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Title:
VEHICLE DOOR OPENING/CLOSING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/107722
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is an opening/closing device for a vehicle door comprising: a drum unit which is provided with a wind-up drum that is capable of winding up a cable placed between the vehicle and a door of the vehicle, and which arranged on one of the surface sides of an inner panel that constitutes the vehicle door; a drive unit that powers the wind-up drum and is arranged on the other surface side of the inner panel; a power transmission mechanism, which transmits rotary drive power from the drive unit to the wind-up drum, and enables the wind-up drum and the drive unit to be freely engaged and disengaged; and a connecting means which sandwiches the inner panel while connecting the drive unit and the drum unit.

Inventors:
ISHIDA TOSHIHIKO (JP)
YAMADA KATSUHISA (JP)
YAMAKAWA YASUHIRO (JP)
KAMIYA TSUYOSHI (JP)
KAZAMA SHINJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/053562
Publication Date:
September 03, 2009
Filing Date:
February 26, 2009
Export Citation:
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Assignee:
AISIN SEIKI (JP)
ISHIDA TOSHIHIKO (JP)
YAMADA KATSUHISA (JP)
YAMAKAWA YASUHIRO (JP)
KAMIYA TSUYOSHI (JP)
KAZAMA SHINJI (JP)
International Classes:
B60J5/06; B60J5/04; E05F15/14
Foreign References:
JP2001336352A2001-12-07
JP2001513726A2001-09-04
JP2005273162A2005-10-06
JP2003074253A2003-03-12
JPH06511450A1994-12-22
Other References:
None
Attorney, Agent or Firm:
KITAMURA, SHUICHIRO (JP)
Shuichiro Kitamura (JP)
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Claims:
 車両ドアを構成するインナーパネルの一方の面側に配置され、車両と当該車両のドアとに亘って配設されたケーブルを巻き取り可能な巻取ドラムを備えたドラムユニットと、
 前記インナーパネルの他方の面側に配置され、前記巻取ドラムを駆動する駆動ユニットと、
 前記駆動ユニットの回転駆動力を前記巻取ドラムに伝達するとともに、前記巻取ドラムと前記駆動ユニットとを係脱自在なものとする動力伝達機構と、
 前記インナーパネルを挟持しつつ前記駆動ユニットと前記ドラムユニットとを連結する連結手段と、を備えた車両用ドア開閉装置。
 前記ドラムユニットは、前記車両ドアを構成するアウターパネルと前記インナーパネルとの間に配置され、前記駆動ユニットは、前記車両ドアを構成する内装材と前記インナーパネルとの間に配置される請求項1に記載の車両用ドア開閉装置。
 前記ドラムユニットは、前記巻取ドラムから延出した前記ケーブルの方向を変更する案内部材を備えており、前記巻取ドラム及び前記案内部材が、前記インナーパネルに対向配置されるベースプレートに固定してある請求項1又は2に記載の車両用ドア開閉装置。
 前記インナーパネルは、前記一方の面側および前記他方の面側に貫通する貫通孔を有し、
 前記一方の面側にドラムユニットを配置すると共に前記他方の面側に前記駆動ユニットを配置するベースプレートを、前記貫通孔に配設した請求項1に記載の車両用ドア開閉装置。
 前記ドラムユニットは、前記車両ドアを構成するアウターパネルと前記インナーパネルとの間に配置され、前記駆動ユニットは、前記車両ドアを構成する内装材と前記インナーパネルとの間に配置される請求項4に記載の車両用ドア開閉装置。
 前記ドラムユニットは、前記巻取ドラムから延出した前記ケーブルの方向を変更する案内部材を備えており、前記巻取ドラム及び前記案内部材が前記ベースプレートに固定してある請求項4又は5に記載の車両用ドア開閉装置。
 前記案内部材は、前記ベースプレートに対して取付位置変更可能に構成してある請求項3又は6に記載の車両用ドア開閉装置。
 前記案内部材は、前記ベースプレートに配設されたプーリーである請求項3、6又は7に記載の車両用ドア開閉装置。
 前記案内部材は、前記ドラムユニットに備えた案内溝である請求項3又は6に記載の車両用ドア開閉装置。
 前記プーリーは、前記プーリーを前記ベースプレートに回転自在に支持する支持部材に対する摺接面を備え、当該摺接面は、前記支持部材の軸芯方向に沿って湾曲した形状を呈する請求項8に記載の車両用ドア開閉装置。
Description:
車両用ドア開閉装置

