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Title:
DISCRETE TIME DIRECT SAMPLING CIRCUIT AND RECEIVER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/108090
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided are a direct sampling circuit and a receiver using a discrete time analog process and having a filter effect of a steep attenuation characteristic in a narrow-pass band without lowering a sampling rate. In a discrete time direct sampling circuit (13), the positive phase side and the inverse phase side are both sampled by a local signal for a differential current output of a differential voltage/current conversion unit (1011) and electric charge is accumulated in a charge sampling capacitor. The latest accumulated charge at the positive phase side and charge accumulated at the inverse phase side before a predetermined number of samples are combined with the charge accumulated in a history capacitor (1043) in the past. Thus, it is possible to realize equivalently high-degree FIR filter characteristic.

Inventors:
ABE KATSUAKI
HOSOKAWA YOSHIFUMI
NAITO YASUYUKI
MIYANO KENTARO
SAITO NORIAKI
Application Number:
PCT/JP2008/000418
Publication Date:
September 12, 2008
Filing Date:
March 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MATSUSHITA ELECTRIC IND CO LTD (JP)
ABE KATSUAKI
HOSOKAWA YOSHIFUMI
NAITO YASUYUKI
MIYANO KENTARO
SAITO NORIAKI
International Classes:
H03M1/12; H03D1/22; H03D7/00; H04B1/30
Foreign References:
JP2006211153A2006-08-10
JP2003510933A2003-03-18
JP2007189666A2007-07-26
Attorney, Agent or Firm:
WASHIDA, Kimihito (Shintoshicenter Bldg.24-1, Tsurumaki 1-chom, Tama-shi Tokyo 34, JP)
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Claims:
 アナログRF信号入力を所定の第1の電圧電流変換比で差動のアナログRF電流信号に変換する第1の差動電圧電流変換部と、
 前記第1の差動電圧電流変換部から出力される正相アナログRF電流信号をローカル信号に基づく第1のサンプリング信号でサンプリングした信号を、前記ローカル信号に基づく第1の読み出し制御信号によるタイミングで出力する正相サンプリングミキサと、
 前記第1の差動電圧電流変換部から出力される逆相アナログRF電流信号を前記ローカル信号に基づく第2のサンプリング信号でサンプリングした信号を、前記第1の読み出し制御信号によるタイミングに比べて所定のサンプル時間遅延させた第2の読み出し制御信号によるタイミングで出力する逆相遅延サンプリングミキサと、
 前記正相サンプリングミキサから読み出されたサンプリング値と前記逆相遅延サンプリングミキサから読み出されたサンプリング値とを合成して出力する合成出力部と、
 を有する離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記正相サンプリングミキサは、
 前記正相アナログRF電流信号を前記ローカル信号に基づいて導通させる第1のミキサスイッチと、
 前記第1のミキサスイッチにより導通される電流信号を前記ローカル信号に基づく第1のサンプリング制御信号を基に充電した電荷を、前記第1の読み出し制御信号を基に出力する複数の第1のサンプリングタップと、
 前記ローカル信号に基づくリセット制御信号を基に前記第1のサンプリングタップに充電されている電荷をリセットする第1のリセットスイッチと、を有し、
 前記逆相遅延サンプリングミキサは、
 前記逆相アナログRF電流信号を前記ローカル信号に基づいて導通させる第2のミキサスイッチと、
 前記第2のミキサスイッチにより導通される電流信号を前記ローカル信号に基づく第2のサンプリング制御信号を基に充電した電荷を、前記第2の読み出し制御信号を基に出力する複数の第2のサンプリングタップと、
 前記リセット制御信号に基づいて前記第2のサンプリングタップに充電されている電荷をリセットする第2のリセットスイッチと、を有し、
 前記複数の第1のサンプリングタップにおける第1のサンプリング制御信号は、互いに異なるサンプルタイミングを有する制御信号であり、
 前記複数の第1のサンプリングタップにおける第1の読み出し制御信号は、互いに異なるサンプルタイミングを有する信号であり、
 前記複数の第2のサンプリングタップにおける複数の第2のサンプリング制御信号は、互いに異なるサンプルタイミングを有する信号であり、
 前記複数の第2のサンプリングタップにおける第2の読み出し制御信号は、互いに異なるサンプルタイミングを有する信号である、
 請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記第1、第2のサンプリングタップは、
 入力端と、
 出力端と、
 所定の容量値で電荷の充放電をする電荷サンプリング用コンデンサと、
 前記第1のサンプリング制御信号及び前記第2のサンプリング制御信号に基づいて、前記入力端と前記電荷サンプリング用コンデンサとの接続を制御するサンプリングスイッチと、
 前記第1の読み出し制御信号及び前記第2の読み出し制御信号に基づいて、前記電荷サンプリング用コンデンサと前記出力端との接続を制御する読み出し用スイッチと、
 を有する請求項2に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記第2のサンプリングタップの数が、前記第1のサンプリングタップの数よりも多い請求項2に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記合成出力部は、
 前記正相サンプリングミキサからのサンプリング値を所定の第2の電圧電流変換比で電流に変換して出力する第1の電圧電流変換部と、
 前記逆相遅延サンプリングミキサからのサンプリング値を所定の第3の電圧電流変換比で電流に変換して出力する第2の電圧電流変換部と、
 前記第1の電圧電流変換部と前記第2の電圧電流変換部から出力される電流を、所定サンプルタイミングで蓄積される電荷と合成するヒストリコンデンサと、
 を有する請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記合成出力部は、
 前記正相サンプリングミキサからの信号電圧をバッファリングする第1のバッファと、
 前記逆相遅延サンプリングミキサからの信号電圧をバッファリングする第2のバッファと、
 前記第1のバッファと第2のバッファとから出力される信号電圧を加算した電圧を出力する電圧加算部と、
 前記加算された電圧を所定のサンプリング周波数でデジタル値に量子化するアナログ・デジタル変換部と、
 前記デジタル値に変換された加算電圧と、所定サンプルタイミングの加算電圧とを加算する再帰加算部と、
 を有する請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記第1、第2の読み出し制御信号により定まる出力サンプリング周波数は、前記ローカル信号の周波数と同じである請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記第1、第2の読み出し制御信号により定まる出力サンプリング周波数は、前記ローカル信号の周波数の1/N(Nは1以上の整数)である請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記正相サンプリングミキサにおいて、前記第1のサンプリング信号に基づき、入力電流信号をサンプリングする、複数のサンプリングタップを設け、
 前記第1のサンプリング信号は、前記複数のサンプリングタップ間でそれぞれ異なるサンプリング信号であり、
 前記第1の読み出し制御信号は、所定の出力サンプリング周波数に基づくタイミングで、前記複数のサンプリングタップの中で、互いに1サンプルタイミングずつずれたタイミングの電荷サンプルを複数選択して読み出す信号であり、
 前記逆相遅延サンプリングミキサにおいて、前記第2のサンプリング信号に基づき、入力電流信号をサンプリングする、複数のサンプリングタップを設け、
 前記第2のサンプリング信号は、前記複数のサンプリングタップ間でそれぞれ異なるサンプリング信号であり、
