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Patent Searching and Data


Title:
SEMICONDUCTOR MEMORY AND PROGRAM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/088020
Kind Code:
A3
Abstract:
A memory wherein the bit reliability of the memory cells can be dynamically varied depending on the application or the memory status, the operation stability is ensured, and thereby a low power consumption and a high reliability are realized.  Either a mode (a 1-bit/1-cell mode) in which one bit is composed of one memory cell or a mode (a 1-bit/n-cell mode) in which one bit is composed of n (n is two or more) connected memory cells is dynamically selected.  When the 1-bit/n-cell mode is selected, the read/write stability of one bit is enhanced, the cell current during read is increased (read is speeded up), and a bit error, if occurs, is self-corrected.  Especially, a pair of CMOS transistors and a control line for performing control so as to permit the CMOS transistors to conduct are added between the data holding nodes of n adjacent memory cells.  With this, the word line (WL) is controlled, and thereby the operation stability is further improved.

Inventors:
YOSHIMOTO MASAHIKO (JP)
KAWAGUCHI HIROSHI (JP)
FUJIWARA HIDEHIRO (JP)
OKUMURA SHUNSUKE (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/050086
Publication Date:
September 11, 2009
Filing Date:
January 07, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NEW IND RES ORGANIZATION (JP)
YOSHIMOTO MASAHIKO (JP)
KAWAGUCHI HIROSHI (JP)
FUJIWARA HIDEHIRO (JP)
OKUMURA SHUNSUKE (JP)
International Classes:
G11C11/41; G11C11/401; G11C11/412
Foreign References:
JP2004134026A2004-04-30
JP2007109300A2007-04-26
JP2007172715A2007-07-05
JP2008034037A2008-02-14
JP2003132684A2003-05-09
JP2005293629A2005-10-20
Attorney, Agent or Firm:
OGURA, Keishichi (Yao-shi Osaka, 67, JP)
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Claims:
 各々の出力が該メモリセルの列に対応して配置される一対のビットラインの各々に至る経路に接続されるクロスカップル接続された一対のインバータと、前記ビットラインと前記インバータの出力との間に設けられた一対のスイッチ部と、前記スイッチ部の導通が制御し得る1本のワードラインとから構成される半導体メモリのメモリセルにおいて、
 1ビットが1個の前記メモリセルで構成されるモード(1ビット/1セルモード)と、1ビットがn(nは2以上)個の前記メモリセルを連結して構成されるモード(1ビット/nセルモード)とを動的に切り替えることができ、前記1ビット/nセルモードに切り替えることにより、1ビットの動作安定性の増大および読出し動作のセル電流の増大(読出し動作の高速化)を行い、またビットエラーの自己修復が行えることを特徴とする半導体メモリ。
 前記1ビット/nセルモードは、隣接する前記メモリセルのデータ保持ノード間に、1対のN型MOSトランジスタと、該N型MOSトランジスタが導通するように制御し得る1本の制御ラインと、を更に追加した構成とされるものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ。
 前記1ビット/nセルモードは、隣接する前記メモリセルのデータ保持ノード間に、1対のP型MOSトランジスタと、該P型MOSトランジスタが導通するように制御し得る1本の制御ラインと、を更に追加した構成とされるものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ。
 前記1ビット/nセルモードは、隣接する前記メモリセルのデータ保持ノード間に、1対のCMOSスイッチと、該CMOSスイッチが導通するように制御し得る1本の制御ラインと、を更に追加した構成とされるものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ。
 前記1ビット/nセルモードは、隣接する前記メモリセルのデータ保持ノード間に、1つのCMOSスイッチと、該CMOSスイッチが導通するように制御し得る1本の制御ラインと、を更に追加した構成とされるものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ。
 前記1ビット/nセルモードは、隣接する前記メモリセルのデータ保持ノード間に、1対のスイッチ部を更に追加した構成とされるものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ。
 電荷を蓄えるためのキャパシタと、該キャパシタへの電荷の充放電を制御するアクセストランジスタと、該アクセストランジスタを制御し得る1本のワードラインとから構成される半導体メモリのメモリセルにおいて、
 1ビットが1個の前記メモリセルで構成されるモード(1ビット/1セルモード)と、1ビットがn(nは2以上)個の前記メモリセルを連結して構成されるモード(1ビット/nセルモード)とを動的に切り替えることができ、前記1ビット/nセルモードに切り替えることにより、1ビットの動作安定性の増大および読出し動作のセル電流の増大(読出し動作の高速化)を行い、またビットエラーの自己修復が行えることを特徴とする半導体メモリ。
 前記1ビット/nセルモードは、隣接する前記メモリセルのデータ保持ノード間に、1つのCMOSスイッチと、該CMOSスイッチが導通するように制御し得る1本の制御ラインと、を更に追加した構成とされるものであることを特徴とする請求項7に記載の半導体メモリ。
 前記1ビット/nセルモードは、隣接する前記メモリセルのデータ保持ノード間に、1つのN型MOSトランジスタと、該N型MOSトランジスタが導通するように制御し得る1本の制御ラインと、を更に追加した構成とされるものであることを特徴とする請求項7に記載の半導体メモリ。
 前記1ビット/nセルモードは、隣接する前記メモリセルのデータ保持ノード間に、1つのスイッチ部を追加した構成とされるものであることを特徴とする請求項7に記載の半導体メモリ。
 請求項2乃至4の何れかの半導体メモリにおいて、前記1ビット/nセルモードでnが2の場合(1ビット/2セルモード)は、2個の前記メモリセルの2本のワードラインの内、1本のワードラインのみをハイレベルに遷移させることにより、データの読み出し動作の安定性を増大させ得ることを特徴とする半導体メモリ。
 請求項2乃至4の何れかの半導体メモリにおいて、前記1ビット/nセルモードでnが2の場合(1ビット/2セルモード)は、2個の前記メモリセルの2本のワードラインをハイレベルに遷移させることにより、読出し動作のセル電流の増大(読出し動作の高速化)およびデータの書き込み動作の安定性を増大させ得ることを特徴とする半導体メモリ。
 前記モードの切り替えは、メモリブロック単位で行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ。
 請求項1の半導体メモリを備えたコンピュータに、メモリ占有率が所定の閾値以下の場合に、前記1ビット/1セルモードから前記1ビット/nセルモードに切り替えるステップを実行させるプログラム。
 請求項1の半導体メモリを備えたコンピュータに、バッテリー残存量が所定の閾値以下になった場合に、前記1ビット/1セルモードから前記1ビット/nセルモードに切り替えるステップを実行させるプログラム。
 請求項1の半導体メモリを備えたコンピュータに、メモリセルの動作速度または動作電圧が所定の閾値以下になった場合に、前記1ビット/1セルモードから前記1ビット/nセルモードに切り替えるステップを実行させるプログラム。
 請求項1の半導体メモリを備えたコンピュータに、メモリセルの動作マージンが所定の閾値以下になった場合に、前記1ビット/1セルモードから前記1ビット/nセルモードに切り替えるステップを実行させるプログラム。
 請求項1の半導体メモリを備えたコンピュータに、メモリセルの保持状態を破棄すべき条件が成立した場合に、前記1ビット/1セルモードから前記1ビット/nセルモードに、或いは、前記1ビット/nセルモードから前記1ビット/1セルモードに切り替えるステップを実行させるプログラム。
 
Description:
半導体メモリおよびプログラム

 本発明は、ダイナミックに信頼性を制御可 な半導体メモリに関するもので、特に、メ リの電力消費量、メモリ容量の要求、ビッ 信頼性の重要度に応じてQoB(Quality of Bit)
が変化できる半導体メモリおよび当該メモリ をドライブするプログラムに関するものであ る。

 近年のSRAM(Static Random Access Memory)やDRAM(Dy namic Random Access Memory)等のメモリは、SoCに搭 載されるCMOSプロセス技術が進展し、集積回 の加工寸法(スケーリングサイズ)が縮小され 、より高いチップ密度と低いチップコストが 実現され、メモリ容量が増大している。この ようなスケーリングサイズの縮小は、SRAM等 メモリセルを構成するトランジスタのしき 値電圧のばらつきを拡大し、メモリセルに ける読み出しや書き込みのノイズマージン 低下させ、メモリセル動作を不安定性化し ビット誤り率(BER;Bit Error Rate)を増大させる また、回路の動作電圧とノイズマージンが 下したことにより、宇宙線に起因するソフ エラーが無視できなくなっている。