 本発明は、車両の側部に設けられたドア 開閉する車両用ドア開閉装置に関する。

 このような車両用ドア開閉装置としては 車両と当該車両のスライドドアとに亘って 設されたケーブルを巻き取り可能な巻取ド ムと、当該巻取ドラムを駆動する駆動機構 を備え、駆動機構により駆動される巻取ド ムが、車両とスライドドアとに亘って配設 れたケーブルを巻き取ることで車両の側部 設けられたスライドドアを開閉制御するも がある。巻取ドラム及び駆動機構が配置さ る位置については、車両本体側又はスライ ドア内のいずれのタイプのものもあり、こ らがスライドドア内に配置されるタイプの のとしては、例えば以下の特許文献1に記載 されているような車両用ドア開閉装置が知ら れている。

 特許文献1に記載された車両用ドア開閉装置 では、巻取ドラムと駆動機構とが一体のユニ ットとしてスライドドア内に固定されている 。これらは比較的スペースに余裕のあるスラ イドドア内の下部に配置され、巻取ドラムか ら延出するケーブルはスライドドア内に配置 された中継機構を介して車体側へと導かれて いる。

特開2003-74253号公報

 しかし、特許文献1に記載された車両用ド ア開閉装置においては、巻取ドラムと駆動機 構とが、その組み付け時から一体としてスラ イドドア内のインナーパネルに取り付けられ るため、作業者はモーター等を備え重量のあ るユニットを取り扱わなければならず、その 負担が大きかった。

 また、スライドドアは、プレス部品で形 されるアウターパネル(図2の符号3を参照)及 びインナーパネル(図2の符号5を参照)により 成されるアウタードア(図2の符号Oを参照)と インナーパネルとその車内側に設けられる 装材(図2の符号4を参照)とで形成されるイン ナードア(図2の符号Iを参照)とからなる。こ で、アウターパネル3とインナーパネル5との 間(アウタードア内部)は、ドアの内部ではあ が車外からの水分が入り込み得る領域であ 、一方、(インナードア内部)は、インナー ネルにより車外からの水分の侵入が遮断さ た領域となっている。駆動機構はモーター ECU等の電気・電子部品を含むため、巻取ド ムと駆動機構とを一体のユニットとしてス イドドア内に配置する場合、防水性の高い ンナーパネル5と内装材4の間に配置されるこ とが好ましい。しかし、中継機構を経由した ケーブルは、アウターパネル3とインナーパ ル5との間から車体側へと配設されるため、 取ドラムと駆動機構とを一体のユニットと てスライドドア内に配置するのでは、ケー ルを内装材4側からアウターパネル3側へと 旦インナーパネル5を貫通させる必要性が生 、ケーブルの配設が煩雑となってしまう。 方、これら一体のユニットをアウターパネ 3とインナーパネル5との間に配置する場合 はそのような問題は生じないが、上述の通 アウターパネル3とインナーパネル5との間の 空間は車外からの水分が入り込み得る領域で あるため、駆動機構には別途防水性を持たせ る必要性が生じ、生産コストが高くなってし まう。

 本発明は、上記課題に鑑みてなされたも であり、車両への組み付け時の作業者の負 を軽減するとともに、低コストで確実に駆 機構を防水環境に置くことのできる車両用 ア開閉装置を提供することを目的とする。

 この目的を達成するための、本発明に係 車両用ドア開閉装置の特徴構成は、車両ド を構成するインナーパネルの一方の面側に 置され、車両と当該車両のドアとに亘って 設されたケーブルを巻き取り可能な巻取ド ムを備えたドラムユニットと、前記インナ パネルの他方の面側に配置され、前記巻取 ラムを駆動する駆動ユニットと、前記駆動 ニットの回転駆動力を前記巻取ドラムに伝 するとともに、前記巻取ドラムと前記駆動 ニットとを係脱自在なものとする動力伝達 構と、前記インナーパネルを挟持しつつ前 駆動ユニットと前記ドラムユニットとを連 する連結手段と、を備えた点にある。

 上記の特徴構成によれば、駆動ユニットの 転駆動力を巻取ドラムに伝達する動力伝達 構が、巻取ドラムと駆動ユニットとを係脱 在としているので、巻取ドラムを備えるド ムユニットと駆動ユニットとを別ユニット することができる。よって、駆動ユニット ドラムユニットとを、車両ドアを構成する ンナーパネルの両面側に各別に配置するこ ができ、インナーパネルで区切られるスラ ドドア内の二つの領域に、駆動ユニットと ラムユニットとをそれぞれ適切に配置する とができる。すなわち、例えば、防水性の い領域であるインナーパネルと内装材との に駆動ユニットを配置するとともに、車体 へとケーブルが配設されていく領域である ウターパネルとインナーパネルとの間にド ムユニットを配置することができる。よっ 、駆動機構には特別な防水処置を施す必要 なく、ケーブルをインナーパネルを貫通さ る必要もない。
 また、ドラムユニットと駆動ユニットとが ユニットであるので、これらを各ユニット とに順次組み付けることが可能となり、保 重量を分散させることで、車両への組み付 時の作業者の負担を軽減することができる
 したがって、車両への組み付け時の作業者 負担を軽減するとともに、低コストで確実 駆動機構を防水環境に置くことのできる車 用ドア開閉装置を提供することができる。

