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Title:
SPHERICAL COPPER FINE POWDER AND PROCESS FOR PRODUCTION OF THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/001710
Kind Code:
A1
Abstract:
A spherical copper fine powder characterized by having a mean particle diameter of 0.05 to 0.25μm; and a process for the production of spherical copper fine powder through disproportionation, characterized by adding copper suboxide to an aqueous medium containing an additive consisting of a natural resin, a polysaccharide, or a derivative thereof to prepare a slurry, adding a 5 to 50% aqueous solution of an acid to the slurry at once within 15 minutes, and then subjecting the resulting slurry to disproportionation. The process enables speedy, efficient and stable production of metallic copper particles controlled in particle shape or particle size, particularly copper fine powder having smaller particle sizes.

Inventors:
HAGA TAKAHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/061033
Publication Date:
December 31, 2008
Filing Date:
June 17, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON MINING CO (JP)
HAGA TAKAHIRO (JP)
International Classes:
B22F1/00; B22F9/24
Foreign References:
JP2005023417A2005-01-27
JP2004256857A2004-09-16
JP2005256012A2005-09-22
JP2004211108A2004-07-29
JP2008031491A2008-02-14
Attorney, Agent or Firm:
OGOSHI, Isamu (Daini-Toranomon Denki Bldg. 5F,3-1-10 Toranomon, Minato-ku, Tokyo 01, JP)
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Claims:
 銅微粉の平均粒径が0.05μm以上、0.25μm以下であることを特徴とする球状銅微粉。
 銅微粉の比表面積(BET)が2.5m 2 /g以上、15.0m 2 /g以下であることを特徴とする請求項1記載の球状銅微粉。
 天然樹脂、多糖類又はその誘導体の添加剤を含む水性媒体中に、亜酸化銅を添加してスラリーを作製し、このスラリーに5~50%酸水溶液を15分以内に一度に添加して、不均化反応を行うことを特徴とする不均化反応による球状銅微粉の製造方法。
 不均化反応後に得られた銅微粉スラリーの固液分離と水洗浄を行い、これをアルカリ溶液による還元処理を行い、さらに得られた微粉スラリーの固液分離と水洗浄を繰り返して銅粉を得ることを特徴とする請求項3記載の球状銅微粉の製造方法。
 前記微粉スラリーの固液分離と水洗浄を繰り返す途中において、酸による酸性化処理を行うことを特徴とする請求項3又は4記載の球状銅微粉の製造方法。
 最終的に水洗浄処理した後、銅粉をろ過し、さらにこれを真空乾燥して銅粉を得ることを特徴とする請求項3~5のいずれかに記載の球状銅微粉の製造方法。
 銅微粉の平均粒径が0.05μm以上、0.25μm以下であることを特徴とする請求項3~6のいずれかに記載の球状銅微粉の製造方法。
 銅微粉の比表面積(BET)が2.5m 2 /g以上、15.0m 2 /g以下であることを特徴とする請求項3~7のいずれかに記載の球状銅微粉の製造方法。
Description:
球状銅微粉及びその製造方法

 この発明は、制御された粒形あるいは粒 の球状金属銅粒子、特により微細な球状銅 粉を迅速に効率良く、かつ安定して製造で る球状銅微粉の製造方法とそれによって得 れた球状銅微粉に関する。

 銅粉の製造方法には、古くから電解法およ アトマイズ法がある。これらの方法によっ 製造された銅粉は含油軸受、電刷子などの 末冶金用用途には良いが、近年需要増大が 込まれている塗料、ぺースト、樹脂などの 電フィラー用には、より微粒子で粒度粒形 制御されたものが望まれている。
 これらの用途に適合するより微細な金属銅 子の製造方法としては、
(1)   銅塩水溶液の水素加圧還元法
(2)   銅塩水溶液の化学薬品添加還元法
(3)   有機銅塩の熱分解法
などがあるが、設備費および運転費が高価で ある問題があり、また所定の粒形粒度に制御 するには、歩留りがわるく、表面酸化を起こ しやすい、あるいは薬品代が高価であるなど の欠点があって、満足すべき方法はない。

