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Patent Searching and Data


Title:
HEART FUNCTION DISPLAY DEVICE AND PROGRAM THEREFOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/111316
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To enable accurate evaluation of the heart functions at individual points by clearly showing the vascular morphology in the heart. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] By using first boxel data constituting a three-dimensional medical image obtained by photographing a subject, a functional image (200) showing the functions at individual points in the heart is formed. By using the boxel data in the area involving vessels along the outer myocardial wall from among second boxel data constituting the three-dimensional medical image obtained by photographing the subject, a morphological image (210) showing the vascular morphology is formed. Then, the individual points of the heart in the functional image (200) are related respectively to the individual points of the heart in the morphological image (210) and the functional image (200) and the morphological image (210) are displayed in the superimposed state.

Inventors:
MIYAMOTO MASAKI (JP)
MASUMOTO JUN (JP)
HIRANO MASAHARU (JP)
SAKURAGI FUTOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/000585
Publication Date:
September 18, 2008
Filing Date:
March 14, 2008
Export Citation:
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Assignee:
FUJIFILM CORP (JP)
MIYAMOTO MASAKI (JP)
MASUMOTO JUN (JP)
HIRANO MASAHARU (JP)
SAKURAGI FUTOSHI (JP)
International Classes:
A61B5/055; A61B6/03
Domestic Patent References:
WO2005058165A12005-06-30
Foreign References:
JP2005027999A2005-02-03
JP2002143179A2002-05-21
US20050093861A12005-05-05
JP2005027999A2005-02-03
Other References:
JAPANESE JOURNAL OF RADIOLOGY, vol. 53, no. 1, January 2003 (2003-01-01), pages 60 - 65
See also references of EP 2130490A4
Attorney, Agent or Firm:
YANAGIDA, Masashi et al. (7F Shin-Yokohama KS Bldg.,3-18-3, Shin-Yokohama, Kohoku-k, Yokohama-shi Kanagawa 33, JP)
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Claims:
 被写体を撮影して得た三次元医用画像を構成する第1のボクセルデータを用いて心臓の各位置における機能を表した機能画像を生成する機能画像生成手段と、
 前記被写体を撮影して得た三次元医用画像を構成する前記第1のボクセルデータと同一または異なる第2のボクセルデータのうち心臓の心筋外壁に沿う血管を含む領域のボクセルデータを用いて、前記血管の形態を描画した形態画像を生成する形態画像生成手段と、
 前記機能画像の心臓の各位置と前記形態画像の心臓の各位置とを対応させて、前記機能画像と前記形態画像とを重ねて表示する重ね表示手段とを備えたことを特徴とする心機能表示装置。
 前記機能画像が、前記心臓の心基部から心尖部に向けて伸びる長軸を横切る方向に切った複数のスライス面における心臓の機能を表す画像を同心円状に配置した画像であることを特徴とする請求項1記載の心機能表示装置。
 前記機能画像が、前記心臓の心基部に近いスライス面の機能を表す画像を前記同心円上に配置した画像の中心に近い位置に配置し、前記スライス面の位置が前記心臓の心尖部に近づくほど該スライス面の機能を表す画像を前記中心より遠い位置に配置した画像であることを特徴とする請求項2記載の心機能表示装置。
 前記形態画像が、前記心臓の心筋外壁に沿う血管を含む該心筋外壁から所定の距離内に存在するボクセルデータに対してMIP処理を施して、該距離内に存在する血管を投影した画像であることを特徴とする請求項1から3いずれか記載の心機能表示装置。
 前記形態画像上に描画された血管の前記心臓上の範囲が、前記機能画像に表された機能の前記心臓上の範囲より広い範囲を表すものであることを特徴とする請求項1から4いずれか記載の心機能表示装置。
 コンピュータを、
 被写体を撮影して得た三次元医用画像を構成する第1のボクセルデータを用いて心臓の各位置における機能を表した機能画像を生成する機能画像生成手段と、
 前記被写体を撮影して得た三次元医用画像を構成する前記第1のボクセルデータと同一または異なる第2のボクセルデータのうち心臓の心筋外壁に沿う血管を含む領域のボクセルデータを用いて、前記血管の形態を描画した形態画像を生成する形態画像生成手段と、
前記機能画像の心臓の各位置と前記形態画像の心臓の各位置とを対応させて、前前記機能画像と記形態画像とを重ねて表示する重ね表示手段として機能させるプログラム。
Description:
心機能表示装置およびそのプロ ラム