 ここで、前記ドラムユニットは、前記車 ドアを構成するアウターパネルと前記イン ーパネルとの間に配置され、前記駆動ユニ トは、前記車両ドアを構成する内装材と前 インナーパネルとの間に配置されると好適 ある。

 この構成によれば、確実に、防水性の高 領域に駆動ユニットを配置するとともに、 体側へとケーブルが配設されていく領域に ラムユニットを配置することができる。

 また、前記ドラムユニットは、前記巻取 ラムから延出した前記ケーブルの方向を変 する案内部材を備えており、前記巻取ドラ 及び前記案内部材が、前記インナーパネル 対向配置されるベースプレートに固定して ると好適である。

 この構成によれば、ドラムユニットは、巻 ドラムから延出したケーブルの方向を変更 る案内部材を備えているため、車体側と巻 ドラムとの間でケーブルを適切に配設する とができる。
 また、当該ドラムユニットにおいて、巻取 ラム及び案内部材がインナーパネルに対向 置されるベースプレートに固定してあり、 該ベースプレートとインナーパネルとを挟 するように駆動ユニットとドラムユニット が連結されるので、ベースプレートとイン ーパネルとが一体となってそれぞれ剛性を 強し合う。よって、巻取ドラムが回転駆動 てケーブルを巻き取る時に巻取ドラムと案 部材との間のケーブルに大きな張力が作用 たとしても、ベースプレートが反り返った 、場合によってはドラムユニット自体が破 したりするのを防止することができる。

 また、前記インナーパネルが、前記一方 面側および前記他方の面側に貫通する貫通 を有し、前記一方の面側にドラムユニット 配置すると共に前記他方の面側に前記駆動 ニットを配置するベースプレートを、前記 通孔に配設すると好適である。

 この構成によれば、予め、駆動ユニットお びドラムユニットをベースプレートに連結 定したユニットを形成しておき、貫通孔を ぐように当該ユニットをインナーパネルに み付けることで、ベースプレートをインナ パネルの一部材としつつ、容易に駆動ユニ トおよびドラムユニットをインナーパネル 取り付けることができる。
 また、当該ベースプレートを挟持するよう 駆動ユニットとドラムユニットとが連結さ るので、ベースプレートとインナーパネル が一体となってそれぞれ剛性を補強し合う うに構成できる。

 また、当該ドラムユニットは、前記巻取 ラムから延出した前記ケーブルの方向を変 する案内部材を備えており、前記巻取ドラ 及び前記案内部材が前記ベースプレートに 定してあると好適である。

 この構成のように、ドラムユニットに巻 ドラムから延出したケーブルの方向を変更 る案内部材を備えることで、車体側と巻取 ラムとの間でケーブルを適切に配設するこ ができる。

 また、前記案内部材を、前記ベースプレ トに対して取付位置変更可能に構成すると 適である。

 この構成によれば、例えば案内部材をベ スプレートに組み付けるとき、ケーブルの 路間ピッチの設定の自由度が高まる。その めには、例えば案内部材をスライド移動さ る等によって案内部材を最適な位置に配置 せた状態で固定できるようにすればよい。

 また、前記案内部材を、前記ベースプレ トに配設されたプーリーとすると好適であ 。

 前記プーリーであれば、ケーブルの方向 変更する際に、案内部材とケーブルとの摩 を低減することができる。また、プーリー 回転軸を所定の角度に設定することで、ド ムユニットに対するケーブルの配索方向を 意に決定することもできる。

 さらに、前記案内部材を、前記ドラムユ ットに備えた案内溝とすることもできる。

 この構成によれば、ケーブルを案内溝に わせるだけでケーブルの方向を変更するこ ができるため、案内部材を簡単に構成する とができる。

 さらに、前記プーリーは、前記プーリー 前記ベースプレートに回転自在に支持する 持部材に対する摺接面を備え、当該摺接面 、前記支持部材の軸芯方向に沿って湾曲し 形状を呈するように構成することができる

