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Patent Searching and Data


Title:
ROLLING BEARING
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/008132
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a rolling bearing, which has its outer wheel shape simplified to get high precision and which can make at least one of a seal groove and a grease sump thereby to lower the production cost. In the rolling bearing, balls (12) retained in a retainer (14) are interposed between inner and outer wheels (10) and (11), and the bearing space between those inner wheel (10) and outer wheel (11) is sealed with a seal (13). At the end portion of the inner circumference of the outer wheel (11), there is formed a step portion, in which a seal groove forming member (15) of an annular shape having a seal mounting groove (15e) in its inner face is fitted, and the seal (13) is disposed in the seal mounting groove (15e) of the seal groove forming member (15).

Inventors:
TAKIUCHI HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/001723
Publication Date:
January 15, 2009
Filing Date:
July 01, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NTN TOYO BEARING CO LTD (JP)
TAKIUCHI HIROSHI (JP)
International Classes:
F16C33/78; F16C19/16; F16C33/66
Foreign References:
JPH11257363A1999-09-21
JPH09242764A1997-09-16
JPH07195581A1995-08-01
Attorney, Agent or Firm:
SUGIMOTO, Shuji et al. (10-2 Edobori 1-chome, Nishi-ku, Osaka-sh, Osaka 02, JP)
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Claims:
 内外輪の間に保持器に保持された玉を介在させ、これら内輪および外輪の間の軸受空間をシールで密封する転がり軸受であって、
 内周面にシール取付溝を有する環状のシール溝形成部材を、前記外輪の内周面の端部に嵌合し、このシール溝形成部材の前記シール取付溝に前記シールを取付けた転がり軸受。
 請求項1において、前記外輪の内周面の端部に段差部を設け、この段差部に前記シール溝形成部材の外周面および一側面が嵌まり込む転がり軸受。
 請求項1において、前記シール溝形成部材の内径面を、外輪内径面よりも半径方向内方に突出するように設け、これらシール溝形成部材と外輪内径面と保持器外径面とで囲まれる環状空間を、グリース溜り部とした転がり軸受。
 請求項1において、前記外輪内径面に半径方向外方に凹む外輪グリース溜り溝を形成した転がり軸受。
 請求項1において、前記保持器は、保持器外径面が前記シール溝形成部材の内径面に案内される転がり軸受。
 請求項1において、前記シール溝形成部材は、前記外輪の内周面の一端部および他端部に嵌合する一対の部材であり、これら一対のシール溝形成部材を、同一形状品とした転がり軸受。
 請求項1において、前記転がり軸受はアンギュラ玉軸受である転がり軸受。
Description:
転がり軸受 関連出願

 本願は、2007年7月9日出願の特願2007-179222 優先権を主張するものであり、その全体を 照により本出願の一部をなすものとして引 する。

 この発明は、例えば、工作機械主軸等に いて適用されるシール付きアンギュラ玉軸 等に好適に用いられる技術に関する。

 工作機械主軸におけるグリース潤滑時の長 命化を図るために、シール付アンギュラ玉 受を既に製品化している。また、高速タイ のアンギュラ玉軸受では、外輪の内周面に リース溜り溝を形成している。
 図8は、従来のシール付高速アンギュラ玉軸 受の断面図であり、図9は、従来のシール付 準アンギュラ玉軸受の断面図である。本構 は、グリース貯留溝を設けた本件出願人の ンギュラ玉軸受(特許文献1)の考え方を基本 し、さらに軸受両側面にシールを設け、更 るグリース長寿命化を図った軸受である。

特開平11-108068号公報

 従来のアンギュラ玉軸受1,2の形状は、軸 外輪に、直接グリース溜り溝3またはシール 溝4を設けている。これは軸受からすれば一 的な形状に他ならない。しかし、実際の製 においては、軸受外輪は硬度を確保するた に軸受鋼を熱処理する必要がある。そのた 、現状の形状であるグリース溜り溝3および ール溝4を形成する際、前記熱処理に起因す るシール溝4等の変形の問題等があり、製造 の各工程における品質管理が難しく製造コ トの増加になることがある。