 図1は、LSIの製造プロセスノードに対するSRA Mの動作限界電圧を示すグラフである。LSIの 造プロセスノードが250nmから130nm,90nmとなる 従って、標準動作電圧と動作限界電圧との の動作マージンが減少していく様子が示さ ている。スケーリングサイズが更に縮小し LSIの製造プロセスノードが65nmとなると、標 動作電圧と動作限界電圧とが逆転すること 予想され、ビット誤り率(BER
)が急激に増大することになる。

 BERを減少させるための対策として、メモ セルのトランジスタ数を増やす方法がある しかし、トランジスタ数を増やす方法は、 モリセルの面積オーバヘッドが大きいとい た問題や、また差動読み出しができないた 速度オーバヘッドがあるといった問題があ 。BERを減少させるための他の対策としては メモリセル動作を電流制御ではなく電圧制 にする方法がある。しかし、電圧制御にす 方法は、別電源や追加回路などが別途必要 なるといった問題がある。

 また一方で、信頼性の重要性はアプリケ ションに依存し、信頼性が必要なアプリケ ションと信頼性が不必要なアプリケーショ が存在する。高い信頼性が必要なアプリケ ションとしては、例えば、暗号処理である 反対に、高い信頼性が不必要なアプリケー ョンとしては、例えば、スクリーンセーバ 理やビデオなどの動画像処理である。

 図2に従来のSRAMの構成模式図を例示する。 来のSRAMの構成の場合は、どのブロック(図中 におけるBLK0~BLK5)においても同じ信頼性をも ものである。各ブロックには、多数のメモ セル(MC:Memory Cell)が存在しており、1ビット 1つのメモリセルで構成される。以下では、1 ビットが1つのメモリセルによって構成され ものを1ビット/1セルモードと定義する。1ビ トの信頼性は、メモリセルを構成するトラ ジスタのプロセスによるばらつきに大きく 存する。
 また、スケーリングにより製造プロセスノ ドが細くなると、動作マージンが低下する め、プロセスばらつきが1ビットの信頼性に 大きく影響することになる。
 従来のSRAMに関連する技術としては、例えば 、特許文献1および特許文献2が知られている

特開2005-25863号公報

特開2003-132684号公報

 上述したように、プロセスの微細化に伴 、メモリセルを構成するトランジスタのし い値電圧のばらつきが増大して、SRAM等のメ モリを構成するメモリセルの動作マージンが 劣化し、メモリセルの動作安定性が阻害され ているという問題がある。

 一方で、メモリはモバイルなどに搭載す ため、メモリの電力消費量を削減したいと った要求が強く、メモリセルのビット信頼 を確保する手立てを講じる必要性がある。 たプロセス技術の進歩は目まぐるしく、1チ ップのメモリ容量は飛躍的に増加してきてい る。また、アプリケーションに応じて、メモ リの電力消費量の削減要求、必要メモリ容量 の確保要求、ビット信頼性の要求は異なるも のである。すなわち、アプリケーション毎に 求められるQoBは変化するものである。

 本発明は、アプリケーションやメモリ状 に応じてメモリセルのビット信頼性を動的 変化させることができ、動作の安定性を確 して低消費電力化および高信頼性化を実現 きるメモリを提供することを目的とする。

 上記目的を達成するため、本発明の第1の 観点の半導体メモリによれば、各々の出力が 該メモリセルの列に対応して配置される一対 のビットラインの各々に至る経路に接続され るクロスカップル接続された一対のインバー タと、前記ビットラインと前記インバータの 出力との間に設けられた一対のスイッチ部と 、前記スイッチ部の導通が制御し得る1本の ードラインとから構成される半導体メモリ メモリセルにおいて、1ビットが1個の前記メ モリセルで構成されるモード(1ビット/1セル ード)と、1ビットがn(nは2以上)個の前記メモ セルを連結して構成されるモード(1ビット/n セルモード)とを動的に切り替えることがで 、前記1ビット/nセルモードに切り替えるこ により、1ビットの動作安定性の増大および 出し動作のセル電流の増大(読出し動作の高 速化)を行い、またビットエラーの自己修復 行える。

 微細化・大規模化・高機能化が進む近年 SRAMやDRAM等のメモリは、物理的エラー(偶発 に発生するエラー)や人為的エラー(設計、 造、検査プロセスで生じたエラーを内在し まま出荷されたことに起因するエラー)を完 に排除することは困難である。そこで、エ ーは必ず存在するという前提に立ち、エラ があってもそれを改善できるシステムを構 する必要がある。

 また一方で、メモリの信頼性は、動作速 、動作電圧、温度環境、宇宙線に起因する フトエラーなどの動作環境の変動に左右さ るものである。またメモリの信頼性は、製 プロセスやメモリセルの場所などシステマ ィックな要因でも異なるものである。また 述したように、メモリの信頼性の重要性は プリケーションに依存し、信頼性が必要な プリケーションと信頼性が不必要なアプリ ーションが存在し、メモリに記憶されるプ グラムコードやデータによって必要な信頼 は異なるものである。すなわち、暗号プロ ラムや暗号データなど非常に高いメモリの 頼性が必要とされるものがあるのに対して 例えばデスクトップのスクリーンセーバプ グラムやそのデータといったようにメモリ 信頼性が特に要求されないものがある。

 本発明の第1の観点の半導体メモリによれば 、1ビット/1セルモードと1ビット/nセルモード とを動的に切り替えることができることから 、例えば、OS(オペレーティングシステム:Opera ting System)などのプログラムが、動作環境(動 速度、動作電圧、温度環境、ソフトエラー) や変動するメモリ占有率に応じて、アロケー トするメモリ空間の信頼性を制御することが できる。すなわち、動作環境(動作速度、動 電圧、温度環境、ソフトエラー)によって、1 ビット/1セルモードと1ビット/nセルモードと 動的に切り替えたり、またメモリ占有率が い場合には積極的に1ビット/nセルモードに て高信頼性を得るのである。例えば、モバ ルのバッテリーが少なくなるとメモリセル 動作電圧が下がることから動作マージンが なくなるが、本発明の第1の観点の半導体メ モリでは、1ビット/nセルモードへ動的に切り 替えることで、動作マージンを改善でき、1 ッドの読み出し/書き込み安定性を増大でき のである。
 また、1ビット/nセルモードに切り替えるこ により、読出し動作のセル電流が増大でき 。すなわち、読出し動作の高速化を行うこ ができるのである。

 上記の本発明の第1の観点の半導体メモリ におけるメモリセル構成は、従来のSRAMの典 的な回路構成であるが、この従来構成のメ リセルをn(nは2以上)個連結して構成されるモ ード(1ビット/nセルモード)で使用することに り、ビットエラーの自己修復が行えること なる。

 また本発明の第1の観点の半導体メモリに よれば、ビットエラーの自己修復が行えるこ とから、製造時や検査時に低マージンが発覚 したメモリセルは1ビット/nセルモードにする ことによりメモリの信頼性を確保することが できる。また、動作時に低マージンが検出さ れたメモリセルは、動的に1ビット/nセルモー ドにすることによりメモリの信頼性を確保す ることができる。

 さらに本発明の第1の観点の半導体メモリ によれば、1ビット/1セルモードから1ビット/n セルモードに切り替えることにより、メモリ セルに保持している情報(プログラムコード データ)を瞬時に破棄することができる。例 ば、セキュリティの観点から、タイマーを いた時限動作で情報を破棄することができ のである。

 以上説明したように、本発明の第1の観点 の半導体メモリによれば、アプリケーション やメモリ状況に応じてメモリセルのビット信 頼性を動的に変化させることができ、動作の 安定性を確保して低消費電力化および高信頼 性化を実現できるのである。

 また本発明の第2の観点の半導体メモリは 、上記の従来SRAM構成のメモリセルにおいて 1ビット/nセルモードは、隣接する前記メモ セルのデータ保持ノード間に、1対のN型MOSト ランジスタと、該N型MOSトランジスタが導通 るように制御し得る1本の制御ラインと、を に追加した構成とされるものである。

 かかるメモリセル構成によれば、1ビット の読み出し/書き込みの動作安定性を増大で 、動作マージンの改善、動作速度の改善を ることができ、またビットエラーの自己修 が行えることになる。

 また本発明の第3の観点の半導体メモリは 、上記の従来SRAM構成のメモリセルにおいて 1ビット/nセルモードは、隣接する前記メモ セルのデータ保持ノード間に、1対のP型MOSト ランジスタと、該P型MOSトランジスタが導通 るように制御し得る1本の制御ラインと、を に追加した構成とされるものである。

 かかるメモリセル構成によれば、1ビット の読み出し/書き込みの動作安定性を増大で 、動作マージンの改善、動作速度の改善を ることができ、またビットエラーの自己修 が行えることになる。メモリセルのデータ 持ノード間に設けられる1対のMOSトランジス が、N型とP型の違いによって、1ビットの読 出し/書き込みの動作安定性や動作マージン 、動作速度が異なるのであるが、詳細につい ては以下の実施例で述べる。

