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Title:
KNITTING METHOD FOR TUBULAR KNITTED FABRIC AND TUBULAR KNITTED FABRIC
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/136186
Kind Code:
A1
Abstract:
A tubular knitted fabric with annular obliquely arranged elastic knitted fabric area that ensures effective shrinkage along the circling direction of the elastic knitted fabric area; and a knitting method for the tubular knitted fabric. The tubular knitted fabric is obtained by knitting with the use of a flat knitting machine equipped with at least a pair of needlebeds extending in a horizontal direction and facing each other in an anteroposterior direction. The tubular knitted fabric comprises an annular elastic knitted fabric area (20) provided in a direction sloping with respect to the axial direction of the tubular knitted fabric; a first base knitted fabric area (11) coupled to a knitted stitch line appearing on a one edge side in the axial direction of the elastic knitted fabric area (20); and a second base knitted fabric area (12) coupled to a knitted stitch line appearing on the other edge side in the axial direction of the elastic knitted fabric area (20). The elastic knitted fabric area (20) has a course along the circling direction thereof.

Inventors:
YUMIBA ISAO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/001094
Publication Date:
November 13, 2008
Filing Date:
April 25, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHIMA SEIKI MFG (JP)
YUMIBA ISAO (JP)
International Classes:
D04B1/22; D04B1/26
Domestic Patent References:
WO2005035848A12005-04-21
Foreign References:
JP2006291439A2006-10-26
JPH11100756A1999-04-13
JP2000256947A2000-09-19
JP2003013343A2003-01-15
JP2007146337A2007-06-14
JPH11124702A1999-05-11
JPH0651921A1994-02-25
Other References:
See also references of EP 2157220A4
Attorney, Agent or Firm:
YAMANO, Hiroshi (10F ASTRO Shin Osaka 2 Bldg., 1-3, Nishinakajima 6-chome, Yodogawa-ku, Osaka-sh, Osaka 11, JP)
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Claims:
 左右方向に延び、前後方向に対向する少なくとも一対の針床を有する横編機を用いて、環状の弾性編地部と、弾性編地部の軸方向一端側の編目列に接合される第一ベース編地部と、弾性編地部の軸方向他端側の編目列に接合される第二ベース編地部とを有する筒状編地を編成する方法であって、
 第一ベース編地部を編成する過程で、編成の進行に伴って、編幅が変化するように引き返し編成を行なって第一傾斜部を編成するステップと、
 第一傾斜部の開口縁に並ぶ編目列に連続して、環状に弾性編地部を編成するステップと、
 弾性編地部の開口縁に並ぶ編目列に連続して第二ベース編地部を編成する過程を行い、その過程で、編成の進行に伴って編幅が変化するように引き返し編成を行なって第二傾斜部を編成するステップとを含むことを特徴とする筒状編地の編成方法。
 第一傾斜部の開口縁に並ぶ編目列および弾性編地部に接合される第二傾斜部の編目列の少なくとも一方は、異なるコースの編目を含むことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の筒状編地の編成方法。
 第一傾斜部の開口縁に並ぶ編目列および弾性編地部に接合される第二傾斜部の編目列の少なくとも一方は、同じコースの編目を含むことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の筒状編地の編成方法。
 左右方向に延び、前後方向に対向する少なくとも一対の針床を有する横編機を用いて編成された筒状編地であって、
 この筒状編地の軸方向に対して傾斜した方向に形成される環状の弾性編地部と、
 弾性編地部の軸方向一端側に並ぶ編目列に接合される第一ベース編地部と、
 弾性編地部の軸方向他端側に並ぶ編目列に接合される第二ベース編地部とを備え、
 この弾性編地部は、弾性編地部の周回方向に沿ったコースを有することを特徴とする筒状編地。
 前記両ベース編地部の少なくとも一方は、弾性編地部の周回方向とは非平行のコースを有することを特徴とする請求の範囲第4項に記載の筒状編地。
Description:
筒状編地の編成方法と筒状編地

