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Patent Searching and Data


Title:
FUEL PELLETS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/054080
Kind Code:
A1
Abstract:
It is intended to provide a technique whereby bark, which is relatively inexpensive as a starting material and has not yet been fully utilized as a fuel, and coffee extract residue, which is an industrial waste product, can be effectively utilized as a biomass fuel. Fuel pellets comprising coffee extract residue and bark as the main components. By using the coffee extract residue as a fuel, utilization of the coffee extract residue, which is an industrial waste product, can be promoted. By processing the coffee extract residue together with bark into fuel pellets, the coffee extract residue is solidified into pellets, which makes it possibleto avoid jamming in a dust collector of a burning apparatus such as a boiler. Because of having a high calorific value, the above-described fuel pellets are highly valuable as a fuel. Since the fuel pellets are burnt at a high temperature, moreover, the amount of ash originating in the bark can be reduced.

Inventors:
OMURA YOICHI (JP)
ONO KEIZO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/072722
Publication Date:
April 30, 2009
Filing Date:
November 26, 2007
Export Citation:
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Assignee:
RES INST OF THE REGIONAL DEV (JP)
ONOSANGYO KK (JP)
OMURA YOICHI (JP)
ONO KEIZO (JP)
International Classes:
C10L5/44; B09B3/00
Foreign References:
JPH1060464A1998-03-03
Attorney, Agent or Firm:
NISHIKI, Nobuo et al. (OF PATENT AND TRADE MARK ATTORNEYS2nd Fl., EXA-Minamishinmachi Bldg.,1-1-1 Minamishinmachi, Chuo-ku, Osaka-shi Osaka 24, JP)
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Claims:
 コーヒー抽出残渣と樹皮とを主成分とする燃料ペレット。
 上記コーヒー残渣の細粉体と上記樹皮の細粉体とを含む原料がペレット化された請求項1に記載の燃料ペレット。
 上記コーヒー抽出残渣と上記樹皮との比率が、7:3である請求項1又は2に記載の燃料ペレット。
 上記樹皮は、リグニン又はヘミセルロースを含有する請求項1から3のいずれかに記載の燃料ペレット。
Description:
燃料ペレット

 本発明は、コーヒー抽出残渣と樹皮とを 成分とする燃料ペレットに関する。

 二酸化炭素などの温室効果ガスを削減す 必要性が高まっている現状や、化石燃料の 源が枯渇する見通しから、木質燃料などの イオマス燃料の利用が見直されている。こ 木質燃料の一つとして木質チップや木質ペ ットが知られており、ストーブやボイラー 燃料として使用されている。木質チップは 原料となる木材が細断されたものである。 質ペレットは、木質チップより細かく木材 粉砕され、乾燥して固められたものである

 木質ペレットには、木材の芯部のみを原 とするものや、芯部のみならず樹皮をも原 とするものがある。後者が安価ではあるが 樹皮を含有することにより、燃焼カスであ 灰分やクリンカが多量に発生するという問 がある。一方、木質ペレットは、化石燃料 比べて発熱量(例えばMJ/kg)が劣るものの、燃 料に伴い発生する硫黄酸化物や二酸化炭素の 量が少ない。このため、地球温暖化などの環 境に対して、化石燃料より優位な資源と考え られている。

 前述された樹皮を含む木質ペレットの問 を解消すべく、クリンカが発生してもメン ナンスが煩雑とならない燃焼装置や、灰分 発生しても連続燃焼ができる燃焼装置が考 されている(例えば、特許文献1から特許文 3)。

 一方、廃棄物の有効利用の一環として、 ーヒー抽出残渣の利用が考えられている。 の利用手段として、特許文献4に示されるよ うな堆肥としての利用や、特許文献5に示さ るような着色紙の原料としての利用が提案 れている。

特開2007-147104号公報

特開2007-147105号公報

特開2004-270980号公報

特開平8-228591号公報

特開平8-158298号公報

 しかし、樹皮を含む安価な木質ペレット 利用するために、特許文献1から特許文献3 示されるような特殊な構造を有する燃焼装 が必要となると、新たな設備投資が要求さ るという問題が生じる。また、木質ペレッ の生産量は少なく、生産地となる山間部か の流通経路が未整備であるという問題があ 。さらに、木質ペレットは、原料の集積や 産設備などに依存する生産コストが大きい とから、販売価格が比較的高いという問題 ある。これらの事情から、木質ペレットの 用、特に樹皮を含む木質ペレットの利用は だ進展していない。

