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Patent Searching and Data


Title:
LAMINATE SHAPING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/146920
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides a laminate shaping apparatus comprising powder layer forming means and an optical equipment for applying a light beam to a powder layer in its predetermined place to sinter or melt and solidify the powder in its place and thus to form a cured layer. The formation of the powder layer and the formation of the cured layer are repeated to produce a laminated and integrated shaped product of a plurality of cured layers. The laminate shaping apparatus comprises a base (11), in which a powder layer and a cured layer are formed on its upper surface side, a lifting/lowering frame (12), which surrounds the outer periphery of the base and can be vertically moved against the base, and lifting/lowering means for vertically moving the lifting/lowering frame. The powder layer is provided in an upper space of the base surrounded by the inner peripheral surface of the lifting/lowering frame. Accordingly, the powder layer (cured layer) can be built up on the base without moving the base, and, thus, a shaped product can easily be produced with high accuracy.

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Inventors:
ABE SATOSHI (JP)
HIGASHI YOSHIKAZU (JP)
YOSHIDA NORIO (JP)
FUWA ISAO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060048
Publication Date:
December 04, 2008
Filing Date:
May 30, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC ELEC WORKS CO LTD (JP)
ABE SATOSHI (JP)
HIGASHI YOSHIKAZU (JP)
YOSHIDA NORIO (JP)
FUWA ISAO (JP)
International Classes:
B29C67/00; B22F3/105; B22F3/16
Foreign References:
JP2006124732A2006-05-18
JP2002038201A2002-02-06
Attorney, Agent or Firm:
NISHIKAWA, Yoshikiyo et al. (Umeda Square Bldg. 5F12-17, Umeda 1-chome,Kita-k, Osaka-shi Osaka 01, JP)
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Claims:
 無機質あるいは有機質の粉末材料の層を形成する粉末層形成手段と、上記粉末層の所定箇所に光ビームを照射して該当個所の粉末を焼結または溶融固化させてして硬化層を形成する光学機器とを備えて、粉末層形成手段による粉末層の形成と、光学機器による硬化層の形成とを繰り返すことで複数の硬化層が積層一体化された三次元造形物を製造する積層造形装置であって、上記粉末層及び上記硬化層がその上面側に形成されるベースと、固定されている該ベースの外周を囲んでいるとともに該ベースに対して上下移動自在な昇降枠と、該昇降枠を上下に移動させる昇降駆動手段とを備えて、上記粉末層は上記昇降枠の内周面で囲まれた前記ベース上方空間に形成されるものであることを特徴とする積層造形装置。
 無機質あるいは有機質の粉末材料の層を形成する粉末層形成手段と、上記粉末層の所定箇所に光ビームを照射して該当個所の粉末を焼結または溶融固化させてして硬化層を形成する光学機器と、切削除去加工用の加工機とを備えて、粉末層形成手段による粉末層の形成と、光学機器による硬化層の形成とを繰り返すことで複数の硬化層が積層一体化された三次元造形物を製造するとともに上記繰り返しの間に上記加工機による切削除去加工をそれまでに積層一体化された三次元造形物の表面に対して行う積層造形装置であって、上記粉末層及び上記硬化層がその上面側に形成されるベースと、該ベースの外周を囲んでいるとともに該ベースに対して上下移動自在な昇降枠と、該昇降枠を上下に移動させる昇降駆動手段とを備え、少なくとも3軸制御可能な数値制御工作機械である上記加工機におけるテーブルに上記ベースが固定されて、上記粉末層は上記昇降枠の内周面で囲まれた前記ベース上方空間に形成されるものであることを特徴とする積層造形装置。
 前記粉末層形成手段は、前記昇降枠の上面に沿ってスライド自在なスライドプレートに設けた粉末材料供給口から上記ベース上面と上記昇降枠とで囲まれる空間に粉末を供給するものとして設けられていることを特徴とする1または2記載の積層造形装置。
 上記スライドプレートのスライド方向と直交する方向における上記粉末材料供給口の幅が同方向における上記ベースの幅よりも大であることを特徴とする請求項3記載の積層造形装置。
 上記スライドプレートは粉末の嵩密度を高めるための部材を備えていることを特徴とする請求項3または4記載の積層造形装置。
 上記スライドプレートは粉末層表面を均すための部材を備えていることを特徴とする請求項3~5のいずれか1項に記載の積層造形装置。
 上面開口に光ビームを透過するウィンドウを備え且つ下面が開放されて前記昇降枠上に配される覆い枠と、該覆い枠内に雰囲気ガスを供給する雰囲気ガス供給手段とを備えていることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の積層造形装置。
 上記覆い枠の内部に供給される雰囲気ガスを旋回流とする旋回流形成手段を備えていることを特徴とする請求項7記載の積層造形装置。
 上記覆い枠の内部空間における酸素濃度を測定する酸素濃度計を備えており、前記雰囲気ガス供給手段は上記酸素濃度計の出力に応じて雰囲気ガスの供給を行うものであることを特徴とする請求項7または8記載の積層造形装置。
 上記覆い枠の内部空間を上下に移動するピストンを備えて、該ピストンの上下動で雰囲気ガスの給排がなされるものであることを特徴とする請求項7~9のいずれか1項に記載の積層造形装置。
 上記ウィンドウがfθレンズで形成されていることを特徴とする請求項7~10のいずれか1項に記載の積層造形装置。
 上記ウィンドウの内面を含む上記覆い枠の内面を清掃する清掃手段を備えていることを特徴とする請求項7~11のいずれか1項に記載の積層造形装置。
 上記清掃手段は、上記昇降枠に設けられて上記覆い枠内を上下移動するとともに回転して上記ウィンドウの内面を含む上記覆い枠の内面を清掃する清掃部材を備えたものであることを特徴とする請求項12記載の積層造形装置。
 前記覆い枠が前記昇降枠の上面に沿ってスライド自在なものとして複数設けられているとともに、複数の覆い枠のうちのある覆い枠がベース上にある時に他の覆い枠が清掃手段によって清掃される位置にあることを特徴とする請求項12または13記載の積層造形装置。
 前記光学機器が上記覆い枠上に設置されていることを特徴とする請求項7~14のいずれか1項に記載の積層造形装置。
 前記昇降枠の上面に設けられて前記光学機器からの光ビームによってマーキングがなされるマークターゲットと、このマークターゲットに付されたマーキングの位置を測定して光学機器による光ビームの照射位置の補正データを得る測定装置とを備えていることを特徴とする請求項1~15のいずれか1項に記載の積層造形装置。
 前記昇降枠の上面に前記光学機器からの光ビームのパワーを測定するパワー測定装置を配していることを特徴とする請求項1~16のいずれか1項に記載の積層造形装置。
 上面開口に光ビームを透過するウィンドウを備え且つ下面が開放されて昇降枠上に配される覆い枠と、該覆い枠内に雰囲気ガスを供給する雰囲気ガス供給手段とを備えており、前記粉末層形成手段は昇降枠の上面に沿ってスライド自在とされたスライドプレートに設けられており、上記覆い枠は上記スライドプレートの一部として設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の積層造形装置。
 前記昇降枠は、複数設けられている前記ベースの各外周を囲むとともに各ベースに対して上下移動自在となっており、この昇降枠の上面に沿ってスライド自在なスライドプレートを備え、前記粉末層形成手段は上記スライドプレートに設けられて上記複数のベースの上方に前記スライドプレートのスライドによって選択的に粉末層を形成するものであることを特徴とする請求項1または2記載の積層造形装置。
 前記スライドプレートは前記加工機における工具を通すための切削用開口を備えていることを特徴とする請求項18または19記載の積層造形装置。
 前記スライドプレートは前記ベース上の未硬化粉末を吸引除去する吸引部を備えていることを特徴とする請求項18~20のいずれか1項に記載の積層造形装置。
 前記スライドプレートは前記昇降枠の上面に沿って回転スライドするものであることを特徴とする請求項18~21のいずれか1項に記載の積層造形装置。
 前記光学機器は、光ビームの照射面からの高さ位置を可変として設けられていることを特徴とする請求項1~22のいずれか1項に記載の積層造形装置。
Description:
積層造形装置