 前記第2の読み出し制御信号は、所定の出力サンプリング周波数に基づくタイミングで、前記複数のサンプリングタップの中で、互いに1サンプルタイミングずつずれたタイミングの電荷サンプルを複数選択して読み出す信号である請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記第1の電圧電流変換比と異なる第4の電圧電流変換比で、前記アナログRF信号入力を差動のアナログRF電流信号に変換する第2の差動電圧電流変換部を有し、
 前記正相サンプリングミキサは、
 前記第1の差動電圧電流変換部の正相アナログ電流出力を、前記ローカル信号に基づいて導通して出力する第3のミキサスイッチと、
 前記第2の差動電圧電流変換部の正相アナログ電流出力を、前記ローカル信号に基づいて導通して出力する第4のミキサスイッチと、
 前記第3及び第4のミキサスイッチの出力の各々に複数の並列接続されたサンプリングタップと、を有し、
 前記逆相遅延サンプリングミキサは、
 前記第1の差動電圧電流変換部の逆相アナログ電流出力を、前記ローカル信号に基づいて導通して出力する第5のミキサスイッチと、
 前記第2の差動電圧電流変換部の逆相アナログ電流出力を、前記ローカル信号に基づいて導通して出力する第6のミキサスイッチと、
 前記第5及び第6のミキサスイッチの出力の各々に複数の並列接続されたサンプリングタップと、を有する
 請求項9に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記複数のサンプリングタップの中で、所定数のサンプリングタップが有する電荷サンプリング用コンデンサの容量値と、前記所定数のサンプリングタップ以外のサンプリングタップが有する電荷サンプリング用コンデンサの容量値との比を、所定の相対比に設定する、
 請求項9に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記第1の差動電圧電流変換部の代わりに、アナログRF信号入力を所定の第5の電圧電流変換比で単相のアナログRF電流信号に変換する第3の電圧電流変換部を有し、
 前記逆相遅延サンプリングミキサへ供給するローカル信号は、前記正相サンプリングミキサへ供給するローカル信号に対して位相が反転したローカル信号である請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記ローカル信号に対して位相が反転した関係にある逆相ローカル信号を供給し、
 前記アナログRF信号入力に対して逆相ローカル信号のサンプルタイミングで正相での離散時間サンプリング処理と同様の処理により逆相側の出力を得る逆相サンプリング処理系統を有し、差動の離散時間アナログ信号を出力する請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 RF信号から正相RF信号及び逆相RF信号を形成する信号形成手段と、
 前記正相RF信号をサンプリングする正相サンプリングミキサと、
 前記逆相RF信号をサンプリングする逆相サンプリングミキサと、
 前記正相サンプリングミキサから放出されるサンプル信号と前記サンプリングミキサから放出されるサンプル信号を合成し、合成信号を出力する合成出力部と、
 を具備し、
 前記正相サンプリングミキサは、前記信号形成手段とローカル周波数の1/Nの周波数で順次接続されることにより互いに異なる区間の前記正相RF信号を積分するN個の正相サンプリングタップを有し、
 前記N個の正相サンプリングタップは、一の正相サンプリングタップに積分された正相RF信号が放出される期間と、前記一の正相サンプリングタップ以外の正相サンプリングタップに正相RF信号が積分される期間とが同期するように、前記積分された正相RF信号を放出し、
 前記逆相サンプリングミキサは、前記N個の正相サンプリングタップの積分期間と同期して前記信号形成手段と前記ローカル周波数の1/Mの周波数で順次接続されることにより互いに異なる区間の前記逆相RF信号を積分するM個の逆相サンプリングタップを有し、
 前記M個の逆相サンプリングタップは、一の逆相サンプリングタップに積分された逆相RF信号が放出される期間と、前記一の逆相サンプリングタップ以外の逆相サンプリングタップに逆相RF信号が積分される期間とが同期し、且つ、前記N個の正相サンプリングタップの放出期間と同期するように、前記正相サンプリングミキサから放出される正相RF信号が積分された積分期間よりも前に積分された前記逆相RF信号を放出する、
 離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記正相サンプリングタップ及び前記逆相サンプリングタップのそれぞれは、コンデンサと、前記信号形成手段と前記コンデンサとの接続状態を切り換える入力スイッチと、前記コンデンサと前記合成部との接続状態を切り換える出力スイッチとを具備する、
 請求項14に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記信号形成手段は、第1の正相RF信号、当該第1の正相RF信号のA倍の振幅を有する第2の正相RF信号、第1の逆相RF信号、及び当該第1の逆相RF信号のA倍の振幅を有する第2の逆相RF信号を形成し、
 前記正相サンプリングタップは、前記信号形成手段に対して互いに並列に設けられ、容量値の同じ第1及び第2のコンデンサと、前記信号形成手段と前記第1及び第2のコンデンサとの接続状態を切り換える第1の入力スイッチと、前記第1のコンデンサと前記合成部との接続状態を切り換える第1の出力スイッチと、前記第2のコンデンサと前記合成部との接続状態を切り換える第2の出力スイッチとを具備し、
 前記第1のコンデンサには前記第1の正相RF信号が入力されると共に、前記第2のコンデンサには前記第2の正相RF信号が入力され、
 前記逆相サンプリングタップは、前記信号形成手段に対して互いに並列に設けられ、容量値の同じ第3及び第4のコンデンサと、前記信号形成手段と前記第3及び第4のコンデンサとの接続状態を切り換える第2の入力スイッチと、前記第3のコンデンサと前記合成部との接続状態を切り換える第3の出力スイッチと、前記第2のコンデンサと前記合成部との接続状態を切り換える第2の出力スイッチとを具備し、
 前記第3のコンデンサには前記第1の逆相RF信号が入力されると共に、前記第4のコンデンサには前記第2の逆相RF信号が入力され、
 同一正相サンプリングタップの第1及び第2の出力スイッチは互いに異なる放出期間でONし、
 同一逆相サンプリングタップの第3及び第4の出力スイッチは互いに異なる放出期間でONする、
 請求項14に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 第1の正相サンプリングタップの第1の出力スイッチと第2の正相サンプリングタップの第2の出力スイッチとは同じ放出期間でONし、
 前記第1の正相サンプリングタップの第2の出力スイッチと前記第2の正相サンプリングタップの第1の出力スイッチとは前記第1の正相サンプリングタップの第1の出力スイッチ及び前記第2の正相サンプリングタップの第2の出力スイッチがONしている期間と異なる放出期間でONし、
 第1の逆相サンプリングタップの第3の出力スイッチと第2の逆相サンプリングタップの第4の出力スイッチとは同じ放出期間でONし、
 前記第1の逆相サンプリングタップの第4の出力スイッチと前記第2の逆相サンプリングタップの第3の出力スイッチとは前記第1の逆相サンプリングタップの第3の出力スイッチ及び前記第2の逆相サンプリングタップの第4の出力スイッチがONしている期間と異なる放出期間でONする、
 請求項16に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記信号形成手段は、RF信号を第1の電圧電流変換比で前記第1の正相RF信号及び前記第1の逆相RF信号に変換する第1の差動電圧電流変換部と、
 前記第1の電圧電流変換比と異なる第2の電圧電流変換比で前記RF信号を前記第2の正相RF信号及び前記第2の逆相RF信号に変換する第2の差動電圧電流変換部と、
 前記第1の正相RF信号及び前記第2の正相RF信号をサンプリングする正相ミキサスイッチと、
 前記第1の逆相RF信号及び前記第2の逆相RF信号を前記正相ミキサスイッチと同位相でサンプリングする逆相ミキサスイッチと、を具備する、
 請求項16に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記信号形成手段は、RF信号を第1の電圧電流変換比で第1の単相RF信号に変換する第1の電圧電流変換部と、
 前記第1の電圧電流変換比と異なる第2の電圧電流変換比で前記RF信号を第2の単相RF信号に変換する第2の電圧電流変換部と、
 前記第1の単相RF信号及び前記第2の単相RF信号をサンプリングすることにより前記第1の正相RF信号及び第2の正相RF信号を形成する正相ミキサスイッチと、
 前記第1の単相RF信号及び前記第2の単相RF信号を前記正相ミキサスイッチと逆位相でサンプリングすることにより前記第1の逆相RF信号及び前記第2の逆相RF信号を形成する逆相ミキサスイッチと、を具備する、
 請求項16に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 前記正相サンプリングタップは、前記信号形成手段に対して互いに並列に設けられ、容量値の互いに異なる第1及び第2のコンデンサと、前記信号形成手段と前記第1及び第2のコンデンサとの接続状態を切り換える第1の入力スイッチと、前記第1のコンデンサと前記合成部との接続状態を切り換える第1の出力スイッチと、前記第2のコンデンサと前記合成部との接続状態を切り換える第2の出力スイッチとを具備し、
 前記逆相サンプリングタップは、前記信号形成手段に対して互いに並列に設けられ、容量値が互いに異なる第3及び第4のコンデンサと、前記信号形成手段と前記第3及び第4のコンデンサとの接続状態を切り換える第2の入力スイッチと、前記第3のコンデンサと前記合成部との接続状態を切り換える第3の出力スイッチと、前記第2のコンデンサと前記合成部との接続状態を切り換える第2の出力スイッチとを具備し、
 同一正相サンプリングタップの第1及び第2の出力スイッチは互いに異なる放出期間でONし、
 同一逆相サンプリングタップの第3及び第4の出力スイッチは互いに異なる放出期間でONする、
 請求項14に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路。
 請求項1に記載の離散時間ダイレクトサンプリング回路を有する離散時間ダイレクトサンプリング受信機。
 
