Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
PHOTOGRAVURE ENGRAVING PLANT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/133251
Kind Code:
A1
Abstract:
A fully automatic photogravure engraving plant for manufacturing a photogravure roll that is a plant employing a system having realized full automation of the technology of forming diamondlike carbon (DLC) on a copper plating layer of gravure cylinder so as to use the same as a surface strengthening coating layer and that even at night, allows unmanned operation. The plant comprises copper plating means; gravure cell forming means for forming gravure cells on a hollow roll provided with the copper plating; foundation metal plating layer forming means for forming a foundation metal plating layer on the hollow roll provided with the gravure cells; DLC coating forming means for forming a DLC coating on the hollow roll provided with the foundation metal plating; and at least one transfer means for sequentially transferring the hollow roll from the copper plating means to the gravure cell forming means, from the gravure cell forming means to the foundation metal plating layer forming means and from the foundation metal plating layer forming means to the DLC coating forming means.

Inventors:
SHIGETA TATSUO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/057772
Publication Date:
November 06, 2008
Filing Date:
April 22, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
THINK LABS KK (JP)
SHIGETA TATSUO (JP)
International Classes:
B41C1/00; B41N1/22; B41N3/00; C23C28/00; C25D19/00
Foreign References:
JP2005111907A2005-04-28
JP2004130718A2004-04-30
JP2006015279A2006-01-19
Attorney, Agent or Firm:
ISHIHARA, Shoji et al. (No. 302 Wakai Bldg., 7-8, Higashi-Ikebukuro 3-chome, Toshima-k, Tokyo 13, JP)
Download PDF:
Claims:
 グラビア印刷に用いられるグラビア製版ロールを製造するためのグラビア製版工場であって、
 中空ロールに銅めっきをするための銅めっき手段と、
 前記銅めっきがされた中空ロールにグラビアセルを形成するためのグラビアセル形成手段と、
 前記グラビアセルが形成された中空ロールに下地金属めっき層を形成するための下地金属めっき層形成手段と、
 前記下地金属めっき層が形成された中空ロールにDLC被膜を形成するためのDLC被膜形成手段と、
 前記銅めっき手段からグラビアセル形成手段へ、前記グラビアセル形成手段から下地金属めっき層形成手段へ、前記下地金属めっき層形成手段から前記DLC被膜形成手段へと、前記中空ロールを順次移送するための少なくとも1つの移送手段と、
を含むことを特徴とするグラビア製版工場。
 前記移送手段がスタッカクレーンであることを特徴とする請求項1記載のグラビア製版工場。
 前記下地金属めっき層がニッケル、コバルト及び鉄からなる群から選ばれる金属のめっき層であることを特徴とする請求項1又は2記載のグラビア製版工場。
 前記DLC被膜の形成がPVD法により行われることを特徴とする請求項1~3いずれか1項記載のグラビア製版工場。
 前記DLC被膜形成手段が、
複数の中空ロールを回動積載可能でありかつ中空ロールの長手方向に移動可能とされた第1リボルビング式ロールカセット装置及び第2リボルビング式ロールカセット装置と、
前記第1リボルビング式ロールカセット装置及び第2リボルビング式ロールカセット装置の移動方向の軸線上に相対向して並べられ、かつ前記第1及び第2リボルビング式ロールカセット装置を内部に収納可能とされた第1収納型DLC被膜形成処理装置及び第2収納型DLC被膜形成処理装置と、
を含み、
前記第1リボルビング式ロールカセット装置及び第2リボルビング式ロールカセット装置が、前記下地金属めっき層の形成がされた中空ロールを積載及び荷下ろしするための待機位置と前記第1収納型DLC被膜形成処理装置及び第2収納型DLC被膜形成処理装置内で該中空ロールにDLC被膜形成処理を行うための第1及び第2処理位置とにそれぞれ停止可能とされ、
前記第1又は第2リボルビング式ロールカセット装置が中空ロール非積載状態の場合には待機位置に停止して該中空ロールが積載され、
前記第1又は第2リボルビング式ロールカセット装置が中空ロール積載状態の場合には前記第1又は第2処理位置に停止してDLC被膜形成処理が行われることにより、
グラビア製版ロールが製造されることを特徴とする請求項1~4いずれか1項記載のグラビア製版工場。
 前記待機位置で前記中空ロールが積載された前記第1リボルビング式ロールカセット装置は、前記第2処理位置へと移動停止し、前記第1収納型DLC被膜形成処理装置内で前記中空ロールにDLC被膜形成処理が行われ、
 前記DLC被膜形成処理が行われている間、前記第2収納型DLC被膜形成処理装置内に収納されている前記第2リボルビング式ロールカセット装置は、前記待機位置へと移動停止し、中空ロールが積載され、
 前記DLC被膜形成処理が終了すると前記第1処理位置にある前記第1リボルビング式ロールカセット装置は前記待機位置へと移動し、中空ロールの荷下ろしが行われ、
 それと同時に前記中空ロールが積載された前記第2リボルビング式ロールカセット装置は、前記第2収納型DLC被膜形成処理装置内へと移動し、前記第2収納型DLC被膜形成処理装置内で前記中空ロールにDLC被膜形成処理が行われるように構成し、
 前記第1又は第2リボルビング式ロールカセット装置が、前記第1収納型DLC被膜形成処理装置又は第2収納型DLC被膜形成処理装置内への収納及びそこからの排出を繰り返して、グラビア製版ロールが連続的に製造されることを特徴とする請求項5記載のグラビア製版工場。
 前記銅めっき手段が設置されたゾーンをAゾーンとし、前記グラビアセル形成手段が形成されたゾーンをBゾーンとし、前記下地金属めっき層形成手段及びDLC被膜形成手段とが設置されたゾーンをCゾーンとし、
前記Bゾーンに空気清浄手段を設け、
前記Aゾーン、前記Bゾーン及び前記Cゾーンのそれぞれに前記移送手段を設けたことを特徴とする請求項1~6いずれか1項記載のグラビア製版工場。
Description:
グラビア製版工場

