Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
TRANSCONDUCTANCE AMPLIFIER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026528
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a transconductance amplifier capable of suppressing a change caused by a large tuning voltage Vctrl in a range where the relationship between an input voltage and an output current is linear and adjusting the transconductance in a wider operation input range. The transconductance amplifier includes a differential pair formed by MOS transistors (111, 112) having a source grounded; MOS transistors (113, 114); amplifiers (106, 107); a voltage generating circuit (100); and a differential pair input voltage generating circuit (120). By adjusting the input differential common voltage Vcm of a full differential signal inputted to the differential pair in accordance with the change of the tuning voltage Vctrl controlling the transconductance so that a difference between Vcm and Vctr is constant, it is possible to maintain a constant range where the transconductance amplifier can obtain preferable linearity.

Inventors:
AIBA YUSUKE (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/066516
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 27, 2007
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
ASAHI KASEI EMD CORP (JP)
AIBA YUSUKE (JP)
International Classes:
H03G3/10; H03F3/34; H03F3/45
Foreign References:
JPH01137808A1989-05-30
JPS62190908A1987-08-21
Other References:
KURODA T. ET AL.: "Analog CMOS Shuseiki Kairo no Sekkei Oyohen", 30 March 2003, MARUZEN CO., LTD., pages: 559 - 560, XP003019961
See also references of EP 2058944A4
TADAHIRO KURODA: "Design of Analog CMOS Integrated Circuits", 30 July 2005, MARUZEN CO., LTD., pages: 559
Attorney, Agent or Firm:
TANI, Yoshikazu (Akasaka 2-chome Minato-k, Tokyo 52, JP)
Download PDF:
Claims:
 入力電圧に比例した出力電流を供給するトランスコンダクタンスアンプであって、
 三極管領域で動作する、ソース接地された第1および第2のMOSトランジスタから形成された差動対と、
 飽和領域で動作する、ソース端子が前記第1のMOSトランジスタのドレイン端子と接続された第3のMOSトランジスタと、
 飽和領域で動作する、ソース端子が前記第2のMOSトランジスタのドレイン端子と接続された第4のMOSトランジスタと、
 負入力端子が前記第3のMOSトランジスタのソース端子に接続され、出力端子が前記第3のMOSトランジスタのゲート端子に接続された第1の増幅器と、
 負入力端子が前記第4のMOSトランジスタのソース端子に接続され、出力端子が前記第4のMOSトランジスタのゲート端子に接続された第2の増幅器と、
 前記第1および第2の増幅器の正入力端子電圧に入力されるチューニング電圧と、前記差動対に入力される第1の電圧および第2の電圧のコモン電圧とを、前記チューニング電圧と前記コモン電圧との差が一定となるように生成する電圧発生回路と、
 前記コモン電圧が入力され、前記第1のMOSトランジスタのゲート端子に出力する前記第1の電圧と、前記第2のMOSトランジスタのゲート端子に出力する前記第2の電圧とを生成する差動対入力電圧発生回路と
を備え、
 前記第2の電圧は、2×(前記コモン電圧)-(前記第1の電圧)であり、
 前記入力電圧は、前記第1の電圧と前記第2の電圧との差であり、
 前記出力電流は、前記第1および第3のMOSトランジスタのドレイン・ソース間を流れる第1の電流Ipと、前記第2および第4のMOSトランジスタのドレイン・ソース間を流れる第2の電流Inとの差であることを特徴とするトランスコンダクタンスアンプ。
前記電圧発生回路は、電圧発生器と、固定電流源と、前記電圧発生器と前記固定電流源の出力端子との間に直列接続された抵抗とを備え、
 前記電圧発生器と前記抵抗との間から前記チューニング電圧を出力し、前記抵抗と前記固定電流源との間から前記コモン電圧を出力することを特徴とする請求項1に記載のトランスコンダクタンスアンプ。
前記電圧発生回路は、電圧発生器と、固定電流源と、前記電圧発生器と前記固定電流源の入力端子との間に直列接続された抵抗とを備え、
 前記電圧発生器と前記抵抗との接続点が前記コモン電圧であり、前記抵抗と前記固定電流源との接続点が前記チューニング電圧であることを特徴とする請求項1に記載のトランスコンダクタンスアンプ。
前記電圧発生器は、
 直列接続された、第2の電流源と、第5および第6のMOSトランジスタと、第3の増幅器とを備え、
 前記第6のMOSトランジスタのソース端子と、前記第5のトランジスタのドレイン端子と、前記第3の増幅器の負入力端子とが接続され、
 ソース接地された前記第5のトランジスタのゲート端子は、前記第6のMOSトランジスタのドレイン端子と前記第2の電流源の出力端子とに接続され、
 前記第5のMOSトランジスタのゲート電圧は前記コモン電圧であり、前記第3の増幅器の正入力端子電圧は前記チューニング電圧であることを特徴とする請求項3に記載のトランスコンダクタンスアンプ。
前記第5のMOSトランジスタは前記第1および第2のMOSトランジスタと、前記第6のMOSトランジスタは前記第3および第4のMOSトランジスタとカレントミラー関係を有するようにされていることを特徴とする請求項4に記載のトランスコンダクタンスアンプ。
 前記第2の電流源は可変であることを特徴とする請求項4又は5に記載のトランスコンダクタンスアンプ。
 前記電圧発生器は可変であることを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載のトランスコンダクタンスアンプ。
Description:
トランスコンダクタンスアンプ