 また本発明の第4の観点の半導体メモリは 、上記の従来SRAM構成のメモリセルにおいて 1ビット/nセルモードは、隣接する前記メモ セルのデータ保持ノード間に、1対のCMOSスイ ッチと、該CMOSスイッチが導通するように制 し得る1本の制御ラインと、を更に追加した 成とされるものである。

 また本発明の第5の観点の半導体メモリは 、上記の従来SRAM構成のメモリセルにおいて 1ビット/nセルモードは、隣接する前記メモ セルのデータ保持ノード間に、1つのCMOSスイ ッチと、該CMOSスイッチが導通するように制 し得る1本の制御ラインと、を更に追加した 成とされるものである。

 また本発明の第6の観点の半導体メモリは 、上記の従来SRAM構成のメモリセルにおいて 1ビット/nセルモードは、隣接する前記メモ セルのデータ保持ノード間に、1対のスイッ 部を更に追加した構成とされるものである

 また上記第2~第4の観点の半導体メモリに いて、1ビット/nセルモードでnが2の場合(1ビ ット/2セルモード)は、2個のメモリセルの2本 ワードラインの内、1本のワードラインのみ をハイレベルに遷移させることにより、デー タの読み出し動作の安定性を増大させ得る。

 また上記第2~第4の観点の半導体メモリに いて、1ビット/2セルモードの場合、2個のメ モリセルの2本のワードラインの内、2本のワ ドラインをハイレベルに遷移させるよりも 1本のワードラインのみをハイレベルに遷移 させる方が、より読出し動作のセル電流の増 大させることができ、すなわち、読出し動作 の高速化が図れ、また、データの読み出し動 作の安定性を増大させることができるのであ る。

 また上記第2~第4の観点の半導体メモリに いて、1ビット/nセルモードでnが2の場合(1ビ ット/2セルモード)は、2個のメモリセルの2本 ワードラインをハイレベルに遷移させるこ により、データの書き込み動作の安定性を 大させ得る。

 上記第2~第4の観点の半導体メモリにおい 、1ビット/2セルモードの場合、2個のメモリ セルの2本のワードラインの内、1本のワード インのみをハイレベルに遷移させるよりも 2本のワードラインをハイレベルに遷移させ る方が、よりデータの書き込み動作の安定性 を増大させることができるのである。

 ここで、1ビット/1セルモードと1ビット/n ルモードの切り替えは、メモリブロック単 で行うことが好ましい。周辺回路(XY-デコー ダ回路、センスアンプ回路)の設計を考慮し ものである。なお、モードの切り替えをブ ック単位で行う以外に、行単位や列単位な で行ってもかまわない。ただし、行単位や 単位などで行う制御単位のように細かくな すぎると制御方法が複雑になってしまうた 、ブロック単位にモードの切り替えを行う が適切と考える。

 本発明の第7の観点の半導体メモリによれ ば、電荷を蓄えるためのキャパシタと、該キ ャパシタへの電荷の充放電を制御するアクセ ストランジスタと、該アクセストランジスタ を制御し得る1本のワードラインとから構成 れる半導体メモリのメモリセルにおいて、1 ットが1個の前記メモリセルで構成されるモ ード(1ビット/1セルモード)と、1ビットがn(nは 2以上)個の前記メモリセルを連結して構成さ るモード(1ビット/nセルモード)とを動的に り替えることができ、前記1ビット/nセルモ ドに切り替えることにより、1ビットの動作 定性の増大および読出し動作のセル電流の 大(読出し動作の高速化)を行い、またビッ エラーの自己修復が行える

 上記の本発明の第7の観点の半導体メモリ におけるメモリセル構成は、従来のDRAMの典 的な回路構成であるが、この従来DRAM構成の モリセルをn(nは2以上)個連結して構成され モード(1ビット/nセルモード)で使用すること により、データを保持しているキャパシタの ばらつきを補正することが可能となる。

 本発明の第8の観点の半導体メモリは、上 記の従来DRAM構成のメモリセルにおいて、1ビ ト/nセルモードは、隣接するメモリセルの ータ保持ノード間に、1つのCMOSスイッチと、 該CMOSスイッチが導通するように制御し得る1 の制御ラインと、を更に追加した構成とさ るものである。かかる構成によれば、従来D RAM構成のメモリセルと比べて、データを保持 しているキャパシタのばらつきを補正するこ とが可能となる。

 本発明の第9の観点の半導体メモリは、上 記の従来DRAM構成のメモリセルにおいて、1ビ ト/nセルモードは、隣接するメモリセルの ータ保持ノード間に、1つのN型MOSトランジス タと、該N型MOSトランジスタが導通するよう 制御し得る1本の制御ラインと、を更に追加 た構成とされるものである。かかる構成に れば、従来DRAM構成のメモリセルと比べて、 データを保持しているキャパシタのばらつき を補正することが可能となる。

 本発明の第10の観点の半導体メモリは、 記の従来DRAM構成のメモリセルにおいて、1ビ ット/nセルモードは、隣接するメモリセルの ータ保持ノード間に、1つのスイッチ部を追 加した構成とされるものである。かかる構成 によれば、従来DRAM構成のメモリセルと比べ 、データを保持しているキャパシタのばら きを補正することが可能となる。

 次に、本発明のプログラムについて説明 る。本発明のプログラムは、例えばOSのシ テムコール関数であり、以下に述べるステ プをコンピュータに実行させて、上記本発 の半導体メモリの動的に信頼性を変更でき 機能を効率的に発揮させるものである。

 先ず、本発明の第1の観点のプログラムは、 メモリ占有率が所定の閾値以下の場合に、1 ット/1セルモードから1ビット/nセルモードに 切り替えるステップをコンピュータに実行さ せるものである。
 かかる第1の観点のプログラムによれば、メ モリ占有率が低い場合には、積極的に1ビッ /nセルモードに切り替え、高信頼性を得るこ とができる。

 また、本発明の第2の観点のプログラムは、 バッテリー残存量が所定の閾値以下になった 場合に、1ビット/1セルモードから1ビット/nセ ルモードに切り替えるステップをコンピュー タに実行させるものである。
 かかる第2の観点のプログラムによれば、モ バイルなどにおいてバッテリー残存量が所定 の閾値以下になり、メモリの動作電圧が低く なった場合に、1ビット/nセルモードに切り替 え、動作マージンを改善し、また、動作の安 定性を増大することができる。

 また、本発明の第3の観点のプログラムは、 メモリセルの動作速度または動作電圧が所定 の閾値以下になった場合に、1ビット/1セルモ ードから1ビット/nセルモードに切り替えるス テップをコンピュータに実行させるものであ る。
 かかる第3の観点のプログラムによれば、メ モリセルの動作速度または動作電圧が所定の 閾値以下になった場合に、1ビット/nセルモー ドに切り替え、1ビットの動作速度を改善し また、動作マージンを改善することができ 。

 また、本発明の第4の観点のプログラムは、 メモリセルの動作マージンが所定の閾値以下 になった場合に、1ビット/1セルモードから1 ット/nセルモードに切り替えるステップをコ ンピュータに実行させるものである。
 かかる第4の観点のプログラムによれば、メ モリセルの動作マージンが所定の閾値以下に なった場合に、1ビット/nセルモードに切り替 え、1ビットの動作マージンを改善すること できる。

 また、本発明の第5の観点のプログラムは、 メモリセルの保持状態を破棄すべき条件が成 立した場合に、1ビット/1セルモードから1ビ ト/nセルモードに、或いは1ビット/nセルモー ドから1ビット/1セルモードに切り替えるステ ップをコンピュータに実行させるものである 。
 かかる第5の観点のプログラムによれば、例 えばOSのシステムコールにより情報の破棄を 行したり、セキュリティ面から時限動作に ってメモリセルの保持状態を破棄すべき条 が成立した場合に、1ビット/1セルモードか 1ビット/nセルモードに、或いは1ビット/nセ モードから1ビット/1セルモードに切り替え 瞬時に保持情報を破棄することができる。

 本発明の半導体メモリによれば、アプリ ーションやメモリ状況に応じてメモリセル ビット信頼性を動的に変化させることがで 、動作の安定化および高速化を図り、低消 電力化および高信頼性化を実現できるとい た効果がある。

