以下、本発明の実施の形態によるドラム� ��洗濯機について図面を参照しながら説明す� ��。なお、以下の説明は本発明の具体例であ� ��て、本発明を限定するものではない。

 図1は本発明の実施の形態によるドラム式 洗濯機の構成を示す断面図である。図2は図1� ��示すドラム式洗濯機の内部を示す背面図で� ��る。図3は図1に示すドラム式洗濯機のモー� �取り付け部分のほぼ半部を示す断面図であ� �。

 この洗濯機は、筐体1と、水槽2と、回転� �ラム4と、モータ5と、扉6とを有する。水槽2� ��筐体1内にサスペンション構造によって支持 されている。多数の孔3が形成された有底円� �形の回転ドラム4は水槽2内に配置されている 。モータ5は回転ドラム4を回転駆動する。扉6 は筐体1の正面側に設けられている。ユーザ� �扉6を開くことにより水槽2の正面開口部と回 転ドラム4の正面開口部とを通して洗濯物を� �転ドラム4内から出し入れできる。

 ユーザは操作部14からモードを設定する� �この設定に応じ、制御プログラムを保持す� �マイクロコンピュータを搭載した制御部9に� ��り、各種のモードが実行される。

 通常の洗濯モードでは、ユーザは扉6を開 いて回転ドラム4内に洗濯物と洗剤を投入し� �運転を開始させる。すると、制御部9は給水� ��7により水槽2内に給水する。供給された水� �うち、所要量の水は孔3を通じて回転ドラム4 内にも供給される。

 次に制御部9はモータ5により回転ドラム4� ��所定回転速度で回転駆動する。すると、回� ��ドラム4内に収容された洗濯物は回転ドラム 4の内周面に設けられた攪拌突起8に引っ掛け� ��れて回転方向に持ち上げられる。そして洗� ��物は適当な高さから落下する。このように� ��て、洗濯物には叩き洗いの作用が加えられ� ��ことにより洗濯される。この洗濯ステップ� ��後、制御部9は排水部11により汚れた洗濯水� ��排出し、さらに給水部7によって新たに給水 してすすぎステップを実施する。すすぎステ ップが終了すると制御部9は回転ドラム4を高� ��回転させ脱水ステップを実施する。制御部9 はこれらのステップを所定の制御手順に基づ いて自動実行する。このように制御部9は少� �くともモータ5を制御し、少なくとも洗濯ス� ��ップ、すすぎステップを実行する。

 なお、制御部9は、送風機12により水槽2と 回転ドラム4の中の空気を吸引する。除湿部16 は吸引された空気を除湿する。加熱部17は除� ��された空気を加熱する。通風路13は送風機12 と水槽2、加熱部17と水槽2をそれぞれつない� �いる。このようにして形成された乾燥部に� �り制御部9は水槽2および回転ドラム4内に乾� �た高温空気を送風する。このようなドラム� �洗濯乾燥機といわれるドラム式洗濯機では� �脱水ステップ後に乾燥ステップも自動実行� �れる。

 なお、給水部7は図示しない電磁弁の開閉 によって実線矢印で示すように適時に給水で き、また給水を利用して図示しない洗剤収容 部の洗剤を水槽2内に適時に投入する。排水� �11は図示しない電磁弁の開閉によって、洗濯 ステップ終了時やすすぎステップ終了時など 必要なときに一点鎖線矢印で示すように排水 する。

 送風機12は、乾燥部を構成する通風路13内 で図1、図2に示す破線矢印で示すように水槽2 および回転ドラム4内の空気を循環させる。� �風路13には水槽2や回転ドラム4からの導入空� ��中の糸くずなどを捕集し除塵するフィルタ1 5が設けられている。したがって除湿部16は除 塵後の導入空気を除湿する。送風機12は湿気� ��影響を受けにくいよう、加熱部17の下流に� �置されている。

 図1、図2では、除湿部16、加熱部17は圧縮� ��18により冷媒を循環されて循環空気と熱交� �を行う蒸発器と凝縮器でそれぞれ構成され� �いる。すなわちこれらは空気調和機19を構成 している。しかし、除湿部16、加熱部17はこ� �に限られず、他の構成でもよい。

 回転ドラム4の回転軸4Aの方向が開口側か� ��底部側に向けて水平または水平方向から下� ��き傾斜となるように、回転ドラム4は配置さ れている。図1の例では、回転ドラム4は回転� ��4Aに水槽2の上のモータ5が直結されて、水槽 2と共に、開口側から底部側に向けて回転軸4A の方向が水平方向から角度θ=20±10度に傾斜し て設置されている。

