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Title:
STACKING DEVICE FOR STACKING CONTINUOUS SEPARATOR AND SHEET ELECTRODE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/139561
Kind Code:
A1
Abstract:
A simple-structured and inexpensive stacking device for stacking a continuous separator and sheet electrodes which can protect end parts of the sheet electrodes when bending the continuous separator is provided while allowing for a smooth bending of the separator and improving productivity. This stacking device is characterized in that it comprises a stacking stage (10) which suction-holds the end of the tape-like separator S and stacks the sheet electrodes P and N and the separator S in order on the tape-like separator S, a separator reciprocating means which reciprocates the tape-like separator S above the stacking stage (10) with the stacking stage (10) at the center, and a bending guide member (20) which is so structured as to come close to and go away from the stacking stage (10), covering the sides of both ends of the stacked sheet electrodes P and N in the moving direction of the separator S, and guides the folding-back of the separator S at both ends of the sheet electrodes during reciprocating movement of the separator S.

Inventors:
KADOWAKI MUNEHIRO (JP)
ABE KIYOKO (JP)
OZAWA KAZUNORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/059397
Publication Date:
November 20, 2008
Filing Date:
May 02, 2007
Export Citation:
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Assignee:
ENAX INC (JP)
KADOWAKI MUNEHIRO (JP)
ABE KIYOKO (JP)
OZAWA KAZUNORI (JP)
International Classes:
H01G13/00; H01M4/04; H01M4/13; H01M10/04; H01M10/0525; H01M10/0583; H01M10/0585; H01M50/466; H01M10/36
Foreign References:
JP2004022449A2004-01-22
JP2000001261A2000-01-07
JP2005050583A2005-02-24
JPH09274935A1997-10-21
JP2000251923A2000-09-14
Other References:
See also references of EP 2149927A4
Attorney, Agent or Firm:
NARUSE, Katsuo et al. (TKK Nishishinbashi Bldg.11-5, Nishi-shinbashi 2-chome, Minato-k, Tokyo 03, JP)
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Claims:
 連続するテープ状のセパレータを折り返しつつ、該セパレータ及びシート状電極を順次積層して積層体を形成する連続セパレータ及びシート状電極の積層装置であって、
 前記テープ状のセパレータの先端部を吸着保持し、その上にシート状電極及びセパレータが順次積層される積層ステージと、
 前記積層ステージの上方にて、前記テープ状セパレータを、該積層ステージを中心として往復移動させるセパレータ往復移動手段と、
 積層された前記シート状電極の前記セパレータの移動方向両端部の辺を覆うように前記積層ステージに対して近接、又は離隔可能に構成され、前記セパレータの往復移動に伴う前記シート状電極両端部での折り返しをガイドする折り曲げガイド部材と
を備えることを特徴とする連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 前記セパレータ往復移動手段は、その間に前記テープ状セパレータが挿通されたローラ対を、前記積層ステージを中心として該ステージ面に沿って往復移動させることにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 複数のシート状正電極が収容可能な正電極収容部と、複数のシート状負電極が収容可能な負電極収容部と、前記正電極収容部内のシート状正電極を1枚ずつ保持して前記積層ステージ上に移動供給する正電極保持移動手段と、前記シート状の負電極を1枚ずつ保持して前記積層ステージ上に移動供給する負電極保持移動手段とをさらに備え、前記セパレータ往復移動手段と、前記正電極保持移動手段及び負電極保持移動手段とは略同一直線上を一体に往復移動することを特徴とする請求項1又は2に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 前記セパレータ往復移動手段は、前記正電極保持移動手段と前記負電極保持移動手段との略中央に配置されていると共に、前記積層ステージは、前記正電極収容部と前記負電極収容部との略中央に配置されており、かつ、前記セパレータ往復移動手段と前記各電極保持移動手段との水平方向の離隔距離は、前記積層ステージと前記各電極収容部との水平方向の離隔距離の略半分に設定されていることを特徴とする請求項3に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 複数のシート状正電極が収容可能な正電極収容部と、複数のシート状負電極が収容可能な負電極収容部と、前記正電極収容部内のシート状正電極を1枚ずつ保持して前記積層ステージ上に移動供給する正電極保持移動手段と、前記シート状の負電極を1枚ずつ保持して前記積層ステージ上に移動供給する負電極保持移動手段とをさらに備え、前記正電極保持移動手段と前記負電極保持移動手段とは、前記セパレータ往復移動手段の軌道と前記積層ステージの略中心にて接するような円軌道上を一体に往復移動することを特徴とする請求項1又は2に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 前記正電極収容部と前記負電極収容部とは、前記円軌道上に配置されていると共に、前記正電極保持移動手段と前記負電極保持移動手段との開き角度は、前記積層ステージと前記各電極収容部との配設角度と略同等に設定されていることを特徴とする請求項5に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 前記正電極保持手段と前記負電極保持手段との開き角度は、任意に変更可能なように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 前記折り曲げガイド部材及び/又はいずれかの前記電極吸着手段は、積層ステージ上で積層体を形成する際に、常に、積層ステージとの間で該積層体を挟みこんでいることを特徴とする請求項1又は2に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 前記折り曲げガイド部材と、前記電極保持手段の先端部とは、その積層ステージ上への投影面が互いに干渉しないように、前記各部材が配置形成されていることを特徴とする請求項8に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 前記テープ状セパレータは、複数のローラに懸架されていると共に、少なくとも一の前記ローラは、重力方向に移動自在に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 前記積層ステージは、前記シート状電極の積層枚数に応じて、その高さが調整可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 前記積層ステージ上に積層された、セパレータ及びシート状電極から構成される積層体の積層方向両端部を把持する把持手段をさらに備え、該把持手段は、前記積層体の周囲に前記セパレータの巻き付けを可能とする回転機構を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 前記セパレータは、複数の連続するテープ状のセパレータを積層して多重化されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 前記セパレータは、無機化合物の複合材料又は全芳香族ポリアミド材料にて形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
 前記シート状正電極は、金属箔の両面に正極活物質が塗布されたリチウムイオン電池用正電極であり、前記シート状負電極は、金属箔の両面に負極活物質が塗布されたリチウムイオン電池用負電極であることを特徴とする請求項3又は5に記載の連続セパレータ及びシート状電極の積層装置。
Description:
連続セパレータ及びシート状電 の積層装置

 本発明は、つづら折り状に折り返された 続セパレータの間にシート状電極が介装さ た積層体を製造する積層装置に関する。

特開平9-274935号公報

特開2000-251923号公報

 近年、電気自動車やハイブリッド自動車 るいはUPS(無停電電源)等に適用可能で、小 化・大容量化が容易な二次電池の一例とし 、リチウムイオン二次電池が注目されてい 。このリチウムイオン二次電池は、一般的 は、シート状の正極集電体とその表面に塗 された正極活物質とで構成されたシート状 正電極と、シート状の負極集電体とその表 に塗布された負極活物質とで構成されたシ ト状の負電極とをセパレータを介して積層 ることにより形成されたシート状の内部電 対(積層体)と、この内部電極対を密封状態に 被覆すると共に内部に電解液を収容する電池 ケースと、この電池ケース内の内部電極対の 各正電極及び各負電極にそれぞれ接続される 正電極端子及び負電極端子とで構成されてい る。そして、充電時には正極活物質からリチ ウムイオンが電解液とセパレータを介して移 動し負極活物質にインターカレートされ、放 電時にはその逆の順序でリチウムイオンが移 動することにより二次電池として充放電を行 うものである。

 上述のようなセパレータとシート状電極 で構成された内部電極対の一例として、内 短絡による電池損傷や周囲への影響を最小 に抑制する等の目的を達成するために、シ ト状電極間に介在するセパレータを連続的 形成して積層体を構成したものが知られて る(例えば、特許文献1,2参照)。

 ここで、特許文献1には、内部短絡の波及 抑制や放熱性能の向上等を図るために、微多 孔性フィルムを2枚貼り合わせた袋状のセパ ータの内部にシート状電極を収容した電極 ニットを形成し、これらの電極ユニットを 次積層した内部電極対(積層体)を有するリチ ウムイオン二次電池が開示されている。

 また、特許文献2には、デッドスペースを 省略して電池容量の増大等を図るために、そ の下端辺が折り曲げられた長尺の帯状セパレ ータをつづら折り(ジグザグ状)に折り曲げて 折り曲げられた連続セパレータ間に正負各 性のシート状電極を交互に配置した内部電 対(積層体)を有する角型二次電池が開示さ ている。