 一方、コーヒー抽出残渣の利用において 、堆肥や着色紙の需要がさほど多くないた に、コーヒー抽出残渣の排出量に対して十 な利用手段が確保されていない。仮に、コ ヒー抽出残渣を乾燥処理して燃料として利 することを考えると、コーヒー抽出残渣が 体であるために空中に飛散し、ボイラーな の燃焼装置の集塵機が目詰まりを起こすお れがある。また。コーヒー抽出残渣自体で 、発熱量が木質ペレットや化石燃料ほど高 ないので、燃料効率が悪いという問題もあ 。

 本発明は、このような事情に鑑みてなさ たものであり、その目的とするところは、 料価格が比較的安価であり、かつ未だ燃料 して利用が促進されない樹皮と、産業廃棄 であるコーヒー抽出残渣とをバイオマス燃 として有効活用できる手段を提供すること ある。

 (1) 本発明にかかる燃料ペレットは、コ ヒー抽出残渣と樹皮とを主成分とするもの ある。

 コーヒー抽出残渣を燃料として利用する とにより、産業廃棄物であるコーヒー抽出 渣の利用が促進される。特に、コーヒー抽 残渣は原料として安定供給が見込まれる上 、既に細粉体として使用されていることか 乾燥が容易である。このコーヒー抽出残渣 主成分の一つとすることにより、従来の木 ペレットにおいてコスト高の一因であった 木のチップ化工程や乾燥工程を簡易にでき ので、製造コストの観点からも優位である

 また、コーヒー抽出残渣を樹皮とともに 料ペレットとすることによって、コーヒー 出残渣がペレット形状に固められるので、 イラーなどの燃焼装置の集塵機を目詰まり せることがない。また、本発明にかかる燃 ペレットは、発熱量が高いので、燃料とし の価値が高い。さらには、燃料ペレットが 温で燃焼されるので、樹皮からの灰分量が 少される。

 (2) また、本発明は、上記コーヒー残渣 細粉体と上記樹皮の細粉体とを含む原料が レット化されたものであってもよい。

 コーヒー抽出残渣及び樹皮をそれぞれ細 体として混合し、この混合体を原料として レット化することが好適である。

 (3) また、上記コーヒー抽出残渣と上記 皮との比率が、7:3であることが好ましい。

 この混合比率により、発熱量を高くする ともに灰分量を抑制することができる。

 (4) また、上記樹皮としては、リグニン はヘミセルロースを含有するものが好まし 。

 樹皮がリグニン又はヘミセルロースを含 することにより、これらが接着剤又は結合 としての役割を果たし、コーヒー抽出残渣 含む原料をペレット化しやすくなる。

 本発明にかかる燃料ペレットによれば、 ーヒー抽出残渣と樹皮とを主成分とするの 、産業廃棄物であるコーヒー抽出残渣を燃 として利用することができるとともに、燃 ペレットによる発熱量を高くして樹皮によ 灰分を減少させることができる。

図1は、燃料ペレットの製造方法を示す フローチャートである。

 以下に、本発明の好ましい実施形態が説 される。なお、本実施形態は本発明の一実 態様にすぎず、本発明の要旨を変更しない 囲で実施態様が変更されてもよいことは言 までもない。

 本発明にかかる燃料ペレットは、原料で る細粉体ないし破砕体が、数センチメート 程度のペレット形状に固められたものであ 。原料となる細粉体ないし破砕体の大きさ 形状は特に限定されないが、一例として、 ーヒー抽出残渣については1~5mm程度の細粉 が、樹皮については5~10mm程度の細粉体が使 される。ペレット形状は特に限定されない 、円柱形状が一般的である。燃料ペレット 寸法も特に限定されないが、円柱形状の燃 ペレットの一例として、直径が数mm、長さが 数十mm程度のものがあげられる。燃料ペレッ は、製造後の保管や輸送の際にペレット形 が容易に破壊されない強度を有する。