 本発明は粉末材料を光ビームで焼結また 溶融固化させることで三次元形状の積層造 物を製造する積層造形装置に関するもので る。

 積層造形物の製造に、選択的粉末焼結積 として知られている製造方法がある。これ 無機質あるいは有機質の粉末からなる粉末 の形成と、この粉末層の所定箇所を光ビ-ム の照射で焼結または溶融固化させて硬化層を 形成するということを繰り返すことで、多数 の硬化層を積層一体化して造形物を製造する 方法であり、特開2002-115004号公報(特許文献1) おいては、上記に加えて、それまでに作成 た造形物の表面の除去加工を行う工程を、 り返される硬化層の作成工程中に挿入する とで、造形物表面をその形状にかかわらず コストで滑らかに仕上げることができるよ にすることが示されている。

 しかしながら、上記のものでは製造する 層造形物の精度の点で問題を有している。 なわち、厚みの薄い粉末層を次々と形成す ために、上記造形部は図22に示すように、 形ステージ61とこの造形ステージ61を昇降さ る昇降機構62及び造形ステージ61を囲む造形 枠63で構成し、更に粉末供給部は材料タンク6 5とこの材料タンク65に収めた粉末材料を押し 上げる昇降機構66及び昇降テーブル67、そし 材料タンク65の上層に位置する材料粉末を造 形ステージ61側に送るとともに表面を均す材 供給ブレード68で構成していた。

 このものでは、上記造形ステージ61上に 成した粉末層の所定箇所を焼結または溶融 化させることで硬化層を形成した後の次層 粉末層の形成は、造形ステージ61を下降させ るとともに、上記昇降テーブル67を一段上昇 せて材料供給ブレード68を駆動することで 形ステージ61側に粉末を供給して行うわけで あるが、造形物がその上に形成される造形ス テージ61が可動であるために、光ビームの照 による焼結または溶融固化や、加工機によ 除去工程の実施に際し、造形テーブル61上 それまでに形成した造形物が微小ながらも 置ずれしてしまうものであり、これ故にμm ーダーの精度の造形物を製造することは困 である。

 また、造形ステージ61及び昇降テーブル67を 昇降させるための昇降機構62,66はこれら造形 テージ61や昇降テーブル67の下方に設置せざ るを得ず、このために造形部の全高Hは造形 テージ61(及び昇降テーブル67)の昇降範囲H1の 倍以上の高さとなってしまい、装置全体の全 高を抑えることが困難である。なお、図中H2 昇降機構62(66)における軸駆動範囲を示して る。

特開2002-115004号公報

 本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発 したものであって、精度の高い積層造形物 製造に応ずることができる上に装置の小型 にも応ずることができる積層造形装置を提 することを課題とするものである。

