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Title:
COMPRESSOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/114638
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] A compressor having a rotating shaft, a compression mechanism driven by the rotating shaft, housings for receiving the rotating shaft and the compression mechanism, and a shaft sealing device for sealing a rotating shaft penetration section of a housing, wherein the shaft sealing device has a seal lip member in sliding contact with the rotating shaft and wherein deterioration in durability of that portion of the seal lip member which is in sliding contact with the rotating shaft is suppressed. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] The compressor has the rotating shaft (10), the compression mechanism (12, 24, 15) driven by the rotating shaft (10), the housings (16, 18) for receiving the rotating shaft (10) and the compression mechanism (12, 14, 15), and the shaft sealing device (19) for sealing the rotating shaft penetration section of the housing (18). The shaft sealing device (19) has the seal lip member (19b) made of fluorocarbon resin and in sliding contact with the rotating shaft (10). That portion of the rotating shaft (10) which is in sliding contact with the seal lip member (19b) is coated with fluorocarbon resin.

Inventors:
ISHIKAWA TSUTOMU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/054267
Publication Date:
September 25, 2008
Filing Date:
March 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SANDEN CORP (JP)
ISHIKAWA TSUTOMU (JP)
International Classes:
F04B39/00
Foreign References:
JP2005155597A2005-06-16
JPH11270696A1999-10-05
JP2006342751A2006-12-21
JP2000104834A2000-04-11
JP2003138367A2003-05-14
JPH08177772A1996-07-12
JP2001271746A2001-10-05
JP2005061351A2005-03-10
Attorney, Agent or Firm:
SAKAGUCHI, Yoshihiko (Harigaya 3-chome Urawa-k, Saitama-shiSaitama 75, JP)
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Claims:
回転軸と、回転軸により駆動される圧縮機構と、回転軸と圧縮機構とを収容するハウジングと、ハウジングの回転軸貫通部を密封する軸封装置とを備え、軸封装置は回転軸に摺接するフッ素樹脂製のシールリップ部材を有し、回転軸のシールリップ部材との摺接部がフッ素樹脂で被覆されていることを特徴とする圧縮機。
フッ素樹脂被膜の下地粗さがRa0.2~6.3であることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
フッ素樹脂被膜の膜厚が2.0~50.0μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧縮機。
フッ素樹脂被膜の表面粗さがRa0.01~2.0であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の圧縮機。
フッ素樹脂被膜の表面に螺旋溝が形成され、当該螺旋溝は、回転軸の回転により溝内の流体がハウジング内部側へ駆動されるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の圧縮機。
回転軸と、回転軸により駆動される圧縮機構と、回転軸と圧縮機構とを収容するハウジングと、ハウジングの回転軸貫通部を密封する軸封装置とを備え、軸封装置は回転軸に摺接するフッ素樹脂製のシールリップ部材を有し、回転軸のシールリップ部材との摺接部がグラファイトで被覆されていることを特徴とする圧縮機。
グラファイト被膜の下地粗さがRa0.2~8.0であることを特徴とする請求項6に記載の圧縮機。
グラファイト被膜の膜厚が0.1~5.0μmであることを特徴とする請求項6又は7に記載の圧縮機。
Description:
圧縮機

本発明は、回転軸と、回転軸により駆動さ れる圧縮機構と、回転軸と圧縮機構とを収容 するハウジングと、ハウジングの回転軸貫通 部を密封する軸封装置とを備え、軸封装置は 回転軸に摺接するシールリップ部材を有する 圧縮機に関するものである。

回転軸と、回転軸により駆動される圧縮機構 と、回転軸と圧縮機構とを収容するハウジン グと、ハウジングの回転軸貫通部を密封する 軸封装置とを備え、軸封装置は回転軸に摺接 するシールリップ部材を有する圧縮機が特許 文献1等に開示されている。

特開2003-246976

シールリップ部材の回転軸との摺接部は、発 熱、磨耗により耐久性が低下し易い。
本発明は、回転軸と、回転軸により駆動され る圧縮機構と、回転軸と圧縮機構とを収容す るハウジングと、ハウジングの回転軸貫通部 を密封する軸封装置とを備え、軸封装置は回 転軸に摺接するシールリップ部材を有する圧 縮機であって、シールリップ部材の回転軸と の摺接部の、発熱、磨耗による耐久性低下が 抑制された圧縮機を提供することを目的とす る。