Description:
離散時間ダイレクトサンプリン 回路及び受信機

 本発明は離散時間ダイレクトサンプリン 回路、及び、離散時間ダイレクトサンプリ グ回路を有する受信機の技術に関する。

 無線受信機の小型低消費電力化やアナロ 信号処理部とデジタル信号処理部の一体化 目指すため、高周波信号を直接離散時間的 サンプリングした上でフィルタ処理して受 する構成が開示されている(例えば特許文献 1)。

 以下、図1を用いて従来の離散時間的処理 を用いた離散時間ダイレクトサンプリング回 路の構成と、それによるサンプリング及びフ ィルタ処理動作の一例について説明する。図 15において、離散時間ダイレクトサンプリン 回路1500は、受信した無線周波数(RF)信号を 動の電流信号に変換し、正相アナログRF電流 信号1511と逆相アナログRF電流信号1512を出力 る差動電圧電流変換部1501と、例えば複数の キサスイッチで構成され互いに位相が半周 ずれた関係にある正相ローカル周波数信号( 以下、正相LO信号)、逆相ローカル信号(逆相LO 信号)に応じて入力される差動アナログRF電流 信号をサンプリングするサンプリングミキサ 部1502と、サンプリングミキサ部1502から出力 れる電流により供給される電荷を充電して 分する電荷積分処理部1503と、サンプリング ミキサ部1502と電荷積分処理部1503に対して、 ンプリングに用いられるローカル信号及び 荷の積分充電やリセットに用いられる制御 号を生成する制御信号生成部1504とを備えて いる。

 図2は、制御信号生成部1504が生成する各 御信号のタイミングチャートである。ここ は、いわゆるゼロIF受信もしくは低IF受信の 合を一例として説明する。ゼロIF受信の場 、正相LO信号と逆相LO信号は、サンプリング キサ部1502におけるスイッチのゲートに供給 され、その周波数はアナログRF信号の周波数 ほぼ同じである。また、D信号は、電荷積分 処理部1503における積分スイッチ15031、15032の ートに供給される。R信号は、電荷積分処理 部1503におけるリセットスイッチ15033、15034の ートに供給される。

 ここでは一例として、D信号はLO信号の6サ ンプル分に相当する時間区間にわたって積分 スイッチ15031、15032をオンするよう設定され R信号はLO信号の1サンプル分に相当する時間 間にわたってリセットスイッチ15033、15034を オンするように設定され、前記D信号とR信号 オンされる間のタイミングでコンデンサに 分充電された電荷量に比例した電圧が読み されるように設定されるものとする。

 以下、離散時間ダイレクトサンプリング 路1500の動作について説明する。差動電圧電 流変換部1501は、入力されたアナログRF信号を 差動アナログRF電流信号に変換し、正相側と 相側のアナログRF電流信号をそれぞれサン リングミキサ部1502に出力する。差動アナロ RF電流信号の各々は、サンプリングミキサ におけるスイッチ15021~15024でアナログRF信号 ほぼ同じ周波数を持ったLO信号でサンプリ グされる。電荷積分処理部1503では、サンプ ングミキサ部1502でサンプリングされた差動 アナログRF電流信号の各々が積分スイッチ1503 1、15032を介して、LO信号の6サンプル分の時間 区間にわたって積分コンデンサ15035、15036に 電される。これにより、差動アナログRF電流 信号によって供給された電荷がLO信号の6サン プル長の区間にわたって積分されたことにな る。積分コンデンサ15035、15036に積分充電さ た電荷量に比例した電圧が、保持区間の間 出力ポート1513、1514から離散時間アナログ信 号として読み出される。

 ここで、出力ポート1513、1514から読み出 れる離散時間アナログ信号には、2種類のロ パス特性を持ったフィルタ処理が施されて る。すなわち、ローカル信号の約半周期の 間にわたって積分されることにより得られ SINC関数の特性をもつローパスフィルタ特性 と、それにより得られたLO信号の周波数単位 の離散信号を6サンプル分にわたって加算す ることにより得られる離散時間型のFIR(Finite  Impulse Response:有限インパルスレスポンス)ロ パスフィルタ特性の二つであり、その総合 性は図3で表される。なお、図3において、横 軸の周波数はローカル周波数で正規化し、縦 軸の利得は最大値で正規化している。

 以上から、離散時間ダイレクトサンプリン 回路1500によって、図3で表されるような帯 通過型特性を持ったフィルタ処理が施され サンプリング周波数がローカル信号の1/6に シメーション(間引き)された離散時間アナロ グ信号が得られる。

特表2003-510933号公報

 しかしながら、前記従来の技術では、以 に示すような課題を有する。

 図1で示したような従来の離散時間ダイレ クトサンプリング回路において、例えば積分 充電する時間長を長くしてFIRフィルタ特性の 次数を上げると、ローカル周波数に比べてよ り狭い帯域幅のみを通過させ、通過帯域外で より大きく減衰させることができる。これに よって狭帯域な周波数応答特性は実現できる ものの、最終的に得られる離散時間アナログ 信号のサンプリングレートが、長い区間の積 分によるデシメーションによって著しく低く なる。このため、後段における折り返し歪( イリアシング:Aliasing)の影響を考慮して離散 間ダイレクトサンプリング回路を設計する 要があり、設計上の自由度が制限されてし う。サンプリングレートの低減を防ぐため 、例えば特許文献1では、サンプリング及び 積分充電する回路を、複数系統並列に設けて いる。そして、各々の系統における積分及び 読み出しのタイミングを順次ずらすことによ ってサンプリングレートの低下を防ぐことが できる。しかしながら、このような構成をと ると、並列化した分だけ回路規模が大きくな ってしまう、というトレードオフの課題を有 していた。

 また、遮断域の減衰量をより大きく確保 るためには、例えば特許文献1に開示されて いるように、積分充電する区間において振幅 を重み付けする方法が考えられるが、実用的 な範囲内で重み付けを高精度に行うことは難 しい、という課題も有していた。

 本発明の目的は、サンプリングレートの きな低下をさせることなく狭通過帯域で急 な減衰特性となるフィルタ効果を有する離 時間アナログ処理によるダイレクトサンプ ング回路及び受信機を提供することである

 かかる課題を解決するため本発明の離散 間ダイレクトサンプリング回路及び受信機 、アナログRF信号入力を所定の第1の電圧電 変換比で差動のアナログRF電流信号に変換 る第1の差動電圧電流変換部と、ローカル信 を発生するローカル周波数発振部と、前記 1の差動電圧電流変換部から出力される正相 アナログRF電流信号を前記ローカル信号に基 く第1のサンプリング信号でサンプリングし た信号を、前記ローカル信号に基づく第1の み出し制御信号によるタイミングで出力す 正相サンプリングミキサと、前記第1の差動 圧電流変換部から出力される逆相アナログR F電流信号を前記ローカル信号に基づく第2の ンプリング信号でサンプリングした信号を 前記第1の読み出し制御信号によるタイミン グに比べて所定のサンプル時間遅延させた第 2の読み出し制御信号によるタイミングで出 する逆相遅延サンプリングミキサと、前記 相サンプリングミキサから読み出されたサ プリング値と前記逆相遅延サンプリングミ サから読み出されたサンプリング値とを合 して出力する合成出力部と、を有する構成 採る。

 本発明によれば、回路規模を並列構成の うに大きくすることなくサンプリングレー の低下を抑え、かつ狭通過帯域で急峻な減 特性をもつフィルタ特性を実現可能となる さらに、より高次かつ高精度なフィルタ周 数応答特性を比較的簡易な回路構成で実現 能となる。