 これにより、例えば支持部材が傾いて取 付けられた場合であっても、摺動面が湾曲 た形状となっているため、プーリーの姿勢 正しく維持することができる。

は、本発明に係る車両用ドア開閉装置 備えた車両の側面図である。 は、本発明に係る車両用ドア開閉装置 内部に備えたスライドドアの断面図である は、本発明に係る車両用ドア開閉装置 分解斜視図である。 は、本発明に係る車両用ドア開閉装置 車両への組み付け手順を説明するための説 図である。 は、ガイドローラユニット周辺の縦断 図である。 は、ドラムユニットとプーリー機構と 配置関係を説明するための説明図である。 は、別実施形態の駆動ユニットおよび ラムユニットの取り付け態様を示す分解斜 図である。 は、別実施形態のベースプレートを示 斜視図である。 は、別実施形態のベースプレートに配 した案内部材を示す図である。 は、別実施形態のベースプレートに配 設した案内部材を示す拡大図である。 は、別実施形態のベースプレートに配 設した案内部材を示す分解斜視図である。 は、別実施形態のプーリーの断面図で ある。

 以下に、本発明の実施形態について図面を 照して説明する。
 図1は、本発明に係る車両用ドア開閉装置6 備えた車両1の側面図である。この車両1には 車両用ドア開閉装置6が備えられ、スライド ア2の開閉動作を自動で行うことができる。

 スライドドア2は、車両1の前後方向(図1の 左右方向)に延在するセンターガイドレール11 及び上下一対のアッパガイドレール12及びロ ガイドレール13に沿ってスライド自在に支 されている。

 アッパガイドレール12は、ドア開口の上 に沿ってこの上縁近傍に配置されており、 両1の側部に固定されている。ロアガイドレ ル13は、ドア開口の下縁に沿ってこの下縁 傍に配置されており、車両1の側部に固定さ ている。また、センターガイドレール11は アッパガイドレール12とロアガイドレール13 略中間の高さで車体側部の室外面に固定さ ている。

 スライドドア2には、ガイドレール11、12 13に摺動自在に案内されるガイドローラユニ ット21が揺動自在に支持されており、スライ ドア2は、それぞれのガイドローラユニット 21がガイドレール11、12、13に対して摺動する とでガイドレール11、12、13に案内されてス イド動作する。なお、ガイドレール11、12、 13は互いに略平行で、その前端は、ドア開口 閉時において、スライドドア2が車両1の側 の室外面と略面一となるようにスライドド 2を案内するために、車両1の室内方に向かっ て屈曲している(図2を参照)。また、ドア開口 の開時において、スライドドア2は、ドア開 より車両1の後方側部の室外面上に配置され 。

 図5に示されるように、センターガイドレ ール11は、車両1の側部の室外面に形成された 凹部14内に配置されている。このセンターガ ドレール11は車両1の本体の室外面に接合さ る垂直壁15と、垂直壁15の上端及び下端から 互いに平行に車両1の室外方へ屈曲延在する 壁16及び下壁17と、上壁16の室外端から垂直 15と平行に下方に屈曲延在するフランジ壁18 を備えており、断面略コ字形状を呈してい 。

 ガイドローラユニット21は、ベースブラ ット22と内外ローラ23と上下ローラ24とを備 ている。ベースブラケット22は、スライドド ア2に固定されたブラケット25に対して相対回 転自在に支持され、これによりガイドローラ ユニット21はスライドドア2に揺動可能に支持 される。また、ベースブラケット22には、セ ターガイドレール11のフランジ壁18及び垂直 壁15に摺接する内外ローラ23が回転自在に支 されている。さらに、ベースブラケット22に は、センターガイドレール11の下壁17と摺接 る上下ローラ24が回転自在に支持されている 。これにより、ガイドローラユニット21は、 ンターガイドレール11に対してガタなく摺 自在に案内される。

 なお、アッパガイドレール12及びロアガ ドレール13に摺動自在に案内されるガイドロ ーラユニット21も同様な構成となっている。 れにより、スライドドア2は、ガイドローラ ユニット21によってガイドレール11、12、13を して車両1の側部にスライド自在に支持され 、ガイドローラユニット21が後述する車両用 ア開閉装置6によりガイドレール11、12、13に 対して摺動することでスライド動作する。

 次に、本発明の主要部である、スライド ア2をスライド動作させる車両用ドア開閉装 置6について図面を参照して説明する。

 図2及び図3に示すように、車両用ドア開 装置6は、ケーブル31と、駆動ユニット41と、 巻取ドラム63を備えたドラムユニット61と、 主として構成されている。また、駆動ユニ ト41とドラムユニット61とは別ユニットとし 構成されている。ただし、車両1への組み付 け後は一体として機能する。