 本発明は、トランスコンダクタンスアン に関し、より詳細には、電圧を電流に変換 るトランスコンダクタンスアンプに関する のである。

  トランスコンダクタンスアンプは、入 電圧に比例した出力電流を供給する増幅器 あり、一般に安定した利得(トランスコンダ タンス)を持つ。言い換えると、所定の動作 入力範囲にわたり入力電圧を変化させたとき 出力電流がそれに比例して変化している、つ まり出力電流が入力電圧に関して線形である 。

 所定の動作入力範囲において入力電圧と 力電流との間の良好な線形性を持つ従来の ランスコンダクタンスアンプとして、例え 、図1にあるようなソース接地されたMOSトラ ンジスタ対を用いる方法が知られている(非 許文献1参照)。増幅器106、107、およびMOSトラ ンジスタ111、112に対してそれぞれカスコード 接続されたMOSトランジスタ113、114を用いるこ とによって、入力の変化に対して常にMOSトラ ンジスタ111、112のドレイン電圧が一定になる ようにされている。また、各MOSトランジスタ の(チャネル幅とチャネル長との比である)ト ンジスタサイズやチューニング電圧値Vctrl よびコモン電圧Vcmは、差動対を形成するMOS ランジスタ111、112が三極管領域で動作する うに、かつ、MOSトランジスタ113および114が 和領域で動作するように電圧発生回路100お び固定電圧発生器119によってそれぞれ制御 れている。また、入力電圧Vip、Vinは差動対 力電圧発生回路120によって制御され、差動 入力電圧発生回路120は、入力電圧Vinputとコ ン電圧Vcmが入力され、電圧VipをMOSトランジ タ111のゲート端子に出力し電圧VinをMOSトラ ジスタ112のゲート端子に出力する。

 図2に、従来のトランスコンダクタンスア ンプにおける入力電圧と出力電流を入力電圧 で微分して得られるトランスコンダクタンス Gmとの関係を示す。Vip-Vin=0の付近においてト ンスコンダクタンスGmが一定であり、出力 流が入力電圧に比例することが分かる。入 電圧と出力電流との間の線形性を保ちなが 、チューニング電圧Vctrlの制御によってトラ ンスコンダクタンスGmの調整を行うことも可 であり、チューニング電圧Vctrlを中レベル ら小レベルおよび大レベルに変えたときの ランスコンダクタンスGmがそれぞれ示されて いる。

 しかしながら、図1に示すような従来のト ランスコンダクタンスアンプでは、トランス コンダクタンスの調整を行うためにチューニ ング電圧Vctrlを大きくしていくと、図2に示す ようにトランスコンダクタンスアンプの入力 電圧と出力電流との間の線形性が悪化してし まうという課題があった。すなわち、チュー ニング電圧Vctrlの大きさによってトランスコ ダクタンスGmが一定である範囲が変化する で、動作入力範囲全体にわたって入力電圧 出力電流との間の線形性を保った状態でト ンスコンダクタンスGmの調整を行えるように するためには、動作入力範囲を狭くするか、 チューニング電圧Vctrlの変化量を小さくして ランスコンダクタンスGmの調整範囲を狭く る必要があった。