 しかしながら、上記特許文献に開示され 先行技術においては、いずれも次のような 題点を有していた。

 例えば、特許文献1に開示された先行技術 においては、微多孔性フィルムを貼り合わせ た袋状のセパレータ内にシート状電極を収容 するために自動化が困難であり、また、セパ レータの切断工程が必要となり、作業性・生 産性が著しく劣るといった問題が生じていた 。また、例えば無機材料複合セパレータ等を 用いる場合には、切断面からの粉落ちが積層 体の短絡の要因となったり、当該セパレータ の樹脂フィルムでの熱溶着による貼り合わせ が困難となるため、適用可能なセパレータの 材質が限定されるといった問題が生じていた 。

 また、特許文献2に開示された先行技術に おいては、組み立ての過程で、シート状の正 負各電極とセパレータとの位置を正確に調整 しつつセパレータを折り曲げて積層体を形成 していく必要があるため、作業性・生産性が 劣るといった問題を生じていた。さらに、セ パレータを折り曲げる際に、介装されるシー ト状電極端部に無理な力が加わり、当該電極 の位置ずれや電極端部に機械的なダメージが 生じ易く、このような組み立ての際のシート 状電極の位置ずれやシート状電極に対する機 械的ダメージは、電池容量の低下といった性 能の劣化や内部短絡の発生の要因となるとい った問題が生じていた。

 さらにまた、近年においては、二次電池 の多様な用途の拡大に伴い、シート状電極 セパレータのサイズ、形状、材質等の用途 応じた変更に対して、柔軟な対応が可能な 層装置の開発が望まれていた。

 そこで、本発明は、上述のような従来技 の問題点に鑑みて、連続セパレータを折り げる際のシート状電極端部を保護すると共 、当該セパレータの円滑な折り曲げ形成を 能とし、併せて生産性の向上を可能とする 続セパレータ及びシート状電極の積層装置 提供することを目的とする。

 上記目的を達成するために、本発明の連 セパレータ及びシート状電極の積層装置は 連続するテープ状のセパレータを折り返し つ、該セパレータ及びシート状電極を順次 層して積層体を形成する連続セパレータ及 シート状電極の積層装置であって、前記テ プ状のセパレータの先端部を吸着保持し、 の上にシート状電極及びセパレータが順次 層される積層ステージと、前記積層ステー の上方にて、前記テープ状セパレータを、 積層ステージを中心として往復移動させる パレータ往復移動手段と、積層された前記 ート状電極の前記セパレータの移動方向両 部の辺を覆うように前記積層ステージに対 て近接、又は離隔可能に構成され、前記セ レータの往復移動に伴う前記シート状電極 端部での折り返しをガイドする折り曲げガ ド部材とを備えることを特徴とするもので る。

 このように構成した場合には、テープ状 セパレータの先端部を吸着保持し、その上 シート状電極及びセパレータが順次積層さ る積層ステージと、積層ステージの上方に 、テープ状セパレータを、該積層ステージ 中心として往復移動させるセパレータ往復 動手段と、積層されたシート状電極のセパ ータの移動方向両端部の辺を覆うように、 層ステージに対して近接/離隔可能に構成さ れ、セパレータの往復移動に伴うシート状電 極両端部での折り返しをガイドする折り曲げ ガイド部材とを備えているので、シート状電 極を積層する度のセパレータの切断工程を省 略して生産性の向上を図ると共に、往復移動 するテープ状セパレータを折り返す際のシー ト状電極との直接的な接触に伴う電極端部へ のダメージを防止しつつテープ状セパレータ の均質な折り返しを容易に実現することがで きる。

 また、前記セパレータ往復移動手段は、 の間に前記テープ状セパレータが挿通され ローラ対を、前記積層ステージを中心とし 該ステージ面に沿って往復移動させること より構成されていてもよい。

 このように構成した場合には、連続セパ ータを切断することなく、各シート状電極 部での順次折り返しを可能とするセパレー 往復移動手段を簡易な構成で容易に実現す ことができる。

 また、複数のシート状正電極が収容可能 正電極収容部と、複数のシート状負電極が 容可能な負電極収容部と、前記正電極収容 内のシート状正電極を1枚ずつ保持して前記 積層ステージ上に移動供給する正電極保持移 動手段と、前記シート状の負電極を1枚ずつ 持して前記積層ステージ上に移動供給する 電極保持移動手段とをさらに備え、前記セ レータ往復移動手段と、前記正電極保持移 手段及び負電極保持移動手段とは略同一直 上を一体に往復移動するように構成しても い。

 このように構成した場合には、セパレー 保持移動手段と、正電極保持移動手段及び 電極保持移動手段とが略同一直線上を一体 なって往復移動するので、例えば、互いに 質が異なるシート状正電極及びシート状負 極を積層する必要がある二次電池の製造へ 容易な適用が可能となる。さらに、連続セ レータを介したシート状正電極及びシート 負電極の積層ステージ上での交互の順次自 積層が可能となり、各電極の移動供給やセ レータの折り曲げのための自由度を削減し 構成のコンパクト化や制御の簡素化を可能 し、大容量化や生産性の向上及びコストダ ンに寄与することができる。

 さらに、前記セパレータ往復移動手段は 前記正電極保持移動手段と前記負電極保持 動手段との略中央に配置されていると共に 前記積層ステージは、前記正電極収容部と 記負電極収容部との略中央に配置されてお 、かつ、前記セパレータ往復移動手段と前 各電極保持移動手段との水平方向の離隔距 は、前記積層ステージと前記各電極収容部 の水平方向の離隔距離の略半分に設定され いてもよい。

 ここで、セパレータ往復移動手段と各電 保持移動手段との水平方向の離隔距離とは 例えば同一極性の電極保持移動手段が水平 向に複数配設されている場合には、水平方 におけるセパレータ往復移動手段(例えば、 ローラ対)の中心と複数の上記電極保持移動 段の配設中心との離隔距離をいうものとし 同様に、積層ステージと各電極収容部との 平方向の離隔距離とは、水平方向における 層ステージの配設中心と各シート状電極収 部の配設中心との離隔距離をいうものとす 。

 このように構成した場合には、ローラ対 各電極保持移動手段との水平方向の離隔距 が、積層ステージと各電極収容部との水平 向の離隔距離の略半分に設定されているの 、簡易な制御により、一方の極性のシート 電極を対応する電極収容部から積層ステー へ移動させる移動動作、他方の極性のシー 状電極を積層ステージから対応する電極収 部へ移動させる移動動作、連続セパレータ 電極端部で折り返す折り曲げ動作の同時実 が可能となり、生産性の大幅な向上を実現 ることができる。

 また、複数のシート状正電極が収容可能 正電極収容部と、複数のシート状負電極が 容可能な負電極収容部と、前記正電極収容 内のシート状正電極を1枚ずつ保持して前記 積層ステージ上に移動供給する正電極保持移 動手段と、前記シート状の負電極を1枚ずつ 持して前記積層ステージ上に移動供給する 電極保持移動手段とをさらに備え、前記正 極保持移動手段と前記負電極保持移動手段 は、前記セパレータ往復移動手段の軌道と 記積層ステージの略中心にて接するような 軌道上を一体に往復移動するように構成し もよい。

 このように構成した場合には、セパレー 往復移動手段と各電極保持移動手段とを独 して駆動制御することにより、連続セパレ タを介したシート状正電極及びシート状負 極の積層ステージ上での交互の順次自動積 を可能として、二次電池の製造への容易な 用を可能とすると共に、連続セパレータの 定の位置での折り曲げタイミングと各シー 状電極の積層タイミングとの精度良い調整 御が可能となり、積層体の品質向上に寄与 ることができる。

 さらに、前記正電極収容部と前記負電極 容部とは、前記円軌道上に配置されている 共に、前記正電極保持移動手段と前記負電 保持移動手段との開き角度は、前記積層ス ージと前記各電極収容部との配設角度と略 等に設定されていてもよい。

 ここで、開き角度とは、各電極保持移動 段の所定の円軌道の回転中心に対する角度 いうものとする。また、配設角度とは、積 ステージと各電極収容部との所定の円軌道 回転中心に対する角度をいうものとする。

 このように構成した場合には、一方の極 のシート状電極を対応する電極収容部から 層ステージへ移動させる移動動作、他方の 性のシート状電極を積層ステージから対応 る電極収容部へ移動させる移動動作、連続 パレータを電極端部で折り返す折り曲げ動 の同時実施が可能となり、生産性のより一 の向上を実現することができる。

