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Title:
SLIDE DECK DEVICE FOR VEHICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/084499
Kind Code:
A1
Abstract:
A slide deck device for a vehicle, in which a slide deck does not rattle against a floor surface of the vehicle even if an upward load acts on the slide deck with the slide deck completely retracted in the vehicle. A slide deck device having a support member (30) placed on a floor surface (15) and supporting the lower surface of a slide deck (20), a floor surface-side contact member (52) placed on the floor surface, and a slide deck-side contact member (60) placed on the lower surface of the slide deck, making contact with the lower surface of the floor surface-side contact member when the slide deck is at a received position, and released from the contact with the lower surface of the floor surface-side contact member when the slide deck is at a position behind the received position.

Inventors:
SUZUKI KENICHI (JP)
TAMURA TOSHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/073281
Publication Date:
July 09, 2009
Filing Date:
December 22, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHIROKI CORP (JP)
SUZUKI KENICHI (JP)
TAMURA TOSHIRO (JP)
International Classes:
B60P1/00; B60R5/04
Foreign References:
JP2008254574A2008-10-23
JP2007161002A2007-06-28
JP2000025526A2000-01-25
JP2002087166A2002-03-26
Attorney, Agent or Firm:
MIURA, Kunio et al. (1-4 Kojimachi 4-chome, Chiyoda-ku Tokyo 83, JP)
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Claims:
バックドアを備える車両のラゲージルームの床面上に前後方向にスライド可能に支持した、該ラゲージルーム内に完全に収納される収納位置から車両後方に引き出し可能なスライドデッキと、
 上記床面上または該床面上の固定部材に設けた、上記スライドデッキの下面を支持する支持部材と、
 上記床面上または該床面上の固定部材に設けた床面側接触部材と、
 上記スライドデッキの下面に設けた、該スライドデッキが上記収納位置に位置したときに上記床面側接触部材の下面に接触し、かつ該スライドデッキが上記収納位置より後方に位置したときは上記床面側接触部材の下面と非接触になるスライドデッキ側接触部材と、を有することを特徴とする車両用スライドデッキ装置。
請求の範囲1記載の車両用スライドデッキ装置において、
 上記床面側接触部材とスライドデッキ側接触部材の一方の部材が、
 上下方向に弾性変形可能なクッション部材と、
 該クッション部材における他方の部材との対向面を覆うカバー部材と、を有し、
 上記スライドデッキが上記収納位置に位置したときに、上記床面側接触部材とスライドデッキ側接触部材の他方が、上記カバー部材に接触して上記クッション部材を上下方向に圧縮させる車両用スライドデッキ装置。
請求の範囲2記載の車両用スライドデッキ装置において、
 上記床面に、上記支持部材を支持する支持ブラケットを設け、
 該支持ブラケットで上記クッション部材を支持した車両用スライドデッキ装置。
請求の範囲2または3記載の車両用スライドデッキ装置において、
 上記床面側接触部材とスライドデッキ側接触部材の上記他方の部材が、
 該スライドデッキが上記収納位置より後方に位置することにより上記カバー部材と上下方向に対向したとき、該カバー部材と上下方向に離間する非接触部と、
 該非接触部のスライド方向の端部から水平方向に対して傾斜する方向に延び、かつ該スライドデッキが上記収納位置より後方に位置するとき該カバー部材と前後方向に対向する傾斜押圧部と、
 該傾斜押圧部の上記非接触部と反対側の端部に連なり、かつ該スライドデッキが上記収納位置に位置したときに、上記カバー部材に接触して、該カバー部材を上記非接触部と上下方向に対向するときに比べて上記クッション部材を圧縮させる方向に移動させる接触部と、を備える車両用スライドデッキ装置。
請求の範囲1記載の車両用スライドデッキ装置において、
 上記支持部材が上記床面側接触部材を兼ね、
 スライドデッキ側接触部材が、その中間部又は後部が上記スライドデッキの下面に固定した部材またはスライドデッキの下面に片持ち状態で支持され、該スライドデッキが上記収納位置に位置したときに上記床面側接触部材に接触する板ばねである車両用スライドデッキ装置。
請求の範囲5記載の車両用スライドデッキ装置において、
 上記板ばねが、
 水平方向に対して傾斜する方向に延び、かつ上記スライドデッキが上記収納位置より後方に位置するとき、上記支持部材と同じ上下方向位置において該支持部材の後方に位置する傾斜部と、
 該傾斜部の後端部に連なり、かつ該スライドデッキが上記収納位置に位置するとき上記支持部材の下面に接触する押さえ部と、を備える車両用スライドデッキ装置。
請求の範囲5または6記載の車両用スライドデッキ装置において、
 上記支持部材が、車幅方向に延びる回転軸回りに回転可能で上記スライドデッキの下面を支持する支持ローラである車両用スライドデッキ装置。
Description:
車両用スライドデッキ装置

 本発明は、バックドアを備える車両のラ ージルーム床面に設けるスライドデッキ装 に関し、特にスライドデッキの浮き上がり 止機構に関する。

 車両用スライドデッキ装置において、ラゲ ジルーム床面の幅方向(左右方向)の中央部 、左右方向の回転軸回りに回転可能でかつ ライドデッキの下面の幅方向の中央部を支 する支持ローラを設けることがある(例えば 特開2002-87166号公報を参照)。
 このように支持ローラによってスライドデ キの下面を支持すれば、仮にスライドデッ 上に重い荷物を載置してもスライドデッキ 中央部が下方に大きく撓むのを防止できる で、重い荷物を載置した場合であってもス イドデッキを円滑にスライド操作できる。

 スライドデッキを車両内に完全に引き込み つバックドアを閉じた状態で車両を走行さ ると、走行中の振動等によってスライドデ キに上向きの荷重が掛かることがある。こ ような荷重がスライドデッキに及ぶと、ス イドデッキは車両床面に対して浮き上がっ 後に支持ローラに接触するまで落下する(上 下方向にがたつく)ので、スライドデッキ装 から異音が発生するおそれがある。
 しかしながら従来のスライドデッキ装置に 、スライドデッキの浮き上がりを防止する めの工夫がなされていなかった。

 本発明の目的は、スライドデッキを車両 に完全に引き込んだ状態においてスライド ッキに上向きの荷重が掛かっても、スライ デッキが車両床面に対してがたつかないよ にした車両用スライドデッキ装置を提供す ことにある。

 本発明の車両用スライドデッキ装置は、 ックドアを備える車両のラゲージルームの 面上に前後方向にスライド可能に支持した 該ラゲージルーム内に完全に収納される収 位置から車両後方に引き出し可能なスライ デッキと、上記床面上または該床面上の固 部材に設けた、上記スライドデッキの下面 支持する支持部材と、上記床面上または該 面上の固定部材に設けた床面側接触部材と 上記スライドデッキの下面に設けた、該ス イドデッキが上記収納位置に位置したとき 上記床面側接触部材の下面に接触し、かつ スライドデッキが上記収納位置より後方に 置したときは上記床面側接触部材の下面と 接触になるスライドデッキ側接触部材と、 有することを特徴としている。

 上記床面側接触部材とスライドデッキ側 触部材の一方の部材が、上下方向に弾性変 可能なクッション部材と、該クッション部 における他方の部材との対向面を覆うカバ 部材と、を有し、上記スライドデッキが上 収納位置に位置したときに、上記床面側接 部材とスライドデッキ側接触部材の他方が 上記カバー部材に接触して上記クッション 材を上下方向に圧縮させるのが好ましい。

