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Patent Searching and Data


Title:
TERMINAL CIRCUIT, SEMICONDUCTOR DEVICE, AND ELECTRONIC DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/122462
Kind Code:
A1
Abstract:
A resistance circuit in which one MOS transistor is used at least in diode connection is arranged on one of a pull up side between a transmission line and a power supply and a pull down side between the transmission line and a ground. The resistance circuit has a negative characteristic which sets a resistance value to be smaller as an application voltage becomes larger. The negative characteristic is excellent in terms of symmetry with a positive characteristic which sets the resistance value to be larger as the application voltage becomes larger possessed by the other resistance circuit in which the MOS transistor is used. With this, a variation amount given by the positive characteristic can be properly cancelled.

Inventors:
MARUYAMA HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/000835
Publication Date:
October 08, 2009
Filing Date:
March 31, 2008
Export Citation:
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Assignee:
FUJITSU LTD (JP)
MARUYAMA HIROSHI (JP)
International Classes:
H03H11/28; H03H11/46
Foreign References:
JPH07212219A1995-08-11
JPH09148910A1997-06-06
JPH07202674A1995-08-04
Attorney, Agent or Firm:
OSUGA, Yoshiyuki (JP)
Yoshiyuki Osuge (JP)
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Claims:
 伝送線路に接続される終端回路において、
 前記伝送線路と電源間であるプルアップ側、及び該伝送線路とグランド間であるプルダウン側のうちの少なくとも一方に配置され、1つのMOSトランジスタを少なくともダイオード接続させて用いられる構成の抵抗回路、
 を具備することを特徴とする終端回路。
 前記抵抗回路は、印加電圧が大きくなるほど抵抗値が小さくなる負特性を有し、
 前記抵抗回路と並列に、前記印加電圧が大きくなるほど抵抗値が大きくなる正特性を有する他の抵抗回路を接続し、該印加電圧の変動による前記終端回路全体の抵抗値の変化を抑制する、
 ことを特徴とする請求項1記載の終端回路。
 前記他の抵抗回路は、前記MOSトランジスタを少なくとも2段カスコード接続させた構成である、
 ことを特徴とする請求項2記載の終端回路。
 前記抵抗回路は、前記ダイオード接続される前記MOSトランジスタに別のMOSトランジスタをカスコード接続させた構成である、
 ことを特徴とする請求項1記載の終端回路。
 伝送線路に接続される終端回路において、
 前記伝送線路と電源間であるプルアップ側、及び該伝送線路とグランド間であるプルダウン側のうちの少なくとも一方に配置され、印加電圧が大きくなるほど抵抗値が小さくなる負特性を有する補償抵抗回路と、
 前記補償抵抗回路と並列に接続され、前記MOSトランジスタを2段以上カスコード接続させた構成であり、前記印加電圧が大きくなるほど抵抗値が大きくなる正特性を有する主抵抗回路と、
 を具備することを特徴とする終端回路。
 請求項1~5の何れか1項に記載の終端回路を備えていることを特徴とする半導体装置。
 請求項6記載の半導体装置を備えていることを特徴とする電子機器。
Description:
終端回路、半導体装置、及び電 機器

  本発明は、伝送線路のインピーダンス 整合させ、その伝送線路を介した信号の送 信を良好に行えるようにするための技術に する。

 LSI等の半導体装置間を伝送線路により接 する場合、信号の反射等を防ぐために、そ 伝送線路のインピーダンスと整合させる必 がある。終端回路は、その整合のために伝 線路に接続される。

 終端回路に採用される終端方式は複数、 在する。その終端方式の多くは、伝送線路 電源(の+側)間であるプルアップ側、及びそ 伝送線路とグランド(電源の-側)間であるプ ダウン側の少なくとも一方に抵抗回路を配 する形となっている。テブナン終端方式で 、プルアップ側、及びプルダウン側の両方 抵抗回路を配置させるようになっている。

 図1A~図1Cは、第1~第3の従来例による終端 路を示す図である。それらの図では、プル ウン側の回路構成のみ示している。これは 通、プルダウン側とプルアップ側の何れに 置されても回路構成は基本的に同じだから ある。それらの図を参照して、従来の終端 路について具体的に説明する。

 図1A~図1Cにおいて、「digital」はデジタル 号、「analog」はアナログ信号をそれぞれ表 ている。1は、伝送線路上のノード、或いは そのノードと接続された信号線を表している 。ここでは、1を接続ノードと呼ぶことにす 。

 図1Aに示す第1の従来例による終端回路は NチャネルMOS FET(以降「NMOSトランジスタ」 表記)2-0~2-nを複数(図中ではn-1個)、並列に接 ノード1に接続したものである。各NMOSトラ ジスタ2は、例えば抵抗値(ゲート幅)が互い 異なるものである。それにより、終端回路 体で要求される抵抗値(以下「終端抵抗値」) に応じて、デジタル信号digitalをゲートに入 し、動作させるNMOSトランジスタ2を選択する 構成となっている。図1A中、「digital」に付し た「[0]」や「[n]」はNMOSトランジスタ2との対 関係を示している。

