Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
LOCK DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/087786
Kind Code:
A1
Abstract:
A lock device in which connection between a slide pin and a cam member is facilitated and rattling in the connection is reduced. A columnar part (32) projecting in the axial direction and side projecting parts (33, 33) projecting to both sides from an end of the columnar part are formed at that end (3c) of a slide pin (3) that is connected to a cam member (4). A receiving recess (40) and an elastic engagement piece (44) are formed at an end part (4a) of the cam member (4) connected to the slide pin. The receiving recess (40) has an axial recess (41) for receiving the columnar part and also has lateral recesses (42) formed in the middle of the axial recess by being expanded in diameter and receiving both side projecting parts. The elastic engagement piece (44) is formed at an axial end of the receiving recess and engages with that end part of the slide pin that is in the projecting direction of the columnar part of the slide pin while axially pressing the end part. Engagement step parts engaging with the side projecting parts may be formed in the inner surfaces of the lateral recesses.

Inventors:
SHIMIZU TOSHIHIRO (JP)
OKAWARA TOSHIHIKO (JP)
HIRANO TETSU (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/071903
Publication Date:
July 24, 2008
Filing Date:
November 12, 2007
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
PIOLAX INC (JP)
SHIMIZU TOSHIHIRO (JP)
OKAWARA TOSHIHIKO (JP)
HIRANO TETSU (JP)
International Classes:
E05C1/14; E05C9/04; E05C21/00
Foreign References:
JP2004156331A2004-06-03
JP2001349116A2001-12-21
JP2005127020A2005-05-19
Attorney, Agent or Firm:
MATSUI, Shigeru (Ginza Todoroki Bldg.16-5, Ginza 8-chom, Chuo-ku Tokyo 61, JP)
Download PDF:
Claims:
 収納空間を備える支持体と、該支持体に回動可能に軸支されて収納空間を閉塞する蓋体と、該蓋体に移動可能に支持されて支持体に係脱するスライドピンと、該スライドピンを付勢して支持体に係止させるばね部材と、前記蓋体に揺動可能に軸支された操作ハンドルと、該操作ハンドルに連結された筒状部材と、該筒状部材に一端を挿入され、他端に前記スライドピンが連結されるカム部材と、前記操作ハンドルの揺動動作を前記スライドピンの軸方向移動に変換させる、前記筒状部材と前記カム部材との間に設けられたカム機構とを備えたロック装置において、
 前記スライドピンの前記カム部材への連結端部には、軸方向に突出した柱状部と、該柱状部から両側に突出した両側突部とが設けられ、
 前記カム部材の前記スライドピンへの連結端部には、前記柱状部を受け入れる軸方向凹部及び該軸方向凹部の途中から拡幅して前記両側突部を受け入れる幅方向凹部からなる収容凹部と、該収容凹部の軸方向奥部に設けられ、前記スライドピンの前記柱状部突出方向の端部を軸方向に押圧しながら、該端部に係合する弾性係合片とが設けられていることを特徴とするロック装置。
 収納空間を備える支持体と、該支持体に回動可能に軸支されて収納空間を閉塞する蓋体と、該蓋体に移動可能に支持されて支持体に係脱するスライドピンと、該スライドピンを付勢して支持体に係止させるばね部材と、前記蓋体に揺動可能に軸支された操作ハンドルと、該操作ハンドルに連結された筒状部材と、該筒状部材に一端を挿入され、他端に前記スライドピンが連結されるカム部材と、前記操作ハンドルの揺動動作を前記スライドピンの軸方向移動に変換させる、前記筒状部材と前記カム部材との間に設けられたカム機構とを備えたロック装置において、
 前記スライドピンの前記カム部材への連結端部には、軸方向に突出した柱状部と、該柱状部の端部から両側に突出した両側突部とが設けられ、
 前記カム部材の前記スライドピンへの連結端部には、前記柱状部を受け入れる軸方向凹部及び該軸方向凹部の途中から拡幅して前記両側突部を受け入れる幅方向凹部からなる収容凹部と、前記幅方向凹部の両側内方に形成された、前記両側突部に係合する係止段部とが設けられていることを特徴とするロック装置。
 収納空間を備える支持体と、該支持体に回動可能に軸支されて収納空間を閉塞する蓋体と、該蓋体に移動可能に支持されて支持体に係脱するスライドピンと、該スライドピンを付勢して支持体に係止させるばね部材と、前記蓋体に揺動可能に軸支された操作ハンドルと、該操作ハンドルに連結された筒状部材と、該筒状部材に一端を挿入され、他端に前記スライドピンが連結されるカム部材と、前記操作ハンドルの揺動動作を前記スライドピンの軸方向移動に変換させる、前記筒状部材と前記カム部材との間に設けられたカム機構とを備えたロック装置において、
 前記スライドピンの前記カム部材への連結端部には、軸方向に突出した柱状部と、該柱状部の端部から両側に突出した両側突部とが設けられ、
 前記カム部材の前記スライドピンへの連結端部には、前記柱状部を受け入れる軸方向凹部及び該軸方向凹部の途中から拡幅して前記両側突部を受け入れる幅方向凹部からなる収容凹部が設けられており、
 前記スライドピンの前記柱状部の基部周辺に位置する端面と前記カム部材の連結端部の端面との突合せ面が、前記両側突部に対して、前記収容凹部への挿入方向における後方側で、互いに近接対峙するように構成されていることを特徴とするロック装置。
 前記スライドピンの前記柱状部の基部周辺に位置する端面には、前記カム部材の連結端部の幅方向両側に当接する一対の突出部が設けられている請求項1~3のいずれか1つに記載のロック装置。
 前記スライドピンの前記柱状部の基部周辺に位置する端面に設けられた一対の突出部は、前記収容凹部への挿入方向に対して後方に偏位した位置に設けられ、前記カム部材の連結端部には、その両側角部から前記挿入方向の途中まで案内凹部が形成されており、前記突出部は、前記案内凹部に挿入されるように構成されている請求項4記載のロック装置。
 前記スライドピンの両側突部の各端面には、前記収容凹部への挿入方向側に位置する係合突起が形成されており、前記カム部材の幅方向凹部の内面には、前記係合突起が係合する係止段部が設けられている請求項1~5のいずれか1つに記載のロック装置。
 前記スライドピンの前記柱状部の基部周辺に位置する端面には、前記カム部材の連結端部の両側に当接する一対の突出部が、前記収容凹部への挿入方向に対して後方に偏位した位置に設けられ、該突出部は、前記両側突部に形成された係合突起よりも、前記挿入方向の後方寄りに配置されている請求項6記載のロック装置。
 前記スライドピンの柱状部の軸方向端面には、前記収容凹部への挿入方向に偏位して先端突起が形成され、前記カム部材の収容凹部の軸方向奥部には、前記先端突起が係合する係止爪部を有する弾性係合片が設けられている請求項1~7のいずれか1つに記載のロック装置。
 前記弾性係合片は、前記収容凹部の奥部において、開口側から底部側に向けて屈曲して伸び、その下端部に前記係止爪部が形成されている請求項8記載のロック装置。
 前記先端突起は、前記スライドピンの柱状部の軸方向端面の中心よりも、前記収容凹部への挿入方向側に偏位して配置されている請求項8又は9記載のロック装置。
 前記スライドピンの両側突部は、その断面が角形状をなしており、
 更に、前記カム部材の幅方向凹部は、前記スライドピンの両側突部の少なくとも一面が適合する内周面を有している請求項1~10のいずれか1つに記載のロック装置。
 前記スライドピンの係合突起は、前記両側突部の各端面の、前記収容凹部への挿入方向の後方寄りに形成されている請求項6記載のロック装置。
 前記スライドピンの柱状部は、その断面が角形状をなしており、
 更に、前記カム部材の軸方向凹部は、前記スライドピンの柱状部の少なくとも一面が適合する内周面を有している請求項1~12のいずれか1つに記載のロック装置。
Description:
ロック装置