Behzad Razavi著、黒田忠広 監約、「アナ グCMOS集積回路の設計 応用編」、丸善株式 社、平成17年7月30日、p559

 本発明はこのような問題点に鑑みてなさ たもので、その目的とするところは、入力 圧と出力電流との関係が線形である範囲の ューニング電圧Vctrlの大きさによる変化を え、より広い動作入力範囲においてトラン コンダクタンスを調整することのできるト ンスコンダクタンスアンプを提供すること ある。

 このような目的を達成するために、本発 は、入力電圧に比例した出力電流を供給す トランスコンダクタンスアンプであって、 極管領域で動作する、ソース接地された第1 および第2のMOSトランジスタから形成された 動対と、飽和領域で動作する、ソース端子 第1のMOSトランジスタのドレイン端子と接続 れた第3のMOSトランジスタと、飽和領域で動 作する、ソース端子が第2のMOSトランジスタ ドレイン端子と接続された第4のMOSトランジ タと、負入力端子が第3のMOSトランジスタの ソース端子に接続され、出力端子が第3のMOS ランジスタのゲート端子に接続された第1の 幅器と、負入力端子が第4のMOSトランジスタ のソース端子に接続され、出力端子が第4のMO Sトランジスタのゲート端子に接続された第2 増幅器と、第1および第2の増幅器の正入力 子電圧に入力されるチューニング電圧と、 動対に入力される第1の電圧および第2の電圧 のコモン電圧とを、チューニング電圧とコモ ン電圧との差が一定となるように生成する電 圧発生回路と、コモン電圧が入力され、第1 MOSトランジスタのゲート端子に出力する第1 電圧と、第2のMOSトランジスタのゲート端子 に出力する第2の電圧とを生成する差動対入 電圧発生回路とを備え、第2の電圧は、2×(コ モン電圧)-(第1の電圧)であり、入力電圧は、 1の電圧と第2の電圧との差であり、出力電 は、第1および第3のMOSトランジスタのドレイ ン・ソース間を流れる第1の電流Ipと、第2お び第4のMOSトランジスタのドレイン・ソース を流れる第2の電流Inとの差であることを特 とする。

 前記トランスコンダクタンスアンプは、 圧発生回路が、電圧発生器と、固定電流源 、電圧発生器と固定電流源の出力端子との に直列接続された抵抗とを備え、電圧発生 と抵抗との間からチューニング電圧を出力 、抵抗と固定電流源との間からコモン電圧 出力することができる。

 前記トランスコンダクタンスアンプは、 圧発生回路が、電圧発生器と、固定電流源 、電圧発生器と固定電流源の入力端子との に直列接続された抵抗とを備え、電圧発生 と抵抗との接続点がコモン電圧であり、抵 と固定電流源との接続点がチューニング電 であることができる。

 前記トランスコンダクタンスアンプは、 圧発生器が、直列接続された、第2の電流源 と、第5および第6のMOSトランジスタと、第3の 増幅器とを備え、第6のMOSトランジスタのソ ス端子と、第5のトランジスタのドレイン端 と、第3の増幅器の負入力端子とが接続され 、ソース接地された第5のトランジスタのゲ ト端子が、第6のMOSトランジスタのドレイン 子と第2の電流源の出力端子とに接続され、 第5のMOSトランジスタのゲート電圧がコモン 圧であり、第3の増幅器の正入力端子電圧が ューニング電圧であることができる。

 前記トランスコンダクタンスアンプは、 5のMOSトランジスタが第1および第2のMOSトラ ジスタと、第6のMOSトランジスタが第3およ 第4のMOSトランジスタとカレントミラー関係 有するようにされることができる。

 前記トランスコンダクタンスアンプは、 2の電流源を可変とすることができる。

 前記トランスコンダクタンスアンプは、 圧発生器を可変とすることができる。

 本発明によれば、入力電圧と出力電流と 間に良好な線形性を持つ範囲がチューニン 電圧Vctrlに依存せず、広いトランスコンダ タンスチューニングレンジを持つトランス ンダクタンスアンプを提供することができ 。