 その問題解決のためには、外輪形状をよ 簡素化することが望ましく、その上でグリ ス溜り溝およびシール溝を製作可能にした 受外輪を提供することが重要かつ必要とな 。また、外輪内周面に案内される保持器を するアンギュラ玉軸受では、保持器案内面 潤滑が不十分であると、保持器音等の問題 発生し得る。

 この発明の目的は、外輪形状を簡素化し 高精度化を図ると共に、少なくともシール およびグリース溜りのいずれか一方を製作 能とし、製造コストを低減することができ 転がり軸受を提供することである。

 この発明の転がり軸受は、内外輪の間に 持器に保持された玉を介在させ、これら内 および外輪の間の軸受空間をシールで密封 る転がり軸受であって、内周面にシール取 溝を有する環状のシール溝形成部材を、前 外輪の内周面の端部に嵌合し、このシール 形成部材の前記シール取付溝に前記シール 取付けた。

 この構成によると、外輪素材を熱処理し 必要な硬度を確保したうえで、外輪の内周 の端部に、環状のシール溝形成部材を嵌合 ることができる。そのため、シール溝形成 材は、熱処理に起因する変形を未然に防止 ることができる。前記外輪の内周面の端部 段差部を設け、この段差部に前記シール溝 成部材の外周面および一側面が嵌まり込む うにした場合、軸受外輪自体の細かい段差 溝を無くすことで、外輪形状を簡単化し、 受外輪の製造は簡単となる。外輪に熱処理 形が生じた場合であっても、外輪形状が簡 なため、加工により修正も容易となる。し がって、従来の転がり軸受よりも、製造時 品質管理を簡単化し製造コストの低減を図 ことが可能となる。

 前記シール溝形成部材の内径面を、外輪内 面よりも半径方向内方に突出するように設 、これらシール溝形成部材と外輪内径面と 持器外径面とで囲まれる環状空間を、グリ ス溜り部としても良い。
 この場合、外輪内径面にグリース溜り溝を 成する必要がなく、シール溝形成部材の一 をグリース溜りとして兼用させることがで る。つまり外輪形状を簡素化しつつグリー 溜り専用の部品を追加することなくグリー 溜りを設けることができる。このように、 輪形状を簡素化することができると共にグ ース溜りを設けることができるので、製造 ストの低減を図り、軸受の高速運転を実施 ることが可能となる。

 前記外輪内径面に半径方向外方に凹む外輪 リース溜り溝を形成しても良い。この場合 外輪グリース溜り溝にグリースを封入する とができ、潤滑信頼性を向上させることが きる。
 前記保持器は、保持器外径面が前記シール 形成部材の内径面に案内されるものであっ も良い。この場合、軸受の回転速度の高速 をより図ることができる。

 前記シール溝形成部材は、前記外輪の内周 の一端部および他端部に嵌合する一対の部 であり、これら一対のシール溝形成部材を 同一形状品とした場合、部品の兼用性を図 製造コストをさらに低減することができる
 前記転がり軸受はアンギュラ玉軸受であっ も良い。この場合、工作機械主軸等におい 、グリース長寿命化を図ったアンギュラ玉 受を実現し、工作機械の稼動率を高めるこ が可能となる。

 この発明は、添付の図面を参考にした以 の好適な実施例の説明から、より明瞭に理 されるであろう。しかしながら、実施例お び図面は単なる図示および説明のためのも であり、この発明の範囲を定めるために利 されるべきものではない。この発明の範囲 添付の請求の範囲によって定まる。添付図 において、複数の図面における同一の部品 号は、同一部分を示す。

この発明の第1の実施形態に係るアンギ ュラ玉軸受の断面図である。 (A)同アンギュラ玉軸受の外輪の段差部 拡大して表す断面図、(B)シール溝形成部材 要部を拡大して表す断面図である。 同アンギュラ玉軸受のグリース溜り部 を拡大して表す断面図である。 この発明の第2の実施形態に係るアンギ ュラ玉軸受の断面図である。 (A)同アンギュラ玉軸受の外輪の段差部 拡大して表す断面図、(B)シール溝形成部材 要部を拡大して表す断面図である。 同アンギュラ玉軸受のグリース溜り部 を拡大して表す断面図である。 この発明の第3の実施形態に係り、外輪 にグリース溜り溝を形成したアンギュラ玉軸 受の断面図である。 従来のシール付高速アンギュラ玉軸受 断面図である。 従来のシール付標準アンギュラ玉軸受 断面図である。