 本発明は、例えば、自動車のインストル ントパネル側に回動可能に軸支されるグロ ブボックスなどに使用されるロック装置に するものである。

 このようなロック装置として、本出願人 よる下記特許文献1に記載されたものが知ら れている。すなわち、特許文献1には、収納 間を備える支持体と、該支持体に回動可能 軸支されて収納空間を閉塞する蓋体と、該 体に移動可能に支持されて支持体に係脱す スライドピンと、該スライドピンを付勢し 支持体に係止させるばね部材と、蓋体に揺 可能に軸支されてスライドピンの係止を解 する操作ハンドルと、該操作ハンドルの揺 をスライドピンの移動に変換する運動変換 構とを有するロック装置において、操作ハ ドル又はスライドピンのいずれか一方に連 される外側円筒部材と、他方に連設されて 外側円筒部材に同心で移動可能に嵌合する 側円筒部材と、外側円筒部材と内側円筒部 とに同時に摺接するOリングとを有するもの 開示されている。

 そして、特許文献1には、外側円筒部材を操 作ハンドルに設け、内側円筒部材をカム部材 とし、このカム部材の外側端部を角筒状に形 成し、スライドピンの連結側の端部に弾性変 形可能な差込部を設け、この差込部に前記角 筒状端部の側壁に形成された係合孔に係合す る突起を設け、前記差込部を前記角筒状端部 に挿入し、前記突起を前記係合孔に係合させ て抜け止めするようにした実施形態が開示さ れている。

特開2005-127020号公報

 しかしながら、上記特許文献1に記載され たロック装置では、カム部材の角筒状端部に スライドピンの連結端部に形成された差込部 を軸方向から挿入して連結する構造をなすの で、挿入操作がしにくく、組立て作業性が悪 いという問題点があった。また、差込部の突 起を角筒状端部の係合孔に係合させても、差 込部と角筒状端部との隙間や、突起と係合孔 との隙間によってガタ付きが生じることがあ った。更に、カム部材の角筒状端部の形状が 複雑で、金型構造が複雑化するという問題も あった。

 したがって、本発明の目的は、操作ハン ルに連動するカム機構によってスライドピ を軸方向に移動させてロック解除を行うよ にしたロック装置において、スライドピン カム部材との連結作業を容易に行うことが き、連結状態でのガタ付きが軽減されるよ にしたロック装置を提供することにある。

 上記目的を達成するため、本発明の第1は、 収納空間を備える支持体と、該支持体に回動 可能に軸支されて収納空間を閉塞する蓋体と 、該蓋体に移動可能に支持されて支持体に係 脱するスライドピンと、該スライドピンを付 勢して支持体に係止させるばね部材と、前記 蓋体に揺動可能に軸支された操作ハンドルと 、該操作ハンドルに連結された筒状部材と、 該筒状部材に一端を挿入され、他端に前記ス ライドピンが連結されるカム部材と、前記操 作ハンドルの揺動動作を前記スライドピンの 軸方向移動に変換させる、前記筒状部材と前 記カム部材との間に設けられたカム機構とを 備えたロック装置において、
 前記スライドピンの前記カム部材への連結 部には、軸方向に突出した柱状部と、該柱 部から両側に突出した両側突部とが設けら 、
 前記カム部材の前記スライドピンへの連結 部には、前記柱状部を受け入れる軸方向凹 及び該軸方向凹部の途中から拡幅して前記 側突部を受け入れる幅方向凹部からなる収 凹部と、該収容凹部の軸方向奥部に設けら 、前記スライドピンの前記柱状部突出方向 端部を軸方向に押圧しながら、該端部に係 する弾性係合片とが設けられていることを 徴とするロック装置を提供するものである

 上記発明によれば、スライドピンの連結 部に形成された柱状部及び両側突部を、カ 部材の連結端部に形成された軸方向凹部及 幅方向凹部に挿入すると、スライドピンの 方向端部が弾性係合片に係合して、収容凹 への挿入方向に対して抜け止めされる。ま 、スライドピンの両側突部がカム部材の幅 向凹部に係合して、スライドピンを軸方向 対して抜け止めする。こうして、スライド ンをカム部材に対して軸方向とは直角方向 ら組付けて連結することができるので、ス イドピンのカム部材への取付作業がしやす なり、組立て作業性を向上させることがで る。更に、弾性係合片がスライドピンの端 を軸方向に押圧するので、スライドピンの 側突部がカム部材の幅方向凹部内周に圧接 れ、ガタ付きを防止することができる。ま 、カム部材の連結端部は、軸方向に直交す 方向に開口する収容凹部を有して全体とし 箱型をなすので、成形のための金型構造も 較的簡単になるという利点も得られる。

 本発明の第2は、収納空間を備える支持体と 、該支持体に回動可能に軸支されて収納空間 を閉塞する蓋体と、該蓋体に移動可能に支持 されて支持体に係脱するスライドピンと、該 スライドピンを付勢して支持体に係止させる ばね部材と、前記蓋体に揺動可能に軸支され た操作ハンドルと、該操作ハンドルに連結さ れた筒状部材と、該筒状部材に一端を挿入さ れ、他端に前記スライドピンが連結されるカ ム部材と、前記操作ハンドルの揺動動作を前 記スライドピンの軸方向移動に変換させる、 前記筒状部材と前記カム部材との間に設けら れたカム機構とを備えたロック装置において 、
 前記スライドピンの前記カム部材への連結 部には、軸方向に突出した柱状部と、該柱 部の端部から両側に突出した両側突部とが けられ、
 前記カム部材の前記スライドピンへの連結 部には、前記柱状部を受け入れる軸方向凹 及び該軸方向凹部の途中から拡幅して前記 側突部を受け入れる幅方向凹部からなる収 凹部と、前記幅方向凹部の両側内方に形成 れた、前記両側突部に係合する係止段部と 設けられていることを特徴とするロック装 を提供するものである。

 上記発明によれば、スライドピンの連結 部に形成された柱状部及び両側突部を、カ 部材の連結端部に形成された軸方向凹部及 幅方向凹部に挿入すると、スライドピンの 側突部が、カム部材の幅方向凹部の内方に 成された係止段部に係合して、収容凹部へ 挿入方向に対して抜け止めされる。また、 ライドピンの両側突部がカム部材の幅方向 部に係合して、スライドピンをその軸方向 対して抜け止めする。こうして、スライド ンをカム部材に対して軸方向とは直角方向 ら組付けて連結することができる。そして スライドピンの両側突部がカム部材の係止 部に係合し、スライドピンの端部が左右両 で抑えられるため、ガタ付きなく保持する とができる。

 本発明の第3は、収納空間を備える支持体と 、該支持体に回動可能に軸支されて収納空間 を閉塞する蓋体と、該蓋体に移動可能に支持 されて支持体に係脱するスライドピンと、該 スライドピンを付勢して支持体に係止させる ばね部材と、前記蓋体に揺動可能に軸支され た操作ハンドルと、該操作ハンドルに連結さ れた筒状部材と、該筒状部材に一端を挿入さ れ、他端に前記スライドピンが連結されるカ ム部材と、前記操作ハンドルの揺動動作を前 記スライドピンの軸方向移動に変換させる、 前記筒状部材と前記カム部材との間に設けら れたカム機構とを備えたロック装置において 、
 前記スライドピンの前記カム部材への連結 部には、軸方向に突出した柱状部と、該柱 部の端部から両側に突出した両側突部とが けられ、
 前記カム部材の前記スライドピンへの連結 部には、前記柱状部を受け入れる軸方向凹 及び該軸方向凹部の途中から拡幅して前記 側突部を受け入れる幅方向凹部からなる収 凹部が設けられており、
 前記スライドピンの前記柱状部の基部周辺 位置する端面と前記カム部材の連結端部の 面との突合せ面が、前記両側突部に対して 前記収容凹部への挿入方向における後方側 、互いに近接対峙するように構成されてい ことを特徴とするロック装置を提供するも である。