本発明は、心臓の機能を表示する心機能表 示装置およびそのプログラムに関するもので ある。

従来より、心臓の機能を表す表示方法とし てブルズアイ(Bull’s Eye)表示法が用いられて いる。ブルズアイ表示法は、図2に示すよう 、心臓を楕円体モデルで近似して考えたと 、楕円の長軸を横切る方向に一定の間隔で ったスライス面P1,P2,・・・,Pi,・・・,Pn上の 臓の機能の評価を表す画像Q1,Q2,・・・,Qi,・ ・・,Qn(図13参照)を同心円状に配置して表示 る手法である。ブルズアイ表示法では、楕 体モデルの一方の長軸頂点に近いスライス P1の機能を同心円の中心に近い場所Q1に配置 、もう一方の長軸頂点に近いスライス面Pn 機能を同心円の外側Qnに配置する。

この表示方法は、主に機能画像を対象とし て用いられる。機能画像には、心筋シンチグ ラフィ(SPECT)によって直接撮影されるものや CT/MRIから得られた解析結果から得られた機 を表した画像がある。

一方、アンギオグラフィ装置などにより、 心臓の血管に造影剤などを注入することによ り血管の状態を幾何学的に解析して、血管の 狭窄箇所を発見することが可能になってきた 。しかし、血管の位置と機能画像の位置とが 対応していないため、アンギオグラフィ装置 によって血管の狭窄箇所を発見したとしても 機能画像でどの程度の支障があるかを確認す ることができなかった。あるいは、機能画像 上に表れている異常が血管のどの辺りである のかを把握することができなかった。

そこで、三次元の画像データから冠状動脈を 抽出し、抽出した冠状動脈のパスを座標変換 することによりブルズアイ表示された機能画 像上に血管の形状を重ね合わせて表示するこ とにより、機能画像で観察される状態と血管 の位置を対応させて観察することができるよ うにしたものが提案されている(例えば、特 文献1など)。

特開2005-27999公報

しかしながら、特許文献1のように冠状動 のパスを座標変換することによりブルズア 表示された機能画像上に線を描画する方法 は、実際に心臓の周囲を走行している血管 形態が表現されているものではないため、 ずれの冠状動脈を観察しているのか判別す のが困難である。

そこで、本発明では、心臓の血管の形態が 明瞭に表現できるようにして各位置における 心臓の機能を正確に評価することが可能な心 機能表示装置およびそのプログラムを提供す ることを目的とするものである。

本発明の心機能表示装置は、被写体を撮影し て得た三次元医用画像を構成する第1のボク ルデータを用いて心臓の各位置における機 を表した機能画像を生成する機能画像生成 段と、
前記被写体を撮影して得た三次元医用画像を 構成する前記第1のボクセルデータと同一ま は異なる第2のボクセルデータのうち心臓の 筋外壁に沿う血管を含む領域のボクセルデ タを用いて、前記血管の形態を描画した形 画像を生成する形態画像生成手段と、
前記機能画像の心臓の各位置と前記形態画像 の心臓の各位置とを対応させて、前記機能画 像と前記形態画像とを重ねて表示する重ね表 示手段とを備えたことを特徴とするものであ る。

本発明のプログラムは、コンピュータを、
被写体を撮影して得た三次元医用画像を構成 する第1のボクセルデータを用いて心臓の各 置における機能を表した機能画像を生成す 機能画像生成手段と、
前記被写体を撮影して得た三次元医用画像を 構成する前記第1のボクセルデータと同一ま は異なる第2のボクセルデータのうち心臓の 筋外壁に沿う血管を含む領域のボクセルデ タを用いて、前記血管の形態を描画した形 画像を生成する形態画像生成手段と、
前記機能画像の心臓の各位置と前記形態画像 の心臓の各位置とを対応させて、前記機能画 像と前記形態画像とを重ねて表示する重ね表 示手段として機能させることを特徴とするも のである。

「心臓の各位置における機能」とは、心臓 の各位置の働きをいい、具体的には、例えば 、心筋の各位置における厚さ・拡張期や収縮 期の厚さの変化から心臓の各位置における働 きを推定することができるものであり、「機 能画像」は、各心臓の各位置の機能を視認で きるように表した画像である。具体的には、 例えば、機能に応じて色を変えたり数値で各 心臓の位置の機能をあらわすことができる。