 上記床面に、上記支持部材を支持する支 ブラケットを設け、該支持ブラケットで上 クッション部材を支持するのが好ましい。

 さらに、上記床面側接触部材とスライドデ キ側接触部材の上記他方の部材が、該スラ ドデッキが上記収納位置より後方に位置す ことにより上記カバー部材と上下方向に対 したとき、該カバー部材と上下方向に離間 る非接触部と、該非接触部のスライド方向 端部から水平方向に対して傾斜する方向に び、かつ該スライドデッキが上記収納位置 り後方に位置するとき該カバー部材と前後 向に対向する傾斜押圧部と、該傾斜押圧部 上記非接触部と反対側の端部に連なり、か 該スライドデッキが上記収納位置に位置し ときに、上記カバー部材に接触して、該カ ー部材を上記非接触部と上下方向に対向す ときに比べて上記クッション部材を圧縮さ る方向に移動させる接触部と、を備えるが ましい。
 即ち、上記床面側接触部材が上記クッショ 部材及び上記カバー部材を有する場合は、 記スライドデッキ側接触部材が、該スライ デッキが上記収納位置より後方に位置する とにより上記カバー部材と上下方向に対向 たとき、該カバー部材の下面と上下方向に 間する非接触部と、該非接触部の後端から ろ斜め上方に向かって延び、かつ該スライ デッキが上記収納位置より後方に位置する き該カバー部材の後縁と前後方向に対向す 傾斜押圧部と、該傾斜押圧部の上端に連な 、かつ該スライドデッキが上記収納位置に 置したときに、上記カバー部材の下面に接 して、該カバー部材を上記非接触部と上下 向に対向するときに比べて上方に移動させ 接触部と、を備えるのが好ましい。
 また、上記スライドデッキ側接触部材が上 クッション部材及び上記カバー部材を有す 場合は、上記床面側接触部材が、該スライ デッキが上記収納位置より後方に位置する とにより上記カバー部材と上下方向に対向 たとき、該カバー部材の上面と上下方向に 間する非接触部と、該非接触部の前端から 斜め下方に向かって延び、かつ該スライド ッキが上記収納位置より後方に位置すると 該カバー部材の前縁と前後方向に対向する 斜押圧部と、該傾斜押圧部の下端に連なり かつ該スライドデッキが上記収納位置に位 したときに、上記カバー部材の上面に接触 て、該カバー部材を上記非接触部と上下方 に対向するときに比べて下方に移動させる 触部と、を備えるのが好ましい。

 また、上記支持部材が上記床面側接触部材 兼ね、スライドデッキ側接触部材を、その 間部又は後部が上記スライドデッキの下面 固定した部材またはスライドデッキの下面 片持ち状態で支持され、該スライドデッキ 上記収納位置に位置したときに上記床面側 触部材に接触する板ばねとすることも可能 ある。
 この場合は、上記板ばねが、水平方向に対 て傾斜する方向に延び、かつ上記スライド ッキが上記収納位置より後方に位置すると 、上記支持部材と同じ上下方向位置におい 該支持部材の後方に位置する傾斜部と、該 斜部の後端部に連なり、かつ該スライドデ キが上記収納位置に位置するとき上記支持 材の下面に接触する押さえ部と、を備える うにしてもよい。
 さらに、上記支持部材を、車幅方向に延び 回転軸回りに回転可能で上記スライドデッ の下面を支持する支持ローラとすることも 能である。

 請求の範囲1の発明によれば、スライドデッ キが収納位置に位置すると、床面上に設けた 床面側接触部材の下面にスライドデッキの下 面に設けたスライドデッキ側接触部材が接触 する。そのため、仮に走行中の振動等によっ てスライドデッキに上向きの荷重が掛かって もスライドデッキが車両床面に対して浮き上 がることはない。
 しかも、支持部材がスライドデッキの下面 支持しているので、スライドデッキが下方 がたつくこともない。
 従って、スライドデッキが収納位置に位置 たときのスライドデッキの上下方向へのが つきを防止することが可能である。

 請求の範囲2のように構成すれば、床面側接 触部材とスライドデッキ側接触部材の一方が 上下方向に弾性変形可能なクッション部材を 備えるので、床面側接触部材とスライドデッ キ側接触部材の対向面(接触面)の上下方向位 が多少ずれていても、床面側接触部材とス イドデッキ側接触部材の対向面を接触させ ことができる。そのため、スライドデッキ 収納位置に達したときにスライドデッキの 下方向のがたつきを確実に防止できる。
 さらに、スライドデッキに上下方向の荷重 掛かったときに床面側接触部材とスライド ッキ側接触部材の間に無理な負荷が掛かる を防止できる。

 請求の範囲3のように構成すれば、支持ブ ラケットが支持部材とクッション部材を共に 支持するので、クッション部材を支持ブラケ ットとは別の部材に支持させる場合に比べて 部品点数を削減できる。

 請求の範囲4のように構成すれば、非接触 部と接触部の間には段差が出来るものの、両 者を水平方向に対して傾斜する傾斜押圧部に よって接続しているので、スライドデッキを 収納位置の後方から収納位置まで円滑にスラ イドさせることが可能になる。

 請求の範囲5のように構成すれば、支持部材 が床面側接触部材を兼ねるので、部品点数を 少なくできる。
 さらに、スライドデッキ側接触部材を弾性 形可能な片持ちばねとしたので、スライド ッキ側接触部材のスライドデッキへの取付 置精度、及び、支持部材の床面への取付位 精度に対する要求が緩くなる。そのため、 持部材とスライドデッキ側接触部材の取付 業が簡単になる。

 請求の範囲6のように構成すれば、請求の 範囲4の場合と同様に、スライドデッキを収 位置の後方から収納位置まで円滑にスライ させることが可能になる。

 請求の範囲7のように構成すれば、スライ ドデッキの操作をより円滑に行えるようにな る。

本発明の第1の実施形態を適用した自動 車の後部の斜視図である。 スライドデッキ装置の後方から見た分 斜視図である。 がたつき防止機構の分解斜視図である スライドデッキが収納位置に位置する きのスライドデッキ、ラゲージルームの底 、及びがたつき防止機構の横断背面図であ 。 図4のV-V矢線に沿う断面図である。 スライドデッキが収納位置から後方に ライドしたときの図5と同様の断面図である 。 本発明の第2の実施形態のスライドデッ キ装置の分解斜視図である。 後側連結部材とその固定部材の拡大斜 図である。 スライドボードユニットの平面図であ 。 レールユニットの平面図である。 レールユニットの背面図である。 レールユニットの側面図である。 図10のXIII-XIII矢線に沿う断面図である 図10のXIV-XIV矢線に沿う断面図である。 アッパレール及びロック機構の側面図 である。 ロアレール、アッパレール及びロック 機構の断面図である。 アッパレールと3つのナット支持プレ トを分離した状態の底面図である。 アッパレールに3つのナット支持プレ トを溶着したときの底面図である。 スライドボードユニットが収納位置よ り後方に位置するときのスライドボードと支 持ブラケット及び支持ローラの縦断側面図で ある。 スライドボードユニットが収納位置に 位置するときの図19と同様の縦断側面図であ 。 第1の実施形態の変形例の図2と同様の 解斜視図である。 第1の実施形態の別の変形例の図5と同 の断面図である。