 本発明は、筒状編地の編成方法と筒状編 に関するものである。特に、環状の弾性編 部の周回方向を他の編地部の周回方向に対 て斜行させ、且つ、弾性編地部がその周回 向に効果的に収縮するように編成できる筒 編地の編成方法に関する。

 環状の弾性編地部を有する筒状編地とし 、特許文献1に記載のソックスがある。この ソックスでは、筒状編地の途中に、同編地の 周回方向と平行に弾性編地部が形成されてい る。

 その他、特許文献2には、筒状編地の一部 に螺旋状の帯状片を形成し、その帯状片に他 の箇所より高い緊締力を持たせたサポータ又 はストッキングが開示されている。

特開平11-124702号公報

特公平6-51921号公報

 しかし、いずれの従来技術によっても、 状編地の一部に、同編地の周回方向に対し 斜行する環状の弾性編地部を形成し、且つ の弾性編地部の周回方向により高い伸縮力 持たせることができない。

 特許文献1のソックスでは、弾性編地部が 他の編地部と平行に設けられている。そのた め、筒状編地の編成時において、編目が編幅 方向に並列される方向(以下、この方向をコ ス方向といい、編幅方向に並列された一行 編目列をコースといい、複数のコースが並 される方向をウェール方向という)が弾性編 部と他の編地部とで同じであり、弾性編地 を他の編地部と異なる周回方向に効果的に 縮させることができない。

 また、特許文献2のサポータ又はソックス では、斜行した帯状片を成型編みで形成する ことが挙げられている。しかし、このサポー タやソックスは、帯状片の周回方向が、その 他の編地部の周回方向に対して傾斜している だけで、帯状片のコース方向と他の編地部の コース方向とが同じである。そのため、帯状 片を、その周回方向に効果的に収縮させるこ とが難しい。

 本発明は、上記の事情に鑑みてなされた ので、その目的の一つは、環状の斜行した 性編地部を有する筒状編地であって、その 性編地部の周回方向に効果的に収縮できる 状編地とその編成方法を提供することにあ 。

 本発明の筒状編地の編成方法は、左右方向 延び、前後方向に対向する少なくとも一対 針床を有する横編機を用いて、環状の弾性 地部と、弾性編地部の軸方向一端側の編目 に接合される第一ベース編地部と、弾性編 部の軸方向他端側の編目列に接合される第 ベース編地部とを有する筒状編地を編成す 方法である。そして、この方法は、次のス ップを備えることを特徴とする。
 第一ベース編地部を編成する過程で、編成 進行に伴って、編幅が変化するように引き し編成を行なって第一傾斜部を編成するス ップ。
 第一傾斜部の開口縁に並ぶ編目列に連続し 、環状に弾性編地部を編成するステップ。
 弾性編地部の開口縁に並ぶ編目列に連続し 第二ベース編地部を編成する過程を行い、 の過程で、編成の進行に伴って編幅が変化 るように引き返し編成を行なって第二傾斜 を編成するステップ。

 上記の本発明の編成方法で、第一傾斜部 開口縁に並ぶ編目列および弾性編地部に接 される第二傾斜部の編目列の少なくとも一 は、異なるコースの編目を含む場合でも、 じコースの編目を含む場合でも、いずれで よい。

 本発明の筒状編地は、左右方向に延び、 後方向に対向する少なくとも一対の針床を する横編機を用いて編成された筒状編地で る。この編地は、筒状編地の軸方向に対し 傾斜した方向に形成される環状の弾性編地 と、弾性編地部の軸方向一端側に並ぶ編目 に接合される第一ベース編地部と、弾性編 部の軸方向他端側に並ぶ編目列に接合され 第二ベース編地部とを備える。そして、こ 弾性編地部は、弾性編地部の周回方向に沿 たコースを有することを特徴とする。

