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Title:
VELOCITY DETECTION METHOD AND MOTOR CONTROL DEVICE USING THE METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/034829
Kind Code:
A1
Abstract:
It is possible to provide a velocity detection method which can detect a highly-accurate and low-ripple velocity in a high-velocity region and can calculate a velocity without degrading the control performance even when a plenty of noises are contained in a low-velocity region. The velocity detection method uses a velocity detection device including: a pulse generation circuit (1) which outputs a position pulse; a counter (2) for counting the number of position pulses; a position register (3) which latches the value of the counter (2); a timer (4); a timer register (5) which stores the timer value by the up-down of the position pulse; and a velocity calculator (6) which issues a read-enable signal and reads the position pulse value from the position register (3) and the timer value from the timer register (5) so as to calculate a velocity. When the change pulse has reached a change pulse threshold value and the number of occurrences of the multi pulses has reached a multi-pulse continuous occurrence threshold value, the change pulse is divided by the change timer. Otherwise, the change pulse is divided by a sampling cycle to perform a velocity calculation process.

Inventors:
ZHANG WENNONG
TAKEI YASUYUKI
NAKAMURA HIROSHI
Application Number:
PCT/JP2008/065144
Publication Date:
March 19, 2009
Filing Date:
August 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
YASKAWA DENKI SEISAKUSHO KK (JP)
ZHANG WENNONG
TAKEI YASUYUKI
NAKAMURA HIROSHI
International Classes:
G01P3/489; H02K29/14
Foreign References:
JPH05215758A1993-08-24
JPS62266468A1987-11-19
JPH05215758A1993-08-24
Other References:
See also references of EP 2177917A4
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Claims:
 位置パルスを出力するパルス発生回路と、前記位置パルスを計数するカウンタと、前記カウンタの値をラッチして位置情報を記憶する位置レジスタと、タイマと、前記タイマの値を前記位置パルスのアップダウンによって記憶するタイマレジスタと、リード・イネーブル信号を発することによって前記位置レジスタから位置パルス値を、前記タイマレジスタからタイマ値を読み込んで速度を演算する速度演算器と、を備えた速度検出装置を用いた速度検出方法において、
 1サンプリング周期の間の変化パルス値が連続的に所定の変化パルス閾値以上となった回数である多パルス連続回数と、前回位置パルス値および前回タイマ値を0とし、
 前記速度演算器がリード・イネーブル信号を発することによって前記位置レジスタから今回位置パルス値を、また前記タイマレジスタから今回タイマ値を読み込み、
 前記今回位置パルス値から前記前回位置パルス値を差し引いた値を前記変化パルス値とし、
 前記今回タイマ値から前記前回タイマ値を差し引いた値を変化タイマ値とし、
 前記変化パルス値を前記変化パルス閾値と比較し、
 前記変化パルス値が前記変化パルス閾値以上である場合、前記多パルス連続回数に1を足して新たな多パルス連続回数とし、前記多パルス連続回数を多パルス連続回数閾値と比較し、前記多パルス連続回数が前記多パルス連続回数閾値以上である場合、前記変化パルス値を前記変化タイマ値で除算することで位置パルス周波数を計算し、
 前記多パルス連続回数が前記多パルス連続回数閾値より小さい場合、前記変化パルス値を前記サンプリング周期で除算することで位置パルス周波数を計算し、
 前記変化パルス値が前記変化パルス閾値より小さい場合、前記多パルス連続回数を0とし、前記変化パルス値を前記サンプリング周期で除算することで位置パルス周波数を計算し、
 前記前回位置パルス値を前記今回位置パルス値とし、前記前回タイマ値を前記今回タイマ値とする、
という手順で速度演算処理をすることを特徴とする速度検出方法。
 前記変化パルス閾値を、2以上の自然数とすることを特徴とする請求項1記載の速度検出方法。
 前記多パルス連続回数閾値を、1以上の自然数とすることを特徴とする請求項1記載の速度検出方法。
 位置パルスを出力するパルス発生回路と、前記位置パルスを計数するカウンタと、前記カウンタの値をラッチして位置情報を記憶する位置レジスタと、タイマと、前記タイマの値を前記位置パルスのアップダウンによって記憶するタイマレジスタと、リード・イネーブル信号を発することによって前記位置レジスタから位置パルス値を、前記タイマレジスタからタイマ値を読み込んで速度を演算する速度演算器と、を備えたモータ制御装置において、
 1サンプリング周期の間の変化パルス値が連続的に所定の変化パルス閾値以上となった回数である多パルス連続回数と、前回位置パルス値および前回タイマ値を0とし、前記速度演算器がリード・イネーブル信号を発することによって前記位置レジスタから今回位置パルス値を、また前記タイマレジスタから今回タイマ値を読み込み、前記今回位置パルス値から前記前回位置パルス値を差し引いた値を前記変化パルス値とし、前記今回タイマ値から前記前回タイマ値を差し引いた値を変化タイマ値とし、前記変化パルス値を前記変化パルス閾値と比較し、前記変化パルス値が前記変化パルス閾値以上である場合、前記多パルス連続回数に1を足して新たな多パルス連続回数とし、前記多パルス連続回数を多パルス連続回数閾値と比較し、前記多パルス連続回数が前記多パルス連続回数閾値以上である場合、前記変化パルス値を前記変化タイマ値で除算することで位置パルス周波数を計算し、前記多パルス連続回数が前記多パルス連続回数閾値より小さい場合、前記変化パルス値を前記サンプリング周期で除算することで位置パルス周波数を計算し、前記変化パルス値が前記変化パルス閾値より小さい場合、前記多パルス連続回数を0とし、前記変化パルス値を前記サンプリング周期で除算することで位置パルス周波数を計算し、前記前回位置パルス値を前記今回位置パルス値とし、前記前回タイマ値を前記今回タイマ値とする、速度演算器を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
 前記変化パルス閾値を、2以上の自然数とすることを特徴とする請求項4記載のモータ制御装置。
 前記多パルス連続回数閾値を、1以上の自然数とすることを特徴とする請求項4記載のモータ制御装置。
Description:
速度検出方法とそれを用いたモ タ制御装置