「形態」とは、表れている形やありさまを いい、「血管の形態」とは、血管の形や血管 の走行の状態などを表したものをいう。

また、前記機能画像は、前記心臓の心基部 から心尖部に向けて伸びる長軸を横切る方向 に切った複数のスライス面における心臓の機 能を表す画像を同心円状に配置した画像が望 ましい。

また、前記機能画像は、前記心臓の心基部 に近いスライス面の機能を表す画像を前記同 心円上に配置した画像の中心に近い位置に配 置し、前記スライス面の位置が前記心臓の心 尖部に近づくほど該スライス面の機能を表す 画像を前記中心より遠い位置に配置した画像 が望ましい。

さらに、前記形態画像は、前記心臓の心筋 外壁に沿う血管を含む該心筋外壁から所定の 距離内に存在するボクセルデータに対してMIP 処理を施して、該距離内に存在する血管を投 影した画像であってもよい。

さらにまた、前記形態画像上に描画された 血管の前記心臓上の範囲が、前記機能画像に 表された機能の前記心臓上の範囲より広い範 囲を表すものであってもよい。

本発明によれば、心臓の各位置における機 能を表した機能画像と、血管の形態を描画し た形態画像とを、機能画像の心臓の各位置と 形態画像の心臓の各位置とが対応するように 重ねて表示することにより、各心臓の機能と 心臓の解剖学的な位置を対応させて観察する ことができる。

また、心臓の心基部から心尖部に向けて伸 びる長軸を横切る方向に切った複数のスライ ス面における心臓の機能を表す画像を同心円 状に配置し、心基部の画像を同心円の中心付 近に配置し、心臓の心尖部に近づくほど同心 円の外側に配置することにより、重ねて表示 した形態画像の冠状動脈が中心から外側に向 かって分岐していくので、心臓の解剖学的な 位置が把握しやすい画像を生成することがで きる。

さらに、心臓の心筋外壁に沿う血管を含む 該心筋外壁から所定の距離内に存在するボク セルデータに対してMIP処理(最大値投影法)を して形態画像を生成することにより、血管 形態を詳細に表した画像を生成することが き、心臓の解剖学的な位置がさらに把握し すくなる。

さらにまた、形態画像に描かれた心臓の血 管の範囲を機能画像に表された機能の範囲よ り広くすることにより、機能画像と形態画像 を重ねて表示しても機能画像の表示範囲に限 定されることなく心臓の解剖学的な位置を確 認できる部分があるので、心臓の位置と機能 との対応が把握しやすい。

以下、図面を参照して本発明の心機能表示 装置の実施の形態を詳細に説明する。図1は 発明の心機能表示装置の概略構成図である なお、図1のような心機能表示装置1の構成は 、補助記憶装置に読み込まれた心機能表示処 理プログラムをコンピュータ上で実行するこ とにより実現される。このとき、この心機能 表示処理プログラムは、CD-ROM等の記憶媒体に 記憶され、もしくはインターネット等のネッ トワークを介して配布され、コンピュータに インストールされる。

本発明の心機能表示装置1は、被写体を撮 して得た三次元医用画像を構成する第1のボ セルデータ100を記憶する第1の記憶手段10と 第1のボクセルデータ100を用いて心臓の各位 置における機能を表した機能画像200を生成す る機能画像生成手段20と、前記被写体を撮影 て得た三次元医用画像を構成する第2のボク セルデータ110を記憶する第2の記憶手段30と、 被写体を撮影して得た三次元医用画像を構成 する第2のボクセルデータ110のうち心臓の心 外壁に沿う血管を含む領域のボクセルデー を用いて、前記血管の形態を描画した形態 像を生成する形態画像生成手段40と、第1の クセルデータ100と第2のボクセルデータ110を 置合せする位置合せ手段50と、形態画像210 機能画像200とを重ねて表示装置2上に表示す 重ね表示手段60とを備える。

第1、第2のボクセルデータ100、110は、CT(Comp uted Tomography)装置やMRI(Magnetic Resonance Imaging) 置などにより撮影されて得られた3次元画像 である。第1のボクセルデータ100は、機能画 200を生成するために用いられ、第2のボクセ データ110は、形態画像210を生成するために いられる。