 この発明の第1の実施形態を図1ないし図3 共に説明する。この第1の実施形態に係るア ンギュラ玉軸受は、例えば、工作機械主軸用 等に適用される。ただし、工作機械主軸用だ けに限定されるものではない。このアンギュ ラ玉軸受は、内輪10と外輪11との間に玉12を介 在させたものであり、これら内輪10および外 11の間の軸受空間をシール13,13で密封し、グ リース潤滑で使用されるシール付高速アンギ ュラ玉軸受である。玉12は、保持器14によっ 、周方向に所定の間隔で転動自在に保持さ ている。内輪10の外周面および外輪11の内周 には、玉12との接触角が予め定める角度と るように、軌道溝10a,11aがそれぞれ設けられ いる。

 保持器14は、リング状で全周において肉 が一定となるように形成されている。この 持器14の幅方向中央に、玉12を転動可能に保 する円筒孔状のポケットPtが形成されてい 。この保持器14は、例えば、樹脂材料または 金属製の削り出し品からなり、且つ外輪11の 述するシール溝形成部材15の内径面15aに案 されるものである。この保持器内径面14aと 持器端面14bとの角部は、全周にわたって角 取り14cが施されている。この外輪11の内周面 は、円筒面状とされ、いわゆるカウンタボア は設けられていない。

 シール溝形成部材15等について説明する。
 図2に示すように、外輪11の内周面の両端部 段差部16,16を設け、各段差部16に環状のシー ル溝形成部材15を嵌合している。このシール 形成部材15にシール13を設けている。前記シ ール13は、その内径側端が内輪10に近接する 接触型のシールが適用されている。
 前記両端面の段差部16,16を左右対称に形成 、左右のシール溝形成部材15,15を左右対称の 同一形状品としている。したがって、右側の シール溝形成部材15、段差部16についてのみ 明し、左側のシール溝形成部材15、段差部16 ついては、右側のシール溝形成部材15等と 一の符号を付してその説明を省略する。

 前記段差部16は、この外輪11の端面11bに隣 接し、外輪内径面11cの半径方向外方で且つ同 外輪内径面11cと平行な円筒孔部16aと、この円 筒孔部16aの孔底から半径方向内方に連なる底 部16bとを有する。この底部16bは、いわゆるラ ジアル平面に沿って形成されている。前記円 筒孔部16aの外径D1は、例えば、この外輪11の 道溝11aの最深部の外径D2よりもやや半径方向 外方に位置する。また、円筒孔部16aの幅方向 長さh1は、この外輪11の幅方向寸法Hの例えば5 分の1の長さに規定される。ただし、円筒孔 16aの外径D1および幅方向長さh1は、このよう 位置に限定されるものではない。

 円筒孔部16aと底部16bとのコーナー部16cは シール溝形成部材15との干渉を防ぐ丸面取 が形成されている。つまり、この段差部16の コーナー部は、シール溝形成部材15の外径面 りr1の面取り寸法よりも曲率半径を小さく ている。これにより、段差部16にシール溝形 成部材15の外周面15bおよび一側面15dが嵌まり む。また、段差部16の円筒孔部16aに、シー 溝形成部材15の外周面15bが締まり嵌めで嵌合 している。さらに、シール溝形成部材15の他 面15cは外方に臨むと共に少なくとも外輪端 11bよりも幅方向に突出しないように配設さ る。なお、段差部16の前記丸面取りに代え 、前記コーナー部16cに非円弧状の逃げを形 してシール溝形成部材15との干渉を防ぐよう にしても良い。この場合であっても、段差部 16にシール溝形成部材15の外周面15bおよび一 面15dが確実に嵌まり込むうえ、シール溝形 部材15の他側面15cは少なくとも外輪端面11bよ りも幅方向に突出しないように配設される。