図1は従来のトランスコンダクタンスア ンプの回路図である。 図2は従来のトランスコンダクタンスア ンプをチューニングしたときの動作を説明す る図である。 図3は本発明のトランスコンダクタンス アンプの回路図である。 図4はMOSトランジスタ111の動作を説明す る図である。 図5は差動対の動作を説明する図である 。 図6は本発明の実施形態に係るトランス コンダクタンスアンプをチューニングしたと きの動作を説明する図である。 図7は本発明に係る実施形態2のトラン コンダクタンスアンプの回路図である。 図8は本発明に係る実施形態3のトラン コンダクタンスアンプの回路図である。 図9は本発明に係る実施形態4のトラン コンダクタンスアンプの回路図である。 図10は本発明の一実施形態に係る差動 入力電圧発生回路120の一実施例を示す図で る。 図11は本発明の一実施形態に係る差動 入力電圧発生回路120の別の実施例を示す図 ある。

 以下、図面を参照にしながら本発明の実 形態について詳細に説明する。

 (実施形態1)
 図3に、本発明の実施形態1に係るトランス ンダクタンスアンプの回路図を示す。図3に すように、本実施形態のトランスコンダク ンスアンプは、ソース接地されたMOSトラン スタ111、112とで形成される差動対と、MOSト ンジスタ113、114と、増幅器106、107と、電圧 生回路100と、差動対入力電圧発生回路120と ら構成されている。

 電圧発生回路100は差動対に入力される全 動信号のコモン電圧Vcmと、トランスコンダ タンスを制御するチューニング電圧Vctrlを 成し、チューニング電圧Vctrlを増幅器106、107 の正入力端子に出力可能なように、および電 圧Vcmを差動対入力電圧発生回路120に出力可能 なようにそれぞれ接続されている。MOSトラン ジスタ111、112の各ドレイン端子はMOSトランジ スタ113、114のソース端子とそれぞれ接続され 、MOSトランジスタ111、112の各ゲート端子は差 動対入力電圧発生回路120の電圧Vipを出力する 端子、Vinを出力する端子とそれぞれ接続され ている。差動対入力電圧発生回路120は、入力 端子INPUTから入力される入力電圧Vinputとコモ 電圧Vcmが入力され、電圧Vip及び電圧Vinを生 する。増幅器106、107の負入力端子にはMOSト ンジスタ111、112のドレイン端子およびMOSト ンジスタ113、114のソース端子がそれぞれ接 されている。また、増幅器106、107の各出力 子は、MOSトランジスタ113、114のゲート端子 それぞれ接続されている。また、MOSトラン スタ111、112は三極管領域で、MOSトランジス 113、114は飽和領域で、それぞれ動作するよ に調整されている。

 図10に、差動対入力電圧発生回路120の一 施例を示す。電圧Vipと電圧Vinとの差(トラン コンダクタンスアンプの入力)と実質的に等 価である入力電圧Vinputと、コモン電圧Vcmとが 入力され、差動対に入力される電圧Vip、Vinが 出力される。

 入力電圧Vinputは、シングル差動変換回路1 30を経て差動信号Vinputp、Vinputnとなり、抵抗Rh p1、Rhp2と容量Chp1、Chp2とから構成されるHPF(ハ イパスフィルタ)により、それぞれの信号の 準電位をコモン電圧Vcmに直したあと、MOSト ンジスタ111および112のゲート端子に出力さ る。シングル差動変換回路130を用いず直接 差動信号であるVinputp、Vinputnを元に差動対へ 入力される電圧を発生させてももちろん良い 。

 また図11に、差動対入力電圧発生回路120 別の実施例を示す。電圧Vipと電圧Vinとの差( ランスコンダクタンスアンプの入力)と実質 的に等価である入力電圧Vinputと、コモン電圧 Vcmとが入力され、差動対に入力される電圧Vip 、Vinが出力される。