第1、第2の記憶手段10、30は、大容量の記憶 装置であり、ハードディスクや画像サーバな どである。被写体をCT装置やMRI装置などを用 て撮影した第1、第2のボクセルデータ100、11 0が記憶される。

機能画像200は、心臓の動きや心室の内径や 心筋の厚さなどに応じて、心臓の機能の評価 を表す評価値の分布を表す画像である。具体 的には、あるフェーズにおける心室の径を表 した心室内径画像、拡張期における心室の径 を表した拡張末期心室内径の画像、収縮期に おける心室の径を表した収縮末期心室内径の 画像、区画された領域毎の駆出率を表した局 所駆出率の画像、あるフェーズでの心筋の厚 みを表した壁厚の画像、拡張期における心筋 の厚さを表した拡張末期壁厚の画像、収縮期 における心筋の厚さを表した収縮末期壁厚の 画像、拡張期の心筋の厚さから収縮期の心筋 の厚さの差を表した壁厚変化量の画像、拡張 期の心筋の厚さをA、収縮期の心筋の厚さをB した時、B-A/Aで計算された値を表した壁厚 加率の画像、拡張期の心室の径から収縮期 心室の径の差を表した壁運動量の画像、心 シンチグラフィの画像などがある。

心筋シンチグラフィを表す機能画像200は、 心筋に集まる薬を被検者の腕から注射して、 その薬の分布を体の外から測定したデータを 画像として表したもので、薬を変えることで 、心筋の血流状態、心筋組織の代謝、神経の 働きなどを表すことができる。

また、機能画像200で心臓の動きの評価を表 す場合には、動いている心臓を複数フェーズ 撮影して画像間の違いから心臓の機能を評価 する値を得て機能画像200を作成する。このよ うに複数フェーズ撮影する場合には、被曝す ることがないMRI装置で複数フェーズ撮影した 画像から機能画像200を生成するのが望ましい 。

一方、形態画像210は心臓の心筋外壁に沿う 血管などの形態を表す画像であるが、各臓器 の構造が明瞭に表れるCT装置で撮影した三次 画像から生成するのが好ましい。

また、形態画像210の作成に用いる第2のボ セルデータには、形態を詳細に表すために CT装置やMRI装置などで細かいピッチ(例えば 1~3mm間隔)で撮影した断層画像から生成した クセルデータを用いるのが好ましい。一方 機能画像200の作成するために心臓の動きに じて複数のフェーズで撮影する必要がある 合は、細かいピッチで撮影を行ったのでは 複数フェーズを撮影することができない場 があるので、第1のボクセルデータは、MRI装 などで広いピッチ(例えば、5~10mm間隔)で撮 した断層画像から生成したボクセルデータ 用いることが多い。

機能画像生成手段20は、第1の記憶手段10に 憶されている第1のボクセルデータ100より機 能画像200を生成する。ここでは、心筋の壁厚 を表した心機能画像200をブルズアイ表示法で 生成する場合について具体的に説明する。

まず、第1のボクセルデータ100から、図2に示 ような楕円形状Eで表面モデルを近似して、 心臓の長軸A 1 、短軸A 2 を決定する。この長軸A 1 は、心臓の心基部から心尖部に向けて伸び、 さらに、心室領域の中心部を貫くように決定 する。また、短軸A 2 は長軸A 1 に直交する。

この長軸A 1 を横切る方向(つまり短軸A 2 の方向)に一定の間隔で心臓を切ったスライ 面P1,P2,・・・,Pi,・・・,Pn-1,Pn上の心臓の断 画像を第1のボクセルデータ100から生成して 筋の壁厚を求める。例えば、図4に示すよう なスライス面Pi上の断面から心内膜の輪郭と 外膜の輪郭を抽出し、各スライス面Pi上の 室領域内の長軸が通る点Cから放射線状に広 る線l1,l2,l3,・・・,lj,・・・,lm上の心内膜の 輪郭と心外膜の輪郭の間の距離を壁厚dとし 求める。