 前記シール溝形成部材15は、例えば、軸受 等から環状に形成され、熱処理は施されて ない。ただし、シール溝形成部材15の素材は 、軸受鋼に限定されるものではなく、ステン レス鋼等種々の金属材料を適用し得る。また 、使用条件によっては、素材として、例えば 、セラミックス、合成樹脂等の非金属材料を 適用することも可能である。なお、図2(A)に す外輪本体つまり外輪11からシール溝形成部 材15を除いた部材は、所定の硬度を確保する め、素材である例えば軸受鋼等に熱処理を している。
 このシール溝形成部材15の内径面15aを、外 内径面11cよりも半径方向内方に突出するよ に設け、シール溝形成部材15と外輪内径面11c と保持器外径面14dとで囲まれる環状空間を、 グリース溜り部17としている。

 前記シール溝形成部材15の内周面には、 ール13の外径側端部が嵌まり込む断面略円弧 状のシール溝15eが形成されている。このシー ル溝形成部材15の内周面のうち、前記他側面1 5cに隣接する内周面部15fは、シール溝15eより 半径方向内方でかつ外輪内径面11cよりも半 方向外方になるように形成されている。し がって、シール溝形成部材15のシール溝15e 、シール13を着脱可能に設け得る。また、シ ール溝形成部材15の他側面15cは、図示外のハ ジングの一部、間座、または他の転がり軸 等に当接させて、抜け止め防止を図ってい 。

 以上説明したアンギュラ玉軸受によると 前記外輪本体の素材を熱処理して必要な硬 を確保したうえで、外輪11の端面に、環状 シール溝形成部材15を嵌合することができる 。このシール溝形成部材15の嵌合状態におい 、上記グリース溜り部17にグリースを封入 ることが可能となる。前記シール溝形成部 15の嵌合状態で、グリース溜り部17にグリー を封入する場合、前記円筒孔部16a、外周面1 5b間の嵌合面にグリースが付着することを防 することができる。

 また、シール溝形成部材15の内径面15aに、 3に示す軸方向に沿ったグリース供給溝15gを 成しておき、このグリース供給溝15gからグ ース溜り部17にグリースを供給することが 能である。前記グリース供給溝15gは周方向 定間隔おき又は適当間隔おきに複数形成し も良い。その後、シール溝15eにシール13を取 付けることができる。このグリース供給溝15g を利用して図示外の治具を用いてシール溝形 成部材15を、段差部16から容易に離脱するこ も可能である。
 なお、上記グリース供給溝15gを形成せず、 持器内径面14aと内輪カウンタボアCBとの間 グリースを封入しておいても良い。この場 、グリース供給溝15gが不要となる分、シー 溝形成部材15の製造コストの低減を図ること ができる。

 シール溝形成部材15は、熱処理を施すこ なく外輪11の内周面の端部に嵌合しているた め、熱処理に起因する変形を未然に防止する ことができる。外輪11の内周面の端部に段差 16を設け、この段差部16にシール溝形成部材 15の外周面15bおよび一側面15dが嵌まり込むよ にしているため、軸受外輪自体の細かい段 や溝を無くすことができる。それ故、外輪 状を簡単化し、軸受外輪の製造は簡単とな 。外輪本体に熱処理変形が生じた場合であ ても、この外輪本体の形状が簡単なため、 工により修正も容易となる。したがって、 来の転がり軸受よりも、製造時の品質管理 簡単化し製造コストの低減を図ることが可 となる。

 前記シール溝形成部材15の内径面15aを、 輪内径面11cよりも半径方向内方に突出する うに設け、これらシール溝形成部材15と外輪 内径面11cと保持器外径面14dとで囲まれる環状 空間を、グリース溜り部17としている。この め、外輪内径面11cにグリース溜り溝を形成 る必要がなく、シール溝形成部材15の一部 グリース溜りとして兼用させることができ 。つまり外輪形状を簡素化しつつグリース り専用の部品を追加することなくグリース りを設けることができる。グリース溜り部17 にグリースを供給した場合、保持器音の発生 を抑えることができる。前述のように、周方 向一定間隔おき又は適当間隔おきに複数のグ リース供給溝15gを形成した場合、さらに保持 器音の発生を抑えることができる。