 このように配置された回転ドラム4により 洗濯を行う場合、回転軸4Aを水平方向に設置� ��る場合と同じ高さに回転ドラム4を設置して も開口が斜め上向きとなる。そのためユーザ は、屈んだりする無理な姿勢を取らずに容易 に洗濯物を出し入れすることができる。特に 、傾斜角度θを20±10度とすることにより、子� ��から大人までの身長差があっても、車椅子� ��用者であっても、洗濯物の出し入れの作業� ��最も行い易い状態となる。

 また、回転ドラム4内に給水された水が背 面側に溜まるため、少ない水量でも深い貯水 状態が得られる利点もある。しかしながら、 回転ドラム4をこのように配置した場合、洗� �物を充分に持ち上げて落し叩き洗いする作� �が弱い。特に傾斜した回転ドラム4では回転� ��方向でも低い位置に洗濯物が集まる傾向が� ��るため、特に洗濯効果が弱くなる。

 このような課題に対し、本実施の形態で� ��、制御部9がモータ5により回転ドラム4を駆� ��する制御として、弧回転駆動モードが設定� ��れている。ここで「弧回転(pivot)」とは一回 転未満の回転動作を意味する。具体的には「 弧回転駆動モード」では、鉛直方向下端を0� �位置としたとき90度位置を超え180度未満の位 置まで回転ドラム4が急速度で弧回転し、ま� �急激に制動される。すなわち、制御部9は遠� ��力で洗濯物を回転ドラム4の内面に貼り付か せる程度の変化率でモータ5を急駆動させて� �転ドラム4を急弧回転させる。そして回転ド� ��ム4の最下位置である0度位置から90度位置を 超え180度未満の位置まで洗濯物を持ち上げる 。そして、制御部9は洗濯物が回転ドラム4の� ��面から剥がれる程度の変化率でモータ5の回 転を急制動させて、回転ドラム4の、洗濯物� �持ち上げている側と反対の側に落下させる� �

 図4A~図4Fは図1に示すドラム式洗濯機の弧� ��転駆動モードにおける回転ドラム4内の洗濯 物20の位置を示す模式図である。このモード� ��は、大半の洗濯物20が90度位置を超えて180度 未満の位置まで持ち上げられる。そして洗濯 物20が持ち上げられた最終時段階に回転ドラ� ��4に急激な制動が作用する。このように回転 ドラム4が制動されると、洗濯物20に作用する 慣性と自重により回転ドラム4内面から洗濯� �20が剥がれてその自重によって確実に落ちる 。そのため、洗濯物20の絡みや捩れを防ぎな� ��ら解し作用を高めることができる。また洗� ��物20に機械力が確実に及ぶので洗浄性能が� �まる。さらに、弧回転駆動モードの正方向� �急正弧回転と逆方向の急逆弧回転とを交互� �繰り返す正逆弧回転駆動モードを実施する� �とが好ましい。このような正逆交互の急弧� �転駆動によって洗濯物20の持ち上げ位置、落 下位置を毎回の弧回転駆動において左右交互 に入れ換えることができる。そのため、洗濯 物20が絡むことを防ぎながら解し作用をさら� ��高め、しかも機械力を洗濯物20に及ぼす回� �を増やすことができる。その結果、洗浄性� �がさらに高まる。

 弧回転駆動モードと正逆弧回転駆動モー� ��における洗濯物20の動きを、図4A~図4Fを用い て説明する。なお図4A~図4Fは、実際の洗濯物2 0の動きを説明するための模式図であり、本� �明の内容を限定するものではない。

 まず図4Aに示すようにドラム式洗濯機の� �止時には回転ドラム4内の洗濯物20は下側、� �なわち0度位置付近にある。90度位置を超え18 0度未満の位置まで回転ドラム4が急速度で弧� ��転(急正弧回転駆動)すると、図4Bに示すよう に、洗濯物20は破線位置から実線位置へと90� �位置を超え180度未満の位置まで持ち上げら� �る。そして図4Cに示すように洗濯物20の持ち� ��げの最終時段階で、回転ドラム4が制動され ると、洗濯物20はその慣性と自重により回転� ��ラム4の内面から確実に剥がれる。そして洗 濯物20はその自重により破線位置から実線位� ��へと矢印で示すような放物線を描いて回転� ��ラム4の持ち上げ側と反対の側に落ちる。

