できた場合、肯定応 の「ACK」キャラクタを送信する。設定デー を正常に受信できなかった場合は、温度制 装置1は否定応答の「NAK」キャラクタを送信 る。温度制御装置1が設定データを正常に受 信できない場合とは、例えば、誤り検出符号 により設定データに誤りが検出された場合、 識別子がテーブルに存在しない場合、設定デ ータの構成(長さや伝送制御キャラクタの位 など)が異常な場合、設定データの内容が設 範囲外である場合等である。温度制御装置1 から「NAK」キャラクタが送信された場合、工 作機械30側は再度セレクティングを行う等の 復処理を行うことができる。

 以上のような双方向通信により、工作機 30側から温度制御装置1の状態や内部データ 任意に指定して読み出すことができ、また 工作機械30側から温度制御装置1に設定デー を書き込んで状態を変更したり内部データ 変更することもできる。温度制御装置1に対 して読み書きできるデータには、それぞれの 種類を識別できる識別子が付与されている。 温度制御装置1に対して読み書きできるデー は、例えば、次のようなデータとすること できる。

 温度制御装置1から読み出し専用のデータ として、制御モード、各種の温度測定値(マ ター、スレーブ、室温、機体温度など)、各 アラーム情報などを読み出すことができる 温度制御装置1に対して読み書き可能なデー タとしては、温度制御の設定温度、操作量( 却量:0~100%)、PID設定パラメータ(0~10)、運転/ 止状態などである。前述のように、温度制 装置1からのデータ読み出しはポーリングに って行い、温度制御装置1へのデータ書き込 みはセレクティングによって行う。

 このように双方向通信により、工作機械3 0側から温度制御装置1の種々の状態を読み出 たり、温度制御装置1の状態変更や種々のパ ラメータの設定変更を行うことができるので 、温度制御の制御形態や制御パラメータを工 作機械30側から自動的に変更したりすること 可能となり、温度制御の制御形態の自由度 飛躍的に向上する。例えば、工作機械の運 状態に応じて一時的にフィードフォーワー 制御を取り入れたり、温度制御装置の各部 温度や運転状態をモニタしたりすることを 易に実行することができる。

 具体的には、工作機械の起動時に温度制 装置1の制御パラメータを通常時とは異なる 値に設定して短時間で定常温度に近付けるよ うにし、工作機械の暖機運転時間を短縮して 稼働率を向上させることができる。また、金 型加工のように長時間の加工が必要な場合に 、温度制御装置の各部の温度や運転状態をモ ニタして、温度制御装置に問題が発生した場 合には即座に工作機械を問題回避動作に移す ようにし、高価な金型の加工精度を維持して 不良品となるのを回避することができる。

 なお、以上の説明においては、双方向通 インターフェースがシリアルデータによっ 通信を行うものとしていたが、それに限ら パラレルデータによって通信を行うもので ってもよい。また、温度制御装置に対して み書きするデータとしては、例示したデー だけに限らずその他の任意のデータを読み きできるようにしてもよい。

 本発明によれば、工作機械との双方向の ータ送受信を可能とし、工作機械と温度制 装置との間の通信情報の自由度を大幅に拡 して、温度制御に対する多様なニーズに応 、多様な形態の温度制御を実施可能な温度 御装置を提供できる。