 上記発明によれば、スライドピンの連結 部に形成された柱状部及び両側突部を、カ 部材の連結端部に形成された軸方向凹部及 幅方向凹部に挿入することにより、スライ ピンの両側突部がカム部材の幅方向凹部に 合して、スライドピンをその軸方向に対し 抜け止めする。この状態で、スライドピン 両側突部を中心として折れ曲がり、又は揺 しようとしても、スライドピンの柱状部の 部周辺に位置する端面とカム部材の連結端 との突合せ面が、前記収容凹部への挿入方 における後方側で、互いに近接対峙してい ので、上記近接対峙した部分で当接して、 れ曲がり又は揺動を防ぐことができ、スラ ドピンをガタ付きなく保持することができ 。

 本発明の第4は、前記第1~3の発明のいずれ かにおいて、前記スライドピンの前記柱状部 の基部周辺に位置する端面には、前記カム部 材の連結端部の幅方向両側に当接する一対の 突出部が設けられているロック装置を提供す るものである。

 上記発明によれば、スライドピンの連結 部に設けられた一対の突出部が、カム部材 連結端部の幅方向両側に当接するので、カ 部材の連結端部の両側壁が幅方向外側へ開 ことを抑制し、スライドピンの両側突部が カム部材の幅方向凹部に挿入されたときに 該両側突部をしっかりと保持することがで る。また、カム部材の幅方向凹部に係止段 が形成されている場合には、該係止段部に 固に係合させることができる。

 本発明の第5は、前記第4の発明において 前記スライドピンの前記柱状部の基部周辺 位置する端面に設けられた一対の突出部は 前記収容凹部への挿入方向に対して後方に 位した位置に設けられ、前記カム部材の連 端部には、その両側角部から前記挿入方向 途中まで案内凹部が形成されており、前記 出部は、前記案内凹部に挿入されるように 成されているロック装置を提供するもので る。

 上記発明によれば、スライドピンの組付 方向を誤ってその反対面側から、カム部材 収容凹部に挿入しようとしたとき、一対の 出部が先に案内凹部に挿入され、案内凹部 挿入方向の途中までしかないことにより、 全に挿入できなくなる。これによって、誤 付けを防止することができる。

 本発明の第6は、前記第1~5の発明のいずれ かにおいて、前記スライドピンの両側突部の 各端面には、前記収容凹部への挿入方向側に 位置する係合突起が形成されており、前記カ ム部材の幅方向凹部の内面には、前記係合突 起が係合する係止段部が設けられているロッ ク装置を提供するものである。

 上記発明によれば、スライドピンの両側 部の各端面に設けた係合突起が、カム部材 幅方向凹部の係止段部に係合するので、抜 止め保持力を高めることができる。

 本発明の第7は、前記第6の発明において 前記スライドピンの前記柱状部の基部周辺 位置する端面には、前記カム部材の連結端 の両側に当接する一対の突出部が、前記収 凹部への挿入方向に対して後方に偏位した 置に設けられ、該突出部は、前記両側突部 形成された係合突起よりも、前記挿入方向 後方寄りに配置されているロック装置を提 するものである。

 上記発明によれば、一対の突出部が、両 突部に形成された係合突起よりも、挿入方 の後方寄り(言い換えると収容凹部の開口部 寄り)に配置されて、カム部材の両側壁を開 ないように抑えるので、両側突部の係合突 が幅方向凹部の係合段部に係合したときの け止め力を高めることができる。

 本発明の第8は、前記第1~7の発明のいずれ かにおいて、前記スライドピンの柱状部の軸 方向端面には、前記収容凹部への挿入方向に 偏位して先端突起が形成され、前記カム部材 の収容凹部の軸方向奥部には、前記先端突起 が係合する係止爪部を有する弾性係合片が設 けられているロック装置を提供するものであ る。

 上記発明によれば、スライドピンの柱状 の軸方向端面に設けられた先端突起が、収 凹部の軸方向奥部に設けられた弾性係合片 係止爪部を撓ませつつ挿入されるので、ス イドピンの連結端部の、カム部材の収容凹 への挿入を容易に行え、かつ、係合した際 は強い抜け止め力を付与することができる

 本発明の第9は、前記第8の発明において 前記弾性係合片は、前記収容凹部の奥部に いて、開口側から底部側に向けて屈曲して び、その下端部に前記係止爪部が形成され いるロック装置を提供するものである。

 上記発明によれば、弾性係合片を長くす ことができるので、スライドピンの連結端 を挿入するとき、弾性係合片を撓ませて挿 しやすくなる。

 本発明の第10は、前記第8又は第9の発明に おいて、前記先端突起は、前記スライドピン の柱状部の軸方向端面の中心よりも、前記収 容凹部への挿入方向側に偏位して配置されて いるロック装置を提供するものである。

 上記発明によれば、スライドピンの柱状 の軸方向端面の先端突起が、挿入方向側に 位して配置され、前記収容凹部の底部側で 記弾性係合片に係合するので、より抜けに くなる。

 本発明の第11は、前記第1~10の発明のいず かにおいて、前記スライドピンの両側突部 、その断面が角形状をなしており、更に、 記カム部材の幅方向凹部は、前記スライド ンの両側突部の少なくとも一面が適合する 周面を有しているロック装置を提供するも である。

 上記発明によれば、断面角形状をなす両 突部の少なくとも一面が、幅方向凹部の内 に適合して当接するようになっているので スライドピンのガタ付きを抑えて、カム部 に対して高い剛性で保持させることができ スライドピンが収容凹部から抜け外れるこ をより確実に防止することができる。また ガタ付きに起因するビビリ振動を防止して 音を抑制することができると共に、スライ ピンとカム部材との一体性を高めることが き、操作ハンドルを動かしたときの支持体 対するスライドピンの係脱動作がスムーズ なされる。

 更に、スライドピンの両側突部が断面角 状をなしていることにより、収容凹部の内 と、スライドピンの両側突部との当接面積 増大し、その結果、両側突部の収容凹部に する接触面圧を低減することができる。そ ため、蓋体の開閉動作を繰り返すことによ 、スライドピンの両側突部とカム部材の収 凹部との間で摺動が繰り返しなされても、 ライドピンの両側突部とカム部材の収容凹 との摩耗を少なくすることができる。それ より長期間に亘って、スライドピンの収容 部からの抜け外れ防止や、ビビリ振動の防 、異音の抑制、スライドピンとカム部材と 一体性向上等の上記効果を発揮させること できる。

 本発明の第12は、前記第6の発明において 前記スライドピンの係合突起は、前記両側 部の各端面の、前記収容凹部への挿入方向 後方寄りに形成されているロック装置を提 するものである。

 上記発明によれば、スライドピンの係合 起は、両側突部の各端面の、スライドピン 収容凹部への挿入方向の後方寄りに形成さ ているので、スライドピンの係合突起に係 する係止段部を、スライドピンの挿入方向 後方寄りに設けることができる。その結果 収容凹部の幅方向凹部の内面に設けた係止 部が外側に撓みやすくなり、スライドピン 連結端部を収容凹部へ挿入する際の押し込 力を低減することでき、スライドピンのカ 部材に対する組付け作業性を向上させるこ ができる。

 本発明の第13は、前記第1~12の発明のいず かにおいて、前記スライドピンの柱状部は その断面が角形状をなしており、更に、前 カム部材の軸方向凹部は、前記スライドピ の柱状部の少なくとも一面が適合する内周 を有しているロック装置を提供するもので る。