 本発明は、サーボモータのフィードバッ 制御を行う際に、モータに取り付けられた ンコーダの出力よりモータの速度を検出す 方法に関する。

 通常、モータ等の回転体の速度の検出は、 置パルス信号のカウンタ値を所定のサンプ ング周期毎に読み取り、この読み取った現 のカウンタ値と前回のカウンタ値とのカウ ト差を求め、このカウント差をサンプリン 周期で除算することにより速度を求めるパ ス計数方式が用いられている。速度分解能 上げようとすれば、高分解能のパルス発生 路が必要となる。又、トラッキング回路を 備したパルス発生回路を用いた場合に、速 演算サンプリング周期がトラッキングサン リング周期の整数倍でないと、ビート現象 生じて検出速度のリップルが大きくなると う問題もあった。
 従来、速度検出の分解能を向上させるため 速度の検出は、図2に示した速度検出装置に て周期測定方式を用いた速度演算によって行 っている(例えば、特許文献1参照)。
 図2において、1はパルス発生回路であり、 置パルス信号7を出力している。2はカウンタ であり、位置パルス信号7のアップ、ダウン 計測する。3は位置レジスタであり、カウン 2の値を一時記憶する。4はタイマ、5はタイ レジスタであり、位置パルス信号7によって タイマ4の値をラッチする。6は速度演算器で り、リード・イネーブル信号10を発するこ によって位置レジスタ3から位置パルス値、 イマレジスタ5からラッチされたタイマ値を 読み込み、速度を演算する。