 このように制動された後、回転ドラム4は 逆方向に90度位置を超え180度未満の位置まで� ��速度で孤回転駆動(急逆弧回転駆動)される� �すると図4Dに示すように、洗濯物20は破線位� ��から実線位置へと逆方向に90度位置を超え18 0度未満の位置まで持ち上げられる。そして� �4Eに示すように洗濯物20の持ち上げの最終時� ��階で、回転ドラム4が制動されると、洗濯物 20はその慣性と自重により回転ドラム4の内面 から確実に剥がれる。そして洗濯物20はその� ��重により破線位置から実線位置へと矢印で� ��すような放物線を描いて回転ドラム4の持ち 上げ側と反対の側に落ちる。そして図4Fに示� ��ように回転ドラム4は急正弧回転駆動され、 図4C~図4Eを用いて説明した動作が繰り返され� ��。

 このような正逆交互の急弧回転駆動によ� ��て、洗濯物20の持ち上げ位置、落下位置が� �回の弧回転駆動において図4Gに示すように左 右交互に入れ換わる。そのため、洗濯物20の� ��し作用が高まり、洗濯物20に機械力が確実� �及ぶ。

 以上のように、制御部9は回転ドラム4を� �回転制御して洗濯物20を回転ドラム4の左右� �側上部まで持ち上げることを正逆交互に行� �。そして洗濯物20の持ち上げの最終時点ない しはその近傍で減速ないしは制動状態にて洗 濯物20をその慣性および自重により強制的に� ��がし自重によって左右反対側に落す。この� ��逆反転した繰り返しにより、弧回転ごとに� ��濯物20の持ち上げ位置、落下位置が左右交� �に入れ換わる。その結果、洗濯物20の解し作 用が高まり、絡みはもとより捩れや回転ドラ ム4の内面への貼り付きが防止される。その� �め、洗濯物20の取り出しが容易で洗濯物20に� ��が付くのを大幅に緩和することができる。� ��た、洗濯物20に機械力を及ぼすことができ� �しかも叩き作用のある洗濯物20の落下回数が 大幅に増大するので洗い効果を始めとする洗 濯機が行う各ステップでの機能が実現できる 。

 なお、洗濯物20が回転ドラム4の最下位置( 0度位置)から90度位置付近に到達するまでに� �濯物20が回転ドラム4の内面に貼り付く急加� �度で回転ドラム4が弧回転駆動される。洗濯� ��20は、回転ドラム4の最下位置からの持ち上� ��られる際、90度位置付近で回転ドラム4の回� ��に追随できず自重により落下しやすくなる� ��制御部9は上述のような急加速度による駆動 制御により、洗濯物20を回転ドラム4の内面に 貼り付かせる。そのため、洗濯物20は90度位� �を越える位置まで滑り無く持ち上げられ、� �転ドラム4の回転速度に見合う慣性を付与し� ��確実に所定の位置まで持ち上げられる。そ� ��て制動状態への変化時点での洗濯物20の慣� �および自重により、制御部9は洗濯物20を剥� �し、洗濯物20の自重で持ち上げ側と反対の側 へ落下させる。このような駆動モードにより 、制御部9は洗濯物20の持ち上げ位置、落下位 置の左右入れ換えをより確実に達成できる。

 さらに、回転ドラム4の弧回転方向を正逆 切り換える際に、回転ドラム4の弧回転が90度 位置を超え180度未満の位置で急激な制動動作 が挟まれている。これにより、洗濯物20の貼� ��付きを保証する急加速度条件においても、� ��濯物20の弧回転最終段階にて急減速による� �性および自重により洗濯物20が確実に剥がれ て持ち上げ側とは反対の側に落下する。その ため、洗濯物20に対して機械力を付与するロ� ��を抑制することができる。したがって、よ� ��短時間に洗濯機の各ステップの効果を得な� ��ら、絡みや捩れを防止し、皺の付きを緩和� ��ることができる。

 以上のような洗濯物20の挙動から見ると� �本実施の形態の弧回転駆動モードでは、制� �部9は、回転ドラム4の急弧回転による遠心力 にて洗濯物20を回転ドラム4の内面に貼り付か せて上方に持ち上げる。その後、回転ドラム 4の急制動により、持ち上げた洗濯物20をその 慣性により回転ドラム4の内面から剥がして� �の自重により落下させる。そして実施の形� �の正逆弧回転駆動モードは、この弧回転駆� �モードによる駆動を、正逆交互に繰り返す� �ードとして捉えることができる。