 以下、本発明の実施形態について、図面 参照しながら詳細に説明していく。

 図3は、従来のSRAMに用いられるメモリセ の構成の一例を示す回路図である。図3に示 SRAMメモリセル(MC01)は、電源電位VDDおよび接 地電位VSSの間に直列に接続されるP型MOSトラ ジスタ(M00)およびN型MOSトランジスタ(M02)と、 電源電位VDDおよび接地電位VSSの間に直列に接 続されるP型MOSトランジスタ(M01)およびN型MOS ランジスタ(M03)とからなるラッチ回路を備え ている。

 P型MOSトランジスタ(M00)およびN型MOSトラン ジスタ(M02)のゲート端子は、共にP型MOSトラン ジスタ(M01)およびN型MOSトランジスタ(M03)のノ ド(N01)に接続されている。また、P型MOSトラ ジスタ(M01)およびN型MOSトランジスタ(M03)の ート端子は、共にP型MOSトランジスタ(M00)お びN型MOSトランジスタ(M02)のノード(N00)に接続 されている。このようにM00~M03のトランジス はクロスカップル接続されているため、P型M OSトランジスタ(M00,M01)は負荷トランジスタと て動作し、N型MOSトランジスタ(M02,M03)は駆動 トランジスタとして動作する。

 またメモリセル(MC01)は、相補なビットラ ン(BL,/BL)と、ノード(N00,N01)との間にそれぞ 接続されたN型MOSトランジスタ(M04、M05)のス ッチ部を備える。N型MOSトランジスタ(M04,M05) ゲート端子は、共に共通のワードライン(WL) に接続されており、N型MOSトランジスタ(M04,M05 )のゲート電位はワードライン(WL)により制御 れる。

 従来のSRAMに用いられるメモリセルは、P MOSトランジスタ(M00,M01)を負荷トランジスタ し、N型MOSトランジスタ(M02,M03)を駆動トラン スタし、N型MOSトランジスタ(M04,M05)をスイッ チ部とする、MOSトランジスタ6個によりSRAMメ リセルが構成される。

 次に、SRAMメモリセル(MC01)の動作について 説明する。まず、SRAMメモリセル(MC01)の読出 動作の一例として、SRAMメモリセル(MC01)にお て、ノード(N00)がローレベル”L”、ノード( N01)がハイレベル”H”である場合の読出し動 について説明する。SRAMメモリセル(MC01)の読 出し動作の前に、ワードライン(WL)にローレ ル”L”を加えた状態で、所定のプリチャー 期間だけビットライン(BL,/BL)に電源電位VDD 印加してハイレベル”H”とする。

 これにより、ビットライン(BL,/BL)では、 線容量に対する充電が行われ、プリチャー 期間の完了後でも略電源電位VDDが保持され 。プリチャージ期間の完了後、ワードライ (WL)をローレベル”L”からハイレベル”H” 遷移させて読出し動作を行う。これによりN MOSトランジスタ(M04)およびN型MOSトランジス (M02)を介して、ビットライン(BL)から接地電 VSSの向きに読出し電流が流れ、ビットライ (BL)の電位はハイレベル”H”からローレベ ”L”に遷移する。

 なお、この読出し電流が流れることで、N 型MOSトランジスタ(M02)およびN型MOSトランジス タ(M04)のオン抵抗の按分に応じて、ノード(N00 )の電圧がローレベル”L”から上昇する。

 ビットライン(/BL)の電位は、ハイレベル H”の状態が維持されており、ビットライン( BL,/BL)の電位は、それぞれローレベル”L”お びハイレベル”H”の状態となる。そして、 この状態がビットライン(BL,/BL)を差動入力と るセンスアンプ(図示せず)により検知され SRAMメモリセル(MC01)の記憶内容が外部に読出 れることとなる。

 ここで、P型MOSトランジスタ(M01)およびN型 MOSトランジスタ(M03)からなるインバータが反 するスレッショルド電圧をノード(N00)の電 が上回らないようにする必要がある。その め、N型MOSトランジスタ(M02)のコンダクタン は、N型MOSトランジスタ(M04)のコンダクタン よりも大きく設定されなければならない(M02& gt;M04)。

 次に、書き込み動作の一例として、SRAMメ モリセル(MC01)において、書き込み動作前には 、ノード(N00)がハイレベル”H”、ノード(N01) ローレベル”L”の状態にあるものとし、ノ ード(N00)がローレベル”L”、ノード(N01)がハ レベル”H”に書き換えられる場合の書き込 み動作について説明する。

 まず、ライトアンプ(図示せず)により、 ットライン(BL)にローレベル”L”が印加され 、ビットライン(/BL)にハイレベル”H”が印加 される。またワードライン(WL)にハイレベル H”が印加される。これにより、SRAMメモリセ ル(MC01)は、N型MOSトランジスタ(M04,M05)で構成 れるスイッチ部が導通し、P型MOSトランジス (M00)およびN型MOSトランジスタ(M04)を介して 電源電位VDDからビットライン(BL)の向きに書 込み電流が流れることになる。書き込み電 が流れることで、P型MOSトランジスタ(M00)お びN型MOSトランジスタ(M04)のオン抵抗の按分 応じて、ノード(N00)の電圧がハイレベル”H から下降する。

 ここで、P型MOSトランジスタ(M01)およびN型 MOSトランジスタ(M03)からなるインバータが反 するスレッショルド電圧を、ノード(N00)の 圧が下回るようにする必要がある。そのた 、P型MOSトランジスタ(M00)のコンダクタンス 、N型MOSトランジスタ(M04)のコンダクタンス りも小さく設定されなければならない(すな ち、M04>M00)。

 ノード(N00)の電圧がスレッショルド電圧 下回ると、ノード(N01)の電圧がローレベル” L”からハイレベル”H”に反転されるため、P 型MOSトランジスタ(M00)およびN型MOSトランジス タ(M02)からなるインバータの出力が、ハイレ ル”H”からローレベル”L”に反転されて SRAMメモリセル(MC01)の書き込み動作が完了す 。

 上述したように、SRAMメモリセル(MC01)にお いて、読出し動作時のコンダクタンスの条件 (M02>M04)、書き込み動作時のコンダクタンス の条件(M04>M00)から、コンダクタンスの条件 として、(M02>M00)の関係が成り立つ。かかる コンダクタンスの条件の場合、P型MOSトラン スタ(M00)およびN型MOSトランジスタ(M02)により 構成されるインバータのスレッショルド電圧 は、通常の電源電圧の1/2よりも下回ることに なる。従って、近年の半導体集積回路の低電 源電圧化により電源電圧が低下すると、SRAM モリセル(MC01)のインバータのスレッショル 電圧も相対的に低下することとなる。この レッショルド電圧がスタティックノイズレ ルを下回ると、メモリセルのインバータが 転し、メモリセルの記憶内容が変化すると ったエラーが生じるのである。

 なお、メモリセルの記憶内容の保持性を 保するためには、スレッショルド電圧の引 上げる方法があり、例えばコンダクタンス 条件として、P型MOSトランジスタ(M00)とN型MOS トランジスタ(M02)のコンダクタンスを略等し することにより、スレッショルド電圧を引 上げることができる。しかしながら、プロ スのバラつきなどにより、読出し動作時の ンダクタンスの条件(M02>M04)を満たせない 合、或いは、書き込み動作時のコンダクタ スの条件(M04>M00)を満たせない場合には、 出し/書き込み動作を安定的に行うことが困 難になるといった問題がある。

 以下に説明するメモリセルの実施例では 従来のメモリセルと比べて、低電源電圧の 合においても、メモリセルにおいて記憶内 を確実に保持することができ、またメモリ ルに対する読出し/書き込み動作の安定化を 図ることができるのである。

 実施例1の半導体メモリの構成図を図4に す。図4において、ブロック(BLK0~BLK4)は、1ビ トが1個のメモリセルで構成されるモード(1 ット/1セルモード)で動作するブロックであ のに対して、ブロック(BLK4~BLK5)は、1ビット 2個のメモリセルを連結して構成されるモー ド(1ビット/2セルモード)で動作するブロック ある。1ビット/1セルモードのブロック(BLK0~B LK4)は、暗号プログラムや暗号データなどの 要なプログラムコードやデータを記憶して らず、それらの重要なプログラムコードや ータは1ビット/2セルモードのブロック(BLK4~BL K5)の方に記憶される。1ビット/2セルモードの ブロック(BLK4~BLK5)は、1ビット/1セルモードの ロック(BLK0~BLK4)と比べて、メモリ容量は半 になる反面、優れたQoBを実現する。以下、Qo Bの制御方法について説明する。