 次に動作を説明する。図3は周期測定方式を 示すタイムチャートである。図3において、(a )はパルス発生回路1の出力である位置パルス 号7を示す。(b)は位置パルス信号7のアップ ダウンをカウンタ2で計測したカウンタ値8を 示す。(c)はタイマ4の出力であるタイマ値11を 示す。また、カウンタ値8が変化するタイミ グにおけるタイマ値11はタイマレジスタ5の ッチ値となる。(d)は速度演算器6が発するリ ド・イネーブル信号10を示す。(e)は速度演 器6が求めた演算速度を示す。リード・イネ ブル信号10が有効になった時点、位置レジ タ3の値を読み取り今回位置パルス値n(k)とし 、またタイマレジスタの値を読み取り今回タ イマ値t(k)とする。式(1)~(3)に示す演算式によ て、今回位置パルス値と前回位置パルス値 の差である変化パルス値δn(k)および今回タ マ値と前回タイマ値との差である変化タイ 値δt(k)を求め、位置パルス周波数f(k)を計算 してモータの速度を求めていた。
  δn(k)=n(k)-n(k-1)     (1)
  δt(k)=t(k)-t(k-1)      (2)
  f(k)=δn(k)/δt(k)       (3)
 図3より分かるように、変化タイマ値δt(k)は 正確にモータが変化パルス値δn(k)の変位をし た時間を表しているので、このように求めた モータの速度はビート現象が生じず精度が高 くリップルが小さい。

特開平5-215758号公報(第2-4頁、図1)

 従来の速度検出方法では、位置パルス信号 変化時刻を記憶し、変化パルス値を変化タ マ値で除算することによって速度を求める いう手順をとっている。そのために1サンプ リング周期の間に1パルスの変位がない場合 は、変化タイマが1サンプリング周期以上に り、速度検出時間が長くなるので制御ゲイ を上げられず制御性能が低下するという問 があった。また、パルス発生回路にノイズ 多い場合には、リード・イネーブル信号が 効になる時刻前後にノイズが入り、そのノ ズの影響で変化タイマ値が見かけ上小さな となり、実際の速度よりも異常に大きな速 演算値を出力してしまい、フィードバック 御を通してモータを振動させるという問題 あった。
 本発明はこのような問題点に鑑みてなされ ものであり、高速度領域において、高精度 つ低リップルの速度を検出するとともに、 速度領域においてノイズが多い場合でも、 御性能を劣化させることなく速度を演算す ことができる速度検出方法を提供すること 目的とする。

 上記問題を解決するため、本発明は、次の うな方法および構成としたものである。
 請求項1に記載の速度検出方法の発明は、位 置パルスを出力するパルス発生回路と、前記 位置パルスを計数するカウンタと、前記カウ ンタの値をラッチして位置情報を記憶する位 置レジスタと、タイマと、前記タイマの値を 前記位置パルスのアップダウンによって記憶 するタイマレジスタと、リード・イネーブル 信号を発することによって前記位置レジスタ から位置パルス値を、前記タイマレジスタか らタイマ値を読み込んで速度を演算する速度 演算器と、を備えた速度検出装置を用いた速 度検出方法において、
 1サンプリング周期の間の変化パルス値が連 続的に所定の変化パルス閾値以上となった回 数である多パルス連続回数と、前回位置パル ス値および前回タイマ値を0とし、
 前記速度演算器がリード・イネーブル信号 発することによって前記位置レジスタから 回位置パルス値を、また前記タイマレジス から今回タイマ値を読み込み、
 前記今回位置パルス値から前記前回位置パ ス値を差し引いた値を前記変化パルス値と 、
 前記今回タイマ値から前記前回タイマ値を し引いた値を変化タイマ値とし、
 前記変化パルス値を前記変化パルス閾値と 較し、
 前記変化パルス値が前記変化パルス閾値以 である場合、前記多パルス連続回数に1を足 して新たな多パルス連続回数とし、前記多パ ルス連続回数を多パルス連続回数閾値と比較 し、前記多パルス連続回数が前記多パルス連 続回数閾値以上である場合、前記変化パルス 値を前記変化タイマ値で除算することで位置 パルス周波数を計算し、
 前記多パルス連続回数が前記多パルス連続 数閾値より小さい場合、前記変化パルス値 前記サンプリング周期で除算することで位 パルス周波数を計算し、
 前記変化パルス値が前記変化パルス閾値よ 小さい場合、前記多パルス連続回数を0とし 、前記変化パルス値を前記サンプリング周期 で除算することで位置パルス周波数を計算し 、
 前記前回位置パルス値を前記今回位置パル 値とし、前記前回タイマ値を前記今回タイ 値とする、
という手順で速度演算処理をすることを特徴 とするものである。
 請求項2に記載の発明は、請求項1記載の速 検出方法において、前記変化パルス閾値を 2以上の自然数とするものである。
 請求項3に記載の発明は、請求項1記載の速 検出方法において、前記多パルス連続回数 値を、1以上の自然数とするものである。