 このようなことから、亜酸化銅粒子と酸を 応させる方法が、生成する金属銅粒子の粒 と粒度を好適に制御することができ、またp H、温度、平均滞留時間などの反応条件を管 することによって、所定の粒形粒度を調整 、高純度の金属銅微粒子を製造することが きることが分った。
 また、反応条件を選ぶことによって鎖状な の凝集連結粉を得ることもできるようにな た(例えば、特許文献1参照)。

 この特許文献は、昭和60年に公開されたも で、当時の銅粉製造技術としては最も高い ベルの技術であった。
 この技術の内容は、1)亜酸化銅粒子と酸を 応させることによって銅塩水溶液と金属銅 子を生成させ、固液分離することによって 属銅粒子を回収する方法において反応槽に 酸溶液を生産すべき金属銅粒子の目標粒度 対応する所定の平均滞留時間を得るような 量で連続的に流入させつつ、亜酸化銅粒子 反応槽のpHを所定の値に維持するような添加 速度で添加し、液温50°C以下において反応さ 、生成する金属銅粒子スラリーを前記溶液 入量に応じた速度で排出させ、こうして排 された金属銅粒子スラリーから固液分離手 を経て金属銅粒子を回収することにより、 御された粒度の金属銅粒子を製造すること 特徴とする金属銅粒子の製造方法、2)亜酸 銅粒子と酸を反応させることによって銅塩 溶液と金属銅粒子を生成させ、固液分離す ことによって金属銅粒子を回収する方法に いて所定の粒子形状および粒度を得るべき 温を維持しつつ反応を行わせることを特徴 する金属銅粒子の製造方法というものであ 。

 しかし、最近ではこのような銅粉を、より 粉化しかつ均一化を図ることが要請され、 た迅速な製造技術が求められている。この うなことから、本発明者は、亜酸化銅を、 然樹脂、多糖類又はその誘導体の添加剤を む水性媒体中で、酸による不均化反応を行 て銅微粉を製造する際に、不均化反応開始 度を10°C以下とすることを特徴とする銅微 の製造方法を提案した(特許文献2参照)。
 この方法は、微細な銅微粉を迅速に製造す 方法で、極めて有効な方法である。しかし これは銅微粉の平均粒径は0.5μm~3.0μmレベル であり、さらに微細化する手法を探索してい た。

特開昭60-33304号公報

特開2005-256012号公報

 本発明は、制御された粒形あるいは粒度 球状金属銅粒子、特により微細な銅微粉を 速に効率良く、かつ安定して製造できる球 銅微粉の製造方法と、それによって得られ 球状銅微粉を提供することを目的とする。

 本発明は、
1)銅微粉の平均粒径が0.05μm以上、0.25μm以下 あることを特徴とする球状銅微粉
2)銅微粉の比表面積(BET)が2.5m 2 /g以上、15.0m 2 /g以下であることを特徴とする前記1)記載の 状銅微粉を提供する。
 ここで球状とは、個々の銅粒子の短径と長 との比が150%以下、特に120%以下であるもの 言う。したがって、短径と長径との比が150% 超えるものは、扁平な形状を有しており、 れを球状とは言わない。
 本願発明は、扁平の銅微粉が混入している 合でも、その量は全体の20%以下、好ましく 10%以下、さらに5%以下である。実質的に、 のような扁平の銅微粉を含有しないことが い。