 本発明の筒状編地の編成方法によれば、 幅が変化する引き返し編成を行って第一傾 部を編成することで、第一傾斜部の開口縁 編目列を筒状編地の軸方向に対して傾斜し 並列させることができる。そのため、この 口縁に連続して形成される弾性編地部も筒 編地の軸方向に対して傾斜したコースを有 るように編成することができる。さらに、 の弾性編地部に編幅が変化する引き返し編 を行って第二傾斜部を形成することで、第 傾斜部における弾性編地部との接合箇所の 目列を筒状編地の軸方向に対して傾斜して 列させることができる。その結果、筒状編 の軸方向に対して傾斜する環状の弾性編地 でありながら、それ自身の周回方向に沿っ コースを有する弾性編地部を形成すること でき、この弾性編地部を、それ自身の周回 向に沿って伸縮させることができる。

 また、本発明の編成方法において、各傾 部のうち、弾性編地部に接合される編目列 、異なるコースの編目を含むように引き返 編成を行うので、弾性編地部のコースを各 斜部のコースと非平行にすることができる これによって、ベース編地部に対して弾性 地部を特異的に周回方向に伸縮させること 可能な筒状編地を編成できる。一方、各傾 部のうち、弾性編地部に接合される編目列 、同じコースの編目を含むように引き返し 成を行えば、弾性編地部のコースを各傾斜 のコースと平行にすることができる。その 合でも、周回方向に沿って伸縮させること 可能な環状の弾性編地部を筒状編地の途中 編成することができる。特に、各ベース編 部のうち、弾性編地部に接合される編目列 、異なるコースの編目が並んだ部分と、同 コースの編目が並んだ部分とからなるよう 、第一傾斜部と第二傾斜部の各引き返し編 を行うことで、弾性編地部の途中に鋭角の が形成されることを抑制し、弾性編地部に ったラインを滑らかにできる。その結果、 ベース編地部と弾性編地部とのつながり箇 のシルエットをスムーズにできる。

 一方、本発明の筒状編地によれば、弾性 地部のコースと両ベース編地部のコースと 異なる方向とすることができ、より伸縮性 高い環状の弾性編地部を有する筒状編地と ることができる。特に、両ベース編地部の なくとも一方が、弾性編地部の周回方向と 非平行のコースを有することで、弾性編地 を筒状編地の他の領域に対して特異的に周 方向に伸縮させることが可能になる。

(A)は、実施形態1に係る靴下の平面図で あって、着用したときに、踝に相当する側か ら見た図である。(B)は、本発明靴下を着用し た状態を示す図である。 実施形態1に係る弾性編地部を形成する ための編成工程図第一図を示す。 実施形態1に係る弾性編地部を形成する ための編成工程図第二図を示す。 (A)は、実施形態2に係る靴下の平面図で あって、着用したときに、踝に相当する側か ら見た図である。(B)は、本発明靴下を着用し た状態を示す図である。 実施形態2に係る弾性編地部を形成する ための編成工程図を示す。 実施形態3に係る弾性編地部を形成する ための編成工程図を示す。 実施形態4に係る靴下の平面図で、(A)は 第一・第二傾斜部のコースと弾性編地部のコ ースが平行である場合、(B)は弾性編地部のコ ースが第一傾斜部のコースと平行で、第二編 地部のコースとは非平行である場合、(C)は弾 性編地部のコースが第一傾斜のコースと非平 行で、第二編地部のコースとは平行である場 合を示す。 実施形態4に係る弾性編地部を形成する ための編成工程図を示す。

符号の説明

 1 靴下  1A 甲側編地部  1B 裏側編地部
 11 下側編地部  12 上側編地部  13 中間 地部
 11t 第一筒状部 11s 第一傾斜部
 12t 第二筒状部 12s 第二傾斜部
 20,21,22,23 弾性編地部
 30 はき口部
 F 足  N 膝  C 脹脛  S 脛  T つま先