符号の説明

10  自動車(車両)
11  背面開口部
12  バックドア
13  2列目シート
14  ラゲージルーム
15  底板(ラゲージルームの床面)
17  ロアレール
20  スライドデッキ
21  アッパレール
22  ロック解除ハンドル
25  支持ブラケット
26  下端固定部
27  垂直部
28  ローラ支持部
29  回転中心軸
30  支持ローラ(支持部材)
31  回転中心孔
40  浮き上がり防止機構
41  支持部材
42  垂直片
43  水平片
44  貫通長孔
45  円形貫通孔
47  クッション部材(床面側接触部材)(スライ ドデッキ側接触部材)
48  上片
49  下片
50  係合突部
52  カバー部材(床面側接触部材)(スライドデ ッキ側接触部材)
53  上片
54  下片
55  連結片
56  係止爪
57  挿入片
58  貫通長孔
60  接触部材(スライドデッキ側接触部材)
61  固定片
62  垂下片
63  下部片
64  接触部
65  非接触部
66  傾斜押圧部
67  ブラケット
70  接触部材(床面側接触部材)
71  ブラケット
73  上部片
74  接触部
75  非接触部
76  傾斜押圧部
85  レールユニット
86  前側ブラケット
86a 支持片
87  後側ブラケット
87a 支持片
89  後端ストッパ部材
90  ロアレール
91  底板部
92  側板部
93  抜止部
94  カバー部材
96 97 98 被ロック部材
99  ロック孔
100  浮き上がり防止機構
101  前側連結部材
103  後側連結部材(床面上の固定部材)
104  荷重支持部
105  貫通孔
107  支持ブラケット
108  回転軸
109  支持ローラ(支持部材)(床面側接触部材)
110  アッパレール
111  水平支持片
111a 切欠
112 113 ローラ支持片
114  回転支持軸
115 116 ローラ
118  ロック爪支持部材
120  貫通孔
121  係合突部
122  ロック爪
124  被押圧部
125  ナット支持プレート
125a 位置決め用孔
125b ナット
125c プロジェクション溶接
127  ナット支持プレート
127a 位置決め用孔
127b 127c ナット
127d プロジェクション溶接
130  デッキユニット
131  スライドデッキ
132  把持用凹部
133  把持用凹部
135  操作用凹部
136 137 取付用凹部
139  回転支持軸
140  操作部材
142  回転プーリ
143  回転支持軸
144  ロック切替部材
145  接続片
146  押圧片
148  大径円形孔
149  狭幅部
150  だるま孔
151 152 153 154 貫通孔
155  カバー板
156  支持ブラケット(スライドデッキ側接触 材)
157  板ばね
157a 固定端部
157b 弾性変形部
157c 押さえ部
157d 傾斜部
B1 B2 ボルト
B3   前端ストッパ部材
BM1 BM2 がたつき防止機構
H1   重量軽減孔
H2a H2b 貫通孔
H3a H3b 貫通孔
H4a H4b H4c H4d 貫通孔
P1  ピン部材
P1a 押さえ部材
P2   位置決めピン
S   引張ばね
SD1 SD2 スライドデッキ装置
T   被覆チューブ
W   操作ワイヤ

 以下、本発明の第1の実施形態を図1~図6を参 照しながら説明する。なお、本実施形態の説 明中の前後方向と左右方向は図中に記載した 矢線方向を基準とする。
 自動車10の背面には背面開口部11が形成して あり、背面開口部11の上縁部には背面開口部1 1と同じ正面形状であるバックドア12の上縁部 が左右方向に延びる回転軸(図示略)を介して 転自在に枢着してある。自動車10の車内に 前後2列のシートが設けてあり(図1に示す符 13が2列目シート)、2列目シート13の後方がラ ージルーム14となっている。
 ラゲージルーム14の底面を構成する金属製 底板(ラゲージルームの床面)15の上面には、 後方向に延びるチャンネル形状のロアレー 17が左右一対として固定してある。
 底板15の直上には、ラゲージルーム14の平面 形状と略同形状のスライドデッキ20が底板15 ら離間した状態で配置してある。スライド ッキ20の下面には左右一対のチャンネル形状 をなすアッパレール21が固定してあり、左右 アッパレール21は左右のロアレール17にそれ ぞれスライド自在に嵌合している。従って、 スライドデッキ20は左右のロアレール17に沿 て前後方向にスライド可能である。具体的 は、スライドデッキ20全体がラゲージルーム 14内に完全に収納される収納位置(図1の位置) 、スライドデッキ20の大部分が背面開口部11 から自動車10の後方に突出する最大引き出し 置との間をスライドできる。
 さらに、スライドデッキ20の後端部にはロ ク解除ハンドル22が左右方向の回転軸(図示 )を介して回転可能に設けてある。このロッ 解除ハンドル22は常時はばね(図示略)の付勢 力によりロック位置(図1の位置)に位置し、手 で回転操作することによりアンロック位置ま で回転するものである。このロック解除ハン ドル22は、図示を省略した操作ワイヤを介し 左右のアッパレール21に設けたロック手段( 示略)と連係しており、このロック手段は、 左右のロアレール17の側面に形成したロック (図示略)と係脱可能なロック爪(図示略)を備 えている。ロック爪とロック孔が対向すると きにロック解除ハンドル22がロック位置に位 するとロック手段のロック爪が対向するロ ク孔に嵌合しロック状態となるので、アッ レール21(スライドデッキ20)がロアレール17 対してスライド不能になる。一方、手でロ ク解除ハンドル22をアンロック位置まで回転 させると、ロック爪がロック孔から脱出する アンロック状態になるので、アッパレール21( スライドデッキ20)がロアレール17に対してス イド可能になる。

 図示するように底板15の左右方向の中央部 後端部近傍には、左右一対の支持ブラケッ 25の下端部が固定してある。支持ブラケット 25は、底板15に固定される下端固定部26と、下 端固定部26から上方に向かって延びる垂直部2 7と、垂直部27から傾斜しながら上方に延びた 後に上方に向かって真っ直ぐ延びるローラ支 持部28と、を有している。左右の支持ブラケ ト25の垂直部27どうしは互いに接触しており 、左右のローラ支持部28の間には左右方向に びる回転中心軸29が相対回転不能に架設し ある。回転中心軸29の左右両端部を除く部分 は円柱形状であり、この円柱形状部分に円筒 形状をなす支持ローラ30の回転中心孔31が回 可能に嵌合している。図示するように支持 ーラ30の上端部は支持ブラケット25(ローラ支 持部28)の上端面より上方に突出している。
 図4~図6に示すように支持ローラ30の上端部 、スライドデッキ20の下面の左右方向の中央 部に回転可能に接触することによりスライド デッキ20の下面の当該部分を支持している。 のため、仮にスライドデッキ20の上面に重 荷物を載置してもスライドデッキ20の左右方 向の中央部が下方に大きく撓むことはない。 そのため、重い荷物を載置した場合であって もスライドデッキ20を円滑にスライド操作で る。

 次に本発明の特徴部分である浮き上がり防 機構40の構造について説明する。
 左右の支持ブラケット25の外側面には、支 ブラケット25の一部をなす部材である(支持 ラケット25の構成要素である)正面視倒立L字 をなす支持部材41の垂直片42が固着してある 。支持部材41の水平片43には前後方向に延び 貫通長孔44と、貫通長孔44よりも水平片43の 端側に位置する円形貫通孔45が穿設してある 。
 左右の支持部材41の水平片43には、ゴム等( えばEPDM)の柔軟な弾性材料からなる正面視略 横向きU字形状のクッション部材(床面側接触 材)47が装着してある。クッション部材47は 平片43の上面に接触する上片48と、水平片43 下面に接触する下片49とを備えており、下片 49の上面には円形貫通孔45に嵌合可能な円柱 状の係合突部50が突設してある。
 カバー部材(床面側接触部材)52は水平片43に 着したクッション部材47の周囲を覆う摺動 の高い合成樹脂製(例えばPOM)の部材であり、 上片53と、上片53より長い下片54と、上片53と 片54の基端部どうしを接続する上片53及び下 片54と同幅の連結片55と、上片53の先端部から 下向きに突出する上片53及び下片54より狭幅 先端部に係止爪56を備える挿入片57と、を有 、下片54の先端部近傍には係止爪56(挿入片57 )が貫通可能な貫通長孔58が穿設してある。カ バー部材52は開いた状態(係止爪56が貫通長孔5 8から脱出した図3に示す状態)で上片53と下片5 4を上片48と下片49にそれぞれ被せ、係止爪56 貫通長孔44及び貫通長孔58に通した後に下片5 4の下面に係止することによりクッション部 47及び水平片43に被せることが出来る(図4参 )。
 一方、スライドデッキ20の下面の後端部近 (スライドデッキ20が図1の収納位置に位置す ときに支持ブラケット25と対向する部分)に 、金属製の接触部材(スライドデッキ側接触 部材)60が左右一対として固定してある。接触 部材60はスライドデッキ20の下面に固定する 定片61と、固定片61から下方に垂下する垂下 62と、垂下片62の下端から内向きに略水平に 延びる下部片63と、を有している。さらに下 片63は、後部をなす略水平な接触部64と、接 触部64より一段低い位置に位置する略水平な 接触部65と、接触部64の前端と非接触部65の 端とを接続しかつ水平方向に対して傾斜す 傾斜押圧部66と、を備えている。図6に示す うにスライドデッキ20が収納位置より後方 位置するとき、傾斜押圧部66はカバー部材52 下片54の後縁部と前後方向に対向する。
 図4に示すように、左右の下部片63の左右方 の中心より内側に位置する部分(左側の下部 片63の右側部分、右側の下部片63の左側部分) 、左右のカバー部材52の左右方向の略中心 り外側に位置する部分(左側のカバー部材52 左側部分、右側のカバー部材52の右側部分) は上下方向に対向している(左右方向位置が 致している)。さらに、図5及び図6に示すよ に、左右の接触部材60の接触部64の上面と左 右のカバー部材52の下面は略同じ高さに位置 ている(厳密には、スライドデッキ20が収納 置から後方に移動した状態においては、接 部64の上面はカバー部材52の下面より僅かに 上方に位置する)。一方、左右の接触部材60の 非接触部65は左右のカバー部材52の下面より い位置に位置している。
 以上説明した構成要素のうち支持ブラケッ 25、支持部材41、クッション部材47、カバー 材52及び接触部材60が浮き上がり防止機構40 構成要素である。また、回転中心軸29、支 ローラ30及び浮き上がり防止機構40ががたつ 防止機構BM1の構成要素であり、ロアレール1 7、スライドデッキ20、アッパレール21、ロッ 解除ハンドル22、浮き上がり防止機構40及び がたつき防止機構BM1がスライドデッキ装置SD1 の構成要素である。