 入力電圧Vinputは、シングル差動変換回路1 30を経て差動信号Vinputp、Vinputnとなり、レベ シフト回路131および132によりそれぞれの信 の基準電位をコモン電圧Vcmに直したあと、MO Sトランジスタ111および112のゲート端子に出 される。シングル差動変換回路130を用いず 接、差動信号であるVinputp、Vinputnを元に差動 対へ入力される電圧を発生させてももちろん 良い。

 ここで差動対入力電圧発生回路は、上記 つの実施例のみに限定されるわけではない とを付け加えておく。

 このような構成において、MOSトランジス 111、112の各ゲート端子に発生する電圧Vip、V inの差Vip-Vinを入力電圧とし、MOSトランジスタ 113、114の各ドレイン端子OP、ONに流れる電流Ip 、Inの差Ip-Inを出力電流とすると、図3に示さ ている回路はトランスコンダクタンスアン として機能する。

 ここで、図4に、MOSトランジスタ111のゲー ト電圧Vipに対する電流Ipの値と、電流Ipをゲ ト電圧Vipで微分した値、すなわちMOSトラン スタ111のトランスコンダクタンスGmpをあわ て示す。以下、MOSトランジスタ111に注目し MOSトランジスタ111のゲート電圧Vipに応じて 流Ipがどのように変化するかを、図4を参照 しながら説明する。

 増幅器106、107およびMOSトランジスタ113、1 14により、差動対を形成するMOSトランジスタ1 11、112のドレイン電圧は入力の変化に対して 常に一定(=Vctrl)となる。

 ゲート電圧Vipが0VからMOSトランジスタ111 スレショルド電圧Vth1までの領域では、電流I pは0である(遮断領域)。

 ゲート電圧VipがVth1<Vip<Vctrl+Vth1となる 領域では、MOSトランジスタ111は飽和領域で動 作し、そのときの電流Ipは次式で表される。

 ここで、k 1 はトランジスタサイズと製造プロセスに依存 する係数である。さらに、VipがVip>Vctrl+Vth1 なる領域では、MOSトランジスタ111は三極管 域で動作し、そのときの電流Ipは次式であ わされる。

 ここで、飽和領域と三極管領域の境界で るゲート電圧Vipの電圧をVtr1とすると、

となる。

 以下、MOSトランジスタ111、112で構成され 差動対について図5を参照にしながら説明す る。

 MOSトランジスタ112のゲート電圧をVinとす 。さらにゲート電圧Vipとゲート電圧Vinの入 差動コモン電圧をVcmとすると、ゲート電圧V inは

 で与えられる。よってゲート電圧Vipを変化 せたとき、MOSトランジスタ112のトランスコ ダクタンスGmnの絶対値の変化は、図5のよう にちょうどGmpの曲線をコモン電圧Vcmで折り返 したようになる。

 差動対の全体のトランスコンダクタンスG mは、GmpとGmnの和で与えられる。図5に示すよ に、トータルのトランスコンダクタンスGm 、Vcmを中心に、±(Vcm-Vtr1)の範囲内で良好な 形性を得ることができる。ここでMOSトラン スタ111、112を両方とも三極管領域で動作さ るために、VcmをVtr1<Vcmとなるよう設定する ことに留意されたい。

 ここで、本発明では、トランスコンダク ンスのチューニングの際に、チューニング 圧Vctrlだけでなく入力差動コモン電圧Vcmも 御することによって、良好な線形性を有す 領域を制御することを特徴としている。具 的には、コモン電圧は、電圧発生回路100に いて、チューニング電圧との差が定数とな ように調整される。数式(3)からVcm-Vtr1を計算 すると次式のように表現することができる。

 数式(5)から、コモン電圧Vcmとチューニン 電圧Vctrlとの差が定数になるようにすると Vcm-Vtr1に対するチューニング電圧Vctrlの影響 低減することができることが見出される。

 すなわち、たとえトランスコンダクタン のチューニング目的でチューニング電圧Vctr lを変化させたとしても、チューニング電圧Vc trlの変化に合せて入力差動コモン電圧Vcmを調 整することによって、トランスコンダクタン スアンプが良好な線形性を得ることができる 範囲を一定に保つことができる(図6参照)。