 本発明の好適な実施の形態を図面に基づ て以下に説明する。各実施形態では、左右 向に延び、かつ前後方向に互いに対向する 後一対の針床を有する2枚ベッドの横編機を 用いて環状の弾性編地部を有する靴下を製作 する。さらに、後針床が左右にラッキング可 能で、しかも、前後の針床間で編目の目移し が可能な2枚ベッドの横編機を使用すれば、 ンクス編やガーター編などの種々の組織柄 有する靴下を編成できる。

 <実施形態1>
 図1(A)は、靴下の平面図であって、着用した ときに、踝の位置に相当する側から見た図で ある。また、図1(B)は、靴下を着用した状態 踝側から見た概略図である。

 両図に示すように、靴下1は、着用者の足 Fのつま先Tから脹脛Cと脛Sの途中までを覆う 側編地部11と、脹脛Cと脛Sの上部を覆う上側 地部12と、これら編地部11,12の間に設けられ た環状の弾性編地部20とを有する。この下側 地部11が第一ベース編地部に、上側編地部12 が第二ベース編地部に相当する。

 図1(A)に示すように、弾性編地部20は、下 編地部11および上側編地部12と同軸上に延び るのではなく、各編地部11,12の軸方向に対し 傾斜した軸方向を持つように設けられてい 。また、弾性編地部20のコース方向は、各 地部11、12のコース方向と異なる方向となっ いる。さらに、上側編地部12と下側編地部11 のコース方向は、平行になっている。そのた め、下側編地部11と弾性編地部20との繋ぎ目 および、上側編地部12と弾性編地部20との繋 目における靴下1の輪郭形状に段が形成され ている。

 この靴下1を着用すると、靴下1の弾性編 部20は、図1(B)に示すように、脹脛Cから脛Sに 向かって、斜め上方(膝Nの方向)に延びるよう になっている。また、上側編地部12のうち、 性編地部20と反対側には、足Fを挿入するた のはき口部30が形成されている。

 本実施形態では、説明の便宜上、下側編 部11と上側編地部12とを平編の無地とし、は き口部30をリブ編とした。

 第1実施形態で編成される靴下1は、図1(A) おいて紙面左側の筒状編地の半分、即ち、 側編地部11、弾性編地部20および上側編地部 12の半分を甲側編地部1Aとし、紙面右側の筒 編地の半分(編地部11,20,12の半分)を裏側編地 1Bとしている。そして、甲側編地部1Aを横編 機の後針床(BB)で、裏側編地部1Bを横編機の前 針床(FB)で編成している。

 本実施形態では、つま先から編み始めて 側編地部11を編成する。ここで、つま先の 分には、着用者の足指を収納する指袋部を 成しても良い。また、裏側編地部1Bのうち、 着用者の踵の部分に相当する箇所では、踵に 相当する部分に向かって編幅を順次減らし、 その後、編幅を順次増やす編成を行なって、 着用者の踵の形状に沿うようにすると良い。

 次に、下側編地部11に連続するように弾 編地部20を編成する。弾性編地部20は、他の 地部11、12に比べてより大きな収縮性を有す る箇所である。本実施形態では、ベース糸で 編成される編地に、各編地部11、12を編成す ベース糸よりも伸縮性に優れた弾性糸を編 込むことで、弾性編地部20としている。具体 的には、ベース糸で編成される編目列に対し て、数目おきに弾性糸をタックさせた状態と した、いわゆるタック編みにより弾性編地部 20を形成している。また、弾性編地部20は、 ース糸を弾性糸に切り替えて編成しても良 。

 次に、弾性編地部20とその前後における 編地部11、12の編成方法を図2、3に基づいて 明する。これらの図の左端に示される数字 、編成工程のステップを示す。また、同図 左の図面は、FBとBBの針における編目の係止 態を示し、黒塗りされた目は、その編成工 においてニットされている編目を、白抜き れた目は、その編成工程においては針床に 止されたままニットされない編目を示す。 らに、編目の係止状態を示す上記の図面の 側には、そのステップに対応して編成され 筒状の靴下の概略図を示す。この概略図で 、甲側編地部1Aと裏側編地部1Bとが重なって 示されている。その他、両図に示す矢印は、 編成方向を示し、これら矢印のうち、片端に のみ矢印が付いているものは筒状の編成を、 両端に矢印が付いているものは引き返し編成 を示す。