 上記課題を解決するために本発明に係る 層造形装置は、無機質あるいは有機質の粉 材料の層を形成する粉末層形成手段と、上 粉末層の所定箇所に光ビームを照射して該 個所の粉末を焼結または溶融固化させて硬 層を形成する光学機器とを備えて、粉末層 成手段による粉末層の形成と、光学機器に る硬化層の形成とを繰り返すことで複数の 化層が積層一体化された三次元造形物を製 する積層造形装置であって、上記粉末層及 上記硬化層がその上面側に形成されるベー と、固定されている該ベースの外周を囲ん いるとともに該ベースに対して上下移動自 な昇降枠と、該昇降枠を上下に移動させる 降駆動手段とを備えて、上記粉末層は上記 降枠の内周面で囲まれた前記ベース上方空 に形成されるものであることに第1の特徴を 有しており、無機質あるいは有機質の粉末材 料の層を形成する粉末層形成手段と、上記粉 末層の所定箇所に光ビームを照射して該当個 所の粉末を焼結または溶融固化させて硬化層 を形成する光学機器と、切削除去加工用の加 工機とを備えて、粉末層形成手段による粉末 層の形成と、光学機器による硬化層の形成と を繰り返すことで複数の硬化層が積層一体化 された三次元造形物を製造するとともに上記 繰り返しの間に上記加工機による切削除去加 工をそれまでに積層一体化された三次元造形 物の表面に対して行う積層造形装置であって 、上記粉末層及び上記硬化層がその上面側に 形成されるベースと、該ベースの外周を囲ん でいるとともに該ベースに対して上下移動自 在な昇降枠と、該昇降枠を上下に移動させる 昇降駆動手段とを備え、少なくとも3軸制御 能な数値制御工作機械である上記加工機に けるテーブルに上記ベースが固定されて、 記粉末層は上記昇降枠の内周面で囲まれた 記ベース上方空間に形成されるものである とに第2の特徴を有している。

 ベースを動かさずにベース上に粉末層(硬 化層)を積み上げていくことができるために 高精度なものを容易に得ることができる。

 前記粉末層形成手段は、前記昇降枠の上 に沿ってスライド自在なスライドプレート 設けた粉末材料供給口から上記ベース上面 上記昇降枠とで囲まれる空間に粉末を供給 るものとして設けられていると、コンパク に構成することが容易となる。

 上記スライドプレートのスライド方向と 交する方向における上記粉末材料供給口の が同方向における上記ベースの幅よりも大 あることが粉末供給をむら無く行うという で有利となる。

 上記スライドプレートに粉末の嵩密度を めるための部材を設けておくことも好まし 。焼結または溶融固化させた後の密度を高 することができるからである。

 そして上記スライドプレートが粉末層表 を均すための部材を備えていると、摩擦に る摩耗劣化の防止と安定した粉末供給の点 有利となるとともに硬化層の表面の荒れを なくすることができる。

 また、上面開口に光ビームを透過するウ ンドウを備え且つ下面が開放されて前記昇 枠上に配される覆い枠と、該覆い枠内に雰 気ガスを供給する雰囲気ガス供給手段とを えたものとするのも好ましい。雰囲気ガス 使用量を抑えつつ硬化層の酸化による問題 避けることができる。

 上記覆い枠の内部に供給される雰囲気ガ を旋回流とする旋回流形成手段を備えたも では、雰囲気ガスの充填を効率良く行うこ ができる。

 上記覆い枠の内部空間における酸素濃度 測定する酸素濃度計を備え、前記雰囲気ガ 供給手段が上記酸素濃度計の出力に応じて 囲気ガスの供給を行うものであると、雰囲 ガスの使用量を更に抑えることができる。

 上記覆い枠の内部空間を上下に移動する ストンを備えて、該ピストンの上下動で雰 気ガスの給排がなされるものであれば、雰 気ガスの給排を迅速に行うことができる。

 また、上記ウィンドウがfθレンズで形成 れていると、精度の良い焼結または溶融固 を行うことができるものとなる。

 上記ウィンドウの内面を含む上記覆い枠 内面を清掃する清掃手段を備えていること 好ましい。焼結時に発生するヒュームによ 汚れを落として、焼結を適切に行うことが きる。この清掃手段としては、上記昇降枠 設けられて上記覆い枠内を上下移動すると もに回転して上記ウィンドウの内面を含む 記覆い枠の内面を清掃する清掃部材を備え ものを好適に用いることができる。

 また、前記覆い枠が前記昇降枠の上面に ってスライド自在なものとして複数設けら ているとともに、複数の覆い枠のうちのあ 覆い枠がベース上にある時に他の覆い枠が 掃手段によって清掃される位置にあると、 結と清掃とを同時に行うことができ、清掃 作による製造時間の増大を防ぐことができ 。

 前記光学機器は覆い枠上に設置されたも であってもよい。

 更に、前記昇降枠の上面に設けられて前 光学機器からの光ビームによってマーキン がなされるマークターゲットと、このマー ターゲットに付されたマーキングの位置を 定して光学機器による光ビームの照射位置 補正データを得る測定装置とを備えている 、光ビームの照射による焼結または溶融固 の精度を高くすることができる。

 前記昇降枠の上面に前記光学機器からの ビームのパワーを測定するパワー測定装置 配していると、適切なパワーによる精度の い焼結または溶融固化を行うことができる に、清掃手段を備えたものでは清掃のタイ ングを適切に知ることができる。