 ケーブル31は、車両1本体とスライドドア2 内に設けられた巻取ドラム63とに亘って配設 れている。本実施形態においては、ケーブ 31は一本のワイヤからなり、センターガイ レール11内に配設されて、その両端はセンタ ーガイドレール11の車両1の前後方向における 前端及び後端近傍の車体側部の所定部位に係 止されている。ケーブル31の中間部は巻取ド ム63に巻回されている。

 駆動ユニット41は、図3に示すように、巻 ドラム63を駆動する駆動機構43を備える。駆 動機構43は、駆動源としてのモーター45、モ ター45を電子制御するためのECU(electronic contr ol unit)47、モーター45からの回転出力を減速 る減速ギヤ機構49、及び駆動力の伝達と切り 離しを行うクラッチ機構51を備える。モータ 45は正逆いずれの方向にも回転可能なリバ シブルモーターとなっている。モーター45か らの回転出力は、減速ギヤ機構49及びクラッ 機構51を介して動力軸53へと伝達される。動 力軸53の外周面にはセレーション53aが形成さ ている。なお、図示はしていないが、動力 53と駆動ユニット41の本体部との間にはOリ グ等のシール部材が設けられ、駆動ユニッ 41内へ動力軸53を伝って水分が浸入すること 防止している。また駆動ユニット41は、ド ムユニット61との連結固定時にドラムユニッ ト61のボルト部73が貫通するための連結用穴 55を有する。

 ドラムユニット61は、案内部材Gと巻取ド ム63とを備える。案内部材Gは、ケーブル31 中間部を車体に固定されたセンターガイド ール11の側から巻取ドラム63へと案内するた の部材で、本実施形態では中間プーリー65 用いている。巻取ドラム63は円筒状に形成さ れ、筒状の外周面には係合溝67(図6を参照)が 成されている。係合溝67は、ケーブル31が順 次係合するための溝であり、係合溝67に沿っ 巻取ドラム63にケーブル31が巻回される。ま た、巻取ドラム63の中心部には動力源である 動ユニット41の動力軸53が挿入される凹部69( 図4を参照)が形成されている。凹部69の内周 にはセレーション69aが形成されており、こ と動力軸53のセレーション53aとが係合する。 このセレーション53aが形成された動力軸53及 セレーション69aが形成された凹部69により 駆動ユニット41の回転駆動力が巻取ドラム63 伝達可能とされるとともに、巻取ドラム63 駆動ユニット41とが係脱自在なものとされて いる。したがって、このセレーション53aが形 成された動力軸53及びセレーション69aが形成 れた凹部69が、本発明における動力伝達機 に相当する。これらが係合した状態におい 、駆動機構43は動力軸53を介して巻取ドラム6 3を回転駆動する。巻取ドラム63が回転してケ ーブル31を巻き取ることにより、その回転方 に応じてスライドドア2を往復駆動すること が可能となっている。

 すなわち、スライドドア2が閉じている状 態(図2(a)の状態)において、モーター45を正転 動して巻取ドラム63を一方向に回転させる 、ケーブル31が巻取ドラム63に巻き取られ且 ケーブル31が巻取ドラム63から繰り出される 。ケーブル31はその端部が車体側部の所定位 (この場合は車両1の後方、図2(a)の右方)に係 止されているので、ドラムユニット61が固定 れたスライドドア2は、ガイドレール11、12 13上を摺動するガイドローラユニット21を介 て、ガイドレール11、12、13に沿って車両1の 後方へ移動することになる。その結果、スラ イドドア2が開くことになる。一方、スライ ドア2が開いている状態(図2(b)の状態)におい 、モーター45を逆転駆動して巻取ドラム63を 他方向に回転させると、上述とは逆方向にケ ーブル31が巻取ドラム63に巻き取られ且つケ ブル31が巻取ドラム63から繰り出される。ケ ブル31はその端部が車体側部の所定位置(こ 場合は車両1の前方、図2(b)の左方)に係止さ ているので、ドラムユニット61が固定され スライドドア2は、ガイドレール11、12、13上 摺動するガイドローラユニット21を介して ガイドレール11、12、13に沿って車両1の前方 移動することになる。その結果、スライド ア2が閉じることになる。