 デジタル信号digitalを供給するMOSトランジ スタの選択を通して終端抵抗値を調整する従 来の終端回路としては他に、特許文献3及び4 それぞれ記載されたものがある。

 NMOSトランジスタのドレイン-ソース間の 抗値は、ゲートに印加する電圧(ゲート-ソー ス間電圧)によって変化する。図1Bに示す第2 従来例による終端回路は、特許文献1に記載 れたものである。その終端回路では、Pチャ ネルMOS FET(以降「PMOSトランジスタ」と表記)3 をNMOSトランジスタ3と並列に接続ノード1に接 続し、各MOSトランジスタ3及び4のゲートにそ ぞれ供給するアナログ信号analogの電圧を調 することにより、終端抵抗値を制御する構 となっている。「analog_n」及び「analog_p」は それぞれ、MOSトランジスタ3及び4に供給され アナログ信号を表している。

 特許文献4に記載の従来の終端回路でも、 PMOSトランジスタとNMOSトランジスタを並列に 続している。各MOSトランジスタのゲートに 、アナログ信号analogの代わりにデジタル信 digitalを供給するようになっている。

 図1Cに示す第3の従来例による終端回路は 特許文献2に記載されたものである。その終 端回路は、NMOSトランジスタ5のドレインを接 ノード1に接続し、NMOSトランジスタ5のソー とグランドとの間にNMOSトランジスタ6を接 したもの、つまり2個のNMOSトランジスタ5及 6をカスコード接続したものである。

 図1Cに示す終端回路では、NMOSトランジス 5にはデジタル信号digitalを、NMOSトランジス 6のゲートにはアナログ信号analog信号をそれ ぞれ供給する。終端抵抗値はアナログ信号ana logにより調整する構成となっている。

 終端回路を構成するMOSトランジスタは、 知のように、ドレイン、或いはソースに印 される電圧によってドレイン-ソース間の抵 抗値が変化する性質がある。それにより終端 回路の終端抵抗値は、終端回路に印加される 電圧によって変化する。図1A~図1Cにそれぞれ す第1~第3の従来例による終端回路では、接 ノード1の電圧に応じて、図1AではNMOSトラン ジスタ2のドレイン、図1BではPMOSトランジス 3及びNMOSトランジスタ4のソース及びドレイ 、並びに図1CではNMOSトランジスタ5及び6のド レインにそれぞれ印加される電圧が変化する 。終端抵抗値の変動は、伝送線路での整合状 態を悪化させるため、抑える必要がある。

 図1Aに示すような、ゲートにデジタル信 のみを供給するタイプの終端回路では、接 ノード1の電圧変化に応じた終端抵抗値の変 を抑えることはできない。図1B或いは図1Cに 示すような、ゲートにアナログ信号を供給す るタイプの終端回路では、ゲートに供給する アナログ信号を調整することにより、終端抵 抗値の変動を抑えることができる。しかし、 そのアナログ信号を生成するための回路が必 要となり、回路規模が非常に大きくなる。こ れは、製造コストの面からは望ましくない。

 プルアップ側でも同様に、MOSトランジスタ ドレイン-ソース間の電圧は接続ノード1の 圧によって変化する。また、電源電圧(バイ ス電圧)の変動によっても変化する。それに より、終端抵抗値(全体の抵抗値)の変動によ 生じる整合状態の悪化を抑えることは、終 回路の構成に係わらず重要となっている。

特開平7-297678号公報

特開平9-261035号公報

特開2006-332276号公報

特開2006-42136号公報

 本発明は、回路規模を抑えつつ、電圧の変 に伴う伝送線路での整合状態の悪化を抑え ための技術を提供することを目的とする。
 本発明の第1及び第2の態様の終端回路は共 、信号が送出される伝送線路に接続される のであり、それぞれ以下の構成を具備する

 第1の態様の終端回路は、前記伝送線路と 電源間であるプルアップ側、及び該伝送線路 とグランド間であるプルダウン側のうちの少 なくとも一方に配置され、1つのMOSトランジ タを少なくともダイオード接続させて用い れる構成の抵抗回路、を具備する。

 なお、上記抵抗回路は、印加電圧が大き なるほど抵抗値が小さくなる負特性を有し 前記抵抗回路と並列に、前記印加電圧が大 くなるほど抵抗値が大きくなる正特性を有 る他の抵抗回路を接続し、該印加電圧の変 による前記終端回路全体の抵抗値の変化を 制することが望ましい。

 第2の態様の終端回路は、前記伝送線路と 電源間であるプルアップ側、及び該伝送線路 とグランド間であるプルダウン側のうちの少 なくとも一方に配置され、印加電圧が大きく なるほど抵抗値が小さくなる負特性を有する 補償抵抗回路と、前記補償抵抗回路と並列に 接続され、前記MOSトランジスタを2段以上カ コード接続させた構成であり、前記印加電 が大きくなるほど抵抗値が大きくなる正特 を有する主抵抗回路と、を具備する。