 まず、つま先から弾性編地部20に向かっ 編地を筒状に編成する。ステップ1は、弾性 地部20が編成される前の編成状態を示す。 体的には、甲側編地部1Aと裏側編地部1Bとが 続した一つの筒となるように編地を編成し いる。

 ステップ2では、コースの編成が進むに従 って、FBの中央側から順にニットしない針を やしていくC字状の引き返し編成を行なって 、裏側編地部1Bの両端側と甲側編地部1Aの編 を形成していく。このステップ2では、最終 には、FBの針ではニットしない状態にする つまり、裏側編地部1Bは、中間側でコース方 向に直交するウェール方向の編目数が少なく 、両端側でウェール方向の編目が多い状態に なり、ステップ2の編成が終了した時点で、 述する弾性編地部20との接合箇所が2等辺三 形状に凹んだ状態になる。ここで、FBの針に は、異なるコースの編目が係止された状態に なる。

 ステップ3では、BB側のみで引き返し編成 行なって、甲側編地部1Aを編成する。この き、コースの進行に伴って、BBの針でニット しない針を増やしていき、甲側編地部1Aの両 部から順に編目を減らしていく。つまり、 側編地部1Aは、中間側でウェール方向の編 が多く、両端側に行くほどウェール方向の 目が少ない状態になり、ステップ3の編成が 了した時点で、後述する弾性編地部20との 合箇所が2等辺三角形状に突出した状態にな 。このステップ3と上述したステップ2とを うことで、異なるコースの複数の編目が、 側編地部11における弾性編地部20との接合箇 の編目列になり、図1に示す靴下1のように 下側編地部11と弾性編地部20との境界が、裏 編地部1Bから甲側編地部1Aに向かって、斜め 上方に延びるように傾斜して形成される。こ れらステップ2、3が第一傾斜部の編成ステッ に相当する。

 次のステップ4では、下側編地部11を編成 るベース糸と弾性糸とを用いて、下側編地 11に連続するように環状に編成を行い、弾 編地部20を形成する。弾性編地部20は、ウェ ル方向の編目の数が等しく、同編地部20の が周回方向に亘って均一に形成される。

 ここで、弾性編地部20との接合箇所にお る下側編地部11の編目列は異なるコースの編 目群から構成され、それらの編目の並列方向 に沿って弾性編地部20が編成される。そのた 、弾性編地部20のコース方向は、下側編地 11のコース方向に対して傾斜する。

 上述したステップ4により弾性編地部20の 成が終了したら、弾性糸の挿入を中止して 下側編地部11と弾性編地部20とを編成する際 に使用したベース糸をそのまま使用して上側 編地部12の編成を開始する。

 図3に示すステップ5は、上側編地部12の編 成初期の状態を示す。具体的には、このステ ップ5では、甲側編地部1Aに対して編幅が小さ い裏側編地部1Bの凹みを埋めるように、FBに 止される編地の中央から編目を増やしてい 引き返し編成を行なう。

 そして、ステップ6では、甲側編地部1Aと 側編地部1Bの編幅が同じとなるように、C字 の引き返し編成を行なう。このステップ6と 上述したステップ5により弾性編地部20に連続 して形成された上側編地部12のコース方向は 弾性編地部20のコース方向に対して傾斜し いる。このステップ5、6が第二傾斜部の編成 ステップに相当する。そして、上側編地部12 コース方向は、下側編地部11のコース方向 平行になる。

 最後に、靴下1のはき口部30まで筒状に上 編地部12を編成し(ステップ7参照)、靴下1を 成させる。完成した靴下1において、弾性編 地部20は、下側と上側の各編地部11,12とは異 る周回方向に効果的に収縮するようになっ いる。