 本発明は、クロムめっきを用いることな 、充分な強度を有する表面強化被覆層を具 することができるようにしたグラビア製版 ールの全自動製造システムに関し、特にク ム層に替わる表面強化被覆層としてダイヤ ンドライクカーボン(DLC)層を設けるように たグラビア製版工場に関する。

 従来のグラビア製版ロールの製造工程は 中空ロールを脱脂処理して硫酸銅めっきを け、砥石研磨装置で精密円筒加工を行って ら、感光膜を塗布形成し、レーザー露光に り画像を焼き付け、現像し、腐食してセル 形成し、レジスト剥離し、クロムめっきを け、ペーパー研磨により砂目を立てて取り すことが行われていた。鉄の中空ロールに っては脱脂処理してニッケルめっきを付け から硫酸銅めっきを付け、又、アルミの中 ロールにあっては、ジンケート法又はアノ ール法のめっき前処理を行なってから硫酸 めっきを付けるという処理工程が行われて た。

 グラビア印刷では、グラビア製版ロール( グラビアシリンダー)に対し、製版情報に応 た微小な凹部(グラビアセル)を形成して版面 を製作し当該グラビアセルにインキを充填し て被印刷物に転写するものである。一般的な グラビア製版ロールにおいては、アルミニウ ムや鉄などの版母材の表面に版面形成用の銅 めっき層(版材)を設け、該銅めっき層にエッ ングによって製版情報に応じ多数の微小な 部(グラビアセル)を形成し、次いでグラビ 製版ロールの耐刷力を増すためのクロムめ きによって硬質のクロム層を形成して表面 化被覆層とし、製版(版面の製作)が完了する 。しかし、クロムめっき工程においては毒性 の高い六価クロムを用いているために、作業 の安全維持を図るために余分なコストがかか る他、公害発生の問題もあり、クロム層に替 わる表面強化被覆層の出現が待望されている のが現状である。

 一方、グラビア製版ロール(グラビアシリ ンダー)の製造について、セルを形成した銅 っき層にダイヤモンドライクカーボン(DLC)被 膜を形成し、表面強化被覆層として用いる技 術は知られているが(特許文献1)、DLC被膜は銅 との密着性が弱く、剥離し易いという問題が あった。また、本願出願人は、版母材にゴム 又は樹脂層を形成し、その上にダイヤモンド ライクカーボン(DLC)の被膜を形成した後、セ を形成し、グラビア印刷版を製造する技術 すでに提案している(特許文献2~4)。

 一方、本願出願人は、往復旋回自在な産 用ロボット及び円錐面の母線に被製版ロー の面長方向が一致するように多数本の被製 ロールをロールパレットに斜めに円周配列 立て掛けることができるターンテーブル式 ロールストック装置と砥石研磨装置を備え 産業用ロボットが、ロールストック装置に トックされた被製版ロールを取り出して装 への受け渡しを行い、硫酸銅めっき-研磨- 光膜塗布-レーザーによる画像焼付け-現像- ッチングの工程により製版を行うグラビア 刷用被製版ロールのめっき工場及びグラビ 製版工場を提案している(特許文献5)。