 またより好ましい正逆弧回転駆動モード� ��は、制御部9は、回転ドラム4の急弧回転に� �る遠心力にて洗濯物20を回転ドラム4の内面� �貼り付かせて回転ドラム4の上部範囲まで持� ��上げる。その後、回転ドラム4の急制動によ り、洗濯物20をその慣性により回転ドラム4の 内面から剥がしてその慣性および自重により 回転ドラム4の下部範囲の持ち上げ側と反対� �側に落下させる。このような駆動制御を、� �逆交互に繰り返す。

 これらの場合も、既述した理由によって� ��転ドラム4の正弧回転と逆弧回転とは180度未 満の位置で繰り返すのが好適であり、90度位� ��を超えて行うのが最良となる。

 ここで、直径500±50mmの回転ドラム4で洗濯 物20の重力を、回転ドラム4の中心方向と接線 方向に分解し、中心方向の力と遠心力とが釣 り合うドラム回転速度を、(1)式を用いて算出 する。

 算出結果を図5に示す。図5におけるX軸の� ��ラム回転角度位置とは、回転ドラム4の停止 時の最下点を回転ドラム4の基準点とし、回� �ドラム4の基準点が位置する回転ドラム4の最 下位置からの角度位置を示している。四角の プロットは、回転ドラム4の基準点が位置す� �各角度位置において中心方向の力と遠心力� �が釣り合うのに必要なドラム回転速度を示� �ている。また破線と実線矢印は各角度位置� �おける回転ドラム4の回転速度を示している� ��

 停止時を示す時点21から、破線で示すよ� �に回転ドラム4は急孤回転され時点22で回転� �45rpm程度に至る。そして時点22では実線矢印� ��プロットを上回っているため、洗濯物20が� �転ドラム4に確実に貼り付く。このように回� ��ドラム4の基準点の回転角度位置が90度位置� ��とき、洗濯物20が回転ドラム4に確実に貼り� ��くので洗濯物20は90度位置を超えて持ち上げ られる。また既述では、洗濯物20の貼り付け� ��よる持ち上げは回転ドラム4の90度位置を超� ��180度未満の位置としたが、この例では、時� ��26で示す120度位置付近としている。

 この120度位置付近でプロットと実線矢印� ��が交わり、実線矢印がプロットより下回る� ��め、この条件では洗濯物20は回転ドラム4に� ��り付いていることができずに剥がれる。そ� ��で120度位置付近の時点26では、制御部9は、� ��点23に示す140度位置付近で停止させる制動� �回転ドラム20に作用させる。この制動により 洗濯物20に働く回転慣性および自重によって� ��転ドラム4の内面から洗濯物20が剥がれる。� ��上より最大回転数45rpmと少しの減速状態に� �って洗濯物20が回転ドラム4から剥がれるこ� �が分かる。

 このような算出および経験から、正逆弧� ��転駆動モードでの弧回転の最大回転速度は4 0rpm以上であることが好ましい。また洗濯物20 を剥がすための制動は最大回転速度で行われ ることにより、正逆弧回転駆動モードによる 実効が得られる。また、正逆弧回転駆動モー ドでの洗濯物20の剥がしは、例えば図5に示す 例のように120度位置~140度位置の範囲で行う� �動で行うことができる。具体的には、例え� �最大回転速度45rpmで行う弧回転から減速する と、この回転数で回転を続けようとする洗濯 物20の回転慣性および自重によって、減速度� ��応じた強制剥がし力が洗濯物20に与えられ� �。