 さらにまた、前記正電極保持手段と前記 電極保持手段との開き角度は、任意に変更 能なように構成されていてもよい。

 このように構成した場合には、各電極収 部のレイアウト変更や、セパレータやシー 状電極の材質等に応じた適切な積層タイミ グの調整を可能として、用途に応じた配置 成や積層動作の変更に対してより簡易に柔 に対応することができる。

 また、前記折り曲げガイド部材及び/又は いずれかの前記電極吸着手段は、積層ステー ジ上で積層体を形成する際に、常に、積層ス テージとの間で該積層体を挟みこんでいるよ うに構成してもよい。

 このように構成した場合には、積層体上 て積層体を形成する際のシート状電極の位 ずれを確実に防止することができる。

 さらに、前記折り曲げガイド部材と、前 電極保持手段の先端部とは、その積層ステ ジ上への投影面が互いに干渉しないように 前記各部材が配置形成されていてもよい。

 このように構成した場合には、積層ステ ジ上に形成される積層体を、折り曲げガイ 部材及び/又はいずれかの電極保持積層ステ ージが互いに干渉することなく、積層ステー ジとの間で、積層体を常に挟みこむことが可 能となり、かつ、セパレータとシート状電極 との間に配置された折り曲げガイド部材の引 抜をより円滑に行うことができ、これにより 、折り曲げガイド部材の接離動作に伴うシー ト状電極へのダメージや位置ズレをより確実 に防止することができる。

 以上において、前記テープ状セパレータ 、複数のローラに懸架されていると共に、 なくとも一の前記ローラは、重力方向に移 自在に形成されていてもよい。

 このように構成した場合には、重力方向 移動自在に形成されたローラにより、連続 るテープ状のセパレータに常に一定のテン ョンを付与して弛みや皺の発生を防止する 共に、シート状電極に対して突発的な力が わることによる機械的なダメージを未然に 止して、より信頼性や品質の向上に寄与す ことができる。

 また、前記積層ステージは、前記シート 電極の積層枚数に応じて、その高さが調整 能であってもよい。

 このように構成した場合には、シート状 極の積層枚数に応じて、セパレータの折り げ位置(高さ)を常に一定に維持することが きるので、簡易な制御によりセパレータの 質な折り返しを可能として品質の維持向上 寄与することができる。

 さらに、前記積層ステージ上に積層され 、セパレータ及びシート状電極から構成さ る積層体の積層方向両端部を把持する把持 段をさらに備え、該把持手段は、前記積層 の周囲に前記セパレータの巻き付けを可能 する回転機構を備えていてもよい。

 このように構成した場合には、回転機構 備えた把持手段をさらに備えているので、 パレータ及びシート状電極で構成された積 体の周囲を、人手の介入を排除して、安定 てテープ状セパレータで包み込むことがで るので、積層体を構成する各シート状電極 位置ずれをより確実に防止して、品質の維 向上に寄与することができる。

 また、前記セパレータは、複数の連続す テープ状のセパレータを積層して多重化さ ていてもよい。

 このように構成した場合には、仮に一の パレータにピンホール等の欠陥が発生して 、積層方向に多重化された他のセパレータ バックアップすることができ、信頼性の向 に一層寄与することができる。

 また、本発明においては、例えば、耐熱 は高いが、切断が困難で切断工程で損傷す 可能性が高く折り曲げの際の脆性が問題と る無機化合物の複合材料又は全芳香族ポリ ミド材料にて形成されたセパレータに対し も好適に適用可能であり、用途に応じたセ レータの選定の自由度を増大させることが きる。

 さらにまた、本発明においては、前記シ ト状正電極を、例えばアルミニウム製の金 箔の両面に正極活物質が塗布されたリチウ イオン電池用正電極とし、前記シート状負 極を、例えば銅製の金属箔の両面に負極活 質が塗布されたリチウムイオン電池用負電 とすることにより、連続セパレータを用い 小型で大容量化が容易なリチウムイオン二 電池の内部電極対(積層体)の製造に好適に 用することができる。

 本発明によれば、連続セパレータを折り げる際のシート状電極端部を保護すると共 、当該セパレータの円滑な折り曲げ形成を 能とし、併せて生産性の向上を可能とする 続セパレータ及びシート状電極の積層装置 簡易な構成で実現することができる。

本発明の第一の実施形態に係る積層装 の全体構成を示す模式図である。 本発明に係る折り曲げガイド部材と電 吸着パッドとの配置関係を示す模式図であ 。 本発明の第一の実施形態に係る積層装 による積層動作を説明するための模式図で る。 本発明の第一の実施形態に係る積層装 による積層動作を説明するための模式図で る。 本発明の第一の実施形態に係る積層装 による積層動作を説明するための模式図で る。 本発明の第一の実施形態に係る積層装 による積層動作を説明するための模式図で る。 本発明の第一の実施形態に係る積層装 による積層動作を説明するための模式図で る。 本発明の第一の実施形態に係る積層装 による積層動作を説明するための模式図で る。 本発明の第一の実施形態に係る積層装 による積層動作を説明するための模式図で る。 本発明の変形例に係るグリッパの構成 を説明するための模式図である。 本発明の別の変形例に係る多重化セパ レータが複数のローラに懸架された状態を示 す模式図である。 本発明の第二の実施形態に係る積層装 置の全体構成を示す模式図である。 本発明の第二の実施形態に係る積層装 置による積層動作を説明するための模式図で ある。 本発明の第二の実施形態に係る積層装 置による積層動作を説明するための模式図で ある。 本発明の第二の実施形態に係る積層装 置による積層動作を説明するための模式図で ある。 本発明の第二の実施形態に係る積層装 置による積層動作を説明するための模式図で ある。 本発明の第二の実施形態に係る積層装 置による積層動作を説明するための模式図で ある。 本発明の第二の実施形態に係る積層装 置による積層動作を説明するための模式図で ある。 本発明の第二の実施形態に係る積層装 置による積層動作を説明するための模式図で ある。

符号の説明

 1,1A:積層装置、10:積層ステージ、10a:溝、2 0,21,22:ガイド部材、20R,20L,21R,21L:ガイド辺、30: 正電極収容部、40:負電極収容部、50:スライド 往復ユニット、50R:回転往復ユニット、50P,50P1 ,50P2:正電極吸着パッド、50N,50N1,50N2:負電極吸 パッド、51:スライド部材、53:垂直アーム、5 5:右アーム、57:左アーム、60T:テンションロー ラ、60U:上部ローラ、60D:下部ローラ対、61:テ プ部、62,63:ガイドローラ、65G:ガイド溝、70: 積層体、100:グリッパユニット、107:回転軸、1 10:上部グリッパ、120:下部グリッパ、511:回転 持部材、513:屈曲アーム、513R:右側アーム部 513L:左側アーム部、θ:開き角度(配設角度)、 C:円軌道、G:グリッパ部、P:シート状正電極、 N:シート状負電極、S:セパレータ

<第一の実施形態>

 以下に、本発明の第一の実施形態につい 図面を参照して説明する。なお、以下の実 形態では、本発明の一適用例であるリチウ イオン二次電池の製造を例にとって説明す 。

 まず、本実施の形態に係る積層体の製造 置(以下、積層装置とも称する)の概要につ て図1を参照して説明する。ここで、図1(a)は 、本実施の形態に係る積層装置の全体構成を 示す模式的正面図であり、図1(b)は、模式的 面図である。なお、明瞭化のため、図1(a)で 、セパレータが複数のローラに懸架されて 層ステージへ供給されている状態を示すの 対し、図1(b)では、当該セパレータを省略し た状態を示すものとする。

 本発明に係る積層装置1は、図1に示すよ に、複数のローラに懸架されたテープ状の 続したセパレータSと、その上にシート状正 極P及びシート状負電極Nが、連続したテー 状のセパレータSを介して交互に積層される 降自在に形成された積層ステージ10と、所 の高さを維持しつつ積層ステージ10に対して 前進又は後退(近接又は離隔)が可能なように 成され、セパレータSのジグザグ状の順次折 り曲げを所定の位置(高さ)でガイドする折り げガイド部材20と、セパレータSの供給方向( 本例では、図中、右側から左側)に沿って積 ステージ10の上流側(本例では、図中、右側) 配設され、積層状態の複数のシート状正電 Pを収容する正電極収容部30と、積層ステー 10の下流側(本例では、図中、左側)に配設さ れ、積層状態の複数のシート状負電極Nを収 する負電極収容部40と、積層ステージ10の上 に配設され、積層ステージ10、正電極収容 30、負電極収容部40との間を往復移動可能な うに構成されたスライド往復ユニット50と これらの構成機器の動作を制御する不図示 装置コントローラ等を備えている。