 また、本願出願人は、往復旋回自在な産 用ロボット及びロール入出装置と多数本の 製版ロールをストックすることができるロ ルストック装置と砥石研磨装置を備え、産 用ロボットが、ロールストック装置にスト クされた被製版ロールを取り出して装置へ 受け渡しを行い、硫酸銅めっき-研磨-感光 塗布-レーザーによる画像焼付け-現像-エッ ングの工程により製版を行うグラビア印刷 被製版ロールのめっき工場を提案している( 許文献6)

 さらに、本願出願人は、めっきライン設備 して、少なくとも、脱脂装置と、硫酸銅め き装置と、Ni-P、Ni-W、Ni-Bのいずれか一のク ムめっき代替のニッケル合金めっき、又は これらのいずれか一のクロムめっき代替の ッケル合金めっきにSiC、Al 2 O 3 、TiC、ZrC等の分散微粒子を共析するクロムめ っき代替のニッケル合金めっきをセルが形成 された硫酸銅めっき面に耐刷力を担持するた めに数μm付けるクロムめっき代替のニッケル 合金めっき装置を備え、さらに被製版ロール に付けられたクロムめっき代替のニッケル合 金めっきに焼入れを行なう焼入れ装置をめっ きラインの外に備え、さらにめっきライン設 備のラインの一端に隣接して、被製版ロール を両端チャックしてハンドリングできるロボ ットハンドを有する往復旋回自在な産業用ロ ボットを備え、該産業用ロボットのハンドリ ングエリア内に、円錐面の母線に被製版ロー ルの面長方向が一致するように多数本の被製 版ロールをロールパレットに斜めに円周配列 に一段又は二段に立て掛けることができかつ ロールパレットに対して被製版ロールのスト ック又は取り出しのために任意のロールパレ ットを所定の位置で停止し得るターンテーブ ル式のロールストック装置を一基又は複数基 備え、産業用ロボットが、ロールストック装 置とめっきライン設備のロールハンドリング 手段との間の被製版ロールの移動を行うよう に構成されていることを特徴とするグラビア 印刷用被製版ロールのめっき工場を提案して いる(特許文献7)。

 その他にも、本願出願人は、ロボット走 ゾーンAに、走行形産業用ロボットとレーザ ー露光装置と感光剤と該感光剤の酸化防止剤 を二重に薄膜コートする二重コート装置と湿 式研磨装置とロールを水平に載置するロール 載置台が設置されているとともにロール出し 入れ室を備え、前記ロボット走行ゾーンAに 接したクレーン走行ゾーンBに、脱脂装置と めっき装置と現像装置と腐食装置とレジス 剥離装置とクロムめっき装置、及びカセッ 型ロールチャック装置用載置台が設置され いるとともにかつ天井にスタッカクレーン 設置され、前記走行形産業用ロボットは、 製版ロールの両端のチャック孔を避けて端 をチャックするハンドを有する構成であり 前記レーザー露光装置と前記二重コート装 と前記湿式研磨装置は、被製版ロールの両 のチャック孔をチャックする水平に対向す 一対のチャックコーンを有し、前記走行形 業用ロボットとの間で被製版ロールの受け しを行う構成であり、前記スタッカクレー はカセット型ロールチャック装置を吊り上 て搬送する構成であり、前記カセット型ロ ルチャック装置は、水平に位置される被製 ロールの両端のチャック孔をチャック回転 通電し得る一対のチャックコーン及び各チ ックコーンの外側を密封する防水キャップ 有する構成であり、前記脱脂装置と前記銅 っき装置と前記現像装置と前記腐食装置と 記レジスト剥離装置と前記クロムめっき装 は、前記スタッカクレーンにより搬送され くる前記カセット型ロールチャック装置を 置して該カセット型ロールチャック装置に ャックされた被製版ロールを処理できる構 であり、前記ロール出し入れ室Cは、外部に 面した台車出し入れ用扉装置とロボット走行 ゾーンAに面したロール出し入れ用扉装置を え、台車出し入れ用扉装置を介して台車を し入れでき、かつ走行形産業用ロボットが ール出し入れ用扉装置を介してロール出し れ室C内の台車上の被製版ロールRを受取り又 は台車上の被製版ロールRを載置する構成で り、前記カセット型ロールチャック装置用 置台は、複数台設けられ、少なくとも一台 前記クレーン走行ゾーンBの仕切り壁に隣接 て設置され仕切り壁に設けられた扉装置を して進入する前記走行形産業用ロボットの ンドと該載置台に載置されるカセット型ロ ルチャック装置との間で被製版ロールの受 しを許容する構成であることを特徴とする ラビア製版工場(特許文献8)なども提案して る。