 上記発明によれば、カム部材に対してス イドピンが回転する方向に力が作用した場 に、断面角形状をなすスライドピンの柱状 の少なくとも一面が、カム部材の軸方向凹 の内周面に適合して当接するので、スライ ピンの回り止めがなされる。それにより、 ライドピンの回転方向に対するガタ付きを えて、高い剛性でカム部材に保持させるこ ができ、スライドピンとカム部材との一体 を高めることができる。

 本発明のロック装置によれば、操作ハン ルに連動するカム機構によってスライドピ を軸方向に移動させてロック解除を行うよ にしたロック装置において、スライドピン カム部材に対して軸方向とは直角方向から 付けて連結することができるので、スライ ピンのカム部材への取付作業がしやすくな 、組立て作業性を向上させることができる また、スライドピンとカム部材との連結状 でのガタ付きを軽減することができる。

本発明によるロック装置の第1実施形態 を示す分解斜視図である。 図1におけるA-A矢視線に沿った断面図で ある。 同ロック装置のカム部材を示し、(a)は 面図、(b)は底面図、(c)は背面図、(d)は(a)のB -B矢示線に沿った断面図である。 同ロック装置の操作ハンドルの円筒部 カム部材を収納して圧縮コイルばねで連結 部が外方に突出している状態を一部断面に て示す背面図である。 同操作ハンドルにおいてカム部材を圧 コイルばねに抗して引き込ませた状態を一 断面にして示す背面図である。 同ロック装置のスライドピンとカム部 との連結構造を示し、(a)はスライドピンの 結端部の斜視図、(b)はカム部材の連結端部 斜視図である。 同スライドピンを示し、(a)は中間を省 して示す正面図、(b)は中間を省略して示す 面図である。 同スライドピンとカム部材との連結構 を一部切欠いて示す斜視図である。 同スライドピンとカム部材との連結構 を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 同ロック装置をグローブボックスに装 着し、ロックした状態を示す説明図である。 同ロック装置をグローブボックスに装 着し、ロックを解除した状態を示す説明図で ある。 同ロック装置を適用したグローブボッ クスを示す斜視図である。 本発明によるロック装置の第2実施形 を示し、(a)はスライドピンの連結端部の斜 図、(b)はカム部材の連結端部の斜視図であ 。 同ロック装置のスライドピンを示し、 (a)は中間を省略して示す正面図、(b)は中間を 省略して示す平面図である。 同ロック装置のカム部材を示し、(a)は 正面図、(b)は底面図、(c)は背面図、(d)は(a)の C-C矢示線に沿った断面図である。 同ロック装置のスライドピンとカム部 材との連結構造を示し、(a)は一部を切り欠い て示す斜視図、(b)は切欠き方向を変えて示す 斜視図である。 同ロック装置のスライドピンとカム部 材との連結構造を示す部分拡大断面図である 。 本発明によるロック装置の第3実施形 を示す、要部拡大斜視図である。 同ロック装置のスライドピンを示し、 (a)は中間を省略して示す正面図、(b)は中間を 省略して示す平面図、(c)は(a)のE-E矢視線に沿 った断面図、(d)は(a)のF-F矢視線に沿った断面 図である。 同ロック装置のカム部材を示し、(a)は 正面図、(b)は底面図、(c)は背面図、(d)は(a)の C-C矢示線に沿った断面図である。 同ロック装置のスライドピンとカム部 材との連結構造を示し、(a)は一部を切り欠い て示す斜視図、(b)は切欠き方向を変えて示す 斜視図である。

符号の説明

1 操作ハンドル
2 支持枠
3 スライドピン
3c 連結端部
4 カム部材
4a 連結端部
4b カム側端部
5 圧縮コイルばね(ばね部材)
6 円筒部
7 第1凸部
8 第2凸部
9 スリット
10 ネジ孔
11 折曲壁
12 開口
16 フランジ部
20 カム溝
20a 誘導溝
21 ロック溝
21a 隅肉部
22 段差部
23 凹溝
24 Oリング
25 収納溝
28 ストライカ
31 ロック孔
32 柱状部
33 両側突部
34 角部
35 突出部
36 先端突起
37,37a 係合突起
38 リブ
40 収容凹部
41 軸方向凹部
42 幅方向凹部
43,43a 係止爪部
44,44a 弾性係合片
45 案内凹部
46 係止段部
B グローブボックス(蓋体)
P インストルメントパネル(支持体)

 以下、図1~12を参照して、本発明によるロ ック装置の第1実施形態を説明する。このロ ク装置は、図12に示す自動車のインストルメ ントパネルPに開閉可能に取付けられるグロ ブボックスBのサイドロック装置に適用した のである。なお、以下の説明おける「下方 、「上方」という言葉は、図面上の上下を 味し、実際に装着される状態での上下を意 するものではない。

 すなわち、インストルメントパネルPには 、グローブボックスBを収容する収納空間Sが けられ、グローブボックスBは、この収納空 間Sの内部に設けられた図示しない支軸を介 て回動可能に支持されている。収納空間Sの 側の両側壁には、ロック孔31,31が設けられ いる。また、収納空間Sの開口部上辺には、 トライカ28が設置されている。グローブボ クスBは、上部が開口した容器状をなし、そ 前面上部に操作ハンドル1が設けられ、この 操作ハンドル1から両側に一対のスライドピ 3,3が伸びている。スライドピン3,3は、グロ ブボックスBの両側壁から突出し、グローブ ックスBを閉じたときに上記ロック孔31,31に 入されて、グローブボックスBを閉じた状態 にロックする。そして、その状態で操作ハン ドル1を手前に引くと、スライドピン3,3がグ ーブボックスBに引き込まれ、ロック孔31,31 ら抜き出されてロックが解除されるように っている。

 そして、このロック装置は、図1に示す如 く、上記グローブボックスBの前面に画成さ る凹部内にあってグローブボックスBの開閉 掌る操作ハンドル1と、該操作ハンドル1を 動可能に支持して上記凹部内で延出する取 壁にネジ止めされる支持枠2と、左右一対の ライドピン3と、該左右の各スライドピン3 進退動を促す左右一対のカム部材4と、左右 各スライドピン3をインストルメントパネル 側に形成されたロック孔方向に付勢するばね 部材たる2本の圧縮コイルばね5と、上記カム 材4側に装着されて後述する制動力を発揮す るOリング24とを備える構成となっている。

 上記操作ハンドル1は、図2にも示す如く その背面側にカム部材4と圧縮コイルばね5を 左右で個々に収納する有底の外側円筒部材た る一対の円筒部6を一体に形成して、該各円 部6の内面に後述するカム部材4のカム溝20内 移動する一対の第1凸部7と、各円筒部6の第1 凸部7よりも奥側には同ロック溝21に受け入れ られる1個の第2凸部8を形成して構成されてい る。この円柱状の各凸部7・8の形成に際して 、個々の円筒部6の長手方向にスリット9を けて、該スリット9と対向する円筒部6の内面 に第1凸部7に比し短くて細い第2凸部8を形成 、スリット9の内周開口縁側に一方の第1凸部 7を形成すると共に、該一方の第1凸部7と対向 する円筒部6の内面に他方の第1凸部7を形成し た構成となっている。なお、一対の第1凸部7 、上記した第2凸部8と比較すると、長くて い形状が付与されており、後述するように この第1凸部7とカム溝20は、協働して、操作 ンドル1の揺動運動をスライドピン3の直動 動に変換する運動変換機構を構成する。

 支持枠2は、その背面側に複数のネジ挿通 孔10を形成すると共に、両側縁に上記円筒部6 方向に折曲する折曲壁11を延設して、該各折 壁11の中央部に各カム部材4の、スライドピ 3への連結側の端部(以下「連結端部」とす )4aの出没を許容する矩形状の開口12を形成し た構成となっている。