 請求項4に記載のモータ制御装置の発明は、 位置パルスを出力するパルス発生回路と、前 記位置パルスを計数するカウンタと、前記カ ウンタの値をラッチして位置情報を記憶する 位置レジスタと、タイマと、前記タイマの値 を前記位置パルスのアップダウンによって記 憶するタイマレジスタと、リード・イネーブ ル信号を発することによって前記位置レジス タから位置パルス値を、前記タイマレジスタ からタイマ値を読み込んで速度を演算する速 度演算器と、を備えたモータ制御装置におい て、
 1サンプリング周期の間の変化パルス値が連 続的に所定の変化パルス閾値以上となった回 数である多パルス連続回数と、前回位置パル ス値および前回タイマ値を0とし、前記速度 算器がリード・イネーブル信号を発するこ によって前記位置レジスタから今回位置パ ス値を、また前記タイマレジスタから今回 イマ値を読み込み、前記今回位置パルス値 ら前記前回位置パルス値を差し引いた値を 記変化パルス値とし、前記今回タイマ値か 前記前回タイマ値を差し引いた値を変化タ マ値とし、前記変化パルス値を前記変化パ ス閾値と比較し、前記変化パルス値が前記 化パルス閾値以上である場合、前記多パル 連続回数に1を足して新たな多パルス連続回 とし、前記多パルス連続回数を多パルス連 回数閾値と比較し、前記多パルス連続回数 前記多パルス連続回数閾値以上である場合 前記変化パルス値を前記変化タイマ値で除 することで位置パルス周波数を計算し、前 多パルス連続回数が前記多パルス連続回数 値より小さい場合、前記変化パルス値を前 サンプリング周期で除算することで位置パ ス周波数を計算し、前記変化パルス値が前 変化パルス閾値より小さい場合、前記多パ ス連続回数を0とし、前記変化パルス値を前 記サンプリング周期で除算することで位置パ ルス周波数を計算し、前記前回位置パルス値 を前記今回位置パルス値とし、前記前回タイ マ値を前記今回タイマ値とする、速度演算器 を備えたことを特徴とするものである。
 請求項5に記載の発明は、請求項4記載のモ タ制御装置において、前記変化パルス閾値 、2以上の自然数とするものである。
 請求項6に記載の発明は、請求項4記載のモ タ制御装置において、前記多パルス連続回 閾値を、1以上の自然数とするものである。

 高速度運転時は周期測定方式を用いて速度 検出しているため、位置パルスの周期を計 する変化タイマ値が正確にモータの変位し 時間を表しているので、ビート現象が起こ ず検出速度の精度が高くリップルも小さい 一方、低速度運転時はパルス計数方式を用 て速度を検出しているため、検出時間が常 1サンプリング周期なので、ノイズに強く、 位相遅れによる制御性能の低下問題も起こら ない。また、中速度運転時はパルス計数方式 と周期測定方式を交互に用いることになり、 多パルス連続回数閾値N m を大きくすることで検出速度の平均値と実際 の速度との誤差が小さくなる。
 このように高速度、中速度および低速度の 運転領域によって、速度検出方式を選択的 切り替えることによって、より高精度で低 ップルかつ高性能なモータ制御装置を提供 ることが可能となる。