従来の離散時間ダイレクトサンプリン 回路の構成の一例を示す図 従来の離散時間ダイレクトサンプリン 回路における制御信号のタイミングチャー の一例を示す図 従来の離散時間ダイレクトサンプリン 回路により実現されるフィルタ特性の例を す図 本発明の実施の形態1における離散時間 ダイレクトサンプリング受信機の構成を示す 図 本発明の実施の形態1における離散時間 ダイレクトサンプリング回路の機能ブロック 構成を示す図 本発明の実施の形態1における離散時間 ダイレクトサンプリング回路の回路構成例を 示す図 本発明の実施の形態1における制御信号 のタイミングチャートの一例を示す図 本発明の実施の形態1により実現される フィルタ特性の例を示す図 本発明の実施の形態1における離散時間 ダイレクトサンプリング回路の回路構成例を 示す図 本発明の実施の形態1における制御信 のタイミングチャートの一例を示す図 本発明の実施の形態1における離散時 ダイレクトサンプリング回路の他の回路構 例を示す図 本発明の実施の形態2における離散時 ダイレクトサンプリング回路の回路構成例 示す図 本発明の実施の形態2における制御信 のタイミングチャートの一例を示す図 本発明の実施の形態3により実現され フィルタ特性の例を示す図 本発明の実施の形態3における離散時 ダイレクトサンプリング回路の回路構成例 示す図 本発明の他の実施の形態におけるフィ ルタブロックの縦列接続例の機能ブロック構 成を示す図 本発明の他の実施の形態におけるフィ ルタブロックの縦列接続による設計例を示す 図 本発明の他の実施の形態におけるフィ ルタブロックの縦列接続による設計例のフィ ルタ特性を示す図

 以下、本発明の実施の形態について図面 参照して詳細に説明する。

 (実施の形態1)
 本実施の形態では、離散時間ダイレクトサ プリング回路及び受信機において、入力信 を差動電圧電流変換した後、正相信号と逆 信号の各々のサンプリング結果を複数サン ル分だけ時間間隔を空けて合成して、合成 れた信号をヒストリコンデンサに供給する 散時間アナログ処理を行う回路の構成及び 作例を説明する。このような構成にするこ により、デシメーションによるサンプリン レートの低下をすることなく、長い積分区 によるFIRフィルタ特性と等価なフィルタ効 が得られる。

 図4は、本実施の形態の説明に用いる離散時 間ダイレクトサンプリング受信機10の構成を す図である。離散時間ダイレクトサンプリ グ受信機10は、アンテナ11、低雑音増幅器(LN A、以下同様。)12、離散時間ダイレクトサン リング回路13、ローカル周波数発振部14、ア ログ・デジタル(A/D)変換処理部15、デジタル 受信処理部16により構成される。離散時間ダ レクトサンプリング受信機10は、搬送波周 数f RF で送信された電磁波21を受信し、離散時間的 周波数変換とフィルタ処理を行って所望信 成分を抽出した上で、デジタル信号に変換 てデジタル受信処理を行い、得られた受信 ータ27を出力する。

 アンテナ11は、図示していない送信局から 送波周波数f RF で送信された電磁波21を受信しアナログRF信 22に変換する。

 低雑音増幅器12は、前記アナログRF信号22 増幅して出力するものである。

 離散時間ダイレクトサンプリング回路13 、増幅されたアナログRF信号23とローカル周 数信号24を入力し、前記アナログRF信号23を 散時間的に周波数変換してフィルタ処理を い、所望信号成分のみを抽出したベースバ ド信号25を出力する。

 ローカル周波数発振部14は、前記離散時 ダイレクトサンプリング回路13に対してサン プリングと周波数変換処理に用いるローカル 周波数信号24を生成して出力する。

 アナログ・デジタル変換処理部15は、入 されるベースバンド信号25を所定のサンプリ ング周波数でデジタル値に量子化し、変換さ れたデジタルベースバンド信号26を出力する

 デジタル受信処理部16は、入力されるデ タルベースバンド信号26を用いて復調処理や 復号処理を含む所定のデジタル受信処理を行 い、得られた受信データ27を出力する。

 図5は、図4で示した離散時間ダイレクト ンプリング受信機10における離散時間ダイレ クトサンプリング回路13の機能ブロック構成 示す図である。離散時間ダイレクトサンプ ング回路13は、差動電圧電流変換部101、正 サンプリングミキサ部102、逆相遅延サンプ ングミキサ部103、合成出力部104、制御信号 成部105により構成される。また図6は、図5で 示された各構成要素の具体的な回路構成例を 示している。

 図5において、差動電圧電流変換部101は、入 力される無線周波数(RF)の受信信号151を差動 電流信号に変換し、正相アナログRF電流信号 152と逆相アナログRF電流信号153を出力する。 こで、差動電圧電流変換部101の電圧電流変 比(トランスコンダクタンス)はg m0 である。

 正相サンプリングミキサ部102は、入力され 正相アナログRF電流信号152を正相ローカル 号に応じてサンプリングし、サンプルされ 信号を所定の読み出しタイミングで読み出 。正相サンプリングミキサ部102は、例えば 図6に示すように、正相ローカル信号LO P によって駆動されるミキサスイッチ1021と、2 統の電荷サンプリング用コンデンサ1022a、10 22bと、前記ミキサスイッチ1021との接続を制 する2系統のサンプリングスイッチ1023a、1023b と、前記電荷サンプリング用コンデンサ1022a 1022bに保持された電荷量に比例した電圧を 択的に後段で読み出すための読み出し用ス ッチ1024a、1024bと、電荷サンプリング用コン ンサに充電された電荷を接地しリセットす ための制御スイッチ1025により構成される。 以下では、電荷サンプリング用コンデンサ102 2とそれに接続されているサンプリングスイ チ1023と読み出し用スイッチ1024によって構成 されるブロックをサンプリングタップと呼ぶ 。本実施の形態における正相サンプリングミ キサ部102はサンプリングタップを2組有する 、これは一例にすぎず、サンプリングタッ の数は実現しようとするフィルタ特性によ て定まる。同一サンプリングタップに含ま るサンプリングスイッチ1023と、読み出し用 イッチ1024とは、同一タイミングでONするこ はない。

 逆相遅延サンプリングミキサ部103は、入力 れる逆相アナログRF電流信号153を正相ロー ル信号に応じてサンプリングし、サンプル れた信号を所定の読み出しタイミングで読 出す。逆相遅延サンプリングミキサ部103は 例えば、図6に示すように、正相ローカル信 LO P によって駆動されるミキサスイッチ1031と、5 統のサンプリングタップ、電荷サンプリン 用コンデンサに充電された電荷を接地しリ ットするための制御スイッチ1035により構成 される。各サンプリングタップは、電荷サン プリング用コンデンサ1032(a~e)と、前記ミキサ スイッチ1031との接続を制御するサンプリン スイッチ1033(a~e)と、電荷サンプリング用コ デンサ1032(a~e)に保持された電荷量に比例し 電圧を選択的に後段で読み出すための読み し用スイッチ1034(a~e)とにより構成されてい 。ここで、サンプリングタップを5組設けて るのは、本実施の形態において5サンプル分 の信号を保持する場合を一例として示してい るからであって、その数は実現しようとする フィルタ特性によって定まる。同一サンプリ ングタップに含まれるサンプリングスイッチ 1033と、読み出し用スイッチ1034とは、同一タ ミングでONすることはない。

 合成出力部104は、正相サンプリングミキサ 102と逆相遅延サンプリングミキサ部103にお てサンプリングされた信号を合成し、過去 蓄積された信号と合成する。合成出力部104 、例えば、図6に示すように、正相サンプリ ングミキサ102から読み出された信号電圧を所 定の変換比g m1 で電流に変換して出力する電圧電流変換部104 1と、逆相遅延サンプリングミキサ103におけ 電荷サンプリング用コンデンサに充電され 電荷量に比例した信号電圧を所定の変換比g m2 で電流に変換して出力する電圧電流変換部104 2と、過去に蓄積された電荷と前記電圧電流 換部1041、1042から供給される電荷を合成する ヒストリコンデンサ1043とにより構成される