上記課題を解決するために、本発明において は、回転軸と、回転軸により駆動される圧縮 機構と、回転軸と圧縮機構とを収容するハウ ジングと、ハウジングの回転軸貫通部を密封 する軸封装置とを備え、軸封装置は回転軸に 摺接するフッ素樹脂製のシールリップ部材を 有し、回転軸のシールリップ部材との摺接部 がフッ素樹脂で被覆されていることを特徴と する圧縮機を提供する。
本発明に係る圧縮機においては、回転軸に摺 接するシールリップ部材がフッ素樹脂製であ り、回転軸のシールリップ部材との摺接部が フッ素樹脂で被覆されているので、シールリ ップ部材の回転軸との摺接部の摩擦が顕著に 低減し、該部の発熱、磨耗が顕著に抑制され 、軸封装置の耐久性低下が顕著に抑制される 。

本発明の好ましい態様においては、フッ素樹 脂被膜の下地粗さはRa0.2~6.3である。
フッ素樹脂被膜の下地粗さが過度に小さいと 、フッ素樹脂被膜が回転軸表面に定着せず、 前記表面から剥離し易くなる。他方フッ素樹 脂被膜の下地粗さが過度に大きいと、下地の 凸部ではフッ素樹脂被膜の膜厚が小さく、下 地の凹部ではフッ素樹脂被膜の膜厚が大きく なって、膜厚分布が不均一になる。この結果 、膜厚の小さな部位の磨耗による早期消滅や 、膜厚の大きな部位の被膜表面部分の剥離等 の不都合な事態の発生を招く。フッ素樹脂被 膜の下地粗さをRa0.2~6.3に調整することにより 、フッ素樹脂被膜の回転軸表面からの剥離を 抑制しつつ、膜厚分布の均一なフッ素樹脂被 膜を形成することができる。

本発明の好ましい態様においては、フッ素樹 脂被膜の膜厚が2.0~50.0μmである。
フッ素樹脂被膜の膜厚は、過少であると磨耗 による早期消滅の可能性を生じ、過大である と表面部分の剥離の可能性を生ずる。従って 、フッ素樹脂被膜の膜厚を2.0~50.0μmに調整す のが好ましい。

本発明の好ましい態様においては、フッ素樹 脂被膜の表面粗さがRa0.01~2.0である。
フッ素樹脂被膜の表面粗さが過大であると表 面部分が剥離し易くなる。従ってフッ素樹脂 被膜の表面粗さを小さくするのが望ましいが 、過度に微小化することは、表面仕上げ加工 の工数増加を招く。表面仕上加工の工数増加 を招かない範囲で、被膜表面の剥離を防止す るために、フッ素樹脂被膜の表面粗さをRa0.01 ~2.0に調整することが望ましい。

本発明の好ましい態様においては、フッ素樹 脂被膜の表面に螺旋溝が形成され、当該螺旋 溝は、回転軸の回転により溝内の流体がハウ ジング内部側へ駆動されるように形成されて いる。
回転軸の回転に伴って、溝内の流体がハウジ ング内部側へ駆動されることにより、ハウジ ング外への潤滑オイルの漏出が効果的に防止 される。

本発明においては、回転軸と、回転軸により 駆動される圧縮機構と、回転軸と圧縮機構と を収容するハウジングと、ハウジングの回転 軸貫通部を密封する軸封装置とを備え、軸封 装置は回転軸に摺接するフッ素樹脂製のシー ルリップ部材を有し、回転軸のシールリップ 部材との摺接部がグラファイトで被覆されて いる圧縮機を提供する。
本発明に係る圧縮機においては、回転軸に摺 接するシールリップ部材がフッ素樹脂製であ り、回転軸のシールリップ部材との摺接部が グラファイトで被覆されているので、シール リップ部材の回転軸との摺接部の摩擦が顕著 に低減し、該部の発熱、磨耗が顕著に抑制さ れ、軸封装置の耐久性低下が顕著に抑制され る。

本発明の好ましい態様においては、グラファ イト被膜の下地粗さはRa0.2~8.0である。
グラファイト被膜の下地粗さをRa0.2~8.0とする ことにより、グラファイト被膜の回転軸表面 からの剥離を抑制しつつ、膜厚分布の均一な グラファイト被膜を形成することができる。

本発明の好ましい態様においては、回転軸の シールリップ部材との摺接部を被覆するグラ ファイト被膜の膜厚が0.1~5.0μmである。
グラファイトの膜厚は、過少であると磨耗に よる早期消滅の可能性を生じ、過大であると 表面部分の剥離の可能性を生ずる。従って、 グラファイト被膜の膜厚を0.1~5.0μmに調整す のが好ましい。

本発明に係る圧縮機においては、回転軸に 摺接するシールリップ部材がフッ素樹脂製で あり、回転軸のシールリップ部材との摺接部 がフッ素樹脂で被覆されているので、シール リップ部材の回転軸との摺接部の摩擦が顕著 に低減し、該部の発熱、磨耗が顕著に抑制さ れ、軸封装置の耐久性低下が顕著に抑制され る。