 またその他にも、本願出願人は、一対の ャックコーンにより被製版ロールの両端面 被チャック孔に嵌合しかつ各チャックコー の外側の防水筒を被製版ロールに当接して 製版ロールを両端支持してロール処理装置 載置されるときに被製版ロールを回転し又 要に応じて被製版ロールにめっき電流を通 できるように構成されたカセット型中空ロ ル自動脱着装置を吊り上げて搬送しロール 理装置との間でカセット型中空ロール自動 着装置の受渡しを行なう天井走行型のスタ カクレーンを備えているとともに、ロール 理装置としてめっき前の前処理装置と、め き装置、研磨装置、電子彫刻装置又は感光 をコートして露光潜像を形成し現像・エッ ングして製版する一連の処理装置又は耐食 黒色膜をコートしてレーザアブレーション エッチングして製版する一連の処理装置を えているめっき・研磨・製版工場と、前記 場の各処理装置を統括制御するメインコン ュータを備えてなるグラビア印刷用製版ラ ンシステムにおいて、メインコンピュータ は、各被製版ロールと各ロール処理装置と カセット型中空ロール自動脱着装置に関す ,少なくとも顧客識別番号、ロール識別番号 、処理コース識別番号、処理済の処理番号、 脱着装置識別番号、ロール長さ、ロール外径 をデータ入力するとともに、処理コース別の 処理番号配列を記憶しておき、又、被製版ロ ールにICタグを付設して該ICタグにロール識 番号を記憶し、カセット型中空ロール自動 着装置にICタグを付設して該ICタグに脱着装 識別番号を記憶するとともに被製版ロール 支持する際にその被製版ロールのロール識 番号を記憶し、メインコンピュータは、一 ロール処理装置から処理を終えた信号を入 するとスタッカクレーンを該一のロール処 装置の所へ移動させ、該一のロール処理装 とスタッカクレーンに制御信号を送信して タッカクレーンにカセット型中空ロール自 脱着装置を受け取らせ、その際にカセット 中空ロール自動脱着装置に付設したICタグ 対してスタッカクレーンに付設したアンテ を近接して該ICタグから脱着装置識別番号と ロール識別番号を読み取り確認して該一のロ ール処理装置に対応する処理済の処理番号を コンピュータ自身に記憶し、かつコンピュー タ自身に記憶してある処理コース別の処理番 号配列から次工程の処理が何であるかを判別 し、カセット型中空ロール自動脱着装置を次 の一のロール処理装置へ受け渡すようにスタ ッカクレーンを制御することによりカセット 型中空ロール自動脱着装置に両端支持された 被製版ロールの処理を進行するように構成さ れていることを特徴とするグラビア印刷用被 製版ロールの処理方法(特許文献9)等も提案し ている。

 さらに、本願出願人は、中空ロールをその 端面において回転可能並びに通電可能に把 し得、かつ上記中空ロールの内側への処理 の侵入を防止し得るカセット形中空ロール 動脱着装置により、上記中空ロールを把持 て搬送可能なカセットとし、このカセット 搬送装置により所定の処理装置に搬送載置 、この処理装置において中空ロールに回転 与えつつ所定の処理を施し、以後同様に他 処理装置に搬送して所定の処理を施して最 にカセットを解体することを特徴とする中 ロールの外周面のめっき方法(特許文献10)等 も提案している。

特開平4-282296号公報

特開平11-309950号公報

特開平11-327124号公報

特開2000-15770号公報

特開2004-223751号公報

特開2004-225111号公報

特開2004-232028号公報

特開平10-193551号公報

特開2002-205369号公報

特公昭57-36995号公報

 本発明は、上記した従来技術の問題点に みなされたもので、グラビアシリンダーの めっき層に下地金属めっき層を形成した後 ダイヤモンドライクカーボン(DLC)被膜を形 し、表面強化被覆層として用いる技術を全 動化したシステムを採用した工場であり、 間であっても無人操業が可能としたグラビ 製版ロールを製造するための全自動のグラ ア製版工場を提供することを目的とする。

 上記課題を解決するために、本発明のグ ビア製版工場は、グラビア印刷に用いられ グラビア製版ロールを製造するためのグラ ア製版工場であって、中空ロールに銅めっ をするための銅めっき手段と、前記銅めっ がされた中空ロールにグラビアセルを形成 るためのグラビアセル形成手段と、前記グ ビアセルが形成された中空ロールに下地金 めっき層を形成するための下地金属めっき 形成手段と、前記下地金属めっき層が形成 れた中空ロールにDLC被膜を形成するためのD LC被膜形成手段と、前記銅めっき手段からグ ビアセル形成手段へ、前記グラビアセル形 手段から下地金属めっき層形成手段へ、前 下地金属めっき層形成手段から前記DLC被膜 成手段へと、前記中空ロールを順次移送す ための少なくとも1つの移送手段と、を含む ことを特徴とする。