 次に以上構成のスライドデッキ装置SD1の動 について説明する。
 バックドア12が背面開口部11を塞ぐ全閉位置 に位置するとき、スライドデッキ20はラゲー ルーム14内に完全に収納される上記収納位 (図1の位置)に位置し、かつ上記ロック手段 スライドデッキ20を収納位置に保持している 。
 このとき、図4及び図5に示すように支持ロ ラ30がスライドデッキ20の下面の左右方向の 央部を支持し、かつ、接触部材60の接触部64 の上面がカバー部材52の下片54の下面に接触 、下片54を図6の状態(接触部64が接触してい い状態)よりも上方に僅かに押し上げている そのため、クッション部材47は上下方向に 縮(弾性変形)された状態となっている(この き、クッション部材47が限界まで圧縮される (クッション部材47の弾性が失われる)のが理 的である)。従って、仮にこの状態で自動車1 0が走行すると走行中の振動等によってスラ ドデッキ20に上下方向の荷重が掛かることが あるが、スライドデッキ20が底板15に対して 下方向にがたつかないので、スライドデッ 装置SD1から異音が発生することはない。
 一方、自動車10が停止した状態で背面開口 11を開放し、さらにロック解除ハンドル22を ンロック位置まで回転操作することにより ック手段によるロックを解除すれば、スラ ドデッキ20をラゲージルーム14から後方に引 き出すことが出来る。
 スライドデッキ20を後方に引き出すと、図6 示すように支持ローラ30はスライドデッキ20 の下面を支持し続けるが、カバー部材52は接 部64より一段低い位置に位置する非接触部65 と上下方向に対向するので、カバー部材52の 面と非接触部65の上面は非接触となる(その め、カバー部材52の下片54が下方に僅かに移 動し、さらにクッション部材47が自由状態に 帰する)。このようにカバー部材52と下部片6 3(非接触部65)が非接触になると、スライドデ キ20の底板15に対する浮き上がりは防止でき なくなる。しかし、背面開口部11が開放しか スライドデッキ20が自動車10の後方に引き出 された状態で自動車10が走行することはない で、スライドデッキ20が自動車10の後方に引 き出された状態においてはスライドデッキ20 浮き上がりを防止しなくても問題はない。
 さらに、自動車10の後方に引き出したスラ ドデッキ20を前方にスライドさせると、収納 位置に達する直前に傾斜押圧部66が下片54の 縁部に接触する。スライドデッキ20をさらに 前方にスライドさせると、傾斜押圧部66の斜 によって下片54が上方に押し上げられるの クッション部材47が徐々に圧縮する。そして 、スライドデッキ20が収納位置に達すると、 片54が傾斜押圧部66を乗り越え、下片54の下 が接触部64に接触する。

 このように本実施形態によれば、自動車10 走行時におけるスライドデッキ20の上下方向 へのがたつきを確実に防止できる。
 しかも、接触部材60の接触部64と接触する部 材であるカバー部材52とカバー部材52の内部 位置する部材であるクッション部材47とが変 形可能なので、接触部64の上面の位置とカバ 部材52の下面の位置が多少ずれていても、 ライドデッキ20が収納位置に位置したときに 接触部64の上面とカバー部材52の下面を接触 せることができる。そのため、スライドデ キ20が収納位置に達したときにスライドデッ キ20の上下方向のがたつきを確実に防止でき 。
 さらに、スライドデッキ20が収納位置に位 するときにスライドデッキ20に上下方向の荷 重が掛かっても、この力をクッション部材47 カバー部材52が吸収するので、カバー部材52 と接触部材60の間に無理な負荷が掛かること ない。
 さらに、接触部材60に傾斜押圧部66を形成し てあるので、自動車10の後方に引き出したス イドデッキ20を収納位置まで円滑にスライ させることが可能である。

 次に、本発明の第2の実施形態について図 7~図20を参照しながら説明する。なお、第1の 施形態と同じ部材には同じ符号を付すに止 て、その詳細な説明は省略する。

 スライドデッキ装置SD2は互いに分離可能な ールユニット85とデッキユニット130とから るものである。
 まずレールユニット85の構造について説明 る。
 左右のロアレール90の下面の前端部には前 ブラケット86が固定してあり、ロアレール90 下面の後端部近傍には後側ブラケット87が 定してある。前側ブラケット86と後側ブラケ ット87には貫通孔が穿設してあり、前側ブラ ット86と後側ブラケット87は各貫通孔を貫通 するボルトB1とボルトB2を利用して底板15に固 定してある。さらに、左右の前側ブラケット 86を上方から下方に向かって貫通する係止ピ P(図7及び図12参照)が、底板15に穿設した係 孔(図示略)に嵌合している。左右のロアレー ル90は前後方向に延びると共に上面が開口す 金属製のチャンネル材であり、左右のロア ール90は互いに平行である。左右のロアレ ル90の後端には、ロアレール90の後端開口部 塞ぎ、かつ、その下面が底板15に接触する 端ストッパ部材89が固着してある。一方、左 右のロアレール90の前端開口部は開放してあ 。図13及び図14に示すように、ロアレール90 底部の前端部には前端ストッパ部材B3が固 してあり、前端ストッパ部材B3の頭部の周縁 部は、上方から下方に向かうに連れて拡径す るテーパ面となっている。
 図14及び図16に示すようにロアレール90は、 板部91と、底板部91の左右両側部から上方に 延びる左右一対の側板部92と、左右の側板部9 2の上端から内側に略水平に延びた後に下方 延びる抜止部93と、を備えている。さらに、 左右の抜止部93の上面にはその全長に渡って ム製のカバー部材94が固着してある。さら 、左右のロアレール90の車外側面には、金属 からなる3つの被ロック部材96、97、98が前後 向に並べて溶着してあり、各被ロック部材96 、97、98には前後一対のロック孔99が穿設して ある。
 左右の前側ブラケット86の前端部に形成し 支持片86aには、左右方向に延びる金属製の 側連結部材101の左右両端部がそれぞれネジ めしてある。この前側連結部材101の左右両 部を除く部分は円柱形状となっている。ま 、左右の後側ブラケット87の内側端部を構成 する支持片87aには、左右方向に延びる金属製 の後側連結部材(床面上の固定部材)103の左右 端部がそれぞれリベットとプロジェクショ 溶接を用いて固定してある。後側連結部材1 03は上面が開口するチャンネル材であり、下 の左右方向の中央部は、周辺部に比べて一 下がり、かつ下面が底板15に当接する荷重 持部104となっている。また、後側連結部材10 3の底面の2箇所には2つの貫通孔105が穿設して ある。さらに、後側連結部材103の上面の左右 2箇所には、金属からなる左右一対の支持ブ ケット107がそれぞれ固定してある。対をな 支持ブラケット107の上端部間には左右方向 延びる回転軸108が架設してあり、回転軸108 は左右の支持ブラケッ107の間に位置しかつ の上端が支持ブラケット107の上端よりも上 に位置する円柱形状の支持ローラ(支持部材) (床面側接触部材)109が回転可能に支持してあ 。図19及び図20に示すように、支持ローラ109 の上端部は支持ブラケット107の上端面より上 方に位置している。