 さらに図5に示すように、図4Aから図4Cに� �る初回の弧回転は0度位置から140度近傍の位� ��の間で行うことが好ましい。そして図4C~図4 Fを繰り返すそれ以降の弧回転は140度近傍位� �から30度近傍位置の範囲で行うことが好まし い。これにより、初回の弧回転時に図4Aに示� ��ように回転ドラム4の下部範囲に静止してい る洗濯物20を120度近傍位置まで持ち上げて120� ��位置~140度位置の間で制動する。これにより 回転ドラム4の左右の反対側、具体的には回� �ドラム4のほぼ直径線上またはそれより下に� ��濯物20が落ちる。それ以降の弧回転では、� �転ドラム4は140度近傍位置から30度近傍位置� �間の110度範囲で駆動される。すなわち洗濯� �20は回転ドラム4の左右一方側に寄って移動� �る。具体的には回転ドラム4の下端からほぼ3 0度よって落ちた洗濯物20は回転ドラム4の同� �側の上部、具体的にはほぼ120度位置に持ち� �げられ、回転ドラム4の左右反対の側のほぼ3 0度位置に落ちる。このような挙動がほぼ左� �対称的に、かつ回転ドラム4の直径分となる� ��大の落下距離を得て確実に達成される。こ� ��により洗濯物20への解しと叩きの効果が高� �られる。

 すなわち、制御部9は、正逆弧回転駆動モ ードでの回転ドラム4の初回の弧回転を0度位� ��から120度以上180度未満の位置の間で行うこ� ��が好ましい。そしてそれ以降の弧回転を、� ��回の孤回転の終端位置と、初回の孤回転の� ��端位置から110度反転した位置の間で行うこ� ��が好ましい。これにより、初回弧回転時に� ��転ドラム4の下部範囲に静止している洗濯物 20を初回弧回転側の上部まで持ち上げること� ��できる。そして洗濯物20を回転ドラム4の左� ��反対側に落すことができる。それ以降の弧� ��転では回転ドラム4の左右一方側に寄って落 ちた洗濯物20を回転ドラム4の同じ側の上部に 持ち上げ、回転ドラム4の左右反対側に落と� �ことができる。

 このように左右バランスよく洗濯物20を� �動させるには、回転ドラム4の回転方向の正� ��切り換えのための停止または反転を、回転� ��ラム4の内面に貼り付いた洗濯物20が落下す� ��までに行うことが好適である。このように� ��れば洗濯物20の落下位置を弧回転方向の持� �上げ側から左右反対の側に移った位置にし� �反転した弧回転による持ち上げが行える。� �のため、洗濯物20の持ち上げ位置、落下位置 の毎回の弧回転駆動における左右交互に入れ 換えをよりバランスよく確実に達成すること ができる。その結果、洗濯物20の解し作用が� ��らに高まり、機械力がさらに効率よく洗濯� ��20に及ぶ。また、洗濯物20の持ち上げ位置か らの剥がしを瞬時に行うほど好適である。そ れには制動が不可欠であるが、このような制 動には機械的な制動と電気的な制動とがある 。このうち電気的な制動は多様であり、機構 的な複雑さを招かずメンテナンスフリーのメ リットがある。

 なお、正逆弧回転駆動モードでの弧回転� ��最大回転速度が40rpm未満の場合、回転ドラ� �4の制動による洗濯物20に働く回転慣性では� �濯物20は回転ドラム4の内面から剥がれない� �すなわち回転ドラム4の逆転時も洗濯物20が� �転ドラム4の内面に貼り付いたまま回転ドラ� ��4と一緒に回転する。そのため叩き洗いの効 果が発揮されない。

 さらに、正逆弧回転駆動モードでの弧回� ��の回転ドラム4の回転角度が60度以下の場合� ��、洗濯物20を90度位置以上に持ち上げること ができない。また、回転ドラム4の回転角度� �150度以上の場合は、回転ドラム4の逆転時、� ��濯物20が180度位置(最上部)を通り越してしま う。そのため図4Gに示すような洗濯物20が左� �交互に入れ換えられるといった動作を行わ� �い。

 ところで、以上のような回転ドラム4の正 逆弧回転駆動モードを実現するにはモータ5� �掛かる駆動負荷が非常に大きい。そのため� �ータ5の極数を増大するなど大型化の原因に� ��る。しかしながら本実施の形態では、図1、 図3に示すように水槽2の底部外面に固定した� ��テータ5Aの内周側にインナロータ51が、外周 側にアウタロータ52が配置されている。イン� ��ロータ51、アウタロータ52は回転軸4Aに直結� ��れている。このようにインナロータ51、ア� �タロータ52はステータ5Aに対し内外周から作� ��し合う。そのためモータ5を大型化すること なく駆動パワーを倍増でき、小さなモータ5� �よって急反転を伴う正逆弧回転駆動モード� �難なく実行できる。