 制御信号生成部105は、図4におけるローカル 周波数発振部14から供給されるローカル信号2 4を基準として、正相サンプリングミキサ部10 2と逆相遅延サンプリングミキサ部103と合成 力部104において必要とされる制御信号を生 して出力する。図5中では、この制御信号を 御信号生成部105から上方にのびる3本の矢印 で表している。この制御信号を、図6での構 で説明すると、制御信号生成部105から出力 れる制御信号(例えば、LO P )は、図6中の離散時間ダイレクトサンプリン 回路13中の同一記号で示された素子へそれ れ出力されている信号である。制御信号生 部105は、正相ローカル信号LO P と、電荷サンプリングスイッチへの制御信号 S P0 、S P1 、S N0 ~S N4 と、読み出しスイッチへの制御信号D P0 、D P1 、D N0 ~D N4 と、リセットスイッチへの制御信号R P 、R N とを出力する。

 図7は、制御信号生成部105において出力さ れる各々の制御信号のタイミングチャートで ある。詳細については回路動作の説明ととも に後述する。

 なお、以上のような構成において、正相サ プリングミキサ部102における電荷サンプリ グ用コンデンサ1022a、1022bと、逆相遅延サン プリングミキサ部103における電荷サンプリン グ用コンデンサ1032a~1033eの容量値は全て同じ あり、電圧電流変換部1041と1042の電圧電流 換比g m1 とg m2 も互いに等しい値とする。

 以上のように構成された離散時間ダイレ トサンプリング受信機10及び離散時間ダイ クトサンプリング回路13の動作について、以 下で説明する。

 図4に図示されていない送信局から搬送波周 波数f RF で送信された電磁波21は、アンテナ11におい 電磁波からアナログRF信号22に変換され、低 音増幅器(LNA)12において増幅される。増幅さ れたアナログRF信号23は、離散時間ダイレク サンプリング回路13において、ローカル周波 数信号24を用いて離散時間的にサンプリング れ、かつベースバンド周波数帯の信号に周 数変換される。また、離散時間的なフィル 処理により所望の信号成分が抽出され、ベ スバンド信号25が出力される。得られたベ スバンド信号25は、アナログ・デジタル変換 処理部15によりデジタル値に量子化され、デ タル受信処理部16により復調処理や復号処 を含む所定の受信処理が行われ、受信デー 27が出力される。

 次に、図5を用いて離散時間ダイレクトサ ンプリング回路13について説明する。離散時 ダイレクトサンプリング回路13では、入力 れるアナログRF受信信号151が差動電圧電流変 換部101において差動の電流信号に変換され、 正相アナログRF電流信号152は正相サンプリン ミキサ部102へ供給され、逆相アナログRF電 信号153は逆相遅延サンプリングミキサ部103 供給される。

 図6を用いて、正相サンプリングミキサ部102 及び逆相サンプリングミキサ部103での処理に ついて説明する。正相サンプリングミキサ部 102では、正相ローカル信号LO P によりミキサスイッチ1021がONになる区間にわ たって、入力される正相アナログRF電流信号 電荷サンプリング用コンデンサC SP0 (1022a)又はC SP1 (1022b)の一方に供給され充電される。いずれ 電荷サンプリング用コンデンサに充電され かは、サンプリングスイッチ1023a、1023bのそ ぞれに供給される制御信号S P0 、S P1 のタイミングによって選択される。

 また一方の逆相サンプリングミキサ部103に いても、正相ローカル信号LO P によりミキサスイッチ1031がONになる区間にわ たって、入力される逆相アナログRF電流信号 電荷サンプリング用コンデンサの一つに供 され充電される。電荷サンプリング用コン ンサC SN0 (1032a)~C SN4 (1032e)のうちのいずれに充電されるかは、サ プリングスイッチ1033a~1033eのそれぞれに供給 される制御信号S N0 ~S N4 がONになるタイミングによって選択される。

 このように、正相サンプリングミキサ102 逆相遅延サンプリングミキサ103においてLO 号の半周期の区間にわたって入力されるア ログRF電流信号を電荷積分することにより、 いわゆるSINC関数状のローパス特性のフィル 処理が施されたことと等価な効果が得られ ことが一般的に知られている。

 以下、図7に  示すタイミングチャートの 御信号を用いて説明する。正相サンプリン ミキサ部102では、2系統の電荷サンプリング コンデンサC SP0 ,C SP1 に対して、1サンプルずつ交互に電荷充電が われる。正相ローカル信号LO P がローになるのと同じタイミングで、LO P がローになる直前に電荷充電が行われていた 側の読み出しスイッチ1024a、又は、スイッチ1 024bがONとなることによって、直前に電荷充電 が行われていた電荷サンプリング用コンデン サにおけるサンプル値が読み出される(つま 、電荷サンプリング用コンデンサに充電さ ていた電荷が放出される)。ここでは正相サ プリングミキサ部102にはサンプリングタッ が2組設けられているので、S P0 、S P1 はローカル信号LOの周波数の1/2の周波数でパ スが現れている。またここでは、S P0 、S P1 は互いの位相がローカル信号の1周期分ずれ いる。このように構成することによって、1 ンプルずつ交互にサンプリングコンデンサC SP0 ,又は、サンプリングコンデンサC SP1 に充電されている電荷量に比例した電圧が読 み出される。そして、電圧が読み出された直 後のタイミングで、リセットスイッチ1025がON となり充電されていた電荷がリセットされる 。

 これに対し、逆相サンプリングミキサ部103 は、5系統の電荷サンプリング用コンデンサ 1033a~1033eに対して、1サンプルずつタイミング をずらして電荷充電が行われる。ここでは逆 相サンプリングミキサ部103にはサンプリング タップが5組設けられているので、S N0 ~S N4 はローカル信号LOの周波数の1/5の周波数でパ スが現れている。またここでは、S N0 ~S N4 は互いの位相がローカル信号の1周期分ずれ いる。一方で正相ローカル信号LO P がローになった直後に、LO P の4クロック相当時間前に電荷充電が行われ いたサンプルタップにおける読み出しスイ チ1034がONとなる(スイッチ1034a~eに対して制御 信号D n0 ~D n4 が、印加される。)ことによって、4サンプル に電荷充電された電荷サンプリング用コン ンサにおけるサンプル値、すなわち充電さ た電荷量に比例した電圧が順次読み出され 。そして、電圧が読み出された直後のタイ ングで、リセットスイッチ1035がONとなり、 電されていた電荷がリセットされる。

 こうして逆相サンプリングミキサ部103の5組 のサンプリングタップは、一の逆相サンプリ ングタップに積分された逆相アナログRF電流 号が放出される期間と、その一の逆相サン リングタップ以外の逆相サンプリングタッ に逆相アナログRF電流信号が積分される期 とが同期(図7では、LO P の半周期ずれた状態で同期)し、且つ、逆相 ンプリングミキサ部103の5組のサンプリング ップの放出期間と、上記正相サンプリング キサ部102の2個のサンプリングタップの放出 期間とが同期(図7では、同じタイミング)する ように、正相サンプリングミキサ部102から放 出される正相アナログRF電流信号が積分され 積分期間よりも前に積分された逆相アナロ RF電流信号を放出することができる。 なお 、ここでは、一の逆相サンプリングタップに 積分された逆相アナログRF電流信号が放出さ る期間と、その一の逆相サンプリングタッ 以外の1つの逆相サンプリングタップに逆相 アナログRF電流信号が積分される期間とは、L O P の半周期ずれた状態で同期しているが、一部 又は全部が重なっていてもよい。

 合成出力部104では、上記のような制御動作 より、正相側と逆相側とで4サンプルの遅延 時間差を有する状態で読み出された電圧が、 それぞれ電圧電流変換部1041及び1042において び電流に変換され、ヒストリコンデンサ1043 において過去に充電された電荷に加えて合成 される。逆相側のサンプル電流は合成時に正 相とは逆の符号で合成されることになる。こ の合成は制御信号D P0 及びD P1 に基づいて行われるため、サンプリング周波 数はデシメーションされることはなく、ロー カル周波数と変わらない。このため、後段に おいてもローカル周波数と同じサンプリング 周波数で離散時間アナログ信号を読み出すこ とが可能である。