 左右のロアレール90には、左右対称をなす2 の金属部材を接合した部材であるアッパレ ル110がそれぞれスライド自在に支持してあ 。アッパレール110の上端部は略水平な水平 持片111となっており、アッパレール110の前 部と後端部には下方に向かって延びるロー 支持片112とローラ支持片113が左右一対とし 突設してある。左右のローラ支持片112の間 は左右方向に延びる回転支持軸114を介して ーラ115が回転可能に支持してあり、左右の ーラ支持片113の間には回転支持軸114を介し ローラ116が回転可能に支持してある。ロー 115及びローラ116はロアレール90の底板部91の 上面に載置してあるので、ローラ115及びロー ラ116が底板部91の上面を転動することにより 左右のアッパレール110は左右のロアレール9 0に対して前後方向にスライドする。なお、 ッパレール110の前方へのスライド動作はロ ラ115が前端ストッパ部材B3の頭部に接触する ことにより規制され、後方へのスライド動作 はローラ116が後端ストッパ部材89に接触する とにより規制される。
 アッパレール110の外側の水平支持片111の下 にはロック爪支持部材118が固定してあり、 ック爪支持部材118の下端部近傍には前後一 の貫通孔120が穿設してある。ロック爪支持 材118には、ロック爪支持部材118の外側に位 し、かつ貫通孔120及びロック孔99と係脱可 な前後一対の係合突部121を備える金属製の ック爪122が、前後方向の回転軸回りに回転 能として支持してある。ロック爪122は、係 突部121が貫通孔120及びロック孔99に係合する ロック位置(図16の実線の位置)と、係合突部12 1が貫通孔120及びロック孔99から車外側に脱出 するアンロック位置(図16の仮想線の位置)と 間を回転可能であり、かつ、図示を省略し 捻りコイルばねの付勢力によってロック位 に向けて回転付勢されている。さらに、ロ ク爪122の上端部は車外側の水平支持片111に 成した切欠111aを通って水平支持片111の上方 突出する被押圧部124となっている。

 図7、図10、図17及び図18等に示すように、左 右のアッパレール110の水平支持片111には複数 の円形の貫通孔が穿設してある。外側(左側 アッパレール110では左側、右側のアッパレ ル110では右側)の水平支持片111の後端部近傍 は、アッパレール110の重量を軽減するため 孔である3つの重量軽減孔H1が形成してある また、外側の水平支持片111の前端部近傍に 、貫通孔H2aと、貫通孔H2aより小径で貫通孔H 2aの前後に位置する一対の貫通孔H2bと、が形 してある。一方、内側の水平支持片111の後 部近傍には、貫通孔H2aと同じ形状の貫通孔H 3aと、貫通孔H2bと同じ形状である一対の貫通 H3bと、が形成してある。また、内側の水平 持片111の前部には、共に貫通孔H2aと同じ形 である貫通孔H4a、H4bと、貫通孔H4aと貫通孔H 4bの間に位置する貫通孔H4cと、貫通孔H4bの後 に位置する貫通孔H4dと、が形成してある。
 外側の水平支持片111の下面には金属板から るナット支持プレート125がプロジェクショ 溶接により固定してある。ナット支持プレ ト125には、前後一対の位置決め用孔125aと、 前後の位置決め用孔125aの間に位置する中央 通孔(図示略)とが形成してあり、ナット支持 プレート125の下面における中央貫通孔と対応 する位置にはナット125bが溶着してある。ナ ト125bの中心孔と中央貫通孔は同径かつ同心 なしている。また、ナット125bの外周縁全域 とナット支持プレート125の下面の間に溶接が なされているので、ナット125bはナット支持 レート125に強固に固定されている。水平支 片111の下面にナット支持プレート125を溶接 る際には、アッパレール110の上方にロアレ ル90に対して正確に位置決めした状態で位置 させた治具(図示略)に固定した2本のピンを2 の貫通孔H2b、及び水平支持片111の下面に接 させたナット支持プレート125の2つの位置決 用孔125aに通す。このピンの径は位置決め用 孔125aと同径なので、ピンを位置決め用孔125a 通すとナット支持プレート125が水平支持片1 11に対して正確に位置決めされ、ナット125bの 中心孔と貫通孔H2aが重なり、かつ、前後の貫 通孔H2bと位置決め用孔125aが重なる。ナット 持プレート125はこのように位置決めされた 態で、前後2箇所が水平支持片111の下面に対 てプロジェクション溶接125cされる。
 内側の水平支持片111の下面の貫通孔H3a、H3b 対応する位置にも、ナット支持プレート125 同じ要領でプロジェクション溶接125cしてあ り、ナット125bの中心孔と貫通孔H3aが重なり かつ、前後の貫通孔H3bと位置決め用孔125aが なっている。
 内側の水平支持片111の下面の前部には金属 からなるナット支持プレート127がプロジェ ション溶接により固定してある。ナット支 プレート127には、前後一対の貫通孔(図示略 )と、前後の貫通孔の間に位置する中央貫通 と、後端部に位置する位置決め用孔127aと、 形成してある。中央貫通孔には位置決めピ P2の下端部が嵌合してあり、該下端部と中 貫通孔の周縁部が溶接されている。ナット 持プレート127の下面における上記貫通孔と 応する位置にはナット127bとナット127cが溶着 してある。ナット127b及びナット127cの中心孔 上記貫通孔は同径かつ同心をなしている。 た、ナット127b及びナット127cの外周縁全域 ナット支持プレート127の下面の間に溶接が されているので、ナット127b及びナット127cは ナット支持プレート127に強固に固定されてい る。水平支持片111の下面にナット支持プレー ト127を溶接する際には、まず位置決めピンP2 上部を貫通孔H4cを通して水平支持片111の上 に突出させたナット支持プレート127を水平 持片111の下面に接触させ、かつ、ナット127b を貫通孔H4aに重ね、位置決め用孔127aを貫通 H4dに重ねる。そして、上記治具に固定した 位置決め用孔127a及びナット127bの中心孔とそ れぞれ同径である一対のピンを、貫通孔H4dと 位置決め用孔127a、及び、貫通孔H4aとナット12 7bの中心孔にそれぞれ通す。このようにする 、ナット支持プレート127が水平支持片111に して正確に位置決めされ、ナット127cの中心 孔が貫通孔H4bと重なる。ナット支持プレート 127はこのように位置決めされた状態で、前後 2箇所が水平支持片111の下面に対してプロジ クション溶接127dされる。
 さらに、上端近傍に円形の押さえ部材P1aを えるピン部材P1の下端部が貫通孔H4aに挿入 れ、ピン部材P1の下端部に形成したねじ部が ナット127bに螺合(固定)してある。

 以上説明した各構成部材がレールユニッ 85の構成要素であり、レールユニット85は自 動車10の車外において予めユニット化され、 ニット化された状態で前側ブラケット86と 側ブラケット87が底板15に固定される。従っ 、レールユニット85を底板15に取り付けると 左右のロアレール90は平行になり、しかも左 のロアレール90、前側連結部材101及び後側 結部材103が井桁構造を構成しているので、 ールユニット85に外力が掛かっても左右のロ アレール90は平行状態を保持する。従って、 右のアッパレール110は左右のロアレール90 対して常に円滑にスライド可能である。