 これによって、図5に示すような左右バラ ンスのよい回転特性を持った急反転を伴う正 逆弧回転駆動モードが永続的に実行できる。 すなわち、回転ドラム4の正弧回転、逆弧回� �のいずれにおいても回転方向とは反対の側� �ほぼ30度位置であるほぼ同じ位置に洗濯物20� ��落下させることができる。またその落下時� ��からほぼ同じ回転角60度位置までの孤回転� �より洗濯物20の貼り付き域に達した後、ほぼ 同じ回転角30度での急制動により洗濯物20が� �転ドラム4から剥がれる。そして制動の間に� ��転ドラム4はさらに20度孤回転する。また、� ��点24で示す剥がれ位置から時点26で示す剥が れ位置までの所要時間は0.8秒程度であり、時 点25で示す落下位置から時点23で示す落下位� �までの所要時間は0.8秒程度であり、双方等� �い。

 一般的な洗濯機では、洗濯ステップやす� ��ぎステップにおいて、連続回転駆動モード� ��、正逆連続回転駆動モードが実施される。� ��逆連続回転駆動モードでは、回転ドラム4の 回転によって持ち上げられた洗濯物20がその� ��重が勝る高さから落下する挙動を示す回転� ��度で回転ドラム4の連続回転を正逆交互に繰 り返す。このような連続回転駆動モードや正 逆連続回転駆動モードの一部または全体を上 述の正逆弧回転駆動モードに置き換えること が好ましい。これにより洗濯物20に持ち上げ� ��落下の挙動を正逆に繰り返し与えて、洗濯� ��20に対し機械作用を及ぼしながら洗濯物20の 解し作用、叩き作用を高めることができる。

 その結果、洗濯時間を短縮できる上、脱� ��ステップ後の洗濯物20には従来見られた絡� �や捩れが大きく改善され、ユーザは洗濯物20 を取り出しやすくなり事後処理が容易である 。また皺もあまり残らない仕上がり状態とな り皺取りの手間が大きく緩和される。

 なお、脱水ステップ後に正逆弧回転駆動� ��ードを実行すると叩き作用は皺伸ばしとし� ��作用し、さらに皺の少ない仕上がり状態が� ��られる。また、脱水時に洗濯物20が回転ド� �ム4内面へ貼り付きにくくなり、図6A、図6Bに 示すように、洗濯物20がふわっとする。その� ��めユーザは洗濯物20を回転ドラム4からより� ��り出しやすくなる。かつ事後処理が楽であ� ��、皺取りにも手間が余り掛からなくなる。� ��た正逆弧回転駆動モードを脱水後の乾燥ス� ��ップで実施すると、叩きによる皺伸ばしが� ��らに促進される。

 なお、正逆弧回転駆動モードでの駆動負� ��が高いことに対し、それに代えて正逆連続� ��転駆動モードを実施した分だけ機械負荷が� ��減される。そのため洗濯物20が水を含んで� �動負荷が大きくなる洗濯ステップやすすぎ� �テップにおいて、両モードを併用すること� �有効である。また、両モードによって洗濯� �すすぎ中の洗濯物20に異なった2通りの挙動� �与えられる。具体的には正逆弧回転駆動モ� �ドによってはしっかりした手もみ洗いの挙� �を与えられ、正逆連続回転駆動モードによ� �ては洗濯物を大きく連続に動かしむら無く� �う均一な洗い挙動を与えられる。

 なお、モータ5を過剰にパワーアップする ことは不経済である。そのため、回転ドラム 4を駆動させる第1のモータ駆動指示によるモ� ��タ5の駆動にて、モータ5の脱調限界を超え� �場合、制御部9は第2のモータ駆動指示でモー タ5の回転を制御することが好ましい。この� �2のモータ駆動指示ではモータ5の上限負荷を 超えないように回転数が設定されている。こ の制御により、その時々で駆動負荷に違いが あっても、洗濯物20に対する持ち上げ、剥が� ��の挙動を設定通りに得られる回転ドラム4の 回転特性が保証される。それと同時にパワー アップの上限が抑えられる。それには、例え ば、回転ドラム4の回転速度をモニタしてフ� �ードバック制御すればよい。

 また、経過時間または洗濯物20の量によ� �、回転ドラム4の駆動を変更することが好ま� ��い。これにより、洗濯の進行による洗濯条� ��の変化または洗濯物20の量による駆動負荷� �違いに対応して洗濯物20に最適な状態で回転 ドラム4が駆動される。洗濯物20の量は既に知 られた各種検知方法を採用すればよい。