 特に、

 を満たすように電圧発生回路100が調整され と、数式(6)を数式(5)に代入して

 が得られる。つまり図6に示されているよう に、±βの領域で良好な線形性を有すること できる。ここでβは任意の定数である。

 これより本発明は、動作入力範囲におけ 良好な線形性を有する範囲のチューニング 圧Vctrlの大きさによる変化を抑え、広いト ンスコンダクタンスチューニングレンジを つ、トランスコンダクタンスアンプを提供 ることができる。

 (実施形態2)
 図7に、本発明の実施形態2に係るトランス ンダクタンスアンプの回路図を示す。本実 形態のトランスコンダクタンスアンプは、 ース接地されたMOSトランジスタ111、112とで 成される差動対と、MOSトランジスタ113、114 、増幅器106、107と、電圧発生回路100と、差 対入力電圧発生回路120とから構成されてい 。

 電圧発生回路100は差動対に入力される全 動信号のコモン電圧Vcmと、トランスコンダ タンスを制御するチューニング電圧Vctrlを 成し、チューニング電圧Vctrlを増幅器106、107 の正入力端子に出力可能なように、および電 圧Vcmを差動対入力電圧発生回路120に出力可能 なようにそれぞれ接続されている。MOSトラン ジスタ111、112の各ドレイン端子はMOSトランジ スタ113、114のソース端子とそれぞれ接続され 、MOSトランジスタ111、112の各ゲート端子は差 動対入力電圧発生回路120の電圧Vipを出力する 端子、Vinを出力する端子とそれぞれ接続され ている。差動対入力電圧発生回路120は、入力 端子INPUTから入力される入力電圧Vinputとコモ 電圧Vcmが入力され、電圧Vip及び電圧Vinを生 する。増幅器106、107の負入力端子にはMOSト ンジスタ111、112のドレイン端子およびMOSト ンジスタ113、114のソース端子がそれぞれ接 されている。また、増幅器106、107の各出力 子は、MOSトランジスタ113、114のゲート端子 それぞれ接続されている。また、MOSトラン スタ111、112は三極管領域で、MOSトランジス 113、114は飽和領域で、それぞれ動作するよ に調整されている。

 図7に示すように、本実施形態のトランス コンダクタンスアンプは、実施形態1におけ 電圧発生回路100の構成を次に示すような構 のもので置き換えたものである。すなわち 電圧発生回路100は、電圧発生器102と固定電 源109と抵抗Rdとから構成され、抵抗Rdは電圧 生器102と固定電流源109との間に接続されて り、固定電流源109の出力側に接続されてい 。抵抗Rdは、チップ上に形成されるポリシ コンからなる抵抗体だけに限られることは く、例えば金属配線や三極管領域で動作さ たMOSトランジスタなどでも良い。

 ここで電圧発生器102からの出力をVctrlと 、固定電流源109と抵抗Rdの接続点の電圧もし くはそれをボルテージホロアしたものをVcmと すると、抵抗Rdと固定電流Idの積Rd×IdがVcmとVc trlの差である。このように図7に示す構成に り、VcmとVctrlとを常に一定の電圧差に保つこ とができ、この差をβ+Vth1となるように構成 ると、数式(5)により±βの領域で良好な線形 を有することができる。ここでβは任意の 数である。電圧発生器102の出力電圧を所望 値にすることにより、チューニング電圧Vctrl 及びコモン電圧Vcmを所望の値にすることがで きる。ここで、電圧発生器102の出力電圧を可 変としても良いし、チューニング電圧Vctrl及 コモン電圧Vcmが所望の値となるように設定 た後にその出力電圧の値を固定としても良 。

 よって、本実施形態は、動作入力範囲に ける良好な線形性を有する範囲のチューニ グ電圧Vctrlの大きさによる変化を抑え、広 トランスコンダクタンスチューニングレン を持つ、トランスコンダクタンスアンプを 能にする。

 (実施形態3)
 図8に、本発明の実施形態3に係るトランス ンダクタンスアンプの回路図を示す。本実 形態のトランスコンダクタンスアンプは、 ース接地されたMOSトランジスタ111、112とで 成される差動対と、MOSトランジスタ113、114 、増幅器106、107と、電圧発生回路100と、差 対入力電圧発生回路120とから構成されてい 。