 また、請求項1または2記載の積層造形装 において、上面開口に光ビームを透過する ィンドウを備え且つ下面が開放されて昇降 上に配される覆い枠と、該覆い枠内に雰囲 ガスを供給する雰囲気ガス供給手段とを備 ており、前記粉末層形成手段は昇降枠の上 に沿ってスライド自在とされたスライドプ ートに設けられており、上記覆い枠は上記 ライドプレートの一部として設けられてい ものも好ましい。粉末層の形成と不活性雰 気下での焼結または溶融固化とをスライド レートのスライドによって得ることができ 、効率の良い積層造形物の製造を行うこと できる。

 更に前記昇降枠が、複数設けられている 記ベースの各外周を囲むとともに各ベース 対して上下移動自在となっており、この昇 枠の上面に沿ってスライド自在なスライド レートを備え、前記粉末層形成手段は上記 ライドプレートに設けられて上記複数のベ スの上方に前記スライドプレートのスライ によって選択的に粉末層を形成するもので れば、単一の昇降枠の昇降動作と該昇降枠 対するスライドプレートのスライド動作で 数のベース上に夫々粉末層を形成していく とができる。

 前記スライドプレートは加工機における 具を通すための切削用開口を備えたもので ってもよい。スライドプレートのスライド けで粉末供給と焼結または溶融固化と切削 工の状態を切り換えることができる。

 前記スライドプレートがベース上の未硬 粉末を吸引除去する吸引部を備えたもので ると、切削加工に際して未硬化粉末が邪魔 なったり加工精度を低下させたりしてしま 事態が生じるのを防ぐことができる。

 そして前記スライドプレートは、前記昇 枠の上面に沿って回転スライドするもので れば、スライドプレートに多くのものを組 込む時にもコンパクトにまとめることがで る。

 前記光学機器が、光ビームの照射面から 高さ位置を可変として設けられていると、 形速度や精度に応じた光ビーム照射を行う とができる。

 本発明は、ベースを動かさずにベース上 粉末層(硬化層)を積み上げていくことがで るものであり、このためにベース上に形成 れる造形物の精度を悪化させることになる 因を無くすことができて、高精度な積層造 物の製造が容易となる。

 また、加工機による切削除去加工をそれ でに積層一体化された造形物の表面に対し 行うことを粉末層の形成と硬化層の形成の り返しの間に行うものにおいては、切削除 加工の際にそれまでに積層一体化された造 物がぶれてしまうことがなく、このものに いても高精度な積層造形物の製造が容易と る。

本発明の実施の形態の一例の概略断面 である。 (a)(b)は夫々同上の光学機器の取り付け を示す概略図である。 同上の粉末供給部の一例を示すもので (a)は平面図、(b)(c)は概略断面図である。 同上の粉末供給部の他例を概略断面で す説明図である。 (a)は同上の粉末供給部の平面図、(b)は に他例の概略平面図、(c)は更に他の例の概 平面図である。 粉末供給部の更に他例の概略断面図で る。 (a)(b)は粉末供給部の別の例の概略断面 である。 不活性雰囲気を形成するための覆い枠 一例を示す概略断面図である。 (a)(b)は覆い枠の他例の水平断面図と概 断面図である。 清掃部材の一例を示す概略断面図であ る。 2組の清掃部材を設けた例を示してお 、(a)(b)は共に概略断面図である。 (a)(b)は光ビーム照射位置補正のための 構成の一例を示す概略断面図である。 (a)(b)は光ビームのパワー測定のための 構成の一例を示す概略断面図である。 別の実施形態の一例を示すもので、(a) は平面図、(b)は概略縦断面図、(c)は概略横断 面図である。 更に別の実施形態の一例を示すもので 、(a)は平面図、(b)は概略縦断面図である。 光学機器の他の配置例を示す概略断面 図である。 粉末吸引機構を備えた例を示しており 、(a)はスライドプレートの水平断面図、(b)(c) は概略断面図である。 光学機器を着脱自在とした場合の別の 例の概略断面図である。 材料供給口にカバーを設けた例の概略 断面図である。 (a)(b)は材料供給口にカバーを設けた他 の例の斜視図である。 昇降枠に排出口を設けた例の概略断面 図である。 従来例を示すもので、(a)は要部破断斜 視図、(b)は部分断面図である。

符号の説明

  1 造形機
  2 光学機器
  3 加工機
  8 粉末
  9 硬化層
 10 造形部
 11 ベース
 12 昇降枠
 15 粉末供給部
  L 光ビーム

 以下、本発明を添付図面に示す実施形態 基いて説明すると、図1に本発明に係る積層 造形装置の一例を示す。この積層造形装置は 、造形部10と造形部10上に配した粉末供給部15 とからなる造形機1、造形部10に対して光ビー ムLを照射する光学機器2、そして除去加工の めの加工機3とからなる。

 上記加工機3は、テーブル(マシニングテ ブル)30と少なくとも3軸制御が可能な主軸台3 1とを備える数値制御工作機械であり、その 軸台31のスピンドルヘッド32には除去加工の めのエンドミル33がセットされる。そして の加工機3におけるテーブル30上に前記造形 1がセットされるとともに、積層造形物が上 に形成されるベース11がテーブル30に固定さ れて設置されており、上記光学機器2は上記 軸台31にセットされたものとなっている。な お、図示例ではスピンドルヘッド32がX,Z軸方 に可動でテーブル30がY軸方向に可動のもの なっている。