 本実施形態の靴下1によれば、脹脛Cを周 向からほぼ均等な力で締め付けることがで るように、脹脛Cの凹凸に沿った方向に弾性 地部20を設けることができ、脹脛Cの下側の い部分から脹脛Cを持ち上げるように締め付 けることができる。そのため、この靴下1は 着け心地が良く、足Fにフィットしてずれ難 。さらに、この靴下1によれば、脹脛C全体 締め付けることがないので、足Fの血行が阻 され難く、長時間着用しても足Fが浮腫み難 く、疲労し難い。

 <実施形態1の変形例>
 実施形態1の変形例として、甲側編地部と裏 側編地部とで弾性編地部の斜めに延びる方向 を変化させる筒状編地の編成方法を説明する 。

 まず、靴下を踝側からみたとき、弾性編 部が山形に形成される靴下、つまり、靴下 正面からみたときに、弾性編地部が谷形に 成される靴下の編成方法を説明する。山形 弾性編地部を編成するには、図2のステップ 2において、裏側編地部1Bと同様に、甲側編地 部1Aも編地の中央から編目を減らし、下側編 部11を形成する。そして、実施形態1と同様 、中央部で編目を減らした甲側編地部1Aと 側編地部1Bからなる下側編地部11に連続して 各ウェール方向の編目の数が等しい弾性編 部20を形成し、さらに弾性編地部20に連続し て上側編地部12を形成する。

 次に、靴下を踝側からみたとき、弾性編 部が谷型に形成される靴下、つまり、靴下 正面からみたときに、弾性編地部が山形に 成される靴下の編成方法を説明する。谷形 弾性編地部を編成するには、図2のステップ 2を行なわずに、ステップ3で編成した甲側編 部1Aと同様に、裏側編地部1Bで編地の両端部 から編目を減らし、下側編地部11を形成する そして、実施形態1と同様に、形成した下側 編地部11に連続して弾性編地部20を形成し、 らに弾性編地部20に連続して上側編地部12を 成する。

 <実施形態2>
 実施形態2では、図1に示す靴下1において下 編地部11と弾性編地部20との間、および、弾 性編地部20と上側編地部12との間に形成され いた段差を緩和することができる筒状編地 編成方法を説明する。

 図4は、本実施例の靴下1を示す図である 図4(A)は、靴下1の平面図、図4(B)は、靴下2を 用した状態を示す概略図である。なお、図1 と同一の構成については、同一の符号を付し て、その説明を省略する。

 本実施形態の靴下1は、弾性編地部21の位 における甲側編地部1Aの中間部と裏側編地 1Bの中間部に、平坦部210を有する。この平坦 部210は、下側編地部11のコース方向にほぼ平 な部分である。この平坦部210により、靴下1 を正面または背面から見た際、弾性編地部21 鋭角の角が形成されることを抑制し、弾性 地部21に沿ったラインを滑らかにすること できる。また、弾性編地部21のうち、平坦部 210の位置にある編地部が、平坦部210以外の位 置にある編地部を引っ張って、靴下1の弾性 地部21を挟む下部編地部11と上側編地部12の 郭に生じる段差を緩和することができる。

 図5に、この実施形態の弾性編地部21の編 方法を示す。本実施形態の実施形態1との主 たる相違点は、下側編地部の弾性編地部との 接合箇所における編目列および上側編地部の 弾性編地部との接合箇所における編目列の形 成手順にある。

 つまり、ステップ2では、裏側編地部1Bの 間の一部分(FBに係止される編目の中間部)を ニットしないように、C字状の引き返し編成 行なって、裏側編地部1Bの両端側と甲側編地 部1Aの編目を形成していく。そして、コース 編成が進むに従って、FBの中央側から順に ットしない針を増やしていき、最終的には FBの針ではニットしない状態にする。このス テップ2により、裏側編地部1Bの中央部に逆台 形状の凹みが形成される。