 左右一対のスライドピン3は、それぞれの 先端部3aが、グローブボックスBの表面側に向 けて次第に肉薄となる形状をなし、それによ ってグローブボックスBの裏面側(閉じる際の し込み方向)にテーパ面3bが形成されている このため、グローブボックスBを閉じるとき に、上記テーパ面3bが収納空間Sの両側縁に当 たってスライドピン3がグローブボックスB内 引き込まれて、グローブボックスBを収納空 間S内に収納できるようにしている。スライ ピン3の、カム部材4への連結側の端部(以下 連結端部」とする)3cには、後述するように カム部材4の連結端部4aに係合する連結構造 設けられている。この連結構造が、本発明 特徴部分をなすのであるが、それについて 、後述することにする。

 一対のカム部材4は、左右対称に成形され るものであるが、基本的には、図3に示され ように、そのフランジ部16を境として、一端 が箱状に成形された連結端部4aをなし、他端 円筒状に成形されたカム側端部4bをなして る。

 カム側端部4bに対しては、その外周に略 角三角形状を呈するカム溝20とカム部材4の 線に平行な誘導溝20aとを形成し、該カム溝20 と誘導溝20aとは壁を隔てて同じ深さに形成さ れるが、フランジ部16の近傍にカム溝20と誘 溝20aとを繋げる通路が画成されている。上 誘導溝20aはカム側端部4bの端面まで達してお り、カム部材4を軸線方向に移動させると、 記した第1凸部7が当該端面側から誘導溝20aに 入り込み、上記通路を通って略直角三角形状 のカム溝20内に導入される。そして、ロック 置が組み上がった後、操作ハンドル1を把持 して引き上げると、第1凸部7がカム溝20を形 する略直角三角形状の斜辺溝縁に沿って摺 状態をもって移動する構成となっている。 お、カム側端部4bには、軸線を中心に180°回 させた位置にも、上記と同様なカム溝20と 導溝20aが形成されているため、一対の第1凸 7が対応するカム溝20に導き入れられること なる。

 これに加えて、上記一方のカム溝20の斜 近傍には、外周面よりも低く、カム溝20の底 面よりも高い段差部22が形成されており、こ 段差部22上に第2凸部8を受け入れるロック溝 21が形成されている。ロック溝21は、略直角 角形状のカム溝20の斜辺の外側で、外周面と 同じ高さの壁をカム側端部4bの端面外周に沿 てL字状に延出すると共に、その先端21aを軸 方向に突出させて形成した壁の内側の凹部と して形成されている。そして、第1凸部7は、 の長さが比較的長いので、カム溝20に挿入 れて摺動する際に、段差部22に乗り上げるこ とはできず、ロック溝21には入らないように っている。一方、第2凸部8は、その長さが 較的短いので、段差部22上を摺動してロック 溝21に係合できるが、カム溝20に入っても、 ム溝20の底部と段差部22との間の段部には係 しないようになっている。したがって、後 する組付方法により、第2凸部をロック溝21 ら外して組付を完了した後は、第1凸部7が ム溝20に沿って摺動する際に、第2凸部8によ て摺動が阻害されることがなく、操作者に 快な違和感を与えることがない。

 また、カム側端部4bには、各カム溝20の斜 辺溝縁を画成する壁肉の一部を切り欠いて、 フランジ部16の付け根側に上記したOリング24 装着する収納溝25が形成されており、この 納溝25にOリング24が装着される。

 よって、このロック装置を組み付ける場 には、まず、上記したカム部材4の各収納溝 25内にOリング24を装着した状態を得て、操作 ンドル1の各円筒部6内に左右の圧縮コイル ね5とカム部材4とを個々に挿入する。この場 合、カム部材4のカム側端部4bの外周に形成さ れている一対のカム溝20の誘導溝20a内に、対 する第1凸部7を臨ませながら、カム部材4の ム側端部4bを円筒部6内に押し込んで所定方 に回転して、当該第1凸部7をカム溝20内に係 入させれば、左右の各カム部材4は、図4に示 如く、各圧縮コイルばね5のばね圧で、その 連結端部4aを外部に突出させた状態に付勢さ ることとなる。

 次いで、今度は、この状態にある操作ハ ドル1に支持枠2を組付けることとなるが、 の場合には、各カム部材4を円筒部6内に直線 的に押し込んでから、操作ハンドル1を操作 向に揺動させて、第1凸部7をカム溝20内で外 方向へ移行させることにより、図5に示す如 く、ロック溝21に第2凸部8が導き入れられて カム部材4全体が円筒部6内に引き込まれるこ ととなる。したがって、この状態で、支持枠 2を操作ハンドル1の背面側に被嵌すれば、支 枠2を操作ハンドル1側に容易に組付けるこ ができる。なお、この場合には、第1凸部7が カム溝20の深底に存在し、第2凸部8がロック 21の浅底に存在することとなるので、両凸部 7・8同士が干渉し合うことはない。

 したがって、この状態のまま、グローブ ックスBの凹部内で延出する取付壁に支持枠 2をネジ止めすれば、当該凹部側に操作ハン ル1が揺動可能に支持される。この場合、左 のカム部材4の連結端部4aが外部に突出して ないので、組付作業が頗る容易となると共 、納品する場合にも、カム部材4を引き込ん だ状態で納品できるので、納品形態も可能な 限り小さくできる。

 次に、スライドピン3の連結端部3cと、カ 部材4の連結端部4aとの連結構造について説 する。

 図6,7に示すように、スライドピン3の連結 端部3cには、その中央部から軸方向に突出し 柱状部32と、この柱状部32の端部から両側に 突出した両側突部33,33とが形成されている。 の実施形態の場合、両側突部33,33は、柱状 32に対してほぼT字形に交差する軸部で構成 れている。両側突部33,33は、それらの端面か ら見たとき、下方部分が円弧状をなし、上方 端部が角部34をなしている。また、柱状部32 基部周辺に位置する端面39の上辺両側角部に は、一対の突出部35,35が形成されている。更 、この突出部35,35より下方に伸びるリブ38,38 が形成されている。

 一方、図6(b)に示すように、カム部材4の 結端部4aは、全体として正面が開口された箱 型をなし、前記柱状部32が適合する軸方向凹 41と、前記両側突部33,33が適合する幅方向凹 部42とからなる収容凹部40を有している。な 、この実施形態の場合、軸方向凹部41は、幅 方向凹部42の間を通ってフランジ部16の近傍 で延設されている。

 そして、フランジ部16の近傍に至る、収 凹部40の奥方の端部には、該収容凹部40の底 から立ち上がり、先端部に係止爪部43を有 る弾性係合片44が配置されている。係止爪部 43は、フランジ部16に対して反対側を向いて 置されている。

 また、カム部材4の連結端部4aの上辺両側 部には、スライドピン3の挿入方向における 途中まで(高さ方向の途中まで)の長さで、切 き状に形成された案内凹部45,45が形成され いる。この案内凹部45、45に、スライドピン3 の前記突出部35,35が挿入されるようになって る。

 したがって、この実施形態において、ス イドピン3をカム部材4に連結させる作業は のようにして行うことができる。まず、前 したように、互いに組付けられた操作ハン ル1及び支持枠2を、グローブボックスBの前 の凹部内に取付け、操作ハンドル1を動かし 、カム部材4の連結端部4aを図4に示す状態と なるように突出させる。