 前記移送手段としては、スタッカクレー が好適に用いられる。

 前記下地金属めっき層としてはニッケル( Ni)、コバルト(Co)、及び鉄(Fe)からなる群から ばれる金属のめっき層であることが好まし が、ニッケルが特に好ましい。

 前記DLC被膜の形成はPVD法により行われる が好適である。

 前記銅めっきによって形成された銅めっ 層の厚さが50~200μm、前記グラビアセルの深 が5~150μm、前記下地金属めっき層の厚さが0. 1~5μm、及び前記DLC被膜の厚さが0.1~10μmである のが好ましい。

 また、前記DLC被膜の密着性を向上させる め、前記下地金属めっき層の表面に、タン ステン(W)、珪素(Si)、チタン(Ti)、クロム(Cr) タンタル(Ta)、及びジルコニウム(Zr)からな 群から選ばれる一種又は二種以上の金属か なる金属層を設ける構成としてもよい。

 前記金属層の表面にさらに炭化金属層を ける構成としてもよい。前記炭化金属層と ては、炭化金属傾斜層が好ましく、前記炭 金属傾斜層における炭素の組成比が前記金 層側から前記DLC被膜方向に対して炭素の比 が徐々に増大するように設定されるのがさ に好適である。

 前記グラビアセルの形成は、エッチング 又は電子彫刻法によって行えばよいが、エ チング法が好適である。ここでエッチング はグラビアシリンダーの版胴面に感光液を 布して直接焼き付けた後、エッチングして ラビアセルを形成する方法である。電子彫 法は、デジタル信号によりダイヤモンド彫 針を機械的に作動させグラビアシリンダー 銅表面にグラビアセルを彫刻する方法であ 。

 また、前記DLC被膜形成手段が、複数の中 ロールを回動積載可能でありかつ中空ロー の長手方向に移動可能とされた第1リボルビ ング式ロールカセット装置及び第2リボルビ グ式ロールカセット装置と、前記第1リボル ング式ロールカセット装置及び第2リボルビ ング式ロールカセット装置の移動方向の軸線 上に相対向して並べられ、かつ前記第1及び 2リボルビング式ロールカセット装置を内部 収納可能とされた第1収納型DLC被膜形成処理 装置及び第2収納型DLC被膜形成処理装置と、 含み、前記第1リボルビング式ロールカセッ 装置及び第2リボルビング式ロールカセット 装置が、前記下地金属めっき層が形成された 中空ロールを積載及び荷下ろしするための待 機位置と前記第1収納型DLC被膜形成処理装置 び第2収納型DLC被膜形成処理装置内で該中空 ールにDLC被膜形成処理を行うための第1及び 第2処理位置とにそれぞれ停止可能とされ、 記第1又は第2リボルビング式ロールカセット 装置が中空ロール非積載状態の場合には待機 位置に停止して該中空ロールが積載され、前 記第1又は第2リボルビング式ロールカセット 置が中空ロール積載状態の場合には前記第1 又は第2処理位置に停止してDLC被膜形成処理 行われることにより、グラビア製版ロール 製造されるように構成するのが好ましい。

 さらに、前記待機位置で前記中空ロール 積載された前記第1リボルビング式ロールカ セット装置は、前記第2処理位置へと移動停 し、前記第1収納型DLC被膜形成処理装置内で 記中空ロールにDLC被膜形成処理が行われ、 記DLC被膜形成処理が行われている間、前記 2収納型DLC被膜形成処理装置内に収納されて いる前記第2リボルビング式ロールカセット 置は、前記待機位置へと移動停止し、中空 ールが積載され、前記DLC被膜形成処理が終 すると前記第1処理位置にある前記第1リボル ビング式ロールカセット装置は前記待機位置 へと移動し、中空ロールの荷下ろしが行われ 、それと同時に前記中空ロールが積載された 前記第2リボルビング式ロールカセット装置 、前記第2収納型DLC被膜形成処理装置内へと 動し、前記第2収納型DLC被膜形成処理装置内 で前記中空ロールにDLC被膜形成処理が行われ るように構成し、前記第1又は第2リボルビン 式ロールカセット装置が、前記第1収納型DLC 被膜形成処理装置又は第2収納型DLC被膜形成 理装置内への収納及びそこからの排出を繰 返して、グラビア製版ロールが連続的に製 されるように構成されるのが好適である。