 次のステップ3では、BBにおいて引き返し 成により甲側編地部1Aの中央部の編目を増 し、下側編地部11を完成させる。このステッ プ3でも、コースの進行に伴って、BBの針でニ ットしない針を甲側編地部1Aの両端側から増 していき、甲側編地部1Aが台形状に突出し 状態とする。これらステップ2、3により、各 編地部1A、1Bの中間部において同一コースの 目が並列された箇所が、靴下1の平坦部210と る。続いて、ステップ4で、下側編地部11に 続して各ウェール方向の編目の数が等しい 性編地部21を筒状に編成する。

 その後、ステップ5、6において、順次、 側編地部1Bの引き返し編成と、甲側編地部1A 引き返し編成を行って、ステップ1から数え た各編地部1B、1Aのコース数が同一となるよ にする。最後に、はき口部30(図4参照)まで筒 状に上側編地部12を編成し(ステップ7)、靴下1 を完成する。

 なお、平坦部210の形成は、FBおよびBBに係 止される編地の側端部で行なっても良い。こ の場合、上述したステップ2と3とで、甲側編 部1Aと裏側編地部1Bの編幅方向両端部で編目 を減らさないようにすれば良い。

 本実施形態の靴下1は、弾性編地部21の近 で上側編地部11と下側編地部12との間に平坦 部210が設けられていることにより、弾性編地 部21に鋭角の角が形成されることを抑制し、 性編地部21に沿ったラインを円滑にできる それに伴い、実施形態1で弾性編地部近傍の 下の輪郭に生じていた段差を緩和すること できる。そのため、靴下1のシルエットは、 実施形態1の靴下よりも通常の靴下のシルエ トに近くすることができる。

 一方、この靴下1を着用した場合、図4(B) 示すように、実施形態1の靴下と着用状態は わらず、その着け心地も実施形態1の靴下と ほとんど変わらない。

 <実施形態3>
 実施形態3では、2つの弾性編地部を近接し 設けた筒状編地の編成方法について、図6に づいて説明する。

 まず、ステップ1では、図2を参照して説 した実施形態1と同様に、下側編地部11の一 を筒状に編成する。

 次に、ステップ2で、FBとBBにおいてC字状 引き返し編成を行なって、甲側編地部およ 裏側編地部1Bが直角三角形状に突出した状 とする。このステップ2では、各編地部1A、1B の両端側で、同一コースに編目が並ぶ平坦部 を形成しており、出来上がった靴下のシルエ ットに段差が生じにくいようにしている。

 次のステップ3では、ステップ2で形成し 下側編地部11に連続して弾性編地部22を環状 形成する。

 さらに、ステップ4,5で、弾性編地部22に く中間編地部13をC字状に編成する。中間編 部13は、菱形状であり、図のように裏側編地 部1Bから見ると二等辺三角形状をしている。 し、弾性編地部22の一端(紙面右側)では、中 間編地部13を形成しないようにして、次のス ップ6で編成する弾性編地部23の一部と、ス ップ3で編成した弾性編地部22の一部が接合 れた状態にする。

 続くステップ6では、中間編地部13と、弾 編地部22の一端に連続して弾性編地部23を筒 状に編成する。

 最後に、ステップ7で、弾性編地部23に連 する上側編地部12をC字状に引き返し編成し 弾性編地部23の紙面左側のコースと上側編 部12のコースが揃った状態となったら、筒状 の編成に切り替えて、はき口部まで編成を行 ない、靴下を完成する。

 本実施形態の編成方法によれば、例えば 靴下を甲側から見たときに、靴下の軸に対 て斜めに延びる弾性編地部とすることがで る。このような弾性編地部は、例えば、靴 を着用したときに土踏まずに相当する位置 設けることにより、土踏まずを効率よく締 付けることができる。

 <実施形態4>
 上記実施形態では、弾性編地部のコースが 傾斜部のコースと異なる方向となった靴下 説明したが、本実施形態では、弾性編地部 コースが第一・第二傾斜部の少なくとも一 のコースと平行となった靴下について説明 る。

