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Patent Searching and Data


Title:
COMBINED DETECTOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/081890
Kind Code:
A1
Abstract:
A combined detector capable of simultaneously detecting both a value indicating a physical/chemical phenomenon such as a pH value and the intensity of an energy beam such as light. The combined detector comprises a physical/chemical phenomenon detecting system (10) and an energy beam detecting system. The physical/chemical phenomenon detecting system (10) has a sensing section (21) whose potential varies with a physical/chemical phenomenon, a charge supply section (22) for supplying first charge to the sensing section, a charge supply control section (23) provided between the sensing section (21) and the charge supply section (22), a first charge storage section (26) for storing the first charge transferred from the sensing section (21), and a charge transfer control section (27) provided between the sensing section (21) and the first charge storage section (26). The sensing section (21) includes a semiconductor charge generating portion (15) for generating the first charge and second charge when receiving an energy beam such as light. The energy beam detecting system has the semiconductor charge generating portion (15) and a second charge storage section (31) adapted to store the second charge generated by the semiconductor charge generating portion (15) and having an opposite potential to the first charge storage section (26) with respect to the sensing section (21).

Inventors:
SAWADA KAZUAKI (JP)
MATSUO JUNICHI (JP)
NAKAZAWA HIROKAZU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/073261
Publication Date:
July 02, 2009
Filing Date:
December 19, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NAT UNIV CORP TOYOHASHI UNIV T (JP)
SAWADA KAZUAKI (JP)
MATSUO JUNICHI (JP)
NAKAZAWA HIROKAZU (JP)
International Classes:
G01N27/00; G01N27/414
Domestic Patent References:
WO2006095903A12006-09-14
Foreign References:
JPH11201775A1999-07-30
JPH11201775A1999-07-30
JP2004028723A2004-01-29
JP2002098667A2002-04-05
Other References:
JUN'ICHI MATSUO ET AL.: "Denka Tensogata pH Image Sensor to Sono Kokandoka", ITE TECHNICAL REPORT, vol. 31, no. 53, 12 November 2007 (2007-11-12), pages 23 - 26, XP008137573
Attorney, Agent or Firm:
KONISHI, Tomimasa et al. (17-12 Marunouchi 2-chome, Naka-k, Nagoya-shi Aichi 02, JP)
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Claims:
 化学・物理現象に対応してポテンシャルが変化する第1のセンシング部と、
 前記第1のセンシング部へ第1の電荷を供給する第1の電荷供給部と、
 前記第1のセンシング部と第1の前記電荷供給部との間に形成される第1の電荷供給調節部と、
 前記第1のセンシング部から転送された第1の電荷を蓄積する第1の電荷蓄積部と、
 前記第1のセンシング部と前記第1の電荷蓄積部との間に形成される第1の電荷転送調節部とを備えてなる、化学・物理現象検出系と、
 前記第1のセンシング部は光その他のエネルギー線を受けて前記第1の電荷と第2の電荷とを生成する半導体電荷生成部を備え、
 該半導体電荷生成部と、
 該半導体電荷生成部で生成された第2の電荷を蓄積する第2の電荷蓄積部であって、前記第1のセンシング部を基準にして前記第1の電荷蓄積部とは反対側の電位を有する第2の電荷蓄積部と、を備えてなるエネルギー線検出系と、
 を具備する複合検出装置。
 前記第1の電荷は電子であり、前記第2の電荷はホールである、ことを特徴とする請求項1に記載の複合検出装置。
 前記半導体電荷生成部では半導体基板表面に該基板と異なる導電形の埋め込みチャネル層が形成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の複合検出装置。
 前記第1の電荷供給部と前記第1の電荷蓄積部とは前記第1のセンシング部の対向する2辺に形成され、前記第2の電荷蓄積部は前記第1のセンシング部において残りの辺に形成される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の複合検出装置。
 前記第1の電荷供給部と前記第1の電荷蓄積部とは前記前記センシング部において隣り合う2辺に形成され、前記第2の電荷蓄積部は前記センシング部において残りの辺に形成される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の複合検出装置。
 前記第2の電荷蓄積部には絶縁膜を介して出力ゲートが積層され、前記第2の電荷蓄積部に蓄積された前記第2の電荷に対応したキャパシタンスカップリングとして前記出力ゲートに生成された第1の電荷を読み出す手段が更に備えられている、ことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の複合検出装置。
 前記第2の電荷蓄積部の電位に基づきポテンシャルが変化する第2のセンシング部と、
 前記第2のセンシング部へ第1又は第2の電荷を供給する第2の電荷供給部と、
 前記第2のセンシング部と前記第2の電荷供給部との間に形成される第2の電荷供給調節部と、
 前記第2のセンシング部から転送され前記第1又は第2の電荷を蓄積する第3の電荷蓄積部と、
 前記第2のセンシング部と前記第3の電荷蓄積部との間に形成される第2の電荷転送調節部とを備え、
 前記第2の電荷供給部から前記第2のセンシング部へ電荷を供給するタイミングは前記第1の電荷供給部から前記第1のセンシング部へ電荷を供給するタイミングと同期しており、前記第2のセンシング部から前記第3の電荷蓄積部へ電荷を転送するタイミングは前記第1のセンシング部から前記第1の電荷蓄積部へ電荷を転送するタイミングと同期している、ことを特長とする請求項1~5のいずれかに記載の複合検出装置。
Description:
複合検出装置