 実施例1の半導体メモリでは、図5に示され ように上述した従来のSRAMに用いられるメモ セルを2個連結した回路構成となる。
 すなわち、実施例1に係るメモリセル(MC01,MC1 0)は、各々の出力が該メモリセルの列に対応 て配置される一対のビットライン(BL,/BL)の 々に至る経路に接続されるクロスカップル 続された一対のインバータ(M00~M03のMOSトラン ジスタ、或いは、M10~M13のMOSトランジスタで 成)と、ビットライン(BL,/BL)とインバータの 力との間に設けられた一対のスイッチ部(M04 M05のMOSトランジスタ、或いは、M14とM15のMOS ランジスタで構成)と、スイッチ部の導通が 制御し得る1本のワードライン(WL[0],WL[1])とか 構成されるものである。2個のメモリセル(MC 01,MC10)を連結したものを1ビット領域とし、1 ット/2セルモードのブロック(BLK4~BLK5)を構成 せる。一方、1ビット/1セルモードのブロッ (BLK0~BLK3)では、従来同様にメモリセル1個が1 ビット領域である。

 2個のメモリセル(MC01,MC10)を連結したものを1 ビット領域とする1ビット/2セルモードにおい ては、2個のメモリセル(MC01,MC10)には同じデー タが保持されるため、読出し/書き込み動作 際は、2本のワードライン(WL[0],WL[1])がハイモ ード”H”にドライブされる(WL[0]=”H”,WL[1]= H”)。
 なお、1ビット/1セルモードと1ビット/2セル ードの両方のモードにおいて、ワードライ の制御を除いて、読出しアクセスと書き込 アクセスは同じ処理となる。

 次に、図6~図7を参照して、1ビット/2セルモ ドの優位性を説明する。
 図6のグラフは、モンテカルロシミュレーシ ョンを用いて、90nmプロセステクノロジーの モリセルにおいて、1ビット/1セルモードと1 ット/2セルモードの読出し電流を比較した のである。

 図6のグラフによれば、1ビット/2セルモー ドの読出し電流が1ビット/1セルモードの読出 し電流の2倍以上大きいことになり、セル電 の増大(動作速度の改善)が示されている。

 これに対して、実施例1のメモリセル(1ビ ト/2セルモード)の場合、アクセスされたメ リセルが不良だとしても、2つのメモリセル の内いずれか1つのメモリセルが正常であり その保持データが正しいものであれば、不 のメモリセルの保持データは、正常なメモ セルの保持データによって修復されるので る。

 図7のグラフは、この自己修復機能を説明す るもので、ビットライン(BL,/BL)およびワード イン(WL[0],WL[1])の電位の変化に対するノード 電位(N00,N01,N10,N11)の遷移の様子を示している ここで、正常なメモリセルをMC01、不良のメ モリセルをMC10としている。不良メモリセルMC 10のデータが読出し動作時に破壊されたとし も、正常なメモリセルMC01によって、ビット ラインが正常に引き抜かれる(BL=”L”,/BL=”
H”)ため、ビットラインの電位差の影響によ て、MC10に元のデータが復元されるのである 。

 図8に実施例1の1ビット領域のメモリセル レイアウト図を示す。従来のSRAMに用いられ るメモリセルのレイアウト面積と比べて面積 オーバヘッドは無い。

 ここで、90nmプロセステクノロジーのダイ ナミックセル安定性シミュレーションによっ て得られるビット誤り率(BER)を用いて、1ビッ ト/2セルモードのQoBを評価する。

 図9と図10のグラフは、従来のSRAMのメモリ セルと実施例1の1ビット/2セルモードのメモ セルについて、読出し動作時のBERの比較の ミュレーション結果である。図9のグラフは 出し動作を高速動作で行った場合、具体的 はワードライン(WL)のパルス幅が1nsの場合で ある。また、図10のグラフは読出し動作を低 動作で行った場合、具体的にはワードライ (WL)のパルス幅が20nsの場合である。

 図9(高速動作時の比較)のグラフから、実施 1の1ビット/2セルモードのメモリセルにおい て、ワードライン(WL)を2本立ち上げることに り、動作速度が改善されることがわかる。 体的には、図9のグラフにおいて、BERが10 -3 となる電圧が50mV改善されている。

 また、図10(低速動作時の比較)のグラフから 、実施例1の1ビット/2セルモードのメモリセ において、自己修復機能により従来のSRAMの モリセル(1ビット/1セルモード)と比べて低 圧動作が可能であることがわかる。具体的 は、図10のグラフにおいて、BERが10 -3 となる電圧が80mV改善されている。

 シミュレーションには、図11に示すよう 読出し動作/書き込み動作におけるシミュレ ション波形を用いている。図11(a)は読出し 作におけるシミュレーション波形を示して り、また図11(b)は書き込み動作におけるシミ ュレーション波形を示している。シミュレー ションのパス条件を下記(1)~(5)に示す。なお 書き込み動作においては、従来のSRAMのメモ セルと実施例1の1ビット/2セルモードのメモ リセルに差は現れなかった。

a)読出し動作の場合
 V(N00)< V(N01)・・・(1)
 V(N10)< V(N11)・・・(2)
 V(/BL)>= V(BL)+50mV・・・(3)
b)1ビット/1セルモードにおける書き込み動作 場合
 V(N00)> V(N01)・・・(4)
c)1ビット/2セルモードにおける書き込み動作 場合
 V(N00)> V(N01)・・・(4)
 V(N10)> V(N11)・・・(5)

 以上のことから、実施例1の1ビット/2セル モードのメモリセルにおける2本のワードラ ン(WL[0],WL[1])を立ち上げるドライブ方法は、 出し動作において、従来のメモリセル(1ビ ト/1セルモード)のドライブ方法と比べて、 いQoBを実現でき、優位性があることがわか 。

 次に、実施例2の半導体メモリは、実施例1 半導体メモリのメモリセルよりも信頼性が 大できるメモリセルで構成されるものであ 。
 図12は、実施例2のメモリセルの回路構成図 示している。図12に示されるように、実施 2の半導体メモリにおけるメモリセルは、実 例1に係るメモリセル(MC01,MC10)のデータ保持 ード間(N00とN10の間、N01とN11の間)に、1対のN 型MOSトランジスタ(M20、M21)と、該N型MOSトラン ジスタ(M20、M21)が導通するように制御し得る1 本の制御ライン(CTRL)を追加した構成とされる ものである。

 実施例2のメモリセルにおいて、制御ライ ン(CTRL)がローレベル”L”の時は、追加され 一対のN型MOSトランジスタ(M20、M21)は作動し いので、データ保持ノード間(N00とN10の間、N 01とN11の間)は切断状態となる。この切断状態 で読出し/書き込みアクセスにおいて、1つの ードライン(WL)が立ち上がると(WL[0]=”H”,WL[ 1]=”L”)、従来のメモリセルと同様な構成と り、従来と同じで低いQoBとなる。また、切 状態で読出し/書き込みアクセスにおいて、 2つのワードライン(WL)が立ち上がると(WL[0]=” H”,WL[1]=”H”)、実施例1のメモリセルと同様 構成となり、高いQoBを実現できる。

 一方、実施例2のメモリセルにおいて、制 御ライン(CTRL)がハイレベル”H”となり、追 された一対のN型MOSトランジスタ(M20、M21)が 動する場合は、データ保持ノード間(N00とN10 間、N01とN11の間)が直接つながることになり 、読出し/書き込み動作時のメモリセルのば つきを補正することができるのである。片 のメモリセルが正常なセルである場合、も 一方のメモリセルが不良セルであったとし も、追加N型MOSトランジスタが導通している で、不良セルの”L”レベルの電位の上昇を 抑えることができるのである。

 また、実施例2のメモリセルにおいて、制 御ライン(CTRL)がハイレベル”H”で、1つのワ ドライン(WL)が立ち上がると(WL[0]=”H”,WL[1]= ”L”)、読出し安定性が増大して高いQoBを実 できる。また、2つのワードライン(WL)が立 上がると(WL[0]=”H”,WL[1]=”H”)、セル電流が 改善されるため高速動作が可能となり、また 書き込み安定性も増大して高いQoBを実現でき る。

 図13に実施例2の1ビット領域のメモリセル のレイアウト図を示す。従来のSRAMに用いら るメモリセルのレイアウト面積と比べた面 オーバヘッドは30%である。

 ここで、90nmプロセステクノロジーのダイ ナミックセル安定性シミュレーションによっ て得られるビット誤り率(BER)を用いて、1ビッ ト/2セルモードのQoBを評価する。なお、シミ レーションには、実施例1と同様に、図11に すような読出し動作/書き込み動作における シミュレーション波形を用いている。