 本発明の半導体装置は、上記第1或いは第2 態様の終端回路を備えている。
 本発明の電子機器は、その半導体装置を備 ている。
 本発明では、プルアップ側、及びプルダウ 側のうちの少なくとも一方に、1つのMOSトラ ンジスタを少なくともダイオード接続させて 用いられる構成の抵抗回路を配置する。抵抗 回路は負特性を有し、その負特性は、MOSトラ ンジスタを用いた構成の他の抵抗回路が有す る正特性と対称性が良好である。つまり正特 性による変化分を適切な形でキャンセル可能 である。このため、その抵抗回路を採用する ことにより、終端回路に印加される電圧の変 動によって生じる抵抗値の変化をより小幅に 抑制することができる。それにより、整合状 態もより良好に維持できることとなる。

 MOSトランジスタを2段以上カスコード接続 させた構成を採用した他の抵抗回路(主抵抗 路)では、そのカスコード接続により、個々 MOSトランジスタに印加される電圧の変動が えられる。このため、全体の抵抗値の変化 より小幅となり、その変化が抑制される。 れにより、整合状態はより良好に維持され 。抵抗値の変化の抑制は、低電圧側で顕著 ある。

 例えば2段接続された各々のMOSトランジス タのドレイン電圧は、1段のMOSトランジスタ ドレイン電圧と比較して小さい。そのため MOSトランジスタをカスコード接続して他の 抗回路を形成することにより、ドレイン電 の変動に対する抵抗値の変動幅を、1段のMOS ランジスタで他の抵抗回路を構成した場合 比較して、相対的に小さくすることができ 。このことは極めて重要となっている。

第1の従来例による終端回路の構成を す図である。 第2の従来例による終端回路の構成を す図である。 第3の従来例による終端回路の構成を す図である。 第1の要素抵抗回路の構成を示す図で る。 第2の要素抵抗回路の構成を示す図で る。 第3の要素抵抗回路の構成を示す図で る。 第4の要素抵抗回路の構成を示す図で る。 第5の要素抵抗回路の構成を示す図で る。 各要素抵抗回路の抵抗値と終端ノード 圧の関係を示すグラフである。 第1及び第2の要素抵抗回路を構成する MOSトランジスタの終端ノード電圧によるド イン-ソース間電圧の変化を示すグラフであ 。 第1及び第2の要素抵抗回路を構成する MOSトランジスタの終端ノード電圧による抵 値の変化を抵抗値比で示すグラフである。 第2及び第4の要素抵抗回路を構成する MOSトランジスタの終端ノード電圧による抵 値の変化を抵抗値比で示すグラフである。 並列に接続する要素抵抗回路の組み合 せ毎に抵抗値の終端ノード電圧による変化 抵抗値比で示すグラフである。 本実施形態による終端回路の適用例を す図である。 本実施形態による終端回路の構成を示 す図である。 図9Aに示す終端回路の一例を示す図で る。 本実施形態による終端回路の変形例を 示す図である(その1)。 本実施形態による終端回路の変形例を 示す図である(その2)。

  以下、本発明の実施形態について、図面 参照しながら詳細に説明する。
  図2A~図2Eはそれぞれ、MOSトランジスタを用 いた要素抵抗回路の構成を示す図であり、図 3~図7は、それら要素抵抗回路の特性を示すグ ラフである。始めに、各要素抵抗回路の構成 、及びそれらが有している特性について、図 2A~図7を参照して具体的に説明する。

 図2A~図2Eでは、プルダウン側に配置され のを想定した各要素抵抗回路を示している 、それらの構成は要素抵抗回路が配置され のがプルアップ側でも基本的に同じである このことから以降、便宜的に、特に断らな 限り、要素抵抗回路がプルダウン側に配置 れていることを前提に説明を行う。

 図2Aに示す第1の要素抵抗回路は、1個のNMO Sトランジスタ21から構成されている。NMOSト ンジスタ21のゲートにはデジタル信号に相当 する所定(固定)の電圧が印加される。以降、 のように所定の電圧がゲートに印加するこ を「ゲート接地」と呼ぶことにする。

 図2Aに表記の「n1g」は、NMOSトランジスタ2 1をゲート接地した回路構成であることを示 ている。ここで、「n」はMOSトランジスタの 類を示し、図2AではNMOSトランジスタを指す また、「1」は要素抵抗回路を構成するMOSト ランジスタ数、「g」はゲート接地をそれぞ 表すシンボルとなっている。これは他の図 も同様である。

 図2Bに示す第2の要素抵抗回路は、1個のNMO Sトランジスタ21をダイオード接続、つまりゲ ートとドレインを接続したものである。図2B 表記した「n1d」中の「d」は、ダイオード接 続を表すシンボルである。