 この状態で、スライドピン3の柱状部32、 側突部33,33を、それぞれ収容凹部40の軸方向 凹部41と幅方向凹部42に挿入する。すると、 8,9に示すように、弾性係合片44が撓んでスラ イドピン3の連結端部3cを受け入れ、連結端部 3cが完全に押し込まれると、弾性係合片44の 止爪部43が角部34に係合し、スライドピン3の 連結端部3cが挿入方向に対して抜け止めされ 。また、スライドピン3の両側突部33,33が、 容凹部40の幅方向凹部42の内周に当接して、 軸方向への抜け止めもなされる。このように 、スライドピン3を、カム部材4に対して、軸 向とは直角方向から組付けて連結すること できるので、スライドピン3の連結のための 作業性を良好にすることができる。

 そして、この状態では、弾性係合片44が ライドピン3の連結端部を軸方向に押圧する め、スライドピン3の両側突部33,33が、収容 部40の幅方向凹部42の内周に圧接され、ガタ 付きが防止される。

 更に、スライドピン3の突出部35、35が、 ム部材4の案内凹部45,45に挿入されて、スラ ドピン3の両側突部33,33よりも、挿入方向の 前側に離れた位置で、該突出部35,35がカム部 材4の端面に近接対峙しているので、スライ ピン3を、カム部材4に対して上方(図9(a)の矢 A方向)に曲げようとしても、スライドピン3 突出部35,35がカム部材4の端面に当接して、 げられることが防止される。また、スライ ピン3をカム部材4に対して下方(図9(a)の矢印 B方向)に曲げようとした場合には、リブ38,38 カム部材4の端面に当接して、曲げられるこ が防止される。そして、突出部35,35及びリ 38,38がカム部材の端面に当接することにより 、連結部のガタ付きが更に効果的に防止され る。

 更に、スライドピン3の突出部35,35は、収 凹部40の両側壁が開くのを防止する役割を す。このため、例えばスライドピン3の両側 部33,33の幅方向長さを、幅方向凹部42の幅よ りもやや大きくして、両側突部33,33を圧入す ようにしたとしても、上記突出部35,35によ 両側壁が開くのが防止されるので、スライ ピン3をガタ付きなくしっかりと保持させる とができる。

 なお、スライドピン3は、その先端のテー パ面3bが操作ハンドル1の前面側に向くように 組付けられる必要があるが、仮に組付け方向 を誤って突出部35、35を下向きにして挿入し としても、案内凹部45が挿入方向の途中まで しかないため、スライドピン3を組付けるこ ができず、誤組付けを防止できる。

 こうしてスライドピン3をカム部材4に連 し、グローブボックスBに装着した状態が図1 0,11に示されている。

 すなわち、操作ハンドル1を揺動操作させ ない状態にあっては、図10に示す如く、左右 対のスライドピン3が圧縮コイルばね5の付 ばね圧で伸長して、グローブボックスBの側 に形成されている通孔51からインストルメ トパネルPのロック孔31に係入しているので これにより、グローブボックスBが閉塞状態 ロックされることとなる。

 また、斯かるロック状態を解除する場合 は、操作ハンドル1を把持して引き上げると 、操作ハンドル1の揺動と連動する円筒部6内 第1凸部7が対応するカム溝20の斜辺溝縁に沿 って移動して、カム部材4を円筒部6内に引き ませるので、図11に示す如く、各スライド ン3の先端部がインストルメントパネルPのロ ック孔31から後退して、グローブボックスBが 開放方向へ回動することが許容されることと なる。

 そして、このとき、操作者が操作ハンド 1から手を離すと、これと連動して回転する 円筒部6の第1凸部7とカム溝20との拘束が解か て、操作ハンドル1は圧縮コイルばね5のば 圧で円筒部6を伴って逆方向に急激な勢いで 動しようとすると同時に、スライドピン3も 圧縮コイルばね5の付勢ばね圧を受けて急激 勢いでロック孔31方向に突出しようとするが 、この実施形態にあっては、外側円筒部材た る操作ハンドル1の円筒部6の内面と内側円筒 材たるカム部材4のカム側端部4bの外面間にO リング24が同時に摺接しているので、このOリ ング24の摺動抵抗(制動力)で、操作ハンドル1 ゆっくりと非操作位置方向に揺動して、こ により、スライドピン3の突出量を規制する ストッパー同士、つまり、ここでは、操作ハ ンドル1と支持枠2同士が強く衝突することが くなる。したがって、従来の如く、大きな 突音を発生させる恐れが十分に抑制される ととなるので、衝突音が装置の破損を想起 せて、操作者に不安感や不信感或いは不快 を与える心配がなくなる。

 逆に、開放されたグローブボックスBを閉 じる場合には、グローブボックスBを閉塞方 へ回動することとなるが、このときには、 ック孔31方向に突出する各スライドピン3の 端部のテーパ面3bが対向するインストルメン トパネルPの壁面に当接して、各スライドピ 3の先端部が一旦直線的に後退しながら通過 て、最終的に、圧縮コイルばね5の付勢ばね 圧で、インストルメントパネルPのロック孔31 に係入するので、これにより、上記した閉塞 状態にロックされることとなる。

 この場合には、円筒部6の第1凸部7が対応 るカム溝20内で直線的に移動して、カム部 4を円筒部6内に引き込むこととなるので、ス ライドピン3がロック孔31に係入する時には、 今度は、スライドピン3が圧縮コイルばね5の 勢ばね圧を受けて急激な勢いでロック孔31 向に突出しようとするが、上記と同様に、 作ハンドル1の円筒部6の内面とカム部材4の ム側端部4bの外面間にOリング24が同時に摺接 しているので、このOリング24の摺動抵抗で、 カム部材4は円筒部6内をゆっくりとロック孔3 1方向に突出するので、その突出量を規制す ストッパー同士、つまり、ここでは、カム 20と第1凸部7同士が強く衝突することがなく る。したがって、この場合も、大きな衝突 を発生させる恐れが十分に抑制されること なるので、衝突音が装置の破損を想起させ 、操作者に不安感や不信感或いは不快感を える心配がなくなる。

 次に、図13~17を参照して、本発明の第2実 形態を説明する。なお、前記実施形態と実 的に同一部分には同符号を付して、その説 を省略することにする。

 この実施形態は、前記第1実施形態と比べ て、スライドピン3とカム部材4との連結構造 相違しており、その他の部分は、前記第1実 施形態とほぼ同じである。そこで、以下の説 明では、上記連結構造の相違点について説明 する。

 図13(a)及び図14に示すように、スライドピ ン3の連結端部3cには、柱状部32と、両側突部3 3,33とが形成されている。そして、前記柱状 32の軸方向に位置する先端には、カム部材4 収容凹部40への挿入方向側に偏位した位置、 言い換えると、側方から見たとき、両側突部 33,33の中心よりも下方位置に、更に軸方向に 出する先端突起36が形成されている。

 また、スライドピン3の両側突部33,33の突 端面には、挿入方向側(図中下側)に偏位し 位置に、それぞれ係合突起37が形成されてい る。

 更に、スライドピン3の柱状部32の基部周 の端面39の両側上部には、前記一対の突出 35,35が形成されると共に、その下方部分に、 突出部35,35よりも高さの低いリブ38,38が形成 れている。

 一方、図13(b)、図15及び図16に示すように カム部材4の連結端部4aには、前記実施形態 同様に、軸方向凹部41と幅方向凹部42,42とか らなる収容凹部40が形成されている。そして 幅方向凹部42,42の両側内面には、前記スラ ドピン3の係合突起37が係合する係止段部46が それぞれ形成されている。係止段部46の上方 、上方に向かって広がるテーパ状の案内面 なしている。

 また、収容凹部40の軸方向の奥方には、 性係合片44aが、その基端部を収容凹部40の奥 方端面に連結されて、下方に湾曲して突出す る形状に形成されている。そして、弾性係合 片44aの下部には、前記スライドピン3の先端 起36が係合する係止爪部43aが形成されている 。