 また、本発明は、
3)天然樹脂、多糖類又はその誘導体の添加剤 含む水性媒体中に、亜酸化銅を添加してス リーを作製し、このスラリーに5~50%酸水溶 を15分以内に一度に添加して、不均化反応を 行う不均化反応による銅微粉の製造方法を提 供する。
 添加剤としては、天然ゴム類又はゼラチン を使用することができる。この添加剤の具 的なものとして、松脂、ゼラチン、にかわ カルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプ 、デキストリン、アラビアゴム、カゼイン 有効である。
 前記亜酸化銅のスラリー濃度は500g/L以下が 当であるが、通常300g/L以下で実施する。こ スラリー濃度は適宜選択でき、特に制限は い。亜酸化銅のスラリー濃度を極端に低濃 にすると、反応が進まないので、コスト高 なるだけである。
 モル比(酸の規定数/スラリーのモル数)につ ては、1.00~2.00で実施するのが望ましい。モ 比は等量(1.0)以上であれば反応に問題ない 過剰に加えてもそれほど効果が上がる訳で ない。逆に、酸濃度が濃過ぎる場合は、亜 化銅スラリーに酸を添加する際に発熱量が きくなり、反応系の温度が上昇し、微粉化 不利になると予想されるので、コスト的に 利となる虞がある。
 一方、酸濃度が薄い場合は結果的に反応速 が低下することになるので、微粉化に不利 なる。以上から、モル比(酸の規定数/スラ ーのモル数)については、1.00~2.00とするのが ましいと言える。

 水性媒体中で、酸による不均化反応を行っ 銅微粉を製造する際に、不均化反応開始温 を10°C以下とすることが望ましい。これは 微細な銅微粉を形成するのに有効である。
 さらに、この酸水溶液は、一括して添加す ことが非常に重要である。すなわち、15分 内に一度に添加する。これによって、平均 径0.25μm以下の球状銅微粉を得ることができ 。この迅速な添加による不均化反応が微細 球状銅粉を達成できる。この短時間の一度 添加が銅微粉の製造に有効である理由は必 しも明確ではない。
 しかし、この短時間の不均化反応は、銅粒 の成長を抑制する作用を行っていると考え れる。したがって、微細化のためには、短 間の一括添加は有効である。酸水溶液の添 時間は、好ましくは3分以内の短時間である こと、特に好ましくは1分以内であることが ましい。

 さらに、本発明は、
4)不均化反応後に得られた銅微粉スラリーの 液分離と水洗浄を行い、これをアルカリ溶 による還元処理を行い、さらに得られた微 スラリーの固液分離と水洗浄を繰り返して 粉を得る前記3)記載の銅微粉の製造方法、 提供する。このアルカリ溶液による還元処 は、得られた銅微粉に残る酸化物と未反応 亜酸化銅を還元することにより、銅粒子の 学組成の均一化に効果がある。
5)前記微粉スラリーの固液分離と水洗浄を繰 返す途中において、酸による酸性化処理を う前記3)又は4)記載の銅微粉の製造方法、を 提供する。
この酸による酸性化処理は、防錆処理を行う 場合に、防錆効果をより高めることができる 。
6)最終的に水洗浄処理した後、銅粉をろ過し さらにこれを真空乾燥して銅粉を得る前記3 )~5)のいずれかに記載の銅微粉の製造方法
7)銅微粉の平均粒径が0.05μm以上、0.25μm以下 ある前記3)~6)のいずれかに記載の銅微粉の製 造方法
8)銅微粉の比表面積(BET)が2.5m 2 /g以上、15m 2 /g以下である前記3)~7)のいずれかに記載の銅 粉の製造方法、を提供する。

 本発明の銅微粉の製造方法は、粒形を球 とし粒度を任意に制御でき、より微細な銅 粉を迅速に効率良く、かつ安定して製造で るという優れた効果を有する。

球状銅微粉の製造フローの概要を示す である。 球状銅微粉のFE-SEM写真である。

 亜酸化銅粒子は、銅塩水溶液から塩化第一 を経由するなどの公知の方法で製造された ので良い。すなわち、用いる亜酸化銅粒子 粒度と本発明の方法によって得られる金属 粒子の粒度の間には直接的な関係がないの 、粗粒の亜酸化銅粒子を用いることもでき 。
 酸は、通常硫酸を使用するが、硝酸、りん 、酢酸を用いることもできる。特に酸の種 を特定する必要はない。硫酸を使用した場 、不均化反応は次の反応式により、硫酸銅 溶液と金属銅粒子が生成する。
  Cu 2 O+H 2 SO 4 =Cu↓+CuSO 4 +H 2 O