 さらにまた、前記銅めっき手段が設置さ たゾーンをAゾーンとし、前記グラビアセル 形成手段が形成されたゾーンをBゾーンとし 前記下地金属めっき層形成手段及びDLC被膜 成手段とが設置されたゾーンをCゾーンとし 前記Bゾーンに空気清浄手段を設け、前記A ーン、前記Bゾーン及び前記Cゾーンのそれぞ れに前記移送手段を設けるように構成するの がさらに好適である。前記Aゾーン、前記Bゾ ン及び前記Cゾーンに区分けするには、例え ばカーテンなどを用いればよい。

 本発明によれば、グラビアシリンダーの めっき層にダイヤモンドライクカーボン(DLC )を形成し、表面強化被覆層として用いる技 を全自動化したシステムを採用した工場で り、夜間であっても無人操業が可能とした ラビア製版ロールを製造するための全自動 グラビア製版工場を提供することができる いう著大な効果を奏するものである。

図1は、本発明に係るグラビア製版工場 の概略平面図である。 図1の概略側面図である。

符号の説明

 10:グラビア製版工場、12:中空ロール、14: り口側中継ボックス、16:第1置き台、18:脱脂 ユニット、20:酸洗いユニット、22:水洗いユニ ット、24:第1銅めっきユニット、26:第2銅めっ ユニット、28:研磨ユニット、30:第2置き台、 32:第1スタッカクレーン、34:感光液塗布装置 36:回転乾燥装置、38:レーザー露光装置、40: 像装置、42:第3置き台、44:第2スタッカクレー ン、46:腐食ユニット、48:希塩酸処理装置、50: 水洗い装置、52:レジスト剥離装置、54:下地金 属めっき層形成手段、55:DLC被膜形成手段、56a :第1リボルビング式ロールカセット装置、56b: 第2リボルビング式ロールカセット装置、58a: 1収納型DLC被膜形成処理装置、58b:第2収納型D LC被膜形成処理装置、60:出口側中継ボックス 62:第3スタッカクレーン、64a,64b:スライドレ ル、66:回転軸、F:床面、R:レール、TP1:第1処 位置、TP2:第2処理位置、WP:待機位置。

 以下に本発明の実施の形態を説明するが これら実施の形態は例示的に示されるもの 、本発明の技術思想から逸脱しない限り種 の変形が可能なことはいうまでもない。

 本発明に係るグラビア製版工場を添付図 を用いて説明する。図1及び図2において、 号10は本発明に係るグラビア製版工場を示し 、グラビア製版工場10は、グラビア印刷に用 られるグラビア製版ロールを製造するため グラビア製版工場である。

 グラビア製版工場10は、Aゾーン、Bゾーン 及びCゾーンから構成されており、Bゾーンに 、空調設備(図示省略)が備えられている。

 前記Aゾーンには、中空ロール12を受け入 るための入り口側中継ボックス14と、中空 ール12を待機させるための第1置き台16と、中 空ロール12を脱脂するための脱脂ユニット18 、中空ロールを酸洗い(例えば希硫酸処理)す るための酸洗いユニット20と、中空ロールを 洗いするための水洗いユニット22と、中空 ール12に銅めっきをするための銅めっき手段 としての第1銅めっきユニット24及び第2銅め きユニット26と、前記銅めっきがされた中空 ロール12を研磨するための研磨ユニット28と 中空ロール12を待機させるための第2置き台30 と、が床面Fに設置されている。Aゾーンの上 にはレールRがグラビア製版工場10の長手方 に掛架されており、中空ロール12を移送す ための移送手段である第1スタッカクレーン3 2が該レールRに摺動自在に吊り下げられてい 。

 前記第1スタッカクレーン32はカセット型 ールチャック装置(図示省略)を吊り上げて 送する構成であり、前記カセット型ロール ャック装置は、水平に位置される中空ロー 12の両端のチャック孔をチャック回転し通電 し得る一対のチャックコーン及び各チャック コーンの外側を密封する防水キャップを有す る構成とされている。これらスタッカクレー ンの構造及びカセット型ロールチャック装置 の構造については、例えば特許文献8などか 公知であるため詳細な説明は省略する。

 第1置き台16、脱脂ユニット18、酸洗いユ ット20、水洗いユニット22、第1銅めっきユニ ット24及び第2銅めっきユニット26については いずれも公知の装置が適用でき、例えば特 文献1~10などに開示された装置が適用可能で ある。

 上記構成により、Aゾーンにおいて、中空 ロール12は、第1スタッカクレーン32によって 処理装置間を移動することが可能とされて る。

 また、前記Bゾーンには、中空ロール12を 機させるため前記Aゾーンとの間に設けられ た第2置き台30と、中空ロールに感光液を塗布 するための感光液塗布装置34、中空ロール12 回転乾燥させるための回転乾燥装置36と、該 感光液が塗布された中空ロール12をレーザー 光するためのレーザー露光装置38と、該中 ロールを現像するための現像装置40と、中空 ロール12を待機させるための第3置き台42と、 床面Fに設置されている。Bゾーンの上部に レールRがグラビア製版工場10の長手方向に 架されており、中空ロール12を移送するため の移送手段である第2スタッカクレーン44が該 レールRに摺動自在に吊り下げられている。