本発明の実施例に係る斜板式圧縮機を説明 する。

図1に示すように、冷媒ガスを吸入圧縮する 変容量型斜板式圧縮機Aは、回転軸10と、回 軸10に固定されたローター11と、傾角可変に 転軸10に支持された斜板12とを備えている。 斜板12は、斜板12の傾角変動を許容するリン 機構13を介してローター11に連結され、ロー ー11ひいては回転軸10に同期して回転する。
斜板12の周縁部に摺接する一対のシュー14を してピストン15が斜板12に係留されている。
ピストン15は、シリンダブロック16に形成さ たボア16aに挿入されている。
斜板12、シュー14、ピストン15は、回転軸10に って駆動される圧縮機構を形成している。
回転軸10、ローター11、斜板12を収容するクラ ンク室17を形成する有底円筒状のフロントハ ジング18が配設されている。回転軸10は、フ ロントハウジング18を貫通して外部へ延びて る。

フロントハウジング18の回転軸10貫通部を密 する軸封装置19が配設されている。
図2に示すように、軸封装置19は、クランク室 17に近接する高圧側に配設され、内周角部が 転軸10外周面に接触するゴム弾性体製の第1 ールリップ部材19aと、第1シールリップ部材 19aよりも、クランク室17から離隔する低圧側 配設され、内周縁が高圧側へ湾曲して回転 10外周面に接触するPTFE(ポリテトラフルオロ エチレン)等のフッ素樹脂製の第2シールリッ 部材19bと、シールリップ部材19a、19bを保持 定する保持金具19c、19d、19e、19fとを備えて る。
回転軸10周表面の、軸封装置19に対峙する部 が、シールリップ部材19a、19bとの摺接部を めて所定長さ領域Lに亙って、PTFE(ポリテト フルオロエチレン)等のフッ素樹脂で被覆さ ている。
フッ素樹脂被膜の下地粗さ、即ちフッ素樹脂 被膜に接する回転軸10周表面の粗さは、Ra0.2~6 .3に調整されている。
フッ素樹脂被膜の膜厚は、2.0~50.0μmに調整さ ている。
フッ素樹脂被膜の表面粗さは、Ra0.01~2.0に調 されている。

図1に示すように、フロントハウジング18に取 りつけられた電磁クラッチ20を介して図示し い外部駆動源から回転軸10の先端部に回転 力が伝達される。
吸入室と吐出室とを形成するシリンダヘッド 21が配設されている。
シリンダブロック16とシリンダヘッド21との にボア16aに連通する吸入孔と吐出孔とが形 された弁板22が配設されている。

フロントハウジング18、シリンダブロック16 弁板22、シリンダヘッド21は、ボルト23によ 一体に組み付けられている。フロントハウ ング18とシリンダブロック16との接合部にガ ケット24が介挿され、シリンダブロック16と シリンダヘッド21との接合部、より具体的に 弁板22とシリンダブロック16、シリンダヘッ ド21との接合部には、ガスケット25、26が介挿 され、該部をシールしている。
回転軸10はフロントハウジング18、シリンダ ロック16により回転可能に支持されている。

可変容量型斜板式圧縮機Aにおいては、図示 ない外部駆動源の回転動力が電磁クラッチ20 を介して回転軸10に伝達され、回転軸10の回 がローター11、リンク機構13を介して斜板12 伝達される。斜板12の回転に伴う斜板12周縁 の回転軸10延在方向の往復動が、シュー14を 介してピストン15に伝達され、ピストン15が ア16a内で往復動する。外部冷凍回路から還 した冷媒が、シリンダヘッド21に形成された 吸入ポートと吸入室と吸入孔と図示しない吸 入弁とを介してボア16aへ吸入され、ボア16a内 で圧縮され、吐出孔と図示しない吐出弁と吐 出室とシリンダヘッド21に形成された吐出ポ トとを介して外部冷凍回路へ流出する。
軸封装置19、ガスケット24~26により、可変容 型斜板式圧縮機Aからの冷媒ガスの漏洩が防 される。