 亜酸化銅に対する酸の添加比率を大きくす ば反応系のpHが低くなり、逆の場合にはpHが 高くなるので、酸又は亜酸化銅の添加比率に より、pHを制御することができる。
 反応中に不純物沈殿が生成するのを避け、 た、亜酸化銅が残留せず反応を迅速に進行 せるためにはpHを2.5以下に、望ましくは1.0 近に維持する。
 このような、亜酸化銅の不均化反応による 微粉の製造に際し、天然樹脂、多糖類又は の誘導体の添加剤(保護コロイド)を含む水 媒体中で、酸による不均化反応を行う。こ が本発明の大きな特徴の一つである。
 この添加剤(保護コロイド)は、粒子成長を 制する働きがあり、また粒子同志の接触頻 を低減する作用を行う。したがって、微細 子の製造に有効である。

 前記添加剤としては、特に天然ゴム類又は ラチン類が有効である。さらに具体的には 添加剤として、松脂、ゼラチン、にかわ、 ルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプン デキストリン、アラビアゴム、カゼインを 用することができる。特に、にかわを使用 た場合は、平均粒径を0.25μm以下の微粉化が 能であり、凝集抑制効果を有する。
 反応中の液温は、金属銅微粒子を製造する 合には、30°C以下、好ましくは10°C以下とす る。液温が30°Cを超える場合、金属銅微粒子 志が凝集連結する傾向があるからである。 に、微細化を図るためには、不均化反応開 温度を10°C以下とすることが望ましい。こ 反応温度を低下させることにより、粒子成 を効果的に抑制することができ、より微粉 が可能となる。

 この10°C以下の温度は、可能ならば反応 了まで持続させると、より効果的である。 応温度が30°Cを越える温度にすることも可能 である。この場合は、金属銅粒子同志が凝集 連結する事実に着目し、特殊な粒形のものを 得ようとするものである。このように、反応 温度により、生成する金属銅粒子の粒形およ び粒度を制御することができる。本発明は、 このような温度コントロールの全てを包含す る。

 また、本発明は、亜酸化銅の酸による不均 反応を行って銅微粉を製造する際に、この 水溶液は、一括して添加することが非常に 要である。すなわち、15分以内、好ましく 3分以内、さらに好ましくは1分以内に一度に 添加する。これによって、平均粒径0.25μm以 の球状銅微粉を得ることができる。
 この迅速な添加による不均化反応が微細な 状銅粉を達成できる。すなわち、酸の添加 度を速めることにより、核発生を粒子成長 りも優勢にし、銅粉をより微細化させる。
 この短時間の不均化反応は、銅粒子の成長 抑制する作用を行っていると考えられる。 細化のためには、短時間の一括添加は必要 可欠である。

 本願発明の平均粒径は、より小さな値をと ことが望ましいが、平均粒径(D 50 )より小さな値となるD 10 の実績値は0.06μmであり、粒度分布の最小値 あるD min はさらに小さくなる。しかし、湿式反応であ る不均化法では、0.05μmが製造可能な下限値 あることから、平均粒径は0.05μmに設定した
 粒度分布の最小値であるD min はさらに小さいので、より微細な銅微粉が含 まれる。これから、湿式反応である不均化法 では0.05μm程度が製造可能な下限と推測され ので、平均粒径の下限を0.05μmとした。