ブルズアイ表示する際、心筋の壁厚dに応 て色を変えて表示し、心臓の心基部に近い ライス面P1,P2,・・・の壁厚dを中心の近くの 心円上に表示し、心臓の心尖部に近いスラ ス面Pn,Pn-1,・・・の壁厚dを中心より遠い外 側の同心円上に表示する。また、スライス 上の各線l1,l2,l3,・・・,lj,・・・,lm上の壁厚 dを基準線Lと各線l1,l2,l3,・・・,lj,・・・,lm間 の角度θに対応させて、スライス面Piの壁厚d 同心円Qi上に表示した短軸画像を生成する 図3に示すように、このようにして作成され 同心円Q1,Q2,・・・,Qi,・・・,Qn-1,Qnに表示さ た短軸画像を重ねてブルズアイ表示した機 画像200を生成する。図5に心筋の壁厚dをブ ズアイ表示した一例を示す。図5の各領域は 厚dに応じて分けられた状態を示し、各領域 は壁厚dに応じて色を変えるようにしたもの 好ましい。あるいは、領域内にマウスなど 持っていくと数値で厚さが示されるように てもよい。

形態画像生成手段40は、第2の記憶手段30に記 されている第2のボクセルデータ110から形態 画像210を生成する。形態画210では、心筋外壁 に沿って走行する冠状動脈の情報が重要であ ることから、冠状動脈を含むような心臓の表 面モデルを作成する。まず、図6Aのような形 をした心臓より、心筋外壁に沿って走行す 冠状動脈を抽出し(図6B参照)、その芯線間を 補間したりスプラインなどの関数当てはめる ことによって連続曲面を推定して表面モデル を生成する。図6Cに生成した表面モデルの一 を示す。さらに、この表面モデルを基準に 機能画像生成手段20と同様に、図2に示すよ な楕円形状Eで表面モデルを近似して、心臓 の長軸A 1 、短軸A 2 の方向を決定する。

図7Aに示すように、長軸A1を横切るスライス Piを生成する。血管の画素値は大きい値を持 つので、血管を含むボクセルデータに対して MIP処理を施すことで血管を投影することがで きる。そこで、図7A,B(図7Bは図7Aの一部を拡大 した図)に示すように、各スライス画像Piの中 心C(スライス面が長軸A 1 と交差する点)から各方向に放射状に伸びた が表面モデルとの交差する一定の距離D内に 在するボクセルデータを用いてMIP処理を行 、MIP処理で各線上l1,l2,l3,・・・,lj,・・・,lm の距離d内を探索して得られた最大となる画 値(以下、MIP値という)を投影してブルズアイ 表示をする。この距離Dは血管構造が得られ ように、抽出時に得られた血管Bの血管径を とに決定する。スライス面P1,P2,・・・,Pi,・ ・・,Pn-1,Pnの間隔はなるべく細かくしてMIP処 を行なうようにすることで、心筋外壁に沿 冠状動脈などの血管の走行の状態が詳細に 察できる。また、心基部に近いスライス面P 1,P2,・・・のMIP値を中心の近くの同心円上に 示し、心臓の心尖部に近いスライス面Pn,Pn-1 ,・・・のMIP値を中心より遠い外周側の同心 上に表示すると、図8に示すように、心筋外 に沿う冠状動脈の分岐が同心円の中心から 側に向かって分岐して行くので、心筋外壁 沿って心基部から心尖部に向かって走行す 管状動脈が観察しやすくなる。また、MIP処 を用いることで、血管の形態を詳細に表す とができる。

位置合せ手段50は、第1のボクセルデータ100 の心臓と第2のボクセルデータ110の心臓を位 合わせする。例えば、第1のボクセルデータ1 00がMRI装置で心臓を撮影した画像であり、第2 のボクセルデータ110がCT装置で心臓を撮影し 画像である場合には、同じ被写体を撮影し 場合であっても、全く同じ位置になるよう 撮影することは難しい。そこで、機能画像2 00の対応する心臓の位置に心臓の周囲に存在 る血管の形態を投影するためには、第1のボ クセルデータ100の心臓の形状と第2のボクセ データ110の心臓の形状とを位置合わせを行 う。

この位置合わせはレジストレーションと呼ば れる種々の手法を用いることができる。ここ で、第1のボクセルデータ100の画像Aの点x A を第2のボクセルデータ110の画像Rの点x R に変換する場合について具体的に考える。

変換関数をTとすると、
と表すことができる。

心臓の形状を剛体として考えた場合には、3 元空間内のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各 向への移動(t x 、t y 、t z )と、各軸の回転(α、β、γ)により変換関数が 表され、下式のようになる。