 ここにおける造形機1の造形部10は、上述 ように上記テーブル30上に固定されたベー 11上に積層造形物を形成するもので、ベース 11上に粉末層を形成するために、ベース11の 周を囲むとともに上記テーブル30上にセット されたリニア駆動機構からなる昇降機構13に って昇降する昇降枠12を備えている。この 降枠12はベース11に対して上昇させた時、ベ ス11上に昇降枠12で囲んだ十分な高さの空間 を形成することができる厚みを少なくともベ ース11を囲む部分に有している。

 また、粉末供給部15は、上記昇降枠12の上 面上に粉末を送り込む粉末供給機(図示せず) 、図3にも示すように上記昇降枠12の上面に した材料供給ブレード16と、この材料供給 レード16を水平に駆動する駆動部17とからな ものとして形成している。

 ここで用いる材料粉末8は、無機質(金属 セラミック)の粉末、あるいは有機質(プラス チック)の粉末であり、光学機器2で照射する ビームによって焼結または溶融固化させて 化層を得ることができるものであれば、そ 種類を問わないが、図示例のものでは平均 径20μmの球形の鉄粉を用いている。

 前記加工機3は、数値制御工作機械、殊に 切削工具であるエンドミル33を自動交換可能 マシニングセンタで構成している。上記エ ドミル33には超硬素材の二枚刃ボールエン ミルが主として用いられ、加工形状や目的 応じてスクエアエンドミル、ラジアスエン ミル、ドリルなども用いられる。

 粉末8を焼結するための光ビームLを照射 る光学機器2は、レーザ発振器で構成した光 21と、集光レンズ、所定位置に光ビームLを 射するために光ビームLの方向を偏向するガ ルバノメータミラー等からなるスキャン機構 22で構成され、ここではスピンドルヘッド32 面にスキャン機構22の部分を固定し、光源21 スキャン機構22とを光ファイバ23で接続した ものとしてある。上記光源21としては、粉末 鉄粉である場合、炭酸ガスレーザ(出力500W) Nd:YAGレーザ(出力500W)などを使用する。

 上記スキャン機構22(光学機器2)は、図2(a) 示すように、スピンドルヘッド32の側面に けた取付台310に着脱自在としたり、図2(b)に すように、スピンドルヘッド32のコレット ャックによってエンドミル33に代えて装着さ れるようにしたものであってもよい。後者の 場合、光ビームLの照射時とエンドミル33によ る加工時とでスピンドルヘッド32をほぼ同じ 置においておくことができるために、主軸 31側面に光学機器2がある場合に比してスピ ドルヘッド32の全移動範囲を小さくするこ ができて、相対的に大きい造形物を製造す ことができることになる。しかもエンドミ 33を用いて切削を行う時には、光学機器2が 軸台31に無いために、エンドミル33による加 時に上記光ファイバ23などが邪魔にならず 切削時の振動の影響も小さくなる。

 上記積層造形装置を用いて積層造形物を 造するにあたっては、昇降枠12の上面に粉 8を供給し、昇降枠12の上面をベース11上に固 定した造形用プレートの上面より僅かに高く した状態でブレード16を水平駆動することで 記粉末8をベース11上に供給するとともに均 ことで第1層目の粉末層を形成し、次いで造 形部10の上方に位置させた光学機器2からの光 ビームLを上記粉末層の硬化させたい箇所に 射することで粉末8を焼結させて硬化層を形 する。

 この後、昇降枠12を所定量だけ上げた状 で粉末8の供給と均すことを行って、第1層目 の粉末層(と硬化層)の上に第2層目の粉末層を 形成し、この第2層目の粉末層の硬化させた 箇所に光ビームLを照射することで粉末を焼 させて下層の硬化層と一体化した次の硬化 を形成する。

 昇降枠12を上昇させて新たな粉末層を形 し、光ビームLを照射して所要箇所を硬化さ て硬化層とするという工程を繰り返すこと 、目的とする三次元形状の造形物9を硬化層 の積層物としてベース11上の上記造形用プレ ト上に製造するものであり、粉末層の厚み しては、得られた積層造形物を成形用金型 どに利用する場合、0.05mm程度とするのが好 しい。

 光ビームLの照射経路(ハッチング経路)は 積層造形物の三次元CADデータから予め作成 ておく。すなわち、三次元CADモデルから生 したSTL(Standard Triangulation Language)データを ピッチ(粉末層の厚みを0.05mmとした場合、0.05 mmピッチ)でスライスした各断面の輪郭形状デ ータを用いて各層毎の光ビームLの照射経路 作成する。この時、積層造形物の少なくと 最表面が高密度(気孔率5%以下)となるように 結させることができるように光ビームLの照 射を行い、内部は低密度となるように焼結さ せることで、つまりは形状モデルデータを予 め、表層部と内部とに分割しておき、内部に ついてはポーラスとなるような焼結条件、表 層部はほぼ粉末が溶融して高密度となる条件 で光ビームLを照射することで、緻密な表面 持つ造形物を高速に得ることができる。

 そして、上記粉末層を形成しては光ビー Lを照射して硬化層を形成するということを 繰り返していくのであるが、それまでに焼結 させた硬化層の全厚みがたとえば加工機3に けるエンドミル33の工具長さなどから求めた 所要の値になれば、エンドミル33を造形部10 上方に位置させて、エンドミル33によってそ れまでに造形した造形物9の表面(主として上 側面)を切削する。

 この加工機3による切削除去加工によって 、造形物9の表面に付着した粉末による余剰 化部を除去することができるために、造形 9表面に高密度部を全面的に露出させること できる。この加工が終了すれば、再度粉末 の形成と焼結とを繰り返す。