 一方、平均粒径が細かくなる程、比表面積 より大きくなる傾向があるが、必ずしも比 するものではない。また、比表面積の実測 と理論値では異なる。
 銅微粉を真球状と仮定し、銅の真密度8.93g/c m 3 、平均粒径(D 50 )を直径として、体積、表面積、質量から比 面積を算出すると、D 50 =0.05μmで、理論比表面積は13.44m 2 /gとなる。
 しかし、平均粒径(D 50 )と比表面積の関係については、平均粒径が さくなるほど、理論値と実測値の値に差が くなる傾向がある。これは、平均粒径が大 いと表面状態(最表面の凹凸など)が比表面積 に大きな影響を与えるが、小さくなると表面 状態よりもサイズそのものの影響が大きくな り、理論値と実測値に差がなくなると考えら れるからである。
 以上を綜合すると、D 50 の下限値を0.05μmとすると、比表面積の上限 15.0m 2 /g程度となることが予想できる。したがって BET比表面積の上限は15.0m 2 /gとした。

 このようにして得られた超微細球状銅粉は 空気中又は液体中で凝集する可能性がある しかし、この凝集体は、水溶液中での超音 を印加するなどの手段により、再度分散さ ることは可能である。それは、あくまで初 の粒子が、平均粒径0.25μm以下の球状銅微粉 であることが前提であることは理解されるべ きことである。粉砕の手段で、微細化するこ とによっては、球状の微細銅粉は得られない からである。
 回分式に反応を行わせる場合には、亜酸化 粒子スラリーに酸を添加してもよく、逆に 溶液に亜酸化銅粒子あるいは亜酸化銅粒子 ラリーを添加しても良い。
 いずれの場合も、得られる金属銅粒子は高 度であり、かつ表面活性に富んでいる。従 て、固液分離によって得られた金属銅粒子 対しては、適当な防錆処理を施してから乾 する。図1に球状銅微粉の製造フローの概要 を示す。
 この図1に示すように、添加剤の溶解→スラ リー化(添加剤を含む水性媒体中に亜酸化銅 添加してスラリーを作製する工程)→不均化 応(酸水溶液の添加)→洗浄→防錆→ろ過→ 燥→解砕→分級の工程を経て製造される。

 次に、本発明の実施例について説明する なお、本実施例はあくまで一例であり、こ 例に制限されるものではない。すなわち、 発明の技術思想の範囲内で、実施例以外の 様あるいは変形を全て包含するものである

(実施例1)
 7リッターの純水に、にかわを8g溶解させ、 拌しつつ亜酸化銅1000gを添加して懸濁させ 亜酸化銅スラリーを7°Cまで冷却した。スラ ー中の亜酸化銅量は約143g/Lである。
 次いで7°Cに冷却した希硫酸(濃度24%:9N、モ 比(酸水溶液/スラリー):1.5)2000ccを、1分で添 した。生成した銅微粉を洗浄防錆処理した 乾燥し、420gの銅微粉を得た。
 反応は添加後、約1分間で終了した。このよ うにして得られた球状銅微粉のFE-SEM写真を図 2に示す。図2に示すように、銅微粉の平均粒 は0.09μmであった。冷却した希硫酸の1分で 添加は、銅微粉化に極めて有効であること 分かる。比表面積BETは6.66m 2 /gであった。この実施例1は、他の実施例の条 件の中でも、特に好適な例である。

(実施例2~8)
 添加剤として、松脂、ゼラチン、カルボキ メチルセルロース(CMC)、デンプン、デキス リン、アラビアゴム、カゼインを使用した 合の実施例を示す。この場合、添加剤を替 た以外は、全て実施例1と同一の条件で銅粉 生成させた。この結果、上記の添加剤は、 て有効であるが、実施例1の「にかわ」の添 加が最も良い結果となった。