 したがって、スライドピン3をカム部材4 連結する際には、スライドピン3の柱状部32 び両側突部33,33を、カム部材4の収容凹部40の 軸方向凹部41及び幅方向凹部42,42に挿入する すると、スライドピン3の両側突部33の端面 形成された係合突起37が、カム部材4の幅方 凹部42の内面に形成された係止段部46に係合 る。この場合、収容凹部40の両側壁は、そ 上方部分をスライドピン3の突出部35,35で抑 られて拡径を抑制され、係合突起37と係止段 部46との係合部は、上記突出部35,35によって えられる部分よりも下方に位置するため、 合突起37と係止段部46との係合力が効果的に められる。また、スライドピン3の先端突起 36が、カム部材4の弾性係合片44aの係止爪部43a に係合する。こうして、スライドピン3は、 入方向に対して抜け止めされると共に、両 突部33,33が幅方向凹部42,42に嵌合するので、 方向にも抜け止めされて、しっかりと保持 れる。

 また、この状態で、弾性係合片44aが、ス イドピン3を軸方向に押圧するので、両側突 部33,33が幅方向凹部42,42に圧接され、ガタ付 も防止される。

 更に、スライドピン3の突出部35,35は、カ 部材4の案内凹部45,45に挿入されてその内面 当接し、かつ、突出部35,35の下方に位置す リブ38,38も、カム部材4の端面に当接するの 、スライドピン3とカム部材4との突き当て面 が上下位置で当接し合うことになる。このた め、両者がよりガタ付きなく連結されると共 に、図17に示す矢印A、B方向にスライドピン3 折り曲げる力が作用しても、強い抵抗力が 与される。

 更にまた、図17の矢印Cに示すように、ス イドピン3をカム部材4の収容凹部40から抜き 出そうとする力が作用したときには、スライ ドピン3の先端突起36に係止爪部43aにて係合す る弾性係合片44aが、上方から下方に向けて屈 曲された形状をなすので、強い抵抗力を示す 。

 次に、図18~21を参照して、本発明の第3実 形態を説明する。なお、前記実施形態と実 的に同一部分には同符号を付して、その説 を省略することにする。

 この第3実施形態は、前記第1実施形態及 第2実施形態と比べて、スライドピン3とカム 部材4との連結構造が異なっており、その他 部分は他の実施形態とほぼ同一である。以 、第3実施形態の、他の実施形態に対する相 点を中心に説明する。

 この第3実施形態においては、他の実施形 態と同様に、前記スライドピンは、その連結 端部3cの中央から柱状部32が突出すると共に その先端部両側から両側突部33,33がそれぞれ 突出した形状をなしている。

 そして、この第3実施形態と他の実施形態 との相違点の一つは、スライドピン3の連結 部3cの中央から突出した柱状部32の形状であ 。すなわち、他の実施形態の柱状部32が、 面円形状をなしているのに対し(図6(a),図13(a) 参照)、第3実施形態の柱状部32は、図18及び図 19(c)に示すように、その断面が角形状をなし いる。この実施形態での柱状部32は、断面 四角形状をなしている。

 このような断面角形状をなす柱状部32に 応して、該柱状部32が挿入されて、これを支 持する部分である、カム部材4の軸方向凹部41 は、前記柱状部32の少なくとも一面が適合す 内周面を有している。より具体的には図18 示すように、この軸方向凹部41の内周面は、 スライドピン3の連結端部3cの収容凹部40への 入方向に沿って、互いに平行に設けられた 対の側面41a,41aと、該一対の側面41a,41aに直 した設けられた底面41bとからなる、角溝状 なしている。

 また、この第3実施形態と他の実施形態と の相違点のもう一つは、柱状部32の先端部両 から突出した両側突部33,33の形状である。 なわち、第1実施形態の両側突部33,33は、図6( a),図7(b)に示すように、異径断面(円弧状の外 一箇所に角部を形成した形状)をなし、第2 施形態の両側突部33,33は、図13(a),図14(b)に示 ように、断面円形状をなしているのに対し 、この第3実施形態における両側突部33,33は その断面が角形状をなしている。この実施 態での両側突部33,33は、その断面が四角形 をなしている。

 上記のような断面角形状をなす両側突部3 3,33に対応して、両側突部33,33が受け入れられ る部分である、カム部材4の幅方向凹部42は、 前記両側突部33,33の少なくとも一面が適合す 内周面を有している。具体的には、幅方向 部42の両側部の内周面は、スライドピン3の 結端部3cの収容凹部40への挿入方向に沿って 、互いに平行な一対の側面42a,42aにより一定 で形成された溝が、収容凹部40の開口部から 底面に至るまで設けられている。また、幅方 向凹部42の開口部側の内周縁には、開口部側 向かって次第に広がるようにカットされた ーパ面42bが形成されており、スライドピン3 の連結端部3cの収容凹部40への挿入性が高め れている。

 更に、この実施形態と他の実施形態との 違点の更にもう一つは、両側突部33,33の突 端面から、それぞれ突設された係合突起37a,3 7aの形状及び位置である。すなわち、第2実施 形態の各係合突起37,37は、収容凹部40への挿 方向側に偏位した位置(挿入方向の前方寄り 位置)に設けられているのに対し(図14(b)参照 )、この第3実施形態の各係合突起37a,37aは、図 18及び図19(b)に示すように、両側突部33,33の各 端面の、収容凹部40への挿入方向の後方寄り 形成されている。

 また、図18及び図19(c)に示すように、各係 合突起37aは、その中央部37bが最も高く突出し ていると共に、該中央部37bの周縁部37c(両側 部33の軸方向に広がる周縁部、及び、収容凹 部40への挿入方向前方に広がる周縁部)は、中 央部37bから遠ざかるほど、次第に高さが低く なるようにややカーブした形状をなしている 。このような周縁部37cを設けることにより、 スライドピン3の連結端部3cを、カム部材4の 容凹部40へ挿入しやすくなっている。

 図18及び図20(d)に示すように、上記形状を なす係合突起37aに対応して、収容凹部40の幅 向凹部42の両側部には、所定深さの窪み42c,4 2cがそれぞれ設けられており、各窪み42cの挿 方向後方寄りの内壁面が、前記係合突起37a 係合する係止段部46,46をなしている。また 各係止段部46,46は、これに係合する係合突起 37aがスライドピン3の収容凹部40への挿入方向 の後方寄りに形成されているため、第2実施 態の係止段部46(図15(c)参照)と比べて、スラ ドピン3の挿入方向の後方寄りに設けられて る(図20(d),図21(b)参照)。

 更に、この第3実施形態においては、カム 部材4の収容凹部40に設けた弾性係合片44aの形 状が、第2実施形態の弾性係合片44aとは若干 なっている。すなわち、第2実施形態の弾性 合片44aが、収容凹部40の奥方向端面から斜 下方に湾曲した形状をなしているが(図13(b) 照)、この第3実施形態の弾性係合片44aは、収 容凹部40の奥方向端面(すなわち、フランジ部 16の収容凹部40側の端面)から、軸方向に所定 さで伸びていて、そこから斜め下方に湾曲 た形状をなしていて、弾性係合片44aが収容 部40の内方側へやや突出するように形成さ ている。このような形状を採用することに り、連結端部3cを収容凹部40へ挿入する際に 先端突起36が弾性係合片44aに当接しやすく って強く押圧されるようになるので、弾性 合片44aをより撓ませやすくさせることがで る。