 図14~図15のグラフは、従来のSRAMのメモリセ と実施例2の1ビット/2セルモードのメモリセ ルについて、読出し動作時のBERの比較のシミ ュレーション結果である。図14のグラフは読 し動作を高速動作で行った場合、具体的に ワードライン(WL)のパルス幅が1nsの場合であ る。また、図15のグラフは読出し動作を低速 作で行った場合、具体的にはワードライン( WL)のパルス幅が20nsの場合である。
 また、図16のグラフは、従来のSRAMのメモリ ルと実施例2の1ビット/2セルモードのメモリ セルについて、書き込み動作時のBERの比較の シミュレーション結果である。ワードライン (WL)のパルス幅は20nsである。

 図14(高速動作時の比較)のグラフから、実施 例2の1ビット/2セルモードのメモリセルにお て、従来の1ビット/2セルモードのメモリセ に比べて読出し安定性が増大し、またワー ライン(WL)を2本立ち上げることにより、高速 動作時における読出し安定性が更に増大する ことがわかる。具体的には、図14のグラフに いて、従来のメモリセルと比較して、BERが1 0 -3 となる電圧が120mV改善されている。このこと ら、追加トランジスタによりデータ破壊エ ーを防ぐことができ、実施例1よりも低電圧 動作が可能となることがわかる。

 また、図15(低速動作時の比較)のグラフから 、実施例2の1ビット/2セルモードのメモリセ において、従来の1ビット/2セルモードのメ リセルに比べ読出し安定性が増大しており 特にワードライン(WL)を1本だけ立ち上げた方 が、動作マージンが改善され、低電圧動作に おいてBERの改善が見られ、低速動作時におけ る読出し安定性が更に増大することがわかる 。具体的には、図15のグラフにおいて、1本だ けWLを立ち上げることにより、従来のメモリ ルと比較してBERが10 -3 となる電圧が160mV改善されている。

 また、図16(書き込み動作時の比較)のグラ フから、実施例2の1ビット/2セルモードのメ リセルにおいて、従来の1ビット/2セルモー のメモリセルに比べ書き込み安定性が改善 れていることがわかる。

 以上のことから、実施例2の1ビット/2セルモ ードのメモリセルは、従来のメモリセル(1ビ ト/1セルモード)のドライブ方法と比べて、 出し/書き込み動作の安定性が増大し、高い QoBを実現でき、優位性があることがわかる。
 また、高速動作による読出しの場合は、ワ ドラインを2本立ち上げてメモリセルにアク セスする方が、更に読出し動作の安定性が増 大して、より高いQoBを実現できることになる 。また、低速動作による読出しの場合は、ワ ードラインを1本立ち上げてメモリセルにア セスする方が、動作マージンが改善され、 電圧動作において読出し動作の安定性が増 して、より高いQoBを実現できることになる

 ここで、実施例2のメモリセルを例に挙げて 、本発明のメモリセルの周辺回路について図 17~図20を参照して説明する。
 図17は、実施例1のメモリセルを用いた128kbit のSRAM(512行×8列×32bit/word)に関する回路ブロッ ク図であり、図に示されるように、8個メモ セルブロックと行デコーダ(Row Decoder)と列デ コーダ(Col Decoder)と入出力回路(I/O Circuit)と 択回路(Selector)と制御回路(Control Circuit)から 成される。図17において、A<11:0>はアド ス入力であり、WE(Write enable)は書き込み許 信号であり(”H”で書き込み)、TWLE(Two
Wordline enable)は2本のワードラインの立ち上げ 許可信号であり(”H”で2本のワードラインを 立ち上げ)、CTRLは1ビット/2セルモードへの切 替え信号であり(”H”で1ビット/2セルモー に切り替え)、DI<31:0>はデータ入力であ 、DO<31:0>はデータ出力である。

 また、図18は実施例1のメモリセルのブロ ク図である。また、図19は行レコーダ回路 関するブロック図であり、ワードライン(WL) 立ち上げる本数((1本もしくは2本)を制御す 回路である。また、図20は列デコーダおよび 入出力回路に関するブロック図であり、入出 力回路(センスアンプ,ライトドライバなど)は 、従来のものと同じ回路を用いることが可能 である。

 ここで周辺回路である行デコーダ、列デコ ダ、メモリセルブロックについて以下説明 行う。
 先ず、メモリセルブロックの動作について 18を参照して説明する。図18のメモリセルブ ロック図に示されるように、CTRLが”H”の場 は、メモリセルの追加トランジスタが導通 態となり、ブロック内のメモリセルは1ビッ ト/2セルモードとなる。一方、CTRLが”L”の 合は、ブロック内のメモリセルは1ビット/1 ルモードとなる。

 次に、行デコーダの動作について図19を 照して説明する。図19の行レコーダ回路に関 するブロック図に示されるように、アドレス 信号A<8:0>,/A<8:0>を用いて行の選択を う(選択される行のみWLが”H”となる)。ま 、TWLEを”H”とすることにより2本のワード インが立ち上がる。また、TWLEを”L”とする ことにより1本のみワードライが立ち上がる

 次に、列デコーダの動作について図20を 照して説明する。図20の列レコーダ回路に関 するブロック図に示されるように、選択され るブロックのみCLが”H”となり、CLとWLのAND 取ることにより、選択ブロック内の選択行 アクセストランジスタが導通する。また、CL 信号はアドレス信号A<11:9>,/A<11:9>か 生成される。

 次に、実施例3の半導体メモリは、実施例1 半導体メモリのメモリセルよりも信頼性が 大できるメモリセルで構成されるものであ 。
 図21は、実施例3のメモリセルの回路構成図 示している。図21に示されるように、実施 3の半導体メモリにおけるメモリセルは、実 例1に係るメモリセル(MC01,MC10)のデータ保持 ード間(N00とN10の間、N01とN11の間)に、1対のP 型MOSトランジスタ(M20、M21)と、該P型MOSトラン ジスタ(M20、M21)が導通するように制御し得る1 本の制御ライン(/CTRL)を追加した構成とされ ものである。

 実施例3のメモリセルにおいて、制御ライ ン(/CTRL)がハイレベル”H”の時は、追加され 一対のP型MOSトランジスタ(M20、M21)は作動し いので、データ保持ノード間(N00とN10の間、 N01とN11の間)は切断状態となる。この切断状 で読出し/書き込みアクセスにおいて、1つの ワードライン(WL)が立ち上がると(WL[0]=”H”,WL [1]=”L”)、従来のメモリセルと同様な構成と なり、従来と同じで低いQoBとなる。また、切 断状態で読出し/書き込みアクセスにおいて 2つのワードライン(WL)が立ち上がると(WL[0]= H”,WL[1]=”H”)、実施例1のメモリセルと同様 な構成となり、高いQoBを実現できる。

 一方、実施例3のメモリセルにおいて、制 御ライン(/CTRL)がローレベル”L”となり、追 された一対のP型MOSトランジスタ(M20、M21)が 動する場合は、データ保持ノード間(N00とN10 の間、N01とN11の間)が直接つながることにな 、読出し/書き込み動作時のメモリセルのば つきを補正することができるのである。す わち、片方のメモリセルが正常なセルであ 場合、もう一方のメモリセルが不良セルで ったとしても、追加型PMOSトランジスタが導 通しているので、不良セルの” H”レベルの 電位の低下を抑えることができることになる 。

 また、実施例3のメモリセルにおいて、制 御ライン(/CTRL)がローレベル”L”で、1つのワ ードライン(WL)が立ち上がると(WL[0]=”H”,WL[1] =”L”)、読出し安定性が増大して高いQoBを実 現できる。また、2つのワードライン(WL)が立 上がると(WL[0]=”H”,WL[1]=”H”)、セル電流 改善されるため高速動作が可能となり、ま 書き込み安定性も増大して高いQoBを実現で る。

 図22に実施例3の1ビット領域のメモリセル のレイアウト図を示す。従来のSRAMに用いら るメモリセルのレイアウト面積と比べた面 オーバヘッドは12%である。

 ここで、90nmプロセステクノロジーのダイ ナミックセル安定性シミュレーションによっ て得られるビット誤り率(BER)を用いて、1ビッ ト/2セルモードのQoBを評価する。なお、シミ レーションには、実施例1と同様に、図11に すような読出し動作/書き込み動作における シミュレーション波形を用いている。

 図23~図24のグラフは、従来のSRAMのメモリセ と実施例3の1ビット/2セルモードのメモリセ ルについて、読出し動作時のBERの比較のシミ ュレーション結果である。図23のグラフは読 し動作を高速動作で行った場合、具体的に ワードライン(WL)のパルス幅が1nsの場合であ る。また、図24のグラフは読出し動作を低速 作で行った場合、具体的にはワードライン( WL)のパルス幅が20nsの場合である。
 また、図25のグラフは、従来のSRAMのメモリ ルと実施例3の1ビット/2セルモードのメモリ セルについて、書き込み動作時のBERの比較の シミュレーション結果である。ワードライン (WL)のパルス幅は20nsである。