 図2Cに示す第3の要素抵抗回路は、2個のゲ ート接地されたNMOSトランジスタ21をカスコー ド接続したものである。図2Cに表記の「n2gg」 において、「2」はカスコード接続されたMOS ランジスタ数(段数)を表している。「gg」は 要素抵抗回路を構成するそれぞれのMOSトラ ジスタ21の接続形態を表している。先頭に された「g」は、図示上側、つまりグランド ら離れた側に位置するMOSトランジスタ21aの 続形態を示している。また、2番目の「g」 、図示下側、つまりグランド側に位置するMO Sトランジスタ21bの接続形態を表している。 れらMOSトランジスタの接続形態は何れもゲ ト接地である。

 図2Cに標記の「n2ggh」及び「n2ggl」はそれ れ、各NMOSトランジスタ21によって構成され 要素抵抗回路の種類、及び要素抵抗回路内 各NMOSトランジスタ21が配置された位置を表 ている。例えば「n2ggh」は、第3の要素抵抗 路で伝送線路側に配置されるNMOSトランジス タ21を表している。それにより「h」は伝送線 路側に配置されていることを表し、「l」は ランド側に配置されていることを表してい 。これは、後述する第4の要素抵抗回路でも 様である。以降は、伝送線路側を上側、グ ンド側を下側とも呼ぶことにする。 図2Dに 示す第4の要素抵抗回路は、上記第3の要素抵 回路と同様に、2個のNMOSトランジスタ21をカ スコード接続したものである。しかし、上側 に位置するNMOSトランジスタ21はダイオード接 続となっている。また、下側に位置するNMOS ランジスタ21は、ゲート接続となっている。 それにより図2Dでは、要素抵抗回路の回路構 を示す表記が「n2dg」となっている。

 図2Eに示す第5の要素抵抗回路は、ゲート グランドに接続された1つのPMOSトランジス 22から構成されている。図2Eに表記の「p1g」 、第5の要素抵抗回路が1個のPMOSトランジス 22をゲート接地した回路構成であることを している。

 図3は、図2A乃至図2Eに示された各要素抵 回路の抵抗値と終端ノード電圧の関係を示 グラフである。図3の横軸は終端ノード電圧V trm、縦軸は抵抗値比をそれぞれ示している。 終端ノード電圧は、要素抵抗回路に印加され る電圧に相当する。抵抗値比は、要素抵抗回 路への印加電圧が0.9Vのときを基準(=100%)とし 表している。

 図3に示すように、第1、及び第3の要素抵 回路は、印加電圧が大きくなるほど抵抗値 大きくなる正特性を有している。これに対 、残りの第2、第4及び第5の要素抵抗回路は 印加電圧が大きくなるほど抵抗値が小さく る負特性を有している。

 終端ノード電圧が0.9V以下の領域では、第 3の要素抵抗回路の抵抗値の変動は第1の要素 抗回路の抵抗値の変動よりも小さい。この め、終端ノード電圧(印加電圧)の変動に対 、第3の要素抵抗回路は第1の要素抵抗回路よ り優れた特性を有している。

 非飽和領域でMOSトランジスタのドレイン-ソ ース間を流れる電流の近似式は、ドレイン- ース間電流をIdsと表すと、以下のようにな 。
 Ids=β((Vgs-Vt)Vds-(Vds) 2 /2) 
                          ・・  (1)
ここで、βは電流利得係数、Vgsはゲート-ソー ス間電圧、Vdsはドレイン-ソース間電圧、Vtは チャネルが形成される閾値電圧である。

 (1)式より、要素抵抗回路の抵抗値Rは
 R=Vds/Ids
  =Vds/(β((Vgs-Vt)Vds-(Vds) 2 /2))
  =1/(β((Vgs-Vt)-Vds/2))  ・・・ (2)
となる。ここでVds=0.9V、つまり基準電圧であ ことを示すシンボルとして「(h)」、Vdsが0.9V よりも低い電圧を示すシンボルとして「(l)」 を用いると、抵抗値比は
 R(l)/R(h)=((Vgs-Vt)-Vds(h)/2)/
           (Vgs-Vt)-Vds(l)/2) 
                          ・・  (3)
となる。

 (1)~(3)式中の(Vgs-Vt)の値は一定である。また 基準電圧Vds(h)は抵抗値比の基準値なので固 値である。このことから、(3)式は定数C1及 C2を用いて
 R(l)/R(h)=C1/(C2-Vds(l))  ・・・ (4)
と表現できる。この(4)式から、電圧Vds(l)の変 化が小さいほど、抵抗値比の変化も小さくな ることが分かる。

 図4は、第1及び第3の要素抵抗回路を構成 る各MOSトランジスタの終端ノード電圧によ ドレイン-ソース間電圧の変化を示すグラフ である。図4の横軸は終端ノード電圧、縦軸 ドレイン-ソース間電圧Vdsをノード電圧とし それぞれ示している。第3の要素抵抗回路で は、それを構成するNMOSトランジスタ21別にノ ード電圧Vdsを棒グラフで表している。