 電圧発生回路100は差動対に入力される全 動信号のコモン電圧Vcmと、トランスコンダ タンスを制御するチューニング電圧Vctrlを 成し、チューニング電圧Vctrlを増幅器106、107 の正入力端子に出力可能なように、および電 圧Vcmを差動対入力電圧発生回路120に出力可能 なようにそれぞれ接続されている。差動対入 力電圧発生回路120は、入力端子INPUTから入力 れる入力電圧Vinputとコモン電圧Vcmが入力さ 、電圧Vip及び電圧Vinを生成する。MOSトラン スタ111、112の各ドレイン端子はMOSトランジ タ113、114のソース端子とそれぞれ接続され MOSトランジスタ111、112の各ゲート端子は差 対入力電圧発生回路120の電圧Vipを出力する 子、Vinを出力する端子とそれぞれ接続され いる。増幅器106、107の負入力端子にはMOSト ンジスタ111、112のドレイン端子およびMOSト ンジスタ113、114のソース端子がそれぞれ接 されている。また、増幅器106、107の各出力 子は、MOSトランジスタ113、114のゲート端子 それぞれ接続されている。また、MOSトラン スタ111、112は三極管領域で、MOSトランジス 113、114は飽和領域で、それぞれ動作するよ に調整されている。

 図8に示すように、本実施形態のトランス コンダクタンスアンプは、実施形態1におけ 電圧発生回路100の構成を次に示すような構 のもので置き換えたものである。すなわち 電圧発生回路100は、電圧発生器104と固定電 源110と抵抗Rdとから構成され、抵抗Rdは電圧 生器104と固定電流源110との間に接続されて り、固定電流源110の入力側に接続されてい 。抵抗Rdは、チップ上に形成されるポリシ コンからなる抵抗体だけに限られることは く、例えば金属配線や三極管領域で動作さ たMOSトランジスタなどでも良い。

 ここで電圧発生器104からの出力をVcmとし 固定電流源110と抵抗Rdの接続点の電圧もし はそれをボルテージホロアしたものをVctrlと すると、抵抗Rdと固定電流Idの積Rd×IdがVcmとVc trlの差である。このように図8に示す構成に り、VcmとVctrlとを常に一定の電圧差に保つこ とができ、この差をβ+Vth1となるように構成 ると、数式(5)により±βの領域で良好な線形 を有することができる。ここでβは任意の 数である。電圧発生器104の出力電圧を所望 値にすることにより、コモン電圧Vcm及びチ ーニング電圧Vctrlを所望の値にすることがで きる。ここで、電圧発生器104の出力電圧を可 変としても良いし、コモン電圧Vcm及びチュー ニング電圧Vctrlが所望の値となるように設定 た後にその出力電圧の値を固定としても良 。

 よって、本実施形態は、動作入力範囲に ける良好な線形性を有する範囲のチューニ グ電圧Vctrlの大きさによる変化を抑え、広 トランスコンダクタンスチューニングレン を持つ、トランスコンダクタンスアンプを 能にする。

 (実施形態4)
 図9に、本発明の実施形態4に係るトランス ンダクタンスアンプの回路図を示す。本実 形態のトランスコンダクタンスアンプは、 ース接地されたMOSトランジスタ111、112とで 成される差動対と、MOSトランジスタ113、114 、増幅器106、107と、電圧発生回路100と、差 対入力電圧発生回路120とから構成されてい 。

 電圧発生回路100は差動対に入力される全 動信号のコモン電圧Vcmと、トランスコンダ タンスを制御するチューニング電圧Vctrlを 成し、チューニング電圧Vctrlを増幅器106、107 の正入力端子に出力可能なように、および電 圧Vcmを差動対入力電圧発生回路120に出力可能 なようにそれぞれ接続されている。MOSトラン ジスタ111、112の各ドレイン端子はMOSトランジ スタ113、114のソース端子とそれぞれ接続され 、MOSトランジスタ111、112の各ゲート端子は差 動対入力電圧発生回路120の電圧Vipを出力する 端子、Vinを出力する端子とそれぞれ接続され ている。差動対入力電圧発生回路120は、入力 端子INPUTから入力される入力電圧Vinputとコモ 電圧Vcmが入力され、電圧Vip及び電圧Vinを生 する。増幅器106、107の負入力端子にはMOSト ンジスタ111、112のドレイン端子およびMOSト ンジスタ113、114のソース端子がそれぞれ接 されている。また、増幅器106、107の各出力 子は、MOSトランジスタ113、114のゲート端子 それぞれ接続されている。また、MOSトラン スタ111、112は三極管領域で、MOSトランジス 113、114は飽和領域で、それぞれ動作するよ に調整されている。