 以上のようなサンプリングと合成の動作を 達関数で表すと(1)式のようになり、3次FIR特 性と等価なフィルタ効果が得られる。

 図8は、離散時間ダイレクトサンプリング 回路13によって(1)式で表される伝達関数のフ ルタ特性を示す。横軸は、ローカル周波数 1で正規化した場合におけるローカル周波数 からの離調周波数を表している。なお、図8 は最大利得を0dBで正規化している。また、(1 )式及び図8では、入力電流をローカル信号の 周期にわたって積分することにより得られ SINC関数状のローパスフィルタ特性は加味さ れていない。

 以上のように本発明の実施の形態の構成 び動作によれば、入力されるアナログRF受 信号をローカル周波数でサンプリングして 次FIR特性を有するフィルタ処理を施した上 、サンプリングレートを低下させることな 出力することが可能となり、より狭通過帯 で急峻な減衰特性をもつフィルタ特性を実 可能となる。

 なお、本実施の形態では、逆相遅延サン リングミキサ部において5サンプル分の電荷 サンプルを保持しておけるような構成により 、3次FIRと等価なフィルタ特性が得られる例 示したが、本発明はこの構成に限定される のではない。例えば、逆相遅延サンプリン ミキサ部におけるサンプリングタップの数 N個(Nは自然数)にすることにより、(N-2)次のFI R特性に拡張した設計が可能である。

 また、本実施の形態では、デシメーショ されることなく、ローカル周波数と同じサ プリングレートで離散時間アナログ信号を 力する場合の構成と動作例を開示したが、 発明はこれに限定されるものではなく、読 出しのタイミングをローカル周波数のレー に比べて間引くことにより、サンプリング ートを下げて出力するような構成及び動作 してもよい。

 また、本発明の実施の形態では、正相サン リングミキサ部102における電荷サンプリン 用コンデンサ1022a、1022bと、逆相サンプリン グミキサ部103における電荷サンプリング用コ ンデンサ1032a~1033eの容量値を全て同じとし、 圧電流変換部1041と1042の電圧電流変換比g m1 とg m2 も互いに等しいこととしたが、本発明はこれ に限定されるものではない。重要なのは、あ る信号入力振幅に対して、正相側と逆相側と で、電荷サンプリング用コンデンサに電荷充 電され、電圧電流変換部で再び読み出された 電圧が電流に変換されてヒストリコンデンサ 1043に供給される電荷の量が同じになるよう 成されることである。すわなち、ある信号 力振幅に対して、ヒストリコンデンサにお て正相側から供給される電荷量と、逆相側 取り出される電荷量が等しい状態になるこ である。したがって、正相側におけるコン ンサ容量値C SP と電圧電流変換比g m1 の比と、逆相側におけるコンデンサ容量値C NP と電圧電流変換比g m2 の比が等しくなるように構成されていればよ い。

 さらには、製造時における素子の特性のバ ツキの影響を考慮し、電荷サンプリング用 ンデンサ1022、1032の容量値や、電圧電流変 部1041、1042のg m 値のいずれかを可変制御できるような構成と しておき、可変制御による調整によってバラ ツキの影響を吸収するような構成としてもよ い。また、実装した回路におけるスイッチや トランジスタの特性が理想的ではなく、有限 のインピーダンスや寄生容量を有しているよ うな場合、保持した電荷がこれらの影響によ りリークすることが予想される。このような 場合には、より保持時間が長い逆相側におけ る電荷サンプリング用ミキサにおける電荷の リーク量が大きくなることが予想されるため 、このリーク量を見込んで、逆相側における 電圧電流変換部1042の電圧電流変換比を大き に設定するような構成としてもよい。

 また、本発明の実施の形態において図6で示 した構成では、説明の簡単化のため、後段へ の信号出力が単相である場合を仮定した構成 を示したが、本発明はこの構成に限定される ものではない。例えば、図1で示すような差 入力、差動出力の構成に基づいて図6の構成 変更することによって、出力を差動化する とも可能である。また、図6で示した構成で は、アナログRF入力に対して差動で電圧電流 換した信号を用いることとしたが、本発明 これに限定されるものではなく、例えば単 の電圧電流変換部を用いても構成可能であ 。この場合、図9で示すように、単相電圧電 流変換部1012の出力を正相サンプリングミキ 102と逆相遅延サンプリングミキサ103の双方 出力し、正相サンプリングミキサ102では、 相ローカル信号LO P によってサンプリングし、逆相遅延サンプリ ングミキサ103では、逆相ローカル信号LO N によってサンプリングするよう構成すればよ い。この場合のタイミングチャートは図10の よう になる。

 さらには、図9で示した構成に対し、正相サ ンプリングミキサ102と逆相遅延サンプリング ミキサ103の各々と同様の構成をもう一系統ず つ並列に設けてもよい(図11参照)。すなわち 正相サンプリングミキサ102と同様の系統113 対しては逆相ローカル信号LO N を供給して逆相サンプリング系統とし、逆相 遅延サンプリングミキサ103と同様の系統112に 対しては正相ローカル信号LO P を供給して正相遅延サンプリング系統とし、 これら2系統112、113の出力を合成する第2の合 出力部114を設けることにより、合成出力部1 04と合成出力114から差動関係となる信号を出 するように構成することも可能である。

 また、図7に示したタイムチャートにおい て、同様のタイミングで示されている制御信 号については、共通の制御信号を分岐して供 給することとしてもよいことは言うまでもな い。また、正相ローカル信号を制御信号生成 部105で生成する構成で説明したが、本発明は これに限定されるものではなく、ローカル周 波数発振部14から供給される信号を直接ミキ スイッチへ供給するような構成としてもよ 。

 また、本発明の実施の形態では、合成出 部104の構成例として、図6で示したように、 電圧電流変換部1041、1042によって電荷サンプ ング用コンデンサに蓄積された電荷量に比 した電圧を所定の時間にわたって電流に変 してヒストリコンデンサ1043に充電する構成 を示したが、本発明はこれに限定されるもの でない。例えば、電圧電流変換部1041、1042の わりにエミッタフォロワ等のバッファ構成 より電圧として読み出した上で、ヒストリ ンデンサの代わりに電圧加算器を設けて電 において合成を行い、さらにアナログ・デ タル変換部によってデジタル量子化し、デ タル化されたデータに対して、1サンプル前 のデータとの加算処理を行う構成としてもよ い。

 その他、本実施の形態と特徴がほぼ等価 動作をするものであれば、構成と制御内容 当業者の考えうる範囲内で異なるものであ てもよいことは言うまでもない。例えば、 御信号によってスイッチがONになる時間長 適宜短くもしくは長くしても良いし、電荷 ンプル用コンデンサとスイッチによるサン ル用タップの数を余分に設ける構成とし、 制御信号間に時間的なマージンを設けるよ な構成に変えても、本発明の本質に影響を えるものではない。また、正相側と逆相側 おけるサンプリングタップ数の関係を逆に ても、本質的な効果は変わらない。

 (実施の形態2)
 本実施の形態では、実施の形態1において示 した離散時間アナログ処理回路の構成をもと に、さらに複数の異なる電圧電流変換比の電 圧電流変換部、ミキサスイッチ、コンデンサ 等を設けることによって、フィルタ特性を表 す伝達関数におけるタップ係数の重み付けを 実現する場合の実施の形態と、出力のサンプ リングレートをローカル信号周波数に対して デシメート(間引き)して出力する場合の構成 動作、及び実現されるフィルタ特性の例を 明する。