 本発明は複合検出装置に関する。この複 検出装置は例えば同一検出対象のpHと該検 対象からの光とを検出する。

 同一の検出対象のpH値と当該検出対象から 光を検出するための単一の検出装置が特許 献1に提案されている。
 特許文献1に記載の複合検出装置は電荷転送 型のpH検出装置と同じく電荷転送型の光検出 置とを融合させた構成であるが、pH値の検 と光の検出とが時系列的に交互に行われて る。即ち、pH値の検出時間と光の検出時間と の間に僅かながらも差が生じている。
 高いS/N比を確保するため、pH検出装置には ンシング部の電荷を累積することが求めら る。1回の電荷累積に要する時間を1ミリ秒と すると、100回の累積を行えば0.1秒が必要にな り、この間は光の検出をすることができない 。
 複合検出装置をマトリックス状に配置する とにより、検出対象のpH分布(pHイメージ)や 分布(光イメージ)を測定することができる

 本件発明の参考文献として特許文献2、特許 文献3を参照されたい。

特開平11-201775号公報

特開2004-28723号公報

特開2002-98667号公報

 小刻みに動く微生物や血液などの流体を測 する場合、光分布とpH分布が同時に測定さ なければ、実質的に、光分布とpH分布を異な ったエリアで測定することとなる。このよう に、光分布とpH分布の測定時間の差は、動体 定するうえで大きな障害となる。
 そこでこの発明は、pH等の物理・化学現象 値と光等のエネルギー線の量の検出とを同 に行うことのできる複合検出装置を提案す ことを目的とする。

 本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検 を重ねてきた結果、本願発明に想到した。 ち、この発明の第1の局面は次のように規定 される。
 化学・物理現象に対応してポテンシャルが 化する第1のセンシング部と、
 前記第1のセンシング部へ第1の電荷を供給 る第1の電荷供給部と、
 前記第1のセンシング部と第1の前記電荷供 部との間に形成される第1の電荷供給調節部 、
 前記第1のセンシング部から転送された第1 電荷を蓄積する第1の電荷蓄積部と、
 前記第1のセンシング部と前記第1の電荷蓄 部との間に形成される第1の電荷転送調節部 を備えてなる、化学・物理現象検出系と、
 前記第1のセンシング部は光その他のエネル ギー線を受けて前記第1の電荷と第2の電荷と 生成する半導体電荷生成部を備え、
 該半導体電荷生成部と、
 該半導体電荷生成部で生成された第2の電荷 を蓄積する第2の電荷蓄積部であって、前記 1のセンシング部を基準にして前記第1の電荷 蓄積部とは反対側の電位を有する第2の電荷 積部と、を備えてなるエネルギー線検出系 、
 を具備する複合検出装置。