 加工機3による切削加工経路は、光ビーム Lの照射経路と同様に三次元CADデータから予 作成しておく。この時、等高線加工を適用 て加工経路を決定するが、Z方向(上下方向) ッチは焼結時の積層ピッチにこだわる必要 なく、緩い傾斜の場合はZ方向ピッチをより かくして補間することで、さらに滑らかな 面を得られるようにしてもよい。

 図4に粉末供給部15の他例を示す。ここに ける粉末供給部15は、昇降枠12の上面に沿っ てスライド移動自在なスライドプレート18に 下に貫通する粉末供給口19を形成したもの なっており、該粉末供給口19がベース11上で なく昇降枠12上に位置する状態で図示しな 粉末供給機から粉末供給口19に粉末を入れ、 次いで上記粉末供給口19がベース11を横切る うにスライドプレート18をスライドさせるこ とによって粉末8をベース11上に供給するとと もに均すのである。なお、光ビームLの照射 よる焼結は、粉末供給口19をベース11上に位 させて粉末供給口19を通じて粉末層に光ビ ムLを照射したり、スライドプレート18をベ ス11上から退去させた状態で行う。

 この時、粉末供給口19の幅(スライドプレ ト18のスライド方向と直交する方向の長さ) 、図5(a)に示すようにベース19の同方向の幅 りも大きくしておくことで、ベース11上の 部に粉末をむら無く供給することができる なお、粉末供給口19は図のような方形である 必要はなく、ベース19上の全域に粉末8を供給 することができるものであれば、長方形や円 形や楕円形はもちろん他の形状のものであっ てもよい。

 また、図5(b)に示すように、スライドプレ ート18内に上下方向を軸として該軸回りに回 自在な回転プレート190を設けて、この回転 レート190に粉末供給口19を形成すると、回 プレート190の回転によって粉末供給口19の上 記方向の幅を変化させることができる。

 粉末供給口19の内側壁に図5(c)に示すよう 凹凸191を設けておくことも好ましい。粉末 給口19内の上記幅方向の一方側に粉末8が偏 てしまうというような事態が生じるのを防 のに有効である。余剰粉末を回収する回収 をスライドプレート18もしくは昇降枠12に設 けておいてもよい。余剰粉末がスライドプレ ート18のスライド動作を損なってしまう事態 生じるのを防ぐことができる。

 粉末供給口19を有するスライドプレート18 のスライド動作でベース11上の昇降枠12で囲 れた造形用空間に粉末8を供給するものにお ては、図6に示すように、粉末供給口19内に る粉末8上に錘81を載せて粉末8に圧力を加え たり、振動発生装置82を設けて振動を粉末8に 加えることができるようにしておくと、粉末 8の嵩密度を高くしてベース11上に供給するこ とができるために、粉末層の密度が高くなっ て焼結密度も高いものを得ることができるこ とになる。

 上記の例ではスライドプレート18そのも がベース11上の粉末層の表面を均す部材を兼 ねているが、図7に示すように、スライドプ ート18における粉末供給口19のスライド方向 後(前もしくは後ろのいずれか一方だけであ ってもよい)に粉末8を均すためのブレード16 設けてもよい。これは軽量化のためにスラ ドプレート18を軽金属などで形成する場合に 有効である。なお、ブレード16で粉末層表面 均す時、この表面には異常焼結で生じた硬 な突起物が存在している可能性があるため 、ブレード16には鋼製やセラミック製のも が好適である。

 また、上記突起物の除去を確実にするた に、図7(b)に示すように、スライドプレート 18の下面側にロータリー刃83を配して、スラ ドプレート18の下面と一致する刃の高さとな っている上記ロータリー刃83で上記突起物を 削できるようにすることも好ましい。ロー リー刃83は別途専用モータで駆動するもの ほか、スライドプレート18のスライド移動を 利用してロータリー刃83を回転させる機構(た とえばラックアンドピニオン機構)を用いて 動するようにしてもよい。

 ところで、光ビームLを粉末層に照射して 焼結を行う時、粉末層が大気に開放された状 態では、使用する粉末8の材料種別によって 酸化が生じてきれいに焼結させることがで ないことがある。この種の問題は不活性雰 気中で光ビームLを照射することで対処する けであるが、ここでは図8に示すように、底 面開口の開口面積がベース11の上面の面積以 であるとともに上面がウインドウ41で閉じ れた覆い枠40を昇降枠12上に配置し、覆い枠4 0で囲んだ空間内に不活性な雰囲気ガス(たと ば窒素やアルゴン)を充填した状態で光ビー ムLの照射を上記ウインドウ41を通じて行うこ とで対応している。図中45は雰囲気ガス発生 置またはタンク、46は焼結時に発生するヒ ームなどを捕集する集塵機、47はガス供給口 、48はガス排出口である。ベース11上の覆い 40で囲まれた小さな空間だけに雰囲気ガスを 充填すればよいために、雰囲気ガスの給排に 要する時間や使用する雰囲気ガス量を抑える ことができる。

 雰囲気ガスの使用量の低減という点では 覆い枠40の内部空間の酸素濃度を計測する 素濃度計49を設けて、あらかじめ定めた酸素 濃度より上記空間内の酸素濃度が高くなった 場合に雰囲気ガスを供給するようにしてもよ い。