心臓の形状は変化するため非剛体として考 えた場合には、自由度が増えるためTが多項 やスプライン関数などを含む複雑な関数で される。

変換関数は、具体的には、心臓の特徴とな る解剖学的な点をいくつか(例えば、3点)検出 して、この点から求めるようにしてもよい。 あるいは、一つの画像の輪郭を決定し、もう 一つの画像の表面に相当する点列の距離が最 も小さくなるように、フィティングを繰り返 して変換関数を求めることもできる。あるい は、画像中の全てのボクセルの画素値を用い て類似度を調べることによって重ね合わせる ようにして求めてもよい。このように画像中 の全ての画素値を用いるようにすると、画素 上の雑音成分が打ち消しあうので比較的安定 した結果を得ることができる。(詳細は、日 放射線技術学会雑誌、第53巻、第1号、P60~P65 2003年1月などを参照)。

位置合わせは、上述のいずれのレジストレ ーションの手法を用いてもよいが、例えば、 心臓を剛体として考えて、第1、第2のボクセ データ100,110の画素値を用いて相関係数を用 いて評価し、形態画像の座標系から機能画像 の座標系へ変換するときの回転量、移動量な どの変位量を求める。

重ね表示手段60は、図5に示す機能画像200上 に図8の形態画像210を重ね合わせて表示する 位置合せ手段50より求めた形態画像の座標系 から機能画像の座標系へ変換するときの変位 量を用いて、機能画像200上の心臓の位置と形 態画像210の心臓の位置が一致するように重ね 合わせる。図9に図5に示す機能画像200と図8の 形態画像210を重ね合わせて表示した一例を示 す。図9に示すように、重ね合わせて表示す ことによって、血管の位置から心臓のどの たりの機能が正常であるか異常であるかな を観察することができる。また、心基部に い画像を同心円の中心付近に置き、心尖部 近い画像を同心円の外側に置くことにより 冠状動脈は心基部から心尖部に向かって分 するので走行の状態が認識しやすくなり、 剖学的な位置と各位置での心臓の機能がど ような状態であるかを把握しやすくなる。

次に、心機能表示装置1を用いて、機能画 200上に形態画像210を重ねた画像を表示する きの流れについて図10のフローチャートに従 って説明する。

まず、被写体の心臓をCT装置で撮影し、撮 した画像を第1のボクセルデータ100として第 1の記憶手段10に記憶する(S100)。さらに、同じ 被写体をMRI装置で撮影した画像を第2のボク ルデータ110として第2の記憶手段20に記憶す (S101)。

機能画像生成手段20で、第1のボクセルデー タ100より心臓の機能をブルズアイ表示した機 能画像200を生成する(S102)。

次に、第2のボクセルデータ110を用いて、 態画像生成手段40で形態画像210を生成する。 各スライス面で長軸が交差する点から放射状 に伸びた各線l1,l2,l3,…,lm上で血管を含む一定 の距離内Dのボクセルデータを用いてMIP計算 行い、MIP計算で得られたMIP値を投影して、 ルズアイ表示した形態画像210を生成する(S103 )。

位置合せ手段50で、第1のボクセルデータ100 の心臓と第2のボクセルデータ110の心臓の形 を位置合わせする。具体的には、例えば、 臓を剛体として考えて、ボクセルデータ100,1 10の画素値を用いて相関係数を用いて評価し 機能画像の座標系から形態画像の座標系へ 換するときの回転量、移動量などの変位量 求めることができる(S104)。

さらに、重ね表示手段60で、位置合せ手段5 0で得られた変位量を用いて、機能画像200上 心臓の位置と形態画像210の心臓の位置が一 するように機能画像200の座標系を形態画像21 0の座標系に変換して、機能画像220と形態画 210とを重ね合わせて表示する(S105)。

上述では、第1のボクセルデータと第2のボ セルデータが異なる場合について説明した 、第1と第2のボクセルデータを同じボクセ データを用いてもよい。同じボクセルデー を用いる場合には、上述の位置合わせを行 う必要がない。