本発明の速度検出方法の処理手順を示 フローチャート 従来の速度検出装置の構成を示すブロ ク図 従来の周期測定方式を示すタイムチャ ト 本発明における高速度運転時の周期測 方式とパルス計数方式による検出速度の比 本発明における低速度運転時のパルス 数方式による検出速度 本発明における中速度運転時の検出速度(n m =2、N m =2の場合) 本発明における中速度運転時の検出速度(n m =2、N m =4の場合)

符号の説明

1 パルス発生回路
2 カウンタ
3 位置レジスタ
4 タイマ
5 タイマレジスタ
6 速度演算器
7 位置パルス信号
8 カウンタ値
9 位置レジスタの出力値
10 リード・イネーブル信号
11 タイマ値
12 タイマレジスタの出力値

 以下、本発明の速度検出方法の具体的実 例について、図面を参照して説明する。

 本発明の方法を実施する速度検出装置の構 は、図2に示した従来技術と同一のものであ る。図1は図2の速度検出装置において、本発 の速度検出方法の処理手順を示すフローチ ートである。以下、図1を用いて本発明の方 法を、順を追って説明する。
 はじめにステップ1で初期化処理を行うため 、変化パルス値が連続的に変化パルス閾値n m (2以上の自然数)以上となった回数である多パ ルス連続回数N、前回位置パルス値n(k-1)およ 前回タイマ値t(k-1)をすべて0とする。
 次に、ステップ2で速度演算器6がリード・ ネーブル信号10を発することによって位置レ ジスタ3から今回位置パルス値n(k)を、またタ マレジスタ5から今回タイマ値t(k)を読み込 。
 ステップ3で従来技術と同じく式(1)および式 (2)に示すようにして変化パルス値δn(k)および 変化タイマ値δt(k)を求める。
 ステップ4でδn(k)がn m 以上であるかどうか判断し、もしそうであれ ば、ステップ5に進む。もしそうでなければ ステップ6に進む。
 ステップ5で多パルス連続回数Nに1を足して たな多パルス連続回数Nとし、ステップ7に む。
 ステップ6では多パルス連続回数Nを0とし、 テップ9に進む。
 ステップ7で多パルス連続回数Nが多パルス 続回数閾値N m 以上であるかどうか判断し、もしそうであれ ば、ステップ8に進む。もしそうでなければ ステップ9に進む。
 ステップ8で式(3)のように変化パルス値δn(k) を変化タイマ値δt(k)で除算することで位置パ ルス周波数f(k)を計算してモータの速度を求 る。
 また、ステップ9で式(4)のように変化パルス 値δn(k)をサンプリング周期Tで除算すること 位置パルス周波数f(k)を計算してモータの速 を求める。
  f(k)=δn(k)/T           (4)
 最後に、ステップ10で前回位置パルス値n(k-1 )を今回位置パルス値n(k)とし、前回タイマ値t (k-1)を今回タイマ値t(k)とし、ステップ2に戻 。

 このように、連続N m 回以上1サンプリング周期の間の実際の変位 がn m パルス以上である場合に周期測定方式を、そ の他の場合にパルス計数方式を用いてモータ の速度を求める。
 すなわち、高速度運転時(1サンプリング周 の間の実際の変位量が常にn m パルス以上である場合)は、周期測定方式を いて速度を検出しているので、ビート現象 起こらず検出速度の精度が高くリップルも さい。
 図4は横軸をサンプリング周期Tで基準化し 時間軸、縦軸をサンプリング周期T当りのパ ス数(δn(k)/Tに相当)で基準化した値で表した 検出速度のシミュレーション結果を示すもの である。周期測定方式(長い点線)の速度リッ ルは、パルス計数方式(短い点線)の場合と 較して1/10以下に抑えられており大幅に低下 ている。