 続いてデッキユニット130の構造について説 する。
 デッキユニット130の主部材であるスライド ッキ131は平面視長方形をなす板材であり、 の左右幅は左右のロアレール90同士の間隔 りやや長く、その前後長はロアレール90と略 同一である。
 スライドデッキ131の上面の後端部近傍部に 左右一対の把持用凹部132と把持用凹部133が 設してある。左右の把持用凹部132、133は共 同じ形状の長方形であり、把持用凹部132と 持用凹部133はスライドデッキ131の前後方向 延びる中心線(スライドデッキ131の中心を通 って前後方向に延びる直線)に関して左右対 をなしている。さらに、スライドデッキ131 上面の後縁部には把持用凹部132と把持用凹 133の間に位置する操作用凹部135が凹設して る。図示するように、操作用凹部135から把 用凹部132までの距離は操作用凹部135から把 用凹部133までの距離より短い。操作用凹部13 5の前面には、操作用凹部135とスライドデッ 131の下方空間を連通する貫通孔(図示略)が穿 設してある。また、スライドデッキ131の上面 の前端部近傍部には左右一対の取付用凹部136 、取付用凹部137が凹設してある。左右の取付 用凹部136、137は共に同じ形状の長方形であり 、取付用凹部136と取付用凹部137は上記中心線 に関して左右対称をなしている。
 スライドデッキ131の下面における操作用凹 135の直前に位置する部分には、上下方向に びる回転支持軸139の上端が回転可能に設け あり、回転支持軸139の上端部近傍部には上 貫通孔を通って操作用凹部135内に位置する 作部材140が固定してある。操作部材140は図9 に実線で示す初期位置と仮想線で示すロック 解除操作位置との間を回転可能であり、かつ 、回転支持軸139の周囲に設けたコイルばね( 示略)の回転付勢力によって初期位置に向け 回転付勢されている。回転支持軸139におけ 操作部材140より下方に位置する部分には2層 プーリからなる回転プーリ142が固定してあり 、回転プーリ142の周面には2本の操作ワイヤW 一端がそれぞれ固着してある。2本の操作ワ イヤWにおける両端部を除く部分は可撓性材 からなる被覆チューブTによって被覆してあ 、各操作ワイヤWの他端は取付用凹部136と取 付用凹部137の直下に位置している。スライド デッキ131の下面における取付用凹部136、取付 用凹部137の直下に位置する部分には、下方に 向かって延びる回転支持軸143の上端が固定し てあり、左右の回転支持軸143には平面視略J 形状のロック切替部材144が回転可能に支持 てある。ロック切替部材144の一端は操作ワ ヤWの端部が接続する接続片145となっており ロック切替部材144の他端は接続片145と平行 押圧片146となっている。ロック切替部材144 スライドデッキ131の下面には引張ばねSの両 端が係止してあるので、左側のロック切替部 材144は図9の時計方向に回転付勢されており 右側のロック切替部材144は図9の反時計方向 回転付勢されている。左右のロック切替部 144は操作ワイヤW、回転プーリ142及び回転支 持軸139を介して操作部材140と連係しているの で、操作部材140の回転動作とロック切替部材 144の回転動作は連動する。そのため、操作部 材140が初期位置に位置するときロック切替部 材144は図9に破線で示したロック許容位置(接 片145と押圧片146が略前後方向を向く位置)に 位置し、操作部材140がロック解除操作位置に 位置するときは図9に二点鎖線で示したロッ 解除位置に位置する。

 取付用凹部136及び取付用凹部137の底面には 取付用凹部136、137とスライドデッキ131の下 空間を連通する5つの貫通孔が穿設してある 。一つは、大径円形孔148と、大径円形孔148の 後端から後方に延びかつ大径円形孔148より狭 幅の狭幅部149と、を有するだるま孔150である 。その他の貫通孔は総て円形であり、デッキ ユニット130を左右のアッパレール110に取り付 けた際に貫通孔H2aと対向する貫通孔151と、貫 通孔H3aと対向する貫通孔152と、ナット127cと 向する貫通孔153と、位置決めピンP2が貫通す る貫通孔154と、が穿設してある。
 取付用凹部136と取付用凹部137は、平面形状 取付用凹部136、137と同じで、かつ、スライ デッキ131と同じ材質からなるカバー板155に って着脱自在に塞ぐことが可能である。

 図9、図19及び図20に示すように、スライド ッキ131の下面の後端部近傍には、左右一対 支持ブラケット156が固定してあり、左右の 持ブラケット156の下面には金属製(弾性材料) の板ばね(スライドデッキ側接触部材)157が固 してある。
 板ばね157は平面視で長方形をなし、支持ブ ケット156の下面に固定される固定端部157aと 、固定端部157aの前端から前方に延びた後に め上方に向かって延びる弾性変形部157bと、 性変形部157bの前端から前方に向かって略水 平に延びる押さえ部157cと、押さえ部157cの前 から斜め下方に向かって延びる傾斜部157dと 、を具備している。
 以上説明した各構成部材がデッキユニット1 30の構成要素であり、デッキユニット130は自 車10の車外において予めユニット化される
 また、支持ブラケット107、回転軸108、支持 ーラ109、支持ブラケット156、及び板ばね157 浮き上がり防止機構100及びがたつき防止機 BM2の構成要素である。

 次に底板15に固定したレールユニット85にデ ッキユニット130を組み付ける要領について説 明する。
 組み付ける前に、まず左右のアッパレール1 10を被ロック部材96、97、98のいずれかと対応 る位置に位置させておき、ロック爪122の係 突部121を貫通孔120及びロック孔99に係合(ロ ク)させておく。そして、左右のアッパレー ル110のピン部材P1(押さえ部材P1a)の直上に左 のだるま孔150の大径円形孔148を位置させ、 ライドデッキ131の前端を後端に対して下方 僅かに傾斜させながらスライドデッキ131全 を下方に移動させる。すると、大径円形孔14 8より径が小さい左右の押さえ部材P1a(及びピ 部材P1)が大径円形孔148を通って取付用凹部1 36と取付用凹部137の内部に突出するので、ス イドデッキ131の傾きを維持したままスライ デッキ131をアッパレール110に対して前方に 動させる。すると、左右のピン部材P1が左 のだるま孔150の狭幅部149内に進入し、かつ 右の押さえ部材P1aが左右の狭幅部149の直上 位置し、狭幅部149の幅より径が大きい押さ 部材P1aの一部がスライドデッキ131の上面に 触する。このとき、左右のアッパレール110 突設した貫通孔H2a、H3a、H4bが左右の各貫通 151、152、153の直下にそれぞれ位置する。ス イドデッキ131の後端を前端と同じ位置まで げてスライドデッキ131の下面を左右のアッ レール110の水平支持片111の上面に接触させ と、押さえ部材P1aの下面全体が取付用凹部13 6、137の上面に接触し、かつ、貫通孔H2a、H3a H4bが左右の各貫通孔151、152、153とそれぞれ 通し、さらに左右の位置決めピンP2が貫通孔 154に嵌合する。この状態で、取付用凹部136、 137内において図示を省略した3本のボルト(図 略)を貫通孔151、152、153に挿入し、かつ、各 貫通孔151、152、153の直下に位置するナット125 b、ナット127cにそれぞれ螺合する。このよう してスライドデッキ131を左右のアッパレー 110に固定すると、図16の実線で示すように 左右のロック切替部材144(ロック許容位置に 置する)の押圧片146が(ロック位置に位置す )ロック爪122の被押圧部124の外側に位置し、 押圧部124との間に隙間を形成する。さらに 図19及び図20に示すように、レールユニット 85の2つの支持ローラ109がスライドデッキ131の 下面にそれぞれ接触する。
 最後に、取付用凹部136と取付用凹部137にカ ー板155をそれぞれ嵌め込んでデッキユニッ 130を完成させれば、デッキユニット130とレ ルユニット85の組み付け作業が完了する。 ると、図19及び図20に示すように、左右の板 ね157と左右の支持ローラ109の左右方向位置 び上下方向位置が互いに一致する。
 このようにロック爪122、上記捻りコイルば 、支持片59(ロック爪支持部材118)、及びロッ ク孔99(被ロック部材96、97、98)からなるロッ 機構を具備するレールユニット85にデッキユ ニット130を組み付ける際に、ロック爪122とロ ック切替部材144(または操作ワイヤW)を接続す る必要がないので、デッキユニット130をレー ルユニット85に対して容易に組み付けること できる。