 このように規定される第1の局面の複合検 出装置によれば、化学・物理現象検出系の第 1の電荷蓄積部に第1の電荷が蓄積されること 独立して、エネルギー線検出系の第2の電荷 蓄積部に第2の電荷が蓄積される。換言すれ 、第1の電荷蓄積部には化学・物理現象検出 で検出された化学・物理現象の値(例えばpH )に対応した第1の電荷が蓄積され、それと 時進行的に第2の電荷蓄積部にはエネルギー 検出系で検出されたエネルギー線(たとえば 光)の量(又は強さ)に対応した第2の電荷が蓄 される。

 ここに、第1の電荷は電子又はホールとす ることができ、これに対し第2の電荷はホー 又は電子とすることができる。累積測定要 される化学・物理現象検出系では、この発 の第2の局面で規定するように、第1の電荷と して転送動作が迅速な電子を採用することが 好ましい。従って、エネルギー線検出系の第 2の電荷蓄積部にはホールが蓄積されること なる。

 この発明の第3の局面は次のように規定され る。即ち、第1又は第2の局面で規定される複 検出装置において、前記半導体電荷生成部 は半導体基板表面に該基板と異なる導電形 埋め込みチャネル層が形成されている。こ に、p型半導体基板を採用したときは、埋め 込みチャネル層としてn層を基板の表面、少 くともセンシング部へ積層する。埋め込み ャネル層を形成することにより、図1に示す うなポテンシャルのプロファイルが得られ 。
 ここにおいて、光電効果により発生した電 は伝導帯へ、ホールは荷電子帯へ移動する 電子は電位が高いほうへ移動するので、電 の井戸へ移動する。逆にホールは電位が低 方へ移動する。基板表面(S)から遠いところ 発生したホールは図1で右側方向(基板裏面 )へ逃げる。一方、基板表面(S)に近いところ( 電位の谷(V)より基板表面(S)側)で発生したホ ルは基板表面(S)に形成される電位の山に蓄 される。このホールを光出力として読み出 ことができる。
 以上より、埋め込みチャネルの膜厚は(即ち 、nドーパントのドープ深さは)、エネルギー が侵入可能な厚さと等しいかそれより厚く る

 この発明の第4の局面は次のように規定され る。即ち、
 第1~第3のいずれかの局面に規定の複合検出 置において、前記電荷供給部と前記第1の電 荷蓄積部とは前記第1のセンシング部の対向 る2辺に形成され、前記第2の電荷蓄積部は前 記第1のセンシング部において残りの辺に形 される。
 このように規定された複合検出装置によれ 、化学・物理現象検出系として汎用的な構 が採用されるので、製造プロセスが容易で る。

 この発明の第5の局面は次のように規定され る。即ち、
 第1~第3のいずれかの局面に規定の複合検出 置において、前記電荷供給部と前記第1の電 荷蓄積部とは前記第1のセンシング部におい 隣り合う2辺に形成され、前記第2の電荷蓄積 部は前記第1のセンシング部において残りの り合う辺に形成される。
 このように規定される第5の局面の複合検出 装置によれば、第2の電荷蓄積部が第1のセン ング部において隣り合う辺に形成される。 り合う辺にそれぞれ形成された第2の電荷蓄 積部はこれを連続体とすることができるので 、第2の電荷蓄積部の大容量化が可能となり エネルギー線検出のダイナミックレンジが くなる。

 この発明の第6の局面は次のように規定され る。即ち、
 第1~第5のいずれかの局面に規定の複合検出 置において、前記第2の電荷蓄積部には絶縁 膜を介して出力ゲートが積層され、前記第2 電荷蓄積部に蓄積された前記第2の電荷に対 したキャパシタンスカップリングとして前 出力ゲートに生成された第1の電荷を読み出 す手段が更に備えられている。
 このようにして読み出された第1の電荷(第2 電荷蓄積部に蓄積された第2の電荷に対応し ている)は、例えば簡易な構成のソースフォ ワー回路などにより電圧に変換され、出力 される。即ち、この6の局面に規定の複合検 装置を採用することにより、第2の電荷蓄積 部に蓄積された第2の電荷の量に基づき、エ ルギー線の量を簡易に特定することが可能 なる。