 一方、低速度運転時、すなわち1サンプリン グ周期の間の実際の変位量が常に[n m -(1/N m )]パルス未満である場合は、多パルス連続回 Nが多パルス連続回数閾値N m 以上にならないので、パルス計数方式を用い て速度検出を行う(図5を参照)。この場合、演 算周期毎に検出速度と実際の速度との誤差が 大きくなるが、少し長い時間スパンでの検出 速度の平均値は実際の速度とほぼ等しくなる 。検出時間が常に1サンプリング周期なので イズに強く、位相遅れによる制御性能の低 問題も起こらない。ビート現象はあるが、 ートによる脈動振幅は速度に比例するので 低速度ではその脈動振幅は小さく悪影響を ぼすことはない。
 また、n m の大きさはノイズ環境によって決まる。ノイ ズが少ない場合には、低速運転でも速度演算 の精度を高くかつリップルを小さくするため に、n m をできるだけ小さく設定した方が良い。

 また、中速度運転時、すなわち1サンプリン グ周期の間の実際の変位量が[n m -(1/N m )]パルス以上、n m パルス未満である場合は、多パルス連続回数 Nが多パルス連続回数閾値N m を上下するので、速度の検出はパルス計数方 式と周期測定方式が交互に切り替わることに なる。そのためにモータが一定な中速度で運 転する場合には、検出速度の平均値V Ave は実際の速度V Motor と誤差が生じる。以下に、その理由を説明す る。
 仮に演算方式の切り替えがなく常にパルス 数方式を用いて速度を検出するものとすれ 、変化パルス値がn m となる際に演算した速度V High は実際の速度V Motor より大きく、変化パルス値が(n m -1)となる際に演算した速度V Low は実際の速度より小さいが、検出速度の平均 値V Ave は実際の速度V Motor と等しい。
 本発明の速度検出方式では、多パルス連続 数Nが多パルス連続回数閾値N m 以上である場合には、周期測定方式を用いて 速度を検出するので、その検出速度はその時 点の実際の速度V Motor と等しいが、パルス計数方式を用いて演算し た値V High より小さな値となるので、検出速度の平均値 V Ave は実際の速度V Motor より小さくなる。
 中速度運転時におけるこのような誤差の問 は、多パルス連続回数閾値N m を大きくすることでその影響を減らすことが できる。すなわち、N m を大きくした場合、一定時間内で周期測定方 式を用いた回数が減るので、検出速度の平均 値と実際の速度との誤差も小さくなる。ただ し、N m を大きくした場合は、パルス計数方式固有の 問題であるビートによる脈動が大きくなるの で、N m の値は誤差と脈動のトレードオフを考慮して 要求される駆動系の特性に合わせて決定する 必要がある。
 図6は中速度運転時において、検出速度がパ ルス計数方式と周期測定方式とで交互に切り 替わっている状況をシミュレーションよって 示したものである。長い点線が本発明の速度 検出方式での検出速度であり、短い点線は比 較のためパルス計数方式による検出速度を示 している。また、一点鎖線は本発明での検出 速度を、ローパスフィルタを通して見た平均 値を示している。なお、図6では、n m =2、N m =2である。
 本シミュレーション結果より、周期測定方 に切り替わっている間は、その検出速度の は実際の速度にほぼ等しくなるが、パルス 数方式による検出値を含めた検出速度全体 平均値は実際の速度より低目の値となって る。
 また、図7はシミュレーション条件において n m =2とし、N m を2から4に変更した場合を示しており、この 合、上述したように一定時間内で周期測定 式を用いる回数が減るので、実際の速度(実 線)に対する検出速度の平均値のずれは、図6 場合より小さくなっていることが分かる。

 なお、本発明は位置制御や速度制御機能 有するモータ制御装置の速度フィードバッ 信号として適用することにより、より高精 で低リップルかつ高性能なモータ制御装置 提供することが可能となる。

 位置パルス信号のカウンタ値および位置 ルス信号のタイマ値に基づいて、運転速度 応じてパルス計数方式と周期測定方式を切 替えることによって、高精度で位置信号の 分である速度信号を検出できるので、ロボ トや工作機械、半導体製造装置など、高精 ・高速応答制御が要求される分野、その他 一般産業分野の位置および速度制御装置に く利用することができる。