 終端ノード電圧が低い領域では、図4に示 すように、第3の要素抵抗回路を構成する上 のNMOSトランジスタ21のドレイン-ソース電圧( ノード電圧)Vdsはほぼ等しく、終端ノード電 のほぼ1/2となっている。従って、第3の要素 抗回路全体の終端ノード電圧による抵抗値 の変動は、各NMOSトランジスタ21それぞれ単 での抵抗値比の変動にほぼ等しい。第3の要 素抵抗回路は、2つのNMOSトランジスタ21を直 に接続した回路なので、両者の合成抵抗で る第3の要素抵抗回路の抵抗値比(抵抗変動率 )は各NMOSトランジスタ21それぞれ単体の抵抗 比と等しい。

 第3の要素抵抗回路の各NMOSトランジスタ21 のドレイン-ソース間電圧Vdsがほぼ等しいと うことは、各ドレイン-ソース間電圧Vdsの変 は終端ノード電圧の変動より小さいことを 味する。なぜなら、各ドレイン-ソース間電 圧Vdsの変動量は終端ノード電圧の変動量のほ ぼ1/2になるからである。そのように各ドレイ ン-ソース間電圧Vdsの実効的な変動がより小 くなることが、図3に示されるように、第3の 要素抵抗回路の方が第1の要素抵抗回路より 抵抗値比の変化が小幅になる理由と考えら る。その理由から、要素抵抗回路を形成す 際に、NMOSトランジスタ3段以上のカスコード 化でも効果が期待できる。第1の要素抵抗回 と第3の要素抵抗回路との対比では、全体の ード電圧は、終端ノード電圧が低い領域で 第1の要素抵抗回路のほうが低い傾向があり 、終端ノード電圧が高い領域では第1の要素 抗回路のほうが高い傾向がある。終端ノー 電圧が高い領域では、終端ノード電圧が高 なるほど、第1の要素抵抗回路と第3の要素抵 抗回路の電圧差は大きくなる。

 図5は、第1及び第3の要素抵抗回路を構成 る各MOSトランジスタの終端ノード電圧によ 抵抗値の変化を抵抗値比で示すグラフであ 。横軸は終端ノード電圧、縦軸は抵抗値比 それぞれ示している。抵抗値比は、印加電 である終端ノード電圧が0.9Vのときを基準(=1 00%)として表している。抵抗値自体は、図4に す各終端ノード電圧に対応した各MOSトラン スタのノード電圧と、そのときに各MOSトラ ジスタを流れた電流の値とから算出してい 。図4と同様に、第3の要素抵抗回路では、 れを構成するNMOSトランジスタ21別に抵抗値 を棒グラフで表している。図5には、第1及び 第3の要素抵抗回路それぞれの抵抗値比の変 を表す直線を併せて示している。その2つの 線からも、第1及び第3の要素抵抗回路の抵 値比の傾きの違いを確認できる。

 終端ノード電圧が低い領域では、図5に示 すように、第3の要素抵抗回路を構成する上 のNMOSトランジスタ21の抵抗値比は同様にほ 等しくなっている。しかし、下側のNMOSトラ ジスタ21n2gglの抵抗値比は、その終端ノード 電圧が高い領域になると、ほとんど変化しな くなっている。そのようにほとんど変化しな くなっている範囲では、終端ノード電圧が高 くほど、全体の抵抗値比は第1の要素抵抗回 の抵抗値比と同じような傾きで大きくなっ いる。このことからも、終端ノード電圧が い領域で第3の要素抵抗回路の方が第1の要素 抵抗回路よりも抵抗値比の変化が小幅になる のは、第3の要素抵抗回路を構成する2つのNMOS トランジスタ21の各ドレイン-ソース間電圧Vds の実効的な変動がより小さくなることが関係 していると推量できる。

 図6は、第2及び第4の要素抵抗回路を構成 る各MOSトランジスタの終端ノード電圧によ 抵抗値の変化を抵抗値比で示すグラフであ 。図6の横軸は終端ノード電圧、縦軸は抵抗 値比をそれぞれ示している。抵抗値比は、印 加電圧である終端ノード電圧が0.9Vのときを 準(=100%)として表している。図5と同様に、第 4の要素抵抗回路では、それを構成するNMOSト ンジスタ21別に抵抗値比を棒グラフで表し いる。

 図6に示すように、第4の要素抵抗回路を 成する下側のNMOSトランジスタ21n2dglの抵抗が 第4の要素抵抗回路全体の抵抗に占める割合 常に低いレベルに維持されている。それに り、NMOSトランジスタのカスコード化による 善は僅かとなっている。これは、強反転領 では上側のNMOSトランジスタ21n2dghが常に飽 状態(高抵抗)で動作するために、下側のNMOS ランジスタ21n2dglは非飽和状態(低抵抗)にな ざるをえないからと考えられる。このよう ことから、NMOSトランジスタ3段以上のカスコ ード化を行っても良いが、段数をより多くす ることによる大幅な改善は余り期待できない と思われる。第2の要素抵抗回路の抵抗値比 、第4の要素抵抗回路と比較して、終端ノー 電圧が低い領域では大きく、終端ノード電 が高い領域では小さくなっている。