 図12は、本実施の形態の説明に用いるダ レクトサンプリング回路200の構成を示す図 ある。ダイレクトサンプリング回路200は、 6で示したダイレクトサンプリング回路13に し、異なる電圧電流変換比となる2つの差動 圧電流変換部2011、2022を具備する。ダイレ トサンプリング回路200は、それぞれの差動 圧電流変換部(2011、2022)の出力をサンプリン するためのミキサスイッチ2021、2022、2031、2 032をさらに具備する。ダイレクトサンプリン グ回路200は、正相側の系統のミキサスイッチ 2021,2022の出力段に、サンプリングタップを4 ずつ具備し、また、逆送側のミキサスイッ 2031,2032の出力段に、サンプリングタップを8 ずつさらに具備する。各サンプリングタッ は、電荷サンプリング用コンデンサとサン リングスイッチと読み出しスイッチとによ 構成される。ダイレクトサンプリング回路2 00は、これらのサンプリングタップに対応し 制御信号を生成する制御信号生成部201をさ に具備する。図12におけるその他の構成要 については、図6で同一の番号を付したもの 同様の構成及び動作をするものであり、こ らについての説明は割愛する。

 差動電圧電流変換部2011、2012はそれぞれ、 力されるアナログRF信号を、所定の電圧電流 変換比で差動電流に変換して出力する。ここ では、差動電圧電流変換部2012のトランスコ ダクタンス値(g m 値)が差動電圧電流変換部2011のそれに対して3 倍となっている。すなわち、差動電圧電流変 換部2011のトランスコンダクタンス値はg m0 であり、差動電圧電流変換部2012のトランス ンダクタンス値は3g m0 である。正相ミキサスイッチ2021、2022は、ロ カル信号によってスイッチングし、ONして るときに差動電圧電流変換部2011、2012から出 力される正相アナログRF電流信号をそれぞれ 過させる。逆相ミキサスイッチ2031、2032は ローカル信号によってスイッチングし、ONし ているときに差動電圧電流変換部2011、2012か 出力される逆相アナログRF電流信号をそれ れ通過させる。

 正相サンプリングミキサ部202における計8個 のサンプリングタップにおける電荷サンプリ ング用コンデンサ2023a~2023hの容量値は全てC SP であり、逆相遅延サンプリングミキサ部203に おける計16個のサンプリングタップにおける 荷サンプリング用コンデンサ2033a~2033pの容 値は全てC SN である。

 正相側の各サンプリングタップにおけるサ プリングスイッチと読み出し用スイッチに して接続される制御線にはそれぞれS P0 ~S P3 、D P0 ~D P1 なる符号を付してあり、符号が同じスイッチ には同一の制御信号が供給される。逆相側の 各サンプリングタップにおけるサンプリング スイッチと読み出し用スイッチに対して接続 される制御線にはそれぞれS N0 ~S N7 、D N0 ~D N3 なる符号を付してあり、符号が同じスイッチ には同一の制御信号が供給される。

 図12は、本実施の形態において制御信号 成部201から出力される各々の制御信号のタ ミングチャートである。詳細については回 動作の説明とともに後述する。

 なおここでは、正相サンプリングミキサ部2 02における電荷サンプリング用コンデンサの 量値C SP と逆相遅延サンプリング203における電荷サン プリング用コンデンサの容量値C SN は同じ値であり、電圧電流変換部1041と1042の 圧電流変換比g m1 とg m2 も互いに等しい。

 なお、本実施の形態では一例として、複 の電荷サンプリング用コンデンサから信号 読み出されて最終的にヒストリコンデンサ 充電される段階でのサンプリングレートが ローカル周波数に対して1/2にデシメーショ される場合を想定した構成及び制御内容と っている。

 以上のように構成された離散時間ダイレ トサンプリング回路200の動作について、以 で説明する。

 受信し増幅されたアナログRF信号は、2つの 動電圧電流変換部2011、2012においてそれぞ 異なる電圧電流変換比g m0 、3g m0 によって差動の電流信号に変換される。この 変換により、正相アナログRF電流信号251、252 逆相アナログRF電流信号253、254が得られる 正相アナログRF電流信号251、252は、それぞれ 正相サンプリングミキサ部202におけるミキサ スイッチ2021、2022において、ローカル信号の イミングに従ってサンプリングされる。サ プルされた電荷は、4相に分かれて供給され る制御信号SP0~SP3によって、導通された2つの 荷サンプリング用コンデンサからなるペア に、順次タイミングをずらしながら充電さ る。すなわち、実際上、上記した電荷サン リング用コンデンサからなるペアを含む2つ のサンプリングタップで、1つの正相サンプ ングタップを構成している。この正相サン リングタップに含まれる2つの読み出し用ス ッチ2025(例えば、2025a、b)は、互いにONする 間が異なっている。また、第1の正相サンプ ングタップに含まれる読み出し用スイッチ2 025(例えば、2025a)は、第2の正相サンプリング ップに含まれる読み出し用スイッチ2025(例 ば、2025f)と同じ期間にONする。

 一方、逆相アナログRF電流信号253、254は、 相遅延サンプリングミキサ部202におけるミ サスイッチ2031、2032において、ローカル信号 のタイミングに従って電流がサンプリングさ れる。サンプルされた電荷は、8相に分かれ 供給される制御信号S N0 ~S N7 によって、導通された2つずつの電荷サンプ ング用コンデンサからなるペア毎に、順次 イミングをずらしながら充電される。すな ち、実際上、上記した電荷サンプリング用 ンデンサからなるペアを含む2つのサンプリ グタップで、1つの逆相サンプリングタップ を構成している。この逆相サンプリングタッ プに含まれる2つの読み出し用スイッチ2035(例 えば、2035a、b)は、互いにONする期間が異なっ ている。また、第1の正相サンプリングタッ に含まれる読み出し用スイッチ2035(例えば、 2035a)は、第2の正相サンプリングタップに含 れる読み出し用スイッチ2035(例えば、2035p)と 同じ期間にONする。

 このようにして各電荷サンプリング用コ デンサに電荷が充電されることにより、正 側では過去4サンプル分、逆相側では過去8 ンプル分の信号値に相当する電荷が蓄積さ たことになる。また、それぞれのサンプル イミングにおいて、互いに電荷量が1:3の比 異なる2種類の電荷信号が得られることにな 。

 一方、読み出しスイッチ2025、2035側では、 記のようにして蓄積された過去のサンプル イミングでサンプルされた信号値のうち、 12で示されているD P0 ~D P3 、D N0 ~D N3 の8種類の制御信号に従って、ローカル信号 波数での2サンプルに一度のタイミングで、 定のコンデンサに蓄積されている電荷信号 複数選択的に読み出されて合成される。例 ば、正相側でD P0 がHighになるタイミングでは、電荷サンプリ グ用コンデンサ2023a、2023h、2023f、2023cに充電 された電荷信号が共有状態で合成される。こ れらはそれぞれ、最新のサンプルタイミング 、1サンプル前、2サンプル前、3サンプル前の タイミングにおける電荷が蓄積されている。 また、このうち、2023fと2023hでは、3倍の電荷 が蓄積されているため、他のサンプル値に べて3倍の重み付けがなされた状態で合成さ れるのと等価の効果が得られる。同様にして 、逆相側でDN0がHighになるタイミングでは、 荷サンプリング用コンデンサ2033i、2033h、2033 f、2033cに充電された電荷信号が共有状態で合 成される。これはそれぞれ、4サンプル前、5 ンプル前、6サンプル前、7サンプル前のタ ミングにおける電荷が蓄積されている。ま 、このうち2033h、2033fでは、3倍の電荷量が蓄 積されているため、他のサンプル値に比べて 3倍の重み付けがなされた状態で合成される と等価の効果が得られる。上記の制御動作 よって複数の電荷サンプリング用コンデン から選択的に読み出された電荷が共有状態 なり平衡状態になった時の電圧値が後段の 圧電流変換部1041、1044に供給されることにな る。

 このような動作をz関数で表現すると、(2) 式のように表すことができ、等価的に1次FIR 2段接続と3次FIRの縦列接続と等価な特性が得 られる。

 図13は、離散時間ダイレクトサンプリング 路200によって(2)式で表される伝達関数のフ ルタ特性である。横軸は、ローカル周波数 らの離調周波数をローカル周波数で正規化 て表している。