 本実施の形態におけるスライド往復ユニ ト50は、積層ステージ10の背面側にて、不図 示のモータ等の駆動源により水平方向に往復 移動可能に構成したスライド部材51を備え、 のスライド部材51の略中央部には、垂直方 に延在する垂直アーム53が取り付けられてい ると共に、スライド部材51の両端部には、積 ステージ10側(図中、背面側から前面側)に略 水平に突出形成された右アーム55及び左アー 57がそれぞれ取り付けられている。さらに 垂直アーム53の上端部には、セパレータSが 架される上部ローラ60Uが、積層ステージ10側 に略水平に突出するように取り付けられてい ると共に、垂直アーム53の下端部には、一対 下部ローラ対60Dが、積層ステージ10の上表 近傍に略水平に突出するように取り付けら ている。かかるローラ対60Dは、本発明に係 セパレータ往復移動手段を構成するもので り、具体的には、積層ステージ10上の所定の 位置に前進する上記折り曲げガイド部材20と 平行であって、その高さがガイド部材20の 面近傍に位置するように取り付けられてい 。また、右アーム55の先端部には、正電極収 容部30からシート状正電極Pを一枚ずつ吸着保 持して積層ステージ10への移動供給を可能と る上下方向に伸縮自在に形成された正電極 着パッド50Pが懸装されている。同様に、左 ーム57の先端部には、負電極収容部40からシ ート状負電極Nを一枚ずつ吸着保持して積層 テージ10への移動供給を可能とする上下方向 に伸縮自在に形成された負電極吸着パッド50N が懸装されている。すなわち、本実施の形態 におけるスライド往復ユニット50は、上部ロ ラ60Uと、下部ローラ対60Dと、正電極吸着パ ド50P、負電極吸着パッド50Nとが一体に形成 れ、積層ステージ10に対して、単一の駆動 により一体に連続的に往復移動可能なよう 構成されている。

 なお、本実施の形態において、各電極保 移動手段を構成する正電極吸着パッド50P、 電極吸着パッド50Nは、不図示のエアー源に り駆動される従来公知のエアーシリンダー より上下方向に伸縮自在に形成されている 共に、さらにその先端(下端)に取り付けら たパッド部は、バネ等の弾性部材を介して 下方向に弾性変形可能に取り付けられてい 。

 また、本実施の形態における上部ローラ6 0Uと下部ローラ対60Dとの配置に関しては、両 を鉛直線上よりも水平方向にずらして配置 ることも可能であるが、セパレータSを折り 曲げる際に、当該セパレータSや折り曲げガ ド部材20に対して折り曲げ方向以外の不要な 力が加わることを未然に防止して円滑な折り 曲げを可能とすると共に、テープ部61側の電 吸着パッド50Pの可動領域を十分に確保する いう観点から、両者は略鉛直線上に配置す ことが好ましい。

 また、本発明のセパレータ往復移動手段 構成する下部ローラ対60Dの取り付け高さに しては、同様に、セパレータSや折り曲げガ イド部材20に不要な力が加わることを未然に 止するという観点から、所定の高さに配置 れる折り曲げガイド部材20の上方近傍に位 するようにその配置高さを設定することが ましい。

 本実施の形態に係る積層ステージ10は、 の表面部分に、不図示のエアー源からの吸 によりセパレータSの先端部の吸着固定を可 とする複数の細孔が形成されていると共に セパレータSを折り返す際の折り曲げ位置が 常に所定の位置(高さ)となるように、不図示 モータによりシート状電極P,NやセパレータS の積層状態(積層枚数)に応じて昇降(上下移動 )可能なように構成されている。

 テープ状の連続セパレータSは、図1(a)に すように、例えば、ガイド溝65Gを有する支 柱65の頂部に設けられたテープ部61から供給 れ、このテープ部61の鉛直下方に形成され ガイド溝65Gに沿って重力方向に昇降自在に 成されたテンションローラ60Tと、このテン ョンローラ60Tの上方であってセパレータ供 方向上流側及び下流側のそれぞれに固定設 された一対のガイドローラ62,63と、ガイドロ ーラ62,63と略同等の高さに配設された上部ロ ラ60U(スライド往復ユニット50の垂直アーム5 3に取り付け)とに懸架され、さらに上部ロー 60Uの下方に配置された一対の下部ローラ対6 0D(スライド往復ユニット50の垂直アーム53に り付け)のローラ間に挿通されて、その先端 が積層ステージ10上で吸着固定されるよう なっている。

 そして、本発明に係るセパレータ往復移 手段を構成する下部ローラ対60Dが設けられ スライド往復ユニット50を、積層ステージ10 を中心として該ステージ面に沿って往復移動 させることにより、その先端が積層ステージ 10上に吸着固定されたセパレータSが、積層ス テージ10上で順次折り返し可能なように連続 に供給されるようになっている。

 また、本発明に係る積層装置1では、図1(b )に最も良く示されるように、正電極収容部30 、正電極吸着パッド50P、積層ステージ10、負 極吸着パッド50N、負電極収容部40が、セパ ータSの供給方向(移動方向)に沿って略一直 上に配置されていると共に、図1(a)に示すよ に、積層ステージ10と、各電極収容部30,40と の水平方向の離隔距離は、共に均等な値dと るように配設されている。

 一方、図1(b)に示すように、下部ローラ対 60Dの中心と各電極吸着パッド50P,50Nの吸着中 との水平方向の離隔距離は、積層ステージ10 と各電極収容部30,40との離隔距離dの略半分(d/ 2)となるように設定されている。

 本実施の形態に係るスライド往復ユニッ 50においては、このようにセパレータ往復 動手段を構成するローラ対60Dと、各シート 電極P,Nを吸着保持して積層ステージ10への供 給を可能とする各電極吸着パッド50P,50Nとを 体に構成しつつ、各構成部材の位置関係を 述した所定の配置とすることにより、詳細 動作を後述するように、一方の極性のシー 状電極の積層ステージ10への供給動作と、他 方の極性のシート状電極の電極収容部への移 動動作と、所定の位置におけるセパレータS 折り曲げ動作とを同時に実施可能とし、大 な生産性の向上を図っている。

 本発明に係る積層装置が適用可能なリチ ムイオン二次電池用の各シート状電極P,Nは 図1(b)に模式的に示すように、略方形に形成 されており、その一辺端部に電極リード部PT, NTを有している。より具体的には、本実施の 態において、シート状正電極Pは、例えばそ の厚さが5~30μm程度のアルミニウム製の方形( 50×50mm)の正極集電体PBの両面に不図示の正 活物質を塗布して形成されており、同様に シート状負電極Nは、例えばその厚さが5~30μm 程度の銅製の方形(約50×50mm)の負極集電体NBの 両面に不図示の負極活物質を塗布して形成さ れている。さらに、シート状正電極Pに設け れる正電極リードPTは、上記正極集電体PBと じアルミニウム製であり、シート状負電極N に設けられる負電極リードNTは上記負極集電 NBと同じ銅製である。なお、正電極リードPT 及び負電極リードNTには、いずれも上記活物 は塗布されていない。

 そして、各シート状電極P,Nは、対応する 電極収容部30,40内においては、同極性の各 極リード(例えば、PT)の位置が揃えられて積 収容されているのに対し、逆極性のシート 電極の各電極リード(例えば、NT)とは、互い に反対側に位置(本例では、正電極リードPTが 、シート状電極Pの右端部に位置しているの 対し、負電極リードNTは、シート状負電極N 左端部に位置)するように、各電極収容部30,4 0内に積層状態で収容されている。

 セパレータSは、多孔質膜、不織布、網な ど、電子絶縁性でシート状正電極P及びシー 状負電極Nとの密着に対して充分な強度を有 るものであれば、どのようなものでも使用 能であるが、ポリエチレン、ポリプロピレ の単層多孔質膜及びこれらの多層化した多 質膜が接着性及び安全性の観点から好まし 。但し、本発明のように連続したセパレー Sにより積層体を形成する場合には、折り曲 げの際の脆性が特に問題となる耐熱性の高い 不織布等で形成された無機材料複合セパレー タ(例えば、無機化合物を複合した微多孔質 パレータ(セパリオン:登録商標)等)や、全芳 族ポリアミド素材(不織布、アラミド、ナイ ロン:登録商標)で形成されたセパレータ等に より好適に適用可能である。