 次に以上構成のスライドデッキ装置SD2の動 について説明する。
 自動車10のバックドア12が背面開口部11を閉 ているとき、左右のアッパレール110は左右 被ロック部材96と対応する位置に位置し、 つ、左右のロック爪122の係合突部121がロッ 爪支持部材118の貫通孔120及び被ロック部材96 のロック孔99に係合(ロック)するので、スラ ドデッキ131はその前端面が2列目シート13の 後に位置する収納位置に位置する。
 スライドデッキ131が収納位置に位置すると は、図20に示すように、板ばね157の押さえ 157cと支持ローラ109の前後方向位置が一致す ので、押さえ部157c及び弾性変形部157bが弾 変形し、かつ押さえ部157cが支持ローラ109の 面に接触する。このように、スライドデッ 131が収納位置に位置するときは、左右の支 ローラ109の下部に板ばね157の押さえ部157cが 弾性変形しながら接触するので、スライドデ ッキ131の浮き上がりが防止される。しかも、 左右の支持ローラ109がスライドデッキ131の下 面を支持するので、自動車10が走行すること よりスライドデッキ131に上下方向の荷重が かっても、スライドデッキ131が底板15に対 て上下方向にがたつくことはなく、スライ デッキ装置SD2から異音が発生することはな 。

 バックドア12を開放すれば、操作者(乗客、 転手)は右手を把持用凹部132に掛けることが でき、左手を把持用凹部133に掛けることが出 来る。しかし、初期位置に位置する操作部材 140の先端(後端)から把持用凹部132の左側面ま の左右方向距離L1は100mm以上あるので、右手 の親指を操作部材140に掛ける前に右手の親指 以外の指を把持用凹部132に掛けてしまうと、 右手の親指で操作部材140を操作できなくなっ てしまう(さらに、把持用凹部133の右端面か 初期位置に位置する操作部材140の先端(後端) までの左右方向距離L2が150mm以上あるので、 持用凹部133に親指以外の指を掛けた左手の 指でも操作部材140を操作できなくなる)。そ ため、右手を把持用凹部132に掛ける際には まず右手を操作用凹部135の左側から操作部 140に近づけて、右手の親指を操作部材140に けたまま右手を右側に移動させ操作部材140 ロック解除操作位置まで回転させる。ロッ 解除操作位置に移動した操作部材140の先端( 後端)から把持用凹部132の左側面までの左右 向距離L3は60mm以下なので、操作部材140をロ ク解除操作位置まで回転させれば、右手の 指で操作部材140をロック解除操作位置に保 したまま右手の残りの指を把持用凹部132に けることができる。
 このようにして初期位置に位置する操作部 140をロック解除操作位置側に回転させると 回転プーリ142が回転して操作ワイヤWが引か れるのでロック許容位置に位置していた左右 のロック切替部材144がロック解除位置側に回 転する。すると、ロック切替部材144がロック 解除位置側に所定距離だけ回転したときに、 それまでロック爪122(被押圧部124)から離間し いたロック切替部材144の押圧片146が被押圧 124に接触する。そして、操作部材140をロッ 解除操作位置まで回転させることによりロ ク切替部材144がロック解除位置まで回転す と、左右のロック爪122がアンロック位置ま 回転するので、左右のロック爪122の係合突 121がロック爪支持部材118の貫通孔120及び被 ック部材96のロック孔99から外側に脱出し、 ロック爪122によるロックが解除される(図16の 仮想線参照)。

 操作部材140をロック解除操作位置に保持し 状態でスライドデッキ131を後方に引けば、 ーラ115、ローラ116及び支持ローラ109が回転 るので、アッパレール110及びデッキユニッ 130をロアレール90に対して後方にスライド せることができる。左右のロック爪122が被 ック部材97の側方に位置したときに操作部材 140から手を離して操作部材140を初期位置に回 転復帰させると、ロック切替部材144がロック 許容位置まで回転復帰するので、左右のロッ ク爪122がロック位置に回転復帰し係合突部121 がロック爪支持部材118の貫通孔120及び被ロッ ク部材97のロック孔99に係合(ロック)するので 、スライドデッキ131を中間位置(図示略)に保 できる。また、左右のロック爪122が被ロッ 部材98の側方に位置したときに操作部材140 ら手を離して操作部材140を初期位置に回転 帰させれば、ロック爪122の係合突部121がロ ク爪支持部材118の貫通孔120及び被ロック部 98のロック孔99に係合(ロック)するので、ス イドデッキ131を最大引き出し位置(図示略)に 保持できる。
 このように、スライドデッキ131を背面開口 11の後方に引き出したときは、図19に示すよ うに、左右の板ばね157は自由状態に復帰しか つ左右の支持ローラ109の後方に位置するので 、左右の板ばね157によるスライドデッキ131の 浮き上がり防止機能は不能になる。しかし、 この状態で自動車10が走行することはないの 、スライドデッキ131が自動車10の後方に引 出された状態においてはスライドデッキ131 浮き上がりを防止しなくても問題はない。
 また、ロック爪122による被ロック部材97の ック孔99(及びロック爪支持部材118の貫通孔12 0)または被ロック部材98のロック孔99(及びロ ク爪支持部材118の貫通孔120)に対する係合(ロ ック)を解除した上で、スライドデッキ131を 納位置まで前方にスライドさせると、収納 置に達する直前に、支持ローラ109と同じ上 方向位置に位置する傾斜部157dが弾性変形し がら支持ローラ109の下側に潜り込む(図示略 )。そのため、スライドデッキ131が収納位置 達したときには、板ばね157は図20に示す形状 に円滑に弾性変形し、押さえ部157cによって ライドデッキ131の浮き上がりが防止される

 以上説明したように、本実施形態のBM2によ てもスライドデッキ131が収納位置に位置す ときのスライドデッキ131の浮き上がりを確 に防止できる。
 しかも、支持ローラ109が支持部材と床面側 触部材を兼ねているので、部品点数を省略 きる。
 また、スライドデッキ側接触部材を弾性変 可能な板ばね157としたので、板ばね157のス イドデッキ131への取付位置精度、及び、支 部材及び床面側接触部材である支持ブラケ ト107の床面への取付位置精度に対する要求 緩くなる。そのため、支持ブラケット107及 板ばね157の取付作業が簡単になる。

 さらに、本実施形態のスライドデッキ装 SD2では、ロック切替部材144(押圧片146)はロ ク許容位置に位置するときはロック爪122(被 圧部124)から外側に離れるので、操作部材140 の動作とロック爪122の動作の間には所定の遊 びが存在する。従って、操作部材140に荷物や 乗客の体が当たる等して操作部材140が僅かに 動いただけではロック爪122は動かないので、 ロック爪122によるロックが不意に解除される おそれは小さい。

 また、自動車10の後部が前部よりも下方 位置する状態で坂道に駐車したような場合 操作部材140をロック解除操作位置まで回転 せると、スライドデッキ131が自身の荷重や ライドデッキ131の上面に載せた荷物の荷重 よって後方に向かって不意に勢いよくスラ ドしようとすることがある。しかしこのよ な場合、操作者は反射的に左右の手で把持 凹部132、133を把持し続けようとするものの 右手が左右方向に開いた状態となっている め(親指と小指の左右方向間隔がかなり広く っているため)、反射的に親指を操作部材140 から離し易い。しかも、操作者が操作部材140 から親指を離すと、操作部材140はロック解除 操作位置に比べて把持用凹部132から離れる方 向の位置である初期位置まで回転するので、 この後に操作者の親指が反射的に操作部材140 を操作する可能性は殆どない。そのため、こ のような事態になるとアンロック位置に位置 していたロック爪122がロック位置まで回転す るので、ロック爪122が被ロック部材97と対応 る位置に位置すると、ロック爪122の係合突 121が自動的にロック爪支持部材118の貫通孔1 20及び被ロック部材97のロック孔99に係合(ロ ク)する。従って、本実施形態のスライドデ キ装置SD2では、デッキユニット130が中間位 を超えて最大引き出し位置まで一気にスラ ドするおそれは極めて小さい。