 この発明の第7の局面は次のように規定され る。即ち、
 第1~第5のいずれかの局面に規定の複合検出 置において、前記第2の電荷蓄積部の電位に 基づきポテンシャルが変化する第2のセンシ グ部と、
 前記第2のセンシング部へ第1又は第2の電荷 供給する第2の電荷供給部と、
 前記第2のセンシング部と前記第2の電荷供 部との間に形成される第2の電荷供給調節部 、
 前記第2のセンシング部から転送され前記第 1又は第2の電荷を蓄積する第3の電荷蓄積部と 、
 前記第2のセンシング部と前記第3の電荷蓄 部との間に形成される第2の電荷転送調節部 を備え、
 前記第2の電荷供給部から前記第2のセンシ グ部へ電荷を供給するタイミングは前記第1 電荷供給部から前記第1のセンシング部へ電 荷を供給するタイミングと同期しており、前 記第2のセンシング部から前記第3の電荷蓄積 へ電荷を転送するタイミングは前記第1のセ ンシング部から前記第1の電荷蓄積部へ電荷 転送するタイミングと同期している。
 このように規定された第7の局面に記載の発 明によれば、第2の電荷蓄積部の電位(ここに 積された第2の電荷に依存)を電荷転送型の 位センサで検出するので、第2の電荷蓄積部 蓄積される電荷の量を正確に測定できる。
 このとき、電荷転送型の電位センサの構造 化学・物理現象検出系の構造と同一もしく 同種とすることにより、その製造が容易に る。
 また、両者の動作のタイミングを同期させ ことにより、制御も容易になる。

センシング部におけるホールの移動態 を説明する図である。 この発明の実施例の複合検出装置の平 図である。 図2の複合検出装置の構造と動作を説明 する図である。 図2におけるE-E線の断面構造を示す。 複合検出装置の検出結果を出力電圧に 換するソースフォロア回路の構成を示す。 複合検出装置の検出結果の他の出力変 手段を示す。 この発明の他の実施例の複合変換装置 平面図である。 この発明の他の実施例の複合変換装置 平面図である。

符号の説明

1、200、300  複合検出装置
11 半導体基板
13 絶縁層
20 pH検出系
21 センシング部
22 電荷供給部
23 電荷供給調節部
26 第1の電荷蓄積部
27 電荷転送調節部
31 第2の電荷蓄積部

 図2に、この発明の実施例の複合検出装置1 平面図を示す。図2のC線断面図とD線断面図 図3(A)に示す。また、図2のE線断面図を図4に す。
 図2に示す複合検出装置1はpH検出系10と光検 系30とを備えている。
 pH検出系10は、図2においてC線に沿って形成 れている。このpH検出系10は従来と同様な構 成を採る。即ち、図3(A)に示すように、シリ ン基板(p型)11の表面にn層及びn+層が形成され る。シリコン基板11の表面にはシリコン酸化 (絶縁膜)13が形成され、この絶縁膜13の上に 属膜がパターニングされて各種の電極を形 する。n層が埋め込みチャネル層15となる。

 図3において、参照番号21はセンシング部、 照番号22は電荷供給部、参照番号23は電荷供 給調節部を示す。
 センシング部21において絶縁膜13の表面には 検出対象にウエットな状態で接触できるよう に凹部が形成されるとともに、参照電極25が 設される。センシング部21において基板11の 表面には埋め込みチャネル層(n層)が形成され ている。
 かかるセンシング部21が検出対象に触れる 、そのpHに応じてポテンシャルが変化する。 また、センシング部21へ光が導入されると光 効果により電子とホールが形成される。こ にセンシング部21には埋め込みチャネル層 形成されているので、既述のように(図1参照 )ホールの一部が基板表面のポテンシャルの 部へ蓄積される。他方電子はpHに応じて形成 されたポテンシャルの井戸へ入り込む。

 電荷供給部22はn+領域からなり、インプット ダイオードIDが接続されている。電荷供給調 部23はセンシング部21と電荷供給部22との間 おいて、半導体基板11に絶縁膜13を介して入 力調節ゲート電極ICGを対向させ、このゲート 電極ICGへ所定の電圧を印加することにより、 電荷供給部22とセンシング部21との間にポテ シャルの壁を形成する。
 センシング部21と入力調節ゲート電極ICGと 間に、独立に制御可能な第2の入力調節ゲー 電極を形成することができる。当該第2の入 力調節ゲート電極によりセンシング部21に連 するポテンシャル井戸を形成し、センシン 部21に残存する電子を当該ポテンシャル井 へ吸い込ませることができる。