また、第1のボクセルデータと第2のボクセ データがCT装置によって撮影されたものとMR I装置によって撮影されたものである場合や 共にMRI装置あるいはCT装置によって撮影され たものであってもスライス間隔が異なる場合 には、上述のレジストレーションの手法を用 いて位置合わせが行なわれるが、心筋シンチ グラフィを対象とする場合は、画像の撮影目 的が異なり形態画像と機能画像との関連が小 さいため、画素値の相関を用いたレジストレ ーションでは上手く位置合わせできないこと がある。そこでこのような場合には、それぞ れの画像から対応する特徴点を選択し、その 点間でレジストレーションをおこない座標変 換のための回転量、移動量を算出するように してもよい。

また、上述では機能画像200の座標系を形態 画像210の座標系に変換する場合について説明 したが、心臓上の各位置が一致するように変 換するのであれば、形態画像210の座標系を機 能画像200の座標系に変換しても、双方を変形 するようにしてもよい。

あるいは、機能画像200と形態画像210のいず れか一方の画像を生成し、位置合わせの情報 を用いて他方の画像を先に生成した画像の位 置に対応させて描画するようにしてもよい。

また、上述では、長軸を横切るスライス面を 等間隔の同心円状に形態画像と機能画像を表 示する場合について説明したが、図11Aに示す ように、心臓の表面に沿って放射線状に伸び る線S 1 、S 2 、S 3 、S 4 の距離に対応させて、図11Bに示すように、機 能画像と形態画像の値を配置するようにして 、表面形状上の距離に依存したブルズアイ表 示が可能になる。このように、表面形状の距 離に依存したブルズアイ表示を行うと、図12 示すような画像が生成される。

上述では、心基部に違い画像を同心円の中 心付近に置き、心尖部に近い画像を同心円の 外側に置いたブルズアイ表示について説明し たが、従来から行なわれているように、心尖 部に近い画像を同心円の中心付近に置き、心 基部に近い画像を同心円の外側に置いたブル ズアイ表示をしてもよい。

上述の図9では、形態画像210と機能画像200 表す心臓上の範囲が略同じ場合について説 したが、図14に示すように、形態画像210上に 描かれた血管の範囲が、機能画像200に表され た機能の心臓上の範囲より広い範囲を表すよ うにしてもよい。このように形態画像210が表 す心臓の範囲が機能画像200より広ければ、形 態画像210と機能画像200とを重ねて表示しても 機能画像200の表示範囲に限定されることなく 心臓の解剖学的な位置を確認できる部分があ るので、心臓の位置と機能との対応が把握し やすい。

図14では、同心円の外側の形態画像210が機 画像200より広い場合について示しているが 同心円の内側の形態画像210が機能画像200よ 広くなっていてもよい。さらに、同心円の 側と外側の両方の形態画像210が機能画像200 り広くなっていてもよい。

以上、詳細に説明したように、ブルズアイ 表示した心臓の機能画像上に冠状動脈などの 血管の形態を表した形態画像を重ね合わせる ことにより、心臓の位置と機能を対比して観 察することが可能になる。

本発明の心機能表示装置の概略構成図 心臓とスライス面の関係を説明するた の図 ブルズアイ表示を説明するための図 心筋の厚さブルズアイ表示の関係を説 するための図 ブルズアイ表示の一例 血管を含む表面モデルの生成方法を説 明するための図(その1) 血管を含む表面モデルの生成方法を説 明するための図(その2) 血管を含む表面モデルの生成方法を説 明するための図(その3) 形態画像の生成方法を説明するための 図(その1) 形態画像の生成方法を説明するための 図(その2) 形態画像の一例 形態画像と機能画像を重ね合わせた画 の一例(その1) 本発明の心機能表示装置の動作を説明 するためのフローチャート 心臓の表面に沿って放射線状に伸び 線の距離に対応させてブルズアイ表示する 法を説明するための図(その1) 心臓の表面に沿って放射線状に伸び 線の距離に対応させてブルズアイ表示する 法を説明するための図(その2) 放射線状に伸びる線の距離に対応させ てブルズアイ表示の一例 従来のブルズアイ表示を説明するため の図 形態画像と機能画像を重ね合わせた画 像の一例(その2)

符号の説明

1   心機能表示装置
2   表示装置
10  第1の記憶手段
20  機能画像生成手段
30  第2の記憶手段
40  形態画像生成手段
50  位置合せ手段
60  重ね表示手段
100   第1のボクセルデータ
110   第2のボクセルデータ
200   機能画像
210   形態画像