 図7(A)は、第一傾斜部、弾性編地部および 第二傾斜部の各コースが全て平行になった靴 下1を示している。このような靴下1の編成方 を図8に基づいて説明する。以下の編成法方 位おいて、各傾斜部を形成する引き返し編成 自体の手法は、既述した他の実施の形態と同 様に行えばよいため、ここでは詳細な説明は 省略する。

 この方法では、まずステップ1で、第一ベ ース編地部の第一筒状部11tを編成する。次に 、ステップ2で、筒状部11tの編幅の一端から 順次編幅が増加するように引き返し編成を い、第一傾斜部11sを編成する。この編成に り、筒状部11tの開口縁に図8における第一傾 部11sの左側の斜辺が接合される。そして、 一傾斜部11sは、その開口部に同じコースの 目が並列されることになる。なお、本例で 、筒状編地の仕上がり具合をよくするため 第一傾斜部11sの図の右側の折返し端を、第 筒状部11tの編幅方向右側の端部よりもさら 右側に突出した箇所に調整している。この 成手法の考え方は、後述する第二傾斜部12s おいても同様に適用される。次に、ステッ 3で弾性編地部20を環状に編成する。続いて 弾性編地部20の開口縁の編地に対して、順 編幅が減少するように引き返し編成を行っ 、第二傾斜部12sを形成する。この編成によ 、弾性編地部20の開口縁に図8における第二 斜部12sの右側の斜辺が接合される。このと 、第二傾斜部12sにおける弾性編地部20との接 合箇所には、同一コースの編目が並列される ことになる。そして、ステップ5で第二傾斜 12sに続けて第二ベース編地部の第二筒状部12 tを編成する。

 この編成方法によれば、両筒状部11t、12t は、各々の軸方向に対して直交する向きの ースを備え、各傾斜部11s、12s及び弾性編地 20では、前記軸方向に対して傾斜する方向 コースを備えた筒状編地を形成できる。そ ため、弾性編地部20を、その周回方向に沿っ て収縮させることができる。

 本実施形態では、第一傾斜部11sの編成は 編成の進行に伴って、編幅が増減の一方の 化をするように引き返し編成を行ない、第 傾斜部12sの編成は、編成の進行に伴って編 が第一傾斜部11sを編成した場合とは逆の増 変化をするように引き返し編成を行なった 、第一傾斜部11sの編成は、編成の進行に伴 て、編幅が増減の一方の変化をするように き返し編成を行ない、第二傾斜部12sの編成 、編成の進行に伴って編幅が第一傾斜部11s 編成した場合とは同一の増減変化をするよ に引き返し編成を行なってもよい。

 例えば、図7(B)に示す靴下1は、第一傾斜 11sを編成する際、順次編幅が増加するよう 引き返し編成を行い、第二傾斜部12sを編成 る際も、順次編幅が増加するように引き返 編成を行っている。

 さらに、図7(C)に示す靴下1では、第一傾 部11sを編成する際、順次編幅が減少するよ に引き返し編成を行い、第二傾斜部12sを編 する際も、順次編幅が減少するように引き し編成を行っている。

 図7(B)、(C)のいずれの靴下1も弾性編地部20 を、その周回方向に沿って収縮させることが できる。

 なお、以上の各実施形態では、靴下を例 挙げて説明したが、本発明の筒状編地は、 袋、セーター、ズボンなどの着衣であって 良い。その他、本発明方法に用いる横編機 して、4枚ベッドの横編機も挙げられる。

 本発明の筒状編地によれば、弾性編地部 それ以外の編地部の周回方向が異なり、且 、この弾性編地部がその周回方向に収縮す 筒状編地とできる。そのため、例えば、フ ット感の高い靴下やサポータを製造できる また、本発明筒状編地の編成方法は、本発 筒状編地を編成するのに好適に利用できる