 図23(高速動作時の比較)のグラフから、実施 例3の1ビット/2セルモードのメモリセルにお て、従来の1ビット/2セルモードのメモリセ に比べて読出し安定性が増大し、またワー ライン(WL)を2本立ち上げることにより、高速 動作時における読出し安定性が更に増大する ことがわかる。具体的には、図23のグラフに いて、BERが10 -3 となる電圧が120mV改善されている。このこと ら、追加トランジスタによりデータ破壊エ ーを防ぐことができるので、実施例1よりも 低電圧動作が可能となることがわかる。

 また、図24(低速動作時の比較)のグラフから 、実施例3の1ビット/2セルモードのメモリセ において、従来の1ビット/2セルモードのメ リセルに比べ読出し安定性が増大しており 特にワードライン(WL)を1本だけ立ち上げた方 が、動作マージンが改善され、低電圧動作に おいてBERの改善が見られ、低速動作時におけ る読出し安定性が更に増大することがわかる 。具体的には、図24のグラフにおいて、1本だ けWLを立ち上げることにより、従来のメモリ ルと比較してBERが10 -3 となる電圧が130mV改善されている。

 また、図25(書き込み動作時の比較)のグラ フから、実施例3の1ビット/2セルモードのメ リセルにおいて、従来の1ビット/2セルモー のメモリセルに比べ書き込み安定性が改善 れていることがわかる。

 以上のことから、実施例3の1ビット/2セルモ ードのメモリセルは、従来のメモリセル(1ビ ト/1セルモード)のドライブ方法と比べて、 出し/書き込み動作の安定性が増大し、高い QoBを実現でき、優位性があることがわかる。
 また、高速動作による読出しの場合は、ワ ドラインを2本立ち上げてメモリセルにアク セスする方が、更に読出し動作の安定性が増 大して、より高いQoBを実現できることになる 。また、低速動作による読出しの場合は、ワ ードラインを1本立ち上げてメモリセルにア セスする方が、動作マージンが改善され、 電圧動作において読出し動作の安定性が増 して、より高いQoBを実現できることになる

 下記表1は、実施例1~3のメモリセルについ て、それぞれのメモリセルの用途による切り 替えの指針を示している。上記の説明は1ビ ト/2セルモードで説明したが、これは1ビッ /Mセルモード(Mは2以上)でも同様の効果が期 できる。

 また、下記表2は、実施例1~3のメモリセル の特徴をまとめたものである。比較のため、 従来のSRAMメモリセルについて示している。 2において、記号の意味は次の通りである(×: 悪い、△:普通、○:良い、◎:優れている)。 た表2において、1WL,2WLとあるのは、それぞれ の実施例のメモリセルにおいてワードライン 1本を立ち上げるか、若しくはワードライン2 を立ち上げるかを意味するものである。

 また、図26は、実施例1~3のメモリセルに いて、それぞれのメモリセルの読出し電流 比較したものである。2本のワードライン(WL) を立ち上げることにより、読出し電流は2倍 上改善されることが示されている。

 また、上述したBERの比較のシミュレーシ ン結果の示すグラフに関して、実施例1~3の モリセルの1ビット/nセルモード(n=1,2)のメモ リセルと従来のSRAMのメモリセルのシミュレ ション結果を比べたグラフを図27~図29に示す 。図27は、実施例1~3のメモリセルの1ビット/n ルモード(n=1,2)のメモリセルと従来のSRAMの モリセルとについて、読出し動作時のBERの 較のシミュレーション結果の示すグラフ(読 し動作を高速動作で行った場合)を示してい る。また、図28は、実施例1~3のメモリセルの1 ビット/nセルモード(n=1,2)と従来のSRAMのメモ セルとについて、読出し動作時のBERの比較 シミュレーション結果の示すグラフ(読出し 作を低速動作で行った場合)を示している。 また、図29は、実施例1~3のメモリセルの1ビッ ト/nセルモード(n=1,2)と従来のSRAMのメモリセ とについて、書き込み動作時のBERの比較の ミュレーション結果の示すグラフを示して る。

 実施例4の半導体メモリは、図30のメモリセ 構成図に示されるように、実施例1に係るメ モリセル(MC01,MC10)のデータ保持ノード間(N00と N10の間、N01とN11の間)に、1対のCMOSスイッチ(M2 0、M21)と、該CMOSスイッチ(M20、M21)を制御する1 本の制御ライン(CTRL)を追加した構成とされる ものである。かかる構成によれば、実施例1 半導体メモリのメモリセルよりも信頼性が 大できる。
 1対のCMOSスイッチを追加することにより、 施例2,3と比較して、面積オーバヘッドは大 くなるが、よりトランジスタのばらつきを 正することができる。
 動作については、実施例2と同様であるので 説明は割愛する。

 実施例5の半導体メモリは、図31のメモリ ル構成図に示されるように、実施例1に係る メモリセル(MC01,MC10)のデータ保持ノード間(N00 とN10の間、N01とN11の間)に、1つのCMOSスイッチ (M21)と、該CMOSスイッチ(M21)を制御する1本の制 御ライン(CTRL)を追加した構成とされるもので ある。かかる構成によれば、実施例1の半導 メモリのメモリセルよりも信頼性が増大で る。

 実施例6の半導体メモリは、図32のメモリ ル構成図に示されるように、実施例1に係る メモリセル(MC01,MC10)のデータ保持ノード間(N00 とN10の間、N01とN11の間)に、スイッチ(S00、S01) を追加した構成とされるものである。かかる 構成によれば、実施例1の半導体メモリのメ リセルよりも信頼性が増大できる。

 実施例7は、本発明の半導体メモリの技術 的思想をDRAMに適用する場合について説明す 。DRAMは、コンデンサとトランジスタにより 荷を蓄える記憶素子回路であり、情報記憶 電荷によって行われる。電荷は時間と共に 少することから、一定時間毎に記憶保持の めの再書き込み(リフレッシュ)を行なう必 があり、またコンピュータの電源を落とす 記憶内容は消去される。上述したSRAMに比較 て回路が単純で、集積度も簡単に上げるこ ができ、低コストなため、コンピュータの メモリに多用されている。

 図33は、従来のDRAMの回路構成を示している DRAMのメモリセル(MC0,MC1)は、電荷を蓄えるた めのキャパシタ(C0,C1)とキャパシタへの電荷 充放電を制御するアクセストランジスタ(M0,M 1)の2素子からなる。記憶内容”H”,”L”はキ ャパシタに電荷が存在するかどうかで対応さ れる。
 また、各列に読出し動作時の基準電位を生 するためのダミーメモリセル(DMC)を配置す 。ダミーメモリセル(DMC)のキャパシタの容量 (DC)は通常のメモリセルの半分とする。

 次に、書き込み動作の一例として、DRAMメ モリセル(MC0)が選択される場合について説明 る。まず、ライトアンプにより、ビットラ ン(BL)に書込みデータ(”H”もしくは”L”) 印加される。また選択された行のワード線(W L[0])にハイレベル”H”が印加され、アクセス トランジスタ(M0もしくはM1)が導通し、データ 保持ノード(N0もしくはN1)が書込みデータの電 位(”H”もしくは”L”)に変化し、キャパシ (C0)の電荷が変化する。

 一方、読出し動作は、選択された行のワ ド線を立ち上げる前に、SRAMの動作と同様、 プリチャージ回路(図示せず)により、ビット (BL,/BL)をあらかじハイレベル”H”まで上昇 せる。これにより、ビットライン(BL,/BL)で 、配線容量(CBL)に対する充電が行われ、プリ チャージ期間の完了後でもハイレベル”H” 保持される。また、プリチャージ期間の間 PC信号をハイレベル”H”を印加することに り、ダミーメモリセルのキャパシタに電荷 保持されていない状態を生成する。

 プリチャージ期間の完了後、ワードライン( WL[0])およびダミーワードライン(DWL)をローレ ル”L”からハイレベル”H”に遷移させて 出し動作を行う。
 キャパシタ(C0)の電荷と、ビットラインの電 荷の再分配が行われ、保持データの値に応じ て、ビットライン(BL)の電位は変化する。
 そして、ビットライン(BL,/BL)を差動入力と るセンスアンプにより、ビットラインの電 差が検知され、メモリセル(MC0)の記憶内容が 外部に読出されることとなる。