 一方、セパレータSをジグザグ状に折り曲 げる際のガイドの役割を果たす折り曲げガイ ド部材20は、不図示のアクチュエータにより 層ステージ10に対して前進/後退(近接/離隔) 可能なように構成されていると共に、その 状を図2に示すように、前進した際に積層ス テージ10上のシート状電極P,Nの両端辺(セパレ ータSの移動方向に略直交する両端辺)を覆う うなガイド辺20R,20Lを有する略コ字状に形成 されている。

 かかる折り曲げガイド部材20は、積層の にシート状電極P,Nを押えつつ、セパレータS 折り曲げる際のガイド及びシート状電極P,N 部の保護ができるような形状・構成であれ 差し支えなく、例えばガイド辺20R,20Lを棒状 部材で形成してもよいし、テープ状セパレー タSの折り曲げ位置を任意に調整できるよう イド辺20R,20Lの間隔が調整できるような構成 してもよい。また、シート状電極P,Nやセパ ータSと接触した場合でも、円滑な前進/後 が可能となるような材質で形成することが ましく、さらに、その表面の摩擦抵抗が小 くなるような表面処理を施すことが好まし 。具体的には、例えばステンレス鋼材を用 て、その表面粗さが、0.5μm程度となるよう 電解研磨処理することが好ましい。

 また、折り曲げガイド部材20、各電極吸 パッド50P(50N)の配置数、位置、大きさについ ては、積層動作時に両者が干渉しないような 配置構成であれば任意に設定することができ る。すなわち、積層ステージ10上にガイド部 20が前進したときに、昇降する電極吸着パ ド50P(50N)と干渉しないように(折り曲げガイ 部材20と、電極吸着パッド50P(50N)の先端部と 積層ステージ10上への投影面が互いに干渉 ないように)、両者の形状、大きさ、位置、 置数等を設定することができる。本実施の 態では、図2(a)に示すように、ガイド部材20 電極吸着パッド50P(50N)が積層ステージ10上の 所定の位置にアプローチした際に、コ字状の ガイド部材20のガイド辺20R,20Lがシート状電極 P(N)のセパレータ移動方向両端部の全辺を覆 、かつ、ガイド辺20R,20Lの間に1本の電極吸着 パッド50P(50N)が位置するように互いに配置構 しているが、例えば図2(b)に示すように、ガ イド辺20R,20Lの間の前後方向(奥行き方向)に2 の電極吸着パッド50P1,50P2(50N1,50N2)が位置する ように配置構成してもよい。また、図2(c)に すように、短いガイド辺21R,21Lを有するガイ 部材21を形成し、先端部分に電極吸着パッ 50P1,50P2(50N1,50N2)を配置するように構成しても よい。さらに、より大きなシート状電極P,Nを 介装する場合には、例えば図2(d)に示すよう 、対向する2つのコ字状部材22,22によりガイ 部材を形成し、その間に電極吸着パッド50P1, 50P2(50N1,50N2)を配置するように構成してもよい 。なお、大型のシート状電極を吸着させるた めに、より大きな吸着面積が必要となる場合 には、例えばその表面に多数の細孔が形成さ れた板状の吸着プレートを用いてもよい。

 次に、このように構成した本実施の形態 係る積層装置の動作について、図3~図9を参 して説明する。

 ST0:まず、初期状態としては、複数のロー ラに懸架されたセパレータSの先端部を積層 テージ10上に手作業にて誘導し、当該先端部 を積層ステージ10の下方からエアーにて吸着 て固定する。なおこの際、積層ステージ10 、セパレータSの折り返しを可能とする所定 高さよりも下降していると共に、折り曲げ イド部材20は、積層ステージ10から後退して いる。そして、図3に示すように、一方の電 吸着パッド(例えば、負電極吸着パッド50N)に シート状負電極Nを1枚吸着させた状態で、当 シート状負電極Nの積層が可能となる積層ス テージ10上方の所定の位置(図中、水平方向の 所定位置であり、以下、積層ポジションとも いう)に当該負電極吸着パッド50Nが位置する うにスライド往復ユニット50をスライドさせ る。この際、下部ローラ対60Dと、各電極吸着 パッド50P,50Nとの間隔は、積層ステージ10と各 電極収容部30,40との離隔距離dの半分(d/2)に設 されているので、セパレータSが挿通された 下部ローラ対60Dは積層ステージ10の右側に移 すると共に、他方の電極吸着パッド(例えば 、正電極吸着パッド50P)は、対応するシート 正電極Pの吸着を可能とする正電極収容部30 方の所定の位置(図中、水平方向の所定位置 あり、以下、吸着ポジションともいう)に必 然的に移動することとなる。

 また、スライド往復ユニット50の水平移 (本例では、図中、左から右)に伴って、テン ションローラ60Tが垂直方向(本例では、図中 上から下)に移動する。このように重力方向 昇降自在に形成されたテンションローラ60T より、下部ローラ対60Dが積層ステージ10上 セパレータSと共に往復移動した場合でも、 に一定の張力がセパレータSに付与されるこ ととなり、セパレータSに弛みや皺が発生す ことを未然に防止することができる。また テンションローラ60Tとテープ部61との中心が 、鉛直方向略同一直線上となるように配置さ れているので、積層に伴ってテープ部61に巻 回されているセパレータSの径が減少してい った場合でも、セパレータSに付与される張 を安定して一定に維持することができる。

 ST1:続いて、図4に示すように、シート状 電極Nを保持した負電極吸着パッド50Nを積層 テージ10上に伸長させて、シート状負電極N 介してセパレータSを積層ステージ10上に押 付けると共に、吸着ポジションにあった正 極吸着パッド50Pを伸縮させて、正電極収容 30内のシート状正電極Pを1枚吸着保持する。 同時に、折り曲げガイド部材20を、セパレー Sの折り曲げを可能とする積層ステージ10上 の所定の位置(図中、前後方向の所定位置で あり、以下、折り曲げポジションともいう) 前進させると共に、積層ステージ10を上昇さ せ、セパレータS及びシート状負電極Nを積層 テージ10と、折り曲げガイド部材20とで挟み 込むと共に、スライド動作の際のガイド部材 20との干渉を回避するために負電極吸着パッ 50Nを短縮させる。なお積層ステージ10を上 させる際には、負電極吸着パッド50Nは、そ 先端に弾性支持された吸着パッドが弾性的 縮んで、セパレータS及びシート状負電極Nを 積層ステージ10との間で挟み込んだ状態で積 ステージ10の上昇動作に追従するようにな ている。

 ST2:次に、図5に示すように、下部ローラ 60Dが積層ステージ10の反対側(本例では、積 ステージ10の左側)まで移動するようにスラ ド往復ユニット50を水平距離dだけスライド せる。これにより、セパレータSが折り曲げ イド部材20により所定の折り曲げポジショ にて折り曲げられると共に、負電極吸着パ ド50Nが吸着ポジションに移動し、正電極吸 パッド50Pが積層ポジションに移動すること なる。すなわち、正電極吸着パッド50Pの吸 ポジションから積層ポジションへの移動動 、負電極吸着パッド50Nの積層ポジションか 吸着ポジションへの移動動作、及びセパレ タSの所定の折り曲げポジションでの一定の 力での折り曲げ動作の同時実施が可能とな 、生産性の大幅な向上を実現することがで る。

 ST3:次に、図6に示すように、正電極吸着 ッド50Pを積層ステージ10上へ伸長させ、シー ト状正電極Pを折り返されたセパレータS上に 層すると共に、折り曲げガイド部材20を積 ステージ10から後退させる。同時に、吸着ポ ジションにあった負電極吸着パッド50Nを伸縮 させて、負電極収容部40内のシート状負電極N を1枚吸着保持する。なお、折り曲げガイド 材20を後退させる際には、各シート状電極P,N 及びセパレータSは、ガイド部材20と干渉しな いようにガイド辺20R,20Lの間に配置された正 極吸着パッド50Pと、積層ステージ10とで挟み 込まれているので、これらのシート状電極P,N 及びセパレータSの位置ずれが生じることは い。

 ST4:続いて、図7に示すように、各シート 電極P,N及びセパレータSを、正電極吸着パッ 50Pと積層ステージ10とで挟み込んだ状態で 電極吸着パッド50P及び積層ステージ10を若干 下降させると共に、折り曲げガイド部材20を り曲げポジションまで前進させ、各シート 電極P,N及びセパレータSと折り曲げガイド部 材20との干渉を確実に回避する。その後、積 ステージ10を再び上昇させることにより、 り曲げられたセパレータSを介して積層され シート状負電極N及びシート状正電極Pを、 層ステージ10と折り曲げガイド部材20とで挟 込むと共に、スライド動作の際のガイド部 20との干渉を回避するために正電極吸着パ ド50Pを短縮させる。