 図3に戻って、ドラムユニット61は、ベー プレート71と当該ベースプレート71に固定さ れたカバーケース77とを有し、巻取ドラム63 び案内部材Gとしての中間プーリー65は、そ ぞれベースプレート71に回転自在に固定して ある。ベースプレート71にはボルト部73が形 されている。このボルト部73は、駆動ユニッ ト41の連結用穴部55に対応した位置に形成さ 、連結用穴部55を貫通した後ナット締めされ ることで駆動ユニット41とドラムユニット61 を連結固定する。つまり、ボルト部73及びこ れに対応するナットが本発明における連結手 段に相当する。なお、本実施形態においては 、ボルト部73は巻取ドラム63の回転中心軸の 囲を三等分する位置に三個設けられており 三点で支持することにより駆動機構43が駆動 した際にも駆動ユニット41とドラムユニット6 1とが確実に固定され得るようになっている ベースプレート71には、更に、中間プーリー 65が軸支された部位の近傍に固定用穴部75が 成されている。この固定用穴部75を介して、 ビス等でインナーパネル5とドラムユニット61 全体とを確実に固定している。

 ここで、ベースプレート71は、高い剛性 有する材料で形成されていることが好まし 。本例では、ベースプレート71は金属製のプ レートとなっている。車両用ドア開閉装置6 車両1に組み付けられる時、巻取ドラム63及 中間プーリー65が固定された金属製のベース プレート71は、インナーパネル5(図2を参照)に 対向配置されてインナーパネル5とともに駆 ユニット41とドラムユニット61との間で挟持 れる。金属製のベースプレート71は、駆動 構43の駆動時に巻取ドラム63と中間プーリー6 5との間に作用する張力に耐え得るだけの剛 を当初より有しているが、インナーパネル5 一体となって駆動ユニット41とドラムユニ ト61との間に挟持して固定されることで剛性 が更に補強される。したがって、巻取ドラム 63が回転駆動してケーブル31を巻き取る時に 取ドラム63と案内部材Gとの間のケーブル31に 大きな張力が作用したとしても、ベースプレ ート71が反り返ったり、場合によってはドラ ユニット61自体が破損したりするのを防止 ることができる。

 本実施形態に係る車両用ドア開閉装置6は 、更にドラムユニット61に隣接して設けられ プーリー機構81を備えている。プーリー機 81は、プーリーケース83の中に回転自在に軸 された一対のガイドプーリー82を有し、プ リーケース83はガイドローラユニット21のベ スブラケット22(図5を参照)に固定される。 ラムユニット61の中間プーリー65を経由して ーリー機構81へと導かれたケーブル31は、プ ーリーケース83内でガイドプーリー82の両側 案内されるようにクロスして8の字を描き、 の後センターガイドレール11内に配設され 。このプーリー機構81は、車両用ドア開閉装 置6の駆動時に、ケーブル31に適切なテンショ ンを付与するためのテンション機構として機 能する。

 ここで、図6はドラムユニット61とプーリ 機構81と配置関係を説明するための説明図 ある。この図に示すように、巻取ドラム63の 回転中心軸に垂直な平面P1と、プーリーケー 83内のガイドプーリー82の回転中心軸に垂直 な平面P2とは、ちょうど90度だけねじれた関 となっている。本実施形態においては、プ リー機構81から巻取ドラム63へと向かうケー ル31aと、巻取ドラム63に巻回された後巻取 ラム63から再びプーリー機構81へと向かうケ ブル31bのうち、一方のケーブル31aについて 、プーリー機構81から延出する方向と巻取 ラム63へと収束する方向とを一致させている 。そのため、他方のケーブル31bについては、 巻取ドラム63から延出する方向とプーリー機 81へと収束する方向とが大きくねじれた関 となる。そこで本実施形態における中間プ リー65は、巻取ドラム63の回転中心軸及びガ ドプーリー82の回転中心軸のそれぞれと約45 度だけねじれた関係となるようにドラムユニ ット61のベースプレート71に設けられる。こ により、上記二つの平面P1、P2が交差する部 において、ケーブル31が円滑にその方向を 化させることができるようになっている。

 駆動ユニット41及びドラムユニット61は、 図2に示すように、車両1のスライドドア2の内 部に設けられる。ここで、車両1のスライド ア2は、プレス部品で形成されるアウターパ ル3及びインナーパネル5により形成される ウタードアOと、インナーパネル5とその車内 側に設けられる内装材4とで形成されるイン ードアIとから構成される。駆動ユニット41 ドラムユニット61とは、スライドドア2を構 するインナーパネル5の両面側に各別に配置 れる。具体的には、ドラムユニット61は、 両1のスライドドア2を構成するアウターパネ ル3とインナーパネル5との間(アウタードアO) おいてインナーパネル5上に配置され、駆動 ユニット41は、車両1のスライドドア2を構成 る内装材4とインナーパネル5との間(インナ ドアI)に配置され、インナーパネル5を介し ドラムユニット61に連結固定される。