 前記第2スタッカクレーン44はカセット型 ールチャック装置(図示省略)を吊り上げて 送する構成であり、前記カセット型ロール ャック装置は、水平に位置される中空ロー 12の両端のチャック孔をチャック回転し通電 し得る一対のチャックコーン及び各チャック コーンの外側を密封する防水キャップを有す る構成とされている。

 第2置き台30,感光液塗布装置34、回転乾燥 置36、レーザー露光装置38、現像装置40など ついては、いずれも公知の装置が適用でき 例えば特許文献1~10などに開示された装置が 適用可能である。

 上記構成により、Bゾーンにおいて、中空 ロール12は、第2スタッカクレーン44によって 処理装置間を移動することが可能とされて る。なお、BゾーンにはBゾーン内の空気を 浄化するための空気清浄装置(図示せず)が設 けられている。

 次に、前記Cゾーンには、中空ロール12を 機させるため前記Bゾーンとの間に設けられ た第3置き台42と、前記現像された中空ロール 12を腐食させるための腐食ユニット46、中空 ール12に希塩酸処理するための希塩酸処理装 置48と、中空ロール12を水洗いするための水 い装置50と、中空ロール12のレジスト剥離を うためのレジスト剥離装置52と、中空ロー 12に下地金属めっき層を形成するための下地 金属めっき層形成手段54(図示例ではニッケル めっきユニット)と、前記下地金属めっき層 形成された中空ロールにDLC被膜を形成する めのDLC被膜形成手段55と、中空ロール12を送 出すための出口側中継ボックス60と、が床 Fに設置されている。Cゾーンの上部にはレー ルRがグラビア製版工場10の長手方向に掛架さ れており、中空ロール12を移送するための移 手段である第3スタッカクレーン62が該レー Rに摺動自在に吊り下げられている。

 前記第3スタッカクレーン62はカセット型 ールチャック装置(図示省略)を吊り上げて 送する構成であり、前記カセット型ロール ャック装置は、水平に位置される中空ロー 12の両端のチャック孔をチャック回転し通電 し得る一対のチャックコーン及び各チャック コーンの外側を密封する防水キャップを有す る構成とされている。

 第3置き台42、腐食ユニット46、希塩酸処 装置48、水洗い装置50、レジスト剥離装置52 下地金属めっき層形成手段54(図示例ではニ ケルめっきユニット)などについては、いず も公知の装置が適用でき、例えば特許文献1 ~10などに開示された装置が適用可能である。

 上記構成により、Cゾーンにおいて、中空 ロール12は、第3スタッカクレーン62によって 処理装置間を移動することが可能とされて る。

 前記DLC被膜形成手段55は、複数の中空ロ ル12を回動積載可能でありかつ中空ロール12 長手方向に移動可能とされた第1リボルビン グ式ロールカセット装置56a及び第2リボルビ グ式ロールカセット装置56bと、前記第1リボ ビング式ロールカセット装置56a及び第2リボ ルビング式ロールカセット装置56bの移動方向 の軸線上に相対向して並べられ、かつ前記第 1及び第2リボルビング式ロールカセット装置5 6a,56bを内部に収納可能とされた第1収納型DLC 膜形成処理装置58a及び第2収納型DLC被膜形成 理装置58bと、を含んでいる。

 符号64a,64bは一対のスライドレールであり 、第1リボルビング式ロールカセット装置56a び第2リボルビング式ロールカセット装置56b 移動方向の軸線上に敷設されており、第1収 納型DLC被膜形成処理装置58a及び第2収納型DLC 膜形成処理装置58b内まで延伸して敷設され いる。第1リボルビング式ロールカセット装 56a及び第2リボルビング式ロールカセット装 置56bの下部にはタイヤが設けられており(図 省略)、このようにして、第1リボルビング式 ロールカセット装置56a及び第2リボルビング ロールカセット装置56bは摺動自在に構成さ ている。

 第1リボルビング式ロールカセット装置56a 及び第2リボルビング式ロールカセット装置56 bは、前記下地金属めっき層形成手段54におい て例えばニッケルめっきがされた中空ロール 12を積載及び荷下ろしするための待機位置WP 前記第1収納型DLC被膜形成処理装置58a及び第2 収納型DLC被膜形成処理装置58b内で該中空ロー ル12にDLC被膜形成処理を行うための第1及び第 2処理位置TP1,TP2とにそれぞれ停止可能とされ いる。