 図3に示すように、第2、第4及び第5の要素 抵抗回路は、印加電圧(終端ノード電圧)が大 くなるほど抵抗値が小さくなる負特性を有 、第1及び第3の要素抵抗回路は、それとは の正特性を有している。それらの要素抵抗 路の印加電圧に対する抵抗値の変化は対称 である。しかし、第1及び第3の要素抵抗回路 の正特性との対称性には、第2、第4及び第5の 要素抵抗回路のなかで差があり、第5の要素 抗回路は明らかに第1及び第3の要素抵抗回路 との対称性が第2及び第4の要素抵抗回路より っている。第2及び第4の要素抵抗回路間で 、第1及び第3の要素抵抗回路との対称性は第 4の要素抵抗回路のほうがより良好となって る。一方、第1及び第3の要素抵抗回路では、 第2及び第4の要素抵抗回路との対称性は第3の 要素抵抗回路のほうがより良好となっている 。これらのことから、MOSトランジスタのダイ オード接続、及びカスコード接続(カスコー 化)は、要素抵抗回路の対称性をより良好に るうえで効果があることが分かる。またプ ダウンの抵抗回路をNMOSトランジスタのみで 構成することは、レイアウト上の利点がある 。 図7は、並列に接続する要素抵抗回路の組 み合わせ毎に抵抗値の終端ノード電圧による 変化を抵抗値比で示すグラフである。図7の 軸は終端ノード電圧、縦軸は抵抗値比をそ ぞれ示している。抵抗値比は、印加電圧で る終端ノード電圧が0.9Vのときを基準(=100%)と して表している。ここでは、要素抵抗回路の 組み合わせとして、第1の要素抵抗回路と第2 要素抵抗回路との並列回路(図中「n1g||n1d」 その組み合わせを表している。以降「第1の 組み合わせ」と呼ぶ)、第3の要素抵抗回路と 4の要素抵抗回路との並列回路(図中「n2gg||n2 dg」はその組み合わせを表している。以降「 2の組み合わせ」と呼ぶ)、及び第1の要素抵 回路と第5の要素抵抗回路との並列回路(図 「n1g||p1g」はその組み合わせを表している。 特許文献4に記載の従来の終端回路に相当す ことから以降「従来の組み合わせ」と呼ぶ) 計3つを示している。

 各組み合わせでは、終端ノード電圧を0.05 -1.75[V]の範囲内で変化させた場合に、要素回 全体での抵抗値の変動幅が最小となること 条件にして、ゲート幅サイズWの最適化を行 っている。それにより図7では、最適化した 素回路の組み合わせでの抵抗値の変化を示 ている。

 図7中に表記の「β(n1d)/β(n1g)=1.68」及び「 (n2dg)/β(n2gg)=1.65」はそれぞれ、第1の組み合 せ及び第2の組み合わせで最適化した結果を 流利得係数βの比で表したものである。括 内に表記した「n1d」や「n1g」は、組み合わ れた要素抵抗回路の種類を表している。例 ば「β(n1d)/β(n1g)=1.68」は、第1の組み合わせ 最適化を行った結果、第2の要素抵抗回路のN MOSトランジスタ21の電流利得係数βを第1の要 抵抗回路のNMOSトランジスタ21の電流利得係 βで割った値が1.68であったことを示してい 。

 図7中に表記の「W/L(p1g)/W/L(n1g)=3.15」は、 ート幅サイズWを電流が流れる方向の長さで るゲート長サイズLで割った値の比で、従来 の組み合わせにおける最適化の結果を表した ものである。具体的には、第5の要素抵抗回 のW/Lの値と、第1の要素抵抗回路のW/Lの値と 比を示す。それにより、図7では、最適化を 行った結果、その比の値は3.15であったこと 示している。

 図7に示すように、第1及び第2の組み合わ は高電圧側、及び低電圧側の何れでも抵抗 (抵抗値比)の変動幅が従来の組み合わせよ も小さくなっている。また、抵抗値変動も 従来の組み合わせより緩やかなものとなっ いる。低電圧側では、第2の組み合わせは第1 の組み合わせよりも抵抗値の変動幅がより小 さくなっている。それにより、第2の組み合 せは3つの組み合わせのなかで抵抗値が最も 動しない特性となっている。高電圧側で第1 及び第2の組み合わせが従来の組み合わせよ も優れているのは、ダイオード接続の効果 よるものである。低電圧側で第2の組み合わ が他の組み合わせよりも優れているのは、 スコード接続の効果によるものである。

 本実施形態による終端回路は、上述した うな各要素抵抗回路の特性を考慮し、終端 ード電圧の変化に伴う抵抗値の変化がより さくなるように要素抵抗回路を組み合わせ ものである。それにより、伝送線路での整 状態の悪化をより低く抑えられるようにし いる。以降は、終端回路について詳細に説 する。

 図8は、本実施形態による終端回路の適用 例を示す図である。図8の適用例は、2つの伝 線路81及び82により接続されたコントローラ 60とメモリ70の2つの半導体装置に、本実施形 による終端回路64及び74をそれぞれ採用した 場合の例である。コントローラ60はメモリ70 アクセスするためのものである。