 ST5:次に、図8に示すように、下部ローラ 60Dが積層ステージ10の反対側(本例では、積 ステージ10の右側)まで移動するようにスラ ド往復ユニット50を水平距離dだけスライド せる。これにより、セパレータSが折り曲げ イド部材20により所定の折り曲げポジショ にて折り曲げられると共に、正電極吸着パ ド50Pが吸着ポジションに移動し、負電極吸 パッド50Nが積層ポジションに移動すること なる。

 ST6:以上のステップST1~ST5を繰り返すこと より、図9に示すような、一定の折り曲げポ ションでジグザグ状に折り返された連続セ レータSの間に、所望の枚数(段数)のシート 電極P,Nが介装された積層体70が積層ステー 10上に形成される。

 ST7:そして、最終段のシート状電極の積層 及びセパレータSの折り曲げが完了した後、 部ローラ対60Dの近傍にてセパレータSを切断 た後、端末処理を行って積層体70を完成さ る。

 その後、この積層体70を所定の電解液と に、所望の外装体(例えば、缶状の外装体や 可撓性のあるシート状外装体等)内に封止す ることにより、リチウムイオン二次電池が完 成される。

 以上のように、本発明に係る積層装置に れば、従来のセパレータの切断工程を省略 て生産性の向上を図ると共に、セパレータ 復移動手段を構成する下部ローラ対60D(スラ イド往復ユニット50)の移動によりセパレータ Sを折り曲げる際には、所定の折り曲げポジ ョンに配置された折り曲げガイド部材20によ りシート状電極P(N)の端部(端辺)に無理な力が 加わることを防止することができる。併せて 、常に積層ステージ10上のセパレータS及びシ ート状電極P(N)は、積層ステージ10と、折り曲 げガイド部材20及び/又は電極吸着パッド50P(50 N)とで挟み込まれているため、セパレータSを 折り曲げる際のシート状電極P(N)の位置ずれ 確実に防止することができる。

 また、折り曲げガイド部材20及び電極吸 パッド50P(50N)の積層ステージ10上への各投影 が互いに干渉しないように、これらの配置 係が選定されているので、積層体70を挟み んだ状態から、折り曲げ部材10を積層ステー ジに対して接離移動させる際にも、容易で円 滑な移動が可能となり、これにより、積層体 を構成するシート状電極の位置ずれの防止の みならず、折り曲げガイド部材20を移動(近接 /離隔)させる際のシート状電極に対するダメ ジも効果的に抑制することができる。

 また、セパレータ往復移動手段を構成す 下部ローラ対60Dと、各電極吸着パッド50P,50N とをスライド往復ユニット50と一体に構成す と共に、積層ステージ10、各電極収容部30,40 との位置関係を所定の配置とすることにより 、一方の極性のシート状電極の吸着ポジショ ンから積層ポジションへの移動動作、他方の 極性のシート状電極の積層ポジションから吸 着ポジションへの移動動作、及びセパレータ Sの所定の折り曲げポジションでの一定の張 での折り曲げ動作の連続的な同時実施が可 となり、生産性の大幅な向上を実現するこ ができる。

 さらに、セパレータ往復移動手段と各電 吸着パッド50P,50Nとを、スライド往復ユニッ ト50として、単一の駆動源により一体に往復 動させることにより、アクチュエータ数の 減、構成の大幅な簡素化、コンパクト化、 ストダウン等に寄与することができる。

 さらに、例えば従来の回旋構造の積層体 比し、セパレータSに対して過大な張力を付 与することなく、かつ、介装されるシート状 電極の位置ずれを防止しつつ、常に一定の折 り曲げポジションで、一定の張力にてセパレ ータSを均一に折り曲げることが可能となる で、セパレータSへのダメージを抑制して適 可能なセパレータ(例えば、耐熱性が高いが 折り曲げの際の脆性が問題となる無機材料複 合セパレータ等)の選定の自由度が増大し、 途に応じた電池品質の一層の向上に寄与す ことができる。

 次に、本実施の形態の変形例について、 10を参照してさらに説明する。

 一般に、シート状電極P,Nの位置ずれを防 するように連続セパレータSを折り曲げ形成 して構成した積層体70のセパレータSの最終段 階での端末処理を人手作業にて行う際には、 積層体70に不測のダメージやシート状電極P,N 位置ずれが発生し易くなる。

 そこで、本実施の形態に係る変形例は、 グザグ状に折り曲げ形成された連続セパレ タSと、シート状電極P,Nとで形成された積層 体70の最終処理のために、積層ステージ10上 形成された積層体70を回転可能に把持する把 持手段であるグリッパユニットをさらに設け たものである。ここで、図10(a)は、本変形例 係るグリッパユニットの構成を説明するた の模式的側面図であり、(b)は、積層ステー 10上に形成された積層体70をグリッパにて把 持した状態を示す模式的正面図である。

 図10(a)に示すように、グリッパユニット10 0は、例えば、積層ステージ10に対して、前進 /後退が可能なように形成された略L字状のス イダ101と、このスライダ101の垂直部を貫通 てベアリング等により回転支持されると共 、スライダ101と一体に搭載されたモータ103 ギヤ105等を介して回転駆動される断面略T字 状の回転軸107と、この回転軸107の先端に取り 付けられ、エアー源により上下方向に開閉自 在に形成されたグリッパ部Gとを備え、この リッパ部Gは、平板状の上部グリッパ110と平 状の下部グリッパ120とを有している。なお 上部グリッパ110の形状は、積層ステージ10 にアプローチした際に、電極吸着パッド50P(5 0N)との干渉を回避して、下部グリッパ120との 間で積層体70を挟み込める形状であればよく 電極吸着パッド50P(50N)の配置に応じて、例 ば、略コ字状の平板形状等を任意に選定す ことができる。

 また、本変形例における積層ステージ10 は、その中央部に平板状の下部グリッパ120 挿入可能な凹状の溝10aがグリッパ部Gの進行 向に沿って形成されていると共に、折り曲 ガイド部材20は、グリッパ部Gが積層ステー 10に向かって前進/後退する際に干渉しない うに、所定の退避位置へ移動できるような 由度(例えば、上下方向への移動機構等)が らに付加されている。

 このようなグリッパユニット100を設けた 合の二次電池の製造手順について以下に説 する。なお、最終段階での端末処理を除き 積層ステージ10上に所望の枚数のシート状 極P,N及びセパレータSが積層された積層体70 形成する手順は、前述した手順(ST0~ST6)と同 であるため省略する。

 ST7’:積層ステージ10上に所望の枚数の積 体70を形成した後、シート状電極P(N)の位置 れが生じないように、電極吸着パッド50P(50N )と積層ステージ10とで積層体70を挟み込む。 の際、積層ステージ10は、シート状電極P,N 積層枚数に応じて、その最上部のセパレー Sが、所定の位置(高さ)となるように下降し おり、グリッパユニット100については、そ 下部グリッパ120が、積層ステージ10の溝10aに 対して挿入可能な位置(高さ)となるようにグ ッパ部Gが開かれている。

 ST8:グリッパユニット100を前進させて、下 部グリッパ120を積層ステージ10の溝10aに挿入 た後、グリッパ部Gを閉じて積層体70を把持 、セパレータSを任意の箇所で切断する(図10 (b)参照)。

 ST9:続いて、積層ステージ10を下降させる 共に、電極吸着パッド50P(50N)を上昇させて 積層体70を回転させる空間を確保する。そし て、グリッパユニット100の回転軸107を回転さ せることにより、グリッパ部Gにて把持され 積層体70を回転させてセパレータSを積層体70 の周囲に巻き付けて包み込み、これにより、 内部に介装されたシート状電極P,Nの最終段階 での電極位置ずれの発生を未然に防止して、 安定した位置決めを可能とする。その後、セ パレータSの端部に接着等の端末処理を施し 内部電極対を構成する積層体70を完成させる 。

 このようなグリッパユニット100を設ける とにより、把持手段の追加や折り曲げガイ 部材20に対する自由度の付加により、その 成や制御は複雑化するものの、積層ステー 10上に形成された積層体70の最終処理の段階 おいても手作業の介入を極力排除し、生産 の向上と併せて手作業の介入による品質の 下を未然に防止することができる。