 なお、(2)式では実回路における利得の項 厳密には記載していない。また、図14にお る縦軸の利得値は最大利得を0dBで正規化し いる。

 以上のように本実施の形態では、実施の 態1による構成に加えて、異なる電圧電流変 換比の差動電圧電流変換部を複数設け、各々 で生成されたアナログRF電流を別の電荷サン リング用コンデンサに蓄積しておき、読み し時に複数の電荷サンプリング用コンデン のうちから過去の所定のタイミングの電荷 号を選択的に接続して電荷共有による合成 行う構成としている。このように構成する とより、より高次かつ複雑なフィルタ伝達 数を実現可能となり、より狭帯域でかつ急 断特性を有するフィルタ特性の実現が可能 なる。また、従来の電荷積分型の構成では タップ係数の重み付けのために、例えば4分 解能の重み付けが必要であったフィルタ特性 が、等価的に2分解能の重み付けで実現可能 なり、回路規模の削減が可能となる。

 なお、上記説明では、ダイレクトサンプ ング回路200において、互いに電圧電流変換 の異なる差動電圧電流変換部2011及び差動電 圧電流変換部2012の差動出力を正相ミキサス ッチ2021、2022及び逆相ミキサスイッチ2031、20 32が同位相でサンプリングすることにより、2 種類の正相アナログRF電流信号及び2種類の逆 相アナログRF電流信号を形成している。しか ながら、本発明はこれに限定されるもので なく、単相の電圧電流変換部を用いてもよ 。すなわち、第1の単相電圧電流変換部の出 力を正相ミキサスイッチ2021及び逆相ミキサ イッチ2031に入力し、第1の単相電圧電流変換 部と電圧電流変換比の異なる第2の単相電圧 流変換部の出力を正相ミキサスイッチ2022及 逆相ミキサスイッチ2032に入力し、正相ミキ サスイッチ2021、2022と逆相ミキサスイッチ2031 、2032とが互いに逆位相で入力信号をサンプ ングすることによっても、2種類の正相アナ グRF電流信号及び2種類の逆相アナログRF電 信号を形成することができる。

 なお、本実施の形態と特徴がほぼ等価な 作をするものであれば、構成と制御内容が 業者の考えうる範囲内で異なるものであっ もよいことは言うまでもない。例えば、本 施の形態では、サンプリングタップからの み出し頻度をローカル周波数の2サンプルに 一度としてデシメーションを行う構成とした が、本発明はこれに限定されるものではなく 、後段のヒストリコンデンサに蓄積された電 荷信号を、さらに後段で読み出す段において 、読み出しをさらに低いレートで行うことに おり、より大きなデシメーションを行うこと も可能である。

 (実施の形態3)
 本実施の形態では、実施の形態2において示 した離散時間アナログ処理回路200で実現され るフィルタ伝達特性を実現可能な別の構成例 を説明する。

 図15は、本実施の形態の説明に用いるダ レクトサンプリング回路300の構成を示す図 ある。ダイレクトサンプリング回路300は、 12で示したダイレクトサンプリング回路200が アナログRF信号入力に対して差動電圧電流変 部を2つ具備しているのに対し、アナログRF 号入力に対して差動電圧電流変換部を1つ具 備する。さらに、ダイレクトサンプリング回 路300は、正相側と逆相側にミキサスイッチを それぞれ1つずつ具備する。そして、正相側 ミキサスイッチ出力は、正相サンプリング キサ部における全てのサンプリングタップ 供給され、逆相側のミキサスイッチ出力は 逆相遅延サンプリングミキサ部におけるす てのサンプリングタップへ供給される。こ では、正相サンプリングミキサ部は8個のサ プリングタップを具備し、そのうち半分の ンプリングタップに含まれる電荷サンプリ グ用コンデンサの容量値は、残り半分のサ プリングタップに含まれる電荷サンプリン 用コンデンサの容量値の3倍である。同様に 、逆相遅延サンプリングミキサ部は、16個の ンプリングタップを具備し、そのうち半分 サンプリングタップに含まれる電荷サンプ ング用コンデンサの容量値は、残り半分の ンプリングタップに含まれる電荷サンプリ グ用コンデンサの容量値の3倍である。図15 おけるその他の構成要素については実施の 態2及び図12と同様の構成及び動作をするも であり、これらについての説明は割愛する

 以上のように構成された離散時間ダイレ トサンプリング回路300に対し、実施の形態2 において図13で示したタイミングチャートに づいて各制御信号を生成して各部の動作を 御することにより、各サンプリングタップ は、実施の形態2における図12の場合と同様 電荷量の蓄積及び読み出しを行うことがで 、結果として図14と同様のフィルタ伝達特 を実現することが可能となる。

 受信し増幅されたアナログRF信号は、差動 圧電流変換部3011において電圧電流変換比g m0 によって差動の電流信号に変換され、正相ア ナログRF電流信号351と逆相アナログRF電流信 352が出力される。正相アナログRF電流信号351 は、正相サンプリングミキサ部におけるミキ サスイッチ3021において、ローカル信号のタ ミングに従って電流がサンプリングされ、4 に分かれて供給される制御信号S P0 ~S P3 によって導通された2つずつの電荷サンプリ グ用コンデンサの組の単位で順次ローテー ョンされながら電荷が充電される。この時 一方のコンデンサ(例えば3023a)に対してもう 方のコンデンサ(例えば3023b)の容量値が3倍 関係になっているため、コンデンサ3023bには コンデンサ3023aに対して3倍の電荷が充電され る。一方、逆相アナログRF電流信号352は、逆 遅延サンプリングミキサ部におけるミキサ イッチ3031において、ローカル信号のタイミ ングに従って電流がサンプリングされ、8相 分かれて供給される制御信号S N0 ~S N7 によって導通された2つずつの電荷サンプリ グ用コンデンサの組の単位で順次ローテー ョンされながら電荷が充電される。ここで やはり、一方のコンデンサはもう一方のコ デンサに対して容量値が3倍の関係になって るため、3倍の電荷が充電される。

 以上のように本実施の形態の構成及び動 によれば、実施の形態2とは別の構成によっ て高次かつ複雑なフィルタ伝達関数を実現可 能となり、狭帯域でかつ急遮断特性を有する フィルタ特性の実現が可能となる。さらに図 15に示す構成によれば、図12に示した構成に べ、タップ係数の値を電圧電流変換比の相 比ではなく、コンデンサ容量の相対比で設 することができるため、半導体回路で構成 る場合に、より高精度なタップ係数の設定 可能となる。また、差動電圧電流変換部の 数を増やす必要がないため、回路規模の削 に効果が期待できる。

 (他の実施の形態)
 以上、実施の形態1から3までで示した構成 は、本発明に基づいてあるフィルタ伝達特 を実現のための回路構成例を示したにすぎ 、サンプリングタップの数に基づくフィル の次数や、異なる電圧電流変換比の差動電 電流変換部や異なる容量値のコンデンサを 数設けることに基づくタップ係数の分解能 どはこれらに限定されるものではなく、所 の性能仕様にも基づいて最適な特性が得ら るような構成をとってもよいことは言うま もない。

 さらには、本発明によるフィルタ構成を 例えば図16に示すような構成で縦列接続し より高度なフィルタ伝達特性を実現するこ も可能である。図16において、正相サンプリ ング部403は、図5及び図6で例示した正相サン リングミキサ部102においてローカル信号に り制御されるミキサスイッチ1021を省くこと により構成され、逆相遅延サンプリング部404 は、図5及び図6で例示した逆相サンプリング キサ部103においてローカル信号により制御 れるミキサスイッチ1031を省くことにより構 成される。このようにして異なる特性を有す るフィルタを縦列接続し、さらに後段でIIR型 のフィルタを縦列接続し、図17で示すような 成とすれば、図18に示すようなフィルタ特 を実現することも可能である。

 なお、図17に示した構成において、最後 のIIR型のフィルタは離散時間アナログ処理 路で構成してもよいし、A/D変換器当により ジタル値に量子化した後にデジタルフィル により構成してもよい。

 2007年3月6日出願の特願2007-056409の日本出 に含まれる明細書、図面及び要約書の開示 容は、すべて本願に援用される。

 本発明に係る離散時間ダイレクトサンプ ング回路及び離散時間ダイレクトサンプリ グ回路を有する受信機は、無線通信装置に ける受信部の高周波信号処理回路に有用で り、信号の周波数変換とフィルタ処理を行 場合に適用して好適である。