 図3(A)において、符号26は第1の電荷蓄積部を 示し、符号27は電荷転送調節部を示す。第1の 電荷蓄積部26はフォローティングディフュー ョン領域とも呼ばれ、基板11のn+領域からな る。電荷転送調節部27はセンシング部21と第1 電荷蓄積部26との間において、半導体基板11 に絶縁膜13を介して転送ゲート電極TGを対向 せ、この転送ゲート電極TGへ所定の電圧を印 加することにより、センシング部21と第1の電 荷蓄積部26との間にポテンシャルの壁を形成 る。そしてこのポテンシャルの壁の高さを 化させることにより、センシング部21の電 を第1の電荷蓄積部26へ転送する。
 第1の電荷蓄積部26に蓄積された電子は、所 のタイミングで図5に示すソースフォロワー 回路に読み出され、出力電圧Voutに変換され 。即ち、第1の電荷蓄積部26に蓄積された電 に応じてMOSのゲート電圧が変化すると抵抗 流れる電流が変化し、その結果、出力電圧Vo utが変化する。
 リセットゲート電極RG及びリセットダイオ ドは第1の電荷蓄積部26の電荷をリセットす ためのものである。

 光検出系30は、図2においてD線にそって形成 されている。
 図3(A)に示す符号31は第2の電荷蓄積部である 。センシング部21の電位からみたとき、第2の 電荷蓄積部31のポテンシャルは第1の電荷蓄積 部26と反対側にある。これにより、センシン 21の表面側において光電効果により生成さ たホールであって、当該第2の電荷蓄積部31 近いものがこの第2の電荷蓄積部31へ蓄積さ る(図1参照)。
 第2の電荷蓄積部31は半導体基板11へ、絶縁 13を介してフローティングゲート電極FGを対 させてなる。
 符号33はn+領域である。

 図2のE線断面図を図4に示す。
 図4からわかるように、第2の電荷蓄積部31は 、比較的高電位の入力調節ゲート電極ICGとリ セットゲート電極RG2ではさまれている。これ ら電極によるポテンシャルの井戸36、37と、n+ 領域33によるポテンシャルの井戸により、第2 の電荷蓄積部31は他の領域から独立している 換言すれば、どのタイミングにおいてもホ ルを蓄積することができる。

 ホールを蓄積した半導体基板の表面へ絶 膜(薄膜)13を介して対向するフローティング ゲート電極FGには、キャパシタンスカップリ グにより電子が生成される。この電子を図5 に示すソースフォロア回路で読み出して出力 電圧Voutに変換する。即ち、フローティング ート電極FGに生成された電荷に応じてMOSのゲ ート電圧が変化すると抵抗に流れる電流が変 化し、その結果、出力電圧Voutが変化する。

 次に、実施例の複合検出装置1の動作につい て説明する(図3参照)。
 図3(B)は前回の検出結果として電子が第1の 荷蓄積部26に存在し、第2の電荷蓄積部31には ホールが蓄積されている。
 この状態から第1の電荷蓄積部26の電荷及び ォローティングゲート電極FGの電荷をそれ れに接続されたソースフォロア回路へ読み して、出力電圧Voutを得る。
 その後、図3(C)に示すように、リセットゲー ト電極RGの電位を調節して第1の電荷蓄積部26 電荷をリセットダイオードRDから外部へ排 する。一方、第2の電荷蓄積部31に蓄積され ホールは、第2のリセットゲート電極RG2の電 を調整してポテンシャルの井戸37を消失さ る。これにより、ホールは基板表面へ拡散 、消滅する。
 これにより、複合検出装置1はリセットされ る。