 なお、上記ウィンドウ41は光ビームLがYAG ーザの場合は石英ガラスで、光ビームLが炭 酸ガスレーザである場合はジンクセレンなど を使用することで光ビームLの透過性を高く ているが、単なる平行板ではなく、fθレン として機能するようにしておくと、光ビー Lの焼結面でのスポット径を一定にすること できるために、精度の良い焼結を行うこと できる。もちろん、ダイナミックフォーカ レンズを使用してスポット径を一定にして よいが、この場合は光学機器2側に追加部材 として配置しなくてはならず、光学機器2が きく且つ重くなるという問題を有するもの なる。

 また、上記覆い枠40は、昇降枠12上面に沿 ってスライド自在なスライドプレート18とし 設けておくと、前記粉末層の形成時及び除 加工時と、光ビームLを照射することによる 焼結時とにおける覆い枠40の移動を簡便に行 せることができる。

 雰囲気ガスの給排に要する時間やその換 効率、そしてウィンドウ41の汚れ防止など 点から、覆い枠40に設けるガス供給口47や排 口48は、図9に示すように、雰囲気ガスが上 から斜め下方に向けて且つ覆い枠40の内周 に沿って覆い枠40の内部空間に入るようにし ておくことが望ましい。上記空間内に入る雰 囲気ガスが上記空間内で上方側から下方側へ と旋回しながら流れるようにしておくわけで ある。

 上記ウィンドウ41が前述のヒュームによ て汚れて時間経過に従い光ビームLの透過率 低下してしまう点については、このウィン ウ41を清掃するための清掃手段を昇降枠12に 組み込んでおくことが好ましい。この清掃手 段の一例を図10に示す。昇降枠12を上下に貫 する開口内に、昇降用シリンダー53によって 昇降駆動されるとともにモータ52によって回 駆動される清掃部材51を配置してある。ク ーニングペーパや不織布などが表面に設け れているとともに洗浄剤(高圧エア、水など) を噴出する噴出口を備えた清掃部材51は、洗 剤によるウィンドウ41内面や覆い枠40内壁の 洗浄及び汚れの拭き取りを行う。なお、ここ での昇降用シリンダー53は、テーブル30上に ットされているために、清掃部材51の昇降量 は昇降枠12の昇降量も含めて行うものとなっ いる。

 不活性雰囲気を形成する上記覆い枠40は 昇降枠12上に複数設けたり、あるいは図11に すように、複数の個別のウィンドウ41を備 たものとして、あるウィンドウ41がベース11 に位置する時、他のウィンドウ41が清掃機 上に位置するようにしておくと、焼結と上 クリーニングとを同時に行うことができる とになり、クリーニングによる待ち時間を くすことができて積層造形物の製造に要す 時間を短くすることができる。

 上記清掃部材51をピストンとして利用す ことで覆い枠40内の雰囲気ガスの強制給排を 清掃部材51で行うようにしてもよい。清掃部 51を上昇させることで覆い枠40の内部空間か らの雰囲気ガスの排出を行い、清掃部材51を 降させることで覆い枠40の内部空間に雰囲 ガスを吸引するのである。この場合、ガス 給口47とガス排出口48はバルブを備えたもの し、これらバルブを清掃部材(ピストン)51の 昇降に連動させて開閉する。

 図12は昇降枠12上に光ビームLを照射して ーキングするためのマークターゲット55を設 けるとともに、マークターゲット55上のマー ングの位置を測定するための照射位置測定 置25を設けたものを示しており、図12(a)に示 すようにマークターゲット55上の予め定めら た位置(1点でも複数点でも可)に光ビームLを 照射してクロスライン等のマーキングを行い 、次いで図12(b)に示すように照射位置測定装 25(の撮像素子)で上記マーキングを撮像して 画像処理によってマーキングの位置の測定を 行い、マーキングの位置に誤差がある場合は 光学機器2におけるガルバノメータミラーの 転角の補正を行うことで、光学機器2による ビームLの照射位置精度を高精度に保つ。特 に上記構成であれば、積層造形物の製造途中 においても光ビームLの照射位置の補正を簡 に行うことができるために、高精度な焼結 有利である。

 図13は昇降枠12上に光ビームLのパワーを 定するためのパワーメータ56を配置した例を 示している。覆い枠40で覆ってウィンドウ41 通してパワーメータ56に光ビームLを照射し 時のパワーメータ56の出力と、覆い枠40をパ ーメータ56上から外して光ビームLを直接パ ーメータ56に照射した時のパワーメータ56の 出力との差から、ウィンドウ41の汚れ具合に る光ビームLの減衰率を求めることができる ために、前記清掃手段によるウィンドウ41の 掃タイミングを容易に且つ適切に設定する とができて、製造効率を高めることができ とともに、良好な焼結を常に得ることがで るものとなる。

 単一のスライドプレート18に上記覆い枠40 と粉末供給部15とを設けてもよい。この場合 一例を図14に示す。昇降枠12の上面に沿って 直線状にスライド自在となっているスライド プレート18の長手方向一端側に粉末供給口19 設けて粉末供給部15とし、スライドプレート 18の他端側をウィンドウ41が設けられた覆い 40としている。このスライドプレート18は、 降枠12の側面に設けたリニアモータ等のリ ア駆動部で昇降枠12上面に沿ってスライドす る。

 図14に示す状態からスライドプレート18を 図14中の左方に移動させることで、ベース11 への新たな粉末層の形成を行い、次いでウ ンドウ41を通じて粉末層に光ビームLの照射 行うことで焼結を行う。加工機3による加工 造形物9に対して行う時は、図の位置までス ライドプレート18を復帰させてベース11上を 放する。