 次に、本実施の形態に係る別の変形例に いて、図11を参照してさらに説明する。

 本変形例は、万が一、セパレータSにピン ホール等の欠陥が発生した場合でも積層体70 品質を安定して維持するために、テープ状 パレータSの多重化を図ったものである。こ こで、図11は、簡略化のためにセパレータSの 供給部に関連する部材のみを拡大して示した 模式図である。

 図11(a)に示すように、本変形例では、複 枚のテープ状セパレータ(例えば、2枚のセパ レータS1,S2)を予め重ねた状態(積層した状態) テープ部61に巻きつけ、この多重化セパレ タS1,S2を複数のローラに懸架して、積層ステ ージ10上に供給するようになっている。なお 多重化セパレータS1,S2の積層ステージ10上へ の固定は、各セパレータS1,S2の先端部S1t,S2tを 積層ステージ10上で若干ずらして配置し、そ ぞれの先端部S1t,S2tをエアーにて吸着固定し てもよいし、予め先端部S1t,S2tのみを接着等 接続しておいて、当該接続された先端部S1t,S 2tを一括してエアーにて吸着固定(図11(b)参照) するように構成してもよい。

 また、図11(b)に示すように、セパレータS1 ,S2ごとにテープ部61,61aを複数設けてもよく、 このように構成した場合にはテープ状セパレ ータS1,S2の積層枚数の変更等の種々の多重化 より一層簡易に実現可能となる。なお、セ レータSの多重化枚数(積層枚数)については 任意に選定することができる。

 このように本発明に係る積層装置によれば セパレータSの材質・構成等の変更に対して 柔軟に対応することができるので、本変形例 のような多重化セパレータS1,S2を容易に実現 ることができ、積層体70の品質及び信頼性 向上により一層寄与することができる。
<第二の実施形態>

 次に、本発明に係る積層装置の第二の実 形態について、図12を参照して説明する。 こで、図12(a)は、本発明に係る積層装置の全 体構成を示す模式的正面図であり、図12(b)は 模式的平面図である。なお、明瞭化のため 図12(a)では、セパレータが複数のローラに 架されて積層ステージへ供給されている状 を示すのに対し、図12(b)では、当該セパレー タを省略した状態を示すものとする。

 なお、本実施の形態に係る積層装置1Aは 先の実施の形態における電極吸着パッド50P,5 0Nが、セパレータ往復移動手段を構成する下 ローラ対60Dと一体に往復移動するように構 したのに比し、各電極吸着パッド50P,50Nの移 動軌跡が、下部ローラ対60Dとは独立な円軌道 を描くように構成したものであり、先の実施 の形態と同様な機能を有する部材には、同様 な符号を付し、その詳細な説明は省略する。

 本発明に係る積層装置1Aは、図12に示すよ うに、複数のローラに懸架されたテープ状の 連続したセパレータSと、その上にシート状 電極P及びシート状負電極Nが、連続したテー プ状のセパレータSを介して交互に積層され 昇降自在に形成された積層ステージ10と、所 定の高さを維持しつつ積層ステージ10に対し 前進又は後退(近接又は離隔)が可能なよう 形成され、セパレータSのジグザグ状の順次 り曲げを所定の位置(高さ)でガイドする折 曲げガイド部材20と、積層ステージ10の上方 配設され、積層ステージ10を中心として任 のストロークで往復移動可能に形成された ライド往復ユニット50と、積層ステージ10の 方に配設され任意の角度範囲で回転可能に 成された回転往復ユニット50Rと、回転往復 ニット50Rの所定の円軌道上に配置され、複 のシート状正電極Pを積層状態で収容する正 電極収容部30及び複数のシート状負電極Nを積 層状態で収容する負電極収容部40と、これら 構成機器の動作を制御する不図示の装置コ トローラ等を備えている。

 本実施の形態におけるスライド往復ユニ ト50は、積層ステージ10の背面側にて水平方 向に往復移動可能に構成したスライド部材51 備え、このスライド部材51の略中央部には 垂直方向に延在する垂直アーム53が取り付け られている。そして、この垂直アーム53の上 部には、セパレータSが懸架される上部ロー ラ60Uが、積層ステージ10側に略水平に突出す ように取り付けられていると共に、垂直ア ム53の下端部には、一対の下部ローラ対60D 、積層ステージ10の上表面近傍に略水平に突 出するように取り付けられている。

 一方、本実施の形態における回転往復ユ ット50Rは、積層ステージ10の前方に立設さ 回転自在に形成された回転支持部材511と、 の回転支持部材511の頂部に取り付けられ、 意の屈曲角度で形成された略く字状の屈曲 ーム513と、この屈曲アーム513の先端に設け れた電極保持移動手段である正電極吸着パ ド50P及び負電極吸着パッド50Nとを備えてい 。具体的には、この屈曲アーム513は、図12(b) に最も良く示されるように、水平方向に延在 する右側アーム部513R及び左側アーム部513Lを し、右側アーム部513Rの先端には、正電極収 容部30からシート状正電極Pを吸着保持して積 層ステージ10への移動供給を可能とする、上 方向に伸縮自在に形成された正電極吸着パ ド50Pが懸装されている。同様に、左側アー 部513Lの先端には、負電極収容部40からシー 状負電極Nを吸着保持して積層ステージ10へ 移動供給を可能とする、上下方向に伸縮自 に形成された負電極吸着パッド50Nが懸装さ ている。そして、この略く字状の屈曲アー 513は、右側アーム部513Rと左側アーム部513L の接合部分(屈曲アーム513の屈曲部分)が回転 支持部材511と一体に回転可能に取り付けられ ていると共に、右側アーム部513Rと左側アー 部513Lとの開き角度(屈曲アーム513の先端に取 り付けられた各電極吸着パッド50P,50N間の回 中心に対する角度)θが任意に調整変更でき ように形成されている。すなわち、本実施 形態に係る積層装置1Aでは、上部ローラ60Uと 下部ローラ対60Dに関しては、スライド往復ユ ニット50と一体に形成されており、一方、各 極吸着パッド50P,50Nに関しては、回転往復ユ ニット50Rと一体に形成されている。そして、 各往復ユニット50,50Rはそれぞれ独立に移動す るように構成されていると共に、各電極吸着 パッド50P,50Nの開き角度θは、任意に設定可能 なように形成されている。

 さらに、本実施の形態に係る積層装置1A は、図12(b)に最も良く示されるように、回転 往復ユニット50Rは、回転支持部材511を回転さ せた際に、屈曲アーム513の先端に取り付けら れた各電極吸着パッド50P,50Nの描く円軌道C(図 12(b)の点線C)が積層ステージ10の略中心を通過 するように、回転支持部材511や屈曲アーム513 等の配設位置や長さが設定されている。この 円軌道Cは、より具体的には、セパレータSの 動方向に沿った中心線L(図12(b)の二点鎖線) 、積層ステージ10の略中心で接するように設 定されており、また、正電極収容部30及び負 極収容部40は、同様に、各中心が円軌道C上 位置するように配置されている。そして、 電極収容部30,40と積層ステージ10との配設角 度(円軌道C上の各電極収容部30,40と積層ステ ジ10との回転中心に対する角度)は、屈曲ア ム513の開き角度θと均等な角度θとなるよう 設定されており、各電極吸着パッド50P,50Nは 、対応する電極収容部30,40と積層ステージ10 の間で、所定の円軌道C上を所定の角度範囲2 θの領域で回転往復移動するようになってい 。

 このように、セパレータ往復移動手段を 成するローラ対60Dを備えたスライド往復ユ ット50と、電極保持移動手段を構成する各 極吸着パッド50P,50Nを備えた回転往復ユニッ 50Rとを独立に駆動可能なように構成し、各 極収容部30,40との位置関係を所定の配置と ることにより、詳細な動作を後述するよう 、一方の極性のシート状電極の積層ステー 10への供給動作と、他方の極性のシート状電 極の電極収容部への移動動作と、所定の位置 におけるセパレータSの折り曲げ動作とをほ 同時に実施可能とし、大幅な生産性の向上 図ると共に、セパレータSの往復ストローク シート状電極P,Nの積層タイミングの任意な 定を可能として、シート状電極P,Nやセパレ タSの用途に応じたサイズ・形状等の変更に 対する柔軟な対応を可能としている。

 次に、このように構成した本実施の形態 係る積層装置の動作について、図13~図19を 照して説明する。なお、明瞭化のため、回 往復ユニット50Rの回転支持部材511は、各図 おいて省略している。