 コーヒー抽出残渣は、コーヒー豆の細粉 ないし破砕体であってコーヒーの抽出加工 終えた残渣である。コーヒー豆の種類やロ スト方法、コーヒーの抽出加工方法は特に 定されない。このようなコーヒー抽出残渣 、主として飲料製造工場などから産業廃棄 として排出される。コーヒー抽出残渣は水 を含むが、これは後に乾燥される。コーヒ 抽出残渣を含む原料は、最終的に含水率が1 5重量%以下、好ましくは8~10重量%程度の含水 とされるが、飲料製造工場から排出された きにおいては、含水率が15重量%より大きく もよい。例えば、飲料製造工場で乾燥処理 れて排出されるコーヒー抽出残渣は、一般 含水率が30~60重量%程度である。

 樹皮は、木の幹や枝を覆う皮状の部分で る。木の種類は特に限定されず、針葉樹や 葉樹が広く採用できるが、杉や檜など、林 に用いられる木であって間伐材などから得 れるものが廃棄物の有効活用という観点か 好適である。この樹皮は、リグニン又はヘ セルロースを含有するものが好ましい。こ らが、燃料ペレットにおいて、コーヒー抽 残渣を接着させる接着剤又は結合材として 作用を発揮すると考えられる。

 本発明にかかる燃料ペレットは、コーヒ 抽出残渣及び樹皮を主成分とするものであ が、その他の添加物が加えられてもよい。 加物としては、木質建築廃材や紙くずなど あげられる。接着剤や結合材、プラスチッ などが添加されてもよいが、これらは燃焼 よってダイオキシンなどの人体に有害なお れがある物質を発生させることがあるので ましくない。

 以下に、本発明にかかる燃料ペレットの 造方法の一例が説明される。図1は、燃料ペ レットの製造方法を示すフローチャートであ る。同図に示されるように、まず、原料であ るコーヒー抽出残渣及び樹皮が均一な細粉体 に破砕される(第1工程:S1)。第1工程は、必ず もコーヒー抽出残渣と樹皮とが混合された 態で行われる必要はなく、各々が別途に所 の大きさの細粉体に破砕されてもよい。ま 、飲料製造工場から排出される際に、既に ーヒー抽出残渣が所望の大きさの細粉体で る場合には、コーヒー抽出残渣について第1 程が省略されてもよい。一方、例えば杉や の間伐材などから得られた樹皮が輸送に適 た大きさのシート形状やチップ形状である 合には、さらに所望の大きさの細粉体に破 する。この樹皮の破砕は、例えばミル形粉 装置などを用いて行われ、さらに所望の大 さのメッシュを備えた振動篩い機などによ 所望の大きさの細粉体が選別される。

 つづいて、細粉体とされたコーヒー抽出 渣及び樹皮が乾燥される(第2工程:S2)。第2工 程は、必ずしもコーヒー抽出残渣と樹皮とが 混合された状態で行われる必要はなく、各々 が別途に乾燥されてもよい。乾燥は、例えば ロータリードラム乾燥機を用いて行われ、コ ーヒー抽出残渣及び樹皮の含水率が15重量%以 下、好ましくは8~10重量%程度になるように乾 される。また、製造工程において必要であ ば、コーヒー抽出残渣及び樹皮の含水率が1 5重量%程度となるように加水されてもよい。

 つづいて、コーヒー抽出残渣及び樹皮を 成分としてペレット成形が行われる(第3工 :S3)。ペレット成形は、例えばペレタイザー 称される木質ペレット製造器により行われ 。ペレタイザーのホッパには、コーヒー抽 残渣の細粉体及び樹皮の細粉体が所定の割 で混合された原料が投入される。ただし、 ーヒー抽出残渣及び樹皮の混合は、必ずし ペレット成形の際に行われる必要はなく、 えば乾燥工程(第1工程)において混合されて てもよい。コーヒー抽出残渣の細粉体と樹 の細粉体との混合割合は、2:8~8:2とすること が好ましく、特に(コーヒー抽出残渣):(樹皮) ほぼ3:7とすることが、燃料ペレットの発熱 を化石燃料と同等以上としつつ燃焼後の灰 量を少なくするという観点から好適である なお、この混合比は重量比であって、その のコーヒー抽出残渣及び樹皮の含水率は8~15 重量%である。

 また、前述されたように燃料ペレットの 状や寸法は特に限定されず、使用するペレ イザーや燃焼効率などを考慮して形状及び 法が適宜設定される。また、添加剤を使用 ることは必ずしも排除されないが、樹皮に まれるリグニン又はヘミセルロースが接着 又は結合材の役割を果たすので、接着剤又 結合材の如き添加剤は一般に不要である。