 伝送線路81はメモリ70から出力された信号 専用の伝送線路であり、伝送線路82はメモリ7 0に入力する信号専用の伝送線路である。こ ため、伝送線路81にはコントローラ60側にの 終端回路64が接続されている。もう一つの 送線路82にはメモリ70側にのみ終端回路74が 続されている。

 コントローラ60は、終端回路64の他に、コ ントローラ本体61、伝送線路81を介して送信 れる信号を受信するためのレシーバ回路62、 及び伝送線路82上に信号を出力するためのド イバ回路63を備えている。それらは例えば ンチップ上に実装されている。メモリ70は、 終端回路74の他に、メモリ本体71、伝送線路81 上に信号を出力するためのドライバ回路72、 び伝送線路82を介して送信される信号を受 するためのレシーバ回路73を備えている。そ れらも例えばワンチップ上に実装されている 。本実施形態による終端回路を適用する半導 体装置、つまり本実施形態による半導体装置 は、コントローラ60及びメモリ70以外の種類 あっても良い。本実施形態による電子機器 、本実施形態による終端回路を搭載した半 体装置を用いることで実現される。

 図9Aは、本実施形態による終端回路の構 を示す図である。終端回路64及び74は基本的 同じ構成であるため、ここでは便宜的に、 ントローラ60に実装(搭載)された終端回路64 のみ注目して説明する。

 終端回路64には、図8に示す伝送線路81の ルアップ側、及びプルダウン側の両方に抵 回路を配置したテブナン終端方式を採用し いる。しかし、抵抗回路の構成はそれが配 される側に応じて異ならせる必要はないた 、図9Aではプルダウン側の抵抗回路のみ示し ている。終端回路64に採用する終端方式は、 ブナン終端方式にのみ限定されるわけでは く、別の終端方式を採用しても良い。

 終端回路64のプルダウン側の抵抗回路は 主抵抗回路91と、補償抵抗回路92とを並列に 続した構成である。主抵抗回路91は、終端 路64が接続された伝送線路81上のノード(以降 「接続ノード」)96の電圧(印加電圧)が大きく るほど抵抗値が大きくなる正特性を有する 素抵抗回路である。補償抵抗回路92は、印 電圧が大きくなるほど抵抗値が小さくなる 特性を有する要素抵抗回路である。

 接続ノード96には、例えばプルダウン側 及びプルアップ側それぞれに可変抵抗が接 されている。それにより図9Aは、終端回路64( 及び74)の特徴的な部分のみを示すものとなっ ている。

 図2A~図2Eに示す第1~第5の要素抵抗回路に いて、第1及び第3の要素抵抗回路が正特性を 有している。第1及び第3の2つの要素抵抗回路 では、抵抗値の変動幅は第3の要素抵抗回路 ほうがより小さい。このため、終端回路64の 主抵抗回路91には第3の要素抵抗回路を採用し ている。

 主抵抗回路91は、NMOSトランジスタ91a及び9 1bをカスコード接続して構成されている。NMOS トランジスタ91aでは、ドレインが接続ノード 96、ソースがNMOSトランジスタ91bのドレイン、 ゲートがセレクト信号線97にそれぞれ接続さ ている。NMOSトランジスタ91bでは、ソースが グランドに接続され、ゲートには電源電圧が 常に印加されている。終端回路64は、セレク 信号線97に出力される信号がHレベルとなる とでアクティブ状態となる。

 図2A~図2Eに示す第1~第5の要素抵抗回路に いて、第2、第4及び第5の要素抵抗回路が負 性を有している。第2、第4及び第5の3つの要 抵抗回路では、上述したように、第5の要素 抵抗回路は第3の要素抵抗回路が有する正特 との対称性が他の要素抵抗回路よりも明ら に劣っている。このため、終端回路64の補償 抵抗回路92には、第2或いは第4の要素抵抗回 を採用している。

 図9Aでは、補償抵抗回路92として、3つの 素抵抗回路93~95を示している。要素抵抗回路 93~95は補償抵抗回路92として採用可能な候補 あり、実際にはそのなかの一つが補償抵抗 路92となる。それにより、本実施形態による 終端回路は、主抵抗回路91と並列に、要素抵 回路93~95のうちの一つを補償抵抗回路92とし て接続させた構成である。要素抵抗回路93~95 なかから要素抵抗回路94を採用した場合に 、終端回路は図9Bに示すようなものとなる。

 要素抵抗回路93は、第2の要素抵抗回路に 当し、残りの要素抵抗回路94及び95は共に第 4の要素抵抗回路に相当する。それら要素抵 回路93~95は以下の構成である。

 要素抵抗回路93は、1つのPMOSトランジスタ 93a、及び3つのNMOSトランジスタ93b~93dにより構 成されている。PMOSトランジスタ93aのソース びNMOSトランジスタ93bのドレインはそれぞれ 続ノード96に接続され、PMOSトランジスタ93a ドレイン及びNMOSトランジスタ93bのソースは NMOSトランジスタ93cのドレインと接続され、 ランジスタ93cのソースはグランドと接続さ ている。NMOSトランジスタ93dは、ドレインは 続ノード96、ソースはグランド、ゲートはNM OSトランジスタ93cのドレインと接続されてい 。