 ST10:まず、初期状態としては、先の実施 形態と同様に、複数のローラに懸架された パレータSの先端部を積層ステージ10上に手 業にて誘導し、当該先端部を積層ステージ10 の下方からエアーにて吸着して固定する。な おこの際、積層ステージ10は、セパレータSの 折り返しを可能とする所定の高さよりも下降 していると共に、折り曲げガイド部材20は、 層ステージ10から後退しており、下部ロー 対60Dは、積層ステージ10の側方(本例では、 層ステージ10の右側)に移動しているものと る。そして、図13に示すように、一方の電極 吸着パッド(例えば、負電極吸着パッド50N)に ート状負電極Nを1枚吸着させた状態で、当 シート状負電極Nの積層が可能となる積層ス ージ10の略直上の積層ポジションに当該負 極吸着パッド50Nが位置するように回転往復 ニット50Rを所定の方向(本例では、時計回り 向)に回転させる。このとき、各電極吸着パ ッド50P,50N間の開き角度は、各電極収容部30,40 と積層ステージ10間の配設角度と同等な角度 に設定されているので、他方の電極吸着パ ド(例えば、正電極吸着パッド50P)は、対応す るシート状正電極Pの吸着を可能とする正電 収容部30の略直上の吸着ポジションに必然的 に移動することとなる。なお、スライド往復 ユニット50が水平移動(例えば、図中、左から 右)する際には、先の実施の形態と同様に、 ンションローラ60Tが垂直方向(例えば、図中 上から下)に移動する。

 ST11:続いて、図14に示すように、先の実施 の形態と同様に、シート状負電極Nを保持し 負電極吸着パッド50Nを積層ステージ10上に伸 長させて、シート状負電極Nを介してセパレ タSを積層ステージ10上に押し付けると共に 吸着ポジションにあった正電極吸着パッド50 Pを伸縮させて、正電極収容部30内のシート状 正電極Pを1枚吸着保持する。同時に、折り曲 ガイド部材20を、セパレータSの折り曲げを 能とする積層ステージ10上方の折り曲げポ ションへ前進させると共に、積層ステージ10 を上昇させ、セパレータS及びシート状負電 Nを積層ステージ10と、折り曲げガイド部材20 とで挟み込むと共に、回転動作の際のガイド 部材20との干渉を回避するために負電極吸着 ッド50Nを短縮させる。

 ST12:次に、図15に示すように、下部ローラ 対60Dが積層ステージ10の反対側(本例では、積 層ステージ10の左側)まで移動するようにスラ イド往復ユニット50を任意のストロークでス イドさせ、セパレータSを折り曲げガイド部 材20により所定の折り曲げポジションにて折 曲げる。同時に、回転往復ユニット50Rを所 の方向(本例では、反時計回り方向)にθだけ 回転させて、負電極吸着パッド50Nを吸着ポジ ションに移動させると共に、正電極吸着パッ ド50Pを積層ポジションに移動させる。これに より、正電極吸着パッド50Pの吸着ポジション から積層ポジションへの移動動作、負電極吸 着パッド50Nの積層ポジションから吸着ポジシ ョンへの移動動作、及びセパレータSの所定 折り曲げポジションでの一定の張力での折 曲げ動作のほぼ同時実施が可能となり、生 性の大幅な向上を実現することができる。 た、スライド往復ユニット50と回転往復ユニ ット50Rとが、それぞれ独立の軌道上を移動す るので、セパレータSの往復ストロークや各 ート状電極P,Nの積層タイミングが任意に設 可能となり、シート状電極P,NやセパレータS 用途に応じたサイズ、形状、材質等の変更 対して、より適切で柔軟な対応が可能とな 。

 ST13:次に、図16に示すように、正電極吸着 パッド50Pを積層ステージ10上へ伸長させ、シ ト状正電極Pを折り返されたセパレータS上 積層すると共に、折り曲げガイド部材20を積 層ステージ10から後退させる。同時に、吸着 ジションにあった負電極吸着パッド50Nを伸 させて、負電極収容部40内のシート状負電 Nを1枚吸着保持する。なお、折り曲げガイド 部材20を後退させる際には、各シート状電極P ,N及びセパレータSは、ガイド部材20のガイド 20R,20Lの間に配置された正電極吸着パッド50P と、積層ステージ10とで挟み込まれているの 、これらのシート状電極P,N及びセパレータS の位置ずれが生じることはない。

 ST14:続いて、図17に示すように、折り曲げ ガイド部材20との干渉を確実に回避するため 、各シート状電極P,N及びセパレータSを、正 電極吸着パッド50Pと積層ステージ10とで挟み んだ状態で正電極吸着パッド50P及び積層ス ージ10を若干下降させると共に、折り曲げ イド部材20を折り曲げポジションまで前進さ せる。その後、積層ステージ10を再び上昇さ ることにより、折り曲げられたセパレータS を介して積層されたシート状負電極N及びシ ト状正電極Pを、積層ステージ10と折り曲げ イド部材20とで挟み込むと共に、回転動作の 際のガイド部材20との干渉を回避するために 電極吸着パッド50Pを短縮させる。

 ST15:次に、図18に示すように、下部ローラ 対60Dが積層ステージ10の反対側(本例では、積 層ステージ10の右側)まで移動するようにスラ イド往復ユニット50を任意のストロークだけ ライドさせ、セパレータSを折り曲げガイド 部材20により所定の折り曲げポジションにて り曲げる。同時に、回転往復ユニット50Rを 定の方向(本例では、時計回り方向)にθだけ 回転させて、正電極吸着パッド50Pを吸着ポジ ションに移動させると共に、負電極吸着パッ ド50Nを積層ポジションに移動させる。

 ST16:以上のステップST11~ST15を繰り返すこ により、図19に示すような、一定の折り曲げ ポジションでジグザグ状に折り返された連続 セパレータSの間に、所望の枚数(段数)のシー ト状電極P,Nが介装された、先の実施形態と同 様な積層体70が積層ステージ10上に形成され 。その後、先の実施の形態と同様に、端末 理を行って積層体80を所定の電解液と共に、 所望の外装体(例えば、缶状の外装体や、可 性のあるシート状外装体等)内に封止するこ により、リチウムイオン二次電池が完成さ る。

 このように構成した本実施の形態に係る 層装置1Aにおいては、セパレータ往復移動 段を構成する下部ローラ対60Dと各電極吸着 ッド50P,50Nとをそれぞれ独立して駆動制御す ことにより、連続セパレータSの所定の位置 での折り曲げタイミングと各シート状電極P,N の積層タイミングとの精度良い調整制御が可 能となり、積層体70の品質向上に寄与するこ ができる。また、セパレータSの往復移動の ストロークや各シート状電極P,Nの積層タイミ ングを任意に変更することができるので、シ ート状電極P,NやセパレータSの用途に応じた 質・形状・サイズの変更に対してより柔軟 対応が可能となる。

 また、図12(b)に示すように、一方の極性 電極吸着パッド(本例では、負電極吸着パッ 50N)が回転移動して積層ポジションに位置す る際には、他方の極性の正電極吸着パッド50P は吸着ポジションに位置すると共に、これら とは独立にセパレータ往復移動手段を構成す る下部ローラ対60Dが積層ステージ10上を往復 動可能に構成されているので、先の実施の 態に比し構成や制御は複雑となるものの、 の実施の形態と同様に、一方の極性のシー 状電極の吸着ポジションから積層ポジショ への移動動作、他方の極性のシート状電極 積層ポジションから吸着ポジションへの移 動作、及びセパレータSの所定の折り曲げポ ジションでの一定の張力での折り曲げ動作の 同時実施が可能となり、生産性の大幅な向上 を実現することができる。

 さらに、各電極吸着パッド50P,50Nの開き角 度θを任意に変更可能なように屈曲アーム83 構成することにより、各電極収容部30,40の設 置位置の変更や、各シート状電極P,Nを積層ス テージ10に積層するタイミングの変更に簡易 対応することができる。

 なお、以上の各実施形態においては、リ ウムイオン二次電池を製造する場合の製造 順を例にして説明してきたが、本発明に係 積層装置は、このようなリチウムイオン二 電池の製造のみならず、同様な構成を有す 積層体の製造にも当然に適用可能である。 えば、各シート状電極をいずれもその表面 活性炭などの炭素材料が塗布されたアルミ ウム箔にて構成することにより、電気二重 キャパシタの製造にも容易に適用すること できる。また、上述した各実施形態の構成 素は、当然に適宜組み合わせて(例えば、グ リッパユニット100や多重化セパレータと第二 の実施形態に係る積層装置1Aとの組み合わせ) 実施してもよい。