 図34は実施例7のメモリセルの回路構成図を している。実施例7のメモリセルは、図34に されるように、実施例2と同様、保持ノード N0,N1間にN型MOSトランジスタ(M2)と、該N型MOSト ンジスタ(M2)が導通するように制御し得る1 の制御ライン(CTRL)を追加した構成とされる のである。
 また、ダミーメモリセルは、キャパシタ(CD2 )およびキャパシタCD,CD2間にN型MOSトランジス (MD2)を追加した構成となる。該N型MOSトラン スタ(MD2)は制御ライン(CTRL)により制御され 。
 なお、図35に示すように、ダミーメモリセ のみにキャパシタ(CD2),N型MOSトランジスタ(MD2 )を追加し、メモリセルは従来と同様のもの 用いる構成も可能である。

 実施例7のメモリセルにおいて、制御ライン (CTRL)がローレベル”L”の時は、追加されたN MOSトランジスタ(M2)は作動しないので、デー タ保持ノード間(N0とN1)は切断状態となる。図 37に示されるように、制御ライン(CTRL)がロー ベル”L”(切断状態)での読出し/書込みアク セスにおいて、1つのワードライン(WL)が立ち がると(WL[0]=”H”,WL[1]=”L”)、従来のメモ セルと同様な構成となり、従来と同じで低 QoBとなる。
 かかる構成が、実施例7のメモリセルの1ビ ト/1セルモードの構成である。

 一方、実施例7のメモリセルにおいて、図 38に示されるように、制御ライン(CTRL)がハイ ベル”H”での読出しアクセスにおいて、2 のワードライン(WL<0>,WL<1>)を立ち上 、2つのN型MOSトランジスタ(M0,M1)を作動させ 同時に2つのメモリセル(MC0,MC1)にアクセスす る。これにより、2つのキャパシタ(C0,C1)から ータの読出しを行うこととなり、データを 持しているキャパシタのばらつきを補正す ことができるのである。

 なお、実施例7のメモリセルの動作シミュレ ーションは、図39に示されるブロック図の回 を構築し、下記条件で実施している。
1)プロセス: ASPLA 90nm
Generic Middle
2)プロセスコーナー: FS
3)温度: 125℃
4)容量:メモリセルの容量=30f,ダミーセルの容 =15f×2,BLの容量=300f
5)メモリセルのTr.サイズ:アクセスTr.: Wa/La=0.2 ミクロン(μ)/0.1ミクロン(μ),追加したTr.: Wc/Lc =0.2ミクロン(μ)/0.1ミクロン(μ)

 また、pass/fail 判定は以下の通りであり、 ット線の電位差で評価・判定を行う。
a)BL=“1”,BL_N=“0”で読出しを行う。
b)センスアンプ(sense amp)を立ち上げてから15ns 経過後で判断する。
c)ビットラインの電位差が、センスアンプに って十分増幅された場合、”pass”と判断す る。
d)一方、センスアンプが正常に動作せず、ビ トラインの電位差が不十分である場合、”f ail”と判断する(BLによってN型MOSトランジス のゲートが”ON”されるか否かでの判断)。

 図40は動作シミュレーションにおける読出 波形(pass)を、図41は動作シミュレーションに おける読出し波形(fail)を示している。メモリ セル(MC0,MC1)には”H”が保持されている。ま 始めに,PC信号が”H”に印加され、ビットラ ン(BL,/BL)は”H”に充電され、ダミーメモリ ル(DMC)には”L”が保持されている。その後 WL,ampに”H”を印加し、ビットライン(BL,/BL) 電位差をセンスアンプによって増幅する。 40はビットラインの電位差がセンスアンプ よって増幅され、ビットライン(BL,/BL)の電位 差が十分確保されている。
 一方、図41はビットラインの電位差がセン アンプによって正常に増幅されていない状 を示している。

 図42に、シミュレーション結果(Fail
Bit Count)を示す。実施例7のメモリセルの構成 にして、ワードライン(WL)を2本立ち上げるこ により、従来のDRAMのメモリセルよりも、BER を低減できることが確認できる。具体的には 、図42のグラフにおいて、BERが10 -2 となる電圧が80mV改善されている。

 本発明は、コンピュータのキャッシュメ リ等に使用されるSRAMや主メモリ等に使用さ れるDRAMに有用である。

従来のSRAMの動作限界の説明図 従来のSRAMの構成模式図 従来のSRAMに用いられるメモリセルの構 成の一例を示す回路図 実施例1の半導体メモリの構成図 実施例1の半導体メモリのメモリセルを 2個連結した回路構成図 1ビット/1セルモードと1ビット/2セルモ ドの読出し電流の比較グラフ 実施例1のメモリセルにおける自己修復 機能の説明図 実施例1の1ビット領域のメモリセルの イアウト図 実施例1の1ビット/2セルモードのメモリ セルと従来のSRAMのメモリセルとについて、 出し動作時のBERの比較のシミュレーション 果の示すグラフ(読出し動作を高速動作で行 た場合) 実施例1の1ビット/2セルモードのメモ セルと従来のSRAMのメモリセルとについて、 出し動作時のBERの比較のシミュレーション 果の示すグラフ(読出し動作を低速動作で行 った場合) 読出し動作/書き込み動作におけるシ ュレーション波形 実施例2のメモリセルの回路構成図 実施例2の1ビット領域のメモリセルの イアウト図 実施例2の1ビット/2セルモードのメモ セルと従来のSRAMのメモリセルとについて、 出し動作時のBERの比較のシミュレーション 果の示すグラフ(読出し動作を高速動作で行 った場合) 実施例2の1ビット/2セルモードのメモ セルと従来のSRAMのメモリセルとについて、 出し動作時のBERの比較のシミュレーション 果の示すグラフ(読出し動作を低速動作で行 った場合) 実施例2の1ビット/2セルモードのメモ セルと従来のSRAMのメモリセルとについて、 き込み動作時のBERの比較のシミュレーショ 結果の示すグラフ 実施例2のメモリセルを用いた128kbitのS RAM(512行×8列×32bit/word)に関する回路ブロック 実施例2のメモリセルのブロック図 実施例2のメモリセルに係る行レコー 回路に関するブロック図 実施例2のメモリセルに係る列デコー および入出力回路に関するブロック図 実施例3のメモリセルの回路構成図 実施例3の1ビット領域のメモリセルの イアウト図 実施例3の1ビット/2セルモードのメモ セルと従来のSRAMのメモリセルとについて、 出し動作時のBERの比較のシミュレーション 果の示すグラフ(読出し動作を高速動作で行 った場合) 実施例3の1ビット/2セルモードのメモ セルと従来のSRAMのメモリセルとについて、 出し動作時のBERの比較のシミュレーション 果の示すグラフ(読出し動作を低速動作で行 った場合) 実施例3の1ビット/2セルモードのメモ セルと従来のSRAMのメモリセルとについて、 き込み動作時のBERの比較のシミュレーショ 結果の示すグラフ 実施例1~3のメモリセルについて、それ ぞれのメモリセルの読出し電流の比較グラフ 実施例1~3のメモリセルの1ビット/nセル モード(n=1,2)のメモリセルと従来のSRAMのメモ セルとについて、読出し動作時のBERの比較 シミュレーション結果の示すグラフ(読出し 動作を高速動作で行った場合) 実施例1~3のメモリセルの1ビット/nセル モード(n=1,2)と従来のSRAMのメモリセルとにつ て、読出し動作時のBERの比較のシミュレー ョン結果の示すグラフ(読出し動作を低速動 作で行った場合) 実施例1~3のメモリセルの1ビット/nセル モード(n=1,2)と従来のSRAMのメモリセルとにつ て、書き込み動作時のBERの比較のシミュレ ション結果の示すグラフ 実施例4のメモリセルの回路構成図 実施例5のメモリセルの回路構成図 実施例6のメモリセルの回路構成図 従来のDRAMのメモリセルの回路構成図 実施例7のメモリセルの回路構成図 実施例7のメモリセルの回路構成図(ダ ーメモリセルのみ変更) 従来のDRAMのメモリセルの動作説明図(1 ビット/1セルモード) 実施例7のメモリセルの動作説明図(1ビ ット/1セルモード) 実施例7のメモリセルの動作説明図(1ビ ット/2セルモード、2本のワードラインを立ち 上げ) 実施例7で用いたシミュレーション回 のブロック図 実施例7で用いたシミュレーション結 の読出し波形(pass) 実施例7で用いたシミュレーション結 の読出し波形(fail) 実施例7のメモリセルと従来のSRAMのメ リセルとについて、1ビット/1セルモードと1 ビット/2セルモードのそれぞれの動作時のBER 比較のシミュレーション結果の示すグラフ

符号の説明

  11 メモリセルブロック
  12 行デコーダ
  13 列デコーダ
  14 制御回路