 PMOSトランジスタ93a及びNMOSトランジスタ93 cの各ゲートは、インバータ98を介してセレク ト信号線97と接続されている。NMOSトランジス タ93bのゲートはセレクト信号線97と接続され いる。それにより、要素抵抗回路93がアク ィブの状態では、接続ノード96からPMOSトラ ジスタ93a及びNMOSトランジスタ93bを流れた電 はNMOSトランジスタ93dのゲートに全て供給さ れる結果、NMOSトランジスタ93dはダイオード 続される。

 NMOSトランジスタ93dのゲートには、2つの 類の異なるトランジスタ93a及び93bを並列に 続している。これは、トランジスタ93a及び93 bの合成抵抗値をより小さくさせると共に、 素抵抗回路93の印加電圧、つまり接続ノード 96の電圧の変化に伴う合成抵抗値の変動幅も り小さくさせるためである。それにより、 り良好な形でのダイオード接続を実現させ いる。

 要素抵抗回路94は、2つのNMOSトランジスタ 94a及び94bをカスコード接続させた構成である 。NMOSトランジスタ94aでは、ドレイン及びゲ トを接続ノード96に接続させることでダイオ ード接続が実現されている。NMOSトランジス 94bは、そのドレインはNMOSトランジスタ94aの ース、そのソースはグランド、そのゲート セレクト信号線97に接続されている。

 要素抵抗回路95は、2つのPMOSトランジスタ 95a及び95bをカスコード接続させることで実現 させた要素抵抗回路である。PMOSトランジス 95aでは、ソースを接続ノード96、ゲートをグ ランドにそれぞれ接続させることでダイオー ド接続が実現されている。PMOSトランジスタ95 bは、そのドレインはグランド、そのソース PMOSトランジスタ95aのドレイン、そのゲート インバータ98を介してセレクト信号線97に接 続されている。

 上記のような構成の要素抵抗回路93~95は ダイオード接続の効果により、高電圧側で 抵抗値の変化をより抑えることができる。 電圧側では、主抵抗回路91でのトランジスタ のカスコード接続の効果により、抵抗値の変 化がより抑えられる。これらのことから、特 許文献4に記載の従来の終端回路と比較する 、低電圧側、及び高電圧側ともに、抵抗値 変化はより小さくなるように抑制される。 れにより、幅広い電圧領域で整合状態は良 に維持される。

 なお、高電圧側での抵抗値の変化のみを り抑えれば良い場合には、主抵抗回路91に 1の要素抵抗回路(図2A)を採用しても良い。逆 に、低電圧側での抵抗値の変化のみをより抑 えれば良い場合には、補償抵抗回路92として 5の要素抵抗回路(図2E)を採用しても良い。 のようにしても、特許文献4に記載の従来の 端回路と比較すると、抵抗値の変動幅はよ 小さくすることができ、整合状態はより良 に維持される。

 主抵抗回路91、及び要素抵抗回路93~95は、 図10に示すように、抵抗(抵抗素子)を併用し ものであっても良い。つまり、図10に示すよ うに、主抵抗回路91では抵抗91cをNMOSトランジ スタ91aと接続ノード96間に配置しても良い。 様に、要素抵抗回路93~95ではそれぞれ抵抗93 e、94c及び95cを介してMOSトランジスタ93d、94a び95aを接続ノート96と接続させても良い。

 抵抗93e、94c及び95cの挿入に合わせて、要素 抗回路93及び94では、以下のような変形を加 えても良い。
 要素抵抗回路93では、ノードA~B間の接続を 除し、図示点線で示すようにノードBをノー Cと接続させても良い。つまり抵抗93eを介し て各MOSトランジスタ93a及び93bを接続ノード96 接続させても良い。要素抵抗回路94でも同 に、ノードD~E間の接続を解除し、図示点線 示すようにノードEをノードFと接続させるこ とにより、抵抗94cを介してNMOSトランジスタ94 aのゲートに接続ノード96からの電流を供給す るようにしても良い。

 主抵抗回路91、及び補償抵抗回路92は、そ れぞれ複数、並列に接続しても良い。主抵抗 回路91側では、図11に示すように、同一条件 でドレイン-ソース間の抵抗値(オン抵抗値) 同じ、或いは異なるNMOSトランジスタ91a及び9 1bを用いて構成した複数の主抵抗回路91を用 し、必要とされる抵抗値に応じて、それら なかでMOSトランジスタ91aのゲートに電流(デ タル信号digital)を供給すべき主抵抗回路91を 選択するようにしても良い。これは、補償抵 抗回路92側でも同様である。その図11は、主 抗回路91として、計n+1個の主抵抗回路91-0~91-n を用意し、それらに別個に供給するデジタル 信号(セレクト信号)digital[0]~[n]によりアクテ ブにするものを選択する場合の構成例であ 。