 次に、上記形状をなした第3実施形態のロ ック装置において、カム部材4にスライドピ 3を連結させる作業について説明する。

 すなわち、前記他の実施形態と同様に、 ライドピン3の柱状部32及び両側突部33,33を カム部材4の収容凹部40の軸方向凹部41及び幅 方向凹部42,42にそれぞれ整合させて挿入する すると、スライドピン3の係合突起37,37が、 ム部材4の幅方向凹部42両側の窪み42c,42cにそ れぞれ入り込んで、係止段部46,46にそれぞれ 合すると共に、スライドピン3の先端突起36 、カム部材4の弾性係合片44aの係止爪部43aに 係合する。こうして、スライドピン3は、挿 方向に対して抜け止めされると共に、両側 部33,33が幅方向凹部42,42に嵌合して、軸方向 も抜け止めされて、しっかりと保持される

 ところで、ロック装置を備えた車両に外 から衝撃力が加わる等して、図10の矢印Gに すように、インストルメントパネルPの収納 空間Sを閉塞するグローブボックスBの蓋体に が作用したとき、スライドピン3に、収容凹 部40への挿入方向とは反対側の力が加わって( 図21の矢印H参照)、抜け外れてしまう恐れが る。

 また、スライドピン3とカム部材4との間 ガタ付きがあったり、接続部での剛性が不 したりして、スライドピン3とカム部材4との 一体化が不十分である場合には、次のような 問題点が生じる。例えば、ビビリ振動による 異音が発生する可能性がある。また、スライ ドピン3とカム部材4との間に位置ずれが生じ 、スライドピン3の先端部3aがロック孔31か ずれて、しっかりと入り込まなくなったり 先端部3aのロック孔31に対する入り込み深さ ばらついたり、グローブボックスBの左右の 通孔51,51(図10参照)から突出する、両スライド ピン3の先端部3a,3aの突出量が異なったりする 場合がある。その結果、操作ハンドル1を操 しても、スライドピン3の先端部3aがロック 31に残ってロックが解除できなくなったり、 その反対にグローブボックスBを閉めても、 ライドピン3の先端部3aがロック孔31に係合せ ずロックできなくなくなったり、更には、左 右のスライドピン3,3の一方の先端部3aだけが ック孔3aに係合したままの状態又は係合し い状態となったりして、ロック装置の開閉 作が不安定になる恐れがある。

 しかしながら、この第3実施形態において は、矢印Hに示すように、スライドピン3が収 凹部40から外れる方向に力が作用すると、 面四角形状の両側突部33,33の挿入方向に沿っ た両側面が、幅方向凹部42の側面42a,42aに当接 するようになっている。すなわち、この第3 施形態においては、断面角形状をなす各両 突部33,33の少なくとも一面が、幅方向凹部42 内面に適合して当接するようになっている で、スライドピン3のガタ付きを抑えて、カ ム部材4に対して高い剛性で保持させること でき、スライドピン3が収容凹部40から抜け れることをより確実に防止することができ 。また、ガタ付きに起因するビビリ振動を 止して異音を抑制することができると共に スライドピン3とカム部材4との一体性を高め ることができ、操作ハンドル1を動かしたと の支持体(インストルメントパネルP)に対す スライドピン3の係脱動作がスムーズになさ る。

 更に、スライドピン3の両側突部33,33が断 角形状をなしていることにより、収容凹部4 0の両側部内面と、スライドピン3の両側突部3 3,33との当接面積が増大し、その結果、両側 部33,33の収容凹部40に対する接触面圧を低減 ることができる。そのため、グローブボッ スBの開閉動作を繰り返すことにより、スラ イドピン3の両側突部33,33とカム部材4の収容 部40との間で摺動が繰り返しなされても、ス ライドピン3の両側突部33,33とカム部材4の収 凹部40との摩耗を少なくすることができる。 それにより長期間に亘って、スライドピン3 収容凹部40からの抜け外れ防止や、ビビリ振 動の防止、異音の抑制、スライドピンとカム 部材との一体性向上等の上記効果を発揮させ ることができる。

 また、この第3実施形態においては、スラ イドピン3の係合突起37aは、両側突部33,33の各 端面の、スライドピン3の収容凹部40への挿入 方向の後方寄りに形成されているので、スラ イドピン3の係合突起37aに係合する係止段部46 を、スライドピン3の挿入方向の後方寄りに けることができる。その結果、収容凹部40の 幅方向凹部42の内面に設けた係止段部46が外 に撓みやすくなり、スライドピン3の連結端 3cを収容凹部40へ挿入する際の押し込み力を 低減することでき、スライドピン3のカム部 4に対する組付け作業性を向上させることが きる。

 ところで、カム部材4に連結されたスライ ドピン3には、図21の矢印Iに示すように、ス イドピン3がカム部材4に対して回転する方向 に力が作用することがある。このとき、断面 四角形状をなした柱状部32の各側辺が、角溝 をなした軸方向凹部41の側面41a,41aや底面41b 当接するようになっている。すなわち、こ 第3実施形態においては、カム部材4に対し スライドピン3が回転する方向に力が作用し 場合に、断面角形状をなすスライドピン3の 柱状部32の少なくとも一面が、カム部材4の軸 方向凹部41の内周面に適合して当接するので スライドピン3の回り止めがなされる。それ により、スライドピン3の回転方向に対する タ付きを抑えて、高い剛性でカム部材4に保 させることができ、スライドピン3とカム部 材4との一体性を高めることができる。

 なお、前記第1~3の各実施形態においては カム溝20を直角三角形となす構成を述べた 、通常の使用状態における操作ハンドル1の 動運動からスライドピン3の直動運動への変 換は、直角三角形の斜辺を構成する段差部22 第1凸部7との摺動によるものであるので、 ム部材4は、揺動軸線に対して平行や直交以 の角度をもっている段差面を有していれば 第1~3の各実施形態と同様の作用効果が得ら る。この場合、段差面の長手方向の形状は 直線でも曲線でも自由曲線でもよく、第1凸 部7の摺動範囲となる両方の端点位置を最短 離で結んだ直線が揺動軸線に対して平行や 交以外であれば、本発明の実施が可能とな 。

 また、第1~3の各実施形態において、操作 ンドル1の円筒部6内にカム部材4を挿入して Oリング24の外面全てが円筒部6の内面と摺接 する構成を述べたが、円筒部6を完全な円筒 ではなく、一部に円筒状の内面を備える半 筒形のような形状となして、それがOリング2 4の外面の一部と摺接する構成としても、本 明の実施が可能となる。

 また、第1~3の各実施形態において、操作 ンドル1の揺動軸とスライドピン3の直動軸 同一軸とする構成を述べたが、設計の自由 を広げるために、操作ハンドル1の揺動軸と ライドピン3の直動軸を平行に配置すること も可能で、その場合は、連接棒等を介して、 カム部材4とスライドピン3とを連設する構成 することで、本発明の実施が可能となる。 の場合も、操作ハンドル1の揺動運動をスラ イドピン3の直動運動に変換できるので、第1~ 3の各実施形態と同様の作用効果が得られる

 更に、同様な理由で、操作ハンドル1の揺 動軸とスライドピン3の直動軸が直交するよ に配置することも可能で、その場合には、 ム溝20と第1凸部7から成る運動変換機構の代 りに、ラックピニオン機構やピストンクラ ク機構等を運動変換機構として採用するこ ができる。

 更にまた、第3実施形態において、柱状部 32及び両側突部33,33の断面形状は四角形をな ているが、例えば五角形とか、六角形とか 他の角形でもよい。また、両側面が平行な 面で、底面がこの両側面と垂直な平面で、 面が曲面をなした形状のように、一部が角 をなすような形状でもよい。本発明におけ 「断面が角形状をなす」とは、上記のよう 、少なくとも1つの角部が設けられ、この角 を介して交わる少なくとも2つの平面を有す る形状であればよい。また、カム部材の幅方 向凹部及び軸方向凹部は、上記柱状部32及び 側突部33,33の角形状をなす断面の少なくと 1つの平面に適合する平面を内周に有してい ばよい。