可変容量型斜板式圧縮機Aにおいては、回転 10周表面の軸封装置19のシールリップ部材19a 19bとの摺接部が、固体潤滑剤であるフッ素 脂で被覆されることにより、回転軸10周表 と軸封装置19のシールリップ部材19a、19bとの 摺接部の摩擦が低減し、該部の発熱、磨耗が 抑制され、該部の耐久性低下が抑制されてい る。
シールリップ部材19bがフッ素樹脂製であり、 回転軸10周表面のシールリップ部材19bとの摺 部がフッ素樹脂で被覆されることにより、 転軸10周表面とシールリップ部材19bとの摺 部の摩擦が顕著に低減し、該部の発熱、磨 が顕著に抑制され、軸封装置の耐久性低下 顕著に抑制されている。
フッ素樹脂被膜の下地粗さが過度に小さいと 、フッ素樹脂被膜が回転軸10表面に定着せず 前記表面から剥離し易くなる。他方フッ素 脂被膜の下地粗さが過度に大きいと、下地 凸部ではフッ素樹脂被膜の膜厚が小さく、 地の凹部ではフッ素樹脂被膜の膜厚が大き なって、膜厚分布が不均一になる。この結 、膜厚の小さな部位の磨耗による早期消滅 、膜厚の大きな部位の被膜表面部分の剥離 の不都合な事態の発生を招く。フッ素樹脂 膜の下地粗さがRa0.2~6.3に調整されることに り、フッ素樹脂被膜の回転軸10表面からの 離が抑制されつつ、膜厚分布の均一なフッ 樹脂被膜が形成されている。
フッ素樹脂被膜の膜厚は、過少であると磨耗 による早期消滅の可能性を生じ、過大である と表面部分の剥離の可能性を生ずる。フッ素 樹脂被膜の膜厚が2.0~50.0μmに調整されること より、上記の不都合な事態の発生が防止さ ている。
フッ素樹脂被膜の表面粗さが過大であると表 面部分が剥離し易くなる。従ってフッ素樹脂 被膜の表面粗さを小さくするのが望ましいが 、過度に微小化することは、表面仕上げ加工 の工数増加を招く。フッ素樹脂被膜の表面粗 さがRa0.01~2.0に調整されることにより、表面 上加工の工数増加を招かない範囲で、被膜 面の剥離が防止されている。

回転軸10周表面の、軸封装置19に対峙する部 を、シールリップ部材19a、19bとの摺接部を めて所定長さ領域Lに亙って、DLC(ダイヤモン ドライクカーボン)のようなグラファイト(C-C) で被覆しても良い。回転軸10周表面を固体潤 剤であるグラファイトで被覆することによ 、回転軸10周表面と軸封装置19のシールリッ プ部材19a、19bとの摺接部の摩擦が低減し、該 部の発熱、磨耗が抑制され、該部の耐久性低 下が抑制される。
特にフッ素樹脂製のシールリップ部材19bとグ ラファイトで被覆された回転軸10周表面との 接部の摩擦が顕著に低減し、該部の発熱、 耗が顕著に抑制され、軸封装置の耐久性低 が顕著に抑制される。
グラファイト被膜の下地粗さをRa0.2~8.0とする ことにより、グラファイト被膜の回転軸10周 面からの剥離を抑制しつつ、膜厚分布の均 なグラファイト被膜を形成することができ 。
グラファイトの膜厚は、過少であると磨耗に よる早期消滅の可能性を生じ、過大であると 表面部分の剥離の可能性を生ずる。従って、 グラファイト被膜の膜厚を0.1~5.0μmにするの 好ましい。

フッ素樹脂被膜の第2シールリップ部材19b 摺接する部位の表面に螺旋溝を形成しても い。当該螺旋溝を、回転軸10の回転により、 第2シールリップ部材19bと協働して溝内の流 をハウジング内部側であるクランク室17側へ 駆動するように形成すれば、回転軸10周表面 付着した潤滑オイルが螺旋溝内へ流入し、 内の潤滑オイルがハウジング内部側、即ち ランク室17側へ戻されて、ハウジング外へ 潤滑オイルの漏出が効果的に防止される。

本発明は、斜板式圧縮機のみならず、回転軸 と、回転軸により駆動される圧縮機構と、回 転軸と圧縮機構とを収容するハウジングと、 ハウジングの回転軸貫通部を密封する軸封装 置とを備える圧縮機、例えばスクロール式圧 縮機、等にも広く利用可能である。
本発明は、シールリップ部材以外のシール部 材を有する軸封装置を備える圧縮機にも利用 可能である。

本発明の実施例に係る可変容量型斜板 圧縮機の断面図である。 本発明の実施例に係る可変容量型斜板 圧縮機が備える軸封装置の断面図である。

符号の説明

A 可変容量型斜板式圧縮機
10 回転軸
11 ローター
12 斜板
13 リンク機構
14 シュー
15 ピストン
16 シリンダブロック
18 フロントハウジング
19 軸封装置
19a 第1シールリップ部材
19b 第2シールリップ部材
20 電磁クラッチ
21 シリンダヘッド
22 弁板