(比較例1~2)
 添加剤として、ポリエチレングリコール(PEG )を選択した場合、及び無添加の場合につい 、銅微粉化を調べた。その結果を比較例1~2 示す。この場合、他の条件は、全て実施例1 同一の条件で銅粉を生成させた。この結果 比較例1の添加剤は有効ではなく、また無添 加の場合も、銅粉の粒径が大きくなり、また BET比表面積も低い銅粉が得られ、悪い結果と なった。
 上述の実施例及び比較例に係る球状銅微粉 関し、その平均粒径及び比表面積を測定し 。平均粒径はレーザー回折散乱式粒度分布 定法によるもので、重量累積粒径D 50 の値を採用した。比表面積はBET法により測定 した。
 以上の実施例1~8及び比較例1~2の結果を、表1 に示す。

(実施例9~12、16)
 次に、代表的な実施例1を基準にして、酸添 加時間を変化させた場合の結果を実施例9~12 示す。この場合、酸添加時間を5秒から15分 変化させた。この場合、酸添加時間を替え 以外は、全て実施例1と同一の条件で銅粉を 成させた。この結果、酸添加時間を短くし 方が、より銅粉の粒径が小さく、BET比表面 も低い銅粉が得られた。酸添加時間も粒径 大きさとBET比表面積に影響するので、酸添 時間は、極力短時間の方が望ましい。時間 かけて添加することはないが、およそ15分 内で添加するのが望ましい。この結果は、 脂、ゼラチン、カルボキシメチルセルロー (CMC)、デンプン、デキストリン、アラビアゴ ム、カゼインの添加剤を使用した場合でも、 同様であった。

(比較例3~4)
 次に、酸添加時間が本発明の条件を外れる1 6分、80分で行った場合の例を比較例3、比較 4に示す。この場合、酸添加時間を替えた以 は、全て実施例1と同一の条件で銅粉を生成 させた。いずれも、銅粉の粒径が大きくなり 、またBET比表面積も低い銅粉が得られ、悪い 結果となった。
 実施例9~12及び比較例3~4の結果を、表2に示 。

(実施例13~17)
 次に、代表的な実施例1を基準にして、反応 開始温度を変化させた場合の結果を実施例13~ 17に示す。この場合、反応開始温度を0~30°C変 化させた。この場合、反応開始温度を替えた 以外は、全て実施例1と同一の条件で銅粉を 成させた。
 この結果、反応開始温度を低くした方が、 り銅粉の粒径が小さく、BET比表面積が大き 銅粉が得られた。この結果は、松脂、ゼラ ン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デ プン、デキストリン、アラビアゴム、カゼ ンの添加剤を使用した場合でも、同様であ た。

(比較例5)
 次に、反応開始温度が本発明の条件を外れ 50°Cで行った場合の例を、比較例5に示す。 の場合、反応開始温度を替えた以外は、全 実施例1と同一の条件で銅粉を生成させた。 その結果、銅粉の粒径が大きくなり、またBET 比表面積も低い銅粉が得られ、悪い結果とな った。
 実施例13~17及び比較例5の結果を、表3に示す 。

  上記に示す通り、本発明の条件、すなわ 天然樹脂、多糖類又はその誘導体の添加剤 含む水性媒体中に、亜酸化銅を添加して亜 化銅10~300g/Lを含有するスラリーを作製し、 のスラリーに、モル比(酸の規定数/スラリー のモル数)1.00~2.00で、5~50%酸水溶液を3分以内 一度に添加して、不均化反応を行うことよ 、好適な球状銅微粉を得ることが可能とな 。
 そして、微粉の平均粒径が0.25μm以下である 球状銅微粉を得ることができる。さらに、こ れらの球状銅微粉は、銅微粉の比表面積(BET) 4.0m 2 /g以上を達成することが可能となる。

 本発明によって製造された球状銅微粉は 粉末の粒径が小さく均一であり、含油軸受 電刷子用の粉末だけでなく、塗料、ペース 、樹脂などの導電性フィラーとして有用で る。