 このように、外輪形状を簡素化することが きると共にグリース溜りを設けることがで るので、アンギュラ玉軸受の製造コストの 減を図り、アンギュラ玉軸受の高速運転を 施することが可能となる。また保持器14は この保持器外径面14dがシール溝形成部材15の 内径面15aに案内されるものであるため、より 高速化を図ることができる。
 一対のシール溝形成部材15を同一形状品と ているため、部品の兼用性を図り製造コス をさらに低減することができる。

 次に、この発明の第2の実施形態を図4ない 図6と共に説明する。
 以下の説明においては、各形態で先行する 態で説明している事項に対応している部分 は同一の参照符を付し、重複する説明を略 る場合がある。構成の一部のみを説明して る場合、構成の他の部分は、先行して説明 ている形態と同様とする。実施の各形態で 体的に説明している部分の組合せばかりで なく、特に組合せに支障が生じなければ、 施の形態同士を部分的に組合せることも可 である。

 この第2の実施形態に係るアンギュラ玉軸 受は、外輪11の内周面にカウンタボアGCBが設 られ、内輪10の外周面は円筒面状でカウン ボアは設けられていない。保持器14は、転動 体案内形式でかつ第1の実施形態の保持器よ も軸受サイズ同一とした場合に幅方向の柱 の肉厚δを薄肉化したものが適用されている 。玉12は、第1の実施形態の玉よりも軸受サイ ズ同一とした場合に大径のものが適用されて いる。このアンギュラ玉軸受によると、特に 、外輪カウンタボアGCB側の内周面の右端部に シール溝形成部材15を嵌合して設けたため、 輪内周面の削り代をより少なくすることが 能となり、製造コストの低減を図ることが きる。その他第1の実施形態に係るアンギュ ラ玉軸受と同様の構成となっており、第1の 施形態のアンギュラ玉軸受と略同様の作用 効果を奏する。

 この発明の第3の実施の形態として、図7 示すように、外輪11の内周面における軌道溝 11aの軸方向両側直近に、外輪グリース溜り溝 11mを形成している。この外輪グリース溜り溝 11mは、外輪内径面11cよりも半径方向外方に凹 む環状の凹形状部を成すように形成されてい る。また、このアンギュラ玉軸受は、シール 溝形成部材15の内径面15aを、外輪内径面11cよ も半径方向内方に所定小距離突出するよう 設けている。この場合、外輪グリース溜り 11mに溜めていたグリースが、シール溝形成 材15の内径面15a、保持器外径面14d間から不 望に流出することを抑制することができる

 なお、シール溝形成部材15の内径面15aと 輪内径面11cとを同一直径に形成しても良い 逆に、シール溝形成部材15の内径面15aを、外 輪内径面11cよりも半径方向外方に位置するよ うに形成しても良い。この場合、上記グリー ス供給溝15gを形成することなく、外輪グリー ス溜り溝にグリースを容易に供給することが 可能となる。その他第1の実施形態と同様の 用、効果を奏する。

 第1の実施形態では、外輪11の段差部16に ール溝形成部材15を嵌合し、グリースを供給 した後、シール13を取り付けているが、必ず もこの形態に限定されるものではない。例 ば、シール溝形成部材15にシール13を取り付 けておき、グリースを外輪内径面11c付近に供 給した後、段差部16にシール溝形成部材15を 合することも可能である。この場合、円筒 部16a、外周面15b間の嵌合面にグリースが付 しない対策を講じておく必要があるが、図3 示したグリース供給溝15g等を形成する必要 なくなり、その分、製造コストの低減を図 ことができる。

 上記各実施形態では、転がり軸受として ンギュラ玉軸受に適用されているが、深溝 軸受、ころ軸受等に適用することも可能で る。また、シールとしては、芯金に弾性体 覆うシール板だけでなく、鋼板をプレス成 してなるいわゆるシールド板に適用しても い。また、アンギュラ玉軸受において、保 器の設けられない総玉のアンギュラ玉軸受 適用することも可能である。

 以上のとおり、図面を参照しながら好適 実施形態を説明したが、当業者であれば、 件明細書を見て、自明な範囲内で種々の変 および修正を容易に想定するであろう。し がって、そのような変更および修正は、添 のクレームから定まるこの発明の範囲内の のと解釈される。