 支持ローラ109(及び支持ブラケット107)が後 連結部材103に対して所定の位置及び方向と るように予めレールユニット85を組み立てて おけば、レールユニット85を底板15に取り付 ることにより支持ローラ109は底板15に対して 所定の位置及び所定の方向となる。このよう にスライドデッキ装置SD2を底板15に取り付け 際に底板15に対する支持ローラ109の位置及 方向を調整する必要がないので、スライド ッキ装置SD2を底板15に簡単に取り付けること ができる。しかも、2個の支持ローラ109によ てスライドデッキ131の中央部の両側部の撓 を確実に防止でき、かつ、支持ローラ109に ってスライドデッキ131を円滑にスライドさ ることができる。
 しかも、支持ローラ109を支持する後側連結 材103の下面に設けた荷重支持部104が底板15 接触しているので、スライドデッキ131上に い荷物を載せた場合であっても後側連結部 103の中央部が大きく撓むことはない。その め、スライドデッキ131に重い荷物を載せた 合であっても、支持ローラ109によってスラ ドデッキ131の下面を安定した状態で支持で る。
 また、荷重支持部104は底板15にねじ等によ 固定する必要がないので、レールユニット85 の底板15に対する取付作業が複雑になること ない。

 しかも、左右のロアレール90を底板15に固定 するための部材である後側ブラケット87を、 側連結部材103をロアレール90に固定するた の部材として利用しているので、後側連結 材103用のブラケットを別途設ける場合に比 て部品点数が少なくできる。
 さらに、後側連結部材103の両端部を、ロア ール90や、ロアレール90に固定した(底板15に 接触しない)ブラケットに固定する場合は、 ライドデッキ131に重い荷物を載せた場合に の荷重がロアレール90に伝わるので左右のロ アレール90に変形が生じ、その結果アッパレ ル110のスライド動作が不円滑になるおそれ ある。しかし、底板15に接触する後側ブラ ット87に後側連結部材103の両端部を固定して いるので、スライドデッキ131に掛かった荷重 は支持ローラ109、回転軸108、支持ブラケット 107、後側連結部材103及び後側ブラケット87を して底板15に伝わり、ロアレール90には伝わ らない。従って、スライドデッキ131に重い荷 物を載せた場合であってもアッパレール110の スライド動作が不円滑になることはない。

 さらに、ロアレール90に設けたカバー部 94とアッパレール110の間の隙間は狭くなって いる(図10、図11、図14参照)ので、スライドデ キ131を後方に引き出すことによりロアレー 90の上面が上方に露出した状態で乗客が小 い物を落としても、該物がカバー部材94とア ッパレール110の隙間からロアレール90の内部 入るおそれは極めて小さい。しかも、万が 、該物がカバー部材94とアッパレール110の 間からロアレール90の内部に入ったとしても 、スライドデッキ131を収納位置(前端位置)ま スライドさせると、ローラ115が該物を前方 押圧し、スライドデッキ131が収納位置に達 たときに該物は前端ストッパ部材B3の頭部 テーパ面によって前斜め上方に持ち上げら 、ロアレール90の前端開口部からロアレール 90の前方に排出されるので、乗客は該物をロ レール90の内部から簡単に取り出すことが 能である。

 以上本発明を上記実施形態に基づいて説明 たが、本発明は様々な変形を施しながら実 可能である。
 例えば、第1の実施形態において、カバー部 材52(クッション部材47)及び支持ローラ30の数 変えて実施してもよい。図21は、底板15の左 右方向の中央部に断面L字形のブラケット67を 左右一対固定し、各ブラケット67に設けた支 部材41(図21では図示略)にクッション部材47 カバー部材52を装着し、かつ、ブラケット67 左右両側に左右一組の支持ブラケット25を 定し、各組の支持ブラケット25で支持ローラ 30を回転可能に支持した例を示している。
 また、第1の実施形態において、図22に示す うに(支持ローラ30とそのブラケットの図示 省略している)、接触部材60に類似する形状 接触部材(床面側接触部材)70を底板15側に固 し、クッション部材(スライドデッキ側接触 部材)47及びカバー部材(スライドデッキ側接 部材)52をブラケット71を介してスライドデッ キ20の下面に固定してもよい(支持部材41及び ッション部材47の図示は省略している)。こ 場合は図示するように、接触部材70の上部 73(接触部材60の下部片63に相当する部分)の前 部に略水平な接触部74(接触部64に相当する部 )を形成し、上部片73の後部に接触部74より 段高い位置に位置する略水平な非接触部75( 接触部65に相当する部分)を形成し、接触部74 の後端部と非接触部75の前端部を水平方向に して傾斜する傾斜押圧部76によって接続す (図22の仮想線で示すようにスライドデッキ20 が収納位置より後方に位置するとき、傾斜押 圧部76はカバー部材52の上片53の前縁部と前後 方向に対向する)。このように構成すればス イドデッキ20が収納位置に位置するときはカ バー部材52の上面が接触部74の下面と接触す ので、スライドデッキ20の上下方向のがたつ きを防止できる。一方、スライドデッキ20が 納位置から後方に引き出されたときは、仮 線で示すようにカバー部材52と非接触部75の 間に隙間が出来るのでカバー部材52と非接触 75は非接触となる。さらに、自動車10の後方 に引き出したスライドデッキ20を前方にスラ ドさせると、収納位置に達する直前に傾斜 圧部76がカバー部材52の上片53の前縁部に接 し、上片53が下方に僅かに移動する。従っ 、この変形例においても自動車10の後方に引 き出したスライドデッキ20を収納位置まで円 にスライドさせることが可能である。

 さらに、接触部材60の接触部64(または接触 材70の接触部74)と接触する部材(上記実施形 のカバー部材52及びクッション部材47に相当 る部材)の下面と接触部64(接触部74)の上面の 位置が正確に一致しているのであれば、接触 部64(接触部74)と接触する部材を非弾性材料に より成形してもよい。
 さらに、接触部材60の床面側接触部材との 触部に弾性変形可能なクッション部材を固 し、該クッション部材の表面(床面側接触部 との対向面)をカバー部材で覆ってもよい。 また、接触部材70のスライドデッキ側接触部 との接触部を同じように構成してもよい。 れらの変形例の場合、接触部材60と接触す 床面側接触部材と接触部材70と接触するスラ イドデッキ側接触部材は、弾性を有する部材 と弾性を有さない硬質部材のいずれによって 構成することも可能である。

 一方、第2の実施形態において、底板15側に 持ブラケット107とは別の固定部材を固定し スライドデッキ131が収納位置に位置したと に該固定部材の底板15から上方に離間する 分の下面に板ばね157の押さえ部157cを接触さ てもよい。
 また、第2の実施形態において、支持ブラケ ット107、回転軸108及び支持ローラ109を一組と した上で板ばね157を1つとしたり、支持ブラ ット107、回転軸108及び支持ローラ109を3つ以 の複数組とした上で板ばね157を3つ以上とし てもよい。
 さらに、板ばね157を金属以外の弾性材料(例 えば樹脂材)によって成形したり、板ばね157 後部をスライドデッキ131の下面に直接固定 てもよい。さらに、板ばね157の長手方向の 間部を支持ブラケット156やスライドデッキ13 1の下面に固定してもよい。
 また、いずれの実施形態においても、スラ ドデッキ20、131の下面を支持する支持部材 して、支持ローラ30、109の代わりに単に(回 せずに)スライドデッキ20、131の下面を支持 る部材を利用してもよい。

 本発明は、バックドアを備える車両のラ ージルームに適用可能であり、適用するこ により、スライドデッキが収納位置に位置 たときのスライドデッキの上下方向へのが つきを防止することが可能になる。