 電圧発生回路100は、電圧発生器104と固定 流源110と抵抗Rdとから構成され、抵抗Rdは電 圧発生器104と固定電流源110との間に接続され ており、固定電流源110の入力側に接続されて いる。抵抗Rdは、チップ上に形成されるポリ リコンからなる抵抗体だけに限られること なく、例えば金属配線や三極管領域で動作 せたMOSトランジスタなどでも良い。

 図9に示すように、本実施形態のトランス コンダクタンスアンプは、実施形態3におけ 電圧発生器104を次に示すような構成もので き換えたものである。すなわち、電圧発生 104は、電流源105と、MOSトランジスタ115、116 、増幅器108とから構成され、ソース接地さ たMOSトランジスタ115のドレイン端子とMOSト ンジスタ116のソース端子は互いに接続され おり、MOSトランジスタ116のドレイン端子は 流源105の出力側と接続されている。MOSトラ ジスタ116と電流源105との接続点はMOSトラン スタ115のゲート端子と接続されている。増 器108の正入力端子は固定電流源110と抵抗Rdの 接続点に接続され、負入力端子はMOSトランジ スタ115のドレイン端子およびMOSトランジスタ 116のソース端子と接続されている。増幅器108 の出力は、MOSトランジスタ116のゲート端子と 接続されている。

 ここで電圧発生器104からの出力、すなわ MOSトランジスタ116のドレイン端子と電流源1 05とMOSトランジスタ115のゲート端子との接続 の電圧をVcmとし、固定電流源110と抵抗Rdの 続点の電圧もしくはそれをボルテージホロ したものをVctrlとすると、抵抗Rdと固定電流I dの積Rd×IdがVcmとVctrlとの差である。このよう に図9に示す構成により、VcmとVctrlとを常に一 定の電圧差に保つことができ、この差をβ+Vth 1となるように構成すると、数式(5)により±β 領域で良好な線形性を有することができる ここでβは任意の定数である。電流源105の 力電流を所望の値にすることにより、電圧 生器104の出力を所望の値にし、チューニン 電圧Vctrl及びコモン電圧Vcmを所望の値にする ことができる。ここで、電流源105の出力電流 を可変としても良いし、チューニング電圧Vct rl及びコモン電圧Vcmが所望の値となるように 流源105の出力電流を設定した後にその出力 流の値を固定としても良い。

 MOSトランジスタ115はトランスコンダクタ スアンプを構成するMOSトランジスタ111、112 、MOSトランジスタ116はMOSトランジスタ113、1 14とそれぞれカレントミラー関係を有するよ なトランジスタサイズにすることが望まし 。すなわち、カレントミラー比を例えばγ する場合、MOSトランジスタ115のトランジス サイズ×γ=MOSトランジスタ111、112のトランジ スタサイズ、およびMOSトランジスタ116のトラ ンジスタサイズ×γ=MOSトランジスタ113、114の ランジスタサイズとなるように構成する。 のとき、電流源105から出力される電流をIc すると、ミラー比γでカレントミラーされ、 Ip=γ×(Ic-Id)、In=γ×(Ic-Id)となる。

 以上により本実施形態は、動作入力範囲 おける良好な線形性を有する範囲のチュー ング電圧Vctrlの大きさによる変化を抑え、 いトランスコンダクタンスチューニングレ ジを持つトランスコンダクタンスアンプで って、さらに、差動対を形成するMOSトラン スタ111、112を流れる電流Ip、Inが、電流源105 より直接カレントミラー比で決定できると う特徴をあわせもつトランスコンダクタン アンプを可能にする。