 複合検出装置1によるpH値及び光の新たな検 は図3(D)より再開される。
 図3(D)では電荷供給部22から電子をあふれ出 せてセンシング部21を電子で充満する。次 、図3(E)に示すように、電荷供給部22の電子 減少させると、電荷供給調節部23のポテンシ ャルの壁により、センシング部21の電子がす 切られて、センシング部21には、そのポテ シャルの深さ(pHに依存)に対応した量の電子 残存する。
 図3(F)では転送ゲート電極TGの電位を調節し 、センシング部21に残存した電子を第1の電 蓄積部26へ転送し、そこに蓄積する。
 図3(D)~図3(F)までの動作を繰り返すことによ 、第1の電荷蓄積部には電子が累積されるこ ととなる。
 この間(図3(D)~図3(F)を繰り返す間)、センシ グ部21へ入射した光により形成されるホール は継続して、即ち何ら途切れることなく、第 2の電荷蓄積部31へ蓄積される。ホールの形成 は入射された光の量に比例する。即ち、pH値 検出を行うと同時にセンシング部へ入射さ た光の量が検出されることとなる。
 この状態から、第1の電荷蓄積部26の電荷及 フォローティングゲート電極FGの電荷をそ ぞれに接続されたソースフォロア回路へ読 出せば、同時に、pH値に対応した出力電圧Vou tとpH値を測定した間にセンシング部へ入射さ れた光の量に対応した出力電圧Voutを得るこ ができる。

 図6にはフローティングゲート電極FGの電荷 測定する他のシステムを示す。なお、図2と 同一の要素には同一の符号を付してその説明 を省略する。なお、図6において符号121は電 測定部である。
 この例では、フローティングゲート電極FG 電荷量を、汎用的な化学・物理現象測定装 を用いて測定するものであり、当該化学・ 理現象測定装置には、実施例のpH検出系10と 種の構成を採用している。これにより、製 工程の共通化が達成でき測定装置の製造コ トが削減される。
 図6の測定装置において、電荷供給のタイミ ング及び電荷転送のタイミングは、図2の複 検出装置1におけるそれらのタイミングと同 させることが好ましい。なお、電荷を転送 るタイミング(図6(F)参照)で第2のリセットゲ ート電極RG2をオンして、第2の電荷蓄積部31に 蓄積されたホールを一旦リセットすることが 好ましい。これにより、pH値の検出と光の検 とをより精密に同期させられる。

 図7には、他の実施例の複合測定装置200を示 す。図7において図2と同一の要素には、同一 符号を付してその説明を省略する。
 図2の複合測定装置1では、矩形のセンシン 部21に対してその対向する2辺の一方側に電 供給部及び電荷供給調節部を配置し、他方 辺に第1の電荷蓄積部及び電荷転送調節部を 置し、センシング部21において残りの一辺 第2の電荷蓄積部が配設されている。
 図7の例では、センシング部21において相対 する2辺に第2の電荷蓄積部を配設させた。 ち、図2との比較において、センシング部21 下側辺に沿って第2のフローティングゲート 極FG2、第3のリセットゲート電極RG3、及び第 2のn+領域が形成されている。
 第2のフローティングゲート電極FG2は、図5 示したソースフォロワー回路若しくは図6に した測定装置へ接続される。

 図8には、他の実施例の複合測定装置300を示 す。図8において図2と同一の要素には同一の 号を付してその説明を省略する。
 図8の例では、矩形のセンシング部21におい 隣り合う辺の一方側に電荷供給部及び電荷 給調節部を配置し、他方の辺に第1の電荷蓄 積部及び電荷転送調節部を配置し、センシン グ部21において残りの隣り合う2辺に第2の電 蓄積部が配設されている。
 これにより、第2の電荷蓄積部の容積が大き くなり、より多くのホールを蓄積可能となる 。これにより、大きなダイナミックレンジを 確保できる。また、図7の例に比べて図8の例 は、フローティングゲートが1本に集約され るので、構成が簡素化され、小型を達成でき る。

 以上説明した各例の複合測定装置は、セ シング部を中心にして電極及び高濃度ドー 領域を当該センシング部の周辺へ直線的に 置すればよい。従って、この発明の複合測 装置は高密度のアレイ化に適しており、検 対象における同時刻のpH値及び光量の各分 を高精度でイメージ化可能となる。

 この発明は、上記発明の実施の形態及び 施例の説明に何ら限定されるものではない 特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者 容易に想到できる範囲で種々の変形態様も の発明に含まれる。