 図15に別の例を示す。ここでのスライド レート18は、昇降枠12上でモータ58により軸 りに回転スライドする円盤となっている。 た、このスライドプレート18は粉末供給口19 備える粉末供給部15とウィンドウ41を有する 覆い枠40とを兼ねている上に、加工機3による 除去加工の時のための切削用開口39が上下に 通形成されたものとなっている。

 スライドプレート18を回転させることで スライドプレート18の周部に設けた粉末供給 部15と光ビームLの照射の際の覆い枠40と除去 工の際の切削用開口39とをベース11上に順次 入れ換えて位置させることができる。また図 示例においては、覆い枠40の部分と切削用開 39との間に複数の小孔38を設けているが、こ れはベース11上の粉末(や除去加工に際して生 じた切り屑)を吸引する際に用いるもので、 結後に除去加工を行うに当たって未焼結粉 を除いた状態で行うことで未焼結粉末が造 品を傷付けてしまうことを防いだり、除去 工で生じた切り屑を除いて次に形成する粉 層に切り屑が混じることを防ぐ。

 覆い枠40を兼ねるスライドプレート18に粉 末供給口19と粉末吸引機構とを設けた例を図1 7に示す。直線スライドする上記スライドプ ート18のスライド方向一端側に粉末供給口19 、覆い枠40の部分を挟んだ他端側に粉末吸 用の吸引ノズル185を配している。該吸引ノ ル185は、スライドプレート18の上記他端側に スライド方向と直交する方向に長いスリット 184に沿ってスライド移動自在として配置して おり、粉末8の焼結後、あるいは除去加工後 図17(c)に示すようにスライドプレート18のス ット184を有する他端部をベース11上に位置 せて吸引ノズル185をスリット184に沿ってス イドさせつつ未焼結粉末の吸引除去あるい 切り屑の吸引除去を行う。

 このような吸引除去を行えば、次に粉末8 を供給して硬化させることで硬化層を形成す るにあたり、粉末層をスパッタなどが混入し ていない均質なものとすることができ、また 切り屑が混じっていないものとすることがで きるために、良質な硬化層を形成することが できる。なお、粉末除去を行った場合、次の 粉末供給に際しては、粉末供給部15からはよ 多くの粉末8を供給して粉末層を形成するこ とになる。

 ところで、粉末供給部15や覆い枠40、更に は切削用開口39等をスライドプレート18に一 に設ける場合、複数のベース11と単一の昇降 枠12とに組み合わせると、一方のベース11に 末を供給している時に他のベース11上で焼結 や切削加工を行ったり、あるベース11上で焼 を行っている時に他のベース11上で切削加 を行ったりすることができるものとなり、 数の造形物を同時に効率良く製造すること できるものとなる。

 また、スライドプレート18を上述のよう 回転スライドするものとして設ける場合、 の周部に粉末供給部15や覆い枠40、切削用開 39等を複数配置する時にも、コンパクトに 成することができるほか、上述のように複 のベース11と単一の昇降枠12とに組み合わせ ことにも容易に対応することができる。

 上記の各例では、光学機器2を加工機3上 設置していたが、図17に示すように覆い枠40( スライドプレート18)上に光学機器2を設置し ものであってもよい。

 また、光学機器2を加工機3の主軸台31に着 脱自在に取り付けるものとする場合、図18に すように、光学機器2を着脱自在とするため の取付台31に、光学機器2の取付位置を上下方 向に変更することができるものを用いること も好ましい。

 光学機器2を高い位置に取り付けると、加 工面までの距離が長くなるために、この距離 が短い場合に比して、スキャン機構22の振り 度が同じでも加工面での走査距離が長くな 、同じ角速度で振っても加工面での速度は くなる。その代わりに振り角度に誤差があ と、加工面での照射位置誤差が大きくなる

 従って、広範囲を高速に走査することが められているとともに積層造形物に求めら る精度がさほど高くない場合は、光学機器2 を高い位置に取り付けることで、より高速な 硬化層の形成を行うことができ、精度良く走 査したい場合は低い位置に光学機器2を取り けるのである。

 同じ積層造形物に対する光ビームLの照射 でも、外面となる部分を形成する時は低い位 置に、内部領域の塗り潰しを行う場合は高い 位置に光学機器2を取り付けるようにしても い。

 図19は、スライドプレート18に設けた材料 供給口19の上面開口を閉じるカバー193を設け 例を示している。該カバー193は、材料の粉 8にごみやほこりが混じったり、焼結時に発 生するスパッタ、あるいは切削除去加工時に 発生する切り屑などが粉末8に混じることを ぐ。

 このカバー193は、スライドプレート18の ライド動作に応じて自動開閉されるように ておくことが好ましく、図20に示すものでは 、回転自在に支持されているカバー193がスト ッパー194との当接で回転して材料供給口19の 面開口を開く。

 図21は昇降枠12の上面に溜まった余剰の粉 末8を排出するための排出口125を昇降枠12に設 けたものを示している。昇降枠12とスライド レート18との間には、きわめて小さい隙間 かなく、ベース11上の造形部上に溜まるとと もに昇降枠12の上面よりも高い位置にきた粉 や切り屑、スパッタ等は、スライドプレー 18のスライド時に昇降枠12上面の周辺部へと 押し出されてしまう。

 上記排出口125は、このような粉末や切り 等を排出し、スライドプレート18のスライ 動作の妨げになったりすることを防ぐ。な 、排出口125を通じて排出したものは、篩い かけて粉末8は回収することで再利用する。