 次に、以上のような各構成ユニットを有 る車両用ドア開閉装置6の、車両1への組み けについて説明する。

 図4は、車両1への組み付け手順を説明す ための説明図である。この図は、インナー アIの内部から見たインナーパネル5を示して いる。インナーパネル5の、ドラムユニット61 のボルト部73に対応した位置には開口部が設 られており、組み付けの第一段階では、こ 開口部からドラムユニット61のボルト部73を 貫通させ、図示しないナットやクリップ等で 仮止めすることにより、まずドラムユニット 61をアウタードアOの内部においてインナーパ ネル5に取り付ける。このようにドラムユニ ト61をアウタードアOの内部からインナーパ ル5に取り付ければ、ケーブル31をインナー ネル5を貫通させることなくセンターガイド ール11へと配設することができるので、配 作業が容易となる。

 次に、組み付けの第二段階では、駆動ユ ット41の動力軸53に形成されたセレーション 53aとドラムユニット61の巻取ドラム63の凹部69 に形成されたセレーション69aとを互いに係合 させる。そして、ドラムユニット61を仮止め ていた図示しないナットやクリップ等を取 外し、インナーパネル5の開口部から突出し ているボルト部73を、駆動ユニット41の連結 穴部55を貫通させてナット止めし、ドラムユ ニット61、インナーパネル5及び駆動ユニット 41に亘って共締めする。このようにすれば、 動ユニット41とドラムユニット61とが、スラ イドドア2を構成するインナーパネル5の両面 に各別に配置されるとともに、ボルト部73 びこれに対応するナットにより、駆動ユニ ト41とドラムユニット61とがインナーパネル5 を挟持して連結されることになる。このとき 、駆動ユニット41が配置されるインナードアI の内部は、インナーパネル5により車外から 水分の侵入が遮断された防水領域となって るため、駆動ユニット41に対して特別な防水 処理を施す必要はない。したがって、低コス トで確実に駆動機構43を防水環境に置くこと 可能となる。

 このように、駆動ユニット41の回転駆動 を出力する動力軸53と巻取ドラム63の中心部 設けられた凹部69とにそれぞれセレーショ 53a、69aを形成し、これらが互いに係合し合 ように構成することによって、駆動ユニッ 41の回転駆動力を巻取ドラム63に伝達する動 伝達機構を係脱自在とすることができるの 、ドラムユニット61と駆動ユニット41とを別 ユニットとすることができる。よって、これ らをこれまで説明したように各ユニットごと に順次組み付けることが可能となり、保持重 量を分散させることで、車両用ドア開閉装置 6の車両1への組み付け時の作業者の負担を軽 することができる。

〔別実施形態1〕
 上述した実施形態では、インナーパネル5を 挟持しつつ駆動ユニット41とドラムユニット6 1とを連結手段によって連結する場合につい 説明したが、以下のように構成してもよい
 即ち、インナーパネル5に、一方の面側およ び他方の面側に貫通する貫通孔5aを形成する この貫通孔5aにはベースプレート71を嵌め込 むことができる。このベースプレート71の一 の面側にドラムユニット61を配置すると共 他方の面側に駆動ユニット41を配置し、貫通 孔5aに配設する(図7,8)。
 インナーパネル5の一部材となるベースプレ ート71は、インナーパネル5と対面して接合す る鍔部71aと、例えば駆動ユニット41をその内 に収容する凹部71bを形成してある。ドラム ニット61は凹部71bを隔てた反対側に取り付 る。ベースプレート71は連結手段であるボル ト部73及びこれに対応するナットによりイン ーパネル5に連結固定される。

 本構成であれば、予め、駆動ユニット41 よびドラムユニット61をベースプレート71に 結固定したユニットを形成しておき、貫通 5aを塞ぐように当該ユニットをインナーパ ル5に組み付けることで、容易に駆動ユニッ 41およびドラムユニット61をインナーパネル 5に取り付けることができる。

 ベースプレート71とインナーパネル5とは 鍔部71aとインナーパネル5とが重なった状態 で一体となるため、インナーパネル5の剛性 高まる。よって、例えば巻取ドラム63が回転 駆動してケーブル31を巻き取る時に巻取ドラ 63と案内部材Gとの間のケーブル31に大きな 力が作用したとしても、ベースプレート71が 反り返ったり、ドラムユニット61自体が破損 たりするのを防止することができる。