 そして、前記第1又は第2リボルビング式 ールカセット装置56a,56bが中空ロール非積載 態の場合には待機位置WPに停止して該中空 ール12が積載され、前記第1又は第2リボルビ グ式ロールカセット装置56a,56bが中空ロール 積載状態の場合には前記第1又は第2処理位置T P1,TP2に移動停止してDLC被膜形成処理が行われ るように構成されている。

 図2によく示される如く、第1又は第2リボ ビング式ロールカセット装置56a,56bとしては 、中空ロール12を10本同時に回転積載させる とが可能とされている。すなわち、中空ロ ル12を1本積載したら次の中空ロール12の受け 入れ位置となるように回転軸66を軸を中心に 転し、このようにして中空ロール12を順次 載していき、最大10本まで積載可能とされて いる。なお、中空ロール12の最大積載本数に 別の限定はない。

 すなわち、前記待機位置WPで前記中空ロ ル12が積載された前記第1リボルビング式ロ ルカセット装置56aは、前記第2処理位置TP2へ 摺動停止し、前記第1収納型DLC被膜形成処理 装置58a内で前記中空ロール12にDLC被膜形成処 が行われ、前記DLC被膜形成処理が行われて る間、前記第2収納型DLC被膜形成処理装置58b 内に収納されている前記第2リボルビング式 ールカセット装置56bは、前記待機位置WPへと 摺動停止し、中空ロール12が積載される。

 前記第1収納型DLC被膜形成処理装置58a及び 第2収納型DLC被膜形成処理装置58b内でのDLC被 の形成方法としては、PVD法、例えば、スパ タリング法、真空蒸着法(エレクトロンビー 法)、イオンプレーティング法、MBE(分子線 ピタキシー法)、レーザーアブレーション法 イオンアシスト成膜法等を適用できるが、 パッタリング法が好適である。

 ここで、スパッタリング法は、薄膜にし い材料(ターゲット材料)にイオンをぶつけ と材料がはね飛ばされるが、このはね飛ば れた材料を基板上に堆積させ薄膜を作製す 方法であり、ターゲット材料の制約が少な 、薄膜を大面積に再現性よく作製できるな の特徴がある。

 図示の例では、まず、第1収納型DLC被膜形 成処理装置58a及び第2収納型DLC被膜形成処理 置58b内を真空状態にしてテトラメチルシラ などの雰囲気ガスを導入する。そして、前 雰囲気ガスを減量しながら、炭素供給源と て、炭素ガス(例えば、アセチレンガス、ベ ゼンガス)を導入するようにしてDLC被膜形成 処理を行う。

 前記DLC被膜形成処理が終了すると前記第1 処理位置にある前記第1リボルビング式ロー カセット装置56aは前記待機位置WPへと摺動し 、前記DLC被膜形成処理が終了した中空ロール 12の荷下ろしが行われ、それと同時に前記中 ロール12が積載された前記第2リボルビング ロールカセット装置56bは、前記第2収納型DLC 被膜形成処理装置58b内へと摺動し、前記第2 納型DLC被膜形成処理装置58b内で前記中空ロ ル12にDLC被膜形成処理が行われる。中空ロー ル12を前記第1又は第2リボルビング式ロール セット装置56a,56bに積載する所要時間として 10分ほどであり、DLC被膜形成処理は約2時間 どで終了する。したがって、従来のグラビ 製版工場と比較して、グラビア製版ロール 製造時間が飛躍的に短縮されるという利点 ある。

 このように、前記第1又は第2リボルビン 式ロールカセット装置56a,56bが、前記第1収納 型DLC被膜形成処理装置58a又は第2収納型DLC被 形成処理装置58b内への収納及びそこからの 出を繰り返して、グラビア製版ロールが連 的に製造されるように構成されている。

 上記各装置はコンピュータによるプログ ム制御により、無人で制御されている。該 ンピュータを含むコントロールパネルにつ ては図示を省略する。

 このようにして、隣接するX倉庫から搬入 された中空ロール12は、第1スタッカクレーン 32、第2スタッカクレーン44及び第3スタッカク レーン62によって各処理装置間を移動し、前 第1又は第2リボルビング式ロールカセット 置56a,56bに積載移動され、前記第1収納型DLC被 膜形成処理装置58a又は第2収納型DLC被膜形成 理装置58b内でDLC被膜形成処理され、隣接す Y倉庫へと運び出される。このようにして、 ラビア製版ロールが全自動で出来上がる。 お、図示例では、作業ラインが1列のグラビ ア製版工場10の例を示したが、2列や3列とい た複数の作業ラインとすることができるこ も可能である。