 ペレット成形により得られた燃料ペレッ は、冷却される(第4工程:S4)。この冷却は、 レタイザーによりペレット成形されて順次 出される燃料ペレットに対して、ファンな によって送風されることにより行われる。 の冷却によって、樹皮に含まれるリグニン はヘミセルロースが硬化して、燃料ペレッ が所望の強度となる。

 つづいて、冷却された燃料ペレットから ペレット成形されずに残った原料やペレッ 成形の際に生ずる欠片などの残留物が、冷 された燃料ペレットから除去される(第5工 :S5)。除去された残留物は、原料に混入され 再びペレット成形されてもよい。そして、 留物が除去された燃料ペレットが所望の容 の袋に袋詰めされる(第6工程:S6)。

 このように、コーヒー抽出残渣を燃料ペ ットとして利用することにより、産業廃棄 であるコーヒー抽出残渣の利用が促進され 。また、コーヒー抽出残渣を樹皮とともに 料ペレットとすることによって、コーヒー 出残渣がペレット形状に固められるので、 イラーなどの燃焼装置の集塵機を目詰まり せることがない。また、前述された燃料ペ ットは、発熱量が高いので、燃料としての 値が高い。さらには、燃料ペレットが高温 燃焼されるので、樹皮からの灰分量が減少 れる。

 以下、本発明にかかる燃料ペレットの実 例について説明する。なお、本発明が以下 実施例に限定されないことは勿論である。

(実施例)
[燃料ペレット]
 細粉体の径が約1~2mm、含水率が60重量%のコ ヒー抽出残渣を、190~200℃に温度設定された ータリ温風乾燥機(株式会社土佐テック製) よって含水率が15重量%となるまで乾燥した また、杉の樹皮をチッパーで裁断して約6mm 細粉体として、190~200℃に温度設定されたロ タリ温風乾燥機によって含水率が15重量%と るまで乾燥した。そして、乾燥されたコー ー抽出残渣の細粉体及び杉の樹皮の細粉体 、7:3の比率で混合して、ペレタイザー(株式 会社土佐テック製)によって燃料ペレットに 形加工した。

[灰分定量試験]
 実施例で得られた燃料ペレットについて、 本工業規格「JIS M 8812 石炭及びコークス の工業分析方法」における「灰分定量法」 準じて灰分定量試験を行った。また、比較 として、コーヒー抽出残渣のみについても 様に灰分定量試験を行った。その結果を表1 示す。

[発熱量試験]
 実施例で得られた燃料ペレットについて、 本工業規格「JIS K 2279 原油及び石油製品 における「発熱量試験方法」に準じて発熱 試験を行った。また、比較例として、コー ー抽出残渣のみについても同様に発熱量試 を行った。コーヒー抽出残渣は、含水量が60 重量%のものを実施例と同様にして15重量%ま 乾燥し、さらに乾燥したものを試料として いた。その結果を表2に示す。

[評価]
 実施例にかかる燃料ペレットの灰分量は、1 .8%であった。一般に、樹皮以外の木部のみで 製造されるホワイトペレットの灰分量は1%程 であり、樹皮及び木部より製造されるグレ ペレットの灰分量は3%程度である。また、 皮のみで製造されるバークペレットの灰分 は7%程度である。これらと比較すると、実施 例にかかる燃料ペレットの灰分量は、コーヒ ー抽出残渣のみより多いものの、グレーペレ ットやバークペレットより少なかった。

 また、実施例にかかる燃料ペレットの発 量は4500kcal/hであった。一般に、ホワイトペ レットの発熱量は3800~4300kcal/hであり、グレー ペレットの発熱量は4000kcal/hであり、バーク レットの発熱量は3800~4000kcal/hである。これ と比較すると、実施例にかかる燃料ペレッ の発熱量は、コーヒー抽出残渣のみより高 ことはもちろん、ホワイトペレット、グレ ペレット及びバークペレットのいずれより 高い発熱量であった。なお、比較例にかか コーヒー抽出残渣は、ホワイトペレット、 レーペレット及びバークペレットと同等以 の発熱量であったが、これはコーヒー抽出 渣の含水量を15重量%より少なくなるまで乾 した結果、高い発熱量が得られたものと考 られる。

 本発明は、燃料ペレットに適用できる。