 ベースプレート71に対する駆動ユニット41 およびドラムユニット61の取り付け面は、断 視でインナーパネル5の表面と面一となるよ うに構成してもよい。しかし、ベースプレー ト71に形成した凹部71bの深さの程度によって インナーパネル5の表面を基準にした面に対 して、駆動ユニット41およびドラムユニット6 1を取り付ける面を異ならせることができる 例えば、異なる車種に対して同じ駆動ユニ ト41およびドラムユニット61を取り付けるよ な場合には、ベースプレート71の形状のみ 変更すればよい。このように、凹部71bの深 を変更したベースプレート71を用意すること により、駆動ユニット41およびドラムユニッ 61を異なる車種間で共通化してコスト削減 図ったり、例えばスライドドア2の内部に取 付けられる窓などの部材と干渉するのを防 できる。

 本構成においても上述した実施形態と同様 、ドラムユニット61は、アウターパネル3と ンナーパネル5との間の空間に配置され、駆 動ユニット41は、内装材4とインナーパネル5 の間の空間に配置される。
 さらに、ドラムユニット61には、巻取ドラ 63から延出したケーブル31の方向を変更する 内部材Gを備えており、巻取ドラム63及び案 部材Gがベースプレート71に固定してある(図 8)。

〔別実施形態2〕
 上述した実施形態において、案内部材Gは、 巻取ドラム63の近傍に設け、ベースプレート7 1に対して取り付け位置を適宜設定できるよ に構成するとよい(図9,10)。
 例えば、案内部材G(中間プーリー65)をベー プレート71に組み付けるとき、予め、長孔を 設けた取付部材に中間プーリー65を連結して き、この取付部材を中間プーリー65が最適 位置となるように固定する。このように案 部材Gを構成することで、ケーブル31の経路 ピッチが任意に設定できるなど、ケーブル 設の自由度が高まる。

 尚、上述した中間プーリー65において、当 中間プーリー65をベースプレート71に回転自 に取り付ける支持部材であるピン66との摺 面65aを、ピン66の軸芯方向に沿って湾曲した 形状(R形状)とするとよい(図11,12)。このピン66 は、その上端および下端がカバーケース77お びベースプレート71によってそれぞれ軸支 れる。
 これにより、例えばピン66が傾いて取り付 られた場合であっても、摺動面65aがR形状と っているため、中間プーリー65の姿勢を正 く維持することができる。

 また、中間プーリー65を巻取ドラム63の近 傍に設けると、ケーブル31の配索スペースを 少させることができる。

〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態においては、動力伝達機構 として、セレーション53aが形成された動力軸 53及びセレーション69aが形成された凹部69を 用した例について説明した。しかし、互い 係合することにより、駆動ユニット41の回転 駆動力を巻取ドラム63に伝達するとともに、 取ドラム63と駆動ユニット41とを係脱自在な ものとすることができれば、これ以外の機構 を採用することもできる。例えば、動力軸53 び凹部69にそれぞれスプラインを形成した の等であっても良い。

(2)上記の実施形態においては、ベースプレー ト71として金属製のプレートを採用した例に いて説明した。しかし、金属製のプレート 外にも、例えば、樹脂製のプレート等を採 することができる。樹脂製のプレートを採 する場合には、高い剛性を有するものを用 るのが好ましく、具体的には、ポリアミド FRP(繊維強化プラスチック)等により形成さ たプレートを用いるのが好ましい。
(3)上記の実施形態においては、ボルト部73が 取ドラム63の回転中心軸の周囲を三等分す 位置に三個設けられ、三点で支持する例に いて説明した。しかし、ボルト部73の個数に ついては三個に限られず、四点以上で支持し ても良い。また、駆動機構43が駆動した際に 動ユニット41とドラムユニット61とが確実に 固定されるのであれば、ボルト部73の個数を 個のみとし、二点で支持するようにしてあ ても良い。

(4)上記の実施形態においては、ケーブル31 車両1に固定されたセンターガイドレール11 側から巻取ドラム63へと案内するための案 部材Gとして、中間プーリー65を用いる例に いて説明した。しかし、中間プーリー65に代 えて、例えばケーブル31を摺動させつつその 向転換を案内する案内シュー(案内溝)68等を 用いても良い。当該案内シューは、例えばド ラムユニット61に備えるとよい(図8)。

(5)上記の実施形態においては、ケーブル31 一本のワイヤで構成し、その両端をセンタ ガイドレール11の車両1の前後方向における 端及び後端近傍の車体側部の所定部位に係 する例について説明した。しかし、ケーブ 31を環状に連結し、何れか一箇所以上の部 で車両1に係止してあっても良い。

(6)また、ケーブル31を二本のワイヤで構成 、それぞれについて、その一端を巻取ドラ 63に、他端をセンターガイドレール11の車両 1の前後方向における前端又は後端近傍の車 側部の所定部位に係止してあっても良い。

 本発明は、車両の側部に設けられたドア 開閉する車両用ドア開閉装置に好適に利用 ることができる。